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魚返一真作品集 "MOSO" 201mm×148mm
Lieutenant Willsdorff(ルーテナント・ウィルスドルフ社)代表のダミアンは 「魚返一真の写真からは不可思議な忘れがたい詩が聴こえてくる。隣家の娘とでも呼ぶべき女たちが自らを捧げるように被写体となった結果、美しく傷つきやすく目も眩むほど純白な妄想写真を実現している。」と評している。 ・ “MOSO”はセレクトやデザイン、レイアウトに至るすべてをダミアンが行っており、完成まであえて僕は一切口を挟みませんでした。そうすることで”MOSO”が完全なフランス仕様になると思ったからです。 ダミアンが編集した”MOSO”は、単にエロチックな写真を集め羅列したものではありません。日本を愛する欧米人の視点で編集されていて、写真家としての魚返一真の眼を通して日本固有(?)の文化であるチラリズムが欧米的エロチシズムとの融合を描いていると理解しています。また日本の自然環境写真を取り入れて、日本人のエロスとは何かという欧米人が抱く疑問とそれに対する賞賛を表現していると考えています。 ・
◎ダミアンが出版に寄せた言葉(全文) 魚返一真の作品には、吉村昭の文学のもつ人間らしさや美しさ、黒沢清『贖罪』や石井岳龍『ユメノ銀河』の純化され凍結された美学、若松孝二の映画における性の緊張と冒涜され甘受する肉体への共感、煌々たる荒木経惟の女性へのフェティシズムと強迫観念、それらに通ずるものが見られる。さらには官能と鎮静をつかさどる自然の女神も、その御身をあらはす。 彼女たちの肉体から、微笑から、目から、ほとばしる性の緊張は、決してひったくられたり、盗まれたり、課されたりして生じたのではない。それは常に、ごく自然に、惜しみなく、捧げられたのである。ゆえにその、ぴんと張りつめた性の薄氷は、目も眩むほど純白で、美しい。 魚返一真の写真を、ここですべて語り尽くすことは到底できない。しかし以上に述べたことが、およそ二十年前から日本に恋い焦がれ続けている一人のフランス人の目を魅惑したのである。彼の作品を欧米で初めて出版できることを誇りに思う
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※この本の内容は完全にフランス仕様です。くれぐれもご注意ください。 |
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