従来の手法との相違


 従来より、ビール数BNまたはウエスト数WNを用いた、簡易的な性能予測法が提案されています。


Pm:作動空間の平均圧力(Pa)
VSE:膨張空間の行程容積(m3)
n:毎秒当たりのエンジン回転数(rps)
TE:膨張空間のガス温度
TC:圧縮空間のガス温度

 ヒータ壁温が650 ℃程度の高温度差エンジンにおいて、軸出力が最高となるエンジン回転数におけるビール数BNは、概ね0.15となる、と報告されています。
 ウエスト数WNは、軸出力が5〜150 kWのエンジンで概ね0.25、そして、軸出力がそれ以下のエンジンで概ね0.35となる、と報告されています。
 ビール数あるいはウエスト数を用いることにより、エンジンの軸出力をある程度予測することができますが、これらの手法は、軸出力が最高となるエンジン回転数を仮定する必要となります。

 ここで提案している本性能予測法は、最高軸出力が得られるエンジン回転数を仮定して、軸出力のみを推測する従来の手法とは異なり、与えられたエンジン主要目より、エンジンの最高軸出力並びにその時のエンジン回転数を容易に推測することができます。そして、無次元エンジン仕様S*を導入することで、作動ガスの相違による影響も評価できる等の特徴があります。


簡易性能予測法のページに戻る


All Right Reserved, Copyright(C), 1997, Koichi Hirata

Koichi Hirata (khirata@gem.bekkoame.or.jp)