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HDDウォークマン NW-HD5H 徹底研究

- 映画ばかりで忘れかけていた音楽鑑賞をもう一度 -

[2005/6/3-8]

いきなり総括!

■どうしてSONYなんですか?

 これはもう、元祖ウォークマンの時代から、Cカセット、DAT、MD、メモステと 使い続けてきた勢いとしかいいようがない(笑)
 iPod時代に入ってからは、「メモリースティック・ウォークマン"NW-MS90D"(512MB)」 (名前長すぎ…)をしばらく使用したが、この時代には「検索機能」が無く、 このユーザー・インターフェイスのままメモリーを追加したら、聞きたい曲に 辿り着くのが大変だと感じて、メモリー増設に至らなかった経緯がある。
 つまり、その時は「検索機能が付くまでHDDウォークマンは待ちだな」と 思ったわけである。そこがやっと実現した。
 「FMラジオつきフラッシュメモリ1GBタイプ」との比較も相当悩んだが、最終的には 以前の512MBはあっという間に一杯になってしまったため、 HDDで手持ちのCDを全部持ち歩けるかもという誘惑に負けた。
 注:我が家には、幅広いジャンルにわたり1,500枚くらいのCDがあるのです。 (家のあちこちに分散しているため1,000枚を超えてからはちゃんと数えてないけれど…)

■で、どうなの NW-HD5H

 インプレはネットの記事がいろいろあるので、そちらに譲る。
 個人的感想は「ポップス系には100%満足、jazz,classicにはソフト面の進化希望」 といったところ。
 デザイン、バッテリー性能は文句ないし、音質も「外出用」なら文句なし。
 深絞りの技法を用いた本体の仕上げには技術の美を感じる。たぶん、こういうのは国内でしか 加工できないだろう(^^)
 ユーザーインターフェイスも、直感的に理解できるし、索引の「ディレクトリ構造」を 理解すればなお自由自在。
 一方、「jazz,classicにはソフト面の進化希望」というのは、
 などの仕様による。
 開発者の中に、JazzやClassicを聴く人が居ないのだろう。
 PCでSonicStage3.1を使うときには全ての項目を使った「ソート」「絞込み」 が可能なので今まで出来なかったような聴き方、たとえば
曲名でソートして「ジャズのスタンダード曲を色々な演奏者で聞き比べる」とか
演奏者名で絞込み「特定のプレイヤーが参加した曲を全て抜き出す」とか、 アルバムを跨った聴き方が自由自在になる。
 「キーワードの入力」がネックだが、これをポータブル機器の方でも 出来たら素晴らしいはず。
 つまり、30GBのHDDは、巨大なジュークボックスとしての機能は満たしているが、 「新しい聴き方」をするにはやっぱり今はまだPCのパワーを必要としている。
 突然、唐突に、あらゆる曲が聴きたくなってしまう人にHDDは必要だが、 「お気に入りを持ち歩く」という付き合い方をする人には、1GBのメモリーがあれば 間に合うようにも思う。
 曲が増えるほどある一曲を探すために「画面をスクロールする手間が長くなる」 という現実をどう捉えるかが分かれ目になる。

機能と簡易マニュアル

■選曲/検索

 [SEARCH/-MENU]ボタンを押すと、 の7つの選択肢が表示され曲を選べる。
 [>]ボタンを押してぞれぞれのリストを表示させ、[^][v]ボタンで項目を選択する。
 さらに[>]を押すと、下位の階層のリストが表示される。
 [再生]ボタンで選択したアイテムを再生する。

■検索画面の階層構造

 SS2.xとネットワークウォークマンの旧機種は「アルバム単位」でしか曲を探せなかったが、 SS3.xと新しいウォークマンは各種のキーによる検索機能がある。小さな液晶画面で 望みの曲に素早くアクセスするためには、検索の構造を理解する必要がある。

