緑いろの通信 2017年10月
   

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緑いろの通信
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- 緑いろの通信 2017年10月 目次 -


緑いろの通信

 「緑いろの通信」へようこそ! 2017年10月号をアップしました。 今月の写真は、JAXAの筑波宇宙センターに展示されている宇宙飛行士が着用する船外活動服です。 時々地上から見える国際宇宙ステーション(ISS)は、地上から約400キロちょっと、平地で言えば東京〜北上(岩手県)間の高度を保ちながら飛行しています。 そう遠い距離ではないのですね。 この時期、山々は紅葉のベストシーズンです。 週末のお天気はどうでしょうか。




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 新着情報でも更新ページを知ることができますが、少し紹介加えたりしてプラス・アルファの書き込みです。 日付を付けて書き加えますので、時々のぞいてみてください。


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10月1日(日)
 晴れ。

 昨日、筑波宇宙センターで見学してきたいろいろを確認しつつ・・・。


(昨日のあれこれ 2017年9月30日撮影)

 東京スカイツリーに隣接するソラマチのすみだ水族館へ。 (「すみだ水族館」はこちら

 この水族館で、先週末から「清川あさみとすみだ水族館がコラボレーション!『Fairy tale in Aquarium〜水と幻想の世界〜』」が開催されています。 タイトルほど大袈裟な感じはしませんでしたが、いくつか宮沢賢治の童話をテーマにした展示(水槽)があります。


(水族館入口にて 2017年10月1日撮影)

 賢治に作品としては、童話から「やまなし」「グスコーブドリの伝記」「銀河鉄道の夜」が取り上げられていました。 「銀河鉄道の夜」では、くらげの水槽に童話のシーンが映し出されていました。


(天の川トンネルにて 2017年10月1日撮影)

 賢治関係の展示とは無関係となりますが、ペンギンの大水槽もありました。 上から見下ろすと、プラネ版銀河鉄道の夜の最後のところの俯瞰シーンを思い出しました。 (この岸辺に銀河鉄道を走らせてもいいかも・・・、でもペンギンがゴジラのように暴れて銀河鉄道を破壊してしまうことでしょう)


(ペンギン大水槽 2017年10月1日撮影)

 都内の区立図書館をまわって、今日のスケジュールは終了。

10月2日(月)
 晴れのち夜小雨。

 先月からPCの調子が思わしくなく、すでに購入もしているのですが、セットアップする時間もなく、しばらく放置中。 そろそろ本当に壊れそうな状態(起動しないなど)となってきたので、早目に作業をしないといけません。 なんとか今週中に作業して、(そして原稿も書いて・・・)迷惑をかけないように!

10月3日(火)
 晴れ。

 夜、早く流れる雲の後ろに丸い月を見つけました。 明日は「旧暦八月十五日」の晩ということで、「中秋の名月」となりますが、檜舞台の前夜ということで、ちょっと控えめ。 次の満月は10月6日(金)です。

 この数日間の微妙な違いを確かめてみましょう。 はじめは、今夜の月です。


(2017年10月3日20時の月)

 次に明日10月4日「中秋の名月」です。


(2017年10月4日20時の月)

 最後は、10月6日の満月です。 満月となっな時刻が夜明け前の時刻なので、夜になるともう月の右側が欠け始めていることがよくわかります。


(2017年10月6日20時の月)

 同一の尺度になるように画像を作成しました。 月の視直径が少し大きくなっていることがわかります。

 先週、都内でコンサートでお会いした渡辺えりさんからお礼の葉書が届きました。 演劇公演やコンサートなど、その都度欠かさずお礼状が(しかも手書きで)届きます。 交友関係が多い方だけに、本当に大変だと思います。 来年の演劇公演の脚本が楽しみです。

10月4日(水)
 晴れ。

 雲は多めですが、なんとかお月見。 今週末は、地元で花火大会。 大曲、長岡と並ぶ日本三大花火大会の一つ土浦全国花火競技大会があります。 この花火大会の特徴は、夏ではなく秋にやるということ。 秋空に打ち上げる花火もまたいいものです。 (今年も用事があって行けません) (「土浦全国花火競技大会」はこちら

