映画館がやってきた!

プロジェクター・スタンド製作記


前です横姿後ろ姿です折り畳める

●制作意図

 現在はCPJ-A300という小型プロジェクターを三脚に載せて、視聴ポイントの頭上越しに ハイマウント投影しているのですが、VPL-VW10HTを導入するにあたって同じようにハイマウント 投影できるスタンドを作ることにしました。
 スクリーン比率(ビスタ/シネスコ)と投射距離の変化(16:4/4:3の最適距離への移動)に 合わせて、スクリーン下端を見下ろす角度を最適にするため、『天板の角度を可変にする』 こと。『折り畳み可能』で収納場所を取らないことを目標にしました。
 この二点を満足する構造の検討に約一ヶ月半。東急ハンズ巡り三回。製作二日を要しました。

●材料

 部品価格合計 約10500円 ただしハギレの残り有り(^^;
 まあ、この金額に納まるという程度の目安です。

●設計のポイント

●斜めの天板からプロジェクターが滑り落ちないように、前縁にガードを付ける
 構造材と同じアルミ・アングルを天板の前縁に取り付け、滑り落ちを防止。
 ついでにデザイン効果も有ります。


●全体はX字型の折り畳み可能型とする
 東急ハンズや電気屋で世の中の様々な折り畳み可能な構造物の作りを見聞しましたが、 X型に開くのがもっとも簡単で、少ない結合部分で剛性が確保できるようなので、 こういう形状にしました。

●天板と同じ大きさの板をX型の支点〜下半分に用い、剛性確保と、重心を下げるのに使用する
 上に重い物が乗るので、スタンド自身の重さも必要です。
 また、横方向の剛性は、この板一枚に任せています。ねじれも防ぎます。


●天板の一端を長ボルトで支え、ボルトの回転で天板の角度を可変とする
 「直径5mm*長さ280mmの長ボルト」に約2cmの幅があるボルトを通し、これを回転させることで、 支点からの距離を変え、天板の角度を変えます。ミリ単位の微妙な調節が出来るのが売りです。
 ボルトのフレーム側の受けは、単純に穴が空いているだけで、角度に追従するように回転式に なっています。
 ボルトの天板側の根本の稼働部は、蝶番類の売場をくまなく探したものの、適当な金具が見つから なかったので、カットしたアルミ材でフルに自作。

●X型の開きをチェーンで固定することで、角度を可変にする
 前向きの剛性は、このチェーンが担当。角度可変なので、全高の微調整も可能です。



 そういうわけで、VW10HTの初出荷まで後一週間というところで完成したこのスタンド。 とりあえずHiViを14冊、8kgの加重をかけて負荷テスト中。
 華奢に見えますが、負荷を掛けると落ち着いて、ほとんどたわみもありません。

「スタンドがほしいけれど工作は苦手」というあなたのために、製作、承ります
[VPL-VW10HT試作機見聞録]
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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!