映画館がやってきた! | 映画鑑賞記 |
1900年ヨーロッパとニューヨークを結ぶ豪華客船の中に生まれたばかりの赤ん坊が拾われる。 子供は生まれた年から1900と名付けられ、船のボイラーを焚く男に育てられる。男が事故で亡く なった後、少年は船内を歩き回り、一等の大広間にあったピアノを弾き始める。それは誰も聞いた ことのない素晴らしいメロディーだった。そしていつしか彼の噂は海を越えて広がっていった… |
本国イタリアでは、心を揺さぶる感動作として『ライフ・イズ・ビューティフル』 『イル・ポスティーノ』を、胸を打つ音楽として『シャイン』を、そしてスケール の大きさとして『タイタニック』を超えたと絶賛され、すでに大ヒットを記録したなどと書かれているが、意外に音楽が記憶に残らなかったのは、複雑華麗な 曲が次から次へと流れるので、覚える間がないから。なんとなく「すごいな〜」 というイメージのみ残る。
豪華客船“ヴァージニアン号”のスケール感も見せ場のひとつ。 全長154 メートルのポーランド製の元貨物船を大幅に改造、この実物の 貨物船とイタリアのスタジオ・チネチッタに創られた巨大なセットにより 雄大な時代の流れが再現された。とあるのだが、巨大な船のスケール感が今ひとつ感じられない。
船の外観は、豪華客船のシンボルの4本煙突。しかもタイタニック沈没以前 の話なのでボートの数が少ない。というのを確認。タイタニックマニアにとっては はずせないチェックポイントだ。もっとも、舞台が1900の活躍する1927年以降に なると、演奏シーンばかりになり船の外観はほとんど映らないので、ボートの 数が増えていることの確認はできなかった。(誰かこれから見る人は忘れず チェックして教えて下さい(笑))
文:唐澤 清彦 | 映画館がやってきた! |