「図解入門 よくわかる高校物理の基本と仕組み」

「図解入門 よくわかる高校物理の基本と仕組み」

2004/09/01改

 本書は物理のエッセンスを精選し、身近な現象を例に、やさしくビジュアルに物理の基本を解説していきます。
自然現象の裏には単純で整然とした物理の法則があることが実感でき、物理の面白さや美しさを味わうことができるでしょう。社会人はもちろん、高校生や大学生にも、教科書とは違った角度で物理に再入門できる内容です。なお、出版本で削った項目部分の原稿も公開します



本の紹介 社会人のための再入門 「図解入門 よくわかる高校物理の基本と仕組み」

  北村俊樹 著   秀和システム  定価1600円(本体)+消費税=1680円
            2004年9月7日刊  A5版 2色刷  352ページ
     書籍コード ISBN4-7980-0865-6    対象  社会人、物理初心者



内 容 
 本の「はじめに」を転載します。

はじめに
 高校で物理を学んでどういう印象をもたれたでしょうか。式や記号がいっぱいで計算ばっかり。概念がわからなくてちんぷんかんぷん。概念の違いがわからないし何でそんな違いにこだわるの。頭を使うのがいや。物理が何かの役に立つの。見たこともないものに興味なんて示せない。実験は楽しいけれど理論はどうもね、などなど。きっといろいろとあると思います。かくいう私も、高校時代は物理の計算はできても内容はさっぱりわかりませんでした。
 この本では、物理のエッセンスを精選し、日常の例や具体的な例を通して読者の皆さんにわかりやすく示していきます。計算もありますが、現象や理論の理解のために必要最小限としました。全体を読めば、高校物理の全範囲が、知らず知らずのうちにわかるようになると思います。 本書を読むことで、自然現象の裏には、物理の単純なそして整然とした法則があることを実感できたり、また逆に物理法則を使ってどのような現象がおこるか予想できるようになることを心がけました。
 高校や大学での物理が背広や制服などの正式な服装としたら、この本の物理は普段着のそして親しみやすい物理になることを目指しました。
 本書を通して高校物理のおもしろさや美しさをよく味わってほしいと思います。そして、この本がきっかけとなって、身の回りの現象を物理的に考えてくれるようになれば、こんなにうれしいことはありません。

 なお、この本は次のような読者と利用法を想定しています。
 ○大学生にとっては
   高校レベルの物理のひととおりの「総復習」と「概念の深化」(理系)
   高校で習いそびれた物理への「再入門」(文系、理系初学者)
 ○社会人にとっては  
 物理の基本を「斜読み」「ざっと思い出す」で、短時間で身につける「高校物理の習得」
 ○高校生にとっては   学校や教科書で習う物理と異なった角度から読める「副読本」
 ○知識欲旺盛な一般読者    自然現象の味わい方を身につけられる「教養としての物理」。
 また、本書は次のような構成になっています。
@物理の理論や現象の大切なところ、本質的なところはしっかりとまたわかりやすく取り上げました。
Aテーマへ興味を持ってもらうため最初にクイズをいれました。クイズの答えは本文を読むと自然に理解できるようになっています。クイズのない場合は身近な具体例から入っています。
B高校時代、公式や概念が難しくてわからなかった人が大学や社会人になって、物理が簡単にわかるのは大変です。このため、原理をわかりやすく記述し理解すること、公式や概念の意義や有用性を解説すること、身の回りの具体例を通して公式や概念を再確認していくことを重点にしました。
C具体例から概念や公式を提示し説明します。この際に、なぜその式が導かれるかをていねいに示しました。
D計算をすることで理解が進む場合は簡単な計算問題を取り上げました。
目 次 

1章 力学@ 運動の表し方
1−1 運動の表し方       運動の要素とグラフ
1−2 速さとは何?
1−3 向きと大きさのある量=ベクトル
1−4 速さ+向き=速度ベクトルv
1−5 加速度とは何?
1−6 速度が変わらない運動   等速直線運動
1−7 速度が変化する運動    加速度運動
1−8 重力による運動1   自由落下と真上投げ上げ
1−9 重力による運動2   xy方向の投射と放物線
1−10 スポーツと投射運動    走り高跳び、走り幅跳びの物理

