よせなべ物理127号

よせなべ物理サークル会誌127号

(旧 教材・教具を工夫する会)

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第127号抜粋

1.127回例会の案内 


2.次回以降の予定


3.おたより紹介

 湯口秀敏様
             96年2月17日 渋谷眞人

 よせなべ物理サークルニュースを送っていただき有り難うございます。年会費の1000円を同封します。
 天文月報のなかで教育について書いてあった記事のコピーを送ります。
 今回のニュースの「物理の常識 おもしろ物理」の紹介の中で雑学の必要性がかかれてありましたが、私は、このことは物理や工学を専攻する人間にもいえるのではないかと思っていました。とくに1年ほど前に天才について書かれた本を大宮西部図書館で借りて読んだところ、ファラデーが次のようなことを言っていました。「物理は好きなところから学べばよいのだ」。
 我々は、学校教育で学問を物理を体系的に学ぶことを押しつけられているような気がします。とくに受験教育、学校の試験ではこのような観点でしか評価していないのではないでしょうか。そのため体系的に理解しなければならず、またそのように理解するものだけが偉いかの錯覚に陥っているように思えます。とくに受験教育によるそのような意識の植え付けは非常に問題であるような気がします。
 会社の人間とも話をしますが、大学に入ってもその意識が学生に残っていて、それがある面では創造性を疎外しているかもしれません。会社では、体系的な知識、体系的な理解力だけでなく雑学的な知識が要求されます。それがある面では個性にもなります。
 最近の学校の授業はよく知りませんが、まだ地学や生物はいいのですが、物理は特にその傾向があると思います。大学入学試験にも雑学的なものをもっと増やすべきかもしれません。(15年以上も前ですが、東大の有名なある先生と話したことがあるのですが、良くも悪くも入学試験で差をつけるようになっているので、それが高校のカリキュラムまたは授業を悪くしているというようなことを言っていました)。我々のころの高校の物理の授業は本当によくないような気がしています。小学校、中学校では、砂鉄の実験のようなことが示され、興味を引かせると同時に、上級学校への予備段階としての役割がありました。高校ではまだたいしたことをやっていないのに、大学へ引き継がれるようなものが本当に少なかったと思います。相対論や量子力学への予備段階的な雑学的なものを多く取り入れるべきです。最近のトピックも。光のドップラー効果の話がありましたが、本当は相対論で扱わなければなりません。そのことは何ら触れられませんでした(私、そのことを授業の後でしつもんしたのですが、あまり納得のいく答えを得られなかったことを覚えています)。
 とにかく、物理を好きにさせるにも、幅広い技術者を育てるためにも、高校の物理をもっと雑学的にすべきだと思います。そもそも何が最も良い体系かはわからないのですから。
 さきのファラデーのことばは性格でないかもしれませんがこれを高校生に教えるべきかと思います。
 全然参加してませんが、よろしくお願いします。

4.情報広場 平成7年度理科教育研究発表会(児童・生徒の部)

 2月14日(水)所沢旧市役所で生徒の理科教育研究発表会がありました。その中で物理に関するとおもわれるものは次の通りです。
(1)「階段昇降ロボット」「缶積みロボット」の製作 川越高校物理部
(2)タンポポの綿毛(遠距離飛行の研究) 浦和第1女子高校物理同好会
(3)ドミノ倒しの伝達速度 春日部東高校物理部
(4)液体中の落下速度 春日部東高校物理部
(5)エタノールロケットの研究 春日部東高校物理部
(6)テレビ石の研究 越谷北高校天文気象部
 (6)のテレビ石は光ファイバーと同じ性質を持つ鉱物です。発表会の当日顧問の佐藤和平先生(越谷北)と少し話をしたのですが、物理分野の研究材料としても面白いことがたくさんありそうです。


5.中国見聞録 その5(最終回)

          湯口(浦和一女)
 中国での物理教育の国際会議の話題も一応これで最後になります。
 正直に申し上げると中国での会議には不満が残りました。しかし、そのことを別の形で表して実際に実りのある活動をした方も多くいます。
 もっと自分が何を伝えたいのかはっきりさせておけばもう少し良かったのではないかと思います。
  岸沢真一先生(越谷総合技術)   石井登志夫先生(吉見)
  坂田正司先生(浦和市立)
 の精力的な活動を目の当たりにすると自分の不満が取るに足らないことのように思えます。
 私(湯口)は今回の交流に対してあまり準備もせずに参加し、今になって思えば後悔することがたくさんあります。しかし、これからのことを考えると、批判や後悔よりこれから自分達が少しでも進歩できるように経験を生かしたいものです。
 一応今回で中国見聞録は終わりにしますがこれからも情報が得られ次第紹介したいと思います。

