「宮沢賢治学会冬季セミナー」
   

「宮沢賢治学会冬季セミナー」


Kenji & Event

2001年12月1日〜2日 岩手県花巻市にて


「宮沢賢治学会冬季セミナー」

平成13年12月1日(土)〜2日(日)
於 岩手県花巻市 市民の家・宮沢賢治イーハトーブ館

主催
宮沢賢治学会イーハトーブセンター
宮沢賢治イーハトーブ館

宮沢賢治学会 冬季セミナー日程
12月1日(土)
受付    
講演 佐藤進(総合花巻病院理事長) 「時の流れに」
講演 北条常久(聖霊女子短期大学教授) 「宮沢賢治と草野心平」
会員交流・懇親会 市民の家2階にて  
12月2日(日)
シンポジウム テーマ「初期賢治研究の再検討」
大沢正善(奥羽大学助教授)
佐伯研二(『佐伯文庫』代表)
平澤信一(宮沢賢治学会ビブリオグラフィー委員)
米村みゆき(日本学術振興会)
司会栗原敦(実践女子大学教授)
 


12月は恒例の冬季セミナーです。 今年度の冬季セミナーは、直接的な賢治自身の研究ではなく、賢治研究史(受容)に関連した内容です。 「賢治・心平・光太郎」と題され、それぞれの功績などに迫ります。

☆岩手県花巻市より☆
   

市民の家
会場は、旧花巻町役場、現在の市民の家です。 古い木造の建物です。 1933年(昭和8年)11月23日に、草野心平、尾形亀之助、吉田一穂氏らが集い、賢治の追悼会が開かれたまさにその建物です。 以前にも、この公園にある花巻電気軌道の車両(通称:馬面電車)は、何度か見に来ていました。 市民の家の建物も気になっていましたが、ここでセミナーが開催されるとは思いもしませんでした。 遅刻して夕方の到着。 夕陽が建物に当たっていました。


講演
会場に到着すると、聖霊女子短期大学教授北条常久さんの講演が行われていました。 「宮沢賢治と草野心平」という題で、草野心平と赤津周雄のかかわりに注目した内容でした。 前半には、総合花巻病院理事長の佐藤進さんの「時の流れに 高村光太郎、宮澤賢治、花巻共立病院」という講演もありました。 宮沢賢治イーハトーブ館では、このセミナーに関連した企画展「賢治研究の先駆者たち1 草野心平展」が開催されています。 (花巻市の企画展示紹介は、「宮沢賢治イーハトーブ館特別企画展」をどうぞ)


会場
写真は会場(市民の家1階)のようすです。 地元花巻や、遠方からも多くの参加者がありました。 いつものセミナーと異なり、変わった趣向でした。 寒いながらも、昭和8年に行われた賢治の追悼会を追体験できて良かったと思います。

▼当時の新聞記事

懇親会
終了後、会場を2階に移して会員交流・懇親会が行われました。 9月に行われた定期大会同様、北上パークホテルの方が準備して下さいました。 広い座敷には暖かな料理が並び、楽しい時間でした。


花巻駅
18時半まで懇親会が続き、21時まで市内で2次会。 今回宿泊予定のホテルがある北上駅へと移動です。 写真は、花巻駅の夜景です。 花巻駅ではホームの階段をエスカレーターに改修するための工事が進められています。 写真で見ておわかりのとおり、屋根の一部が取り外されています。 少し雨が降ったので、レールが光って見えていました。

シンポジウム
2日目、10時からのプログラムはシンポジウム。 実践女子大学教授栗原敦さんを司会者として、「初期賢治研究の再検討」をテーマに行われました。 まず各パネラーから資料説明があり、それに基づいての進行です。

シンポジウム
写真はパネラーの奥羽大学助教授大沢正善さん(左)と、佐伯文庫代表佐伯研二さん(右)です。 大沢正善さんは、資料「草野心平の賢治紹介−文圃堂版全集の頃まで」や、イーハトーブ館企画展示図録を中心に説明されました。 佐伯研二さんは、初期賢治研究にかかわりのある佐伯郁郎氏のご子息で、大正末期〜昭和9年までの「初期賢治研究」の東京、岩手における関係事項を詳細にまとめた年譜を提出し、賢治全集刊行への流れを中心に説明されました。

シンポジウム
写真はパネラーの宮沢賢治学会ビブリオグラフィー委員平澤信一さん(左)と、日本学術振興会特別研究員PD米村みゆきさん(右)です。 平澤信一さんは、賢治全集などから、賢治受容、初期研究に関わりのある人物の資料(賢治の批評・紹介文など)を中心に説明されました。 米村みゆきさんは、「盛岡発・宮沢賢治プロデュース」とした資料を基に、岩手日報の果たした役割などにも注目した賢治受容について説明されました。

イーハトーブ館
2日目の会場となった宮沢賢治イーハトーブ館の書籍販売コーナーです。 新刊も数多く揃えられていました。

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