 検索画面から開く曲のリストは(パソコンのフォルダのように)ツリー構造になっている。

 [ジャンル01]→[アーティスト01]→[アルバム01]→[トラック01]
             |                |            →[トラック02]
             |                →[アルバム02]→[トラック03]
             |                             →[トラック04]
             →[アーティスト02]→[アルバム03]→[トラック05]
                              |            →[トラック06]
                              →[アルバム04]→[トラック07]
                                           →[トラック08]
 検索画面のそれぞれの階層([ジャンル]→[アーティスト]→[アルバム]→[トラック])を 表示している時に[再生]ボタンを押すと、下位の階層の最初の曲から連続再生する。
(「アーティスト」名を選択して[再生]を押すと、その「アーティスト」の 最初の「アルバム」の最初の「トラック」以下が連続再生される。)
 オムニバス・アルバム(一つのアルバムに、複数のアーティストが登録 されている)の場合は、一つのアルバムがアーティスト単位に分割されている ように見える。
 つまり  上記で分かるように、オムニバス・アルバムの場合「アルバム」検索以外 (「ジャンル」と「アーティスト」「トラック」)では、元々のCDの曲順 とは異なる絞込みの結果による再生をする。

※裏技 - オムニバスアルバムを検索し、曲順に再生する
 検索の解説で述べたとおり、「アルバム」検索以外の方法で曲にアクセスすると、 オムニバスアルバムは元の曲順がバラバラに再生される。
 例えば○○というアーティストの曲を含むオムニバスアルバムに収録された曲 を全て聴きたいという時には、

1.[アーティスト]-[アルバム]で目的のアルバムを再生
2.再生中に[SEARCH]ボタンを押し「検索」メニューを出す
3.[アルバム]検索にカーソルを合わせ[>]を押すと再生中の「アルバム」にフォーカスしている。
4.アルバム名で[再生]ボタンを押すと、該当するアルバムの先頭からアルバム全部を再生する。
 この、再生中に[SEARCH]ボタンを押し別の検索キーを呼ぶという方法で、 同様に「再生中の曲と同じジャンル/アーティスト/アルバムの曲を再生する」という 絞込みが可能である。

■ユニット

 「ユニットON」にすると「再生」ボタンを押した階層に含まれる曲を全て再生して停止する。
 例えば、「アーティスト」検索で特定のアーティストを選択して「再生」するとそのアーティスト の全ての曲を再生して停止する。
 「ユニットOFF」にすると上記の場合、次のアーティストの曲の再生に移り、HDD上の全ての曲を再生する。

 「ユニットON」と同時に「リピートON」になっていると、ユニット内でリピートする。
 「ユニットON」と同時に「シャッフルON」になっていると、ユニット内でシャッフルする。

■新しい曲

 「新しく転送されたアルバム(最近5回)に含まれる曲」の一覧を表示する。

 表示は転送順ではなく「アルバム名のアルファベット順」になる。
 沢山の曲をまとめて転送すると、何が新しいか良く分からないので、個人的には「○月×日登録の新曲」 というプレイリストを作って転送する方が分かり易いように思う。
 一回に1,2枚のアルバムしか送らないなら「新しい曲」も有効だろう。

■イニシャルサーチ

 曲名の最初の一文字で検索。
 これは、「トラック」検索でアルファベット別にジャンプできることと同じ。 任意の項目を検索できるわけではない。
 トラック名が日本語だと表示もされないので、なかなか「使えない機能」である。
 SONYには、検索の任意の場面でサーチ可能な仕様にして頂きたい

■プレイリスト

 Sonic Stageで作成した「プレイリスト」を本機に転送する。
 別に本機で作成できる「ブックマーク」という機能もある。

 HDDタイプは数千〜数万の曲が登録できてしまう。
 本体に検索機能があるとは言え、聴きたいアルバムにアクセスするのは リアルな棚からCDを一枚選ぶより面倒だ。
 だから、お気に入りの曲は「プレイリスト」に登録して聴くのが 基本と言って良いのではないか。

■ブックマークの編集

 本機には5個のブックマークがあり、1つのブックマークに100曲を登録できる。
 本機のブックマークは、Sonic Stageには転送できない。
 ブックマークの登録は、  ブックマークから曲の削除は  オムニバス・アルバムを再生中に「良い曲だな」と思ったらブックマーク。 後でそのアーチストの単独アルバムを購入する参考にするなどの使い方が なかなか有効である。

■シャッフル(プレイモード)

 以下のモードがある

■その他の小ネタ

Coming soon...?

