都理化教育研究会 教育機器専門委員会研究発表抜粋



 このページはあくまでも北村俊樹(たまきち)の得た情報とその抜粋・要約によって作製されています。したがって東京都理化教育研究会の公式な見解を示すものではありません。各情報の詳しい内容をお知りになりたい場合は、直接、発表者や委員会あてにおたずね下さい。

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1995年度(平成7年度)研究発表抜粋


 「教育機器活用委員会氏名」
 委員長 :天良和男(都立広尾高校・物理)
 副委員長:内川 章(私立開成高校・化学)
 委 員 :中川 浩(都立赤坂高校・物理)
      津川卓也(都立杉並工高校・物理)
      清水一幸(都立南野高校・化学)
      猪又英夫(都立清瀬高校・物理)
      久村敏男(都立秋留台高校・物理)
      石井 実(都立清瀬養護学校・化学)
      望月和幸(都立深川高校・化学)
      千葉吉裕(都立新宿山吹高校・物理)
      園田教智(都立町田高校・物理)
      長田真一(都立東大和高校・化学)
      吉田尚幸(私立開成高校・化学)
      古川直浩(都立南葛飾高校定・化学)
      永露浩明(都立東高校・物理)
 顧 問 :茨木淳雄(都立板橋高校・化学)
      山崎達一郎(都立文京高校・物理)

「目 的」
 本委員会はパソコンをはじめとしてさまざまな教育機器の理科教育への活用方法を探り、秘録先生方に実践していただくために基礎研究をしてきた。昨年、パソコンの機種依存性の解消の第一歩としてWindows環境を取り上げてきた。本年はこれを発展させWindowsアプリケーションを活用した教材作成・提示や実験計測の方法を試みた。使用したアプリケーションは、CD−Rとマルチメディアツール、MS-EXCELとMS-VB等である。
 一方、これまでのDOSやFM−TOWNSへの対応も進め、新たな活用法を報告する。


1.「CD−ROMライターを使ったマルチメディアソフト」
    猪又英夫(都立清瀬高校・物理)  内川 章(私立開成高校・化学)
    清水一幸(都立南野高校・化学)
 1.はじめに
 印刷実験書では表現できない視覚、音声情報、情報の検索、利用者との対話などが可能なインタラクティブな媒体として、実験の紹介をWindows対応のマルチメディア型CD−ROMにまとめた。

 2.「マルチメディア実験集」作成の動機・目的
 収集した約100種類のおもちゃの活用方法をまとめたい。文書や図では表現できないおもちゃの動きを、音声や動画を含んだマルチメディア的に表現したい。対象は小中高の教員と生徒で、個人で楽しんだり、原理を考えさせ、教員の教材のヒントになるものを作ること。

 3.マルチメディア作成環境について
 ウインドウズ上の「ディレクター」を使用。グラフィック6種、音声2種、動画2種に対応し、素材になる画面、BGM,写真撮影した静止画、ビデオ撮影した動画など手持ちの機材を使いマルチメディアを製作できる。基本画面はCD−ROM素材集から、BGMは著作権自由のCDを使える。写真は「フォトCD」に変換したり、ディジタルカメラを利用できる。ビデオはパソコンのビデオキャプチャー経由で利用できる。最後にCD−RでCD−ROM「おもちゃの科学」を完成させた。

 4.「おもちゃの科学」の概要
 おもちゃをいくつかの項目から検索できるように「内容」「原理」「応用実験」「入手方法」「名前」の項目で選べる。おもちゃは6種類に分類した。項目選択はメニュー画面でおもちゃの写真からできる。選択されたおもちゃは動画などで具体的な動きを表示する。次に動きの原理を考えさせ、わからないときはヒントをていじしさらに考えられる。

 5.最後に
 CD−ROMは多くの可能性を秘めた媒体で、新しい表現法やまとめ方が出てくるだろう。また、今後はパソコン通信を利用することで、最新の情報がリアルタイムで広めていくことが可能になるだろう。

参 考:CD−R
 媒体2千円程度でCD−ROMの読める機械で再生できる。容量は600MB以上で書き込みが可能である。(CD−R書き込み機は20蔓延程度で理振で買える。)



2.「Towns GEARによるパソリカの制御」
  内川 章(私立開成高校・化学)