 「中秋の名月」ということで月の本など出してきて眺めてみました。

 小学生の時、父親から買ってもらって読んだ本に、著者がイギリスのパトリック・ムーアさん、訳者が宮本正太郎さんらの『月 形態と観察』(地人書館)があります。 当時すでに古書的な貫録がありましたが、1965年の発行でした。 この本から影響を受けて月には特別な思い入れを持つようになった気がします。 以降、月の本は増え続け、本棚3段分ぐらいを占領しています。


(月の本 2017年10月4日撮影)

 以前、雑誌『國文学』で「月光」の特集が企画された時に、「宮沢賢治と月について書いてください」というお話をいただきました。


(月の本 2017年10月4日撮影)

 せっかくの機会でしたので、ストレートに「宮沢賢治と月」という文章を書きました。 大正時代の天文アマチュアとしての宮沢賢治を念頭に、月に関するエピソード、作品中(詩、童話)の月を整理したものです。 一つ一つを掘り下げるとまた奥が深いですが、賢治の月志向の特徴をわかりやすく書いたつもりです。

 本書では、川名淳子『竹取物語』−月界からの使者」、東雅夫「月に憑かれて」、林美朗「ピアノソナタ「月光」とその闇」、大久保純一「浮世絵に月はいかに描かれたか」などの面白い記事もありました。

 上の写真のしおりは、花巻・童話村の白鳥の停車場さんでいただいた、ケンタウル祭のしおりです。

10月5日(木)
 晴れ。

 おだやかな晴れの日。 夜になってうろこ雲が拡がる。 (うろこ雲+月=賢治的幻想夜空)

 月夜でカメラを持ってきたら、うろこ雲は消えて一様な薄雲。 天然フィルターでぼんやり。


(月 2017年10月5日撮影)

 魚眼で撮ったら眼のようになってしまいました。


(月 2017年10月5日撮影)

 昨日、スズキ自動車の社長さんとお話する機会がありました。 気さくな方で、講演では、HAKUTO計画の話題も! せひ成功させてほしいですね。 (「HAKUTOの挑戦 月への旅路」はこちら

 稲垣足穂の「横寺日記」は、天文日記で、丹念に読むとなかなか興味深いところがあります。 ちょうど同じ時期の10月7日(1948年)ではこんな具合。

十月七日 木曜  雲あり。 赤い半月。 ケフェウス中にざくろ石を睨んだが、見当がつかない。双眼鏡が必要だ。 すばるとカペラは高い。 あれはいよいよ火星だ。
 


(1948年10月7日20時30分の東天)

 「赤い半月」とありますが、その日は旧暦5日で、五日月。 「赤い」ということから、月没間際とすれば、20時少し前の時間ということが判明します。

 ケフェウス中の「ざくろ石」とはガーネット・スターのことですね。 おうし座にあるすばると、ぎょしゃ座のカペラはほぼ同時刻に姿を見せます。 それが日周運動で高くなってきたという状況。

 さらに「いよいよ火星」と書いていますが、これは誤りのようです。 太陽が昇ったあと火星が出てくるので、見ることはできません。 恐らくおうし座の一等星、赤いアルデバランを見誤ったものでしょう。

10月6日(金)
 曇りのち夜雨。

 宮沢賢治イーハトーブ館では、新しい企画展が始まりました。 宮沢賢治記念館特別展・連携企画展第3弾「賢治とイーハトーブの樹木たち」で開催期間は、2017年10月2日(月)〜2018年3月31日(土)です。


(賢治とイーハトーブの樹木たち展)

 今年は、渇水化したイギリス海岸が見られませんでした。 ということで、イギリス海岸の古い写真を1枚。 2009年9月21日(賢治の命日)の日付。 画面右側に人が写っていたので、よく見たら加賀谷氏でした。


(夕方のイギリス海岸 2009年9月21日)

 この時は、ここで撮影して、雨ニモマケズ詩碑の場所に移動して、賢治祭に行ったのでした。

10月7日(土)
 曇り。

 昨晩の雨はあがって出勤。

 夜、仕事を終えて帰る途中、遠くから打ち上げ花火の音が聞こえてくる。 かなりの響き!