付属品(別売品)

■ヘッドフォン

 店頭モデルNW-HD5には、インナーイヤー・タイプのヘッドフォンが付属している。
 SonyStyleモデルNW-HD5Hには、ヘッドフォンが付属していない。
 「好きなヘッドフォンを自分で買え」というスタンスである。
 個人的には「耳栓タイプ」(MDR-EX51等)の「遮音性の高さ」を押す。耳に引っ掛けるタイプと比較して 隙間無く密着するために、乗り物の中でも余りボリュームを上げる必要が無く、結果的に 耳に優しいのではないだろうか。
 音質は、超小型ではあるが密閉型であるため物凄く低音が出る。
 NW-HD5(H)との組合せでは出過ぎるくらい。そのためイコライザで少しだけ低音を 加減した設定を常用している。
 この低音ロックやジャズでベース命の聴き方をする人にも満足ではないだろうか。
 高音に関してはATRAC3plusの音質自体が原音をマイルド化してしまうため強い印象は 残らないが、悪い印象は無い。全体的にはサイズからは想像も出来ないほどタフに鳴る ヘッドフォンだと思う。まあ「少量の空気をバネにダイレクトに鼓膜を駆動している」 ような状態だから、ガンガン鳴るのも当然ではある。
 因みに、MDR-EX51には、金・赤・青・白のバリエーションがある。[MDR-EX51SL - SonyDrive]
 白はi-pod色だし、金色は持っているので「青か赤か…」としばし悩んだ末、思い切って 赤を買ったら、妻には「シャア専用?」と言われた(^^;
 しばらく眺めているとそんな気もしてきた(笑)が、そんなことを言えば「白はガンダム」 「青はランバラル専用」「金は百式」ということで「万事ガンダム」になってしまうのである(^^;
 自宅ではSACDにも対応する本格的な「オープンエア型ヘッドフォン」を使用。
 大型のヘッドフォンでもカタログ上の「出力音圧」が100db以上ならば、耳栓タイプとほぼ同等の音量で 駆動できる。(大型のヘッドフォンには耳栓タイプの倍以上感度の高いものも多い。)
 オープンエアだと密閉型より明らかに低音は軽くなる。
 音量は普通に聴くには不満の無いレベルで出るが、やはりNW-HD5(H)に直接繋いで聴くのと 一旦アンプを通した音には違いがあり、もちろんアンプを通した方が安定感がある。

 「オーディオ出力」設定をLINEにしてアンプに接続し、スピーカーで聴いても良い。
 NW-HD5(H)のLINE出力はCDPの出力レベルよりは少々低いようで、通常よりボリュームを 上げる必要がある。
 CDとこれをATRAC3plusに落とした音にはやはりはっきりとした違いがあるため、 わざわざNW-HD5(H)をアンプに繋ぐ手間をかけるのならばCDを聞けば良いとは思うが。 (ただし、BGM装置としてシャッフル再生をするなどの使い方は面白い。)

■リモコン

 本機は、PCカード程度の大きさで軽量、9行の大型液晶が便利…とはいえ、 再生/停止、スキップ、音量調整くらいは リモコンがあると便利なのは間違いない。

 三行表示リモコン/RM-MC40ELKは、強力なアイテムである。

 ボタンは二つのジョグダイヤルと、6個のボタンがあり、 ボタンには「チョイ押し」と「長押し」で二つの機能が割り当てられている。  NW-HD5Hの本体のキーと対応させると    というわけで、「リモコンでやってはいけない」と思われる操作以外は すべてこのリモコンで操作可能である。
 しかも、本体ではメニューの奥にあって、リモコンの小さな液晶で 選ぶのは面倒な機能は、専用ボタンが追加されているという親切さ。

 ちなみに液晶は3行x12文字(半角)
 再生中は、DISPLAYキーで以下の4種類の表示に切り替る

 再生中に「NAVIジョグ」を回すと本体の「↑」「↓」キーを押すのと同様に 曲名リストが出て、曲名を見ながら選曲ができる。

 本体は液晶が大画面なので操作が楽なのは確かだが、慣れればリモコンでも 再生に必要なことの全てが本体と同じようにできる。これは本当に良く出来た リモコンで、標準で付属しないのが不思議なほどである。
 もっともこのリモコン、フラッシュメモリータイプのNWウォークマン本体 と遜色ない大きさだという所が、引っかかるかもしれない。
 このリモコンを操作していると、「フラッシュメモリータイプを買えば 良かったのかもしれない」という気持ちがじわっと湧いてくる(苦笑)

