&&&&&&&&&&&&&&& 脳卒中の話 &&&&&&&&&&&&&&& ●脳卒中とは何ですか?  脳溢血とか脳卒中という言葉を使いますが卒中というのは発作という意味です。  脳内の血液の循環がうまくいかなくなる病気です。  12、1、2月にやや脳出血が多く、夏には脳梗塞がやや多い傾向があります。  最近では生活様式の変化で脱季節化している。   出血   脳出血  脳実質の中に出血します。        くも膜下出血 動脈瘤、脳動静脈奇形が原因で脳の表面に出血します。        慢性硬膜下血腫   軽微な外傷などが原因でゆっくりと脳の表面に                  血の塊、血腫というものを作ります。   脳梗塞        脳血栓  血の塊が血管につまります。もともと動脈硬化で血管が             細くなっているからです。        脳塞栓  心臓弁膜症、心房細動、不整脈             血の塊だけでなく、脂肪や空気などが詰まります。   一過性脳虚血   数時間以内に快復するものと、1日くらい悪いけれど            麻痺を残さずに快復するものがあり、脳梗塞とは異なります。   高血圧性脳症   血圧が急に200/120とかあがると、脳の中の圧力が            高まり、脳が浮腫をおこして激しい頭痛などを起こす事が            あります。血圧が下がれば軽快します。 ●脳卒中の前ぶれ   遠い前ぶれ 高血圧や動脈硬化は脳卒中の可能性をあげます。しかし脳卒中が         おこるまでは、まったく症状がないために、高血圧を軽く考える         人が多い事も現実です。   近い前ぶれ 一過性脳虚血発作など、つまり”めまい”や手足のしびれ、意識         障害などがそうです。 ●脳卒中の症状   全般的な症状  意識レベル低下、精神症状、痴呆   部分的な症状  しびれ(運動、知覚)、視覚障害           頭痛 くも膜下出血 精神症侯など不定型 ●脳卒中の治療   初期   A 気道の確保 エアウェイ        B 呼吸の確保(or 血圧の管理)        C 循環の確保 輸液確保、脱水の補正   麻痺側を上にして顔を横向けにする、絶飲食、頭を急に動かさない   亜急性期 血圧の管理 降圧剤        脳浮腫対策 グリセオール、マンニトール        血栓溶解剤 tPA,UK        脳血管拡張剤        感染予防        手術  くも膜下出血、小脳、皮質下、皮殻出血 ケースバイケース            硬膜下血腫->血腫除去術   慢性期  一般的には約3ヵ月入院治療でリハビリ病院約3ヵ月ぐらいが        典型的なパターンです。早期リハビリが最近推奨されています。 -*- Dr.KUMA ~{^_^}~ Medical library -*-