Jul. 31. '97   (c)1994-97 桐谷育雄

第84章 それでも重量を超えた時は?



 前回書いたように、涙ぐましい努力を続けているのですが、それでも、必ず重量を超えてしまいます。そんなことまでするのと言われそうなので書きませんが、実は、普通の方には想像も出来ないようなことまで努力しています。
 今回は、それでも重量を超えてしまった時の対策の第一回です。



船便で送る

 空港には、必ず郵便局がつきものです。余った小銭で記念切手を買ったり、帰国前に大切な人に葉書を出したりしますが、国によっては、郵便局で国際電話をする場合もあります。
 僕の場合は、アタックザックの上の蓋の部分に、重い書籍類を詰めているので、重量オーバーの時は、すぐその部分を出して、郵便局から発送します。国によって制度が違いますが、一般的に書籍(印刷物)小包の船便が一番安く、「ぷちぷち」(ビニール製の気泡がたくさんついた緩衝用品)で包めば、大切なコレクションも傷みにくくなるので、本やパンフレットを発送するとよいでしょう。使用済みの切手も、よき思い出となるので、記念切手を貼るとよいと思います。
 封筒や箱は、空港なら簡単に入手できます。チェックイン・カウンターで貰ってもよいし、空港内のスーパーマーケット等の店舗でも、分けて貰えます。国によっては、郵便局では、安価な梱包サービスもあります。


別送品申告を忘れずに

 郵便で送った物だけでなく、お店で発送して貰った物や、旅行中に通信販売で購入した物も、当然関税の対象になってしまいますから、免税範囲内でも、入国前に税関申告書を記入するのを、お忘れなく。別送品がある場合には、二通同じ物を提出しなくてはなりません(脱線しますが、もしも、帰国した空港で、預けた荷物が行方不明になっていたときも、後から届く荷物は別送品扱いになるので、申告書を忘れずに。別送品申告書の話は、いつか、まとめて取り扱いましょう。)。


思い切って処分

 荷物の中には送料を出すだけの値打ちがないものもあるかもしれません。そんな場合には、やはり処分。日本の空港と違って分別回収される場合が多いので、安心してゴミにすることが出来ます。
 もしも、見送りの方がいるなら、その方にプレゼントしてもよいと思います。僕自身、若かった頃、カルカッタで、たまたま会った日本人のお姉さんに、帰国するからと、様々なものをいただいたことがあって、名前も知らないけれど、いつかお礼をいいたいものです(この話は、いつか『世界をまわるのは、一生をかけて』で、扱うつもりです。)。
 この前、アメリカで、"Turbulence"(日本題『乱気流』)のLDを買って帰って、ホームシアターのDolby Digitalで、久しぶりに楽しんだのですが、あの映画では、747が舞台になっていることもあって、飛行機用語を使うしゃれた会話が数多く登場します。その中の一つに、最近の飛行機パニックものには必ずつきもののシーンで、超過荷物用語を扱ったものがあって、あるものを超過荷物に例えて、"Excess Baggage has been claimed."という、それは胸がすくようなセリフがありました。まだロードショーの最中なので、飛行機のパニックものが好きな方には、お薦めの映画です。

誰かと一緒にチェックイン

 初めてインドへ行った時のことです。カルカッタからバンコクに向かうときに、修行したシタールとタブラを預けようとしたら、サイズも重量も超過してしまいました。
 カウンターのお兄さんに追加料金を払うように言われ、実際ルピーの持ち合わせも全くなく、払えなかったので、どうしたらよいか、相談したら、小声で、誰かと一緒にチェックインすればいいじゃないかと教えてくれました。
 幸いバンコクが終着の便だったので、行列の中の身軽なおじさんに頼んだら、快く引き受けてくださいました。一目で貧乏旅行とわかる風体だったので、かわいそうに思われたのでしょう。お兄さんも、僕の荷物のタグは、僕の航空券に貼り付けてくれました。
 一般的に、行列の後ろにいる人は、順番が早く来るので、頼むと好意的に引き受けてくれるようです。僕自身も、自分が重量に余裕のある旅の最初は、出来るだけ、一緒にチェックインしてあげるようにしてきました。

