魚返一真
(おがえりかずま)
プロフィール


魚返一真(本名も同じ、1955年12月23日-)は、大分県玖珠郡玖珠町生まれの写真家。中央大学・理工学部中退。素人女性をモデルに撮影した独特の写真に文章を添えるのが作品の特徴で文章を主体とした『小説写真』も発表している。魚返善雄(言語学者、1910年1月8日-1966年3月27日)は叔父。


略歴
□少年時代〜中学時代
・大分県玖珠郡玖珠町に生まれ育ち、地元の森中央小学校卒業、森中学校卒業。病弱な少年時代を過ごす。10才のころ父親のハーフサイズのオリンパスペンで初めてカメラと出会う。その後、同じく父親の一眼レフカメラのペンタックスSPをこっそりいじるようになり、本格的にカメラに傾倒するも被写体は鉄道のみだった。当時撮ったSL写真が大分県美術展で複数入選した。テレビ局から取材依頼があったが、カメラをいじるのは女々しいと、友人などには内緒にしていたので、カメラ趣味の発覚を恐れて出演を固辞した。その後も写真に傾倒し、交友社の鉄道ファン誌に写真を掲載していた鉄道写真家の西尾恵介氏が家に来られたのを機にSL撮影熱が加速した。氏の影響でトライーXの40フィート缶を買い、くみ取りトイレの中で切ってパトローネに詰めた。暗室作業を始めたのもそのころで中1だった。中学時代、勉強嫌いで相変わらず体調不良に悩まされていたが、医師の制止を振り切って卓球部に入る。すぐに先輩の暴力に耐えられず退部。その後は野球部に所属した。ポジションはレフトで女子卓球部の部室覗き疑惑(注1)が原因でレギュラーを外されるが、練習に出なくても問題にならない補欠のお気楽なポジションが気に入る。そのせいか、東京へ来て草野球チームに所属するも、やはり補欠だった。中学時代の好きな音楽はロックだった。学校の帰り道、田んぼのあぜ道でシカゴのブラスセクションを友人と歌った。

(注1)中学時代は覗きやイモ泥棒などの常習によってでき上がった悪いイメージによってあらぬ嫌疑をかけられることもしばしばあった。やっていない覗きをやったと言われること度々。14名の生徒が警察に補導された集団万引事件では、校長室に呼び出され無実なのに「白状しろ」と言われたこともある。


□高校時代
・中3の時、進路指導の教師に百パーセント不合格と言われた日田高校理数科に合格。教師を見返してやりたい一心で試験までの数ヶ月はそれなりに勉強した。しかし、高校時代の成績はクラスで下の下。何事にもやる気のない生徒。これは虚弱体質から来るもので、本人は何とかしたいという気持はあった。高三の時、四階から教師に投げ捨てられた零点答案を中庭で見事ダイレクトキャッチに成功。漢文の教師の竹の棒で叩かれた頭のキズは今もある。ソフトボール大会の時だけは進学クラスを準優勝に導くほど熱心に指導した。唯一の被写体だったSLが姿を消したのと、写真学科のある大学を目指そうと思った矢先に地元の写真館の親父さんに「写真は四十過ぎからで良い」と言われたことが妙に心に響き、写真学科への進学を諦める。その後プロカメラマンになるまで18年カメラを置く。高校三年間、理系クラスにいたためそのまま理系の学部を複数受験する。


□大学時代
・中央大学理工学部に進学する。上京した四月にはすでに二つのバイトを掛け持つ。後楽園球場の門番と早稲田大学近くの甘楽食堂で皿洗い。その後の数々のバイトを経験する。大学は中退。まったく興味のない理系へ進学したのが間違い。除籍になるところだったが事務の女性の説得により中退手続きをとる。二十代は音楽にどっぷり浸かり出鱈目な生活を送る。
□プロカメラマンへ
・1991年8月。突然プロカメラマンになった。(注2)思い付いたその日に名刺を作り営業を開始。雑誌に電話して、とにかく会ってくれの一点張り営業をする。結果、多くの編集長と会いいきなり仕事をもらう。最初は旅行雑誌の取材や男性誌の情報ページの撮影が主だったが、すぐに著名人の撮影を担当するようになり、渋谷での女子大生などの街頭キャッチ撮影で編集者に手腕を認められたのをきっかけに女性を撮り始め、半年後には女性誌のファッションページなどの撮影を担当した。撮影した著名人多数。(注3)1993年10月のスタートしたフジテレビの『料理の鉄人』の写真を担当。同番組が大ヒット。

