HDD&DVDレコーダ 東芝 RD-X3 導入記
[画質と録画時間
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RD-X3導入の理由
2002年6月に前機種RD-X2を導入してから9ヶ月。早くも新機種RD-X3
を導入した理由は何か。
RD-X2を導入した経緯については、「RD-X2導入記」に
詳しいが、それまで「ビデオデッキ2台で賄っていたタイムシフト」の役目は
十分以上に果たした。
今回の新機種の買い足しは、一言で言うと「便利すぎるから、もう一台!」
ということだ。
S-VHS時代、TVは一週間8プログラム、計10時間程の番組を録画していたが、
X2導入後はプログラム数ぎりぎりの一週間32プログラム、たぶん30時間以上の
録画をしている。
ながら見前提の情報番組を含むとはいえ、毎日4時間見ても28時間だから、
ほとんど限界に近い(^^;
限界すれすれのTVっ子になってしまうと、
- 一週間連続の特番などが入ると、一時的に見るのが追いつかなくなってHDD容量がピンチになる
- 溜めてRに焼きたいドラマなどを維持する容量が無い(それをRAMに退避するために使う時間も惜しい)
- 常に録画が動いているので、過去の資産のDVD化をやっている時間が無い
など、X2一台ではこなせない限界にぶつかった。
そこで、ハードディスクが倍容量のRD-X3を導入して、
「とりあえずRAMディスクに退避」という無駄な作業を無くすことと、
LD,Hi8,VHSを接続して過去の資産をディスク化するのがメインの
別セットの構築を行うことにした。
もちろん、2台目があるのは裏番組がぶつかったときにも役に立つ(ますます録画番組が
増えてしまうが(笑))。
RD-X3の機能解説と使用感
先代RD-X2から変化した部分を中心に、RD-X3の特徴を書いてみたい。
基本スペック
- 容量倍増 … HDD 160GB(SPモードで70時間)
X2は常に二桁時間の空容量があるように気をつけて使っていたので、80GBのうち、
24時間くらいを使っていた。
同じ使い方なら、160GBには 約60時間溜められるので実は三倍増し弱という
感覚だろう。
4.7GBのDVD-Rに換算すると、34枚分。ドラマは1クール4枚の計算なので、
4作品同時に溜めても容量の半分で済む。
- 高画質回路 … GRTとプログレッシブ出力対応が売り。
- その他 … iEPG、メール留守予約、ネットdeナビ 対応
使い勝手概観
マニュアルは相変わらず厚いが、基本的にはX2と変わらないので簡単だ。
ネットワーク関係の別冊が増えている。
操作の違いは、各画面で使えるクイックメニュー(パソコンのマウスの
右クリックみたいなもの)の項目が、ところどころで増えているというぐらいの
違いなので、カタログで「こんな機能が増えた」ということだけ知っていれば、
十分使える。
「番組消去」など、動作が遅かったのは、確実に速い。
リモコンは使いにくいまま(^^; 今更変更されても尚困るかもしれないが。
(しかも、すぐ剥げて汚い銀塗装だ…)
がらりと違うのは、新機能のパソコンとの連携機能。
パソコンでのビデオ編集ほど凝った機能は無いが、確実に使い勝手が向上した。
DVD-R作るための機能が地味に良くなっているのも、基本が大事、ということ。
着実に使いやすい機械に進化しているのがうれしい。
では、個々の機能について。
■見るナビ
X3は容量が大きいから勢い、サムネイル数が増えるだろう。
見るナビ内での「クイックメニュー」を開くと、サムネイルをソートして見せる
機能が増えている。
再生中表示できるタイムバー表示は、矢印キーで表示位置をずらして
番組のなかの字幕を避ける事ができるのと、チャプター分割点が表示されるので、
スキップする先の位置が分かるのが良い。
録画終了時に自動的につくサムネイルは、X2では0秒だったが、
X3ではデフォルトで35秒後。0,3,10,35,60,300秒の6段階で選べる。
