『春と修羅』第二集の中に「薤露青」と題された詩があります。これは、 いったん下書稿として書かれたのち、全文を消しゴムで抹消されたものですが、かなりの文字が消えずに 残っており、研究者の手により判読され詩集などに収められているものです。
夜空の様子に関連した部分 | 考えられる時間 | 解 説 |
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19時02分頃 |
日の入時間(理論値) |
薤露青の聖らかな空明のなかを この星の夜の大河の欄干はもう朽ちた わたくしはまた西のわづかな薄明の残りや うすい血紅瑪瑙をのぞみ |
19時〜19時30分頃 |
これらの言葉の中から、薄明の空の明りがまだ天球に残っていることがわかります。この時間帯では
肉眼で見ることができるのは1等星以上、具体的には木星かさそり座のアンタレス程度になります。 |
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19時30分頃 |
月の出時間(理論値) |
杉ばやしの上がいままた明るくなるのは そこから月が出ようとしてゐるので |
19時30分〜 |
19時30分すぎに東南東の空から月が昇ります。月齢15.2、この晩は満月近くの丸い月です。 |
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20時55分頃 |
薄明終了(理論値:太陽中心高度は-18度) この時間以降、太陽光の影響を受けずに夜空の星を見ることができます。 |
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