■ケース

 本体のデザインは非常にスリムでカッコいいのだが、持ち歩くためには ケースがあると安心だ。
 落とすの怖いし、鞄の中で傷がつくのも勿体無い。
 付属の布ケースは、入れると液晶やボタンが見えないのでリモコンを持っていないと 使用不可能である。

音質評価

■フォーマット

■圧縮率と音質

 SONYのネットワークウォークマン系標準コーデックは「ATRAC3plus/64kbps」である。
 結論から言えば、屋外で聴くには、ATRAC3plus/64Kbpsで十分
 ただし、LINE出力にしてアンプにつなぎ、CDと比較すれば誰でもわかるほどの 違いはある。
 CDと比較した場合の違いは、  という感じ。
 ヘッドフォンではスピーカーで聞くときよりも空間がちぢまる感じは気にならない。
 一方周波数特性に関する変化はヘッドフォンでもわかりやすい。
 高音が伸びていないので、そこはかとなくラヂヲっぽいか…。

 米・独・日の独立機関の実施したブラインド・テストによると、 MP3/128kbpsとATRAC3plus/64kbpsの音質は同等という評価だそうだ。
 ATRAC3plus64/48Kbpsの差というのは、音源の性質にもよるが 案外小さく、48Kbpsで十分CDとの違いが気にならないこともある。
 「声の帯域」が比較的良好なので、歌モノは48kbps、少しでもピアノやシンバルの伸びが 欲しいときには64kbpsということか。
 ATRAC3plus/256kbpsは、ほとんどCDオリジナルの音質と変わらない、というのが SONYの見解ではあるが、ポータブル機器から出てくる音を聴く限りそれほど256kbpsだから 良いという感じもしない。
 これは「フォーマットの実力xプレイヤーのアンプの実力」の総合的な実力が 「それなり」だからなのだろう。
(まあ、こんな小さな機器からきちんとしたオーディオ装置 が出すCDの音と同じ音がしたらそれはそれで怖い。CDを1/20にまで圧縮してこの程度の 聴感上の違いしか生じないというのは、凄い技術と言える。)

この項の参考URL:

注: MP3 LabのATRAC3の音質評価は(MP3のサイトということを割り引いても)相当悪いが、 少なくともここで指摘されている「2kHz〜3kHzに大きな欠落」は、実際の聴感には関係ないのでは ないかと思われる。
 何故ならば、普通に室内で音楽を再生したときの周波数特性は、壁面からの反射やLRの干渉のために 櫛の歯上のディップが至る所に発生している。しかし人間の耳にこれは感じられない。
 圧縮のために音圧の下がる帯域があっても十分に狭ければ、これは室内音響と同じように音質の 変化としては感じられないだろう。
 もともと「楽音の人間が感じない成分を省略する」のが各種圧縮アルゴリズムのキモであるのだから、 決め手は「聴感」であり、このようなローレベル(-30dbあたり)の音の欠落を議論しても意味が 無いだろう。

 もっとも、ATRAC3(plus)の存在価値は「音質」だけではなく、 「低消費電力のLSIで圧縮/解凍できる」という、ポータブル機器の実際の 運用面に直接係る性能を持っているところにもある。
 おかげで他のMP3プレイヤーには実現不可能だった40時間連続再生などという使い勝手 を得たのであるから、要するに「持ち歩いてヘッドフォンで聴く」ということを考えた時に バランスが良いということなのだろう。
 ATRAC3plus/48kbpsが高音質ということは決してないが、たくさん詰め込んで長時間聴く という使い方のためには最高のコーデックで十分な音質である。

■サウンド設定(DSP効果など)

