よせなべ物理144号

よせなべ物理サークル会誌144号

(旧 教材・教具を工夫する会)

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第144号抜粋

1.144回例会の案内 


2.次回以降の予定


3.「理科室だより」 三郷高校 和田俊郎先生より


 三高理科室だより:体験入学特別号  vol.8 No.2
              1996.7.20発行 三郷高校理科
 「汗を究めろ」
 ・人はなぜ汗をかくのか?
 ・人はなぜダラダラと汗をかくのか!?
 ・快適な汗かき法は・・・なんと!
 ・反論のある君、ぜひ三郷高校へ来たまえ、理科総合系がまっている

  内容は省略

4.おたより紹介 入間高校 中島恒雄先生より 1997年3月


 湯口先生
  毎月ありがとうございます。
  今後ともよろしくお願いします。
           中島恒雄
(追伸)
 今、本校のもう一人の物理教諭とともに頭を悩ましていることに、連絡誌139号にも載っていた「回転羽根車入りクルックス管」のことがあります。これが電子の運動量によるものではないことは文献等でわかったのですが、それに代わって「ラジオメータ効果」で説明されているものが主流のようです。しかし、実験してみると陰極線の向きと反対方向(すなわち、陰極側)に羽根車は回ります(この点は一応2種類のクルックス管を使って確認したつもりです)。この陰極線に向かって、回転してくることとラジオメータ効果とが私の頭の中で結びつかないのですが・・・。

 紹介が遅くなってしまいました。申し訳ありません。(H.Y)

  −−アンテナ「高周波増幅器・TVアンテナの利用」−−
      暁星中学高等学校  宇田川茂雄

5.BSアンテナの製作 生徒の研究発表

  1996年度埼玉県理科研究発表会(生徒の部)1997年2月14日於:本庄高校
    県立吉見高校 総合理科 物理研究班 島村正貴 矢島敏光
           顧問 石井登志夫(現在北本高校)
 1.目的
 テレビ番組で中華鍋でBS放送を受信しているのを見たことかあります。私たちも、簡単な材料を使って、BSアンテナを作ろうと思いました。

 2.方法
 BSアンテナには図のように、電波を検出する受信部と、電波を集めるパラボラ部分があります。私たちはまず、BS放送と同じ程度の電波を使っている電子レンジを用いて、受信部の研究を行いました。次に実際にBS放送を受信するために、パラポラ部分の製作を行いました。


 3.受信部の研究
 1)豆電球に銅線を半田付けし、アンテナとする。図のように、アンテナ1本のタイブAと、アンテナ2本のタイプBを用意した。


 2)電子レンジに入れてチンする。空焚きにならぬよう、ビーカーに水を入れて中に入れておく。
 

 3)電球か光るか、光らないか。また、光り方がどうなっているかを観察した。

 4)銅線(アンテナ)の長さを変えて、同じ実験を繰り返した。

結果と考祭
(1)アンテナ1本のタイプAは青白く、2本のタイプBは赤く光った。赤く光るのはフィうメントに電流が流れており、青白く光っているときは電球の外へ向かって放電しているものと考えられる。
 タイプA、Bそれぞれの模式図を次に示す。電波によって金属中の電子か揺り動かされるのが、受信の原理である。AとBで受信の状況が違うことから、金属の場所によって電子の動き方か異なると思われる。アンテナの中央部で最もよく電子が動
かされると考えれば、タイプBではフィラメント部分が中央にあり、そこに電流がよく流れることが説明できる。タイプAでは銅縁部分の電子がもっともよく動くことになり、放電が起こるのではないだろうか。図中に電子の動きを<−>で表す。


(2)タイプBの、アンテナか6cmで豆電球は赤っぼく、よく光った。(ちなみにタイブBのアンテナの長さとは、下の図で表す部分を指す。)アンテナが無い拐合ば光らなかった。また、他の長さのアンテナでは、豆電球が点灯することはあったが、短時間だった。電子レンジの電波は波長が12cm程度なので、アンテナの長さは、波長の半分程度が最適ではなかろうか。

 よって、(1)(2)の結果より、受信部の形状及びサイズは次のようなものが良いと考えられる。


(3)その他
 ア:繰り返し使ううちに、どの豆電球もフィラメントが焼き切れてしまった。1.5V、2.5V、6.3Vの豆電球を使ったか、その中で最も耐久性に優れていたのは、1.5Vだった。これから、1.5Vのフィラメントが最も太いのではないかと予想される。
 イ:実験を繰り返すうちに、フィラメントのタングステンが次第に蒸発し、電球のガラスの内側がまっくろになった。特に電波をよく拾ったアンテナ長6cmのものが、黒くなった。
 ウ:空焚き防止に入れたビーカーの水が温まってくると、電球の点き方が悪くなった。冷水と温水では電波を吸収する効率が違うのかもしれない。

4.バラボラ部分の製作
◎材料
 ベニヤ板、発砲スチロール板(10mm厚)、アルミホイル、木エボンド、両面テ−プ
◎製作
 1)グラフ用紙に放物線を描いたものを発泡スチロール板に写し、熱した二クロム線で切り抜く。同じ物を8枚作る。