6.たて波の伝播のモデル:回転する水槽内での浮力の実験

 田野倉先生(東京純心女子中・高等学校)が私学教育研究所紀要に発表された研究の1つです。(連絡し124号で前半を紹介しました。)
II.たて波の伝播のモデル
(1)はじめに
 横波や縦波の伝わり方についてモデル教材はたくさん工夫されている。縦波の場合は横波に比べるとモデル教材は少ない。バネを使ったものや手の込んだものになっている。そこで手軽にでき、廃物などを使えないかを考え作成した。

(2)作り方
 1)方眼紙にサインカーブ定規(中村理科製)を使って1/8周期ずつずらしてサインカーブを書く。


 2)ボール紙の筒(印刷原紙のロールの使い終わったもの)の外形に合わせてサインカーブを書く。
 3)コピーした紙をボール紙の筒に巻きつく大きさに切って、筒にのり付けする。筒は2〜3本つなげておくとよい。
 4)筒をまわるようにする。
 5)窓をあけた紙で線の動きを観察する。


III.回転する水槽内での浮力の実験
(1)はじめに
 「車の中の風船はブレーキをかけたらどちらに動くか」という実験のQ&Aの記事(日本物理教育学会誌 Vol.41,No.4 1993)がのっていたのでヘリウムを入れた風船で早速実験をしてみた。車中では大勢の生徒の前で見せられないので考えた末、荷物を運ぶ手押し車で実験した。うまくいったので安心したが、それでは回転する水槽の中ではどうなるかなと考えて実験してみることにした。

(2)実験
 ○用意するもの
  プラスチック水槽(内径40cm)、回転台(電動ロクロ)、発泡スチロール球、糸、ビニールテープ
 ○実験操作
 1)発泡スチロールに糸をつけ水槽の底面にはりつける。中心より7割方周囲によったあたり。
 2)水槽に水を7〜8割入れる。
 3)電動ロクロを回す。
 4)水がこぼれない位まで回転を上げる。

(3)観察
 浮いている発泡スチロール球は回転が増すとともに中心によってくる。水槽の底にはったビニールテープの位置から見てもわかる。まお、回転する水槽の中にビー玉を入れておくとこれはやがて端の方へ到達する。

(4)考察
 浮力は地球上(一様な重力場)では流体内にある物体はその表面に作用する流体のため全体として鉛直上向きの力を受ける。これを浮力という。(岩波理化学事典)
 回転する水槽内では見かけの重力が発生したと考え、その反対方向に浮力が発生し発泡スチロールは回転の中心の傾いたわけである。




7.インターネットの紹介

インターネットの紹介    1996.2.17
                   東京都立上野高校  北村俊樹
                    NIFTY : PDF02120
                  e-mail :PDF02120@niftyserve.or.jp
                  e-mail :kitamula@pis.bekkoame.or.jp
(1).必要なもの
 1)WWWブラウザ:ホームページなどのインターネットのテキストや画像を見るためのソフトです。
 NetscapeNavigatorが有名かつ標準(Win版、Mac版有り)です。Windows95ではインターネットエクスプローラーver2.0が簡単(マイクロソフトプラスに入っているのがver1.0で古いタイプ最近は雑誌の付録に付いています。マイクロソフトプラスを買う必要が無くなりました。)です。
 月刊誌「インターネットマガジン(インプレス社)」などの雑誌に他のブラウザの試用版がついています。

 2) WinsockなどのTCP/IP用プログラム
 モデムとプロバイダ(インターネット回線の提供者)のコンピュータをつなぐソフトです。
 これらの試用版は 月刊誌「インターネットマガジン(インプレス社)」にCD-ROMの形でついてきます。

  1)2)はモデムとセットで販売している場合が結構あるので、それらを購入すると良いでしょう。単独で買う場合は、ソフトの設定がやや難しいと思います。

 3)28800BPSまたは14400のモデム
 2400BPSのモデムは使いものになりません。なるべく28800BPSでソフト付きのものを買いましょう。

 4)プロバイダとの契約
 インターネットの回線提供者と契約し、IDをもらう必要があります。
 私の場合は、I/Oデータのモデム(DFM-288、実売約2.2万)を買ったため、1)2)のソフトと、I/Oデータのインターネットアクセス権付き(30分/1回、何回でも可、3月までの運用)だったので、最初はプロバイダとの契約は必要ありませんでした。

