映画館がやってきた!

構築日記・不定期便
- What's NEWを兼ねた日記のような読み物 -
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[3月のBS/WOWOW★注目番組 ]


今月はStaubのココット鍋を買った! 煮込み料理を作るぞ〜! 記念月間
2010.3.31
  • 花見・靖国神社〜内堀周辺
     昼休み時間に千代田の桜をチェックしてきた。
     咲き始めから一週間経つのにまだまだ満開にならない。明日からまた雨が降りそう変な春である。 だからか、満開まであと一歩の木から、五分咲きの木まで、今年はばらついている。
     平日の昼なので、お年寄りが皇居周辺にわんさかいる。
     カメラはニコンの一眼レフが多い。しかも二台体制の人がやたら多い。
     三脚使用率も高いが、すごい手が震えている老人は、リモートレリーズも使った方がいいな…
     一眼マダムが、ライブビュー専門で撮影しているのも面白いが、構え方の指導をしたくなる(^^;;
     数年前までは「花の撮影にはミノルタ」のカメラがまだまだ多かったが、ミノルタは 無くなってしまっからな…。跡を継いだSONYのデジカメも、全盛期の花カメラ・ミノルタの シェアには全然届いていないな。
     キャノンもかなり多いが、中でもEF70-200mmF4L ISの装着率が高い。
     黒レンズでも、赤い輪っかは目立な。
2010.3.30
  • 今日のストウブ「タラと野菜の蒸し煮」
     妻が「タラと野菜の蒸し煮」を作った。
     ストウブで煮込むとたくさん水分が出るので、野菜やキノコを敷いた上に ほとんど水無しでタラの切り身を置いて作った、らしい。
     スープには素材の旨みが出てきてなかなか濃厚。
     より工夫をするならば「煮汁の中で煮る」という方法ではないため、 上に載っているタラには味が入りにくい。もともとタラは水気が多くて淡白なので、 強めの塩をするとより良い感じになるんじゃないかと。
     もしくは、具とスープを別々にして、具にはフレンチっぽいソースを用意して 食べるとか。
2010.3.29
  • 今日のストウブ「野菜のトマト煮込み〜パスタソース」
     気温の低い日が続くせいか、なかなか野菜の価格が高止まり。なかなか制作意欲も 湧きにくい今日この頃だったりする。
     お店になにか「目玉商品」があれば、それを中心にメニューを組み立てるのだけれど、 今回は「買い置きのトマト缶」と細々した野菜を寄せ集めて、洋風の 煮込みにしてみた。
     「ラタトゥイユ」と言えば、立派な料理に聞こえるじゃないか、ね?
     一日目は、普通に野菜の煮込みで、二日目には、ひき肉と自家製パンチェッタの 細切れ、唐辛子などを足して「ラグーソース風」に作り直し、パスタソース として食べる。
     煮込み料理をちょっと多めに作って、二日目に味を変えてパスタソースに使う。
     このパターンが、なかなかお気に入りだ。
     削ったチーズを載せれば完璧(^^;
  • 世界フィギュアスケート選手権2010
     終わってみれば、日本の男女アベック優勝、しかも、シニア&ジュニアともで、金4個
     つまり、シングル完全制覇。
     こんなことって、もう一生無いかもね〜。
     それにしても、女子選手たちはショートもフリーも転倒が多かった。
     オリンピック直後の大会で調整が難しかったと言うこともあるだろうけれど、 こんなに大勢が転倒すると「氷は大丈夫だったのか」などと余計な心配もしたくなる。
     キムヨナがボロボロだったのは、練習時間が無かったのだろうなと思うが、 これで「勝って引退」のイメージに傷が付いてしまったので、来シーズンも 現役続行となるだろうか?