(注2)プロカメラマンになった経緯は自伝的小説『突然プロカメラマンになる方法』に書かれている。

(注3)魚返一真がポートレートを撮影した著名人→青木功/秋沢淳子/秋山幸二/浅野あつ子/浅野史郎/朝比奈千足/安彦麻理絵/アラン・パッサール/甘粕リリ子/鮎川誠/安斎水丸/飯島愛/飯野賢治/家田荘子/イザム/石井苗子/石鍋裕/石橋貴明/石原真理子/池沢夏樹/池畑慎之介(ピーター)/イッセー尾形/伊藤孝明/伊東順二/稲森いずみ/井上真美/UA/ウィル・スミス/上田(くりぃむしちゅー)/内田恭子/梅宮辰夫/江川卓/エマニュエル・パユ/蝦子能収/江本孟紀/ エルメス/エンキ・ビラル/大鶴義丹/大山のぶよ/岡本健一/緒川たまき/小川知子/オール・セインツ/オリエンタルラジオ/カイヤ/賀来千香子/片岡護/桂歌丸/加藤あい/かとうかずこ/加藤剛/加藤大治郎/kd・ラング/加納典明/川淵三郎/川崎真世/亀田興毅/北方兼三/木内晶子/ギルバート&ジョージ/清春(黒夢)/京本政樹/草野仁/串田和美/久世光彦/国岡真由美(ICE)/熊川哲也/クリス・ケプラー/栗山英樹/黒沼ユリコ/小池栄子/小泉純一郎/小林恭二/小林捻寺/古村比呂/斎藤瞳/斉藤茂太/斉藤孝/酒井法子/坂井宏行/堺正章/砂川啓介/佐々淳行/さだまさし/澤穂希/沢田知可子/サンプラザ中野/ジェームス三木/式場荘吉/重松清/宍戸錠/清水正/篠沢秀夫/島田洋七/下条ユリ/志茂田景樹/白石佳代子/首藤康之/ジョディー・フォスター/ジョン・カビラ/鈴木正文/鈴木蘭々/関川夏生/高城剛/高畑勲/武田鉄矢/田崎真也/ダチョウ倶楽部/田中康夫/谷村志穂/谷原章介/田原総一郎/田村翔子/近田春夫/千原兄弟/チャー/陳建一/津川雅彦/辻厚成/つのだ☆ひろ/坪内ミキコ/天童よしみ/東儀秀樹/東京スカパラダイスオーケストラ/洞口依子/徳大寺有恒/徳光和夫/豊原功輔/ナイジェル・カーチス/ナイジェル・ケーボーン/中井亜希/長井律子/中内功/中島誠之助/中村敦夫/中村行明/なかにし礼/ナカヤマ・ダイスケ/西川右近/西川のりお/西川史子/野口健/ノア・ワイリー/NONA/橋口譲二/橋幸夫/パトリック/鳩山由紀夫/はな/羽田健太郎/馬場圭介/浜田雅功/林望/林葉直子/坂東三津五郎/ピエール・ガニエール/東国原秀夫/久石譲/ビッサーニ/ピーター・バラカン/ピート・ハミル/HITOMI/日比野克彦/ヒロ松下/弘兼憲史/深田恭子/深津絵里/布川敏和/ふかわりょう/福富幸宏/藤井隆/藤村峻二/船越桂/古舘伊知郎/ベッキー/ポール・スミス/ポール・バーホーベン/北斗晶/牧瀬里穂/的場浩二/丸山圭太/舞の海/前田亜希/松井由香/松任谷由美/マンデイ・ミチル/ミー(ピンクレディー)/三浦雄一郎/道場六三郎/水野美紀/峰竜太/みのもんた/宮尾すすむ/宮地社長/宮川一郎太/宮崎駿/宮本亜門/ムットーニ/室田日出夫/明和電気/メロン記念日/毛利衛/モニカ・ベルッチ/森末慎二/森晶子/森昌行/森田健作/矢口史靖/矢作俊彦/山口もえ/山崎拓/山田詠美/山藤章二/山本富士子/和田アキ子/渡辺えり子/由良拓也/吉野美佳/吉本由美/吉谷桂子/横尾忠則/ラモス・ルイ/梨花/ロバート・ハリス/ロバート・ロンゴ/ローマン・コッポラ/ワハハ本舗…その他多数

<profile>
name;魚返一真 Ogaeri Kazuma
birth;1955
birthplace;Oita prefecture (Kusu-machi)
occupation;mo-so photographer
hobby;used camera

*contact→


雑誌、広告などで著名人のポートレートを撮るかたわら、
妄想写真家として一般女性をモデルに独自の世界を創り続けている。
個展開催多数。
代表作に「Limit」「CINEMA GIRL」「妄想写真館」(いずれもCLIFF刊)、
「Limit2nd」(ぶんか社)などがある。
テレビ出演多数/トークライブ開催多数/雑誌掲載多数

