映画館がやってきた!

VISCOM VSS7000II 導入記

- CPJ-A300の調整を極めよう -
[VISCOM VSS7000II]

 ホームページで「VISCOM VSS7000IIが欲しいな〜」と書いていたら、さるお方から 安く入手できたのでした。あぁ、歯止めが掛からない(^^;
 AVアンプとTA-V88ESのあいだに接続して、いざ調整です。

調整

 メモリをクリアして、標準設定に戻してみると、スルーに対して若干HUEが回っている感じですが、 それは置いて、まず明暗の調整をしました。

・ブライトネス&コントラスト

 VISCOM内蔵のテストパターンでは、0%黒〜100%白まで7段階のグレースケールが表示されて、 取り説によると、「まずこのパターンで、プロジェクタ本体のブライトネス&コントラストを調整せよ」 とあります。
 プロジェクタの設定は初期値のままで、VISCOMで調整してメモリに入れれば 使いやすそうだと思っていたので、ちょっと目論見と違いましたが、確かに VISCOMより本体の調整幅の方が広いので、これが正統なやり方ということに なるのでしょう。

5段階グレースケール

   0%

   25%    50%    75%   100%

7段階グレースケール

   0%

   17%    33%    50%    67%    83%   100%

 従来は、DVD「ドルビー・デジタル・エクスペリエンス」の 5段階のグレースケール(0-25-50-75-100)で調整していたものですが、普段の設定で 7段階のグレースケール(0-17-33-50-67-83-100)を見たら、0-17が潰れています。

液晶プロジェクタの標準状態(黒浮き有り)

   0%

   17%    33%    50%    67%    83%   100%

 取り説通りに、これが別れて見えるまでブライトを上げていったら、今まで上げた ことがないほどの目盛りまで行ってしまいました。

ブライトネスを上げて埋もれていた黒レベル調整

   0%

   17%    33%    50%    67%    83%   100%

 次に、コントラスト(SONY流にはピクチャー)を調整して、白潰れしないように 調整します。

ピクチャーで、白レベルを下げる

   0%

   17%    33%    50%    67%    83%   100%

 これで、7段階のグレースケールが全て均等に見えるようになりました。 コントラストは弱いけれど、全ての階調が見えるという設定ですね。
 しかしこれは、今までにやったことのない設定になってしまいました。

 従来は、ピクチャー70%,ブライトネス60%ぐらいにする事が多かったのですが、
これだと、ピクチャー50%,ブライトネス75%ぐらいです。
 CPJ-A300の画質調性メニューは、ピクチャーが真っ先に出てくるので、普段はこれを 先に調整し、次にブライトネスを変更するという具合にやっていたので、ピクチャー を大きく動かしていたのでした。

 確かにこの設定では、暗部の潰れが無くなりますが、黒が浮く印象が強くなります。 実際の映画などでは、この状態から少し標準状態に近く戻した方が良さそうです。
 結局、標準状態で0-17が潰れているのは、0%は液晶特有の黒浮きの中に埋もれている ということなのでしょう。

・ガンマ補正

 ブライトネスを上げたことで、全体が白方向にシフトしたことで、VISCOMの機能の 一つであるガンマ補正で、白飛びを押さえられるかと思ったのですが、これは、 プロジェクタ本体でピクチャーを下げるのとそれほど違いが得られませんでした。

 さてしかし、そうするとVISCOMで調整する項目が無い…(^^;;;

・カラー・バランス

 さて、今までカラーバランスに不満を感じてはいませんでしたが、VISCOMを入れたら なんだか顔が紫で(^^;;ちょっとHUEが回った感じになったので、バランスの取り直しです。
 グレースケールを表示しながらRGBのゲインをほんの少しいじってホワイトバランスを合わせ、 TV画像の人肌を見ながらHUEをグリーン側に回しました。

 では、スルーボタンを押して、正しく調整されたか確認してみましょう…
 すると「うお〜」全然切り替えたことが分からないぞ(^^;;

つづく


結論&後日談

 さて、10月に導入したVISCOM。「つづく」と書いたきり放置していた結果は どうなったのでしょう(笑)
 結論から言うと取り外してしまいました。その理由は
 結局、カラーバランスに関してはCPJ-A300のデフォルト値から一目盛り赤にずらした 所を常用しているが、VISCOMでRGB独立にバランスをいじってみても、結局スルーと 同じ色がナチュラルと感じ、コントラストについても、本体の調整範囲に最良ポイント があり、それが最適ポイントだった。
 従って、CPJ-A300はVISCOMの力を借りなくても、色合いに関しては、デフォルトが 最適値であり、明るさに関しては、自力で幅広く綺麗に調整できる。ということで、 VISCOMが云々と言うより、「基本性能がなかなか良い」ということが良くわかった という結果になった。
 だからVISCOMは取り外してしまってもったいないけれど、CPJ-A300ユーザーとして は心強いという変な結論です。わはは(^^;

 結局私の環境には必要なかったけれど、VISCOMのマニュアルとテストパターンは、CPJ-A300の 上手な調整方法を発見するために、とても大きなヒントになりました。
 CPJ-A300バンザイ!


●縞模様さらに後日談

 某掲示板で同じようにVISCOMの縞模様で悩んでいる人が居て、 「音声ケーブルも同時に繋いで解消」したらしい。
 そのことでアースが安定したと言うことなのかも知れない。
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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!