(イーハトヴ学事典 2017年10月7日撮影)

 10日は、福島県でおうし座αのグレージング。 昔の体育の日だったら見られたのに。

 花巻、童話村のライトアップも、いよいよ明日が最終日。 もう本格的な秋です。 福島の山々の紅葉も一番の見頃の時期となりました。 年末にかけての各種予定を調整。

10月8日(日)
 晴れ。

 朝の新幹線で仙台へ。 12月に行う計画のための下準備です。

 仙台駅から市立図書館で事前調査。 さすが地元にはいろんな資料があります。 さらに仙台駅から松島海岸駅へ。 現地を歩いていろいろ調査。 こんな風景だった?のでしょうか。


(松島海岸 2017年10月8日撮影)

 ちょっと期待外れのことも判明しましたが、お天気にも恵まれて、作業は順調に進みます。 (メモ:視界、街灯、海岸)


(瑞巌寺 2017年10月8日撮影)


(秋です 2017年10月8日撮影)

 仙台に戻って、古書店へ。 長い一日を無事終えることができました。 これも地元の方のご支援のおかげ。 感謝です。

10月9日(月)
 体育の日。晴れ。

 昨日に続いて仙台は今日も晴れ。 仙台駅から東北本線に乗って、小牛田駅へ。


(小牛田駅 2017年10月9日撮影)

 小牛田駅に降り立つのは、通算2度目。 (下車はしていないけれど、寝台特急北斗星の車窓から風景を眺めた記憶あり) 今は、新幹線のルートから外れてしまったこともあり、すっかり静かになってしまいましたが、東北本線と、内陸から三陸までを結ぶ陸羽東線の交差する交通の要衝で賑わった街でした。

 今日は、駅から北方約2キロの場所にある、宮城県小牛田農林高等学校へ。 宮沢賢治が東北砕石工場勤務時代、知人を訪ねて何度か訪問した場所です。 時期的には晩年近く、1931(昭和6)年のこと。 (「宮城県小牛田農林高等学校」はこちら

 「賢治もここから歩いたのだ!」と思いながら移動。 過去の記憶をたどりながら、無事小牛田農林に到着。 敷地の北の隅に、賢治も訪れたという斎藤報恩農業記念館(宮城県立斎藤報恩農業館)を発見。


(斎藤報恩農業記念館 2017年10月9日撮影)

 斎藤報恩農業記念館は、大地主であった斎藤善右衛門が私財を投じて設立した「斎藤報恩会」(学術研究助成機関)が建てたもので、農機具の研究が行われていました。 (斎藤報恩会は、仙台に自然史博物館を建設するなど活動を続けていましたが、2015年に解散)

 以前、最後に訪れたのは、宮沢賢治学会のセミナーで、1999年3月23日のことですから、もうだいぶ以前のこと。 その時は、1階部分のみ入館が許されて、そこでお話を聞きました。 また、この記念館が老朽化して危険なので、近日中に取り壊しとなるとの説明もありました。 しかし、こうして取り壊しを免れていたのです。

 沢山写真を撮影して、高校を後にしました。 駅に着いて、ふと見ると、小さな花壇があって、「宮城県小牛田農林高等学校」と書かれていました。


(駅の花壇 2017年10月9日撮影)

 帰りは小牛田駅から陸羽東線で古川駅に出て、そこから東北新幹線を利用して、あっという間に仙台駅に到着することができました。 新幹線車内で休憩。 写真は、創業明治33年の村上屋さんの小牛田名物「山の神まんじゅう」(山神社は農林学校の近く)です。 賢治は小牛田を何度か訪ねていますのでも一回ぐらい食べたかも。


(山の神まんじゅう 2017年10月9日撮影)

 仙台駅近くで買い物をしてカフェで休憩。 その後、西口の気になっていた場所などに寄って、ウロウロしていたら、もう夕方。 慌てて駅に駆け込んで新幹線に飛び乗り帰宅となりました。