0秒だと、時計がほんの少し前にずれている場合、前の番組の尻尾とかCMが
映って使い物にならないという現象を避ける事ができて中々良い。
■録るナビ
録画関係の機能が集約されている。
最大32プログラム(2ヶ月先まで)は変わらないが「一時中断」のための
チェックが有って、特番でズレル番組などに都合がいい。
iEPGを使った場合には、タイトルや番組解説も読める。
録画予約のGUIは、ネットdeナビがすごく一覧性が良くて便利なので、
X3ではパソコン経由がメインになるだろう。
■編集ナビ
編集系の動作は、微妙にスピードアップしているようだ。
- プレイリスト編集
プレイリストの作業画面に、「元はどのチャプターか」を
示す番号が表示されるようになった。
X2では、何の表示もなかったが、元のチャプター番号がわかるということは、
たとえば「CMカット」の作業のときに偶数番のチャプターを集めるという
作業の結果がひと目で確認できる。
小さなことだが、ものすごく役に立つ改良だ。
総時間の表示も追加。
いつもの番組のCM抜きでは、総時間だけ見れば作業が正しいかどうか判断できる。
DVDに収まるかどうかも、これを見るだけで推定できる。
- DVD-R作成
従来、タイトル・メニューを作成できたのが、自動的にチャプター・メニュー
も作ってくれるようになった。
これは「音楽もの」なんかのDVD作成には本当に役に立つ。
- 一括削除
すごく高速化した。
単発で消すときには、あまり高速化したように見えないが、二つ目以降は
瞬く間にカウンタが進む。つまり、たくさん消しても、一つ消すのと
時間はあまり変わらない。
■画質・音質
録画の機能では最高画質のレート節約というモードが増えた。
最高画質だが、動きが激しくないシーンではレートを節約。実際どれほど
効果があるのかは試してみてのお楽しみだが、音楽番組にはいいかも。
ダビング機能
■HDD内ダビング
HDD to HDDの高速/レート変換ダビングがサポートされた。
従来、DVD-Rに焼く素材のレート変換が必要な場合は一旦DVD-RAMに
落とす必要があったが、X3はその手間が省ける。
従来: HDD→(レート変換)→DVD-RAM→(高速)→HDD→DVD-R
今回: HDD→(レート変換)→HDD → DVD-R
これは、大きな時間の節約になる。
また、DVD-RはDVD-RAMよりほんの少し沢山書き込めるので、レートのサバを
読む事も可能だ。
高速ダビングもHDD内で出来るので、CMカットして作った「プレイリスト」を
ダビングすることで「オリジナル」化できる。
従来は、DVD-Rを焼くまでHDD内に「オリジナル」と「プレイリスト」の二つを
もっていなければいけなかったのが、これですっきりするし、容量も削減できる。
ちなみに、HDD内高速ダビングは、SP記録の場合、実時間の約1/4だった。
■DVD-R作成
大きく変わったのは、従来のタイトルメニュー作成機能に加えて、
チャプターメニューの自動作成がついたこと。
メニューの背景画像をパソコンから転送する事ができること。
細かなことを言うと、画面比率の混在などで、従来DVD-Rに出来なかった
データを強制的に統一して焼く機能などがある。
ネットdeナビ
■録るナビ
ものすごく便利。
32件の録画予約が一画面で見渡せる。予約には「番組名、説明」を文字で書くことも
出来るのでひと目で、何がどの予約か分かる。
従来はリモコンでGコードを打ち込んだ後で、録るナビ画面をひらいてプチプチ設定を
いじっていたのだが、ネットdeナビが使えると、Gコードはそのままで、設定変更は
パソコン画面からやればいい。
録るナビでつけた番組名は、見るナビにも反映されるので、これも便利。
iEPG予約機能もあるが、パソコンのiEPG画面をスクロールさせていくのはなかなか
面倒なので、
TV雑誌に赤丸→リモコンでG-code転送→パソコンで設定変更etc.
