緑いろの通信 2017年8月
   

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緑いろの通信
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Kenji & News 2017.8
(C)1996-2017


- 緑いろの通信 2017年8月 目次 -


緑いろの通信

 「緑いろの通信」へようこそ! 2017年8月号をアップしました。 今月の写真は、花巻にある宮沢賢治童話村のライトアップ用のオブジェです。 「ねのうわさ」さんの制作です。 今年もまた大勢の観光客で賑わうことになることでしょう。 8月になると、暑さはまだ続くと思いますが、急に秋も感じてしまいます。




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緑いろの通信

 新着情報でも更新ページを知ることができますが、少し紹介加えたりしてプラス・アルファの書き込みです。 日付を付けて書き加えますので、時々のぞいてみてください。


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8月1日(火)
 曇り時々雨。

 今日は、宮沢賢治の戸籍上の誕生日です。 (実際のところは、8月27日と言われています)

 宮沢賢治イーハトーブ館で、アザリア展(通称)の図録を入手しました。


賢治の新刊
宮沢賢治と『アザリア』の仲間たち展
宮沢賢治と
『アザリア』の仲間たち
ハロー、青春。あの日の君へ
展示実行委員会

 『アザリア』創刊百周年記念誌。 宮沢賢治イーハトーブ館における企画展「宮沢賢治と『アザリア』の仲間たち」展の図録です。 従来あまり知られていなかった、宮沢賢治、保阪嘉内、小菅健吉、河本義行以外の文芸同人誌「アザリア」メンバーについて、丹念に調査を行いその結果を紹介したもの。 【新】校本全集未収録資料も含まれます。 『アザリア』同人メンバー年表つき。



 「賢治の図書館」  宮沢賢治と『アザリア』の仲間たち ハロー、青春。あの日の君へ/(宮沢賢治と『アザリア』の仲間たち展」実行委員会)を追加しました。

 図録には、『アザリア』同人メンバー年表もついてきます。


(図録 2017年8月1日撮影)

8月2日(水)
 晴れ。

 昨晩と朝に地震。

 旧暦6月11日。 空には「十一日の月」が雲から顔を出していました。 近くには土星も。


(旧暦十一日の月)

 賢治の童話「オツベルと象」に「十一日の月」が出てきます。 かわいそうな象さんのお話ですが…。 「十一日の月」の出てくるところを少しだけ引用しておきます。 全文を読んでみたい方は、以下のリンク先からどうぞ。 (「オツベルと象」はこちら(青空文庫))

   第五日曜

 オツベルかね、そのオツベルは、おれも云おうとしてたんだが、居なくなったよ。
 まあ落ちついてききたまえ。前にはなしたあの象を、オツベルはすこしひどくし過ぎた。しかたがだんだんひどくなったから、象がなかなか笑わなくなった。時には赤い竜の眼をして、じっとこんなにオツベルを見おろすようになってきた。
 ある晩象は象小屋で、三把の藁をたべながら、十日の月を仰ぎ見て、
「苦しいです。サンタマリア。」と云ったということだ。
 こいつを聞いたオツベルは、ことごと象につらくした。
 ある晩、象は象小屋で、ふらふら倒れて地べたに座り、藁もたべずに、十一日の月を見て、
「もう、さようなら、サンタマリア。」と斯う言った。
「おや、何だって? さよならだ?」月が俄かに象に訊く。
「ええ、さよならです。サンタマリア。」
「何だい、なりばかり大きくて、からっきし意気地のないやつだなあ。仲間へ手紙を書いたらいいや。」月がわらって斯う云った。
「お筆も紙もありませんよう。」象は細ういきれいな声で、しくしくしくしく泣き出した。
「そら、これでしょう。」すぐ眼の前で、可愛い子どもの声がした。象が頭を上げて見ると、赤い着物の童子が立って、硯と紙を捧げていた。象は早速手紙を書いた。

 象の話し相手として月が出てきます。 だんだん月が満ちて、位置が変わってくる様子も描かれています。 抜き出してみるとこんな感じです。

 ・西の三日の月
 ・西の四日の月
 ・空の五日の月
 ・十日の月を仰ぎ見て
 ・十一日の月を見て

 「オツベルと象」は、文庫本では『宮沢賢治全集8』(ちくま文庫)がおすすめです。漫画化されたものとして、ますむらひろし版宮沢賢治童話集『オツベルと象/虔十公園林』(ミキハウス)も読みやすいです。


(「オツベルと象」二冊 2017年8月2日撮影)

 1923(大正12)年の今日8月2日、賢治は稚内から樺太(サハリン)への船旅に出ています。 10年前に訪れたサハリンの景色が懐かしい。

 写真は、賢治も降り立ったであろう栄浜駅跡にて。 栄浜は、詩「オホーツク挽歌」の地でもあります。

 駅の名残は朽ち果てた枕木だけでした。 一輪のハマナスの花。 (今はもうありません)


(栄浜駅跡 2007年8月7日撮影)

 明日(→あさって)のテレビ番組「ららら♪クラシック 「ベートーベンの"田園"」】(Eテレ 08月04日(金) 21:30 〜21:59)で宮沢賢治の話題が取り上げられるそうです。 賢治のあの写真のことですね。 (「ららら♪クラシック」はこちら(NHK))

 今夜はキース・ジャレットのピアノを聴きながら寝ることにします。

8月3日(木)
 晴れのち曇り。

 午前中都内へ。

 明日8月4日は、松田甚次郎の命日(1943(昭和18)年8月4日没)です。 賢治の教えを実践した人物として知られています。 賢治の死後1939(昭和14)年『宮澤賢治名作選』(羽田書店)を刊行し、賢治文学の普及にも貢献しました。


(『宮澤賢治名作選』 2017年8月3日撮影)

 この『宮沢賢治名作選』は「賢治ファン」であったいわさきちひろが、初めて出会った賢治本とされています。 (松本由理子編『いわさきちひろ若き日の日記「草穂」』(講談社)による)

 続いて、この2冊の話題です。


(『宮沢賢治と化学』『宮沢賢治とその周辺』2017年8月3日撮影)

 アマゾンで賢治の古書を調べていたら、板谷さんの『宮沢賢治と化学』(裳華房)が、あの(古書価格の高い)『宮沢賢治とその周辺』の価格をこえて、156,282円となっていました。 確かに板谷さんのこの本は流通量が少なくて、私も入手には苦労しましたが、こんな価格になっているとは驚きです。 ちなみに私が神田の古書店で買った時は500円でした。


(賢治古書のアマゾンでの価格)

 『宮沢賢治と化学』は、裳華房の「ポピュラーサイエンスシリーズ」の一冊で、「化学と賢治」の解説本です。 化学用語をキーワードにして、賢治作品を読み解きます。 なお、アマゾンには「ハードカバー」とありますが、正しくは「ソフトカバー」です。

 古書の価格、不思議ですねえ。

 そして・・・、今年もそんな季節になりました。 「賢治産湯の井戸」公開のニュースです。 (「「宮沢賢治産湯の井戸」公開 花巻、30日まで」はこちら(岩手日報2017年8月2日))

 今夜は村松健のピアノを聴きながら寝ることにします。


(iTunes画面)

 2011年発表、「思いは海を越えて」というの曲。 あの富士通のCMで有名ですね。


8月4日(金)
 曇り。

 今日の紹介は「銀河」二品です。 一つは、あのSL銀河の車内販売品の「SL銀河星座早見」(ビクセン製、日本レストランエンタプライズ販売)です。 SL銀河の客車にペイントされた星座絵(はくちょう座といて座)がデザインされています。

 それからもう一つは、北海道の(有)十勝工芸社の「黒曜石の銀河(ペーパーウエイト)」です。 磨かれた黒曜石の表面に銀河が描かれています。


(星座早見と黒曜石の銀河 2017年8月4日撮影)