10月10日(火)
 晴れ。

 銀座ニコンから修理完了の連絡あり。

 古い本ではありますが、賢治本を一冊。


賢治の新刊
雨ニモマケズ
雨ニモマケズ
外国人記者が伝えた
東日本大震災
ルーシー・バーミンガム・
デイヴィッド・マクニール著
えにし書房

 外国人ジャーナリストによる、東日本大震災のルポルタージュの訳本です。 賢治の「雨ニモマケズ」などが数か所引用されています。



 「賢治の図書館」  雨ニモマケズ 外国人記者が 伝えた 東日本大震災/ルーシー・バーミンガム/デイヴィッド・マクニール著/(えにし書房)を追加しました。

 さらに、天文教育普及研究会の事務局から会報『天文教育』2017・9が到着。


(『天文教育』 2017年10月10日撮影)

 仕事で帰宅が遅いので、作業の時間がありません。 休み中に溜まったメール返信など。 (遅くなってすみません!) そして、仙台で入手した資料のチェックを始める。

 読書の時間に入れません。

10月11日(水)
 曇り。

 今年もまたこの時期がやってきました。 東京にある国立天文台三鷹キャンパスの一般公開です。 (「三鷹・星と宇宙の日2017」はこちら

 三鷹市星と森と絵本の家が楽しみだったりしますが、例年ここでしかお会いできない方々との再会が楽しみです。 でも、今年のお天気は悪そうですね。


(アインシュタイン塔 2016年10月22日撮影)

 そして、賢治の新刊から。


賢治の新刊
よだかの星
よだかの星
−宮沢賢治を読む−
佐々木時雄著
新潮社

 佐々木時雄氏による賢治論集です。 以下、目次から。 賢治の「雨ニモマケズ」などが数か所引用されています。 第一章〈「よだかの星」とのかかわり〉−賢治の生誕から二五歳までの足跡をたどる−/ 第二章賢治の父母、生家/ 第三章妹・トシとのかかわり−オナリ神−/ 第四章「ムラ」とのたたかい/ 第五章国柱会/ 第六章童話・詩・法華経とのかかわり/ 第七章妹トシの死/ 第八章羅須地人協会/ 第九章東北砕石工場技師/ 第十章賢治の死/ あとがき



 「賢治の図書館」  よだかの星−宮沢賢治を読む/佐々木時雄著/(新潮社)を追加しました。

 出先で購入した本から。 水野仁輔『幻の黒船カレーを追え』(小学館)、佐々木時雄『よだかの星−宮沢賢治を読む−』(新潮社)、雑誌『文藝』2017・冬(河出書房新社)の三冊です。


(出先で購入した本 2016年10月22日撮影)

 水野仁輔『幻の黒船カレーを追え』は、書評で読みたいと思っていた本。 日本のカレーのルーツを探す旅。 佐々木時雄『よだかの星−宮沢賢治を読む−』は、医師である著者の書下ろし賢治論集。 雑誌『文藝』2017(河出書房新社)には、新連載として長野まゆみ 創作「カムパネルラの恋」(目次による紹介文:新説 銀河鉄道の夜*賢治の化身はカムパネルラ−文語詩に書かれた賢治の生涯「四つの恋」。 その第二の恋を、詩人中原中也が探偵した結果、作者の化身はジョバンニであるという常識が覆った!)が掲載されています。 そして何よりびっくりしたのは、第54回文藝賞発表受賞作、若竹千佐子「おらおらでひとりいぐも」です。 題名で(微妙に)驚きましたが、実は関係ありません。 選者には、斉藤美奈子さんも。

 北海道むかわ町のニュースです。 閉校前の最後の学芸会で、「銀河鉄道の夜〜星めぐりの歌〜」を歌ったというエピソードが紹介されています。 (むかわ町いいところですよねえ) (「今年度で閉校の富内小 盛大に最後の学芸会−むかわ」こちら(苫小牧民報2017年10月10日))