 2)ベニヤ板に放射状に8本の線を引き、切り抜いた発泡スチロール板を木工ボンドで、貼り合わせていく。また、その間にも補強の発泡スチロール板を貼っていく。

 3)紙やすりで、表面が滑らかになるように削る。
 4)両面テープで表面にアルミホイルを貼っていく.
 5)受信部は既製品から分解したものを使用し、BSチューナー、TVと接続する。

 6)パラボラば南向きの窓際に固定しておき、アンテナを動かして焦点の位置を探った。
緒果と考祭
 画質はあまりよくなかったか、何とか受信することができた。音声はたまに入った。アンテナを手持ちで行ったので、すぐにぶれてしまい、焦点を探して一定の位置に固定するのが難しかった。

5.今後の展望
 はじめは写るかどうか心配でしたか、TVに画像が出たのを見て、とても感動しました。今回はパラホラのみの製作で、まだアンテナ本体は作っていません.今後、アンテナも作成し、完全自作を目指したいと思います。

6.本の紹介 「Windowsで知る電磁気・光と原子の実験室」

  北村俊樹著 森北出版 定価3800円(本体)+消費税=3990円
         (CD-ROM付き:1997年7月10日発行)
       書籍コード ISBN4-627-15260-4
       森北出版 tel 03-3265-8341

【本の内容】
 【WINDOW3.1】および【WINDOW95】で動く光学、電磁気、原子分野のシミュレーションソフトを取り扱います。34ソフト収録。ヘルプには本文のすべて(操作法や、課題、各現象の説明)が含まれています。また、Java版のシミュレーションもいくつか収録されています。


 電磁気編:
 1)電気双極子と電磁波
  電気双極子が作る電磁波を3D動画で取り上げる。
 2)ローレンツ力とクーロン力
  磁界、電界から力を受ける電荷の運動を動画で表示します。
  コンデンサー、点電荷、一様な磁界の場合など。螺旋運動、地球磁場での
  荷電粒子、速度選別機。2D、3D版
 3)電気力線
  電荷が作る電気力線と電位の表示、電界の表示。2D版、3D版で色可視化
 4)磁力線
  磁石、電流の作る磁力線、磁界の表示。
 5)ローレンツ力・クーロン力の応用
  線形加速器、質量分析機
 6)モーターと発電機
  原理を動画で見せる
 7)電磁誘導
  磁束を切るイメージを3Dで可視化。コイルと磁石、磁界中を移動する導体
 8)LCR
 入力波形に対し素子による出力波形を動画で表示。L、C,R、LC、LR、
  CR,LCR回路。微分、積分回路、直列並列共振など。入力は 直流、サ
  イン波、三角波、鋸波、方形波などを用いる。
 9)オペアンプ (物理1Aで新規に学習)
  オペアンプを使ってできる簡単な信号処理。入力波形に対し素子による出力
  波形を動画で表示。加算回路、減算回路、増幅、発振、積分・微分(フィル
  ター)、バッファ
 10)論理回路
 論理回路の基礎(物理1Aで新規に学習)。ゲート、アンド、オア、ノットを
 入力信号に対し、出力信号はグラフで表示。加算回路など簡単なコンピュータ
  動作の原理も含む
 11)キルヒホッフの法則
 いくつかの電池と抵抗からできた複雑な回路を流れる電流を取り扱う。メニュ
 ーより回路パターン選択、抵抗・電圧値はスクロールバーで入力電流値は計算
  表示する。また、それぞれの回路の電位を3Dワイヤーで表示(高さを変える)

 光学編:
 1)レンズと鏡
  凸レンズ、凹レンズの像、焦点。色収差、凸面鏡、凹面鏡、パラボラ鏡
 2)プリズム
  屈折、全反射、プリズムによる光の分散。
 3)スリットと回折
  モノスリット、2重スリット、回折格子など。
 4)色を作る
  R,G,B成分による色の合成。

 原子編:
 1)電子雲と軌道
  1s,2s,2p,2dなどの電子の軌道を電子雲で表す。
 2)加速器
  線形加速器、サイクロトロン
 3)原子モデル
  ボーアモデル。ラザフォードモデルとエネルギー準位・光の放出吸収
  を動画で
 4)放射線検出器
  ガイガーカウンター、シンチレーションカウンタ。
 5)粒子・反粒子の生成と消滅
  ガンマ線による電子・陽電子対の生成消滅を動画で
 6)クォークの世界
  陽子、中性子の成り立ち、クォークの種類、粒子同士の反応の簡単な
  説明
  原子編ではこのほかに、格子振動、磁性(転移温度)、電子の干渉性
  なども取り扱っています。

 おまけ編:
 1)空気抵抗  空気抵抗を受ける物体の運動
 2)斜面    斜面を転がる物体の運動
 3)膜の振動  平面膜の定常波の3D表示
 4)うなり   うなりの合成
 5)音の加工  エコー、ディレイなど効果音の作製
 6)マンデルブロー・ジュリア集合  
 