 賢治のニュースです。 こういう企画は嬉しいですね。横山英行さんたちが企画した萩谷由喜子編『宮澤賢治の聴いたクラシック』(小学館)に続くジャズ編CDです。 ジャズミーブルース・ノラにも行ってみたいですね。 (「宮沢賢治の作中登場の曲をCD化 仙台のジャズカフェバー経営者」はこちら(河北新報2017年8月4日)、 ジャズミーブルース・ノラのブログのCD紹介記事はこちら

8月5日(土)
 晴れ時々曇り。

 花巻(宮沢賢治イーハトーブ館)で行われる「宮沢賢治学会夏季特設セミナー」参加のため、岩手へ。 早朝の東北新幹線に乗って東京駅から北上駅に移動。

 セミナー開始までの時間、北上駅近くで昼食。 駅から歩いて10分程度、カレーで有名な森のみみずくさんで牛すじカレー。 (森のみみずくはこちら


(森のみみずく 2017年8月5日撮影)

 北上の街は、北上みちのく芸能まつりや花火大会(トロッコ=灯篭っこ)流しで人が多めです。 (北上みちのく芸能まつりはこちら

 食後、北上駅から在来線の花巻駅まで各駅停車に乗車。 駅前からタクシーで宮沢賢治イーハトーブ館へ。

 一眼レフカメラを持ってタクシーに乗車したら、運転手さんに「お客さん、写真やるの?」「ええ、まあ」・・・。 そこからカメラ&写真談義になって、どうも天体写真をやっている方らしく、ノイズ軽減のための加算平均コンポジット処理についてあれこれ。 タクシーに乗って、天体写真の画像処理法の話で盛り上がるのははじめて。


(宮沢賢治イーハトーブ館 2017年8月5日撮影)

 セミナーは、「心象スケッチを知っていますか?」の第二回目。 「「まことのことば」を求めて-「春と修羅」から『春と修羅』へ」をテーマに、安智史さんの講演「『シン・ゴジラ』と『春と修羅』」、トークとして「今『春と修羅』を読む」では、吉田文憲さん、小池昌代さんのお話。 懇親会は、いつものように山猫軒でした。

 懇親会には、春と修羅や、シン・ゴジラにちなんだ料理もありました。


(春と修羅にちなんだイチゴ・プリン 2017年8月5日撮影)

 その後、タクシーで駅前のホテルに移動。 チェックインをすませ、関係者で懇親会へ。

8月6日(日)
 晴れ。

 ホテルの窓から、霧の胡四王山を眺めて目覚め。

 チェックアウトを済ませ、セミナー二日目は、バスによるエクスカーションです。 ひとことで言えば、花巻電鉄の廃線めぐりですが、「花巻電鉄沿線を行く−心象スケッチの舞台を訪ねて」として、地元の菅原唯夫さんのガイドで賢治詩の舞台をまわります。 スタート地点は、岩手軽便鉄道花巻駅跡地から。


(なはんプラザ前にて 2017年8月6日撮影)

 はじめの見学は、材木町公園に静態保存されている花巻電鉄線の車両(デハ3)見学です。 この車両は、正面が細長いことから「馬面電車」と呼ばれていました。 普段は「カゴ」の中に保存されていますが、今回は特別に車内に入れることになりました。 ナローゲージの窮屈感?を味わえる貴重な機会です。


(材木町公園にて 2017年8月6日撮影)

 車内はこんな感じです。 思ったより窓が大きく、パノラマビュー。 明るい車内でした。 椅子(ロングシート)にすわると、前の人にちょっとぶつかる感じです。


(デハ3車内にて 2017年8月6日撮影)


(デハ3車内にて 2017年8月6日撮影)

 運転席です。 大きなハンドルが一つ。


(デハ3運転席 2017年8月6日撮影)

 材木町公園を後にして、廃線跡に沿って、西花巻駅舎跡地を訪ねます。 当時の面影はありません。 近所のいづみ理容所前に、西花巻駅があったことを伝える看板が設置されているだけでした。


(西花巻駅舎跡 2017年8月6日撮影)

 こんな狭い路地を、あの電車が颯爽と走っていたのです。 近所の人達は、電車の通過音で時刻を知ったと言います。


(廃線跡 2017年8月6日撮影)

 通りに出て、再びバスに乗車。 花巻駅西口前(花巻電鉄花巻駅跡)を経由して、花巻温泉線の瀬川駅跡地のホーム遺構を見学。

 廃線跡に沿って、ホームの跡(コンクリートの塊)が畑の一角に残されていました。


(瀬川駅跡地ホーム遺構 2017年8月6日撮影)


(瀬川駅 絵はがき・宮田憲誠蔵)

 この駅は、賢治の詩「停留所にてスヰトンを喫す」の舞台とされています。

   停留所にてスヰトンを喫す

  わざわざここまで追ひかけて
  せっかく君がもって来てくれた
  帆立貝入りのスイトンではあるが
  どうもぼくにはかなりな熱があるらしく
  この玻璃製の停留所も
  なんだか雲のなかのやう
  そこでやっぱり雲でもたべてゐるやうなのだ
  この田所の人たちが、
  苗代の前や田植の后や
  からだをいためる仕事のときに
  薬にたべる種類のもの
  除草と桑の仕事のなかで
  幾日も前から心掛けて
  きみのおっかさんが拵えた、
  雲の形の膠朧体、
  それを両手に載せながら
  ぼくはたゞもう青くくらく
  かうもはかなくふるえてゐる
  きみはぼくの隣りに座って
  ぼくがかうしてゐる間
  じっと電車の発着表を仰いでゐる、
  あの組合の倉庫のうしろ
  川岸の栗や楊も
  雲があんまりひかるので
  ほとんど黒く見えてゐるし
  いままた稲を一株もって
  その入口に来た人は
  たしかこの前金矢の方でもいっしょになった
  きみのいとこにあたる人かと思ふのだが
  その顔も手もたゞ黒く見え
  向ふもわらってゐる
  ぼくもたしかにわらってゐるけれども
  どうも何だかじぶんのことでないやうなのだ
  ああ友だちよ、
  空の雲がたべきれないやうに
  きみの好意もたべきれない
  ぼくははっきりまなこをひらき
  その稲を見てはっきりと云ひ
  あとは電車が来る間
  しづかにこゝへ倒れやう
  ぼくたちの
  何人も何人もの先輩がみんなしたやうに
  しづかにこゝへ倒れて待たう

 以前、声優の桑島法子さんが朗読されていた作品ですね。 賢治は「停留所」と書いていますが、花巻温泉線は鉄道線なので、正しくは「停車場」です。 ちなみに、鉛線の方は、軌道線なので「停留所」です。 (慣用的に〜駅としても間違いではありませんが)

 続いて向かったのは、鉛線の沿線にある松原発電所の跡地です。 通りには、「花巻の電気発祥地」と書かれた看板が出ていました。 花巻電鉄の電車に電力を供給した電力会社です。 今回の見学で、初めて詳しい場所を知ることができました。

 バスは志度平温泉、渡り橋、渡り温泉とまわって、花巻駅、新花巻駅、宮沢賢治イーハトーブ館まで。 これで、今日のエクスカーションは解散です。

 イーハトーブ館で昼食。 急いで、花巻市博物館で行われている、企画展「没後50年多田等観〜チベットに捧げた人生と西域への夢〜」を見学。 実は、「宮沢賢治直筆原稿「雁の童子」展示(初公開)」が特別に展示されていたのです。 (直筆原稿は、8月1日〜8月8日まで) ちょうど修復を終えたばかりということで、ラッキーでした。 (花巻市博物館 企画展「没後50年多田等観〜チベットに捧げた人生と西域への夢〜」はこちら(花巻市))