2章 力学A 力と運動
2−1 力の性質と表し方 力の作用とベクトル表記
2−2 いろいろな力 作用点と力の種類
2−3 摩擦力がなければ進めない     摩擦力
2−4 力はペアで生ずる   作用・反作用の法則
2−5 合力0なら物体は等速直線運動     力のつり合い  
2−6 物体に力が加わらなければ   慣性の法則
2−7 物体に力が加わるときは    運動の法則
2−8 運動の法則を使ってみよう
2−9 力が物体を回転させる 力のモーメント
コラム 重心の簡単な求め方

3章 力学B 運動量とエネルギー
3−1 物理の仕事とは 仕事
3−2 仕事の原理を知れば得をする? 仕事の原理と仕事率
3−3 仕事の貯金「エネルギー」   力学的エネルギー
3−4 力学的エネルギーの導出 位置エネルギーと運動エネルギー
3−5  仕事とエネルギーの関係はいかに? エネルギーの原理
3−6 力学的エネルギーが保存する場合  力学的エネルギー保存則1
3−7 ジェトコースターの物理 力学的エネルギー保存則2
3−8  エネルギーは使っても減らない?     エネルギー保存則
3−9 運動のいきおい「運動量」     運動量と力積
3−10 衝突しても運動量は変わらない 運動量保存則

4章 力学C 万有引力
4−1 万有引力の法則 太陽系、 星と星、地球と物体
4−2 人工衛星の物理学    人工衛星の軌道

5章 波・音・光@ 波の性質
5−1 波とはどういうものだろうか    波の発生の原理と伝わり方
5−2 横波・縦波 波の進行方向と媒質の振動方向
5−3 波の要素と式     波長と振動数、周期
5−4 波は重ね合う      波の合成と波の独立性
5−5 2つの波源からの波は干渉する        水波の干渉
5−6 進まない波:定常波      定常波発生の原理
5−7 波は反射すると形が変わる?   固定端反射・自由端反射
5−8 波はどうして同じ形で進むのか    ホイヘンスの原理
5−9 波は反射する 
5−10 波は屈折する         
5−11 波は回折する     障害物の後ろに伝わる波

6章 波・音・光A 音の性質
6−1 音とは何か
6−2 音の波としての性質 反射、干渉、回折、屈折
6−3 弦に生ずる定常波     弦の固有振動と波長、振動数
6−4 気柱に生ずる定常波    気柱の固有振動と波長、振動数
6−5 共鳴・共振
6−6 音の3要素とうなり コラム ギターの音が大きくなるのはなぜか
6−7 ドップラー効果1 基本編
6−8 ドップラー効果2  応用編 

7章 波・音・光B 光の性質
7−1 光の波長と速度
7−2 光の屈折1   屈折の公式
7−3 光の屈折2 いろいろな屈折
7−4 光の干渉1  ヤングの実験編
7−5 光の干渉2  薄膜編 : シャボン膜はなぜ色づくか
7−6 虹はなぜ色が見える、空はなぜ青い
7−7 光のドップラー効果で宇宙の構造がわかる

8章 熱@ 熱
8−1 熱と温度コラム 氷は0℃、水蒸気は100℃か?
8−2 あたたまり方の違い 比熱と熱容量
8−3 熱量も保存する 熱量保存則
8−4 熱と温度の正体は何か 熱運動と温度の関係

9章 熱A 気体
9−1 気体の圧力 圧力の定義、大気圧の導出、単位
コラム  ブラウン運動
9−2 ボイルの法則 水中から急浮上したら肺は破裂する
9−3 シャルルの法則 絶対零度の導出、熱気球の原理
9−4 気体の状態方程式 ボイル・シャルルの法則、理想気体
9−5 分子運動から気体の法則を導く    分子運動論と内部エネルギー
9−6 気体のする仕事・される仕事     体積変化と仕事
9−7 熱の場合のエネルギー保存則    熱力学第1法則
9−8 等温変化と断熱変化 温度の変化の有無と内部エネルギー
9−9 熱の現象は一方通行   不可逆変化

