よせなべ物理135号

よせなべ物理サークル会誌135号

(旧 教材・教具を工夫する会)

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第135号抜粋

1.135回例会の案内 


2.次回以降の予定


3.本の紹介 「歴史をかえた物理実験」 丸善


 独創的なアイディアを出すことほ楽しいことです.しかし、それを実現するような実験を考えるまでに到達する人はまれです。ましてや、「歴史に残る実験」であればなおさらのことです。
 本書では、電磁気学と光学に関するクーロン、ファラデー、マイケルソン・モーレーらの実験にスポットをあて、彼らがどのような動機から遂行し、現代物理学の発展に寄与するまでに至ったかを語ります。

 「歴史を変えた物理実験」霜田光一著
  パリティ編集委員会編(大槻義彦責任編集)
  ISBN4−621−04250−5
  C0340 P1648E
  定価1648円(本体1600円)

 図:ロイヤル・インスティチュートの実験室で仕事をするファラデー(WPS)
 ファラデーは世界で最初のモーターをつくり、最初の変圧器を作り、最初の発電器を作った。彼は電磁誘導という電気と磁気の間の最も重要な法則を発見しただけでなく、電気と化学、光と磁気の間にも密接な関係があることを実証した。(本文より)

4.万華鏡

      青森県立弘前中央高校 野呂茂樹

「作り方」
 塩ビ板(透明・黒0.5mm厚)を切断し、三角柱を作り、黒い紙を巻きつける。眼鏡に傷をつけないようにするため、のぞき窓をつける。



「使い方」
 1)そのまま、遠くの景色や机の上の物品をのぞく。


 2)ビー玉(直径2.5cm位東急ハンズ・・・5個500円、玩具店の1個15円程度のものでも便用に耐える。)を、ばめ込んでのぞく。固定するときは、カラービニルテープを用いると、のぞいてきれい。
 3)一般的万華鏡
 色紙の小片やビーズや色セロファンの小片の入った小箱をのぞく。
 4)虫めがねを通してのぞく。
 虫めがね(2〜3個)



[参考文献]
 ・「おもちやの科学2」戸田盛和 日本評論社
 ・「母と子のたのしい工作」ククシマトヨヒコ 梧桐書院
 ・「ビー玉万華縄」今井裕紀子 たのしい授楽1994.10 仮説社
 ・「光の発展学習に適した遊具の制作」鈴木真弓・鈴木智恵子 理科の教育 明治図書

5.ラジオの実験

 SUT SEMINAR 物理
 「身近な材料で作るラジオの実験II」  宇田川茂雄

 1.はじめに
 生徒実験としてのラジオの実験ほ,本誌85年4月号にて古屋先生によって紹介されている。たいへん興味深い実験であるが,新たに2点の工夫を加えたので紹介する。
ます,

 2.身近な材料で作るラジオの実験
 まず、ラジオの実験を簡単に紹介しておく。
 1)アンテナでとらえた電気信号は電線で教室前方から後方へと各机に分配する.その時,図
1のように机のところだけ、ビニールの被覆をむいておく.
 2)自作コイルはフェライト棒を透明なビニールホース等に入れ,細い電線を100解程度巻く.
 3)自作コンデンサーはビニールなどに5cmX4cmほどのアルミホイルを貼り,ビニール面を


 図1 ラジオ配線図


 図2 高周波増幅器


 図3 アンプ(低周波増幅器)


 図4 手作りスピーカー


 写真1 ラジオの実験風景


内側に2枚向かい合わせる。
 4)ダイオードほ1N60*などのゲルマニウムを使う。
 5)イヤホンほクリスクルイヤホン*を使う。
 6)図のように電線をバネ*にはさみ配線するのも一つの有効な方法である。
も一つの有効な方法である。
 7)手作りコンデンサーの間隔や向かい合う面積を変えCを変化させたり.フェライト棒をビニールホースから微妙に抜き差し,選局をする。