 花巻市博物館には、今日駅の跡地として訪れた西花巻駅の駅名標が展示されていました。 寄贈者は、賢治研究でも知られる嶋二郎氏です。


(西花巻駅の駅名標 2018年8月6日撮影)

 白鳥の停車場の前を通って・・・。


(白鳥の停車場 2018年8月6日撮影)

 午後は学会の会議。 夕方まで続きました。 18時過ぎの新幹線に乗り帰宅。

 ※賢治セミナー・エクスカーションの訪問地、瀬川駅跡の事後調査メモ(2017年8月31日追記)

 見学した瀬川駅跡の遺構として「ホームの跡(コンクリートの塊)」が説明されましたが、ホームにしては、高いこと、軌道本線(現在の道路)から中途半端に離れていることなど、若干の違和感がありました。 気になって廃線研究本(宮脇俊三著『鉄道廃線跡を歩く』(JTB))などで再調査したところ、それは駅の隣に建てられた農業倉庫の土台跡であることがわかりました。

8月7日(月)
 晴れのち雨。

 台風が接近中。 深夜、部分月食ですが、夜になって雨模様です。

 賢治の新刊から。 今日は2冊です。


賢治の新刊
賢治学
【第4輯】
特集 地域と賢治
岩手大学宮澤賢治センター編
東海大学出版部

 岩手大学宮澤賢治センター編『賢治学』第4輯の特集は「地域と賢治」。 以下目次から。 特集 地域と賢治/フォーラム 賢治と語り合う二十一世紀の地域創生/宮沢賢治記念館のリニューアルについて/『グスコーブドリの伝記』を例とした賢治の理想世界/――被災地の今・陸前高田より 事例報告/宮沢賢治による方言表記の工夫と地域に根ざした国語観/標準語と宮沢賢治――方言と標準語のはざまで
コラム それぞれの賢治/私の人生の庸夫さん/祖父『猪狩源三』と宮澤賢治/河本緑石研究会の活動について/小笠原露の賢治観 ほか




賢治の新刊
賢治詩歌の宙を読む
関口厚光
岩手復興書店

 関口厚光遺稿集として刊行されたものです。 以下、帯の紹介文から。 謎に満ちている宮澤賢治。その謎の解明は、賢治の魅力の解明でもある。「宇宙意志、高瀬露、“雨ニモマケズ”手帳」が著者の選んだキーワードである。旅立ちを控えた渾身の集中力が、賢治詩歌を素材として、賢治の新しい世界を拓いてみせている。



 「賢治の図書館」  賢治学【第4輯】/特集 地域と賢治/岩手大学宮澤賢治センター編/(東海大学出版部)、賢治詩歌の宙を読む/関口厚光/(岩手復興書店)を追加しました。

8月8日(火)
 晴れのち曇りのち雨。

 雲間から満月。 その後雨。

 今年の宮沢賢治賞・イーハトーブ賞が発表となりました。 (「第27回宮沢賢治賞・イーハトーブ賞」はこちら(花巻市))  以下、新聞記事から。 (「イーハトーブ賞 色川氏(東経大名誉教授)が受賞 賢治賞は該当なし」はこちら(岩手日日新聞2017年8月8日))

 渡辺えりさんから、20代に書かれたという脚本「川を渡る風」の再演(オフィス3○○)、そして芸歴40周年を記念したコンサートの案内が届きました。 「川を渡る風」の方は、先日三軒茶屋での夕食(お酒)の席で、お知らせいただいたものです。 アニメ作品「君の名は。」にも似た展開です。 (オフィス3○○はこちら


(渡辺えりさんから 2017年8月8日撮影)

 この時期になって、年末に向けてのスケジュールが過密になってきました。 また例年のように締め切りに追われてしまうのでしょうか。

8月9日(水)
 晴れのち曇り。

 賢治の新刊から。


賢治の新刊
銀河の通信所
長野まゆみ
河出書房新社

 長野まゆみさんの新刊です。 以前、『文藝』誌に掲載された小説の単行本化です。 賢治好きには、あれこれ「隠し味」がわかって楽しいかもしれません。



 「賢治の図書館」  『銀河の通信所』長野まゆみ/(河出書房新社)を追加しました。


(『銀河の通信所』 2017年8月9日撮影)

8月10日(木)
 曇り。

 秋のスケジュールを再調整。

 先日の花巻で『花日和』2017年夏号をいただきました。 (眠姉様感謝)花巻市の広報誌ですが、表紙は栗原さんの「よだかの星」(宮沢賢治紀念館前)です。 今月の「ふるさとの詩」には、童話村のライトアップの写真と、童話「銀河鉄道の夜」の引用がありました。


(『花日和』 2017年8月10日撮影)

 花巻で行われた夏季セミナー2日目のエクスカーションの訪問場所の写真です。 馬面電車のあった材木町公園には、賢治の時代の古い建物があります。 1929(昭和4)年に建てられた旧花巻町役場の建物です。 1933年(昭和8年)11月23日に、草野心平、尾形亀之助、吉田一穂氏らが集い、賢治の追悼会が開かれた場所です。


(花巻市 市民の家 2017年8月6日撮影)

 玄関前からの1枚ですが、よく見るとなかなかモダンな内装です。

 今年のペルセウス座流星群の極大日は12日〜13日頃となります。 15日が下弦で、月明かりが気になるところです。 晴れることを期待して 明日は山の日ということで、山へ。

 場所は、辻潤も「私は『ツアラトウストラ』を忘れても『春と修羅』とを携えることを必ず忘れはしないだろう」とした夏の○○○○です。」 (戻りましたら、報告いたします)

8月11日(金)
 山の日。晴れ。

 お盆休みの山行きを諸般の事情で大きく変更(当初は北アルプス雲の平方面を予定→表銀座・常念山脈方面に変更)したので、少々残念(がっかり!)でしたが、気を取り直して今日からスタートです。 登山の準備と撮影の準備。 軽量登山の時代に、一眼レフカメラと交換レンズ3本と三脚。

 新宿駅から中央本線特急で、松本入り。 乗り継ぎ時間を利用して、松本城へ。 観光客が多くてびっくり。

 とにかく暑い日でした。 お堀の白鳥は涼しそう。


(松本城 2017年8月11日撮影)

 駅に戻って、大糸線で穂高駅まで。 駅前の定食屋で昼食。 (ちょっとしたハプニング)

 穂高駅前からバスで約1時間で中房温泉に到着。 (中房温泉はこちら

 これまで、何度もこの温泉宿の前を通過していました。 宿泊するのは初めて。 「日本秘湯を守る会々員」で、福島・吾妻山の微温湯温泉を思い出しました。 歴史ある温泉で、あのウォルター・ウエストンも宿泊したようです。


(中房温泉 2017年8月11日撮影)

 独特の硫黄の匂い。 お風呂が何か所もあって、温泉内は迷路のよう。 宿の方に通されたのは、大部屋の相部屋。 小人数でゆったり。 夕食を済ませ、明日の登山に備え早々に就寝。 (夜は霧雨)

8月12日(土)
 曇り時々晴れ。

 まだ暗い午前4時に起床。 朝食は、昨晩のうちにお弁当でいただいたものを持参。 登山の支度を整え、登山口に移動。 ヘッドランブの明かりを頼りに林のなかの急登にスタート。 今日は【中房温泉→合戦小屋→燕山荘】まで。

 登山道のポイント(第一ベンチ〜第三ベンチ、富士見ベンチ)を過ぎて、合戦小屋に到着。 天気も大きく崩れることなく、良好。 合戦小屋では、軽食と有名なスイカで休憩。 登山中、後ろを歩いていた家族連れは、合戦小屋ではなくスイカ小屋と呼んでいました。 (合戦小屋はこちら