ここがNG

■ジャズ、クラシックの選曲は苦手

 SS3.1には「作曲家」のデータを登録する事ができ、PCの画面上では絞込み/ソートができる。
 しかし、ウォークマン上では作曲家を使ったソート機能が無い。
 このため、「ベートーヴェンの○○」「モーツァルトの○○」という選曲はできない。
 (「アーティスト」欄には演奏家の名前が入る)
 つまり普通に自動登録すると「交響曲第○○番第×楽章」という同一のトラックが山ほどできてしまう。
 「アルバム」のタイトルに作曲家名を入れるか、「トラック」のタイトルに作曲家名を入れるか、 「アーティスト」欄を作曲家の名前にするか、工夫が必要になる。
ポップスなら の3つで十分なことが多いが、
クラシックなら  と6項目は必要だ。曲名は「楽章」を階層構造にしたり出来ると完璧だ。
 「演奏日時」「ホール」「作曲年」などおまけの情報はまだまだ山ほどあるけれど。
ジャズなら  これは、最低限必要だろう。
 ジャズ・トリオの「パーソネル」を単純に「アーティスト」の項目に設定すると、  という具合に「アーティスト検索」のリストが組合せ爆発してしまう。
 もちろん「マイルス・デイビス&○○」と「○○&マイルス・デイビス」は別項目になるし、 一枚のアルバムに複数の組合せが入っていたら、バラバラに表示されることになる。
 ジャズは、「ペットとドラムとどっちがリーダー」とも一概に決まらないのだから 「&の後ろに書いた人名でソート」して欲しい事も多々あるはず。
 「歌モノ」になると、さらに組合せが増えて、アーティスト検索の画面が使い物にならない ハメになる。

 ポップスなら「アーティスト」の名前だけで検索できるところを、ジャズ、クラシックでは それぞれ独自の世界がある。
 SONYには改善をお願いしたい仕様である。

■詳しいジャンル名を設定すると、かえって選曲が面倒になりかねない

 ジャンル名も階層構造(あるいは複数入力)になると嬉しい。例えば
 ジャズ(スウィング、ビバップ、ハードバップetc...)
 クラシック(交響曲、管弦楽、ピアノ、フルート、etc...)
 古楽(イギリス、フランス、イタリア、スペイン、etc...)
 サントラ(洋画、邦画、アニメ、etc...)
 ロック(プログレ、メタル、ソフト、etc...)  などなど。
 幅広いジャンルの音楽を聴く人は、「ジャンル検索」の選択肢が 100を超えるのはあっという間だし、そうなると選ぶのに手間がかかる。 なるべく画面をスクロールさせずにすむ選択肢の数で階層化する方が 使い勝手は良い。
 ジャンルの名前は自動的にソートされるので、内容の近い項目が 離れて表示されることもある。
(項目名に数字を入れたり、「クラシック 管弦楽」と表記するなどの方法で これは回避する事もできる)
 また、今の仕様のまま単純に「交響曲」「管弦楽」と設定すると、 「ジャンル検索」で、ごく一般的な「交響曲1曲+短い管弦楽曲1曲」などという CDが二枚に分かれて表示されてしまうことになる。
 これを「クラシック」という括りで検索したい事もある。
(いったん目的の曲を再生してから、アルバム単位の再選曲する方法もあることはある)

■検索に関する要望etc.

 何でも聞く人間にとっては絞込み機能の充実を期待したい。
 現状では、PC上の強力な検索機能との差が大きくて「すべてのCDを持ち歩く」 というコンセプトとは遠い。
 やはりPC上で「お気に入り」を作成して転送するという使い方が一番 便利である。しかしそれだけなら「一桁GB」の容量で十分である。
 とにかく、大容量になるほど「検索機能」の充実は必須になる。今のままでは、 たとえ1,000枚を超えても「CD棚を人間の記憶で検索するのが最強」 という感じ。
 だが、それなら、検索機能は物理的な棚の位置をアナロジーするほうが便利 という考えも成り立つ。例えば、新たに登録したCDは自動ソートせず任意の 位置に挿入。適当な位置にタグを挿入してジャンプ(お店の棚でCDを選ぶように ジャンルや人名の札をつける)…という機能があれば、 「棚・タグ・ディスク」の三階層で任意のCDにアクセスできる。
 各階層を(あいうえお+主要アーティスト/ジャンル10個で)20分割程度と考えれば、 20x20x20で8,000枚のCDが管理できる。
 それはそれで欲しいけれど、物理的アナロジーを超えて自由自在に扱う パワーが欲しい。

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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!