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●活動の動機
1.映画「わんぱくフリッパー」の主人公役のイルカは、この映画の生みの親であるリチャード・オバリーの腕の中で自殺した。イルカは人間と違って、自分で自由に息を止めることができるそうである。知能が高いゆえに、水槽で飼われたストレスからくる自殺と考えられる。
2.大脳学者であるジョン・C・リリーの研究によれば、イルカやオルカは人間よりも複雑で大きい脳を人類の発生以前から保持している。そのような高等な知能を持った種にとって、水族館に捕らわれ自由を奪われていることは、人間の立場に置き換えると、何も罪のない人を刑務所に入れていることと全く同じである。人間はこれまで、自分のエゴのために120種もの異種を絶滅に追いやってきた。人間のために他の種の自由を奪うことは、全くのエゴにほかならない。
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3.野生のバンドウイルカの平均寿命が40〜50年といわれるのに対し、水族館で飼われているイルカやオルカは5年だそうである。また水族館で生まれたイルカの生存率は、さらに低く、死産か、もし出産できたとしても生後1年以上は育たないことが多い。
4.最近野生のイルカとのドルフィンスイムを楽しむ人が増えている。また、その一方でイルカへの関心が増したせいか、手近な水族館でイルカやオルカのショウを見ることにも人気が出てきた。1992年の時点で日本全国に約100個所の水族館があり、そのうち35個所でイルカショウを行っていたようである。それが今ではイルカブームも手伝って、新たにイルカを導入する水族館の数は確実に増えている。しかし、海外では逆で、イルカ水族館は次々と閉鎖される事態となっている。イギリスでは30程あったイルカ水族館が全て閉鎖されたと聞いている。
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5.ところで、教育という面から見ると、身近な水族館はイルカやオルカの生態を学ぶという点で必要だという意見がある。しかし、その反面、今では野生の動物の自由を奪い見せ物にするというのは虐待であるとの認識から、「人間は他の生物の自由を奪い、コントロールしていいのだ」という誤った考え方やエゴイズムを子供たちに植え付けてしまう恐れがあるという意見に変わりつつあるそうだ。いったいイルカやオルカがショウをするのを見せることが、はたして教育と言えるだろうか。
6.衛星放送の「動物黙示録」という番組を見るたびに、大変むなしさを覚える。この番組では20世紀までに地球上から絶滅した動物について振り返っている。すでに120種以上の動物が絶滅したそうだが、絶滅に追いやったのは他でもなく我々人間なのである。今後は、「この地球の支配者は人間である」というエゴイズムを捨て、未来を担う子供たちにできるだけたくさんの種の生物を残してあげたいと思う。
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7.私は、1994年12月、新聞を読んでいて、オーストラリアのブリスベン沖にあるモートン島の野生イルカの里親制度の記事を見つけた。それは、ある額を寄付することで、この島の野生イルカの里親になるというものである。もちろん、その寄付金は野生イルカの生息調査や水質調査などに使われ、モートン湾に住む約300頭のイルカの維持・研究・保護のために使われている。ここでは、夕方一定の時刻になると約8頭ほどの決まったイルカが餌付けに集まってくる。シドニー大学の教授の指導のもとに、イルカの一日の食料の約1/4(2kg)の魚が与えられる。どんなに海が荒れていても、イルカが集まればスタッフがえさを与えるが、これは人間とイルカとの信頼関係に基づいていると見做すことができ、一つの理想的な例である。
8.別の例としては、西アフリカのモーリタニアなどで、自給自足の原住民のボラ漁をいまだにイルカ達が協力しているが、その感謝の気持ちを原住民が表すという。これこそ人間という種が、他の種を自分たちと同等と見做し、共生、共存をする理想的な形ではないかと私は思う。
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9.イルカやオルカ達は、私たち人間と同じほ乳類で、私たちと同じ温かい血が流れ、妊娠している母親の初期の子宮の中の赤ちゃんは人間と全く同じで見分けがつかないそうである。水族館に捕らわれている彼らは、もう十分その役割を果してくれた。だから、野生に戻れる可能性のあるうちに海に返してあげたいと思う。
(なお、本文章の一部は、野崎友璃香著「イルカのアヌーからの伝言」を参考にしました。)
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