 1.パソリカおよびTownsGEARについて
 パソリカ(マリス製)は、パソコンにつなぎ、温度、圧力、光量、電圧等を測定しリアルタイムでグラフ化したり、データの解析を行うツール。TownsGEARは教材作成ツールでマルチメディア(テキスト、画像、音、動画、音楽Basicプログラム)を作成できる。

 2.今回のソフト開発の動機と目的
 教材作成ツールの中からパソリカを制御したい。これで、計測実験を含んだストーリーのある学習展開ができる。

 3.パソリカ制御ソフト概要
 パソリカの制御部分をマシン語で作りTownsGEARと組み合わせた。作った作品は
  1ページ:使用法解説
  2ページ:計測メイン
  3ページ:データテーブル
  4ページ:各データへの分岐
  5ページ:中和熱のデータ整理



3.「Excelによるコンピュータ計測」
      天良和男(都立広尾高校・物理)

 1.はじめに
 Microsoft社のWindowsアプリケーションにはVBAというマクロ言語があり、これらを使うとソフトをすべて自作する場合と異なり、表計算などの機能を利用して簡単にソフトを作れる。そこで、表計算ソフトExcelに、外部機器との入出力装置とやりとりする機能をVBAを使って、Excelによるコンピュータ計測を可能にした。

 2.ExcelのVBAによるカスタマイズ
 センサなどが接続された外部入力装置とアクセスする命令をマクロ言語VBAで作る。ADコンバータから取り込んだデータをワークシートのセルに代入するプログラムである。このとき、C言語で作ったDLLをVBAから呼び出す。
 このあとは、Excelの表計算機能、グラフ機能、ファイル保存・呼出により、データ加工やグラフ化、ファイル操作を行う。

 3.事 例
 拡張スロットバス型の計測インターフェースにコンデンサの充放電回路を接続し、コンデンサの両端の電圧を、開発したソフトを使って測定し図示した。

 4.おわりに
 すべての機能をプログラムするのでなく、市販ソフトを使い、そこに無い機能のみをVBAで作れば、最小限の労力で良質の自作ソフトを開発できる。



4.「Cによる理科教育用関数ライブラリの開発」
      天良和男(都立広尾高校・物理)
      古川直浩(都立南葛飾高校定・化学)
      園田教智(都立町田高校・物理)

 1.はじめに
 Cの標準関数は理科教育用に必ずしも適していないので、理科教育用の関数を開発した。

 2.C言語を用いた理由
 関数を蓄積できる、アセンブラに近い操作もできる、インラインアセンブラが使える、などメリットの多い言語であるため。

 3.教育用ソフトに求められるもの
 計測用や画像処理用ソフトなど高速動作にはCやアセンブラが必要である。

 4.自作関数の波形取り込みソフトへの応用
 データ形式が単純で加工しやすく、そして物理実験に実用できるようにしたいと考え、波形取り込みソフトを自作ライブラリ使って開発した。

 5.ソフトの概要
 マイテックAD/IFボードを用いて入力波形をモニタリングできて、波形解析がしやすいものを中心に開発した。操作はマウスで行い、サンプリングタイムは40マイクロセカンドである。

 6.おわりに
 今後、関数ライブラリを充実させ、それを用いた様々なソフトの開発を試みたいと考えている。



5.「ビデオカメラ用コマ撮りタイマーの製作とその活用(2)」
      茨木淳雄(都立板橋高校・化学)

 1.はじめに
 カメラ組み込みのインターバル撮影では最短間隔が30秒である。撮影間隔を30秒以下でコマ撮りを自動的に行うタイマーを製作し、今年度はそれを改良した。

 2.ビデオカメラによるコマ撮り
 カメラのリモコン端子(LANC端子)を経由してワイヤードリモコンのスタートストップボタンを押すと1回につき4フレームの映像が記録される。

 3.コマ撮りタイマーの機能
 ワイヤードリモコンのスタートストップボタンはリモコン内蔵のコントロール基板上の押しボタンスイッチをON/OFFするようになっている。この回路からリード線を引き出し、これをリレーで操作することでコマ撮りを自動的に行うことができる。リレーの制御はSPG8651Bを使う。

 4.コマ撮りタイマーの活用
 このタイマーで4秒間隔でコマ撮り撮影した映像は1秒あたり1フレームになるので、通常のVTRに対し、30分の1に短縮して再生観察できる。




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