DRM技術と仲介型P2P技術の統合化パターン

−コンテンツ流通プラットフォームの研究−

The Pattern of System Integration by DRM Technology and Intermediated P2P Technology

- The Research for Content Distribution Platform -

木村誠(東京大学大学院博士課程)

 

要旨:本稿はDRM技術とP2P技術における相互関係とその統合化に着目し、オンラインによるデジタルコンテンツ流通プラットフォームのための情報技術について述べる。相互関係を持つDRM技術とP2P技術の統合化として、両技術が相互に制約されて実装されるという仮説を展開した両技術統合化の2パターンを示す。仲介型P2P技術主導によるDRM技術の統合化の視点として、コンテンツ供給側の流通コスト削減と消費者間の高速かつ大量のコンテンツ交換の追求がある。DRM技術主導による仲介型P2P技術の統合化の視点として、コンテンツ流通プラットフォームの収益モデルにおけるビジネスルールの多様化と利用者間コミュニケーションサービスの多様化の追求、モニタリングによる利用者・コンテンツの個別化の追求がある。

 

Abstract: This paper discusses the IT (Information Technology) for the digital content distribution platform in the Internet, in a view of the mutual relation and their integration with Digital Rights Management (DRM) technology and Peer-to-Peer (P2P) technology. Deploying the hypothesis of that DRM technology and P2P technology integration are mutually restricted and implemented as DRM technology and P2P technology mutually relate, the author identifies two (2) patterns of DRM technology and P2P technology integration. The view of "intermediated P2P technology initiatively integration with DRM technology" tends to pursue the distribution cost reduction, and rapid and massive content exchange among consumers. In turn, the view of "DRM technology initiatively integration with intermediated P2P technology" tends to pursue the diversification of business rules and the diversification of user communication for the profit model of content distribution platform, and the individualization of consumer and content by the monitoring.


1 はじめに:DRM技術とP2P技術

 オフラインの世界とオンラインの世界におけるデジタルコンテンツ流通における技術的課題は類似している。オフラインの世界におけるデジタルコンテンツ流通の技術的課題として、複製防止技術と複製技術の最適組み合わせへの接近があげられる。これは次の(1)(2)の両立を意味する。

1)コンテンツ不正複製防止のための高度な複製防止技術の実装

2)消費者の利便性向上のための複製技術によるサービスの提供

 同様にオンラインの世界におけるデジタルコンテンツ流通の技術的課題として、Digital Rights Management

(DRM)技術とPeer-to-Peer(P2P)技術の最適組み合わせへの接近があげられる。これは次の(1)(2)の両立を意味する。

1)ネットワーク内利用者間コンテンツ交換においても、不正複製と配布を防止し、コンテンツ使用料徴収を確保するための仕組みとしてのDRM技術の実装

2P2P技術の採用による、コンテンツ提供側の流通費用削減と消費者間の自発的な商用コンテンツ流通の高速化かつ大量化の実現

 本稿は、オンラインの世界におけるデジタルコンテンツ流通の課題としてのDRM技術とP2P技術の組み合わせ可能性に着目して議論を進める。

 本稿におけるDRM技術の定義は以下である:「DRM技術は、デジタルコンテンツの不正複製と配布を防止する保護パッケージ化を行い、権利者の財産権を保護し、コンテンツ使用許諾条件を管理するシステム技術である。DRM技術はコンテンツ創作、保存、取引、転送に渡るコンテンツ供給連鎖の全ライフサイクル管理を支援する」。また、Shirky(2000)によるP2P技術の定義を採用する:「P2P技術は、情報通信ネットワークを通じたソフトウェアアプリケーション間通信によって情報および論理的資源(記憶領域、データ保存領域、CPU速度、コンテンツ、計算能力等)を交換し、共有するためのシステム技術である」。P2P技術は、原始的な情報処理装置間ネットワークのシステム技術である。P2P技術のためのノード(Peer装置)間接続による分散管理を継承したシステムの展開による規模の拡大が容易であり、動的にネットワークを構成できる(Kan, 2002)

2 研究のフレームワーク

2.1 肯定技術と否定技術の相互関係と組み合わせ

 伊丹(1984)は、肯定技術と否定技術の組み合わせによるダイナミクスを意図的に発生させる企業戦略の論理を示している。この場合の肯定技術は、自社の既存製品、既存技術の延長線上にある技術であり、否定技術は既存の製品や技術にとって代わる、あるいは存在自体をゼロにしてしまうような技術を意味する。

