緑いろの通信 2018年9月
   

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緑いろの通信
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- 緑いろの通信 2018年9月 目次 -


緑いろの通信

 「緑いろの通信」へようこそ! 2018年9月号をアップしました。 今月の写真は、宮沢賢治記念館の受付の奥にあるカフェで撮影したものです。 明るい大きな窓があって気持ちの良い場所です。 今月はその花巻で、賢治祭ほか関係の行事がいろいろと企画されています。 今月もよろしくお願いいたします。




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緑いろの通信

 新着情報でも更新ページを知ることができますが、少し紹介を加えたりしてプラス・アルファの書き込みです。 日付を付けて書き加えますので、時々のぞいてみてください。


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9月1日(土)
 曇り。

 天候の問題もあって、当初計画(テント&寝袋持参で小梨平キャンプ場を計画)を変更。 久々の都内となりました。 7月〜8月と遠出が多かったので、近所で過ごすのも新鮮です。

 神保町の古書店街をいつものルートでチェック、お決まりのカフェとランチ。 三省堂の向い側にあったスターバックスがなくなってしまった(改装中?)ので、神保町交差点のドトール(2階席)も満席。

 賢治関係、天文関係を中心に古書、新刊をチェック。 以下、気になった本などの(私的)メモ。

・岡村民夫『立原道造 故郷を建てる詩人』(水声社)
・大西由紀『日本語オペラの誕生 鴎外・逍遙から浅草オペラまで』(森話社)
・田淵行男『黄色いテント(ヤマケイ文庫)』(山と渓谷社)
・赤い鳥事典編集委員会編『赤い鳥事典』(柏書房)
・ナタリアホルト (著)・秋山文野(訳)『ロケットガールの誕生 コンピューターになった女性たち』(地人書館)
・オリヴァーサックス(著)・大田直子(訳)『意識の川をゆく 脳神経科医が探る「心」の起源』(早川書房)
・ジェイムズグリック(著)・夏目大(訳)『タイムトラベル 「時間」の歴史を物語る』(柏書房)
・祖父江義明・有本信雄・家正則 (編集) 『シリーズ現代の天文学5 銀河II[第2版]銀河系』(技術評論社)
・藤森照信『藤森照信の建築探偵放浪記―風の向くまま気の向くまま』(経済調査会)

 『赤い鳥事典』には、賢治関係の記事(執筆:遠藤純)もあります。

 書店(古書店)めぐりには、インターネット検索では出てこない、埋もれた興味への出会いがあります。 「神田古本まつり」(例年10月下旬に開催)ももうすぐですね。

 賢治の新刊から。


賢治の新刊
旅する本の雑誌
本の雑誌編集部編
本の雑誌社

 「旅先で本やを見つけるとつい長居してしまう」方(まるで私)への「旅のお伴」の本。 第4章「本と旅する読んで旅するその2」で、国立天文台の渡部潤一さんが「星空散歩の道案内」で5冊紹介。 その中に、宮沢賢治の作品から新潮文庫版の『銀河鉄道の夜』の紹介があります。(表紙写真は、加山又造さんのイラストではなく、今年の夏の販促用のもの)



 「賢治の図書館」  本の雑誌編集部編 旅する本の雑誌/(本の雑誌社)を追加しました。 賢治関係では、渡部潤一さんの『銀河鉄道の夜』の紹介と、「火星の庭」の前野久美子さんの書かれた「盛岡、仙台2泊3日」より、盛岡の光原社への言及部分です。

 渡部潤一さんが「星空散歩の道案内」で紹介しているのは次の6冊。 野尻抱影『星・三百六十五夜』(恒星社)、 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』(新潮社)、 鳴沢真也『ぼくが宇宙人をさがす理由』(旬報社)、 小平桂一『大望遠鏡「すばる」誕生物語』(金の星社)、 石田五郎『天文台日記』(石田五郎)、 KAGAYA『一瞬の宇宙』(河出書房新社) です。 そう、渡部潤一さんといえば、国際天文学連合(IAU)の副会長に就任されましたね。 (おめでとうございます)

 『旅する本の雑誌』を読んで行きたいところが増えてしまいました。 月刊の『本の雑誌』の方も8月号特集消えた出版社を探せ!、9月号文豪とはなんだ?も面白かったです。

9月2日(日)
 雨時々曇り。

 昨日終わらなかった用事を都内で済ませ、東京駅前オアゾ3階(丸善)にあるCafe1869にてランチ。 (ここで食事系のときはホットサンド、お茶休憩のときはシフォンケーキとコーヒーに決めています)


(丸善・Cafe1869にて 2018年9月2日撮影)

 ヨドバシカメラで、プリンタの写真専用紙、インク、SDカードなど消耗品の類をまとめ購入。 (混雑していて大変)

 その後、TX線で秋葉原駅から快速でつくば駅まで。 さらにバスに乗り継いで今日が一般公開日のKEK(高エネルギー加速器研究機構)へ。 仕事では何度も行きましたが、プライベートでは初めて(2回目?)です。 (「KEK(高エネルギー加速器研究機構)」はこちら

 小雨模様のお天気にもかかわらず会場の人出は多めに感じられました。 時間もあまりないので、見たかったところを転々と見学。 (敷地が広いので、やはり朝から来ていないと!)


