Aug. 23. '97   (c)1994-97 桐谷育雄

第85章 チェックイン荷物:告白と懺悔


 今では、模範的な良い顧客になったと思いますが、若かった頃は、ずるいことをしようとしたこともあります。と言っても、可愛いものですが、このチャンスに懺悔しようと思います。今では通用しないことばかりですが、若い人も、絶対に真似をしないで下さいね。


チェックイン・カウンターで

 チェックイン・カウンターの荷物を載せる所は、秤になっていて、重量を自動計量します。アメリカ線では、あまり表示を見ないようですが、いつも持ち上げるときに、しっかりと"Heavy"のタグを付けられてしまいます。
 若かった頃、これは、重すぎると思って、荷物をわざとカウンターの壁面に倒して、荷物を軽くみせようとしました。もちろん、お兄さんは気がついたのですが、見て見ぬふりをしてくれたのだと思います。コンベアになっていて動くときに、正確に測定されてしまいますから。
 コンベアの先の部分に半分載せて、重量を分散しようとしたこともありましたが、直されてしまいました。

足で支える

 ある時は、自分の足を宙に浮かせて、その上にリュックをもたれさせて、軽くしようとしました。重量が安定するまで時間がかかって、お姉さんの表情が不審そうに見えた気がして、ぴたりと宙に足を固定しながら、笑顔で世間話をしたものです。ものすごい筋力が必要でしたが、毎日自転車で二十数キロ走って鍛えた足ならではのワザでした。
 今にして思えば、きっと彼女は気がついていたのだと思います。基本的にヨーロッパの空港のスタッフは、重量に大らかな気がしますが、時の運なのだと思います。しっかり請求されている人を目撃したこともあります。

機内持ち込みの制限

 空港によっては、出国手続きの前に職員が、機内持ち込み手荷物のサイズの検査をすることがあります。爆破事件や墜落事故の後などは、特に厳しくなるような気がしています。
 ここでも、告白と懺悔があります。行列の前の人を見ていると、荷物が大きすぎて、チェックインするように言われていました。もう48kgも預けているし、どうしようと思いながら、空港内のDFSで、大きな袋を貰って、その中に詰め替えて、通りました。中身は陶器だったし、幸い出発の時間も迫っていて、チェックイン後に買ったと思われて、黙認されました。
 ある時は、近くの人に、手荷物を一つ持って貰って通過したこともあります。

税関を利用したことも

 ヨーロッパや韓国等のように、帰国するとき、荷物を提示して証明のスタンプを貰うと税金の割り戻しを受けることの出来る空港では、荷物を提示するために、機内持ち込み手荷物として出国しなくてはなりません。そんな時は、税関用の書類を見せて説明すると、荷物が多少大きくても黙認されることがあるのです。
 告白します。免税手続きをするため以外の荷物も手荷物にしたことがありました。
 ヨーロッパの空港では、チェックインする前に証明スタンプが貰えるカウンターも増えてきました。この前ロンドン・ヒースローからニューヨークJFKに飛ぶ時に、そこでスタンプを貰おうとしたら、中には、トランクを開けられる人もいて、未使用が原則のCDのパッケージを破ってあたから、はらはらしました。(イギリスのCDは日本並みの高い料金に、税金がたっぷりかかっていて、音質は悪くないと思うのですが、時々不良品に遭遇するので、必ず中身をチェックすることにしています。それに、新作は、すぐにでも聞きたくなってしまうのです。)
 いつか、税関を早く通り抜けるワザも扱いますが、一般的に、のんびり丁寧に答えると、早く通過させられることが多いようで、この時も、詳しく答えていたら、すぐにスタンプを押してくれました。

重さの正確な計量は安全のため

 飛行機が満席ではないとき、席の配置には、色々と気を配っているようです。マイレージの上級会員の両隣を空席にして優遇する配置にまで、きめ細かく対応しているほどですから、飛行機の重心を考えて、乗客を上手に配分するは、当然のことですね。
 いつの日か、体重を含んで荷物の合計は何キロまでという形にならないかと冷や冷やしていますが、満席の時など、チェックイン荷物やカーゴを正確に配置することは、飛行機の安全な航行の為には大切なことなので、自分は何という悪いことをしたのだろうと、反省しています。

"Excess Baggage"

 前回の"Turbulence"(『乱気流』)の続きですが、夏休みに楽しそうな映画の予告編を見ました。八月末公開ということだったので、冬休みには日本にも来ると思います。題名が、"Excess Baggage"だったのにはびっくり。予告編によると、父親に愛されていないと思い込んだ少女("clueless"の主役のAlicia Silverstone。ちなみに"clueless"に登場したコンピュータは、MacintoshのPower Bookでした。)が、愛を確かめようと一人で狂言誘拐を企むのですが、彼女が"Excess Baggage"になってしまうという話。楽しみですね。

