ベーコン風ハムと生ハム
――発色と舌触り――


ベーコン風ハム(ボイルせずに温燻で仕上げる・製作期間:半月)
生ハム(冷燻・風乾で熟成させる・製作期間:1ヵ月〜)


1.材料(600〜800グラムの塊、肉屋さんであまり熟していない生肉を注文する)

ベーコン風ハム:豚肩ロース
生ハム:    豚ロースまたは肩ロース


2.塩漬け(肉に直接擦り込む、塩の量は電卓と計量スプーンで厳密に)

ベーコン風ハム:3%の天塩で1週間(食塩でなく天塩を使うと、きれいに発色する)
生ハム:    5%の天塩で2週間(食塩でなく天塩を使うと、きれいに発色する)

スパイスはいずれも適当、腐敗防止にブランデーかラム酒を振りかける
皿に敷いたラップの上で塩を擦り込み、ラップごとフリージング・パックにいれて漬け込むと、手軽で場所を取らない。
場所は冷蔵庫でも冬にはベランダでも



3.塩抜き(下記の目安で、出来上り塩分は、2%弱になるはず)

ベーコン風ハム:流水で10時間
生ハム:    流水で14時間

味加減に不安を感じたら、ちょっとだけ切りとって網焼にして味見


4.脱水(外気温&湿度が高くなければ、この工程は省略できます。)

ペーパータオルで水気を取り、ピチットシートをかえながら5日ぐらい

1番危ない「風乾1日目」を製造過程からなくしてしまう
運がいいと、熟成をたすける白カビが発生する


5.風乾

風通しのいいところで、2〜3日陰干し(煙の付きがよくなる)


6.燻煙

ベーコン風ハム:1日2時間を2〜3日(最初は低温で、最後は70度で3時間)
生ハム:    気が向いたときに2時間程度、1週間〜(極力低温で)

煙をかけていないときは、風通しのいいところで陰干ししておく


7.温度管理

温度を上げるには、豆炭が便利(不用になったナベが火消壷として活躍)
温度を抑えるには、スモークウッドを8等分に切るか周囲を湿らして使う


8.発色と舌触り

食べるまえに、ホイルにつつんで冷蔵庫に2〜3日おくと、味がなじみ、周囲と内部の水分も均等化する

ベーコン風ハム:塩漬けと風乾の期間を長目にとると、きれいなピンク色になる
         塩漬け期間を長目にとると、繊維質が分解して柔らかな舌触りに
生ハム:    塩漬けと風乾・熟成の期間を長目にとると、透き通るようなピンクから
         次第に赤みを増し、舌触りもねっとり・とろけるような感触に
         やがて サラミのような舌触りに

風乾・熟成の期間を長目に取ると、肉の臭みがぬけて、まろやかな風味に






2002年2月に常温で作った生ハムです。
塩漬け2週間、風乾&燻煙10日間
最後に密封ポリ容器に敷いた網に乗せて
容器の底にうっすらとボジョレーを注いで2日間
ねっとりとした生ハムになりました。





生ハムサラダ、ワインにあいます。





こんな朝御飯だと、朝が楽しくなります。





手作りのスモーカーです。友人が作成してくれました。
温度計で内部温度を確認して、フタのずらし加減で温度の微調整をします。





内部はこんな感じ。ねじこみ式フックに、たこ糸でしばった肉を吊るします。
市販のスモークウッドを8等分したミニ・スモークウッドがこのスモーカーにピッタリ。




プロシュートの技法。
イタリアでは温度変化の少ない洞窟にワインを振り撒いて、
空気中の湿度を高めた洞窟のなかでハムを熟成させます。
私は、底に網を敷いた密閉容器にワインを注いで密閉し、
そのなかで、スモークの終わったハムを熟成させます。




2002年3月のレシピ

7%で塩漬け3週間
流水で塩抜き20時間
風乾&燻煙1週間
全工程常温でしたが、燻煙は朝または夜の外気温の低い時間帯を選びました。
上の写真のスモーカー&ウッドだと、外気温15度までならスモーカー内を20度以下にたもてます。
塩漬け期には暖冬で、燻煙期には花冷えというラッキーな気候でした。
塩漬けを強めにしたら、ねっとりした感じになりました。




※ここで紹介した生ハムの製法は、食品衛生法に適合しません(^_^;)。

 食品衛生法(食品、添加物等の規格基準:厚生省令)では、非加熱食肉製品について、亜硝酸ナトリウムを使用しない塩漬けの基準として、食肉の温度を5°以下に保持しながら,食肉の重量に対して6%以上の食塩,塩化カリウム又はこれらの組合せを表面の脂肪を除く部分に十分塗布して,40日間以上と定められています。風乾&燻煙の基準は,肉塊のままで,製品の温度を20°以下に保持しながら,53日間以上と定められています。

 「食品、添加物等の規格基準」は、厚労省の法令等データベースシステムにおさめられています。


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