(KEKにて(1) 2018年9月2日撮影)


(KEKにて(2) 2018年9月2日撮影)

 親しみのある宇宙物理関係の展示もそれなりに多いので、楽しめる展示もありました。 知人にも会ったり…。


(KEKにていただいたもの 2018年9月2日撮影)

 公開終了時間が近くなったのでつくば駅に戻り帰宅。

 最近の天文ほか。

 デジタルカメラの普及で、天体写真撮影入門書が数多く出ていますが、沼澤茂美『夜の絶景写真星空風景』(インプレス)が発売になりました。 いろいろある中では、(好みもありますが)個人的におすすめしたいものです。


(天体写真撮影入門書各種 2018年9月2日撮影)

 今日の施設見学とも関係が深いですが、文部科学省主導で作成された「宇宙図」のポスター(2018)のガイドブック『宇宙図』(宝島社)が発売されました。 折り込みで、最新版の「宇宙図」もついています。 (なんと550円という安さ!) (写真の「宇宙図」は、以前に買い求めたもの)


(『宇宙図』 2018年9月2日撮影)

 いくつか見ておきたい美術展もありましたが、行くこともできないまま、どんどん終わってしまいます。 ますむらさんの北斎展も終了。 東京国立博物館「縄文1万年の美の鼓動展」、国立新美術館の「ルーヴル美術館展」は明日でおしまい。 (以下の展示要注意:東京都美術館「没後50年 藤田嗣治展」、印刷博物館「天文学と印刷展」)

9月3日(月)
 曇り。

 日付が変わり台風接近のニュース。 テレビがないと至って平穏。

 気分転換に学際系もいいものです。 高井研さんの方はすでに紹介のとおり。 鳴沢真也『天文学者が、宇宙人を本気で探してます!』(洋泉社)は、昨日も渡部潤一さんの紹介にもありましたが、一連の「宇宙人」シリーズの最新刊です。


(天文から生命へ 2018年9月3日撮影)

 帰宅途中、雲間から少しだけ土星、火星を見ることができました。 久々です。 明日は台風。

 仕事を終えて帰宅したら、絵葉書が届いていました。 1991年7月、ヨーロッパを旅行中にスイスのグリンデルワルトのユースホステルで知り合った方です。 人の縁とは不思議なもので、年賀状や旅先から絵葉書を通じてのみの交流です。 (まるで定期便)


(絵葉書 2018年9月3日撮影)

 彼女は当時40歳、「人生の折り返し点だから好きなことをしたら」という娘さんの勧めで、やりたかった登山を始め、苦しいトレーニングの末に目指した大きな目標、 それがマッターホルンへの登頂だったのです。

 出合ったその日、数日前に頂上を極めたという証明書(頂上での写真)を見せてもらいました。 (当時自分はまだまだ若かったので、「凄いおばさんだ!」と漠然と思ったのですが、今ならそのご家族もすごい、と余計なことまで考えてみたりもします) 同じ日本人ということで、食事が一緒のテーブルでした。 お話したのはその時だけでしたが、葉書を通して今も近況が伝わってきます。 今年の夏旅は東北旅行。 八幡平のモモンガの写真でした。

9月4日(火)
 曇り。

 台風の影響で、昼頃から風が強くなりました。 ちょうど九月の上旬は「風の又三郎」がやってくる時期です。

どっどど どどうど どどうど どどう
青いくるみも吹きとばせ
すっぱいかりんも吹きとばせ
どっどど どどうど どどうど どどう

 台風一過を期待して山での撮影計画を検討。 そろそろ夏の銀河をバランス良く撮影できるシーズンもおしまい。


(山での撮影計画)

 今日は旧暦7月27日で、新月間近。 次の新月は来週8月10日(月)です。 10月のりゅう座流星群(ジャコビニ流星群)の母天体となるジャコビニ・チンナー彗星(21P)が明るくなっているので、双眼鏡があれば見ておきたいですね。 明るさは6等級後半〜7等程度でしょうか。 場所はぎょしゃ座(要ファインディング・チャート)です。

 来年1月のこととなりますが、山形県新庄の劇団が、松田甚次郎の生涯を描いた芝居の初公演を行うというニュースです。 (「宮沢賢治の教え新庄で忠実に実践 松田甚次郎の生涯描く 賢治の古里花巻で来年1月念願の初公演」はこちら(河北新報2018年9月4日))

9月5日(水)
 曇り。

 ちょうど台風が過ぎ去ったところ。 会議を終えて、外に出たら、正面に金星が頼りなく輝いていました。 (もちろん薄雲に阻まれて)

 この夏に撮影した膨大な画像データを整理していたら、夜明けの槍ヶ岳の写真(手前の大天井岳への縦走路)に登山者2名発見。 あちらでも槍ヶ岳を眺めている様子。 今年は機材いっぱいで縦走をあきらめましたが、登れるうちにがんばらないといけません。


(槍ヶ岳を眺める2人 2018年8月14日撮影)

 山上のご来光・・・。 いろいろはもう思い出です。 早くも夏が終わった感でいっぱいになります。 同時に秋がやってくる楽しみもあります。


(山上のご来光 2018年8月14日撮影)

 今夜は、野尻抱影『星三百六十五夜』を取り上げてみます。


(天文誌と『星三百六十五夜』 2018年9月5日撮影)


(『星三百六十五夜』 2018年9月5日撮影)