 3.屋上アンテナ張りのいらないラジオ
 アンテナとして,屋上などに30mほど電線を張るわけであるが,立地条件によっては不可能な場合がある。また,常備できる場合は良いが,そうでなければ結構手間がかかる。そこで,1mほどのアンテナ(電線)で,同じ実験ができるように,高周波増幅をする。図2がその回路図である。破線内が増幅部であり,まったく同じ回路になっている。図では2段で増幅しているが,電波が弱い場合ほ3段以上にすると良い。
 なお,生徒の行う作業は増幅しない場合と同じであり,生徒にとって新たな混乱はない。
 アンテナほ,窓から外に電線を垂らす。アンテナは校含から数十cmでも難れると格段と感度が増すので,電波が弱い場合,棒などを使って校舎から離れたところに垂らすと良い。釣り竿を用い校舎からなるべく離し,電線を垂らすのも1つの方法である。教室の階が高く,長く垂らせる場合は屋上アンテナほどの効果が出,高周波増幅も不要となる。リール(数百円)と工ナメル線を使うと便利である。窓を開けることが不可能な場合は,アルミホイルを30cm×40cm程度に切り,窓に張ると良い。アンテナについては,以上のようを方法で,場所と高周波増幅巻の段数にあった調節をする。また,高周波増幅器のアースは,水道の蛇口などにつなぐ。

 4.スピーカーで聞くために
 本誌’95年5月号でトランジスタ1石で作るアンブ(図3)を紹介したが,その中の小信号用アンプを用いることにより,スビーカーで聞くことができる,また,ネオジウム磁石,エナメル線50回巻きと1.5人前カップラーノンの容器でスビーカーを作って鳴らすこともできる。手作りラジオの完成である。高校で学ぶ多くの電磁気現象を楽しく体験ざせることができ,理解の助けにもなるだろう。
 なお,以上の電子部品(*マークを合む)はすべてアイコー電子(03−3251−1335)にて購入可能である。
[うだがわ・しげお:暁星中学高等学校教諭]