というのが、一番早くて確実ではないかと思う。
この「録るナビ」はTV、録画を見ながらでもいじれるのがまた良い。
■タイトル一覧/タイトルサムネイル一覧
本体の「見るナビ」みたいなもの。
サムネイルの無い「タイトル一覧」は、一画面に大量に表示できるので、
HDDに山ほど溜めたときにも便利そう。
この画面からは、タイトル/チャプターのコメントが書き換えられるので、DVD-Rの
作成のためにも使う。
■DVD-Rツール
メニュー画面の画像データをRD-X3に転送するためのツール
東芝のホームページに、フォトショップ形式のメニューの雛形の画像があるので、
それを見て背景画像を作っておく。
■ライブラリ
X2ではあまり使わなかったが、パソコン画面からなら一覧性が高いため
使えるかもしれない。
見るナビ/iEPGの進歩のおかげで、番組名が入力されるのもライブラリの
実用性を高めている。
■ネットリモコン
リモコンで出来ることの全てが、パソコンから出来る。
しかし、マウスでぷちぷちやるのでは芸が無いので、使いこなすつもりなら
キーボード・ショートカットを覚えないと。
私は、リモコンをデジカメで撮影し、それをシール・プリントし、必要な
キーを切り抜いてパソコンに張った(笑)
iEPG/メール予約
■iEPG
番組のタイトル/説明までRD-X3に転送できるので、凄く便利。
しかし、TV雑誌より一覧性は低い。遅い。
探すのは雑誌で、赤丸をつけた番組の予約を実行するのにiEPG経由という
のが一番効率的か。特に月間番組表だと、月末には変更が多くて騙されることも
あるから、新鮮なiEPGは意味があるかも。
■メール予約
使っていない。
あれこれ
操作以外のこと。
●やや不機嫌な妻のコメント
…ずいぶん、薄っぺらになったわね…
表示は、これだけなの?
新シリーズ(XS30,XS40,X3)は「業界最薄 78mm」だそうで、わりと重い
機械の多い我が家のラックの中では、これより小さい機械はBSデジタルチューナー
くらいしかない。
あまりに薄いので、フロントパネルの表示領域が減った。
X2のFL管は三つの領域に分かれ、ドライブ動作インジケータ、音声モード、ビットレート、時計/時間,
チャンネル/チャプター,
音量が常に表示されていたが、X3では、ドライブ動作インジケータは
小さなLEDに代わり、FL管は1行9桁の数字表示しかなく、音量表示は残っているものの、
その他の表示はリモコンで切換えて見ることになる。
X2のデザインも最初は「変に曲線を使ってダサ」と思っていたが、豊富なFL管表示は
高級感があったと思う。X3の一行の数字だけのディスプレイを見ると、なんとも寂しい。
安っぽく見えるというほどでもないが。
薄さの影響は、背面の接続端子も、すごく窮屈だ。
●動作音
ネットで「うるさい」という書き込みを沢山見るのだが、家のは静か。
X2の方が起動音などよほどにぎやか。
ビクターのD-VHSのファン音のほうがうるさいかな。
●速度
あらゆる動作が速い。特に一括消去は夢のように早い。
唯一遅いのは、休止モードのハードディスクがスピンアップしてくる時間。これは
X2の方が早い。
●ディスクトレイ
X2はRAMのカートリッジを窪みにはめ込む形だが、X3は、ツメに引っ掛けるタイプ。
これが、きちんとはまらず、途中で引っかかる事があって、見栄えはいいけれど、
確実性が低下してしまった。見栄えを取るか…??
■ランニングコスト
X2購入当初(2002/6)は、DVD-Rは一枚600円していたが、今や350円(2003/02)
200円くらいまで行けば「湯水のように」使える気分になるか。
■次の機種への希望
- 録画中は出来ないことだらけ
録画中には再生が可能だが、録画済みタイトルの属性変更などの、一見関係なさそうな操作も
禁止状態になる。ディスクへの書き込みが必要になる一切のことは出来ないようだ。
- 表示の明るさを変更できない
フロントパネルの各種表示はかなり明るく、消すことが出来ない。
- DVD-RAMの読み込みが遅い
ディスク交換からタイトル一覧表示まで、一分近くかかる。
■バージョン確認方法
次のキー操作でバージョン表示される。
ズーム 6 0 6 ズーム
うちの機械のバージョンは次の通り
購入時期: 2003/2
SYSTEM FW ZF10 → ZF11(2003/3/11版 up date)
RAM DRIVE FW A110
HDD FW 6.34
HDD(S) FW 6.34
MAC Address **-**-**-**-**-**
リンク
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