 読書としては毎日日付に合わせて読み進めていますが、ここで話題にするのはしばらくぶり。 いつもは、中公文庫の写真ですが、上の写真には、ハードカバーの『新版 星三百六十五夜』(恒星社・1960)をつけてみました。 分冊ではなく、一冊で一年分(春夏秋冬)が収録されています。 今日、「9月5日」の記事は「傾く蝎」です。


(「傾く蝎」 2018年9月5日撮影)

   傾く蝎

 よく晴れた晩で、二階へ上がって電燈を消し、星を眺めた。 真北から天頂を越して流れている天の川の落口がちょうど南にあたっている。 その右に蝎座が大分傾いて横たわり、砂岩には射手座が起き上がって、大弓につがえた矢もじりじりと下がって来た。

 こうして寝てきた蝎はすばらしく大きい。 一つの星座として見るよりは、廿八宿によって房、心、尾と三つに分けた方がいいくらいだ。 房宿は四星の斜め一文字、心宿三星の「へ」の字形、尾宿九星の鈎形−ひどく小さい喩えだが、私はこの姿に、大粒の葡萄の房をその数ずつハサミで切って盆に並べたのを思ったことがある。(以下略)

 地平線近くにある星座(太陽、月)はとても大きく感じられることがあります。 このさそり座のお話もその事例の一つとすることができます。

 9月初旬、時間でいえば20時頃になります。 天の川の横にはさそり座といて座が並び、夏の終わりを告げています。

 さそり座が大きく感じられるあまり、中国の星座(宿)を引用して、三分割の話題へ移って行きます。 (次の図は、さそり座、いて座付近を「星宿」で表示させたものです)


(いて座、さそり座付近の星宿)

 以前、南半球(オーストラリア)で星を眺めてきたとき、天頂に見えた「さそり座」があまりにも小さくてビックリした経験がありますが、この事例の逆ですね。

9月6日(木)
 曇り。

 未明に北海道で大きな地震。 震源地近くにも知人が多いので、心配です。 苫小牧の皆さんもご無事でしょうか。

 どうしても自分が体験した震災と重なってしまいます。

 東亜の『天界』9月号を読んで就寝。


(『天界』2018年9月号)

9月7日(金)
 晴れ。

 いくつかの所用など済ませて、週末の準備。

 宮沢賢治と交流のあった草野心平。 その展示会、草野心平展が、山梨県立文学館で開催されます。 期間は、9月22日(土)〜11月25日(日)です。 併せて実施される講演会には、「宮沢賢治、高村光太郎、そして草野心平―コスモス、世界共通意識と孤絶意識にかかわって―」などもあります。 (「企画展 歿後30年草野心平展 ケルルン クックの詩人、富士をうたう。」はこちら(山梨県立文学館))


(草野心平展案内)

 移動中に読んでいるのは、ビートルズゆかりの場所:イギリス(ロンドン、リバプール)の紹介本(旅行記)です。 署名は、藤本国彦著『ビートルズはここで生まれた 聖地巡礼』(CCCメディアハウス)。 アビーロードやストロベリー・フィールズぐらいで旅行記にしてしまう安易なものがある中で、マニア向けの「濃い」内容でした。


(ビートルズ本 2018年9月7日撮影)

 週末の各地のお天気は雨。 本州に沿って前線が停滞。 明日からのスケジュールが変わってしまいました。

9月8日(土)
 晴れ。

 北海道の状況が徐々に改善されてはいるようですが、政治、行政、企業の取り組み、まだまだこれから見直されるべき点がいくつもあると思います。


(我が家のグスコーブドリ君も)

 TX線浅草駅で下車して隅田川河畔にあるカフェでお茶の時間です。 今日も朝から暑い日となりました。 (本州で良く晴れているのは南関東ぐらいかも)


(川沿いのカフェ 2018年9月8日撮影)

 対岸には首都高の高架、少し離れて東京スカイツリーが見えます。 以前、この近くで昇る月を撮影しました。


(対岸の風景 2018年9月8日撮影)

 カフェのあとは、地下鉄銀座線で上野駅に出ました。 昼に近づくにつれてますます暑くなってきました。 上野の西郷さんも暑さに耐えていました。 (高村光太郎の父、高村光雲の作。 除幕は1898年12月のこと。 賢治は1921年の上京中、この付近で活動していたので、恐らく賢治もこの西郷像を目撃していたことでしょう。)


(西郷隆盛像 2018年9月8日撮影)

 この西郷像の近くにある上野の森美術館へ。 ここは、以前の職場にいた頃、毎年仕事に来ていたので、玄関を入るだけでも懐かしい場所です。 今日は、「[世界を変えた書物]展」を見に来ました。 (「[世界を変えた書物]展」はこちら(金沢工業大学企画部))

 理工系に関する古典的名著の現物が並んでいるので、(恐らく一度は聞いたことのある)超有名書籍の数々に感動することができます。 しかも入場無料&館内撮影自由! (金沢工業大学さんに感謝) ただ展示期間が短い(9月8日〜9月24日)のが残念です。

 入場するとこのような素敵なレイアウトの場所に通されます。


(「知の壁」 2018年9月8日撮影)

 手前のガラスケースを見ると、アルベルト・アインシュタインの自筆研究ノートが展示されていました。


(「アインシュタインの自筆研究ノート」 2018年9月8日撮影)