十分警戒した上で

 ただし、最近は、爆弾その他の対策のために、それも、難しくなっていると思います。自分からは頼まないようにしました。
 もしも相手が何か犯罪に絡んだ人だったときは、巻き添えになってしまいますし、相手が僕の荷物として機内に持ち込もうとしたものが何であるかわからない時には、とても危険です。
 時々空想してしまうのですが、その方は、チェックイン後少しして、もっともな理由を添えて搭乗を取りやめます。荷物の中身がX線でもわからない特殊な発火装置で、荷物室が火事になって、飛行機は大惨事……。飛行機パニック映画の見過ぎかな?
 行列中にお話しして仲良くなった人の場合でも、怪しい人ではないか、しっかりチェックしなくてはなりません。
 次号では、体験談というか、昔の僕はこんなにずるいことをしてしまいましたという告白編を扱いますが、みなさんの工夫も、是非E-Mailでお知らせ下さい。



 
 今回は、超過荷物について書いて下さったKobeAlphalphaのtakaoさんのお便りから紹介します。


「メール配信でいただいた中の重量オーバーの件ですが、私の経験では、よっぽどでない限りオーバーチャージは取られません。よく、サンプルや商品をハンドキャリーで持ち帰るのですが、ソウルのカウンターでは(大韓航空)エコノミーの時(制限20キロ)はOKでした。そのかわり、ヘビーウエイトのタグが付けられました。さすがに60キロの時はオーバーチャージを取られましたが、日本円で、5,000円ぐらいでした。
 また、ビジネスクラスの時は(制限30キロ)オーバーチャージは全然取られませんでした。荷物の多い人は、ちょっと高くてもビジネスに乗るべきだと私は、思います。結果的には安くつく場合もあるみたいです。
 上のいずれも荷物1ヶの場合です。複数の場合はチャージを取られると思います。ツアーの人はグループごとになるみたいで、オーバーチャージは無縁だと思います。
 あと、ソウルからは日本行きのカウンターと他諸外国行きのカウンターが別れているので、日本行きが込んでいる場合、知らないふりして諸外国行きのカウンターでチェックインします。これも早いですよ。
 昔、ソウルから3人で1トン以上、ハンドキャリーしたことがあります。そのときは、カウンターの係りから、韓国の税関員にまで、一人5,000円の袖の下を配りました。850キロまで、計量しましたが、そのあとはノーチェックでOKでオーバーチャージを40,000円ぐらい払いました。みなさん絶対まねしないように、私も2度としません。
 香港は長い間行ってませんね。許留山は、いつも利用してます。「海底椰子汁」とかのメニューがあって、なにかなと飲んでみると、ココナッツジュースとかね。
 シェラトンのバーは是非、行ってくださいね。景色もいいけど、バンドに曲のリクエストが出来ますからね。あと、穴場はペニンシュラのバーです。人も少なく、そんなに高くなく、しかも夜景は、シェラトンのバーと同じ(隣ですからね)こちらも是非、行ってくださいね。
 あと、香港からの帰りに一度だけ、機内持ち込みサイズのトランクですが、出国審査の時(手荷物検査場で)今日の便は込んでいるから、預けてくださいと言われカウンターに戻ったこともありますので、みなさん気を付けてくださいね。」


 オーバーチャージ、チェックインのワザ、香港の穴場の詳しい情報、ありがとうございました。
 それにしても、1t以上とは、すごいですね。エコノミーの乗客が一人20kg預けるとして、50人分を軽く超えるわけで、燃料を満載にしない韓日路線だからこそ可能だったわざですね。空いている便でもあったのでしょう。
 次号に詳しく書く予定ですが、僕もオーバーチャージを取られることは、滅多になくて、実は、後にも先にも一度しかないのです。

