なぜ塩ビは環境にやさしいのか?

2000,8,3
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マテリアルリサイクルはプラスチックの一番手軽なリサイクル方法である。
これは古くから行われている。
プラスチックの原料は廃棄されたものを買ってきて、細かく粉砕し、場合によっては洗浄し袋詰にして販売する。直接製品を作る場合もある。
この材料の代表は塩ビである。
その他にもいろいろな素材がリサイクルされているが(LDPE,HDPE,PP,PS,ABS,PET) 塩ビのリサイクルほど裾野の広いものはない。1998年に建材用に1,021,400t使用されており、 その35%がリサイクルされている。2000年には70%を目標にしているように、 これほど高いリサイクル率をもった汎用樹脂はほかにない。PETなどは処理費をもらわないと、 リサイクルは経済的に合わなくなってしまうからだ。

つまり買い取ってまで行うことのできる塩ビのリサイクルは、環境に負荷をかけていないのである。

マテリアルリサイクルに必要な用件は単一素材ということである。
塩ビは単一の素材に様々な添加剤を入れることによって色々な特性のものを作ることができる。 他の素材だと異種のプラスチックをラミネートしたり、混ぜ合わせたりとマテリアルリサイクルにむかなくなってしまう。
また、ラミネートしたものよりも塩ビ単体のほうが性能が高く安価な場合が多い。
特に塩ビはそれ自体が難燃材であるが、ポリプロピレンを難燃性にすることもできる。ただし、難燃剤のせいで価格は 10倍以上に跳ね上がる可能性がある。

つまり安価であるということはそれだけ環境に負荷をかけていないのである。


しかし、現実の評価は逆で、リサイクルの優等生が悪者扱いされてしまう。
原因になったのは、多量に使用している可塑剤の中に環境ホルモンとして作用するものがあるといわれ始めたこと、 焼却するとダイオキシン類が発生するといわれはじめたことである。
塩ビ工業会によると、可塑剤に関しては安全なものへ移行しつつあり、 燃焼に関しても、安全だといっている。燃焼してもCO2の発生量がポリエチレンの 0.85kg-C/kgに比べ0.38kg-C/kgと非常に少ないといっているのはいい過ぎだと思う。焼却炉や処分場の塩素対策には非常にお金がかかるからだ。
塩ビはマテリアルリサイクルをしてこそ真価を発揮するのである。

ただし、すぐ廃棄物になってしまうような容器包装類からの撤退は余儀なくされている。