 明日12日は、もう下弦です。 そろそろ冬銀河の観望にいい時期となってきました。

10月12日(木)
 曇りのち夜雨。

 暑いような、涼しいような。 微妙な気候。

 福島県の吾妻山はもう初雪が舞ったそうです。 季節の時の流れは例年どおり。 今年は山の紅葉も楽しむ機会がなかった。

 宮沢賢治の詩「ローマンス(断片)」は、1924(大正13)年10月12日の日付を持つ作品です。

   ローマンス(断片)

  ぼくはもいちど見て来ますから
  あなたはここで
  月のあかりの汞から
  咽喉だの胸を犯されないやう
  よく気を付けて待っててください

  あの綿火薬のけむりのことなぞ
  もうお考へくださいますな
     最后にひとつの積乱雲が
     ひどくちぢれて砕けてしまふ
 

 ちょうど、童話「銀河鉄道の夜」の構想が始まった頃の作品です。 前日の日付を持つ詩作品「善鬼呪禁」では「十三日のけぶった月」を登場させていますので、この「ローマンス(断片)」では、満月前の明るい月が出ていることがわかります。 その月明かりが「汞(みずがね)」(=水銀)から、「咽喉だの胸を犯されないやう」忠告をしています。


(1924年10月12日20時の月 於花巻)

 シミュレーションで明らかなとおり、日没とほぼ同時に昇る月は一晩中空を照らすことになります。 詩全体の内容の解釈には難しいものがありますが、月や月明かりを示すものとして水銀が用いられる事例の一つです。 (詩「東岩手火山」の冒頭は、「月は水銀、後夜の喪主」でしたね)

 夜は村松健の新譜(10月1日リリース)など聴きながら作業。


(Love Yourself 2017年10月12日撮影)

 村松健の1990年代のアルバムを思わせるオリジナルピアノソロ作品集。 以下、全12曲のタイトル。 1. だいじょうぶ/2. 逢えてよかった/3. In the beam 〜心光るままに〜/4. 花一輪、あなたに/5. 夢で逢った人/6. いのちと命/7. 夕焼け坂/8. Love Yourself/9. 花一輪、私に/10.あなたを想うだけで/11.星のまたたくように/12.そぼ降る夕べ

 聞いて良かった曲には、村松健本人の次のような解説がありました。。

7. 夕焼け坂:アニメのひと節が時をかけて育ったナンバー。 子供の頃の夕焼け、坂みちを下りながら茜色に包まれるあの場所は、今も変わらずにあなたのことを待っているはず。

11.星のまたたくように:晩秋の野辺にうずくまって居た子猫を、手を尽くしても救えなかった時にその子を覚えておくために書いた曲。 僕らのいのちは星のまたたく刹那、だからひととき精一杯輝いているんだ。  

 そしてラストナンバー、再録の「そぼ降る夕べ」も良かった。 決して明るい場面ではないけれど、風景が目に浮かぶ。

 20代、バンドでロックやジャズ系の音楽を夢中でやっていた頃も含めて、ピアノ好きは変わらない。 時間が経っても本当に好きな音楽は、そうは変わらないということ。 そんなことを感じながら。

 今年も「神田古本まつり」(2017年10月27日(金) 〜 11月5日(日))が行われます。 (「神田古本まつり」こちら(神田古書店連盟))


(昨年の神田古書まつり 2016年10月29日撮影)

10月13日(金)
 雨。

 とある場所での撮影計画中。 カメラとレンズの焦点距離を入力すると星図上に写野の範囲が表示されます。

 次の写真を見ると、定番構図すぎて、わかる人には、すぐわかってしまう場所です。 雪が降ってしまうかも知れません。


(とある場所での撮影計画中)

 栃木の栗原俊明さんから、「栗原俊明テラコッタ展−宮沢賢治童話の世界展−」の案内をいただきました。 期間は、2017年11月3日(金)〜12日(日)、場所は日光・明治の館庭内蓄音機ギャラリーです。 日光の東照宮の近くです。 (「蓄音機ギャラリー」はこちら


(栗原俊明展はがき 2017年10月13日撮影)

