&&&&&&&&&&&&&&&&& 職場での心の病について &&&&&&&&&&&&&&&&& 労働省の調査では、メンタルヘルスケア上の対応が必要であると感じた部下をもったこ とがありますか?という質問に6827人中、3652人(53.5%)がはいと答え ました。そのうち問題行動からは 1、職場内の人間関係障害  2、意欲低下  3、頻回欠勤、遅刻  4、無断欠勤などが主なものでした。 またそのうち病名が診断できたもの では 1、うつ病、うつ状態  2、心身症  3、自律神経失調症が主なものでした。 職員数1万名を擁するある公的職場ではストレス関連疾病者(多くは精神安定剤を2週 間以上にわたって投与されているもの)は昭和38年6.4%,昭和54年11.1%, 昭和62年度では12.0%でした。年齢的な傾向としては中高年層に激増しました。 ある調査では現代の中高年層は若年者よりも14倍ストレスを蓄積させていることにな ります。また50ー54才の自殺率が増加しています。 ●心の病について知りましょう。 精神疾患の分類    神経症  神経衰弱   疲れやすい、肩がこる、眠れない、                頭が重いといった多彩な症状         抑うつ神経症 気分が沈む、悲観的、意欲が無い                決断しにくい、能率が低下する         心気神経症  心身の不調が身体的な原因によると頑固に                信じている。病院まわりを繰返す         不安神経症  強い不安が基礎にある、脈が激しくなり                手足がしびれてくる。心臓神経症         強迫神経症  自分では不合理であるとわかっていても                何度も同じ行動を繰返す。         恐怖症    強迫観念が恐怖に結び付いたもの                対人恐怖、高所恐怖、尖端恐怖、不潔恐怖         ヒステリー  派手で多彩な精神症状、身体症状    境界疾患 心因反応   強い精神的ストレスが誘因となり1時的に                精神症状を来す例。よく回復する。         その他    敏感関係妄想、離人症、思春期やせ症    精神病  精神分裂病           躁うつ病    てんかん    外因精神疾患    初老期精神疾患 ●精神分裂病について 精神病院患者の60ー70%を占める。6000名の企業で毎年1ー2名が発生。 1、感情や意志が不活発(情意の鈍麻) 2、周囲の状況に無関心(自閉) 3、考えがまとまっていない(思考障害) 4、周囲のものが自分を監視、尾行、盗聴していると思いこむ(妄想) 5、誰もいないのに人の声が聞える(幻聴) 6、自分が病気であると思っていない(病識欠如) 早期に治療すれば7、8割は6ヵ月以内に職場復帰できる。再発が多い。 ●躁打つ病について 躁状態では朝早く眼がさめて、気分が爽快で多動多弁となり、落着きがなくなり、金つ かいが荒くなり、問題行動となる。うつ状態では朝方の気分が特に悪く、夕方から夜に かけていくらか気分が良い。物事を悲観的にみる。判断や決断がしにくい。能率が低下 する。疲れているのに熟睡できない。仮面うつ病 身体症状が前面に出て、精神症状が 自覚されにくい状態。 ●精神分裂病は不治の病ではない。 ●精神分裂病は狂暴性のある病気ではない ●職場復帰できる状態にまで回復した精神分裂病者の作業能力は低下していない。 ●分裂病そのものは遺伝しない。 ●分裂病は再発しやすい ●神経症(ノイローゼ)が悪化しても精神分裂病にはならない。 -*- Dr.KUMA ~{^_^}~ Medical library -*-