&&&&&&&&&&&&&&&&&            o成人病とは何か?o         &&&&&&&&&&&&&&&&& 1,人間の一生は病気のつみかさね  たとえば小児は乳児の間は1年に4回,風邪をひきます。1才から4才にかけては 6〜7回,またこのころ腸重積,アトピー性皮膚炎などが多く,小児気管支喘息もこ のころ始ります。5才以上では1〜2回になり,成人も平均して1〜2回風邪をひく ようです。このようにして免疫を獲得してゆきます。 2,成人病とはなにか? 成人病とは老年期に問題となる疾患の総称で,ゆるやかに進行し,その発病が加齢と 密接な関係があるもの。 症状がでたときには進行しており,回復がむずかしい。 @がん  胃がん,肺がん,肝臓ガン A脳卒中 脳出血,脳梗塞 B心臓病 心筋梗塞,高血圧性心臓病,心不全 Cその他 糖尿病,骨粗鬆症,肺気腫  @がん  原因 食事35%,たばこ30%,感染10%    生活の中にあふれている発癌物質    性ホルモン,放射線,細胞障害    ガンを促進するもの  カロリー過剰,脂肪過剰,塩分過剰 アルコール,たばこ,熱いもの,かび,日光 運動不足,不潔,こげたもの ニトロソアミン(焼魚,ハム,ソーセージ,チーズ,ビール)     食品添加物,自然食品(ワラビ,フキノトウ)  A脳卒中オ        ] 動脈硬化性疾患  B心臓病ス           (1)高血圧       160/95以上         (2)コレステロール   220以上         (3)低蛋白  Cその他   糖尿病  加齢により耐糖能が低下する   骨粗鬆症 カルシウム不足,日光,堆体圧迫骨折   肺気腫  気管支喘息,慢性気管支炎 3,食事 についての注意  1)塩分をひかえる。みそ,しょうゆ,つけもの,塩物  2)コレステロールの高い人は70才以下ではたまごをひかえる  3)牛乳は1日1本はのむ  4)バランスをとって,品数を多く食べる  5)野菜,くだものを多くとる  6)お酒はほどほどに (酒1合,ビール中1本)  7)食べ過ぎない  8)焦げとかびはさける 4,運動 に関して    最大運動能力  脈拍が220−年齢    安全ペース   70〜80%を1日15〜30分続ける            例 70才 (220−70)×0.7=105 5,アルコール について  過去20年で酒類消費は5倍に増加、飲酒人口は6400万人となり,5合/日 以上のの大量飲酒者は220万人となっています。 アルコールによる障害には  急性アルコール中毒   日本酒一升以上,ウイスキーボトル一本以上で              血中濃度0.41ー0.50%になると昏睡となる事がある。  慢性アルコール中毒    アルコール心筋症    神経傷害 脳炎,弱視    肝障害  脂肪肝 3合/日×5年以上         肝炎  3合/日×5年以上         肝硬変 5合/日×10年以上    膵炎   5合/日×5年以上 悪性新生物について   タバコの発癌物質がアルコールに熔けると粘膜を通過しやすい   ビールの発癌物質ニトロソアミン,栄養障害VitB1,VitC,VitA,免疫能低下 虚血性心臓病のリスクを下げるッHDLコレステロールを増やす 安全域は 日本酒なら1合,ウイスキーシングルなら2杯,ビールなら中瓶1本 6,たばこ について  「喫煙か健康か,選ぶのはあなた!」というスローガンを1980年にWHO   が採択いたしました。たばこはコロンブスがアメリカ大陸発見に伴って,   インディアンより伝授されたものですが,あっというまに世界中にひろがりました。   しかしガンのおおきな原因として世界中で禁煙運動がひろがっています。 たばこの中の有害物質  @ニコチン  血管を収縮させる,血糖を高める  A一酸化炭素 動脈壁を傷める,酸素の運搬を妨げ酸欠状態を起こす。  Bタール   発癌物質を多く含み,のど,気管,肺などの粘膜を傷つける             喉頭がん20.3倍,肺がん4.1倍,胃がん1.5倍 受動的喫煙 妻が1日20本以上吸う非喫煙男性は,妻が非喫煙の非喫煙男性に       比して虚血性心臓病の発症率や死亡率が有意に高い なぜタバコを吸うか? ッ快を求め,不快を避ける原理 注意力の増大            興奮,鎮静の効果,不快を避けた経験がタバコを求める タバコ1本であなたの寿命を5分30秒縮めています。 1日1箱220円を預金すると,複利計算で1年間に8万円。  50年では2000万円にもなるのです。 禁断症状のピークは3日目,1ー2週間後には気分もよくなり体調も良くなるはずです。 たばこによる社会的損失  5月31日はWHO(世界保健機構)が提唱している世界禁煙デーです。国立公衆 衛生院の前田信雄氏によれば,タバコによる疾病や死亡のための医療費や社会的被害は 1兆6548億円,タバコ税収と専売納付金1兆2148億円をさしひいても, 4000億円の損失となります。アメリカでは約8兆6千億円の損失となるそうです。 いまだに小児科外来には,タバコをのんでしまったという患児が多く訪れます。かわい そうですが,2時間以内の全例で胃洗浄をすべきです。なぜなら致死量は乳幼児でタバ コ1本ですが,飲みこんだ量を確認できないからです。乳幼児のいる家庭では,絶対に 家庭内禁煙にすべきだと思います。 最後に一言  タバコが体内に入ると尿にコチニンという物質が検出されます。ですからこれを 測定すると何本タバコを吸ったのかがわかります。ところが、家庭にタバコを吸う 人のいる子供の尿を調べると、このコチニンが検出されてくるのです。つまり子供 はむりやり吸わされているのです。なんともいえない話だと思いませんか? -*- Dr.KUMA ~{^_^}~ Medical library -*-