(合戦小屋 2017年8月12日撮影)

 ここで大休憩後、合戦尾根を登ります。 ここからは、樹木が低くなってきて、視界が開けます。 但し、霧(雲のなか)で何も見えません。 最後の登りはいつも悲惨ですが、高山植物のお花畑に癒されながらなんとか燕山荘に到着。 (標高差約1,250m) 燕山荘は、600名以上も収容できる稜線上の山小屋です。 (燕山荘はこちら


(燕山荘 2017年8月12日撮影)

 到着後、部屋に荷物を置いて、近くを散歩。 残念なことに、雲が多くて、槍ヶ岳や穂高などの山々は見えません。


(燕山荘前から見た燕岳とキャンプ場 2017年8月12日撮影)

 はじめは、山小屋の目の前にある燕岳(つばくろだけ)に登ることにしました。 標高は2,763mで、約30分で山頂に立つことができます。 花崗岩の白とハイマツの緑が印象的です。

 途中、開花シーズンは終わりですが、コマクサの群落も多数見つけることができました。


(コマクサの群落 2017年8月12日撮影)

 そして、有名なイルカ岩も。


(イルカ岩 2017年8月12日撮影)

 さらにメガネ岩の横を経て、山頂へ。 登山者が多くて大渋滞。

 下山途中には、ライチョウの姿も見つけることができました。 コマクサの間を颯爽と散歩中。 わりとマイペースで、急に傍にノコノコやってきてびっくり。


(ライチョウ(雄) 2017年8月12日撮影)

 登頂後、燕山荘前に戻ると、前から歩いてくるのは、大西浩次さん。 こんなところで!(渡部潤一さんの広報20周年記念会でお会いして以来です) NHKの番組「コズミックフロントNEXT」(BSプレミアム)取材で滞在中とのこと。 ライチョウが再び現れて二人で撮影。 その後、大西さんは今晩の撮影のため移動。 (大西浩次さん 国立長野高専教授/理学博士 手に届かない宇宙の魅力を伝えるはこちら(長野高専))

 そして夕暮れ。 (西には雲がかかり、日没は見えませんでした)


(夕暮れ 2017年8月12日撮影)

 今夜はペルセウス座流星群が極大となる晩です。 夕食後、雲に包まれながらも、外で待機。 有名なペルセ群だけあって、期待した山小屋宿泊の方々も多数外に出ています。


(薄明どきの燕山荘 2017年8月12日撮影)

 山小屋の消灯時刻(20時30分)を過ぎる頃になると、雲が切れはじめました。 北側のキャンプ場の上には、星も見え始めています。


(テントと星空 2017年8月12日撮影)

 流れ星が見えるたび、歓声があがるようになりました。 その声につられて、山小屋から大勢の人が出てきました。 高山で見る星空に感激されている方も多数。


(燕山荘と銀河 2017年8月12日撮影)

 東天から下弦間近の月が出てくる頃に撮影機材を撤収。 明日の朝の撮影に備えました。

8月13日(日)
 晴れのち曇り。

 午前3時起床。 月明かりに誘われて、外に出てみました。 昨夜、南西方向に拡がっていた雲もすっかり消えて、槍・穂高の山々もその稜線を見せていました。


(月明かりの夜 2017年8月13日撮影)

 山小屋の北側に移動すると、テントはもう撤収の準備のため明かりが灯されていました。 雲海の彼方には、薄明光も鮮やかに見え始めています。 この時期の一番星は、ふたご座に輝く金星です。


(燕山荘の夜明け 2017年8月13日撮影)

 日の出が近づくと、山小屋から(本当に)大勢の人が出てきました。 雲海の上には、噴煙をあげる浅間山や、冨士山も遠望できます。 日の出時刻は4時56分。

 山々はモルゲンロート。


(月と槍ヶ岳の朝 2017年8月13日撮影)

 日の出をじっくりと眺めてから朝食。 当初のスケジュールでは、次の山小屋への移動日でしたが、燕山荘に連泊することに変更しました。 同室だった方が下山するというので、お見送り。 (なんと茨城県のわりと近所)


(燕山荘前の案内板 2017年8月13日撮影)

 ベンチで冷たい飲み物をいただきながら、近場で撮影など。 キャンプ場から燕山荘を見ると、石垣に囲まれて、天上の楼閣のよう。 稜線上の山小屋らしい風景です。


(キャンプ場から眺めた燕山荘 2017年8月13日撮影)

 なんといっても山上は開放的で気持ちが良い。 賢治が山に登ると元気になるのも良くわかります。 (早く岩手山にも登らないと!)

 昼食は食堂でお蕎麦を注文。 その後、午後になって霧の中(小雨)状態で、小屋内の喫茶でケーキセット。 まわりでは、家族連れやグループなど、皆楽しそうに過ごしています。


(お茶の時間 2017年8月13日撮影)

 午後はずっと小雨。 部屋でひたすら読書。 そして夕食(16時30分)です。

 食後、念のため外に出てみると、濃い霧の中でこんな感じ。 これでは星は見えません。


(霧の夜 2017年8月13日撮影)

 早々に就寝。

8月14日(月)
 晴れのち曇り。

 2日目の日の出は雲間からとなりました。 風が冷たいです。


(日の出を待つ人々 2017年8月14日撮影)


(山上の日の出 2017年8月14日撮影)

 太陽は一度姿を見せたあと一旦雲間に消え、しばらくして再び登場。 その時には、翼をつけた太陽(有翼日輪)のようにも見えました。


(翼をつけた太陽 2017年8月14日撮影)

 部屋に戻り、ゆっくり朝食を取って、移動の準備です。 「表銀座縦走コース」の前半部分を移動します。 今日は【燕山荘→大下りノ頭→喜作レリーフ→大天荘】まで。


(大天井岳への道 2017年8月14日撮影)

 ハイマツに囲まれた狭い縦走路を南へと歩きます。 前には槍・穂高、後ろには劔・立山・鹿島槍という絶景です。 ハイカー憬れの場所。


(小ピークから燕山荘方面を望む 2017年8月14日撮影)


(大下りノ頭から大天井・槍方面を望む 2017年8月14日撮影)

 蛙岩を過ぎ、大下りノ頭からは、アップダウンの激しい登山道になるので、十分な休憩を取ります。 大天井岳の登りまでやや緊張。 背中の荷物が重いとバランスを取るのが大変です。

 喜作レリーフのある槍ヶ岳方面(東鎌尾根)への分岐点を過ぎると、大天井岳の北側をトラバースする登りが続きます。


(大天井岳北側登山道 2017年8月14日撮影)

 そしてなんとか大天荘に到着。 大天井岳(標高2,922m)の頂上近くにある山小屋です。 (大天荘はこちら

 宿泊の受付を済ませ昼食です。 山小屋によって個性的な食事を出していますが、この小屋で有名なのはインディアン・ランチと、冷やし中華。 今日は、インディアン・ランチをほうれん草のグリーンカレーで注文しました。


(インディアン・ランチ 2017年8月14日撮影)

 食後は、荷物を置いて、大天井岳(おてんしょだけ)の山頂へ。 大天荘からは約10分です。 標高2,922mは、今回の登山の最高地点です。

 槍ヶ岳へと通じる西岳側は崖で、結構高度感があります。


(大天井岳山頂 2017年8月14日撮影)

 ここで約1時間ほどぼんやり。 横浜から来たという家族連れの方や、東京芸大の山岳部の方々としばしお話。 山上での出会いも楽しいものです。

 山頂の南には、常念岳や、それに続く蝶槍蝶ヶ岳を見つけることができます。


(大天井岳から蝶ヶ岳まで 2017年8月14日撮影)

