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「雨ニモマケズ」詩碑 |
「雨ニモマケズ」詩碑に到着したのは午後3時半、昨年と違い、客席のビニールシートもまだ敷かれていませんでした。
というのも、午後3時ごろから降り始めた雨のためです。
実行委員会のスタッフも、一度は雨天決行を決めたようですが、その強い雨のため、急に会場を近くの花南地区社会体育館に変更させることとなってしまいました。
詩碑のある場所は、北上川を遠くに見下ろす高台にあり、賢治の農民芸術活動の拠点となった羅須地人協会のあった場所です。
写真の詩碑の柵の前にある「空」模様の箱は献花に使われる容器です。
付近の道沿いには「ゆめあかり」とよばれるろうそくが並んでしました。
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南城小学校4年生 |
午後6時ちょうど、体育館のステージでは南城小学校4年星の皆さんの合唱とともに賢治祭のはじまりとなりました。
最初は、この会場のすぐそばにある南城小学校の皆さんによる合唱「くぬぎの木」、そして賢治の「星めぐりの歌」です。
演奏は合唱だけでなく、ちょっとした楽器も使われていて、賢治祭のトップを楽しませてくれました!
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花巻ユネスコ・ペセルクル
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花巻ユネスコ・ペセルクルの皆さんによる合唱です。
衣装は賢治の「みみずく」マークの入ったお揃いトレーナーでした。
ここで演奏された「イーハトーブ幻想」は、賢治が作詞・作曲したものを組み合わせて一つの作品としたものです。
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植物医師
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賢治祭のプログラムでは「野外劇」でしたが、雨天(しかも激しい)のため屋内劇となってしまいました。
花巻農業高校清明寮生による宮沢賢治作の劇「植物医師」です。
この作品は、賢治が戯曲として創作した4作のうちの一つで、植物医師を名乗るいいかげんな医師が、農民たちに適当な診療をおこない、最後はそれが発覚して、こらしめられるというお話です。
医師役、農民役となった皆さんの熱演、賢治演劇の特徴である「喜劇」を上手に表現していたと思います。
また来年も期待したくなりました。
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ハーモニカ演奏
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さて、これが今夜の特別メニューです。
花巻農業高校の皆さんによる鹿踊りも、今年は悪天候のため中止となったため、急遽、宮沢賢治さんの実弟である、宮沢清六さん(93才)がハーモニカの演奏を聴かせてくれることになりました。
ご高齢にもかかわらず、ますますお元気で、イタリアのベニスでも披露したという曲を、愛用のハーモニカで演奏して下さいました。
曲は「ウイーンの森の物語」など数曲が披露されました。
写真はそんな演奏の様子です。
後ろの賢治さんの写真と仲良く写りました。
一曲終わるたびに会場中から温かい拍手が沸き起こりました。
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「祭日〔二〕」朗読
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ハーモニカの演奏がおわると、「今度はまじめです...」と、賢治の書いた文語詩、未定稿の中から「祭日〔二〕」の朗読がありました。
(この詩は筑摩書房【新】校本 宮沢賢治全集 第七巻 詩〔IV〕本文編 p259、またはちくま文庫 宮沢賢治全集 第4巻 p269にあるものです。)
詩は一語一語、はっきりと丁寧に、そして大きな抑揚・音律を備え、朗読というよりは、歌を聴いている感じでした。
「アナロナビクナビ 睡たく桐咲きて...」と会場に力強く響きわたり、不思議な気持ちになりました。
またいつかこんな機会に恵まれたいものです。
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賢治さんへの手紙
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地元、南城小学校の6年生による「賢治さんへの手紙」。
賢治さんへのメッセージが朗読されました。
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合唱
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最後の合唱は、参加者全員で歌いました。
桜町ママさんコーラス、賢治祭ではおなじみの菊池さんが指揮で、「種山が原」などを歌い、第一部の幕となりました。
翌日の地元紙によれば、この晩の参加者は700名、雨による移動は賢治祭が始まってから3度目だそうです。
来年はまた、詩碑前の広場で、そしてたき火明りのもと開催されますように.....。
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