  • 浅田へのインタビューで 「来シーズンに向けて技術面のサポートをしてくれる指導者を探す」という 発言を聞いた。
     タラソワとの契約上「オリンピックまではコーチを変えない」ということに なっていたそうだし、次のソチに向けてロシア人指導者とは良好な関係を 維持していきたいという考えもあっただろうが、誰が見ても 「採点システムを攻略する」という視点で指導できる人材が欠けていたことは 明らか。
     良い指導者を揃えて、次のシーズンへの成長が楽しみだ。
     今回ジュニアで金を取った二人も、次はシニアに上がるだろうし、 半年後が楽しみ。
2010.3.28
  • SEIKOのローズゴールド側&革ベルトの時計購入
    SEIKO Mechanical × 石垣 忍 数量限定モデル SARB068
    [SEIKO Mechanical エレガントモデル公式]
     とっても安いのに見栄えのいい時計をゲット。
     相変わらず公式のwebページで見ると地味なんだけれど、現物の美しさに感激。
     数年前から、フォーマル(ちょいドレスアップ系)な装いに合いそうな、 時計を考えていて、フォーマルなら基本は「革ベルト」なわけですよ。
     時計の機能的な部分では、シンプルなほうが良い。手巻き三針で、 本当は日付も無い方が良いくらい。文字盤もどこまでもシンプルがいい。
     着るものが黒なら、銀色×黒革ベルト、靴やベルトが茶色なら、時計も 金色×茶革ベルトが良い。
     「銀色×黒革ベルト」で国産だとやはり「グランドセイコーの手巻き」が 一番だと思うが、値段の桁が違うので遠い将来の話。
  • 今回はそのヒトケタ下の価格帯で「金色×茶革ベルト」
     これは完全フォーマルというよりは、少しは遊びがあったほうが良い。 今まで「オリエント」「ハミルトン」「ORIS」他にいくつも良いデザインの時計が有ったけれど、 同じデザインの色違い…銀色の時計と比較して、どっちも良いかな、決め手にかけるな …と思って決めかねていた。
     今回のSEIKOは、グーデルカットの茶色の文字盤に筆記体っぽい、12,3,6,9の数字インデックス。
     写真で見ると大きめの数字が派手すぎるかと思ったけれど、実物は 数字が鏡のように磨いてあるので、ツヤのある文字板に溶け込むような感じで 目立たない。でも洒落ている。
     「牛革クロコ型押し」のベルトの中留は「ワンプッシュ三ツ折れ方式」になっていて、これも 高級っぽい。定価の数倍は見栄えがする。
     ついでにこの時計「300個限定生産」なので、街中でうっかり人とかぶるようなことも めったに無いだろう。
  • SEIKOの「エレガントモデル」系のデザインの時計は数年前までは、 4L25キャリバーを採用した「SARAシリーズ」で展開されていたが、今は生産完了。
     おそらく20万円前後の価格設定が、時勢に合わなくなったのだろう。
     四角い黒文字盤にトカゲ皮バンドの"SARA013"なんか、今見ても良いデザインだけれど、 定価231,000円じゃおいそれと手は出ない。半分の価格なら買っていたかも。
     メカニカルシリーズの最新一覧を見ると、初期に出ていた1970年代風デザイン のシリーズも終了している。
     赤・青・緑のカラー文字盤やカットガラスの時計は、自分が初めて時計選びを考えた 中学〜高校時代の流行を思い出させて今でも面白いと思うが、 ケースの形状が微妙に現代風のところもあって中途半端だった。
     レトロっぽいデザインを求める人は「オリエント」の方に行ったかも知れない。
     オリエントやロンジンは完全な「復刻デザイン」をやっているし、 「シチズン」もかなりレトロ・デザインのものを出しているが、SEIKOは あくまで「現代の時計」を作っている姿勢なんだな。
  • さて、今回の「茶系時計」はとっても良いのだが、これに合う服装が問題だ。
     そろそろ茶色のジャケットを新調しようと思っていたところなので、 良い機会かも。
  • 「陸ダイバーズウォッチ」のこと
     先日電車で「金コンビのロレックス・サブマリナー」を見かけた。
     「サブマリナー」は定番時計なのでよく見かけるが、金コンビ仕様の現物は初めて見た。
     (高価な)機械式ダイバーズウォッチのほとんどは、一生海に潜ったりしないのだろう、 私もダイバーズウォッチは好きだし、潜らない(笑)