 上の写真の左下に寝ているのは、三角点の標柱ですが、横になっているのを初めて見ました。


(大天荘とキャンプ場 2017年8月14日撮影)

 再び山小屋に戻って、休憩。 同室には、大阪から来たという同世代の登山者。 上高地から蝶ヶ岳、常念岳を経てやってきたという、健脚な方です。

 夕方から霧。 星の写真が撮影できないので、夕食の写真を。 ここの山小屋では、夕食時に、肉か魚を選ぶことができます。 こんな山中できちんとした食事ができることに感謝。


(大天荘の夕食 2017年8月14日撮影)

 夜になっても霧。 夕食時間後の食堂にはランプが灯され、カフェ&バーになってジャズが流れていました。

 早々に就寝。

8月15日(火)
 曇りのち雨。

 早起きしてみましたが曇り。 朝食を済ませ、移動の準備。 今日は【大天荘→東天井岳→横通岳→常念小屋】まで。

 今日の登山道は楽なコース(下りが中心)なので余裕。 一方では、展望コースなのに一面の霧という最悪な状況。

 山小屋で出会った方々に挨拶して少し早い出発。 昨晩沢山並んでいたテント組もすべて出発して空き地になっていました。


(大天荘前を出発 2017年8月15日撮影)

 5分も歩かないうちに、ライチョウの親子がやってきて、囲まれてしまいました。 (今回の登山はライチョウ目撃率1位)

 東天井岳付近でば、例年どおりの残雪。 そしてお花畑。 チングルマの穂に水滴がいっぱい。

 珍しくタカネヤハズハハコを見かけました。 (次写真中央の花)


(タカネヤハズハハコ 2017年8月15日撮影)

 横通岳西側を歩く頃には、霧も晴れて、下には雲海が拡がっていました。 常念乗越まであとわずか。


(横通岳付近からの雲海 2017年8月15日撮影)

 ガレ場の急坂を下ると、常念乗越。 キャンプ場と常念小屋があります。 (常念小屋はこちら

 ここから、常念岳を越えて、蝶ヶ岳を経て上高地に下山するのが一般的なコースです。 今回は、お天気が悪そうな状況もあって、常念小屋に一泊して、明日朝下山することにしました。 (臨機応変)


(常念小屋前のベンチにて 2017年8月15日撮影)

 山小屋の受付が10時30分からなので、前にあるベンチで軽食を取っていると、昨晩山小屋で一緒だった横浜のご家族から暖かいコーヒーをいただきました。 (感謝!) しばらく、ご家族と星のお話など・・・。 すでに常念岳を登ってきたそうで、これから下山とのこと。

 ご家族とお別れして、山小屋で受付。 荷物を出してあれこれと整理。 部屋は一番乗りで、着替えも完了。


(常念小屋11号室 2017年8月15日撮影)

 その後、大粒の雨となってしまいました。 これでは荷物を小屋に置いて、空身で常念岳を往復する計画も中止です。

 昼食は食堂で常念そば。


(常念そば 2017年8月15日撮影)

 お茶をいただきながら、夕方まで読書。 (皮肉にも山小屋で読書ざんまい)

 売店前で、突然「昨年、燕山荘に宿泊されてませんでしたが?」と尋ねられました。 どこか、見覚えのある顔。 確かに記憶にある・・・! ふと思い出して「同じ部屋でお隣にいた方ですよね」と答えれば、お互いにびっくり。 すごい偶然でした。

 そして夕食。


(常念小屋の夕食 2017年8月15日撮影)

 星空が出ないと、食事の写真が増えます。 今晩も雨音に耳を傾けながら就寝。

8月16日(水)
 曇り時々雨。

 朝から濃い霧に包まれました。 常念乗越から沢沿いに一の沢まで歩いて下山します。 標準歩行時間3時間30分のルートです。 今日は【常念小屋→胸突八丁→王滝ベンチ→一の沢登山口】まで。

 沢に下る前に、タクシーも手配しました。


(常念乗越下山口 2017年8月16日撮影)

 雨に濡れた木道で滑って転倒したり、いろいろありましたが、無事一の沢登山口に到着。


(一の沢登山口 2017年8月16日撮影)

 ここから穂高駅までタクシー。 車内では、運転手さんと諏訪の花火大会のお話。 (料金はちょうど5,000円でした)

 穂高駅から大糸線で松本駅まで。 松本駅で昼食。 夕方、ビジネスホテルにチェックインして、コインランドリーでお洗濯。 シャワーを浴びてすっきり爽やか。

 駅前で買い物。 (バスターミナルのところにあったイトーヨーカドーが9月閉店とのこと)

 夕食後、就寝。

8月17日(木)
 曇り時々雨。

 今日からは、夏の山旅第二弾。 北八ヶ岳に向います。

 松本駅から茅野駅まで移動。 茅野駅からバスで、白駒の池まで。


(茅野駅前バス乗り場 2017年8月17日撮影)

 白駒池駐車場の売店で、荷物を降ろして買い物をしていたら、大きな蝶(アサギマダラ)がひらひらとやってきて、リュックサックにつかまって小休止。 無理に追い払うのもかわいそうなので、飛び立つまで、出発を遅らせて私も小休止。


(アサギマダラ 2017年8月17日撮影)

 駐車場を出て、苔の森へ。 森の中は観光客でいっぱい。


(白駒の森 2017年8月17日撮影)

 白駒池の畔にある白駒荘で昼食。 (白駒荘はこちら

 注文したのは、最近評判の自家製野菜のカレーライス。 (ここは、ケーキセットや、ほおずきソフトクリームでも有名)


(自家製野菜のカレーライス 2017年8月17日撮影)

 座敷で白駒池を眺めながら、ゆっくり朝食。 ここから約40分で、今晩の宿、高見石小屋に到着です。 (高見石小屋はこちら

 小屋に着いて、コーヒーをいただく。 偶然、若女将も来訪中。 今日は、山小屋の木村さんの誕生日とのこと。 一緒にお祝いすることになりました。

 午後は霧。 結局、夕食後になっても、晴れることはありませんでした。

8月18日(金)
 曇り時々晴れ。

 朝は曇り。 山小屋2日目。

 朝食を済ませ、午前中は木村さんたちと登山用具や、エアーズロックのお話。


(高見石小屋(1) 2017年8月18日撮影)


(高見石小屋(2) 2017年8月18日撮影)

 昼食は、特製天ぷらうどん。 若女将持参の野菜がおいしい。 山小屋の方々は、器用で料理も上手い。


(特製天ぷらうどん 2017年8月18日撮影)

 午後になって天候が回復してきました。 今晩は晴れるでしょうか。 高見石からの眺めもこのとおり!


