Apr.28. '97   (c)1994-97 桐谷育雄

第81章 空港到着後の雑事


 連載に、少し間があいてしまいました。この春は、いつもにまして忙しくて、時間が充分作れなかったのです。春休みに無料航空券で香港へ行く計画も、直前に中止になってしまいました。幸い有効期間ぎりぎりの日程に予約変更出来たのですが、香港では、誰かのためになすべき事が、ものすごくたまっているので、この次の香港は24時間労働になりそうです……。
 さて、空港では、入国審査を済ませてからも、なすべき事は、たくさんあります。目的が明確な場所だからでしょうか。
 今回は、細々としたこと(両替リコンファーム荷物預かりUSAでの乗り継ぎ情報入手ホテルの予約免税品や買い物)を扱いましょう。


両替

 入国審査も終わり、税関を抜けると、いよいよ、その国に入っていくのですが、両替が必要になります。両替こそ、国境を越えたことを確認する崇高な儀式だと思いませんか? 自分に慣れ親しんだ日本円や、外貨の代表であるUS$をその国の通貨に変えるとき、自分の常識が常識でなくなる地域に侵入する緊張に興奮するのは、僕だけでしょうか?
 多くの場合、自動ドアから、お迎えの人々が待っている通路に出る前に、銀行の両替がありますが、到着ロビーにしか両替所がない空港もあります。
 そんな時、国によっては、千円札の両替を断られることもありますが、一般的に市内の銀行の方がレートがよいので、最低限の市内に向かう交通費だけを両替したい場合が多いでしょう。ほとんどの場合、交渉すれば何の問題もなく千円札で両替出来るのですが、どうしても両替してくれなかったという話を聞くこともあります。
 どうしても駄目な場合の対策は、多くの場合上の階にある出発ロビーに向かって、そこの両替所で、さりげなく両替してしまうことです。空港使用料の現金が足りない人が、出国前に必要最小限の両替をするので、決して拒否されることはありません。
 もしも、現地通貨のTCを持っているときは、空港内で何か必需品を買って、おつりを現金で貰って、市内への交通費に使ってもいいと思います。
 また、パリのシャルル・ドゴール空港のRER駅のように、一定金額を超えればTCで支払いが出来る駅もありますし、ロンドンのヒースロー空港のように、地下鉄のトラベルカードがクレジットカードで買える場合もあるので、本当に両替が必要かどうかも考える必要があります。
 忘れてはならないのは、現地通貨のTCから現地通貨の現金への両替です。町中でしようとすると手数料がかかる場合が多いのですが、空港には、手数料がかからない両替所もあったりするのです。
 両替のワザは、いつか、体系的にまとめて扱うことにします。

リコンファーム

 リコンファーム(予約の再確認)も、空港で済ませておくと安心です。もちろん、今ではリコンファームが必要ない航空会社の方が圧倒的に多いのですが、万が一オーバーブッキングの場合にも、強く主張することが出来るので安心です。
 座席の指定が出来る場合もありますし、特別の食事の再確認も出来ますから、うんと安い予約コードの航空券の時は、念のために、リコンファームしておきたくなります。
 特にトール・フリーの電話番号がない航空会社の時は、お金の節約にもなります。言葉が苦手な場合も、航空券そのものを見せれば済むので、安心ですね。
 念のために、相手の名前を聞いておくと確実ですし、もしも、オープンや券面の日程から予約が変更されているときは、ステッカー処理(航空券の上に、手書きのシールをはって訂正してもらうこと)をしてもらっておくと安心だと思います。
 蛇足ですが、僕は、その時、航空会社のタイムテーブルを貰うようにしています。網の目のような路線も、その空港発の立場から見ると、見え方が変わって、とてもうまく出来ていることに感動するのです。
 特に分厚いシステムタイムテーブルが貰えた時など、旅の退屈しのぎにはもってこいです。機材の運用も、ある程度想像出来ますし、乗務員の勤務も見えてきますし、思わぬ発見が一杯です。実は、僕は時刻表の大ファンで、時刻表を見ていると、時の経つのを忘れます。今ではインターネットで、特定の日のタイムテーブルも見ることが出来ますが、やはり、紙に印刷されたページをめくりながら、接続する先を調べる楽しみは、なにものにもかえられません。