 次は、ぶちさんから。


「私も20回くらい香港へ行ってまして、しゃべらなければ誰も日本人とは思わないくらい香港に溶け込んでいますが、これといってお知らせする情報がないくらい充実した内容に驚きです。
 私事で恐縮ですが、AIR NIKEのお話をさせてください 。桐谷さんもサイズを探すのに苦労されたことがあるそうですが、私もサイズ(22センチ)には泣かされました。なんとNIKEではこのサイズが製造されていないようなのです。女性サイズは23センチから、子どもサイズは20センチまでということで、23センチに詰め物をしてはいたら?と言われてしまいました。22センチのAIR NIKEをご存知でしたら、教えていただけませんでしょうか。(中略)
 “教えて!”ばかりでは申し訳ないので、2つほどお知らせを。私は香港へ行くときは必ずソックスで履く靴とパンプスを用意しますが、スーツケースにつめるときにお風呂で使うあのシャワーキャップに片方ずつ入れてから、専用の布袋に入れることをお勧めします。こうすれば、袋も大して汚れないし、靴が擦れることもなくなります。それに何といっても安い! なにぶんにも靴が小さいので、もしシャワーキャップに入らなかったらごめんなさい・・・。
 そしてもうひとつ。食べてみたいけど衛生上ちょっと・・・という場合、テイクアウトにすれば使い捨ての容器に入れてくれるので安心です。そのために私はいつでもフォークとスプーンとお箸をスヌーピーの筆箱に入れて持っていくことにしています。もちろん洗うことも考えて、ソースの入れ物に洗剤を入れ、スポンジの代わりに化粧パフを小さく切って一緒に筆箱に入れていきます。結構役に立ちますよ。」


 20回も香港に通っているなんて、すごいですね。
 NIKE Airのサイズの話ですが、確かに、キッズのサイズと女性のサイズのちょうど狭間でサイズ捜しに苦労される方も多いと思います。女性の22センチということは、Women'sならUS5くらいで、Kid'sならUS3くらいでしょうか? 僕自身の場合、NIKEはアメリカのFactory Outletで買うことが多いので、cmの意識があまりないのですが、該当するUSサイズよりも1/2くらい大きめのものを買われる女性が多いように思います。
 日本を含めてアジアでは、狭間のサイズがない場合が多いようですが、アメリカでは、一般的にWomen'sは、US5〜US11ぐらいが売られていましし、モデルによっては、US14まであります。これは、とても嬉しいことで、時々Men'sの配色よりもWomen'sの配色の方が気に入った時でも、大足の僕のサイズが手にはいるのです。アメリカの女性は、足が小さな方は、実に繊細で本当に小さな足ですし、大きな方は、僕より大きかったりして、びっくりすることがあります。
 Kid'sも、同様US6までは、一般的に売られていますから、アメリカで捜せば、不自由することはないと思います。ぶちさんは、よくアメリカへも行かれますか? もしそうでないなら、通信販売はいかがでしょう? 最近Eastybayは、月に二回はカタログを発行して送って来ます。E-Mailで、international@eastbay.comにカタログ請求をすれば、四ページ分日本語特別ガイド付きのものが、送られてきます。バーゲン品以外は、金額的なうまみはありませんが、日本では手に入らないサイズが手に入ると思えば、許せる金額です。
 シャワーキャップは、さっそく僕も実験してみました。滅多なことでは革靴を持っていかないのですが、冬のヨーロッパで、コンサートやオペラ三昧する時に、シーズンプレミアの場合は、タキシードを持ち込んだりするのです。靴は現地調達して、大切に持って帰ったりしますが、箱を捨てて、シャワーキャップに包むとよいのですね。僕の靴でも、大丈夫、入りました。ホテルで入手できる使い捨ての薄いビニールのものが、重さがなくていいかもしれませんね。
 屋台のワザは使えますね。タイのやマレーシアのように、ビニール袋にいれて持ち帰りにする文化圏では、食器が心配な時でも安心ですね。昔チベット越えの時に、肝炎が流行っていて、旅人たちの間では屋台の箸で伝染するという噂でした。確かに、あまり衛生的ではない感じで、自分のフォークで食べる人が多かったように思います。
 洗剤持参なんて、本当に用意周到ですね。備えあれば憂いなし。


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