▲写真展〜DM CARD COLLECTION

1st 「彼女達の記念写真」1994.8/Gallery KAORU
2nd「好きにならずにいられない」1995.8/Gallery KAORU
3rd 「WHO'S LOVE」1996.3/Gallery KAORU
4th 「デパートガール」1996.5/Gallery KAORU
5th 「デパートガール夏の大感謝祭Part1」1996.8/Gallery KAORU
6th 「デパートガール夏の大感謝祭Part2」1996.8/TOKYO JOY POLIS
7th 「シンプルガール1」1998.8/FhotoSpace KOYO1
8th 「シンプルガール2」1999.6/FhotoSpace KOYO2
9th 「シンプルガール3」1999.12/FhotoSpace KOYO1
10th「Limit」2001.1/Fhoto Space KOYO1
11th「Limit2nd」2002.5/KICHIJYOJI Gallery
12th「妄想写真館」2002.12/Gallery MUGI
13th「シネマガール」2003.4/コニカプラザ Gallery C
14th「妄想写真館2」2003.7/Gallery MUGI
15th「妄想写真館3」2004.2/Gallery MUGI
16th「妄想写真館2」2004.9/Gallery MUGI
17th「妄想サロン」2005.5/渋谷Galleryルデコ
18th「リトル・ファンタジー」2005.11/渋谷Galleryルデコ
19th「リトル・ファンタジー2」2006.5/渋谷Galleryルデコ

20th「STATION」2006.11/ 渋谷Galleryルデコ
21th「鉄道と彼女 」2008.1/渋谷Galleryルデコ
22th「鉄道と彼女と僕」2008.10/ 渋谷Galleryルデコ
23th「フルーツスカウト」 2009.11/渋谷Galleryルデコ
24th「放課後カメラ」2011.9/ 渋谷Galleryルデコ
25th「告白」 2013.7/渋谷Galleryルデコ6
26th「??」2014.7/渋谷Galleryルデコ6にて開催



Other「料理の鉄人」1996.1/Gallery KAORU

写真集

『デパートガール』1996.8ミニ写真集(Cliff)
『オールガール』1996.11(青幻舎)


シンプルガール1998.4 CD-ROM(キリシアギャレリィ)

『Limit』2000.4(Cliff)
『妄想カメラ』2001.7(青林堂)
『CINEMA GIRL』2001.12(Cliff)
『Limit2nd』2002.4(ぶんか社)
『妄想写真館』2003.12(Cliff)
『妄想サロン』2005.3(ぶんか社)
『鉄道と彼女』2008.4(ぶんか社)


『道場六三郎』写真集1996.1 (近畿日本ツーリスト)
『坂井宏行』写真集1996.1(近畿日本ツーリスト)
『陳建一』写真集1996.1 (近畿日本ツーリスト)

▲TLEVISION

1996.5 TONIGHT2(TV Asahi)1998.10 TONIGHT2(TV Asahi)
1998.10 BOOKTV(Direc TV)1999.4 TONIGHT2(TV Asahi)
1999.10 AXEL(TV Asahi)1999.8 BOOKTV(Direc TV)
2000.8 TONIGHT(TV Asahi)2001.10 NIJIDOKI!(Kansai TV)
2001.9 NIJIDOKI!(KANNSAI TV)2002.10 KEITAI SHOGUN(NIHON TV)
2003.10 additional square(BS-NI PPON TV)

 

TALK LIVE

2001.5『魚の目からウロコの妄想写真講座1』ロフトプラスワン
2001.8『魚の目からウロコの妄想写真講座2』ロフトプラスワン
2002.4『魚の目からウロコの妄想写真講座3』ロフトプラスワン
2002.9『魚の目からウロコの妄想写真講座4』ロフトプラスワン
2004.5『魚の目からウロコの妄想写真講座5』ロフトプラスワン
2006.3『6thトークライブ・魚返一真の妄想写真講座』ネイキッドロフト
2006.7『7thトークライブ・魚返一真の妄想写真講座』ネイキッドロフト
2006.11『8thトークライブ・魚返一真の妄想写真講座』ネイキッドロフト
2007.3『9thトークライブ・魚返一真の妄想写真講座』ネイキッドロフト
2007.6.12『10thトークライブ』ネイキッドロフト

2007.10.18『11thトークライブ』ネイキッドロフト
2008.2.14『12thトークライブ』ネイキッドロフト

2008.9.2『13thトークライブ』ネイキッドロフト
2009.10.6『14thトークライブ』ネイキッドロフト
2010.12.6『15thトークライブ』ネイキッドロフト

女のコを撮り始めたのは
1992年の秋。
今日までに650人を超える

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