 ここまでで、超過料金体験談を書く部分がなくなってしまったので、体験談は次回にまわすことにしましょう。もしも、超過料金を支払った経験のある方は、是非、E-Mailで教えて下さい。


 
 今回は、香港についての質問を特集します。新規読者の半数は、申し込みフォームの興味のある分野に香港がチェックされています。僕自身、香港は、とても詳しいので、何でも聞いて下さい。
 ちなみに、年に数回は滞在する「定点観測地点(都市)」は、航空券を買うバンコク、大好きなソウル、オペラ・バレエ・ミュージカル・コンサートを楽しむロンドン、ニューヨーク、パリなどです。今後数年のうちに、定点観測都市について、「探検指南」を作る予定です。
 さて、まずは、初めて香港に出かけるKAYOchanから。


「はじめてお便りします。実は、高校時代の友人(もう10年なので年齢は想像してねっ!)3人で香港旅行することとなりました。
 話をもってきた友人は3回目ですが、私を含め2人は初めてで、わくわくしてます。女3人ということで当然、食と買い物がメインです。しかし、ツアーなので自由時間が少ないのです。
 1日目は夜11時到着で、2日目は半日観光、3日目はフリー、4日目は午前便で帰国と1日半ぐらいしか時間がありません。その中でうまく時間を使って充実した旅にしたいのです。ガイドブックなども買いましたが……。
 ずうずうしいお願いとは思いますが、おすすめなどがありましたら教えていただきたいのです。
 印刷版総集編も期待します。(見たい所がリンクされてませんでした。)旅行期間は9月6日(土)〜9日(火)までです。旅行から無事帰りましたら、感想等メールしたいと思います。」


 僕の初めての香港は、ストップオーバーで、ガイドブックもなかったのですが、見たこともないものが数多く売られていたし、インフォメーションのお姉さんが薦めたお店は美味しくて、魅力のとりこになり、いつの間にか、香港は、航空券を買う都市から、探検する街になりました。自分の住む街よりも詳しいつもりですが、今でも香港では、毎日が発見の連続です。

 では、まず食事から。もしも空港到着が23時の予定なら、食事は無理ですね。明け方まで開いているお店もありますが、記念すべき香港の最初の食事には相応しくないので、一日目は、機内食で我慢。むしろ、二日目の早朝の早起きと、滞在中のハードな行動にそなえて、ぐっすり眠りましょう。
 ホテルの場所にもよりますが、あちこちにスーパーマーケットがあるので、冷蔵庫に入れる飲み物とフルーツを調達してもよいかもしれません。コンビニエンス・ストアも多いので、ホテルが決まっているなら、地図で調べてみましょう。

 朝は、もちろん、麺粥か飲茶ですね。ホテルの朝食で一食分が終わるなんて、もったいない。朝食クーポンを無駄にするのは忍びないから、サラダとフルーツと飲み物だけ少し食べてもよいかも。
 お粥は、ご馳走を食べ過ぎた四日目にとっておいて、二日目と三日目は飲茶にしましょう。朝六時から始まっているお店も数多くあります。僕の場合は、贅沢をする時は「陸羽茶室」に向かいます。ガイドブックには、いつも混んでいて、一見さんには無理のようなことが書いてありますが、朝出かけて階段を上がると、ちゃんと迎えてくださいますよ。
 昔は、よく重慶マンションに泊まったので、朝七時に、すぐ裏の「翠園酒家Jade Garden」で飲茶したものです。英語が通じて、充分安く、クレジットカード払いが出来るのは、魅力です。最近は、日本風三階の奥を仕切って、日本人団体観光客「グルメ・ツアー」にセット飲茶(なんとチャーハン付き)を食べさせていますが、ワゴンでまわってくる味は、リーズナブルなおいしさです。古い雰囲気なら湾仔の「雙喜大茶楼」なんて、どうでしょう? 幸い二日目は日曜日。日曜日は午前から飲茶をするレストランが、ぐっと増えてきます。

 お粥は、どこでも充分なおいしいのですが、僕のお気に入りは、誰もが薦める上環の「羅富記麺粥専家」と、尖沙咀東に泊まるなら便利な「翡翠粥麺茶餐廰」です。
 半日観光をパス出来るとよいのですが、連れらていくお土産ショップからのリベートが現地の会社の重要な収入源なので難しいでしょう。最近では半日観光に必ず参加する契約の激安ツアーも増えたとか。
 噂では半日観光の食事はまずいそうなので、もしも一口食べて、おいしくなかったら、無理して食べずに釈放されてから、おいしいレストランに向かいましょう。