(高見石から白駒池を望む 2017年8月18日撮影)

 夕食後、再び霧が上がってきましたが、消灯時刻直後から晴れて、撮影開始です。


(南空の銀河 2017年8月18日撮影)


(天頂付近の銀河 2017年8月18日撮影)

 何枚か撮影したところで、再び雲が出てきて、夜半前の撮影を終了。 (今晩の宿泊者は、全員が天体写真の撮影者というなんとも珍しい偶然)

 お天気が安定しないので、ひとまず就寝。

8月19日(土)
 晴れ。

 起床3時50分。 山小屋の屋根の窓からは、月の光が差し込んでいました。

 外に出てみると、東の空には月、そして金星。


(夜明けの東天 2017年8月19日撮影)

 月には地球照も見えています。 金星もなかなかの明るさ。 それでも、夜明けのブルーに融けてゆきます。

 この月が欠けて新月になったとき、北米では皆既日食となります。


(月と金星 2017年8月19日撮影)

 山小屋で朝食後、下山となりました。 雨水でどろどろの登山道を歩いて、白駒池の駐車場へ。

 予定した11時過ぎのバスで茅野駅に出て、昼食。 中央本線特急で都内へと戻りました。  都内は激しい雷雨。 久しぶりの帰宅です。

8月20日(日)
 曇り

 自宅の用事などを済ませ、写真整理、様々の準備など。

 旅の間の出来事が夢のよう。


(燕山荘前展望盤 2017年8月13日撮影)

8月21日(月)
 晴れ。

 今日から平常どおりのお勤め。

 アメリカでは皆既日食が見られます。 日本時間では、22日となります。 (ウェザーニュース社の日食中継サイトはこちら

 初めて見る人は大興奮だろうなあ。 いや、何度見ても感動するはず。

 宮沢賢治紀念館のニュースです。 賢治の童話「やまなし」の自筆原稿を見るチャンスです。 公開期間は、8月19日(土)から8月27日(日)まで。 (「「やまなし」の下書き修復…宮沢賢治記念館」はこちら(読売新聞2017年8月19日))

 8月26日(土)14時〜15時30分まで、栗原敦氏によるギャラリートークも行われます。 (「童話 やまなし」展はこちら(花巻市・宮沢賢治記念館))

 花巻市のウェブサイトを見ていたら、もう(というのも変ですが)は花巻まつりの案内が出ていました。 なんとなくそわそわします。 (今年は9月8日〜10日まで) (「平成29年度の花巻まつりについて」はこちら(花巻市))


(花巻まつりチラシ)

 山車や鹿踊パレードは圧巻です。 花巻ファンとしては、ぜひ一度見てもらいたいお祭りです。

8月22日(火)
 晴れのち夕方雷雨。

 昨晩の日食は、多くの観測地点で晴れたようです。 加賀谷氏も撮影に成功した模様。

 2035年に日本から見られる皆既月食は、自宅に居ながらにしてみることができます。 皆既帯の上に自宅があります。


(2035年9月2日朝 居ながらにして皆既日食)

8月23日(水)
 晴れ。

 先日の栃木セミナーで取材された『週刊朝日』誌の記事がネット上で公開されています。 宮沢賢治の盛岡高等農林時代の同人誌「アザリア」メンバーの小菅健吉さんを中心にまとめた記事です。 (「「馬鹿旅行」も…親友が宮沢賢治の素顔を明かす」はこちら(朝日新聞社AERA dot))

 忙しくて、更新が遅れていましたが、『月刊天文ガイド』2017年9月号に、「「藤井旭が行く 銀河鉄道のナゾ解きに「銀河鉄道の夜」の舞台 岩手県矢巾町・南昌山に登る」がありました。 矢巾町の松本隆さんや南昌山の訪問記です。 (花巻の泉沢さんが南昌山で偶然会ったという「あれ」ですね)


(『月刊天文ガイド』2017年9月号より)

 「賢治の図書館」  『月刊天文ガイド』2017年9月号/「藤井旭が行く 銀河鉄道のナゾ解きに「銀河鉄道の夜」の舞台 岩手県矢巾町・南昌山に登る/(誠文堂新光社)を追加しました。

8月24日(木)
 晴れ。

 高温多湿な日々が続きます。 今晩、岩手では大雨のようですが、大丈夫でしょうか。


(「十力の金剛石」「やまなし」 2017年8月24日撮影)

 この写真、左側『十力の金剛石』の小冊子は、「白鳥の停車場」の駅長さんからいただいたもの。 この夏のテーマ「みつけましたか あなたの十力の金剛石」と書かれたおしゃれなカードつき。 そして、右側「やまなし」のポストカードは、画家の田原田鶴子さんの油彩画展「宮沢賢治作 やまなし」の案内です。

 田原さんの作品展は、以下のとおりです。 クラムボンでコーヒー(+プリン)をいただきながら、田原さんの「やまなし」の世界はいかがでしょうか。 (「盛岡市民憩いのカフェ「クラムボン」」はこちら(盛岡さんぽ))

   

 日時:9月25日(月)〜10月7日(土)
    10:00〜19:00 日曜休
 場所:盛岡市紺屋町5−33
    自家焙煎コーヒー クラムボン

 本日付で、ニコンから一眼レフカメラD850が発表されました。 D810の後継機種に相当しますが、噂どおりのハイスペックでした。 価格も予想よりは10万ほど安い価格設定のようです。 週末のファンミーティング会場でプレゼンも行われます。 天文用としてD850Aの登場が期待されますが??? (「Nikon D850」はこちら(ニコン))

8月25日(金)
 晴れ。

 暑い日はまだまだ続きます。

 来週、8月28日(月)は旧暦の7月7日です。 この日が本来の七夕で、最近7月7日の七夕と区別して、伝統的七夕と呼ばれているものです。

 夜、21時頃になると、天頂付近に夏の大三角が見えます。 こと座のベガ(織姫星)とわし座のアルタイル(彦星)を探してみましょう。 西の空には、七日の月と土星も見つけられるでしょう。


(2017年8月28日21時の星空 伝統的七夕の夜 )

 そして・・・、その前日(8月27日)は、宮沢賢治の121回目の誕生日です。

8月26日(土)
 曇り時々晴れ。

 早朝の新幹線で岩手への旅。 新幹線で北上するにつれ、青空が見えてきました。 盛岡駅で下車。

 駅ビルにあるさわや書店で買い物。 ふと外に出てみると激しい雨でした。 今日のスケジュールでは、時間がないので、予定どおり市内循環バス「でんでんむし」で、上ノ橋へと移動。 運よく、雨は上がっていました。

 中津川は茶色に濁って、いつもよりも激しく流れていました。 橋のたもとからすぐ近く。肉の米内の向い側、丸竹茶屋にやってきました。 1872(明治5)年創業の老舗ですが、なんと今月いっぱいで店じまいしてしまうのです。 (「丸竹茶屋」はこちら、 廃業となるニュース記事「餅の「丸竹茶屋」8月末で閉店へ 盛岡、創業145年」はこちら(岩手日報2017年8月10日))


(丸竹茶屋 2017年8月26日撮影)

 以前に、食事にやってきたことはありますが、このお店で有名な「お餅」を食べてみたいとずっと思っていました。 それはなぜかというと、宮沢賢治とのかかわりです。 【新】校本宮澤賢治全集の年譜で、1914(大正3)年(賢治18歳の時)に次の記事があります。

九月 助膜と盲腸炎で盛岡病院へ入院中で絶食状態の、盛中旧友吉田沼萍を、橋本正介と慰問。 「丸竹」のあん餅をとりよせて食べる。

 1917(大正3)年の9月といえば、賢治が父の友人から贈られた島地大等編『漢和対照 妙法蓮華経』を読み「異常な感動」を受けたとされる月です。 (後にこの本は、友人の保阪嘉内に贈られることとなります)

 そんな時期に食べたという丸竹のあん餅なのです。 年譜記事の出典は、吉田沼萍という方の書いた「「法」の人 −宮澤賢治君−」(『四次元』七号)という文章です。 そこから一部を引用してみます。

 當時私は、助膜と、盲腸炎で、日に三度の食物は、流動物のみだつたが、迚も喉を通らないので、絶食状態は、四週間も續いてゐた時だつた。 或る日
 「もつくうすか(餅を食ひませうか)」と、賢治君の破天荒なこの言葉に私は暈ひするような辟易さを感じた。 盛岡病院からものゝ五分とはかゝらぬ處に「丸竹」と云ふ、お休み處があつて、そこの餅は、絶品と云ひたいうまさである。 糯米も最良のものを使用している居る事は勿論だらうが、出来上りに水氣が尠く羽二重のような美しさで、歯切れのいゝ事、−ごま餅や、くるみ餅、あべ川餅もあり、あん餅にいたつてはこれこそ天下一品、一度食つた經驗のある者でなくては、本當にそのうまさは分らぬと云ふしろもの。 盛岡の人でなければその味は先づ分るまい。 それは、丁度東北地方の空の色は、東北の人でないとよく分らない、又賢治を研究するには、賢治を育んだ東北の自然、風俗、習慣などをよく咀嚼しよく認識した上でないと、本當の賢治君の味が分らないと同じである。 兎に角こゝの餅はうまくて廉くて、量が多い。 それが一人前たしか金拾銭だつたと記憶して居る。 (中略)

