模型スターリングエンジン(1996年度学生作品)

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1996年度に学生が製作した模型スターリングエンジンについて簡単にご説明します。

角井孝徳
フライホイールにビーダマを使用したγ形エンジンです。
本人のコメント:フライホイールとクランクの代わりに球と円盤を使いました。エンジンが動くと球が円盤の上をくるくる回るので、見て楽しいエンジンです。

樋口佳隆
サイドスラストを低減させるために、スコットラッセルの近似平行運動機構を用いたα形エンジンです。
本人のコメント:スコットラッセルの近似平行運動機構を用いてサイドスラストを低減させようと試みたエンジンです。が、サイドスラストが小さくなっても機構部のロスが大きくなってしまって、逆に動きが悪くなってしまいました。

木下俊明
ゴムを使用して逆回転でも回るように設計したγ形エンジンです。
本人のコメント:このエンジンは輪ゴムの力を利用して逆回転も可能としたエンジンです。まだ輪ゴムの部分が完成しておらず、エンジンも動きません。

田沢新樹
サイドスラストを低減させるために天秤機関の交差リンク機構を用いたα形エンジンです。
本人のコメント:

東海林 宏
冷却空間を増加させ、3つのピストンを使用したα形エンジンです。
本人のコメント:普通に使えば、極めて冷却効率の良い3ピストンエンジンとして高回転まで回ります。このエンジンの特徴は、ピストンの位相差をネジで調節することで、2つのパワーピストンで仕事をさせる1つのコンプレッサーとして作動させることも可能になることがあげられます。

中野 晃
出力軸の端にファンをつけて冷却側ピストンを冷やすように設計したα形エンジンです。
本人のコメント:強制空冷式のエンジンなのですが、ただファンが回るだけで何のイミもありませんでした。エンジンが動くということが救いなのですが、設計のねらい通りいかなかった原因としてはクランク軸に直接取り付けた直径2cmぐらいのプロペラを回して、20cmぐらいのパイプを通して冷却側シリンダを冷やそうとしたことではないでしょうか。

新田高弘
出力軸にクランクを設け、冷却板上部にある発布スチロールを往復動させることで冷却効果を狙ったγ形エンジンです。
本人のコメント:クランクが曲がっているので(フライホイールの偏心)、作動ガス温度設定のセッティングがすべてかみ合った時にのみ動くピンポイントエンジンです。

村上伸一郎
コンパクトを狙うために機構部を工夫したα形エンジンです。
本人のコメント:小型軽量を目指し、形状を立方体に近づけてみました。シリンダカバーの肉厚や死容積を減らす工夫もし、この大きさで最大限の出力を目標としています。

安田洋一
ばねで位相差を設けるように設計したγ形エンジンです。
本人のコメント:ピストンシリンダーにタッパを使用しており、準フリータイプのディスプレーサ磁石型、ばね型という二つの仕様に変更することができる。磁石型では自力運転可能であるが、ばね型は振動が想像に及ばず、作動しなかったのが残念である。

金永星
ロンビック機構を用いたβ形エンジンです。
本人のコメント:エンジンのコンパクトさとピストンのサイドスラストを低減することを目指し、なおかつちょっと難しい機構にチャレンジしようと思ってロンビック機構のエンジンを作りました。実際に行ってみると計算も制作も結構大変でした。ちゃんと動きましたが、歯車を使っているので機構の抵抗も増えています。また、手作りなため精度が出ていないようなので、理想の目標にはあまり達していません。後でもっと改良していいエンジンになるよう頑張りたいと思います。

大内宣利
フライホイールの役目を振り子で代用したπ形エンジンです。
本人のコメント:低温度差を狙ったのに高温度差になってしまったうえに、重りの重さの設定がかなりシビアになってしまいました。

角田孝一
クランクを楕円に動かしてスターリングサイクルに近づけるように設計したγ形エンジンです。
本人のコメント:動きません。改善中です。

古茂田 潮
機構部に溝カムを用い、かつ冷却側ピストンの回りに液化ガスを封入して加熱側の燃料が気化する際の冷却効果を兼ねたα形エンジンです。
本人のコメント:ガスバーナも内蔵してトータルでの比出力向上を狙ってみました。クランク機構に採用した円筒カムがうまくいっていません。

NO PHOTO!

上杉 宏
排気ガスを熱源とするフリーピストン形エンジンです。
本人のコメント:パワーピストンに取り付けるばねの設定が難しく(計算中)、まだ動かしていません。熱源の排気ガスはポータブル発電機の排気ガスを使用する予定です。動力を取り出すというよりもアクセサリーや鑑賞用として制作しました。多少、見栄えには気を使ったつもりです。

鈴木伸治
低温度で作動するように設計したα形エンジンです。
本人のコメント:今まで低温度差形スターリングエンジンといえばγ形という常識を覆そうとした意欲作?しかし実際はただのα形エンジン。少しでも摩擦損失を減らそうとして用いた機構があだとなり、逆に機械損失を増大させてしまった。それと絶対的な行程容積不足から高い温度では作動可能。

山口茂博
スターリングサイクルの等容冷却、等容加熱行程を経て作動するπ形エンジンです。
本人のコメント:太陽熱で動かすことを目的としています。集光させれば動くと思います。


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