2月18日 予餞会


 予餞会は、終わりました。
 いくつか残念なことがありました。
 五分の持ち時間を貰ったので、五分きっかりの組曲を作曲しました。ある卒業生が、図書館の閉館の音楽のテープが欲しい、三年間の思い出が詰まっているから、と話したので、導入部は、図書館の為に作曲した「冬のぬくもり」のモチーフを使ったシンセサイザーのソロにして、中心の部分は、ドラムとベースとシンセサイザーに加えて、ギターを演奏して、一番盛り上がる部分は、弦と管とコーラスを加えた、壮大な組曲を準備しました。
 もちろん、Macintoshも大活躍するので、生徒たちにMacの素晴らしさを体験してもらう絶好のチャンスでした。
 当日の朝六時にやっと完成して、生徒たちの反応が楽しみで、徹夜明けも気にならず、わくわくしていました。

 ところが、他の出し物のロスタイムが多くて、どんどん時間が遅れていって、僕の出番がやっと来た時、終了予定時刻を過ぎていました……。かなりの生徒がとても楽しみにしていると話してくれたし、僕の曲を聴くためにだけ今日は休まなかったと言ってくれた生徒もいたので、強引に五分演奏してしまう手もあったのですが、当日は、午後から、在校生が冬の公演というコンサートをする予定だったので、これ以上遅らせるわけにはいかず、涙をのんで、九十秒だけを演奏しました。いちばん聞いて欲しい聞き所を演奏できなかったのは、悲しい気分でした。

 一部だけを演奏することを話した時、客席から「えーっ?」という声が聞こえたので、迷ったのですが、遠くない先に、ミュージシャンとしてメジャーになった僕の演奏を直接聴くチャンスが来ることを信じて、途中でやめました。
 全体の三割だけでも、演奏出来てよかったかなと思うことにしました。

 トラブルも一つあって、ある先生が、僕のブースを走って通り抜けようとして、スピーカーケーブルを引っかけて、切ってしまったのです。予備を用意してありましたが、交換する時間もなく、片チャンネル死んでしまいました。シンセサイザーの音色は、左右から全く違う音色が流れるように作っておいたので、片チャンネル聞こえないのは、致命的でした。特に、対旋律が全く聞こえなくなったので、急きょ、そのメロディーも、もう一つのチャンネル用の音色で弾いて、かなり大変な演奏になりました。
 でも、そこはプロ。気がついた人は、誰もいなかったことでしょう。

 いつか、このサイトで、組曲「二万五千三百四十四時間」を聴いて下さい。素敵な曲なんですよ。
 何人かの生徒はサインを貰いに来て、音楽科のパリやモスクワに留学していた先生は、もっと続きが聴きたかったと、誉めて下さったので、悲しい気分は、吹き飛びました。そう、僕には、まだまだ未来があるはずです。

 というわけで、おいしいシャンパンに酔うことは出来ず、少しショックでしたが、今では、立ち直っています。
 今回は、"旅のTips & Tricks"の第080章「空港から無料電話」を掲載されました。
 今週は、Mac World Expo/Tokyo、来週は、富山県山田村に出かけています。


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