◎限定版のネット上での公開
 本収録予定のソフトの内、以下の6個を機能限定版として公開します。
なお、終了したらもう一度アイコンをクリックすれば何度でも使用できます。
 完全版が必要な方は、CD-ROM付きの本を手に入れて下さい。
電磁気編:
  電気双極子と電磁波   「電磁波」  EMWAVED EXE
  オペアンプ     「オペアンプ」  OPEAMPD EXE
  論理回路        「Logic」  LOGICD EXE
光学編:
  波の伝わり方の原理   「波 原」  NAMIGEND EXE
  レンズと鏡       「レンズ」  LENSD EXE
原子編:
  電子雲         「電子雲」  ECLOUDD EXE

 これらは、「たまきち's HomePage」でダウンロードできます。下のURLをクリックしてください。

URL http://www.bekkoame.or.jp/~kitamula/

追記:
 「Windowsで知る音声と運動の実験室」
  北村俊樹 著  森北出版  定価3800円(本体)+消費税 =3990円
      (CD-ROM付き:1996年3/25刊)
      書籍コード ISBN4-627-15250-7

 Windowsのサウンドカードを使って音声計測・分析・合成をしたり、力学、波動、原子分野で動きのあるシミュレーションプログラムを取り扱っています。この本のサンプルもホームページに登録してあります。


7.ペットボトルを使った慣性の実験

        浦和第一女子高校 湯口秀敏

1.はじめに
 この実験の基本的なやり方はビール瓶を使った方法がすでに紹介されていて特に珍しいことではありません.ビール瓶を1.0(1.5)リットルのペットボトルに変えただけですが、これによって演示実験でほなく生徒実験として気楽にできるようになります.もちろんビール瓶の方が迫カはありますが。

2.材料
  ア.1.0(1.5)リットルののペットポトル2本
  イ.紙
  ウ.単三電池

3.方法
(1)細長く切った紙をペットトボトルのロの上に置き、その上に単三の乾電池を載せせます.
 一方の手で紙の端をつかみ、他方の人差し指で紙の中央を思い切り叩くと乾電池は見事ペットボトルの中に落ちます。

(2)細長く切った紙をペットボトルのロの上に置き、今度はその上にもう1つのペットポトルを口の部分を下にして載せます.
 一方の手で紙の端をつかみ、他方の人差し指で紙の中央を思いきり叩くと上のペットボトルはそのまま静止します。

※注意点:ロの部分はよく乾かしてからやって下さい。

8.おもちゃあれこれ

(1)バランストンボ ものづくりハンドブック4 仮説社


(2)中国 漢代河南模型 坂田先生(浦和市立)より
  古代中国の磁針(コンパス)の復元模型


(3)レインボーUFO ものづくりハンドブック2 仮説社
  野呂先生、工藤先生より紹介される。1997.3.22


9.第143回例会の内容

 <期日>7月19日(土)15:30〜18:30
 <場所>浦和第一女子高校 物理実験室
 <参加者>石井登志夫(吉見) 岸澤眞一(越谷総合技術) 暮泉武(埼玉栄東) 千野司(和光国際) 徳富英雄(豊島区立・親日中学) 野原忠英(春日部東) 西尾信一(上尾東) 増田益(巣鴨) 三森誠司・湯ロ秀敏(浦和一女)
<内容>
 (1)科学の祭典について:何を出すか.打ち合せ。光弾性の実験については希望者に配布できるように塩化ビニールを用意しておく。偏光板は販売コーナーで扱う。
 (2)バランストンボ ものづくりハンドブック(仮説社)より 
  紹介者 増田先生
 オリジナル版を輪島市の宮本さんより購入したものの紹介
 (3)大気圧の実験改良版  徳富先生
  前回風船に入れた水が吹き上がらなかった。図のようにガラス管の先端を細くしたモのを栓につける。




 (4)レインボーUFO 青森の工藤先生・野呂先生の紹介
  ものづくりハンドブックより。
 (5)紙ぜんまいでカーを作る 徳富先生
  野呂先生の記事(第142号)の変形版を製作


 (6)液晶、ステッピングモーター
 (7)非合理主義に対する啓蒙教材資料集について  西尾先生

10.おわりに

 今年盛岡で行われた会国理科教育研究大会に参加しました(8月5日、6日)研究発表は6日の午前中。物理の研究発表件数は多く、4会場に分かれて同持進行でした.そのため聞きたいものがあっても聞けない発表がいくつもありました。あれだけの発表件数があるなら発表に1日かけても良いのではないかと思いました。せっかく全国から多くの先生が集まってきて、日頃の実践工夫を紹介しているのに十分情報を得ることができないのは実にもったいない話です.(H.Y)

97年度(1997年4月〜1998年3月)の通信費について
 ***97年度;年間通信費 1、000円又は80円切手13枚***
   送 り 先;〒336 浦和市本太 1ー33ー6
   郵便振替;00150−8−560437 加入者名;湯口 秀敏
 <<連絡・問い合わせ先;電話 048ー881ー2782>>
 サークルニュースの抜粋、要約、転載は北村が行いました。ニュースの原文・図など詳しい内容を知りたい方は、直接湯口先生まで連絡をとって下さい。

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