 続いて、「知の森」の部屋へ。 ここは「古代の知の伝承」「ニュートン宇宙」「解析幾何」「力・重さ」「光」「飛行」の名著の数々が並びます。 (2階では「物質・元素」「電気・磁気」「無線・電話」「電磁場」「原子・核」「非ユークリッド幾何学」「アインシュタインの宇宙」)


(「知の森」 2018年9月8日撮影)

 いろいろありました。 例えば、天動説はプトレマイオス(トレミー)により確立されましたが、レギオモンタヌスによりラテン語に抄訳され普及に貢献した書物が『アルマゲスト』(1496初版)です。


(『アルマゲスト』の初版本 2018年9月8日撮影)

 ガリレオ・ガリレイの『星界の報告』(1610初版)もありました。 展示は、有名な月面スケッチのページです。


(『星界の報告』初版本 2018年9月8日撮影)

 ニコラス・コペルニクスの『天体の回転について』(1543初版)は地動説でおなじみ。


(『天体の回転について』初版本 2018年9月8日撮影)

 ヨハネス・ケプラー『真天文学』(1609初版)は、惑星運動では誰もが知るであろう「ケプラーの三法則」のうち、第一と第二が記されたものです。


(『真天文学』初版本 2018年9月8日撮影)

 アイザック・ニュートンの『プリンキピア』で知られる『自然哲学の数学的原理』(1687初版)もありました。


(『自然哲学の数学的原理』初版本 2018年9月8日撮影)

 物理学で有名な方々の書物が次々と出てきたところで、アルベルト・アインシュタインとしては、『一般相対性理論の基礎』(1916初版)と、『特殊相対性理論及び一般相対性理論』(1917初版)が展示されていました。 この時代の本になると、サイズがかなり小さくなります。


(「アインシュタインの宇宙」 2018年9月8日撮影)

 他に賢治関係で「四次元」の話題で度々登場するミンコフスキーの『時間と空間』(1909初版)や、ダーウィン『種の起源』(1859初版)、変わったところでは、『アポロ11号任務記録(月着陸交信記録)月面への第一歩』(1969初版)などもありました。


(『アポロ11号任務記録』 2018年9月8日撮影)

 文献的には、以前六本木ヒルズ・森美術館で行われた「宇宙と美術展」よりも充実していたと思います。 入場料が無料だったので、出口の売店で、タブロイド判図録(2種)と、コペルニクスの『天球の回転について』がプリントされたトートバッグを買い求めました。


(いろいろ… 2018年9月8日撮影)

 見学を終えて、その後、神保町へ。 古書店めぐり〜八幡館跡(日本大学)〜さかいやスポーツ…。 (それにしても暑い) となると、お茶の時間です。 神保町交差点の神保町ブックセンターのブックカフェへ。 (「神保町ブックセンター」はこちら


(アイスコーヒーとケーキ 2018年9月8日撮影)

 上野駅に出て、常磐線で水戸駅へ。 (お酒は飲みませんが食事&宴会つき) 水戸泊。

9月9日(日)
 晴れ。

 今日は日曜日。 せっかく水戸に来ているので、国営ひたち海浜公園へ。 ここは水戸射爆場と呼ばれ、米軍による実弾を使った射撃演習が行われていました。 (「国営ひたち海浜公園」はこちら

 返還後、広大な国営公園として整備され、お花畑や、夏には野外音楽イベント(今年はROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018)が開催されています。 次の写真は西口ゲート近くのLAKE STAGEとなる場所です。 ここが大勢の観客で埋まります。 (「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018」はこちら


(国営ひたち海浜公園 2018年9月9日撮影)

 春のお花の季節も大混雑しますが、この季節は空いてます。 西池を見ながら、記念の森レストハウスへ。 森の中のカフェです。 (「記念の森レストハウス」はこちら


(記念の森レストハウス 2018年9月9日撮影)

 注文したのは、ひたちなか干芋タルトとブレンドコーヒーです。 (このところ「カフェめぐりブログ」化)


(記念の森レストハウス 2018年9月9日撮影)

 テラス前の窓辺の明るい席です。 窓の外では、ワンちゃん4匹がはしゃぎすぎです。


(犬も喜ぶ 2018年9月9日撮影)

 レストハウスを後にして、古民家の近くにさしかかると、35万本あるという百日草(ジニア)のお花畑が拡がっていました。


(ジニアのお花畑 2018年9月9日撮影)

 この時期の見どころといえば、緑のコキアです。 春にネモフィラの咲く敷地が、一面のコキアで埋まっていました。 フワフワとした丸い(ぬいぐるみのような)佇まいが人気です。


(コキアと青空 2018年9月9日撮影)

 これからしばらくすると、コキアが紅く色づきます。 空には夏と秋を特徴づける雲が競演していました。


(みはらしの丘にて 2018年9月9日撮影)

 バスで勝田駅に戻り、常磐線で帰宅となりました。 (柏経由)

9月10日(月)
 曇り時々雨。

 明日、9月11日は、賢治の最後となる書簡(柳原昌悦(農学校での賢治の教え子)あて)が書かれた日(1933年9月11日)です。 この10日後に賢治が亡くなります。


(柳原昌悦あて〔書簡448〕(『別冊太陽』より))

 これまでにも何度か引用しましたが、改めて掲げておくことにします。 (読みやすくするため、改行を入れてあります)