6.圧電セラミック素子で遊ぼう  '96.10.26(土) 於 都立上野高校

     関東学院中学・高等学校 渡辺雅人
     豊島区立朝日中学校   徳富英雄

 1.手作り無電源電話



 2.骨振動マイク



 3.心音(心臓の音)マイク

 4.カラオケエコーマイク



 *圧電セラミック素子 1個100円程度
  鈴商(秋葉原電気街) 千代田区外神田1−6−1
   tel03-3255-9187 FAX03-3255-4029

 (補足)
 1)大型発光ダイオード(鈴商250円)による実験



 2)クリスタルイヤホーンについて
 最近はロッシェル塩を使っていない。圧電素子になっている。


7.「東北アジア物理演示実験国際会議に参加加して」第2回目

           浦和市立高等学校 坂田正司

 第2日目(8/22)は、8:30からNACPDの開会式が催された。長春市人民代表者大会主任の曹 希龍先生をはじめ、長春市科学技術協会副首席の馬 魁棟先生、東北師範大学副学長の周先生、耶先生・・・など多くの方々のご出席のもと、華やかな雰囲気の中で進められていった。この開会式には、数十人の台湾からの観光客も特別ゲストとして参加しており、式後、全員そろって記念写真を撮影した。
 その後、別棟にある物理棟へ移動して演示実験の交流が行われた。移動の途中のキャンパスの広場で、「水ロケット」の公開実験が東北師範大学の先生によって行われた。このロケット本体は金属性で、20m程の高さまで上昇した。
 物理棟の2階の廊下の壁には「走廊実験」と呼ばれる、学生が自由に触れることができる手作りの実験装置が幾つも掛けられていた。「一瞬にしてマクスウェル分布や二項分布を表示する棋型」、「浮沈子による水中バレエ」、「熱気球ならぬ熱水球」、「熱機関の透明模型(空気の圧力で動く)」、「翼の揚力棋型」など大変ユニークで感心させられるものがたくさんあった。次に、4階の物理実験室で、各参加者が実験机上に展示した実験道具の前でポスターセッションに移った。初めは全員で順に説明を聞いていく方式であったが、説明と質問が入り乱れているうちに自由交流となっていった。午後からは実験室隣の講義室で、韓先生の司会により、日中日中・・・・の順番で講演発表が行われた。また、通訳は、東北師範大学外語系の李永夏先生が担当して下さった。専門外にもかかわらず物理用語を含め、熱心にかつ日本人以上にお上手な通訳してくれたので、スムーズに会を進めることかできた。この紙面を借りてお礼を申し上ける次第です。
 初めは内川先生の「人工虹およぴ電流の水流模型」であった。人工虹は非常に評判が良く翌日参加者全員で製作する予定になっていた。次は、上海の華東師範大学の宣 先生による「物理演示実験と遠距離教育」で、上海のテレビ局から放映したVTRをもとに演示実験やそれを全国的に報ずる大切さを説いた発表であった。3番目は後半の司会をやってもらいたいので早くやっておいて欲しいということで、著者の「簡単な手作り演示実験装置」であった。4番目は、審陽工業大学の劉 先生の「縦波と積波か演示出来るウェーブマシン」3)であり、去年の南京国際会議のものよりさらに改良されていた。5番目は仙台第二高校の佐藤先生による「自作ホログラフ」であり、生徒と共に何年も工夫しなから製作した成果がよく現われていた。6番目は雲南省の昆明師範専門学校の張先生による「つる巻きばねの機械的模型」であり、2次元、3次元モデルを用いてきちんとした理論的考察を行っていた。ここで、前半を終わり、休憩の後、司会が著者に代わって後半に入った。
 7番自ば宮城県立ろう学校の大塚先生による「スターリングエンジンの棋型」で、ビー玉、注射器、試験管だけの少ない部品ながら熱すると良く動くので、関心を誘い会場からいろいろ質問が出た。8番目は、広東省華僑専業技術学校の呉 先生の「インピーダンス演示装置」で、簡単な装置ながら、生徒にとって難しいインピーダンスについて、いろいろな面からその意味を理解させるという優れたものであった。9番目は、自治医科大学の青野先生の「連通浮沈子」で、普通の浮沈子よりさらに微妙な調整が必要な固いガラスビンの中でのもの、沈んだら沈みっ放し浮いたら浮きっ放しのもの等、物理研究の本質を地で行くものであった。10番目は阜新煤炭工業学校の張 先生による「中日両国の演示実験の比較」であり、日本からの研究会誌等をもとに良く分析し、これからの中国と日本での物理演示実験とその交流のあり方を述べていた。最後の11番目には、国立科学博物館研究部長の佐々木先生が「ブーメランと水素の爆発」の演示を行った。所属が学校とは異なるということで、エンターテインメント性を重視され、特別なTシャツに着替え、にこやかに入場するところから始められたのには会場から大きな拍手が起こった。緻密なデータ収集と少しでも分かりやすくというブーメランの力学模型などには教師として多くの学ぷぺきものかあった。



 このように本当に熱気あふれる日中の講演に、会場にいた全ての先生方が一体となり、予定時問を相当越えて議論することかできた。
 第3日目(8/23)は、中国の先生方の発表が主てあった。いろいろな打ち合わせが入ったため、残念なから全部を見ることか出来なかった。長春電視大学の李 先生らの「運勤量と力積の演示装置」、吉林省教育青学院の周 先生らのよる「振り子のおもり放射によるエネルギー保存とその軌跡投影装置」、また、長春教育学院附属中の姜 先生が息子さんと共に発表した「簡易演示実験」などが印象的であった。この息子さん(15才前後だろうか)は全ての講演、演示実験に熱心に参加していた。また、韓 長明先生が最後に発表した「OHP用ディーゼルや4サイクルエンジン模型」等は、精密に作られており、とても分かりやすいものであった。更に、透明シリンダーをもった2サイクルエンジンの模型は実際に爆発をしなから回転ずるものてあり、爆発の瞬間を見ることが出来るので大変迫力があった。
 午後からは、内川先生が用意されたブラスチックビーズ(直径0.3〜0.4mm程度)を使って「人工虹」の製作を中国の先生方全員で行った。内川先生の奥さんもスブレーのりの吹き付け方、枠の作り方など馴れた手付きでかいがいしく手伝っていらっしたのが印象的であった。また、太陽か雲から出た頃を見計らって、みんなで屋上へ行き人工虹を見た。2メートル平方程度の黒い布地一面にビーズが貼り付けてあり、太陽を背にそれを見ると、見車な虹か見えた。いろいろな所で感嘆の声が上がった。虹をバックに写真を撮ったり、日中両国の先生方が互いに肩を組んで記念写真を撮ったり、いろいろな話に花が咲き大いに盛り上がった。
 また、この日の夜は、多くの中国の人々が楽しみにしていた「世界映画際」が大学近くの陸上競技場で開催された。勧められて我々も見に行くことになった。多くの人と車で溢れている道路を人ごみに身をまかせて会場に着いた。会場は超満員で今か今かと始まるのを待ち受けていた。現在の中国で一流の俳優や歌手が一同に会し、非常にきらぴやかで華やかに始まった。アナウンサーの話す内容や、状況を逐一日本語に通訳してくれたのは前述の李 先生でした。この映画際は実況中継で中国全土にチレビ中継されたそうである。
            −−>次号に続く