 夕食は、二日目と三日目に楽しめますね。予算によっても違いますが、一食は、ガイドブックの料理の写真とコメントを見て、三人で話し合って決めてみては? せっかく三人いるのだから、コースではなく、アラカルトの組合せで、本当に食べたいものだけを注文すればよいと思います。四皿もあれば、女性三人なら充分な量だと思います。僕が香港初めての女友だちを案内するなら、尖沙咀の「福臨門酒家」か、Repulse Bayに行ったついでに「起鳳臺酒家」かなあ。

 もう一食は、気楽に、おいしい料理の組合せのコースにしてみては? 初心者へのお薦めは、禁煙席がないのが難点ですが、尖沙咀のHyatt Regencyの中のレストラン「凱悦軒」。去年食べた時にビデオ収録をしたので、近い内に『香港探検指南』で扱おうと思います。料金が一人千ドル以下で、最初の香港は、この程度のクラスで、充分感動できると思います。

 さて、間食。亀さんゼリー亀苓膏は、毎日食べて欲しいのですが、最近のお気に入りは、「恭和堂」。「許留山」は、フルーツ向けのお店です。バックナンバーの「お便り紹介」も参考にして下さい。そのうち、索引も作ります。

 最後に、とっておきのお店を教えましょう。時間があったら、探検してみてください。空港でのチェックインが終わって、出発までに一時間の余裕があるなら、僕は空中の通路を通って、正面のエアポートホテルに向かいます。
 時間帯によっては、香港リピーターお薦めの、潮州料理の「創撥潮川飯店」で食べることもありますし、富豪機場酒店Regal Airport Hotelの高水準の飲茶を楽しむこともありますが、今回はパス。

 ホテルの地上階まで降りて、ケーキショップの出口から、外に出て、道路を向かって右側に歩きます。最初の交差点を向かって左に歩くと、すぐ、麺だけのお店があります。ここの海老ワンタン麺と青菜のオイスターソースがけが美味しいのです。香港へ行く仲良しの友人にだけ、教えてあげていますが、多くの人は、異口同音に「ご馳走三昧だったけど、あそこが一番おいしかった」と言うから不思議です。最後に食べるから印象的なのでしょうか? もちろん、僕の香港安くてうまい店ベスト10に入っています。Mak Man Keeにも、ひけをとらないと思いますが、いかがでしょう?
 ちなみに、数年前までは、歩道に飛び出したテーブルに座って、取り壊される前の九龍城砦を眺めながら、香港最後の味をかみしめたものです。

 次に買い物。まず、ブランドもの系は、様々なガイドブックに、お店のマップがありますから、しっかり調べて無駄のない行動をとらないと、すぐに時間が過ぎてしまいます。僕は、自分の巡回ルートがあって、友だちの頼まれ物とかは、割引の大きい順に回ります。安く買う技術は、「香港探検指南」を参考にして下さい。

 もしも、中古でもよいのなら、最近増えてきた中古ブランドものショップを狙ってはいかがでしょう? せっかく香港にいるのだから、香港ブランドも素敵で独自なものが多いですよ。

 化粧品類は、化粧城と莎莎を回ってから、見つからなかったものを、割引率の高い順に回っています。香港の定価から三割引程度で買えますし、ものによっては半額になったりします。

 中国の薬を買うのなら、僕のとっておきの、裕華よりも安く売ってくれるお店を紹介します。尖沙咀のど真ん中で、にせものは扱っていません。E-Mailで請求して下されば、紹介状PDFを送ります。また、出発前に何かあったら、遠慮なく聞いて下さい。

 印刷版総集編は、PDF版を含めて、何とか早めに対応しようと思います。実は、百人限定で、Wired!版の次号あたりで耳寄りなお知らせが出来そうです。期待して下さい。

 次は、SHINOBUさんから。


「9月中旬に3度目の香港入を予定しているのですが、何分貧乏旅行ということで、安宿を捜しました。(中略)このHPで見れる限りのところでは安宿情報が掲載されていなかったようですが、(中略)当日(9月20日頃と27日頃)急に行っても泊まれるものなのかどうかご指南いただけませんでしょうか? 私は英語は観光には困らない程度、広東語も片言程度には喋ることができます。(中略)噂によるとこの9月はなぜか宿が混み合っている模様。そろそろ予約にとりかからねばと思っています。」



 九月は中秋節(今年は15日から)があるので、確かに混み合いますが、決して全てが満室になる程ではありません。もしも事前に予約されるなら、36〜37章で扱ったランド業者やJCBプラザ等のコーポレイト料金で予約されると安くなりますし、63章で扱ったHKHAも活用出来ますし、どこまでの安宿に泊まるかによりますが、最後の手段の重慶大廈(チョンキン・マンション)の中なら、よりどりみどり。今、香港は比較的すいています。安心して安い宿を捜して下さい。


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