八月廿九日附お手紙ありがたく拝誦いたしました。 あなたはいよいよご元気なやうで実に何よりです。

私もお蔭で大分癒っては居りますが、どうも今度は前とちがってラッセル音容易に除こらず、咳がはじまると仕事も何も手につかずまる二時間も続いたり、或は夜中胸がぴうぴう鳴って眠られなかったり、仲々もう全い健康は得られさうもありません。

けれども咳のないときはとにかく人並に机に座って切れ切れながら七八時間は何かしてゐられるやうなりました。 あなたがいろいろ想ひ出して書かれたやうなことは最早二度と出来さうもありませんがそれに代ることはきっとやる積りで毎日やっきとなって居ります。
しかも心持ばかり焦ってつまづいてばかりゐるやうな訳です。

私のかういふ惨めな失敗はたゞもう今日の時代一般の巨きな病、「慢」といふものの一支流に過って身を加へたことに原因します。 僅かばかりの才能とか、器量とか、身分とか財産とかいふものが何かじぶんのからだについたものででもあるかと思ひ、じぶんの仕事を卑しみ、同輩を嘲り、いまにどこからかじぶんを所謂社会の高みへ引き上げに来るものがあるやうに思ひ、空想をのみ生活して却って完全な現在の生活をば味ふこともせず、幾年かゞ空しく過ぎて漸く自分の築いてゐた蜃気楼の消えるのを見ては、たゞもう人を怒り世間を憤り従って師友を失ひ憂悶病を得るといったやうな順序です。

あなたは賢いしかういふ過りはなさらないでせうが、しかし何といっても時代が時代ですから充分にご戒心下さい。 風のなかを自由にあるけるとか、はっきりした声で何時間でも話ができるとか、自分の兄弟のために何円かを手伝へるとかいふやうなことはできないものから見れば神の業にも均しいものです。

そんなことはもう人間の当然の権利だなどといふやうな考では、本気に観察した世界の実際と余り遠いものです。 どうか今のご生活を大切にお護り下さい。 上のそらでなしに、しっかり落ちついて、一時の感激や興奮を避け、楽しめるものは楽しみ、苦しまなければならないものは苦しんで生きて行きませう。

いろいろ生意気なことを書きました。 病苦に免じて赦して下さい。 それでも今年は心配したやうでなしに作もよくて実にお互心強いではありませんか。 また書きます。

 自分の生き方を振り返り、大きな反省と、(自分の教え子に)そうならないよう願いながら書き綴られています。

 今日は新月です。 旧暦では葉月(8月)1日です。

9月11日(火)
 曇りのち晴れ。

 アザリア記念会の向山さんから来月(10月20日)開催の「第11回花園農村の碑 碑前祭」の案内をいただきました。

第11回花園農村の碑 碑前祭

2018年10月20日(土)入場無料

◆碑前祭
時間:午後1時30分〜
場所:東京エレクトロン韮崎文化ホール前庭
『花園農村の碑』前
(韮崎市藤井町坂井205 TEL:0551-20-1155)

碑文朗読  ゆかりの方からのあいさつ
保阪嘉内ゆかりの歌曲
 「藤井青年団歌」
 「アザリア」
 「勿忘草の歌」他
(韮崎市民合唱団)

雨天時は大会議室で行います。

◆記念講演・朗読会
第二部 記念講演・朗読会
 文化ホール大会議室 午後2時10分〜
講演 今野 勉氏
テレビ演出家、脚本家、潟eレビマンユニオン 最高顧問
演題 風の又三郎の髪はなぜ赤い

〜著書「宮沢賢治の真実」を越えて〜
1959年TBSに入社以来、名ディレクターとして数多くのドラマやドキュメンタリーの制作に携わる。日本人で初めてテレビドラマ(「土曜と月曜の間」)でイタリア賞を受賞。
1970年(昭和45年)にTBSの仲間と共に日本初の独立系テレビ番組制作会社・テレビマンユニオンを創立現在最高顧問。
1998年(平成10年)の長野オリンピックの開会式・閉会式のプロデューサーとしても知られている。
著書に『金子みすゞふたたび』(小学館、2007年) テレビの青春』(NTT出版、2009年)『鴎外の恋人―百二十年後の真実』(日本放送出版協会、2010年)等東京夕張会会長
『宮沢賢治の真実 修羅を生きた詩人』(新潮社)は第15回蓮如賞を受章

主 催 / 保阪嘉内・宮澤賢治 アザリア記念会
連絡先 / アザリア記念会事務局
 山梨県韮市穂坂町宮久保5036-30
 向山三樹(090-4179-5178 午後5時以降)


(第11回花園農村の碑 碑前祭)

 先週末、お天気が心配でしたが、花巻まつりが盛大に行われたようですね。 今年もまた終わってしまいました。 (「花巻まつり、熱気最高潮に 山車や郷土芸能が観客魅了」はこちら(岩手日報2018年9月9日))

9月12日(水)
 曇り。

 帰宅途中の駅近くで、またしてもテレビドラマの撮影中。 エキストラ沢山。 「フェイクニュース」というドラマだそうです。 選挙活動のシーン。

 最近の音楽です。 しばらくぶりということで、ポール・マッカートニーの新譜を聴いてみました。


(エジプト・ステーション 2018年9月12日撮影)

 いつになくウイングス的なアルバム。 繰り返し聴くにつれてまた印象が変わるかも知れませんが。

 さらに、シェリル・クロウ(BE MYSELF)と、クリストファー・クロス(Take Me As I Am)も。 クリストファー・クロスはいつもいい楽曲を書いているのに、最近は日本盤が発売されないという事態。 輸入盤をチェックして聴いてます。