 食つた食つた夢中で食つた。 賢治君も舌鼓を打ち乍ら  「くるみ餅や、ごま餅よりもあんころ餅がうめなはん(うまいですね)」

 丸竹の餅がいかに美味しいか、実に感動的に(?)書かれた文章です。 賢治は丸竹のあん餅が好物だったのですね。

 お餅の販売とは別にある茶屋(喫茶&軽食)に入ると、閉店前の最後の週末、やはりお客さんがいっぱいでした。 10時に開店、私が着いた11時過ぎにはもうお餅が売り切れ間近でした。 私の順番の次の方は、「すみません、次は午後2時からです」と言われていました。


(丸竹のメニュー(食事) 2017年8月26日撮影)

 運よく入店できたので、早速あん餅を注文しました。 お隣の家族連れは、かき氷と三点盛を注文。 三点盛もいいけど、やはり賢治ファンとしてはあん餅でなければ!


(丸竹のあん餅 2017年8月26日撮影)

 しばらくすると、出てきました。 お皿にたっぷり盛られたお餅とお茶。 なかなかのボリュームです。 賢治も食べたであろう丸竹のあん餅! 感激して食べてきました。

 餅のやわらかさ、「あん」の甘さをじっくりと堪能。


(丸竹茶屋 2017年8月26日撮影)

 丸竹の店舗の建物は、明治以前の建築とされ、趣のある佇まいですが、閉店後は取り壊されて駐車場になるそうです。 これも残念ですね。

 丸竹茶屋を後にして、近所の喫茶店クラムボンへ。


(クラムボン 2017年8月26日撮影)

 美味しいコーヒーをいただこうと立ち寄ったつもりが、メニューを見てついクラムボン風カレー(玄米)を注文。 ちょっと食べすぎでしたが、おいしくいただきました。 (今回もプリンを忘れてしまいました) スタバやドトールにはない個性的なお店です。 (「クラムボン」はこちら(facebook))

 来月はここで田原田鶴子さんの「やまなし」展でしたね。 (その前は「犬プリン」展のようです)


(赤レンガ館と青い空 2017年8月26日撮影)

 岩手銀行赤レンガ館(旧岩手銀行中ノ橋支店)〜肴町アーケードに出て、東山堂書店でお買い物。 さらにおでってにも寄って、バスで盛岡駅に戻り、新幹線で新花巻駅へ。

 ここから、胡四王山の宮沢賢治記念館へ。 栗原敦さんのお話を聞きたかったのですが、遅刻してもう始まっていました。 別室でお話をされていたので、企画展示室で(明日まで公開の)童話「やまなし」の自筆原稿を見学しました。 この賢治が書いた原稿が、教科書に出て、日本中の子供たちが読んでいる・・・、なんだか不思議です。

 賢治記念館を出て、下の宮沢賢治イーハトーブ館に移動。 夏の日差しがまぶしいですが、林の中は、もう秋の気配が感じられました。


(胡四王の森(1) 2017年8月26日撮影)


(胡四王の森(2) 2017年8月26日撮影)

 イーハトーブ館ホールでは、加賀谷氏のプラネタリウム版「銀河鉄道の夜」が上映されていました。

 2階の図書館で調べもの(2階には、林さんと洋子さんがお仕事中)。 資料を探してコピーサービス。 賢治の本の蔵書が増えることは嬉しいことですが、書架の空きスペースがだいぶ少なくなってきました。

 続いて、白鳥の停車場に寄ってから宮沢賢治童話村へ。 今日と明日、ここを会場に、イーハトーブフェスティバル2017が開催されます。 (「イーハトーブフェスティバル2017」はこちら(花巻市))


(童話村「どんぐり」 2017年8月26日撮影)

 16時からコトリンゴさんのコンサート、漫画家こうの史代さんのトーク「宮沢賢治に導かれて」、最後はこうの史代さん原作のアニメーション『この世界の片隅に』の上映です。

 コトリンゴさんは『この世界の片隅に』の挿入曲など。 そして、演奏後の休み時間にうろうろしていたら、賢治記念館の牛崎さんがやってきました。 こうの史代さんのお話の進行役で出演されるようです。

 トークが始まると本当にびっくり。 こうの史代さんの賢治ファンぶりに圧倒されました。 好きな童話が「税務署長の冒険」ですからねえ。 『この世界の片隅に』のばけものに籠に入れられ誘拐されるシーンは、「山男の四月」を意識したものだそう。 (翌日の新聞記事では、賢治「私の初恋」と大きく見出しが出ていました) 牛崎さんも驚くほどの賢治マニアでした。

 こうのさんのお話を聞いて思い出されたのが、いわさきちひろです。 終戦の年の8月2日、日記には「きのうから宮沢賢治の事で夢ごこちだ。 先日から少しばかりはそうであったけれど、いまは熱病のようになってしまった。」 とあります。 いつの時代も熱いファンがいたのですね。

 ふと気がつくと、夕焼け雲がすっかり赤くなって、光るオブジェとのコラボレーションが始まっていました。 (天上技師Nature氏のごく斬新な演出だ)

 壊れたカメラ(後述)を操作してあわてて撮影。


(夕焼け雲と「どんぐり」 2017年8月26日撮影)

 日が落ちて、空の色も刻々と変わります。 トワイライト・マジックです。


(夕焼け雲と「どんぐり」 2017年8月26日撮影)

 その後、屋外に設けられた大スクリーンで『この世界の片隅に』の上映が始まりました。 (星空の下で見る映画はいいですね)

 映画に夢中になって、予定のバスに乗りおくれて、白鳥の停車場の駅長さんにご挨拶。 遅くまでお客さんが入って大忙しでした。 次の連絡バスで在来線の花巻駅に出て、宿泊先の北上駅へ。

 駅前のホテルにチェックインしてゆったり。

 実は、クラムボンに寄ったあと、不注意でカメラトラブルを起こしてしまい、Aモードはもちろん、絞りは操作不能、Mモードにして露出はシャッタースピードと感度で調節。 ピントもオートフォーカスは動作停止、マニュアルにしてもファインダーからはピントは確認不能(ピント環の距離目盛で合わせる)という状況で、夕方まで撮影を行いました。 なんとか写っていて良かった!