次のプロバイダが比較的安価で、つながりやすいと思います。

 *BEKKOAMEインターネット(tel03-5610-7900)
  年会費3.2万円で使い放題。アクセスポイント 東京、大宮、松戸、横浜など
  ホームページ10MB無料、夜間はつながりにくい傾向有り。
パソコン通信でも入会申し込みできます。申し込み10分後からインターネット使用可能です。
   パソコンBBS:03-5610-2500(ログイン名 guest)
  
 *アスキーインターネットエクスチェンジ(tel03-5352-1630)
入会金千円、使用料10円/1分。アクセスポイント 東京。
パソコン通信でも入会申し込みできます。ID等は後日郵送されます。
   パソコンBBS:03-5352-1500(ログイン名 dialup)

 BEKKOAMEでは年間使い放題で、この他に必要な費用は、プロバイダまでの市内電話料金(例 3分10円)です。アスキーインターネットでは使わなければ入会金のみですし、使った場合は1分10円と市内電話料金になります。また、市内電話に関しては、NTTの「テレホーダイ」サービスを申し込めば、登録した2つまでの電話番号に対し、夜11時から朝8時(7時かもしれない)までの電話料金はいくらかけても月額1800円となります。
 他のプロバイダはある時間(例2時間まで2000円)までは基本料金でその後従量制(10円/分)になるものが多いようです。安いところは会員が多く繋がらなかったり回線スピードが遅くなったりします。高価なところはつながりやすい傾向があります。逆に会員が多いとプロバイダの方で回線スピードをあげたりします。プロバイダによって、e-mailのアドレス(ID)に好きな名前を使えるかどうか、ホームページが無料で開設できるかどうか、プロバイダのアクセスポイントが自分の居住する市内にあるか(市内電話か市外電話か)など違いがあります。インターネットで何を期待するか、何を目的にするかによってプロバイダの選択も変わると思います。
 ホームページを開設し特別な料金を払わないで利用しようとすると、選択肢として、BEKKOAME,ASAHIネット、RIMネットなどが手頃だと思います。
 なお、プロバイダの一覧や料金表、時間毎のアクセスのしやすさ(電話のかかり易さ)などの情報は、月刊誌「インターネットマガジン(インプレス社)」に毎号載っています。ソフトの提供やこれらの情報など1冊は買っておくと役にたちます。

 また、パソコン通信のPC−VANやNIFTY(4月開始予定)などで、インターネットへの接続サービスがあります。この情報についてはあまり詳しくないので後日調べたいと思います。

(2).ホームページの紹介
  YPC     http://www.asahi-net.or.jp/~HA4K-MYZK/
   横浜物理サークルのホームページ。神奈川の宮崎さんによる。

  神川定久   http://www.bekkoame.or.jp/~kamikawa/
   大阪の神川さんのホームページ。Windowsソフトや府理科教育研究会など

  北村俊樹   http://www.bekkoame.or.jp/~kitamula/
   下に紹介。

  インターネット版「理科の部屋」:
      http://www.katsurao-jhs.katsurao.fukushima.jp/RIKA/index.html
   NiftyのFKYOIKUS 5番会議室「理科の部屋」のインターネット版

  理科教育メーリングリスト http://www.physics.ed.ynu.ac.jp/rika/rika.html
   理科教育のメーリングリスト(メールの共通配布)先です。教育実践などの紹介も充実しています。個別の内容を詳しく知りたい場合は、上のインターネット版【理科の部屋】経由でアクセスした方がしやすいでしょう。

  大阪教育大学「インターネットと教育」 http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/educ/
   国内のインターネットの教育利用についての最大の情報を持っています。理科情報に限りません。ここのリンク先もきわめて多く、迷わないように注意が必要です。

(3).たまきち’s HomePageの紹介
   北村によるホームページ    http://www.bekkoame.or.jp/~kitamula/

  (1)音声と運動の実験室  :Windows版のソフト付き本の紹介とソフトのダウンロード
  (2)放射線の部屋   :秋月のキットで計測を
  (3)コンピュータによる簡単な計測CASE:製作例など
  (4)音声分析合成ボード :マリスのボードの利用例
  (5)教材・教具の工夫 :水波ストロボ装置の製作
  (6)英和物理学習用語辞典 :アルク出版の本の紹介
  (7)東京都理化教育研究会 :研究報告の要約
  (8)転載:埼玉よせなべ物理サークル: サークル誌の要約
  (9)他の物理サークルへのリンク: 2の全てのホームページにいけます