10章 熱B 熱と仕事
10−1 熱機関と効率       熱機関の原理
10−2 エアコンの物理      なぜ冷やせるのだろうか
10−3 エネルギーの変換と劣化

11章 電磁気@ 電気
11−1 電気の正体
11−2 オームの法則
11−3 静電気とクーロン力   静電気の発生
11−4 電荷があると静電気が生ずる   静電誘導と誘電分極 、箔検電器
11−5 電荷が電場Eを作る   電荷はまわりの空間を変化させる
11−6 電気力線が電場のようすを教えてくれる
11−7 電位Vは電荷の持つ位置エネルギー
11−8 コンデンサーの原理   電荷の蓄え方
11−9 コンデンサーの電気量Q=CV

12章 電磁気A 磁気
12−1 磁場と磁力線
12−2 磁性体の性質、磁性体の例   磁性体
12−3 電流の作る磁場     右ねじの法則
12−4 電流が磁場から受ける力
12−5 スピーカーの原理、モーターの原理
12−6 磁場内での荷電粒子の運動1 基礎編
12−7 磁場内での荷電粒子の運動2 応用編

13章 電磁気B 電気と磁気
13−1 電磁誘導1
13−2 電磁誘導2 渦電流
13−3 自己誘導と相互誘導 磁力線のようす
13−4 交流の発生と性質 交流発電機
13−5 コイルと交流       抵抗相当2πfL
13−6 コンデンサーと交流 抵抗相当1/2πfC
13−7 コイルとコンデンサーを使った音のフィルター
13−8 共振回路と振動回路
13−9 電磁波の発生

14章 原子@ 電子
14−1 電子の発見
14−2 光電効果と光の粒子性
14−3 X線の発生と性質
14−4 X線の波動性と粒子性 
14−5 電子顕微鏡の原理   ド・ブロイの物質波
14−6 粒子性と波動性    2重性とは
14−7 原子の構造その1 ラザフォードモデル
14−8 原子の構造その2 ボーアモデル
14−9 原子の構造その3 エネルギー準位と線スペクトル

15章 原子A 原子核
15−1 原子核の発見と構造 
15−2 放射線の種類と性質  α、β、γ線
15−3 原子が崩壊する 
15−4 原子核の変換 原子核反応
15−5 原子核エネルギー 質量がエネルギーに変わる
15−6  中性子が核反応をコントロールする   原子炉
15−7 素粒子の世界    クォークとレプトン
15−8 4つの基本的な力

索 引

◎参考文献
○高校教科書などから 
1.*「定期テストサポートBOOK 理科総合A」共著 ベネッセ 
2.*「高校物理T・U」共著 三省堂 
3.「高校物理T・U」数研出版 
4.「高校物理T・U」啓林館 
5.*「物理T・U」東京書籍 
6.*「理科総合A」共著 実教出版 
7.*NHK高校講座「理科総合A・B」テキスト 共著 
8.*「シグマベスト 理解しやすい物理T・U」共著 文英堂
   *印は著者が執筆に関わったものです。

○一般書 
1.「Windowsで知る音声と運動の実験室」北村俊樹著 森北出版 
2.「Windowsで知る電磁気・光と原子の実験室」北村俊樹著 森北出版 
3.「物理のABC」福島肇著 講談社 
4.「電磁気のABC」福島肇著 講談社 
5.「絵でわかる現代物理学」小暮陽三著 日本実業出版社 
6.「図解 相対性理論がみるみるわかる本」佐藤勝彦監修 PHP研究所 
7.「図解 量子論がみるみるわかる本」佐藤勝彦監修 PHP研究所

。なお、出版本で削った項目部分の原稿も公開します


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