8月27日(日)
 晴れ。

 今日は朝から好天。 ホテルの朝食が良かった。

 北上駅のキヨスクで、「岩手日日新聞」を買って、昨日のイーハトーブフェスティバルの記事を読みました。 (「賢治「私の初恋」イーハトーブフェス開幕 こうのさん(漫画家)がトーク【花巻】」はこちら(岩手日報2017年8月27日))

 北上駅から東北本線で花巻駅まで。 花巻駅からは釜石線に乗り換えて新花巻駅へ。


(釜石線からの車窓 2017年8月27日撮影)

 似内駅を過ぎると、北上川の鉄橋です。 橋の上からは、大雨で濁った川が眺められました。 川の流れは少し落ち着いたようですがこんな感じ。 いつもより川幅は増して異様な眺め。 これも車内から撮影。


(濁った北上川 2017年8月27日撮影)

 思わず、

 北上川が一ぺん氾濫しますると
 百万疋の鼠が死ぬのでございますが
 その鼠らがみんなやっぱりわたくしみたいな云い方を
 生きてるうちは毎日いたして居りまするのでございます。

と呟いてみたくもなります。

 新花巻駅に着いて下車。 駅のホームの壁面には「星めぐりの歌」の歌詞。 「あをいめだまの 小いぬ」


(新花巻駅のホームにて 2017年8月27日撮影)

 そこから市内のイトーヨーカ堂行きのバスに乗って賢治記念館前まで。 (すぐ後ろの席の姉妹(小学生低学年)がこっちをじっと見ています。)

 少し早く着いたので、人の少ない童話村を散歩。 池の上の歩道では、突然子供が出てきて驚いたり、


(童話村野草園にて 2017年8月27日撮影)

 入口では「月夜のでんしんばしら」に歓迎されたりします。


(「月夜のでんしんばしら」 2017年8月27日撮影)

 そして、童話村の駐車場にある白鳥の停車場さんへ。 入口にあったお花。 今日は宮沢賢治の121回目の誕生日です。 毎年お花でお祝い。


(賢治を祝う「りんだう」 2017年8月27日撮影)

 駅長さんに「ものがたりグループポランの会」の方々を紹介してもらい、あれこれと賢治のお話。 それから、近くで昼食(わさび冷麺)、お茶の時間はコーヒー。 食後は賢治と星の話など。 (すっかりお世話になってしまいました) SL銀河の通過まで眺めて再び童話村へ。

 16時から始まるイーハトーブフェスティバルの2日目は、おお雨(おおはた雄一+坂本美雨)によるコンサートから。 リンキン・パークのカバーで、ワンモアライト。

 続いて、夢枕獏さんのトーク「宮沢賢治という現象」が始まりました。 ちょうどその頃、奥州宇宙遊学館で活動をされている山田さんと再会。 今日は、花巻温泉に向われるとのこと。

 このあと、18時30分からの屋外映画会は、昨年大ヒットした「君の名は。」の上映です。 始まる前ですが、遅くなってしまうので帰宅の準備です。

 駅長さんが走らせてくれた臨時列車で、新花巻駅まで。 無事、予定の列車に間に合いました。 (花巻の皆様ありがとうございました)


(新花巻駅にて 2017年8月27日撮影)

 新幹線に乗る頃には、すっかり夕焼け空になっていました。 銀河鉄道の旅立ちでしょうか。


(星めぐりの歌アーチの夕焼け 2017年8月27日撮影)

 自宅には深夜の到着。 旅先で購入した賢治の新刊から。


賢治の新刊
虎屋文庫
和菓子を愛した人たち
山川出版社

 虎屋文庫の新刊です。 「第一章文学の名脇役」の項目に、「宮沢賢治と団子−鹿も踊り出す、素朴なおいしさ」が収録されています。 歴史上の人物、作家、著名人と「和菓子」を紹介しています。 賢治との関連では、石川啄木とかき氷−壮大なる言い分、



 「賢治の図書館」  『虎屋文庫 和菓子を愛した人たち』/第一章文学の名脇役 宮沢賢治と団子−鹿も踊り出す、素朴なおいしさ/(山川出版社)を追加しました。 「〜文庫」ですが、立派な単行本です。 歴史書で有名な山川出版社。 こんなユニークな本も出していたのですね。

8月28日(月)
 晴れ。

 賢治の新刊から。


賢治の新刊
宮沢賢治に宇宙音感
−音楽と星と法華経−
(宮沢賢治作詞作曲8作品収録)
中村節也
コールサック社

 本書のタイトルにあるとおり、賢治の「音楽」「星」「法華経」について論じています。 以下、目次より。 T1.賢治の音楽について/2.「どっどど」考―賢治朗誦のリズムいま甦る―/3.「牧歌」のルーツ/4.北守将軍凱旋のマーチ/5.ツィゴイネル・ワイゼン/6.賢治の軍楽―替え歌と時代的背景について―/7.私説 三・三・七拍子/8.賢治のパリンドロームに関する一考察
U1.「星めぐりの歌」のルーツ/2.賢治の星考察/3.ほんとうの天上
V1.賢治の東京点描T―菊坂町時代―/2.賢治の東京点描U―新交響楽団周辺―/3.戦争、わだつみの声、そして玄米三合/4.近藤常次郎著『仰臥三年』について/5.賢治の法華経 ほか



 「賢治の図書館」  中村節也著『宮沢賢治に宇宙音感−音楽と星と法華経−(宮沢賢治作詞作曲8作品収録)』/(コールサック社)を追加しました。

8月29日(火)
 晴れ。

 先日新月になったばかりなのに、もう上弦。 満月は来月の6日。

 賢治の高橋秀松あて書簡[書簡10](1915(大正4)年8月29日)によれば、この時期遠野を訪問中の賢治は、さそり座や北斗七星を眺めていました。 この書簡の一部を引用します。

 今夜はもう秋です。スコウピオも北斗七星も願はしい静な脈を打つております

 スコウピオとはさそり座のこと。

 次の図版は、1915年8月29日20時、遠野で見た星空です。 薄明終了後すぐの時間のものとなります。 この時刻で、さそり座はもう地平線近く。 すぐに没してしまいます。 賢治が夜空を眺めたのは、そう遅くない時刻ということになります。

 19歳の賢治が見た星空です。


(1915年8月29日20時 遠野で見た星空)

8月30日(水)
 晴れ。

 このところ疲労気味かも。 体調管理は大切です。

 夜になるともう秋の匂い。 台風は15号。

 盛岡の佐藤竜一さんから賢治の新刊をお送りいただきました。 いつもありがとうございます。


賢治の新刊
宮沢賢治 出会いの宇宙
−賢治が出会い、心を通わせた16人−
佐藤竜一
コールサック社

 賢治本を数多く手掛けられている佐藤竜一氏の新刊です。 賢治が実際に出会ったり、影響を受けて「心を通わせた」16人を挙げ、賢治との関連を紹介しています。 その16人とは、石川啄木、ヘンリー・タッピング、葛飾北斎、鈴木東民、藤原嘉藤治、鳥羽源蔵、草野心平、高村光太郎、森荘已池、黄瀛、鈴木東蔵、新渡戸稲造、田鎖綱紀、グスタフ・ラムステット、佐々木喜善、レフ・トルストイです。



 「賢治の図書館」  佐藤竜一著『宮沢賢治 出会いの宇宙−賢治が出会い、心を通わせた16人−』/(コールサック社)を追加しました。 特に、鈴木東民、田鎖綱紀について興味深く読むことができました。

 読書三昧といきたいところですが、どうも時間がありません。


(最近読んだ(読んでいる)本 2017年8月30日撮影)

 あさってからはもう9月。

8月31日(木)
 雨のち晴れ。

 とても8月とは思えない涼しさ。 十日の月も虹色の雲間からご挨拶。


(今宵の月 2017年8月31日撮影)

 満身創痍のD810Aに代って、D800Eが出動。 D810Aは週末、銀座で入院予定。

 臨月刊の北東北エリアマガジン『ラ・クラ』9・10月号が到着。 特集は「季節を探しに、いち、にの産直!!」ということで、産直がテーマ。


(『ラ・クラ』&王子さま 2017年8月31日撮影)

 岩手からは、たねいち産直ふれあい広場(洋野町)、やまだ観光物産館とっと(山田町)、産直センターひがしやま 季節館(一ノ関市)、骨寺村荘園交流館(若神子亭)(一ノ関市)、紫波町マルシェ(紫波町)ほか。 楽暮雑貨店に出ている「陶器のグラムハウス」(北杜窯)が楽しい。 (『ラ・クラ』はこちら(ラ・クラ編集室))

 「緑いろの通信」(2017年8月6日号)に「賢治セミナー・エクスカーションの訪問地、瀬川駅跡の事後調査メモ」を追記。



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