     潜らないダイバーズウォッチの意義はというと「丈夫だから」。
     それは「硬派な実用時計」であって、使い込んで細かな擦り傷が付いたくらいが、 腕に馴染んで「陸」でもダイバーの本分だって、私は思うのです。
     あんまり高価で「海に行くときには外していくよ」って感じの ダイバーズウォッチも多々存在するけれど、それは潔くない(笑)
     だから「金コンビ高額ダイバーズ時計」は、微妙な存在だなって思う。
     ロレックスなら「ヨット系」の超ラグジュアリー時計が有るのだから、 そっちに行くのが正解だ。
     ついでに、いくら丈夫だからといっても、背広に「飽和潜水モデル」は 行き過ぎですな。水深600mとか1,000mとか。デザインにもよるけれど。
     世の中には「パイロット・ウォッチ」というものもあるけれど、これは 「仕事でパイロット・ウォッチをしているパイロット」が居るような気がしないので、 「陸パイロット・ウォッチ」の方が当たり前と思われ、全然有り(笑)
     ちなみにSEIKOには「ランドマスター」という心の底から「陸」な時計も有る。
     これは丈夫でとってもいい時計。
  • クロノグラフは「タテ目」が良いねって話
     店頭でちょっと色々観察したのだけれど、「クロノ針」が赤くなっている機種が なかなかカッコいい。
     しかし、普通のときにはデザイン的に煩く見える。
     そこで、「クロノ秒・分・時」が縦に並んでいると、リセットしたときに タテ一文字になってとてもすっきり。これが良い。
     もっとも、モノトーンのすっきりしたダイヤルだと、「ヨコ目」も良い。
     左右対称というのが、落ち着いて見える。
2010.3.27
  • 真間のしだれ桜
     今週は寒くて、開花したソメイヨシノも全然先に進んでいないわけだが、 「しだれ桜」がちょうど満開で綺麗だった。
     まあしかし、急いで家を出て精神の集中を欠いていたので、写真がイマイチ(笑)
     「PLフィルター」を使うと青空は美しいが、肝心の桜のコントラストが出ない。
     逆光がNGなのは当然ながら、順光でも桜が明るすぎてハレーションが起きるんだなぁ。
  • 「三遊亭楽太郎 改メ 三遊亭円楽 襲名披露興行」〜末広亭
     初日の行列に恐れを成した円楽襲名興行。
     今日は早い時間に家を出て即暇になったので、行列に参戦(^^;
     どうもやっぱり、昼には行列が出来始め、ちょっと寄り道して出遅れたら 二階席、危ないところだった(^^;;
     さらにぎっしり立ち見も入って大層な熱気。やっぱり円楽さんのブランドは 凄い。
     さて、出演者は
    • 滝川鯉斗(てんしき)
    • ぴろき
    • 三遊亭王楽(おなら)
    • 三遊亭円丸(いんかん)
    • Wモアモア
    • 春風亭昇太(ちりとてちん)
    • 桂歌春
    • 奇術
    • 三遊亭好楽
    • 桂歌丸(つる)
    • -お中入り-
    • 襲名披露口上(昇太・小遊三・好楽・歌丸)
    • 東京ボーイズ
    • 三遊亭小遊三
    • 桂米助(野球ネタの小話・猫と金魚)
    • ボンボンブラザーズ(曲芸)
    • 三遊亭円楽 (死神)
     全般の話しとして、大先輩方の話は小話で、円楽さんに花を持たせましょう という感じ。持ち時間のほとんどを襲名にちなんだ身内の四方山話をして、 さいごにちょっと小ネタで締める。
     しかしまあ、この世間話が面白い。さすが先輩方だ。
     楽太郎 改メ 三遊亭円楽
     演題は「死神」。怪談、ということになるのかな?
     良くわからないけれど、先代が得意としていた話なんですかなぁ?
     何箇所か演者によって工夫する場所があって、やはり「笑点」関係者は、 「笑点」ネタを入れてくる。
     大入り満点の客席にも「笑点」を見ている客が多いだろうし、そもそも 先代円楽さんが長らく「笑点」の大義利の司会をしていたものだから 良いのだけれど、わたしゃ「笑点」など見ていないので「内輪ネタ」 でわかりにくいなと思ったり。
     語り口で唸らせるような話が聞いてみたいところだが、そういうのは 独演会などでやっているのかなぁ。
     まあ、なかなか面白かったですがね。
  • 「とみきゅう」?