 案内のポストカードには、賢治に童話「オツベルと象」の作品写真がありました。 栗原さんといえば、宮沢賢治記念館の前にある「よだかの星」を制作された方ですね。


(「よだかの星」 2010年11月14日撮影)

10月14日(土)
 曇り時々雨。

 昨晩締め切りの作業完了。 メールにてファイル送信。

 東京・三鷹の国立天文台へ。 昨日、今日と、一般公開が行われています。 (スケジュール事情が変わったこともあり)例年どおりの参加してみました。 (国立天文台三鷹キャンパスはこちら


(国立天文台 正門 2017年10月14日撮影)

 正門を入って案内テントところで、塩田さんと縣さんに再会。 縣さん情報で、取り急ぎ重力波実験棟(TAMA300)へ。


(重力波実験棟にて(1) 2017年10月14日撮影)

 重力波実験棟地下には、基線長300mのレーザー干渉計があります。 太い真空のパイプが遠くまで続いています。 ここでの成果が、神岡のKAGURAへと繋がります。


(重力波実験棟にて(2) 2017年10月14日撮影)

 日本天文学会の事務局で星座早見盤のお話をして、すばる棟セミナー室へ。 昨年好評だった「ゆにたま」を活用した講演会。 (演劇的要素を取り入れたパフォーマンスあり)


(すばる棟にて 2017年10月14日撮影)

 天文台歴史館にも立ち寄りました。 大赤道儀室は,大正15(1926)年の建築です。 焦点距離10メートルの大望遠鏡があります。 接眼部を手前に撮影。


(天文台歴史館にて 2017年10月14日撮影)

 そこからアインシュタイン塔へも。 この林の中を続く道が好きです。 正面の奥、左側に塔があります。


(アインシュタイン塔への道 2017年10月14日撮影)

 頂上のドームには、中洞さんがいらして、説明中。

 厚生棟コスモス会館で昼食を済ませ、天文台の官舎を改築した三鷹市星と森と絵本の家へ。 ここで黒井健さんの絵本『雲へ』を見つけてうれしくなりました。


(黒井健『雲へ』 2017年10月14日撮影)

 その後、点々と移動しながら見学。 各所で業界の方々と年1回の再会。

 アルマ棟のミニ講演会会場では、平松さんや大川さんとも再会。 講演がおもしろかったので、続けて聴講。


(ゴーチェ子午環室 2017年10月14日撮影)

 自動光電子午環の建物を利用した天文機器資料館には、ご遺族からの寄贈資料をもとに、一戸直蔵の展示コーナーがありました。 展示のガラスケースには、古書店でも入手しにくい著書『星』(宮沢賢治が盛岡高等農林で読むことのできた天文書の一つ)もありました。


(天文機器資料館にて 2017年10月14日撮影)

 すっかり暗くなってから、特別企画「ゆにたまオープンエアー」として直径4メートルの球体をスクリーンにした映像をもとに講演会が行われました。 なりゆきで、そちらの方も参加です。


(ゆにたまオープンエアー 2017年10月14日撮影)

 本日お会いできました皆様、ありがとうございました。 またいつかどこかでの再会を楽しみにしております。

 朝からの長い一日が、終わりました。 夜はスライドの作成作業。

10月15日(日)
 雨のち曇り。

 東京・神保町に出て、カフェで昨日いただいたあれこれを眺めつつブランチ。 JOINのメーリングリストにおもしろい記事あり。

 国立天文台水沢VLBI観測所のパンフレットには、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のテクストが引用されていました。 表紙のイラストも「それ」風です。 国立天文台所蔵貴重書常設展示「長久保赤水」展(生誕300年)には、『天文星象圖解』付録の「天文星象圖」(基本的に星宿ですが、現代の星座早見盤風)が掲載されていました。


(昨日のいただきもの(一部) 2017年10月15日撮影)