 肯定技術と否定技術が相互関係を持つと見なされる場合、さらに肯定技術と否定技術の異なる特徴を効果的に組み合わせることによって、両技術における各問題点を相殺し、さらに両技術の利点を共に活用できる可能性がある。この際には、肯定技術と否定技術との組み合わせを考える際には、設計者の意図せざる結果を招く可能性の認識とその対応も必要となる。

 相互関係を持つと見なされる肯定技術と否定技術の効果的な組み合わせについて議論するためには、肯定技術および否定技術からの双方向の技術的分析として、一方の技術を主導的に採用する場合における、もう一方の技術の対応関係を明確にすることで、より良い認識に接近しえると考えられる。

 本研究は、相互関係を持つ場合の肯定技術と否定技術の組み合わせ可能性の見方を次のように展開して表現する。

・実現可能な肯定技術が実現可能な否定技術を制約することにより、「肯定技術の主導による否定技術」として否定技術の実装範囲が決定される。その結果として、肯定技術と否定技術の組み合わせが可能となる。

・実現可能な否定技術が実現可能な肯定技術を制約することにより、「否定技術の主導による肯定技術」として肯定技術の実装範囲が決定される。その結果として、否定技術と肯定技術の組み合わせが可能となる。

 

2.2 DRM技術とP2P技術の統合化展開

 複製防止技術はデジタル複製技術を「否定されまいとする標的」として開発が行われてきた。デジタル複製技術の技術的可能性として、P2P技術に注目が集まり、ネットワークを介した利用者同士による大規模なデジタル複製が行われるようになった。デジタル複製の多くの場合は、著作権侵害行為としての不正複製に相当した。単体における複製技術からネットワークとしてのP2P技術への進展があった。コンテンツ供給側から見た肯定技術である複製防止技術は、否定技術と見なしえるP2P技術の展開と普及により、その存在価値を問われることになった。P2P技術が新たな「否定されまいとする標的」となり、複製防止技術からの「否定されないための開発」であるDRM技術の開発がさらに進められている。DRM技術は複製防止技術を中核技術としながらもコンテンツの使用料徴収を確保したオンライン流通に対応するために実装範囲が拡張され、さらに開発が進んでいる。

 


1 DRM技術とP2P技術の相互関係

 


 本研究はコンテンツ供給側の視点から、著作権保護のためのDRM技術を肯定技術、不特定多数のファイル交換による著作権侵害も技術的に可能となるP2P技術を否定技術に対応させて、DRM技術とP2P技術が相互関係を持つと見なすことから議論を進める。システム技術であるDRM技術とP2P技術が相互関係を持つ場合、両技術の組み合わせを統合化と呼ぶことにする。DRM技術とP2P技術の統合化を以下のように展開して表現する。

1)実現可能なDRM技術が実現可能なP2P技術を制約することにより、「DRM技術の主導によるP2P技術」としてP2P技術の実装範囲が決定される。その結果としてDRM技術とP2P技術の統合化が可能となる。

2)実現可能なP2P技術が実現可能なDRM技術を制約することにより、「P2P技術の主導によるDRM技術」としてDRM技術の実装範囲が決定される。その結果としてP2P技術とDRM技術の統合化が可能となる。

1)を「DRM技術主導によるP2P技術の統合化」とする。また、(2)を「P2P技術主導によるDRM技術の統合化」とする。

 


 


2 DRM技術とP2P技術の相互関係図

 

本稿は、DRM技術とP2P技術は商用デジタルコンテンツ流通のための肯定技術と否定技術としての相互関係を持つものと見なし、肯定技術と否定技術の双方向の視点からDRM技術とP2P技術の統合化について次の2分類を用いて論じる:DRM技術主導によるP2P技術の統合化、P2P技術主導によるDRM技術の統合化。

P2P技術は動的ネットワークを構成するシステム技術である。そのために、最初にP2P技術主導によるDRM技術の統合化の特徴を示し、コンテンツ流通のためのネットワーク構成について論じる。次に、DRM技術主導によるP2P技術の統合化を論じる。つまり、本稿は(1)そして(2)の順番で両技術の統合化について論じる。