     話の中で、噺家が仕事前の暇つぶしに使っている近所の飲み屋として、複数の人の 「まくら」に登場していた。こんど覗いてみよう。
2010.3.25
  • 世界フィギュアスケート選手権
     日本はオリンピックのメンバーがそのまま出場するので、見ごたえがある大会。
     …と思っていたら、速報によれば、ショートプログラムで高橋1位、小塚4位なのは 順当だが、織田君は三回全てのジャンプに失敗して28位、フリーに進めずとか。
     あ〜、バンクーバーで切れた靴紐を交換したので馴染むのに時間がかかったのだな。
     …と言ってみる。本番に弱すぎだよ殿。
  • ペアは既に結果が出て、川口はオリンピックと同じ銅。
     つぎのオリンピックはどうかわからないけれど、まだまだ次回以降「世界選手権の金」 目指して頑張って欲しいね。
  • クロマグロの真実
     今回の「クロマグロの国際取引禁止」を提案したのはモナコ。
     地中海のクロマグロは、幼魚を取って生簀で育てる「畜養」が主流。 天然モノより「トロ」の割合が多くなって高価に取引されるのが 旨みだが、その幼魚を捕る段階で、かなり密漁が行われたり、枠を超える捕獲が 行われているのが問題視された。
     買い手の日本がいるからではあるが、EU域内での漁業者の不正が問題の 核心だといえる。
     マグロ消費の八割が日本だそうだから、これをカットすれば、 地中海のマグロの漁獲も半分以下になって、結果資源は保護されるのだろうが、 なんとも政治的でイヤらしい。
     そもそも近年は不景気の為か冷蔵庫に大量のマグロが眠っていて 価格も半分になっているそう。
     ようするにこれは、取引価格が低迷しているので、「国際取引禁止」の カードをチラつかせて、 今のうちに高値の取引をして売りぬこう、という身勝手な商倫理が 裏に透けて見える。
     だから、採決になったらEUの中でも反対票が入って、取引は続けることに。 ほとんど「ただの価格操作」ではないか?
  • さらにケシカランことには、モナコの提案では 「EU内の売買ならば国際取引ではないので、そのための漁獲は認める」 となっていたのだそうだ。
     EUの漁業者は、EU内で商売が出来るから困らない一方で、 漁業が輸出産業として国を支えているようなアフリカの沿岸小国は 干上がってしまう。大国(EU)のエゴイズムそのものだ。
  • いずれにしても消費の80%が日本だというのだから、 日本が輸入に際して「漁獲量の国際的取り決めを守っていること」を きちんと確認して買えば良いし、年間の輸入の総量も、おのずと上限が決まるはずだ。
     それ以上の買い入れをしなければ、売る方も「乱獲」する意味が無くなる。
     日本がイニシアチブを取って、資源保護問題に当たるべきなのだ。
     最近では国内で「マグロの完全養殖」に成功したという話も聞く。
     そうなれば、もはや「野生動物」では無くなって、牛や豚と同じ食品だ。
     もっとも、米国人が食べる牛肉のようにマグロを食べたら、水銀汚染で 健康被害が出そうだけれど。
     そのあたりの問題もあるので、日本人としては「マグロ」に必死になるより、 「サンマやイワシを安く食べられる生活」のほうが自然で健康的だと思う。
2010.3.24
  • 『けいおん!』紬ちゃんタクアン
     2月に「Y'sマート秋葉原店」限定で販売され、即完売になったアイテムが、 Y'sマート市川店(市川シャポー内)でそ知らぬ顔で販売されていた。
     作中の金髪キャラの「マユゲ」がタクアンに見えるというネタから商品化されたようだが、 「秋葉店」でヒットした賞品が、総武線で20分離れた「市川店」でどれほど健闘するだろう?