 銀座を経て、東大本郷キャンパスへ。 ここで貴重な資料を入手。 ありがとうございました。

 来週末に向けた準備も開始。

10月16日(月)
 雨。

 慌ただしく年末へ。 このところ妙に寒いですが、南の方には台風が。 週末は来ないでほしい。

 今夜のテーマ:岩田文昭著『近代仏教と青年』(岩波書店)再読。 近角常観についてのいろいろ。

 天文誌『星ナビ』2017年11月号に、金井三男「よだかの星はティコの星?」という記事があります。 賢治の作品創作の傾向からすると、ティコの星は、「よだかの星」のモデルには当てはまらないような気がしています。


(天文二誌 2017年10月16日撮影)

 なんとなく、好きな天文古書に原田三夫『星の科學』(新光社)があります。 この「緑いろの通信」でも何度か紹介しています。

 1922(大正11)年の刊行の天文啓蒙書です。 星座と惑星に多くのページを割いています。 最後には、この本が出た直後に来日となるアインシュタイン宇宙論についても言及があります。

 この本の星座絵図のイラストは、一戸直蔵の著書の影響を受けていて、親しみのある個性的な図になっています。 オリオン座、おおいぬ座、こいぬ座の絵がないのに、犬のような一角獣が!しかも、うさぎ座、はと座、かに座なんか目立たない星座が立派なこと! 著者の思い入れでしょうか。 (実にいいと思います)


(冬の星の図版より 2017年10月16日撮影)

 ちょっと先の話ですが、有楽町はよく出かけるので、どんな施設になるのかとても気になります。 (「2018年冬 有楽町マリオンにプラネタリウムを中心とした複合型映像体験施設を開設〜芸術文化に関心の高い層をメインターゲットに〜」はこちら(Konica Minolta 2017年10月16日))

10月17日(火)
 曇りのち夜晴れ。

 しばらくぶりの星。 カペラ、アルデバラン、すばる。
週末星見の計画を立てると、なぜか台風がやってくる。

 100年前の今日、宮沢賢治の盛岡高等農林学校時代の同人誌『アザリア 三輯』が発行されました。 その中には、「中秋十五夜」と小題の付された短歌三首があります。

 きれぎれに雨を伴ひ吹く風にうす月こめて虫の鳴くなり。

 つきあかり風は雨をもともなへど今宵は虫鳴きやまぬなり。

 其のかみもかく雨とざす月の夜をあはれと見つゝ過ぎて来しらん。
 

 小題の「中秋十五夜」とは、旧暦八月十五日の夜です。 観月の晩ということで、「うす月」「つきあかり」「月の夜」といった言葉が使われています。

 また、『アザリア 三輯』の発行年の1917(大正6)年の旧暦を調べれば、すぐに日付を特定することができます。

 早速調べてみると、1917年9月30日ということが判明。 日没前に昇った月は、薄明終了時で24度ほどの高さになります。

 シミュレーション画像を掲げておきましょう。


(1917年9月30日18時30分 盛岡の夜空)

 一関の東山にある「石と賢治のミュージアム(太陽と風の家・旧東北砕石工場)」さんから、この夏行われた「第18回グスコーブドリの大学校」報告書が届きました。 スタッフの皆さんありがとうございます。 以前、お話をさせていただいたとき同室だった東北大の蟹沢先生も参加されていたようで、嬉しくなりました。 今年のお話は、澤口たまみさんと佐藤竜一さんだったのですね。


(『グス大報告書』 2017年10月18日撮影)

 明日、10月18日は、保阪嘉内(1896年10月18日)の誕生日です。 おめでとうございます。

10月18日(水)
 晴れのち曇り。

 週末のオリオン座流星群を期待したいところですが、天気が悪い。 しかも高山は「降れば雪」なので、それにも注意が必要です。 いっそ道東あたりに行ってみるという選択肢もありでしょうか。 飛行機は・・・。

と思っていたら、北海道苫小牧の大石さんからメールが届きました。 来年も賢治関係のイベントの企画が続くようです。 (港近くで食べたほっきカレー懐かしいですね)

