"Musica Antiqua Terpsichore"

"Musica Antiqua Terpsichore"に固有の話題


"Musica Antiqua Terpsichore"で可能な編成
 現在、常時参加しているメンバーは約8名。
 楽器は下記を使用することが出来る。

リコーダー:Sn,S,A,T,B
その他管楽器:クルム・ホルン(ビービーした音が出る)音域はアルト
       シャリュモー(クラリネットのご先祖様)
弦楽器:ギター
打楽器:タンバリン、太鼓、カスタネット、鈴

 リコーダーは次のような編成で演奏したことがある

2本SS,SA,AA
3本SSA,SAA,SAB
4本SATB,AAAA
5本SSATB,SAATB

メンバーが扱う楽器を表にすると

      SnS A T B シク
▽kana△○◎◎△  ○
究生     ◎
からから! ○○◎△△
すえつむはな  ◎
源内    ○◎◎◎△○
FUKUZO ○△◎
GODAN ○◎◎○◎
UTARA   ○ ◎

 ◎:得意 ○:あまり使わないが演奏可能 △:必要と有れば可能

 従って可能な編成は最大で、この表からの任意の組み合わせによる。


"Musica Antiqua Terpsichore"とレパートリーについて  我々がどんな曲をやっているか、また世の中にどんな曲があるかについてです。  市販のリコーダー四重奏曲集には、主に、中世〜バロックの音楽からの編曲が 多いようです。それが必ずしもリコーダーにしっくりくるかというと、鍵盤楽器のため の音楽からの編曲はやはり、難度が高くなってしまっています。  オルガン音楽をリコーダーでやるというのは、発想から行くととても良いのですが。  中世の舞曲は特に良く演奏されるレパートリーです。  同じく中世の合唱曲やバッハのコラールからの編曲も主要なレパートリーです。  声楽曲からの編曲は、楽器の機能や音域からしても、無理がないようです。  最近手を付けたのはモーツァルトのディベルティメントを編曲した物です。  モーツァルトともなると結構手は忙しくなりますが、良い編曲ならあまり無理はない ようです。  まあ、そのように古い音楽特に、舞曲とコラールを中心にやっています。  リコーダーの為の現代音楽というのはあまりメジャーな物ではありません。  広瀬良平とか、石井眞木(だったかな)などが独奏曲、あるいはコンチェルトなどを 書いていますが、尺八系の音を要求するいわゆる「現代音楽」しています。  まあ、あまり普及しないでしょう。  アンサンブルのための現代音楽は、なにかの曲集に含まれるような形で 出版されてはいます。まあ、これらは商売になることを考えているせいか、独奏 曲よりは普通の音楽ですが、日本の祭囃子をモチーフにしていたりして、それなりに 良い曲もあります。  ただし、私たちはリコーダーを日本の笛に見立てて演奏することにさほどの興味は 持っていません。  吉沢実のリコーダーホームページ(日本語版) の中に、「邦人リコーダー作品リスト」というリストがあり、この中にはかなり たくさんの曲が掲載されていますが、その中には著名な作曲家の作品もありますが、 正直なところCD化されて聴くことが出来る曲もほんの一握りですし、恐らく出版さ れている楽譜もわずかで、初演のコンサートに居合わせたひとが聴いただけという パターンが多そうです。  編曲ものの世界では、アンコールピースとして編曲された物にビートルズの メロディーや映画音楽など良い物がありALSQのCDで聴くことが出来ます。それらは、 アンサンブルのメンバーが自前で編曲した物ばかりで、基本的に出版されていません。  結局、リコーダーの曲を書く作家が居ないので、自分たちで書くと言うことが流行る のだと思いますが、我々のMATでも、コラール集や楽器不定の曲集からリコーダー 用を書き起こすことは、リーダーが熱心にやっています。  ディズニー・メロディーや、アニメソングなど、子供向けの編曲集はそれなりの 数があります。作品としての充実度には幅があります。  アムステルダム・ルッキ・スターダスト・カルテット(ALSQ)の編曲したピンク パンサーを追いかけては、リコーダーに出せる色々な音を使った興味深い曲です。  ここ数年の大きな傾向としては、新作古楽があります。  リュート奏者のつのだたかし(だったかな)が主催する「タブラトゥーラ」という アンサンブルは、リコーダーアンサンブルではありませんが、本物の古楽と自作の古楽 を混ぜて、古楽コンサートと言うよりはいわゆるライブのノリでドライブ感のある曲を 沢山発表しています。  純然たるリコーダーアンサンブルとしては「栗コーダー・カルテット」という グループがあり、彼らの曲は密かにCMソングとして使われています。QPマヨネーズとか そういう傾向で。  彼らの曲は「タブラトゥーラ」よりはおとなしいと思いますが、しかし、リコーダー で出来る音楽としては、大変愉快で独創的な物だと思います。  ポピュラー畑の人間がリコーダーを演奏するというのは、昨今のヒーリング ミュージック流行の流れに乗ってきているのだと思いますが、そういえば、古楽全体を 見回しても、そのような肩書きで売られているCDが結構目に付きます。そもそも、宗教 曲が多いのも、そのような企画者が飛びつきやすい背景でしょう。  13cあたりの舞曲集に「ダンス・ミュージック」という帯書きがしてあるのには、 ひっくり返りましたが、それで、店頭でそっち方面の棚に並んで売れていくのなら 結構なことだと思わないではありません。  我々の腕前は、ヒーリング・ミュージック系のんびりふわふわ、が似合っているの かも知れませんが、夢を見るならダンス系ノリノリな音楽を作り出すこともやって みたいと思うものです。
文責:唐澤 清彦

[目次]