     一応カタギのスーパーですよ(笑)
  • 野菜価格が落ち着いてきた
     原因から価格変動に三日くらいかかるようだ。
     妻が「根菜をつかったうどん」…なんちゃって「ほうとう」を作った。
     具は「ほうとう」風だが、麺が「きしめん」。うんうん近い近い。
     カボチャが入っているところが「らしさ」を出している。今の時期の カボチャは昨年の夏から秋に収穫・保存したものを出荷しているのだろうから、 天気による価格変動は無いなぁ。
  • しかし今思うと十数年前の「米不足」は凄かった。
     当時も基本は自炊だったので、米の代りに毎日のようにパスタ料理 だったな。サンドイッチのバリエーションも習得した。
     小麦粉生活。今ならスパゲッティだけでなく、肉料理にショートパスタを あわせるとか、雑穀でヘルシー料理とか、そもそもワインかビールがあれば、 米なんかいらないとか、色々バリエーションのある生活が出来そうだが。
     しかし、「小麦=輸入食料」があれば米はいらないかというと、 「田んぼ」は梅雨や台風の洪水から私たちを守る貯水池の役目も有るので、 耕作地の面積は維持していただきたいものなのであります。
2010.3.23
  • 野菜価格が高騰
     週末は妻が寝込んでしまい静かに暮らした。台風並みの春の嵐もあったし。
     というわけで、悪天候のせいか、市内のどの店を覗いても、どの野菜も ほとんど先週の2倍〜3倍の価格になっている。
     「農作業が出来なかった?」と考えてみたのだが、そこまで全国的に長時間 荒れていたわけではない。もしかすると「中国などからの貨物便(空&海)」が運行で きなかったのが原因ではないだろうか。
     食料を海外に依存していることは、そういうこともある、ということだな。
     もちろん、国内でも台風が来れば収穫は出来ないし、漁業などは途端に出来なくなる。
     むしろ、「生野菜を使わないメニュー」のレパートリーを持っておくとか、 冷凍・缶詰野菜(グリンピースとか、トマトとか)の活用を知っているとか、 「生活の知恵」で自衛できるのが賢い生き方だなと思う。
     今回も、肉や保存の利く根菜類(ジャガイモ、ニンジンetc.)や、もやし等は あまり価格変動が無い。
     つまり「カレー」を作ろうという話ですか(笑)
     焼肉+もやしナムルとか。アリですね。
2010.3.22 [振替休日]
  • ミュージックDD(スペック)
     久しぶりの原理不明なオーディオ・アクセサリ。
     スピーカーの「逆起電力」を吸収する、というアダプタ。一組45,000円
     完全にパッシブ素子で構成され、スピーカー端子に接続する。
    (ちなみに、これを開発したスペックという会社は、これを売るためだけに設立されたようだ。
     一日1,2個も売れれば毎月100万は稼げるだろうからいい商売。)
     スピーカーの逆起電力とは、アンプの信号で駆動されたスピーカーのコイルが、 バネの力で戻るときに発生する電力。
     通常はアンプの(十分に低い)内部抵抗で消費されて、力学的にはスピーカーの振動に 「電磁ブレーキ」をかける働きがある。
     この働きが無いと、アンプの電力で駆動された振動板は、バネのようにボヨヨ〜ン と動き続けるので切れの悪い音になる。特に低音ユニットは重たいので影響が大きい。
     ちなみに、公式サイトによる「ミュージックDD」の効能は、
    ミュージックDDの特長
    オーディオ機器で音楽再生を楽しまれるとき、一般的にスピーカーユニットのボイスコイルには、アンプ出力の時間変動に応じて、常に“逆起電力”が生じてきます。この“逆起電力”は、スピーカーコードを通じてアンプに回帰し、入力信号通りのスピーカー駆動を難しいものにしています。RSP−101をスピーカーに接続すれば、この“逆起電力”を吸収し、特に中域から高域のスピーカーインピーダンス変動を低減します。その結果、より忠実なスピーカー駆動が可能となり、スピーカー分解能と立ち上がりが改善され、相反する自然な余韻も再現されてリアルなサウンドと豊かな音楽性をもたらしてくれます。
    ※オーディオ機器や音楽の種類によって効果は異なります。なお、聴感上の効果には個人差があります。
     何を言っているのか全然理解できない(^^;;
     効果については「聴感上の効果には個人差があります」と明言しているので 触れないことにする(^^;が、「“逆起電力”を吸収」するために、スピーカー端子に この箱を接続すると、「逆起電力」だけでなく「アンプの出力」も吸い取る。電線は 同じ端子に繋がっているから。
     そして、アンプの出力が数十ワットもあるのに対して、高々スピーカーのコイル から発生する逆起電力はミリワットの世界。千倍、万倍の違いが有る。
     そう考えると、この装置の働きも、スピーカーよりむしろアンプの出力への 作用が千倍、万倍というオーダーで強いと思う。
     まあ、逆起電力だけを吸収とか、そんな旨い話は無い。(メーカーも「だけ」とは書いてない)
     言い換えれば、「そんな旨い話」が有るならば、スピーカーメーカーが ネットワーク回路の一部として実装すると思うよ。
     現実には「通常の接続」で最高の音が出るように設計しているのだから、 異物を挟んだら想定外の音になる。ということは言える。想定外の音が、 元より良い音かどうかはユーザーの価値観に委ねられるわけだが、 それは解かるよね?