 次の写真は、宮沢賢治の詩「牛」の取材のため、北海道苫小牧の前浜ふるさと海岸で撮影した写真です。 (誰もいない夜の海は、山と違って微妙な感じです) 宮沢賢治が1924年にこの海岸を訪れた時は、砂丘の拡がる荒地でした。 今では工場が並び、煙突からは音もなく煙がたなびいていました。 地上の風景は変わっても、夜空を照らす月は当時と変わらぬおだやかな光を届けてくれます。


(詩「牛」の夜 2014年3月21日撮影)

 渡辺えりさんの三軒茶屋演劇公演のあと、内輪食事会で約束した「苫小牧と宮沢賢治」の資料をつい最近お渡ししたのですが、先日の「苫小牧女性会議」講演会の際に、賢治詩碑の訪問が叶ったようです。 この写真もブログに掲載して下さいました。 毎度感謝です。 (「苫小牧女性会議」はこちら(渡辺えりオフィシャルブログ))

 緑石さんのニュースです。(部分有料) (「緑石36年の生涯ひもとく 生誕120年記念展」こちら(日本海新聞2017年10月18日))

 (深夜0時を過ぎて・・・)「Google」のバナーがチャンドラセカールになっていました。 『ブラックホールを見つけた男』(草思社)良かった。

10月19日(木)
 雨のち曇り。

 明日20日は新月。 台風つき。

 何かと忙しくて、あれこれ手つかずになり始めています。

 ステラ10で、天球儀を作ってみました。PCの画面上でゆっくりと回転します。 星座絵は加賀谷氏のもの。 大きなテレビモニターに映してもいいかもしれません。 (2560×1440ドットのモニターではこんな感じ)


(天球儀 ステラ10により作成)

10月20日(金)
 雨。

 今日から旧暦の9月1日です。

 台風一過後の空で、細くなって出てきた月との再会を楽しみにしながら、いつもの天文古書趣味の世界です。


(『神秘の空』と『稲垣足穂』2017年10月20日撮影)

 原田三夫『空の神秘』(國民圖書株式會社)と、古書というには新刊すぎますが『稲垣足穂』(平凡社)です。

 科学評論家の先駆者的な人物として知られる原田三夫(1890〜1977)は、戦前から戦後にかけ、天文、宇宙分野啓蒙活動を中心に幅広く活躍しました。 特に『子供の科学』を刊行した業績は、その後の科学普及に大きな役割を果たしたと言えるでしょう。 (自伝として、原田三夫『思い出の七十年』(誠文堂新光社)が詳しいです。)

 『空の神秘』は、「誰にでもわかる科学全集」と名付けられたシリーズの一冊として1929(昭和4)年に刊行されました。 太陽系天体(太陽、月、惑星)から始まり、恒星、星座、そして宇宙全体へと(当時の本としては)やや多めの図版を加えながら)わかりやすい解説で天文の魅力を伝えています。 写真は、土星の環の傾きの変化と、土星の月から眺めた土星の想像図です。

 そして『稲垣足穂』は、「科学のこころ」をテーマに「科学」と「文学」両方の視点で一人の人物の著作から紹介する平凡社の「STNDARD BOOKS」の一冊です。 近代科学で活躍した人物が中心で、天文では、もちろん野尻抱影もあります。 装丁も含めなかなかよくできた本で、作品の選択も(ごく個人的に)適切と思います。

 ぱらぱらとページをめくって、

九月八日 水曜
 今日は虹があった。 水瓶は三矢サイダーのマークだと知った。 今日は月光が邪魔する。

と書かれた「横寺日記」(以前にもここでふれた)のところで止まりました。 ちょうど抱影の影響を受けた(であろう)お話。 いつものように作業は進みません。


(天文台の秋 2017年10月14日撮影)

 アルリシャの高橋真理子さんから「ライトダウンやまなし」のご案内。 日時:11月11日(土)18:00〜21:00/場所:山梨県内11か所で、「銀河鉄道展望公園」(韮崎市穂坂町宮久保)も含まれます。

 詳細はライトダウンやまなしの公式サイトにて
FMFUJIの特別番組は19:00〜20:30。関東圏からも聞けるし、radikoでも聞けます!


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