***************************************************** 神戸歩いてみました。          平成7年3月12日 (3/3) *****************************************************  全体的に神戸は確実に復興へと向っています。もちろん4時間ぐらい神戸の町 を歩いただけでは何もわからないのといっしょです。そしてこの文書も偏見と独 断に満ちたもので有る事は弁解の余地もありません。しかし自分の目と足と肌で 感じた神戸は、1ヵ月前とははっきり違っていました。それを確認できただけで 幸いでした。須磨区の公園ではテント生活をしている人が大勢居ます。復興の度 合いは地域でかなり差があるという事もわかりました。避難所の人数も10万人 をわっていますが、いまだ保育所や一般の建物で、被災者としてカウントされて いない人もいると聞いています。そして数ではなく、ひとりでも生活に苦しむ人 がいれば、まだ支援の手はゆるめてはいけません。細く長く続けて、自分の意識 から神戸を離さないでいこうと思いを新たにしました。  とりあえず戻って義援金の箱に100円玉をいれるのが今の私にできる精一杯 で、こうしてだれかにその経験を聞いてもらうのが私の仕事と思っています。こ れを読んだ人、ひまがあって金がない人、神戸に行きましょう。金があってひま がない人、いく人を助けてあげてください。 おねがいします! 最後に  博多駅のコンコースでホームレスのおじさんが自動販売機の前で、寝転んでい ました。この人はお弁当をもらえません。何故でしょう?被災者には15万食の お弁当が配られています。一説には被災者の数は10万人ともいわれています。 もちろん1万人ともいわれる登録されたボランテイアには神戸市が一部弁当をく ばっているようですが、家が倒壊していない人達も避難所で弁当をもらっている という話もあります。避難所は中に入らないと理解できないので、今度は自分で 確認できませんでしたが、一刻も早く被災者自身の手で本当の復興ができる日を 望んでいます。 それでもボランテイアは止めないでください。ゆっくり静かに続けて行きましょ う。きっと約束の地は訪れます。雲仙の被災者の話が新聞にでていました。神戸 以外のどこにもボランテイアのチャンスはあります。恥かしがらずに、ボランテ イアが普通の社会行為として誰もが自然に考えてくれる真の豊かな世界を、私た ちの子供のために作っていこうではありませんか? 隈診療所 宮崎秀人