  • こういう品物は、民間療法の怪しいキノコとかに似ている。
     本当に薬効が確認されて効くものなら、医薬品として承認されて、医者が処方する。
     工業製品の場合は、効果がある回路なら、メーカーが製品の設計に取り入れている。
     スピーカーの場合なら、振動板の質量がゼロで、ダイヤモンドのように固くて、 面積が数平方メートルあって、アンプの駆動力が無限大なら原音再生できる。 …って、理想の状態は存在して、物理的には無理なので色々な工夫があるわけだが、 王道に沿ったモノ作りをすると、こういう小手先のアクセサリーより、 お金が掛かるのは確か。
     というか、大人のおもちゃとして「払えてしまう金額」で次々と小物を 発売する業者に乗せられてしまうのがダメダメだよ。
     本当に本気でやるなら、田舎に引っ越して広くて頑丈なリスニングルームの 建設からやる必要があるけれど、数千万円かかるモンね。
     でも、そういう環境を整えたら、普通に売っているまじめな商品が 十分気持ちよく鳴ると思うんだ。部屋とスピーカーでオーディオの半分以上は 決まってしまうのだから。
  • というわけで、理想論は夢が無いかというとそんなことは無い。
     オーディオするために過疎の村に引っ越して、家を建てて、 発電所に近い(笑)とか、電源環境がクリーンだとか、そもそも静かで、 回りを気にするほど人家も無いとか、爆音出せるし本気でオススメ。
     チマチマと機材を買い換えて、毎年100万円以上も使ってしまうようなオタクは、 完全に「田舎に引っ越して建物からはじめる為に住宅ローンを組む」 ほうがCP高と思う。
     ま、私自身は110インチのスクリーンの張れるリビングのあるマンション に引っ越したことで、それはそれで満足しているのだけれど。
     でも、無駄に広い実家に里帰りするたびに、シアターにリフォーム したい気持ちはするね。ほんと現状は昔ながらの大工が作った、 中途半端な部屋ばかりで使えないけど(^^;
2010.3.21 [春分の日]
  • 末広亭・3月下席初日〜三遊亭楽太郎改メ円楽襲名披露興行
     見たわけではない。開演の三時間以上前に前を通り掛かったら、ほんの 300人ほどの定員のところ、すんごい行列が出来ていて仰天してしまったと言う 話。
     「初日」ということも有るかもしれないけれど、熱心な人も多いんだね。
  • 新宿フラメンコの祭典(@新宿文化センター)
    [HP] 出演:
    1.石井智子スペイン舞踊団(シギリージャ)
    2.南風野香フラメンコスタジオ(ガロティン)
    3.大塚千津子フラメンコ舞踊アカデミア(ソロンゴ ヒターノ)
    4.鈴木能律子フラメンコスタジオ「べレン」(ファンダンゴ)
    5.小林伴子舞踊団 ラ・ダンサ(ブレリア・カスタネットパフォーマンス)
    6.小松原庸子スペイン舞踊団(ラ・ビダ・ブレベ)
    --*-- 7.ローラ・ハラミージョ舞踊団 (エル・フラメンコより出演)
     a.ローラ・ハラミージョ/へレス・エレーラ/ベゴーニャ・アルセ/ウーゴ・サンチェス(ソレア・ポル・ブレリアス)
     b.ベゴーニャ・アルセ(タラント)
     c.ウーゴ・サンチェス(ソレア・ポル・ブレリアス)
     d.ローラ・ハラミージョ/ベゴーニャ・アルセ(グアヒーラ)
     e.へレス・エレーラ(シギリージャ)
     f.ローラ・ハラミージョ(アリグリアス)
  • ビストロ「クレッソニエール」(新宿三丁目)
2010.3.20
  • マグロ・クジラ・GM・狂牛病・トヨタ