(アルバム2枚 2018年9月12日撮影)

 以前ニュースにもなった自動車のご当地プレート、とうとう申し込みが始まるのですね。 岩手が「銀河鉄道の夜」のデザインでした。 番号の選択もできるなら、マニア的にはとりあえず1896か、でも1933はやめておこう。 いや、「銀河鉄道の夜」なら1924がベストか・・・。 (「“ご当地デザインナンバー”10日から申し込み開始!山梨VS静岡の富士山対決に注目」はこちら(ハザードラボ2018年9月10日))

9月13日(木)
 晴れ時々曇り。

 帰宅途中、今日もドラマの撮影が続いていました。 昨日よりセットも大がかりに…。 夜までご苦労さまです。

 国土交通省による「イギリス海岸」出現の試みですが、今年は例年よりも遅く発表になったためか、まだニュース記事にはなっていません。 しかし、岩手河川国道事務所の記者発表案件としてウェブサイト上には資料の掲載が始まりました。 (「賢治祭に「イギリス海岸」出現へ!(PDF:1752KB)」はこちら岩手河川国道事務所))

 公開されている資料よりここ数年の状況をみると、隔年で「出現成功」のようで、この傾向によれば今年は期待できそうな感じがします。 9月21日の賢治祭に参加される皆さん、「イギリス海岸」もお忘れなく。

【 これまでの『賢治祭』における実施結果 】
H19年・・降雨による水位上昇のため中止
H20年・・実施したが出現せず
H21年・・出現成功
H22年・・実施したが出現せず
H23年・・降雨による水位上昇のため中止
H24年・・出現成功
H25年・・降雨による水位上昇のため中止
H26年・・出現成功
H27年・・降雨による水位上昇のため中止
H28年・・出現成功
H29年・・降雨による水位上昇のため中止


(薄明どきのイギリス海岸II 2018年8月25日撮影)

 昨日はCD(音楽)を取り上げました。 今日は再び書籍(天文書)です。

 以前に読んだ『Newton別冊 銀河のすべて』(ニュートン プレス)、そして新刊の津村耕司『天文学者に素朴な疑問をぶつけたら 宇宙科学の最先端までわかったはなし』(大和書房)です。 前者は、銀河について図版を用いながら網羅的に(最近の研究成果を含めつつ)解説した本です。 後者は「天の川の正体はなんですか?」(どこかで聞いたような?)、「銀河は肉眼で見えるんですか?」等の質問に天文学者(著者)がわかりやすく答えるというもの。


(『銀河の…』『天文学者に…』2018年9月13日撮影)

 さらに2冊。 ニール・ドグラース・タイソン著(渡部潤一[監修]、田沢恭子[訳])『忙しすぎる人のための宇宙講座』(早川書房)と日本科学協会[編]、金子務[監修]『科学と宗教 対立と融和のゆくえ』(中央公論社)です。

 こちらの前者は、帯にあった「池内了氏推薦」ということで読んでみました。 「要点だけを最速で教える「宇宙入門」」というフレコミどおりかなりコンパクト(個人的にはスリム化された方が好み)にまとめられています。 監修者渡部潤一さんの解説が面白い。

 後者は、このテーマが好きなので「天文書」ではありません。 (少し前に撮り上げた、三田一郎著『科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで』(講談社・ブルーバックス)とも共通) 本書では、少しだけ賢治について触れられています。 安藤礼二氏による「第9章 鈴木大拙から折口信夫へ、そして宮沢賢治へ」の部分です。 監修者の金子務氏(『アインシュタイン・ショック』(河出書房新社)の著者)には、職場の大学の公開講座でお世話になりました。


(『忙しすぎる…』『科学と宗教に…』2018年9月13日撮影)

 週末に向けた準備など。

9月14日(金)
 曇り。

 仕事を終えて用事を片付けて、やっと週末。 時間との闘い。

 週末読書は、井上靖。 そして、好きな音楽を詰めて…。


(iTunes アルバム)

 雨が降るのはわかっていますが、それなりに楽しみましょう。 お茶の時間もあります。

9月15日(土)
 曇りのち雨。

 昨日予告したとおり、お天気が悪いことを覚悟して、長野県北アルプス上高地を目指すことにしました。
井上靖の名前を挙げたので、気づいた方も…。

 早朝の新宿駅から特急スーパーあずさ号に乗り、甲府〜韮崎〜茅野(駅のセレクションが適当)と通過して、松本駅で下車。 何度下りてもあの不変の駅のアナウンス「まつもと〜」「まつもと〜」を聞くと、また来たなあと感じるものがあります。

 改札を出ずに、松本電鉄線のホームに行き、新島々駅で下車。 安曇野は蕎麦で有名ですが、沿線には「そば」の白い花が咲いていました。 (思わず賢治の詩を思い出す)

 そこから、バスに乗り継ぎ、北アルプス槍・穂高方面の玄関口、上高地に向かいます。


(新島々パスターターミナル 2018年9月15日撮影)

 去年は、大正池ホテルを利用して数回やってきましたが、今年は初上高地です。 穂高への登山とすれば数年ぶりです。

【上高地〜横尾山荘】

 予想どおり、上高地は雨でした。 気温は17度。 ビジターセンターで最近の熊さん出没情報などをチェックして、レインウエアを着て移動の準備です。 ここから今夜宿泊する山小屋までは、標高差はほとんどありません(100メートル程度)が、11キロの山道歩きがあります。

