コラム:蘭奢待明治天皇献上の容器 2005.11.6

 奈良市内で一番美味しい和菓子屋さんがどこかと問われれば、たぶん、多くの方が迷うことなく、ぶと饅頭で有名な萬々堂さんをあげると思います。三条通から、もちいどのセンター街に入ってすぐの所にお店があります。

 実は、このお店は、和菓子が美味しいというだけではなく、正倉院展ファンなら、絶対に行かなくてはならない、「正倉院展ではない正倉院」の一つです。

蘭奢待

 正倉院に伝わる香木の中でも、最も有名な蘭奢待(黄熟香)は、最近では、1997年第49回正倉院展で展示されました。「蘭」の文字の中には、東大寺の「東」が含まれています。同じように、「奢」の中には「大」、「待」の中には、「寺」があります。

 さて、この香木ですが、足利義政・織田信長・明治天皇が切り取らせた跡と付箋がついていますが、明治天皇が切り取らせたものを、明治天皇に献上する際に、専門の器を作りました。

 その器の写しが、このページの画像です。

 この器は、萬々堂さんの、お店の向かって右側のショーウィンドウに展示されています。下の写真の、中央手前に置いてあります。是非、実物を御覧ください。

 観るだけで帰ってしまってはもったいない、素晴らしい味のお店なので、是非、銘菓の数々を楽しむことを忘れずに。


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