映画館がやってきた! | 映画鑑賞記 |
太陽が爆発して吹き出した物質が太陽系を円盤状に覆い
一種の海のようになっている近未来に、宇宙船の免許取得のための学校の実習設備
で学ぶ主人公が居て、舞台はその実習船。 登場人物は「教官たち」「士官候補生」「ひら学生」「不良学生」のグループがあり、 実習船を狙う「謎のグループ」の陰謀で船は沈みこれを救うために「教官たちは」 全員殉職。「士官候補生」が救助艇を操って脱出を試みる。 (…と、この辺でなんとなく「サンライズの定番パターン」が見える(^^;;)
気がつくと脱出艇は何故か巨大な無人の外宇宙型巡洋艦にドッキングする形で
漂っていることが判明し、子供たちがこれに乗り移るが、中には「巨大ロボット」
が格納されていたり、「未知の新兵器らしい」ことが見えてくる。 |
それにしても、物語世界がすかっと見渡せて、テンポも良く、毎回楽しい
アニメっていうのはもう貴重な物になってしまったのだろうか?
世界の謎にしても視聴者を「右も左も真っ暗闇」の世界に落とすのでなく、
「単純に見える世界の裏に巨大な謎が徐々に見えてくる」という流れで見せられ
ない物なのか?
最近はSF的にも見応えがあると期待できる、壮大な世界観をバックに
いじいじした物語が展開する作品が多いように思う。これは、現実世界が
いじいじしているせいなのだろうか? アニメなんて同じ予算の中で超駄作も、
ハリウッド映画もびっくりの秀作も作れる可能性があるのだから、ようするに
ストーリーの書ける人がすべての鍵を握っているんじゃないだろうか?
それぞれの世界にファンは大勢居るわけだが、「世界は奥深いが物語がだめ」
という作品はたぶん、大河アニメだから存在できるのであって映画なら
何も書けずに終わるって感じだろう。
文:唐澤 清彦 | 映画館がやってきた! |