(1)P2P技術主導によるDRM技術の統合化

(2)DRM技術主導によるP2P技術の統合化

 DRM技術とP2P技術の統合化の2パターンを図3に示す。両技術の統合化を論じるために、まずDRM技術の特徴そしてP2P技術の特徴について整理する。


 

3 DRM技術とP2P技術の統合化2パターン

3 DRM技術とコンテンツ流通プラットフォーム

 デジタルコンテンツのライフサイクル支援を行うDRM技術は、デジタルコンテンツの供給連鎖とその商取引機構を成立させるための情報基盤を構成することができる。國領(1995)は、プラットフォームを「階層的に捉えることの出来る産業や商品において、上位構造を規定する下位構造(基盤)」と定義している。要素技術の集合体であるDRM技術は、デジタルコンテンツ流通プラットフォームのためのシステム技術として解釈できよう。

 商用コンテンツ流通プラットフォームのための要件として、コンテンツ商取引基盤の確立、利用者の常時確保の仕組み、著作権侵害行為の防止の3件があげられる。コンテンツ商取引基盤の確立は、コンテンツ商品管理、コンテンツダウンロードまたはストリーミング用設備(コンテンツホスティング)、電子決済、使用ライセンス管理(クリヤリングハウス)の実現を意味する。利用者の常時確保の仕組みは、消費者の継続的参加を促すための魅力づくり、消費者間の情報交換を活性化するためのコミュニティサービスの提供、コンテンツ商取引に限定しない収益モデルの実装が含まれる。そして、著作権侵害行為の防止は、著作権侵害行為の事前防止のための技術的手段、さらに著作権侵害行為を発見できる技術的手段の実装を意味する。

 コンテンツ流通プラットフォームの3要件を満たすための技術的ソリューションとして,中核技術の選択、収益モデルの実装、モニタリングの実行が対応しえる。コンテンツ流通プラットフォームの3要件に対応したDRM技術の3つの方向性一覧を表1に示す。


1 DRM技術の3つの方向性一覧

 

3つの方向性

機能・サービス内容

要素技術・オペレーション

 

複製防止技術高度化

(中核技術)

コンテンツの保護パッケージ化

ライセンス/ライセンス鍵管理

物理デバイス管理

圧縮/解凍技術

暗号化/復号化技術

電子透かし技術

権利表現技術

ハードウェア相互認証技術

 

ビジネスルール多様化

(収益モデル実装)

ライセンス料前払いサービス

有償会員サービス

レンタルサービス

試供品サービス

PPVサービス

超流通サービス

期限付き/無期限再生

SCMSSDMI準拠転送許可

CD焼き付け可能/不可

開始時刻/終了時刻

使用可能期間

再生可能回数

利用者・コンテンツの個別化

(モニタリング)

クリヤリングハウス

ライセンス認証

利用者常時監視

コンテンツ転送追跡


4 仲介型P2P技術とコンテンツ流通プラットフォーム

 P2P技術を実装する情報システム形態として、中央サーバが存在しない分散管理を実装した純粋型P2Pシステム、ある機能に特化した中央サーバと純粋型P2Pシステムが組み合わされた仲介型P2Pシステムがありえる。本稿は、前者を実装するためのシステム技術を純粋型P2P技術、後者を実装するためのシステム技術を仲介型P2P技術と呼ぶことにする。この分類を利用することにより、次のような情報システム技術の3分類が得られる:クライアントサーバ(C/S)技術、純粋型P2P技術、仲介型P2P技術。

 C/S技術は集中管理方式の実装を指向するシステム技術であり、中央サーバが存在する。純粋型P2P技術は分散管理方式の実装を指向するシステム技術であり、中央サーバは存在しない。仲介型P2P技術は、集中管理方式と分散管理方式を最適に組み合わせた実装を指向するシステム技術であり、中央サーバの存在かつPeer装置間双方向通信が可能である。仲介型P2P技術は論理的に、C/S技術とP2P技術の利点を組み合わせたシステム技術と見なされる。