 雨の中の移動です。 晴れていれば混んでいる徳沢のキャンプ場も閑散としていました。 予約するといつもいっぱいの徳沢園にも立ち寄りました。 徳沢園のみちくさ食堂では、コーヒーフロート(新メニュー)を注文して小休憩。 (徳沢園はこちら


(徳沢 2018年9月15日撮影)

 徳沢からさらに70分ほどの山道歩きで、横尾山荘に到着できました。 徳沢を過ぎると観光客は消え、登山者のみとなります。 霧の中、小雨が続きます。 (横尾山荘はこちら


(横尾にて 2018年9月15日撮影)

 受付を済ませ、部屋に入るともう数名の方がいました。 みなさん、槍、穂高、蝶からの下山組です。 横尾山荘の位置は、それぞれの稜線に入るにも便利な場所なので、上高地からの一泊目によく利用されます。 指定された場所(250室255番)に荷物を置いてお風呂でゆっくり。 着替えをしてさっぱり。


(横尾山荘新館にて 2018年9月15日撮影)

 ここの夕食は17時でした。


(横尾山荘新館にて 2018年9月15日撮影)

 食事を終えて長野県警による登山講習会に参加。 (ポイント:高齢登山で危険なこと、登山届、岩稜地帯でのヘルメットの着用、ストックの使い方、地元産の長野パープルのこと) その後、念のために外に出ると、まだ雨が降っていました。 晴れそうにありません。 消灯時刻(21時)に就寝。

9月16日(日)
 晴れのち雨。

【横尾山荘〜涸沢ヒュッテ】

 午前4時30分起床。 外に出てみると、まだ少し暗いものの、晴れ間が見えていました。 星も少し見えています。


(横尾山荘前にて 2018年9月16日撮影)

 ここの標高が1,620メートル。 今日は、ここから谷沿いに標高2,309メートル涸沢を目指します。 先月の燕山荘への道(合戦尾根)よりは楽ですが、それでも大変です。

 5時50分に出発。 小屋の目の前の横尾大橋を渡って、川沿い〜森の中の道を歩きます。 日本のエル・キャピタンとでも呼びたい屏風岩をまわりこむように歩きます。 倒木を越えたりと、いろいろありましたが、沢を渡る本谷橋まで、順調に1時間かからずに到着できました。


(横尾大橋 2018年9月16日撮影)


(屏風岩 2018年9月16日撮影)

 本谷橋を過ぎると、一気に登りとなります。 雲が消えて、山頂も見え始めます。 前を歩いていた人も撮影開始。


(登山道にて 2018年9月16日撮影)

 息が苦しくなるのを我慢しながら歩いて、涸沢ヒュッテに到着。 ほぼコースタイムどおりでしょうか。 小屋では、早朝から受付が始まっていたので、早々に手続を済ませました。 (涸沢ヒュッテはこちら

 今回のお部屋(高山植物の名前がついている)は、新館の「ひきざくら」でした。 偶然にも前回来た時と同じ場所でした。


(「ひきざくら」 2018年9月16日撮影)

 着替えをして、屋上のパノラマテラスに出てみることにしました。 実にいいお天気です。

 次の写真の右側に売店があり、軽食や飲み物を販売しています。 有名なのは、生ビールとおでんのセットですが、私はお酒は一切ダメなので、コーラとおでんを注文してみました。


(パノラマテラス(北側より) 2018年9月16日撮影)


(パノラマテラス(南側より) 2018年9月16日撮影)

 冷たい飲み物を飲み(あるいは食事をし)ながら穂高の山々を眺めるのもいいものです。 西側には奥穂高岳(日本第3位の高峰)や前穂高岳、涸沢岳、北穂高岳と有名な山々を間近に感じることができます。 (岩登りをされる方にとっては憧れの場所です)


(パノラマテラスから穂高の眺め 2018年9月16日撮影)

 ここに居ると、上高地だけ観光して帰ってしまうのが、不思議になります。

 東側が谷になっていて、常念山脈の縦走路を見つけることができます。


(パノラマテラスから常念山脈方面 2018年9月16日撮影)

 上の写真よく見ると、赤い大屋根の隅っこにちゃっかり(気持ち良さそうに)座っている人を発見。 拡大してみると…。


(大屋根の隅には… 2018年9月16日撮影)

 さて、眠くなってきたので、少し部屋に戻って仮眠です。 ちょっと仮眠している間に、空は雲で覆われてしまいました。


(紅葉もそろそろ 2018年9月16日撮影)

 それでも、涸沢を見渡せる場所にあるもう一軒の山小屋、涸沢小屋にも行ってみました。 (涸沢小屋はこちら

 途中、有名な涸沢のキャンプ場(正しくは国設涸沢野営場)の中を横切ります。 この一帯の紅葉は絶景の場所として知られ、野営場が色とりどりのテントで埋まります。

 後ろからついて来た大学生の3人組、「涸沢だ〜!」と大いにはしゃいでいました。 「来週も來る!」とか言ってましたが本当でしょうか。 以前、NHKのドキュメンタリー番組で取り上げられたこともありました。 (「ドキュメント72時間・選「北アルプス 天空のテント村」」はこちら(NHK))


(涸沢のテン場(1) 2018年9月16日撮影)