(4).インターネットとe-mail
 インターネットとパソコン通信の間でe-mail(電子メール)を交換することができます。
NIFTYとbekkoame(インターネット)を例にとって説明しましょう。
 
 bekkoameでの私のe-mail用のアドレスは   kitamula@pis.bekkoame.or.jp  です。
 NIFTYでの私(たまきち)のIDはPDF02120 です。

 NIFTYからインターネットにe-mailを出すには電子メールを送る際の相手のID番号に、INET:に続いてインターネットアドレスを指定します。
  IDの指定   INET:kitamula@pis.bekkoame.or.jp

 インターネットからNIFTYのたまきちにメールを出すにはたまきちのIDに
  @niftyserve.or.jp をつけます。
   メール先   PDF02120@niftyserve.or.jp

8.博物館・科学館の紹介 第3回「中谷宇吉郎 雪の科学館」

 NHK1ch(96.3.4)で紹介していました。録画しましたので欲しい方はお知らせください。(湯口)
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「雪は天から送られた手紙である」
 この詩情あふれる言葉を遺した中山宇吉郎(1900-1962)は、加賀市片山津の出身で、雪の美しさに魅せられ、北海道大学で初めて人工的に雪の結晶を作り出した科学者です。雪や氷に関する科学の分野を次々に開拓し、その活躍はグリーンランドなど世界各地に広がりました。趣味もはば広く、絵をよく描き、とくに随筆では日常身辺の話題から科学の解説まで、自由闊達な名文で多くの著作を世に送り出しました。また、「雪の華」など映画作品も多く、科学映画の草分けとしても知られています。
 「中山宇吉郎雪の科学館」は、中谷博士の多面的な業績を中心に、雪氷学のその後の発展も含めて、最新の映像装置や実験・観察装置も使ってわかりやすく展示公開するものです。


 加賀市 中谷宇吉郎 雪の科学館

   郵便番号924-04 石川県加賀市潮津町イ106番地
   TEL07617-5-3323  FAX07617-5-8088
   開館時間9:00〜17:00
   休館日 水曜日・年末年始
   入館料 一般500円
       小・中・高校生160円
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 資料提供は瀬川嘉之さん(科学技術館)でした。

○中谷先生に関する本を高橋忠志先生から紹介していただきました。
 (1)中谷宇吉郎随筆集  樋口敬二編  岩波文庫 緑124−1
 (2)雪  中谷宇吉郎 岩波文庫
 (3)中谷宇吉郎 雪の科学館  中谷宇吉郎 雪の科学館発行

9.第126回例会の内容

  2月17日(土) 15:30〜19:00
  場所:越谷総合技術高校 物理実験室

 <内容>
 青森から野呂、久保先生が参加されました。
 内容が盛りだくさんで簡易2段アンプの作製などせっかく用意していただいたのにできなかったことがたくさんありました。
 今回は、岸沢先生と北村先生の指導でインターネットに各自アクセスしてみました。北村先生のホームページに紹介していただいている私たちのサークル誌や他のサークルの情報を見たり、NASAのホームページから八ッブル望遠鏡の最新画像を呼び出したり、いろいろ楽しみました。次回もう少し詳しく紹介します。

10.おわりに

 今回紹介できなかった記事は
(1)電磁力推進船(科学部の活動報告)・田端健治先生(深谷高校)
(2)簡易3段アンプの作成・石井登志夫先生(吉見)
(3)簡単に作れるリニアモーターカー、どこでもできるラジオの実験
    宇田川茂雄先生(暁星中学高等学校)
(4)物理通信など 宮崎英夫先生(都立三鷹高校)
(5)おもちゃの紹介第3回目
  などです。投稿してくださった方、申し訳ありません。(H.Y)


 ***96年度;年間通信費 1、000円又は80円切手13枚***
   送 り 先;〒336 浦和市本太 1ー33ー6
   郵便振替;00150−8−560437 加入者名;湯口 秀敏
 <<連絡・問い合わせ先;電話 048ー881ー2782>>
 サークルニュースの抜粋、要約、転載は北村が行いました。ニュースの原文・図など詳しい内容を知りたい方は、直接湯口先生まで連絡をとって下さい。

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