 仲介型P2P技術におけるPeer装置の利用者が利用者名義の名前空間をネットワーク上に作成する際には中央サーバに登録を行う。中央サーバは名前空間上の論理資源と利用者の物理的資源が対応づけられた目録情報をデータベースとして管理する。利用者は中央サーバにアクセスすることで、ネットワーク上の他名前空間(各利用者)が保持する論理資源(ファイル、記憶領域、保存領域、計算能力等)の照会(検索、一覧表示)、および自名前空間の目録情報の更新ができる。他の名前空間(他ネットワーク利用者)内の論理資源へのアクセスと自名前空間内への複製・共有の行為は、中央部(中央サーバ)を仲介せずに直接にPeer装置間でP2P技術を使用して実行される。仲介型P2P技術を利用したコンテンツ流通の機構は以下のように記述できる。

 仲介型P2P技術における中央サーバは、ネットワークの全名前空間に配置された全コンテンツの目録を保持しており、コンテンツの配置場所を検索できる。中央サーバにコンテンツ要求信号が受信されると、 コンテンツを保持する名前空間名と、アクセスのための詳細情報(ネットワークアドレス、ドライブ、ディレクトリ名等)が目録から明らかにされる。中央サーバは論理資源を要求するPeer装置に、取得可能な名前空間へのアクセスのための詳細情報(ネットワークアドレス、ドライブ、ディレクトリ名等)を伝達するが、それ以外の情報処理、例えば、ファイル転送自体に対しては関わらない。これによってネットワーク全体における使用帯域の削減が可能となる。中央サーバは、コンテンツを要求するPeer装置とコンテンツを保持するPeer装置間のP2P技術によるコミュニケーションを取り持つ仲介者の役割を担う。

 中央サーバは、コンテンツ配信を集中処理することも可能である。この場合は、ネットワーク流通されるコンテンツは最初に中央サーバに保存されており、ある利用者からの要求に応じてサーバから配信され、利用者の名前空間上に保存される。次回の当該コンテンツ要求に対して、この名前空間名が応答情報として返信される。

5 仲介型P2P技術主導によるDRM技術の統合化

 DRM技術とP2P技術の相互関係の視点より、「仲介型P2P技術主導によるDRM技術の統合化」を次のように展開して表現する。「仲介型P2P技術主導によるDRM技術」は、実現可能なDRM技術が、実現可能な仲介型P2P技術による制約を受けることによって決定される実装範囲を意味する。「仲介型P2P技術主導によるDRM技術の統合化」は、仲介型P2P技術の特徴に対応したDRM技術と仲介型P2P技術の組み合わせとして示される。

 仲介型P2P技術の利用によるネットワークプラットフォームが構成され、さらにコンテンツ流通が行われる場合、物理的に分散配置された自律的なPeer装置における著作権侵害行為の潜在的可能性について対処するために、ネットワーク利用者の認証、不正複製によるコンテンツのネットワーク内流通の監視を行う中央サーバの存在が必要となる。仲介型P2P技術とDRM技術の対応表を表2に示す。

6 仲介型P2P技術主導によるDRM技術の統合化

 DRM技術とP2P技術の相互関係の視点より、「DRM 技術主導による仲介型P2P技術の統合化」を次のように展開して表現する。

 「DRM技術主導による仲介型P2P技術」は、実現可能な仲介型P2P技術が、実現可能なDRM技術による制約を受けることによって決定される実装範囲を意味する。「DRM 技術主導による仲介型P2P技術の統合化」は、DRM 技術の特徴に対応した仲介型P2P技術とDRM技術の組み合わせとして示される。

 3節ではコンテンツ流通プラットフォームの特徴として、中核技術、収益モデル実装、モニタリングの3軸を抽出し、その3つの方向性からDRM技術の特徴を示した。デジタルコンテンツのライフサイクルを支援するDRM技術は、コンテンツ流通プラットフォーム指向のシステム技術とも見なされる。本稿は商用コンテンツ流通プラットフォームの要件に着目することにより、「DRM技術主導によるP2P技術の統合化」について議論を進める。DRM技術の特徴を示した場合と同様に、コンテンツ流通プラットフォームにおける3つの方向性に基づいて仲介型P2P技術の特徴を示す。次に、コンテンツ流通プラットフォームにおける両技術の特徴の組み合わせを示すことによって、DRM技術主導による仲介型P2P技術の統合化を論じる。表3に仲介型P2P技術の3つの方向性一覧を示す。DRM技術の3つの方向性一覧(表1)と仲介型P2P技術の3つの方向性一覧(表3)を組み合わせることにより、コンテンツ流通プラットフォームにおけるDRM技術と仲介型P2P技術の組み合わせ一覧が得られる(表4参照)。

