&&&&&&&&&&&&&&& アトピ−性皮膚炎 &&&&&&&&&&&&&&& ■どのような病気  この病気は『アトピ−性皮膚炎』という湿疹の一種です。これは『アトピ−』という 親から受け継いだ体質によっておこる皮膚病でこの『アトピ−』体質はこのほかに喘息、 アレルギ−性鼻炎などといったほかの病気も起こします。アトピ−性皮膚炎は、乳児期 に始まり、大部分の人は中学生になる頃までに、自然に治ってゆきます(稀に大人のと きまで続くことがありますが、これは例外的なことです)。 ■勝負は長いのです  他のかぶれ、湿疹、とびひなどとは違い、短期間の治療ですぐに治り切って終わるも のではありません。そこで最も大切なことは、この病気の経過を良く知っておくという こと、急に治らなくても、あきらめずに根気よく治療を続けることです。 ■病気の経過  赤ちゃんのときは頭や顔に赤み、ぶつぶつ、かさぶたなどができ、また体にも広がり ます。冬に悪くなることが多く、かゆみが強くてよく眠られず機嫌も悪くなります。4 才〜10才の頃は、特に肘や膝の曲がった内側、顔、首などの皮膚が固くざらざら、か さかさし、かゆいため引っ掻き傷などが見られます。からだ全体の皮膚も乾いて光沢や 柔らかさがなくなり、青白い或は褐色の肌となります。これも一般に冬に悪くなります が、逆に夏に悪化することもあります。以上のように経過し、年とともに軽くなり、や がて自然に治ってゆきます。  ■治療はどうする  したがって治療方針も病気の悪いときには軟膏を塗ったり、またかゆみどめの抗ヒス タミン剤や抗アレルギー剤を飲んだりして切り抜けるというふうにし、自然に軽快する 時期にずれ込むのを待ちます。 ■日常の注意は @治療はいわれたとおりにやりましょう。 A食事については、卵は生後8ケ月までひかえてください。兄弟に喘息がある場合は、 ュ1才6ケ月まで卵を食べないようにしましょう。そのほかの食物は何を食べてもかま ュいませんが偏食のないように注意してください。また香辛料はかゆみを増加させるの ュで控えるようにしましょう。 B爪はよく切って清潔にしましょう。どうしても引き掻きますので、爪が汚いと化膿( ュとびひやおできなど)の原因となります。 Cお風呂は毎日はいってもかまいませんがそのあと軟膏などを塗って手入れを充分して ュください。石鹸は普通のものでもかまいませんが、よくすすぎをして石鹸をすっかり ュ落としましょう。ごしごしこすることは絶対に禁止です。 Dアトピ−性皮膚炎の子供はかゆみや不眠などのためどうしてもイライラしがちです。 ュお母さんの子供に対する思いやりも治療と同じように大切です。 (ここまで石川県の正木克二先生の文章から引用しました) ●当院での治療) 1,スタデルム軟膏 非ステロイド 保湿が目的,少しでも赤くなっているところ,肱や肱の内側, 膝,首筋,耳のまわりなどに,毎日こまめにつけてください。風呂あがり などに予防的な気持で気長につけましょう。 2,アルメタ軟膏 ステロイド 赤くなったりがひどいときにつける。長期間つけない。     じくじくしたり,水泡がやぶけているところ,化膿しているところはつ けない。 ひどくなります。顔につけてもかまいません。 3,オイラックスH軟膏 かゆみどめ,軽いステロイドを含んでいる。かゆいところにつける。 4,フェナゾール軟膏 1とほぼ同じですが,すこし赤くなっているようなときにこまめにつける。 おむつかぶれにもよいです。 ※軟膏はつけすぎない。米粒大をてのひらいっぱいにのばす程度。水泡がやぶけたり, ュ化膿しているところは消毒薬(しみないもの,マキロンなど)をつけたあとに,マー ュキュロなどをつける。必要ならば抗生物質いりの軟膏をだしますので,みせてくださ ュい。軟膏は不潔になりやすいので個人専用にしてください。テレビの上などに長期間 ュおいていると,熱で効力を失いますので注意してください。耳の上が切れたりする事 ュがあります。消毒液をつけると治ります。みせてください。 -*- Dr.KUMA ~{^_^}~ Medical library -*-