(涸沢のテン場(2) 2018年9月16日撮影)

 霧がひどくなって、とうとう雨が降り出してしまいました。

 部屋に戻って、読書の時間。 談話室風の食堂入口の書架には、賢治の『銀河鉄道の夜』も置かれていました。 (山小屋の書架はどこも個性的な本が並んでいて面白い)


(『銀河鉄道の夜』も 2018年9月16日撮影)

 夕食後、雨はさらに強くなって、21時の消灯に合わせて就寝。

9月17日(月)
 雨のち晴れ。

 翌朝も、早朝から雨と強風でした。 (穂高岳山荘のある稜線はすさまじい強風のはず)

 5時の朝食を早めに済ませて、大急ぎで支度。 風雨の中を下山することにしました。

【涸沢ヒュッテ〜上高地】


(涸沢ヒュッテを後にして… 2018年9月17日撮影)

 本谷橋までは、沢沿いの樹林帯とガレ場が連続します。 雨と霧で視界も足元も悪く、注意して進みます。


(本谷橋まで 2018年9月17日撮影)

 横尾が近づく頃には明るくなってきました。 この辺りからは道も広くなり快適です。


(横尾近く 2018年9月17日撮影)

 横尾で雨具を片付けて休憩。 徳沢でのお茶休憩を楽しみに徳沢を目指します。


(徳沢園と標識 2018年9月17日撮影)

 写真の徳沢園のみちくさ食堂で約1時間ほど過ごしました。 ここまでくれば、携帯の電話回線も繋がるので、昨日からのメールの返事を書いたり・・・。


(テラス席から青空 2018年9月17日撮影)

 ソフトのお茶の時間。 上高地からの下山のバス時刻の調整も。


(ソフトクリームと、 2018年9月17日撮影)


(コーヒーを。 2018年9月17日撮影)

 目の前のキャンプ場、ここにテントを張って、星を見ながら滞在、時には軽装で稜線まで出る登山も楽しい。 敷地の奥にある町営徳沢ロッヂは外来入浴もやっているので、長期滞在にも適しています。


(好天の徳沢キャンプ場 2018年9月17日撮影)

 次は明神まで。 梓川沿いを音楽を聴きながら。 移動中の音楽はTRIPLANEと、SEKAI NO OWARIのベスト盤、そしてくるりのTanz Walzer。 (邦楽のリピートが新鮮、プログレも出てきません)


(明神山荘前の秋 2018年9月17日撮影)

 上高地に到着して、小梨平の入浴施設でお風呂。 そして上高地バスターミナルから新島々行きのバス、松本電鉄の電車で松本駅まで。 予約しておいた特急あずさ号で新宿駅へ。 夜になって帰宅。

9月18日(火)
 曇り。

 今日から通常に戻りました。 お天気は不安定。

 全周魚眼で天球をそのまま撮影したら、水でできた惑星のよう。 一ヶ月ほど前に撮影したもの。


(水惑星のような天球 2018年8月17日撮影)

9月19日(水)
 晴れ。

 雲間から月。 左右には火星と土星。 (山でこれが見たかった!)

 あさって9月21日は宮沢賢治の命日(1933年9月21日)です。 没後85年目。 花巻では賢治祭や、イギリス海岸では渇水化の試みなどが行われます。

 毎日新聞の有料記事ですが、奈良の寮美千子さんが、北尾浩一さんの『日本の星名事典』を紹介されています。 (「ならまち暮らし「日本の星名事典」=寮美千子/奈良」こちら


(『日本の星名事典』 2018年8月19日撮影)

9月20日(木)
 曇りのち雨。

 いくつかの準備に時間がかかってしまいました。

 野尻抱影『星三百六十五夜 秋』(中公文庫)の今日「9月20日」のページをめくると、「一本の白樺」という文章が出てきます。

   一本の白樺

 私には、月の光で銀の柱にように輝いている一本の白樺の木が、今も目に見える。
 そこは八ヶ岳の裾野、美ヶ森の草原で、中秋の観月を兼ねた自然科学列車の会員二百余名がキャンプ・ファイアを囲み、私は空を指して星を語っていた。 金峰山の上にもう満月が昇っていたが、高原の広く深い空には、この月に光でも浸しきれない暗い奥でもあるかのように平野の国の月夜では、とても見られないような星々がはっきりと指させた。
 北斗七星は、キャンプ場の正面で、月下にいっそう黒く異形な赤岳の頂にかけて、すばらしく大きく横たわっており、牛飼座に一等星アルクトゥールスは、権現岳から南へ、遠く七里岩の渓谷まで黒く引いて行く尾根のすぐ上に、さんらんと輝いていた。
私はこういう星々を話してから、やがて南の方の星へと移った。(以下略)

 昔行われていたという自然科学列車。 野尻抱影は、八ヶ岳の麓のキャンプ場を会場に、自然科学に親しむイベントの講師(星空の案内人)として参加していたようです。 (以前、私の勤務していた都内の小学校の古い作文にも、野尻君のお父さんが星の話をしてくれた・・・の記録がありました。 いろんな場面で活躍していたようですね。)

 山で見る夜空の暗さは、「月夜」の晩にも感じることがありますが、抱影はそんな状況を紹介しつつ、まるで夜空の様子が目に浮かぶような言葉を選んで解説しています。 とても絵画的、言葉による星景写真家ですね。


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