 コンテンツ流通プラットフォームの3要件をそれぞれ軸とした要件空間内におけるDRM技術主導による仲介型P2P技術の統合化の配置表現を図4に示す。


 

4 DRM技術主導による仲介型P2P技術統合化

(第3世代Naspter予想の空間表現)

 


2 仲介型P2P技術とDRM技術の対応表

 

特 性

仲介型P2P技術

DRM技術

処理速度

ネットワークを構成するPeer装置間論理的資源(CPU,メモリ等)転用可能

 

 

構造的特性

中央サーバによるシステム全体の管理

専用サーバ/Peer装置間役割分担と代替

Peer装置間における論理資源の共有

中央サーバにおいてネットワーク上を流通するコンテンツ管理のために,コンテンツ目録登録と更新を行う

信頼性

中央サーバ多重化

Peer装置間動的ネットワーク

コンテンツ保護パッケージング用モジュールをサーバの保護領域に保持する

 

負荷分散性

コンテンツダウンロード・ストリーム配信のネットワーク内Peer装置・ホスティングサーバによる分散処理

 

段階的拡張性

アクセスするPeer装置数増加によるネットワークプラットフォーム拡張

 

 

ネットワーク

管理

利用者からのコンテンツダウンロード・ストリーム配信要求応答のために中央サーバが最適Peer装置を検出,仲介

クリヤランスハウスにおけるコンテンツ使用のためのライセンス発行と更新管理

 

セキュリティ

中央サーバが,ネットワークにアクセスする利用者の認証を行う

中央サーバが共有されるコンテンツの目録を作成する

利用者別にコンテンツの使用過程を記録する

コンテンツを個別追跡し、権利管理情報,コンテンツ機能・サービス内容の改ざんを防止する

通信コスト削減

効率的にネットワーク上の他Peer装置・サーバからコンテンツを入手できる

Peer装置で保護コンテンツ再生用独自ソフトウェアの起動を必要とする

 

3 仲介型P2P技術の3つの方向性一覧

 

3つの方向性

機能・サービス内容

要素技術・オペレーション

複製の効率化

(中核技術)

中央サーバにおけるコンテンツ目録作成

オンライン配信高速化

独自ネットワークプラットフォーム構成

共有可能論理資源目録アップロード

コンテンツ交換

分散コンピューティング

利用者間コミュニケーションサービスの多様化

(収益モデル実装)

広告宣伝サービス

チャットサービス

関連サーバとのリンクサービス

アドウェア

チャットソフト

別サービス提供サーバリンク

利用者の個別化

(モニタリング)

ウェブサーフィン履歴収集

名前空間と共有資源の登録・参照

スパイウェア

名前空間一意性の管理

利用者属性情報管理

 

 4 DRM技術と仲介型P2P技術の組み合わせ一覧

 

3つの方向性

DRM技術

仲介型P2P技術

 

中核技術

 

特徴:複製防止技術の高度化

利点:コンテンツ供給側の信頼性向上

 

問題点:消費者側の利便性の低下

特徴:複製の効率化

利点:オンライン配信高速化による消費者の利便性向上

問題点:利用者の多数参加が前提

 

収益モデル実装

 

特徴:ビジネスルールの多様化

利点:使用料徴収,複製可能範囲の多様な設定

問題点:ビジネスルールの多様化と収益性間関係の不明確さ

特徴:利用者間コミュニケーションサービスの多様化

利点:広告宣伝による収益手段の確保

問題点:広告宣伝が消費者側の利便性の低下につながる可能性

 

モニタリング

        特徴:利用者およびコンテンツの個別化

        利点:利用者の嗜好と習慣についての学習

        問題点:消費者プライバシー侵害の潜在的危険性




 

参考文献

(1)伊丹敬之、『新・経営戦略の論理』、日本経済新聞社、1984年.

(2)國領二郎、『オープン・ネットワーク経営』、日本経済新聞社、1995年.

(3)根来龍之・木村誠、『ネットビジネスの経営戦略、日科技連、1999年.

(4)Clay Shirky, "What is P2P..And What Is't",The O'eilly Network,11/24/2000.

(5)Gene Kan, "writing file sharing's final chapter", Special to ZDnet, July 10,2002.