8.マジカル科学「透視 ノーカーボン紙使用」

  1996. 東奥日報 その8
  省略

9.おたより紹介 その1「音反動車が動くわけ」

        小暮陽三先生(埼玉大学)より

 拝復
 いつもサークル紙をお送りいただきありがとうございます。
 今回のヘルムホルツ共鳴器、大変興味深く拝見しました。小橋豊「音と声紋」は、断面を長方形にしているため、わかりにくいと思います。
 おそろし古い本ですが、コピーを同封しました。かなり、くわしく書いてあります。p.68のReyleighの式は Theory of Sound におそらくあるでしょう。手許にありません。また、あったとしても歯が立たない気がします。(少なくとも小生には) p.96のアンダーラインを見て下さい。



 要するに壁のところが粗密に相当する節点になるはずです。難しい計算は別として、節点で粗密を繰り返すと、壁に及ぼす圧力はゼロになりそうな気がしますが、結果は壁に圧力が働きます。音波は断熱変化ですから、図1の変化をするとしてよいでしょう。大気圧を中心にして、同じ大きさの膨張と圧縮をしても、青い圧力増(Iの部分)の方が、赤い圧力減(IIの部分)よりも大きくなります。この大きさの差が圧力の増加になるのではないでしょうか。



 もし、図2のPVずなら、圧力は平均してゼロになるはずです。大変おおざっぱですが、こういうことだと思います。



  乱文多謝     H8.10.25
        小暮陽三

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 その後、小暮先生から電話でお聞きしたこと
 1)これは、壁の振動である。
 2)形が球形だと基本振動しか存在しない。(音波は本来、球面波)
   円筒形の場合は単純ではない。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

10.おたより紹介 その2「電磁調理器についての疑問」

        野呂茂樹先生(弘前中央高校)より

前略
 この頃は、小学生向けの教材の研究が主です。
 たまには、高校向けにと思って
 電気で熱する〜ホットプレート、電子レンジ、電磁調理器の共通点と相違点〜の教材化を考えています。
 さて、10月14日のNHK教育TV「なんでも実験・・エレキギター」で電磁調理器の上に鉄板とアルミ板をのせ、うずらの卵を落とすと、鉄板の方だけが卵やきができました。
 理由がわかりません。教えていただけないでしょうか。
 また、私は電磁調理器をもっていませんので、試してみていただけないでしょうか。

 勝手ながらよろしくお願いします。

11.第134回例会の内容

  9月21日(土) 15:30〜19:00
  場所:浦和第一女子高校 物理実験室
 <期日>10月26日(土)10:00〜15:00
 <場所>上野高校物理実験室
 <参加者> 石井登志夫(吉見) 北村俊樹(都立・上野高校) 千野司(和光国際) 徳富英雄(区立・朝日中) 西尾信一(上尾東) 湯ロ秀敏(浦和一女)
 <内容>
  一部は、6.7ページおよび目次に書いてあります。詳しくは次回のサークルニュースで紹介します。申し訳ありません。(H.Y)
 目次より:前回(134回の内容)
  音反動車、1200円のレーザーポインター、蛍光光ファイバー、圧電セラミックを使った実験装置の製作と実験、放射線に関する実験と手作りストロボスコープ、ディジタルカメラ、シミュレーション


10.おわりに

 今回はいつになく早い発行になりましたが私(湯口)が修学旅行に出かけるためで、ぎりぎりになってどたばたしながら原稿を作っているのはいつもと同じです。(H.Y) 

 ***97年度;年間通信費 1、000円又は80円切手13枚***
   送 り 先;〒336 浦和市本太 1ー33ー6
   郵便振替;00150−8−560437 加入者名;湯口 秀敏
 <<連絡・問い合わせ先;電話 048ー881ー2782>>
 サークルニュースの抜粋、要約、転載は北村が行いました。ニュースの原文・図など詳しい内容を知りたい方は、直接湯口先生まで連絡をとって下さい。

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