&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&            解 熱 剤 の 使 い 方(子供)      &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&  発熱は生体がウイルスや細菌と戦う当然の結果として起こります。 ですから静かにみまもってやるのが一番です。しかし熱で食欲をなく したり,水分がとれなくなったり,機嫌が悪く眠れないような時は, やはり熱をさげてやるのがよいと思います。また乳幼児は37.5度 までは平熱と考えてよいので,あまりあわてて薬を使わないほうがよ いでしょう。逆に低体温にしてしまうこともあります。 熱が十分にあがったところで(38度程度),薬を使ったほうがよく 下がるようです。ただし熱性けいれんをおこす子供では早目に使って あげてください。アイスノンや氷で直接頭を冷やすのは,いたずらに 体温を下げ過ぎることもありますので,本人が気持ちよいようなら冷 たいタオルで冷やしてあげてください。  小児は熱自体よりも脱水になる事が危険です。水分補給を十分にし てあげてください。体重10kgの子供で1日250〜500mlの ポカリスエットまたはアクエリアスまたは薬局にあるアクアライトを 飲まして下さい。    種類          単位(mg)   記号    目安の体重(Kg) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  1,座薬   アルピニー  100  ALPINY SUPP青   10 普通         ユニプロン   50  UP.SUP  青   10 やや強い         ユニプロン  100 UP.SUP  緑    20 やや強い         ボルタレン  12.5 Voltaren 青 30 強い  2,粉薬   カロナール      すこしピンクの粉  5才1g程度  3,錠剤   ナイキサン      白い錠剤      5〜12才1錠  4,水薬   ポンタールシロップ  白いシロップ    5才3ml程度 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  注)粉と水薬は量を体重や症状で増減して使っています。ほかの子 供には使わないで下さい。ボルタレンは小学生高学年以上ならよいと 思います。 ★注意  一度使っても熱が下がらない時は,できれば8時間,どうしてもと いう場合は4時間あけて使って下さい。解熱剤は連用すると肝臓障害 を起こす事がまれにあります。一日1回か2回にしてください。  残っている座薬を同じ子供に使うのはかまいませんが,他の子につ かうのはおすすめできません。それぞれに体質や体重も違いますから 身体にあわない事があるかもしれません。診察を受けてお使い下さい。 解熱剤については医師により考え方が異なるのが現状です。あくまで 参考にしてください。 補足) 現在アスピリン喘息という病気が問題になっています。というのは、 たいていの解熱剤はアスピリンをお手本に開発されているために、作 用機序が似通っており、アスピリンで喘息を起こす人では、たいてい の解熱剤で喘息を起こす可能性があります。現在比較的安全だと考え られているのはアセトアミノフェン(商品名、カロナール、アンヒバ、 アルピニー)です。小児科ではこの薬が主に使われていると思います が、これとて絶対ではありません。まれなことではありますが、、、 また、まれではありますが、ライ症侯群という病気があります。こ れは小児がウイルス感染症とくにインフルエンザや水痘の際にアスピ リンを使うと起こす病気で原因のひとつがアスピリンといわれていま すが、非常に危険な病気で高熱と意識傷害から急激に死に致るまれな 病気です。小児科ではすでに川崎病の子供以外はアスピリンは使われ ません。 -*- Dr.KUMA ~{^_^}~ Medical library -*-