「模型スターリングエンジンの製作」

模型スターリングエンジンを作ってみて



 1つのものを作り上げていくということは、すばらしいことだと思います。エンジンの製作を始めたころ、あまり興味を示さなかった学生も、完成間近という段階では、授業の時間も忘れて、夜遅くまで作業に没頭していました。そして、いざ運転に成功すると、うれしさが顔にこみ上げてきます。1つのものを作り上げる喜びを感じただけでも、この授業の成果はあったのではないでしょうか。
 さらにスターリングエンジンを作ることで、学生達は何を学ぶことができるのでしょうか。機械加工の技術は勿論ですが、学生達のレポートを読むと、熱力学的な知識、環境問題やエネルギ問題に対する関心、さらには設計工学への興味など様々なことを学んでいるように思えます。
 この授業を指導する側はなかなか大変でした。授業時間も関係なく、夜遅くまで作業をする学生や機械加工に不慣れな学生が怪我をしないように、常に注意していなければなりません。しかし、この授業は、将来エンジニアとなっていく学生達にとって、非常に有益だったと考えています。残念ながら、本研究室の指導教授が退官するため、来年度のこの授業では「模型スターリングエンジンの製作」は行いません。しかし、今後、このような機会があれば是非とも行いたい授業です。

担当 平田宏一(埼玉大学工学部機械工学科助手)


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