二次電池のリサイクル

2001,1,24

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資源有効利用促進法が平成13年4月1日より施行される予定の中、その政省令の細部を経済産業省と環境省で検討している。その細部は製品別になっていて非常に細かい。そのうちの二次電池が今回の議題である。

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二次電池とは何度も繰り返し使用できる電池で、一度の使用で廃棄される一次電池と区分けされる。この二次電池をリサイクルしようという試みは、鉛(家電リサイクル法のテレビのブラウン管も同一の視点)、カドミウムの有害性に着目しており、「リサイクルをするというより、系外に出さない」ということが重要であるらしい。

検討会において、なぜ一次電池を対象にしないか?という質問があった。一次電池は有害性ということでは、二次電池並みではない(既に水銀0の電池が浸透している)ことと、マンガンのリサイクルはコスト的に合わないとの理由で今回は「見送り」となる。見送られるから将来の課題である。

しかし、北海道のイトムカ(野村興産)では、水銀の精練を行なっていて下表のような量を抽出している。
年度 乾電池処理量 水銀抽出量 抽出率
平成6年度 8600t 650kg 0.76%
平成7年度 9300t 510kg 0.55%
平成8年度 10000t 420kg 0.42%
平成9年度 10000t 350kg 0.35%
平成10年度 12000t 340kg 0.28%
さすがに水銀0%の電池が浸透しいるため抽出率は下がっているが、この340kgを焼却炉で揮発させるわけにはいかない。

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回収ルートの問題

資源有功利用促進法のなかで二次電池が位置づけられる。法的には以下の規定となる。
1.指定再利用促進製品・・・・・・リサイクルに配慮した設計
2.指定表示製品・・・・・・・・・分別回収の表示
3.指定再資源製品・・・・・・・・事業者の回収、リサイクルの義務
二次電池の製造業者と機器に組み込む小型二次電池使用機器メーカーに義務が生じる。
また、電池の種類はニカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池が対象となり、自動車用のバッテリーは対象とならない。
小型二次電池は95%が製品に組み込まれているとのことで、製品の下取りなどのルートではリサイクルが有効に働く。
問題は消費者が市町村に粗大ごみや不燃ごみとして出した場合である。当然小型機器に二次電池を入れたままステーションに排出する。これを市民に以下に啓発していくかが今後の課題である。
取り外しが可能な設計や金銭によるインセンティブなどいろいろ考えられているが、まだ電池工業界と自治体間で話し合いは持たれていない。自治体側からは一次電池は回収しているが、二次電池を新たに回収するのか?一次電池と二次電池を混ぜたらだめなのか?といった質問や、二次電池とはどんなものか?といった初歩的な質問も出てきた。
一方電池工業界側は、二次電池と一次電池は明確に分けてもらいたい。二次電池はパッキングされているからすぐ分かる。など両者にギャップが生じている。

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回収率の設定

回収率を設定し法律の政省令に記述するのが目的なのだが、現時点では決定には至らなかった。
回収率は家電製品などと比べ計算がややっこしい。というのは電池の全ての部分が対象ではなく、電解液や樹脂は最初からリサイクルの対象から外れているためである。あくまでも金属類をリサイクルすることが目的であるため、そのリサイクル率が60%といっても実際は電解液や樹脂の重量を引くため87%リサイクルしていることになる。また、電池の種類によって金属の含有率はことなるため設定が難しい。また、どの位の期間で廃棄になるかが分からない。工業会では平均8年で廃棄されるとしている。
平均的には1999年で20%回収されているが将来目標は40%であり、家庭で眠っている分も回収すると78%とするとのことである。
回収率の検討でリサイクルについては余り強く言わなかった。むしろリサイクルされていない金属類が問題で、どうなるのかとの問いには、絶対に系外に出さないという回答であった。

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考察

今回の検討会では回収率の設定に関して、余り突っ込んだ議論はなかった。それは電池工業会が非常に狭いということと、二次電池に限ってはリサイクルがある程度進んでいるし、廃棄物として大きく拡散しないということが頭にあってのことだろうと思う。
厳密なリサイクルより、いかに系外にださないかという技術的な問題であるため、それほど打撃はないと思われる。

二次電池のリサイクルの視点が「資源化」より「有害物の非拡散」にあることはよく分かった。しかし、今回の対象の小型シール鉛畜電池には重量費で55%の鉛が使用されており、その鉛の可採年数がわずかに43年であることを考慮すると資源問題にも少しは配慮してもらいたかった。特に二次電池は性能を上げるために「希少で有害」な物質を利用しているのである。