荷物預かり

 もしも、ストップ・オーバーの時なら、荷物を空港で預けてしまうと身軽になります。
 インドの帰りは、タイで数日過ごすことにしていたので、いつも、入手したばかりのシタールやタブラを預けていたものです。三日で千円近くしましたが、おかげで、安心して安宿に泊まることが出来ました。荷物一個あたりの料金を言われたので、試しに、ひもでぐるぐるに結ぶから一個分にして貰えないかと言ってみたら、一個と数えてくれてびっくり。本当に貧乏な若者に見られたのでしょう。
 荷物預かりでは、到着階で預けて、出発階で受け取る仕組みになっている所が多いようです。空港が開いていれば、荷物を受け取ることが出来るはずですが、念のために、営業時間をチェックすることを忘れずに。鉄道駅やバスターミナルでは、時間が短い時もよくあります。
 預かり証は、パスポートに挟んで、貴重品袋にいれて体に巻いています。もちろんシャワーを浴びるときも、眠るときも、体に巻いたままです。
 一晩だけの乗り継ぎの時は、最初にチェックインする時に、最終目的までそのまま荷物を預けることが出来るか、聞いてみましょう。

USAでの乗り継ぎ

 荷物に関連する話ですが、USAの航空会社で、USA経由で別の国に行くときは、同じ航空会社の時でも、最初に到着した空港で、全ての荷物を持って税関を通って、その航空会社の、乗り継ぎ便用の荷物預けコーナーで、もう一度、預け直さなくてはなりません。
 特に、荷物のタグに、最終目的地の空港の名前が印刷されていても、これをしなくてはならないので、要注意。

情報入手

 やはり、観光情報の入手は重要です。香港探検指南のMission: 001でも扱ったような、現地の観光局作成の地図や公式ガイドブックは、はずせませんが、意外に役に立つのが、現地の業者が作っている、ホテルや空港のインフォーメーションに無料配布で積んである、様々な広告満載の週刊や月刊の情報誌です。
 割り引きクーポンがついていることも多いのですが、現地のお祭りや舞台の情報が役に立ちます。多くの国では現地語版、英語版、日本語版を出しているので、ときどき比較するのですが、なぜか舞台の情報は、日本語版では省略されていることが多いと思うのです。必ず英語版も入手するといいですね。
 無料の地図が貰えるときは、英語版だけでなく現地語版も貰っておけば、英語版で発音がわかり、現地語版を現地の人に見せれば、道を尋ねるのが楽になります。
 少し貧しい国では、地図が有料の場合が多いのですが、百円以下で買えるので、買うと本当に便利です。長い間貧乏旅行ばかりしていたので、見本を見せて貰って、「直観像!」と心で念じながら、網膜に焼き付けていましたが、肝心な細部を思い出せなかったのは、言うまでもありません。
 シンガポールのチャンギ国際空港のように、ミュージアムあり、仮眠用ホテルありの、すごい空港では、空港ガイドブックも貰っておくと、おもしろいと思います。

ホテルの予約

 せっかくインフォーメーションにいるのなら、様々な疑問点を解決したり、思いがけない、うれしい情報を入手したいものです。
 ホテルの予約も、手数料や、一部前金が必要な場合がありますが、コーポレイト・レートで、安い金額で泊まることが出来るので、自分で予約するよりも安く、よい部屋に泊まれますから、是非相談するとよいですね。

免税品や買い物

 空港によっては、入国前にも免税店がある空港もあります。香港の啓徳空港等のように、到着時に予約して、出国する時に受け取ると、10%offになる空港もあります。
 買い物は、どこで買っても同じ料金のものを買えば、早く入手した分得をします。例えば第十二章で扱った《GUIDE PARIS PAS CHER》や、『香港探検指南』の命名のきっかけとなった『香港街道地方指南』や、今やロンドンから、世界中の大都市の現地版に拡がっている"TIME OUT"等は、そのよい例だと思います。


   今回は、本文の量が多くなりすぎてしまったので、「お便り紹介!」は、お休みします。


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