&&&&&&&&&&&&&&& 風邪の季節 &&&&&&&&&&&&&&&  かぜの季節になりました。かぜを起こすものはほとんどウイルスだということ は、みなさんもよく御存知だとおもいます。いわゆるかぜ症侯群を引起こすウイ ルスは200種類だといわれています。みなさんもお気付きのように、鼻にくる かぜ、のどにくるかぜ、おなかにくるかぜ(ウイルス性腸炎)、といったように 同じかぜにもいくつかの特徴があることがわかっています。これは200種類の ウイルスがそれぞれ違った症状をおこすからです。ただしかぜ症侯群という場合、 鼻、のど、気管支の症状だけを厳密にはいうので、おなかにくるかぜは感染性腸 炎というのが正しいようです。とにかくかぜ症侯群などをおこす原因をおおざっ ぱに分けると 1、インフルエンザウイルス インフルエンザ、上気道炎 2、アデノウイルス     のどかぜ、咽頭炎、気管支炎 3、ライノウイルス     鼻かぜ 4、エンテロウイルス    鼻かぜ 5、マイコプラズマ     異型肺炎 6、急性胃腸炎ウイルス    ロタウイルス     冬季乳児白色下痢症    腸管アデノウイルス  乳幼児の通年性の胃腸炎    小型円形ウイルス  学童、成人の感染性腸炎、流行性嘔吐症、食中毒 7、その他 パラインフルエンザ、RS、コロナ、レオ、クラミジア 8、細菌類    β溶連菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌 などがあります。  これらをDNA診断などの最先端の技術で、原因のウイルスまで正確に決定し ていると、かなり費用がかかりますし、その間になおってしまうことがほとんど です。つまり3日日程度で軽快してしまうのがほとんどのかぜです。 また抗ウイルス剤というのは現在ではまだ副作用などが強く、かぜにつかえるほ どのものはありません。ですから鼻水がでれば鼻水どめを、咳がでれば咳止を、 熱がでれば熱さましをおあげするのが現在のかぜの治療です。  ただし流行期のかぜの多くはインフルエンザです。この場合は熱が高く、身体 がだるくて関節が痛むなどの全身症状が強いのが特徴です。インフルエンザには ワクチンが有効です。効果を疑問視する方が多いのですが、流行予測をもとに3 種類のワクチンをまぜて作っています。ちなみに今年はA香港型が流行するとい われています。もちろん現在使われているワクチンはこれを含んでいます。しか しながら熱が3日以上続いたり、きたない痰がでるのは細菌性になっているので、 抗生物質が有効なわけです。いずれにせよ、かぜの時にはお薬をのんでぐっすり 休むのが一番よいようです。 -*- Dr.KUMA ~{^_^}~ Medical library -*-