映画館がやってきた! 映画鑑賞記

8mm

■DATA

Story

 大富豪の死後、金庫から見つかった一本の「少女の殺人現場」を撮影したフィルム『スナッフ』。 夫人の依頼で、それが本物の殺人かどうかを調査する主人公は、裏の世界の狂気と対決することになる。

感想

 『本能を破壊する幅8ミリのフィルム』とかいう触れ込みだが、そんなに怖くなかったな。 映画の見すぎで刺激に強くなっているのかな…(^^;?
 大富豪の死後、金庫から見つかった一本の「少女の殺人現場」を撮影したフィルム、 それが本物の殺人なのか否かを確かめるために私立探偵のニコラス・ケージが、裏社会に 踏み込んでいくわけだが、同じ異常な性的嗜好を扱った「アイズ・ワイド・シャット」 が現実ではあり得ないと思うような異常さを描き主人公も狂気に飲み込まれていくのに 対して、8mmはアメリカの裏社会ならいかにも有りそうな世界を描いており、主人公は あくまでプロの探偵として行動する。

 そういうわけで、宣伝はおどろおどろしいけれど、あくまで探偵アクションなのだな。
 見せ場は、浮気調査などで食べている気の弱い探偵にみえるケージが、裏社会に踏み込み 少女を食い物にする世界に怒りを募らせるごとに「強い信念に突き動かされるタフな男」 に豹変していく所かな?
 大規模な組織犯罪が相手、というのと違って、非常にプライベートな世界の犯罪を 追う話なので、どちらかというとそれぞれの心模様や、意外な人の意外な正体などが 見所で、観賞後しみじみとするのが正しい気がする。
 やっぱりこの人のド派手アクションといったら「フエィス/オフ」がベストか?


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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!