循環型社会形成推進基本法案は何を訴えたいのか?

2000,7,13

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「循環型社会形成推進基本法」が成立した。

内容をご覧になっただろうか? 数少ない議員立法ということだが、内容が煮詰まっていない。 環境基本法のできから比べると遥かに劣ってしまう。

これが環境基本法の下位の法律になり、その下に廃棄物処理法などの個別の法律が位置付く。

まず、第一条は、いきなり、環境基本法に則って「循環型社会」を形成するという文言から始まる。

循環型社会の定義がない。

第二条3項では「循環資源」の定義があるのだが、廃棄物のうち有用なものとかなり理解に苦しむ。(そもそも廃棄物の定義は不要なものである)

第二条4項で「循環的な利用」とあるのだが、熱回収も入っていて理解が困難である。

このように第一条、第二条ですでにつまづいた内容である。 あらを探せばいくらでも出てくるのでここでは、熱回収について述べる。

日本では30〜40年前からごみの焼却については奨励されてきた。

また、環境基本計画でも、廃棄物の熱回収は行うべきであると書いてある。

しかし、一転して容器包装リサイクル法では紙の焼却は認められたが、プラスチックの焼却が認められなくなった。これは一見して逆のようだが、リサイクル目的で集めた紙を燃やすことは画期的なことである。ただし、熱効率が70%と非常に高率である。

また、今度の循環型社会形成推進基本法では焼却が浮上してきた。

上位の法律2つ(環境基本法、循環型社会形成推進基本法)で焼却を認めているのだから、お墨付きといえるかもしれない。

下位の容器包装リサイクル法もやがてはPETボトルも含めて焼却が認められるのだろう。

この国には焼却が絶対に必要なのである。...とは思いたくない。 燃やすことに闇雲に反対しているわけではない。

焼却以外に環境に負荷をかけるマテリアルリサイクルもあるのであるのだから。

ドイツの循環経済廃棄物法には既に「無害な再利用」という文言が入っている。

しかし、日本の循環型社会形成推進基本法にはその辺りの科学性がない。

ただ、闇雲に循環型社会を連呼するだけにとどまっている。

可決された後、この法律をどのように使うか悩む人がでるだろうか?

使い道がなくて、法廷にも乗らなくなるのではないだろうか?