     最近起きた「トヨタ車の暴走事故」が次々と狂言だったことが発覚した。
     クロマグロを絶滅危惧種に登録する試みは、漁業国の団結で幸い阻止された
     こういうのが全部、「仕返し」の趣旨を含んでいる気がする。
     狂牛病に関する日本の「米国産牛肉の輸入禁止措置」は、ほとんど科学的でなく、 そもそも日本の牛肉の方が屠殺方法も洗練されてないし、狂牛病発生率でも 米国に劣っていた。それが、消費者より国内の畜産業者を保護することを第一に考えた 役所の指導・政策で、まともな米国の農家は理不尽に感じていただろう。
     車に関しては性能と商売で負けて、反感を持っている。
     そのあたりの、感情的な仕返しがトヨタとマグロとクジラに集中したのでは ないかなあ。
     米国人は「日本人の食肉は主にクジラで、鯨を禁止すれば代わりに米国産牛肉が売れる」 と思っている人も多いんじゃないか。
     「今トヨタを訴えれば、大儲け」と思ったプチ詐欺師も大量発生しているだろうな。
2010.3.19
  • シェイクスピアの演出についてじっくり考える
    シェイクスピア時代の劇場は張り出し舞台だった
    彩の国のH6には「馬に乗って登場シーン」が頻出
     H5には「馬について語ったら観客は想像して欲しい」とある。R3には「馬を!」 のセリフがある。でも馬は出てこない。しかし、H6の演出には馬が登場する。 H6の冒頭には「今日ここへ来たのはロンドン塔視察のためだ。 ヘンリー亡き後不正がはびこっているらしい」と誰に向かって言っているのかわからない 説明セリフがある
     こういうセリフは「近代リアリズム」的にはありえない。不用意な感じがする。 戯曲のト書きには城や戦場の名前が書いてあるが、芝居の客にはわからない
    材源の料理に力を振るったシェイクスピアの再構成は難しい

2010.3.18
  • グラインドボーン音楽祭2009/歌劇「妖精の女王」H.パーセル作曲(BS2)
     シェイクスピアの「夏の夜の夢」のオペラ版。というより、劇伴奏が ゴージャスになって歌もあるよ、というくらいだけれど。
     しかも、何故「夏の夜の夢」でなく、「妖精の女王」と改名しているのかが わからない。
     とりあえず、前半のセリフを聞く限り、カットしたセリフはあるようだが、 話が原作と大きく変わっているところは無いようだ。
     演出的には、貴族や娘たちはオーソドックスな中世的衣装。
     だが、職人たちは現代の職人姿で、ツナギを着ていて、道具は電動。
     妖精たちは、ちょっとパンクっぽい要素が入ってる。
     冒頭の「娘の恋愛に反対するシーン」は貴族の館風なのだが、「郊外の森」 への転換は、照明を落として、館の左右の壁が舞台の床ごと左右に割れて後退し、 いわゆるシェイクスピア的な「張り出し舞台」に転換する。
     なかなかアイディアがある仕掛けだ。
     …とおもいつつ見ていると、中盤からシェイクスピアの戯曲には登場しない 人物が色々(太陽神と四季の精など)登場して、おめでたい歌を歌いだす。 当然、ストーリーは全然進まない(^^;;
  • ペーパークラフト
     レザックでザクを作るってのは面白いのではないか。瞬間芸だけど。
     あ、1stガンダムの話ね。
     00のフェルトのフェルト人形とか。
  • 冷やし中華、始まりました
     近所のスーパーで11月頃「冷やし中華の生麺」を見かけ、 「あれはマボロシか?」と思っていたのだが、今日、同じ売り場で、今シーズン初めての 冷やし中華生麺を発見。しかも、「今日だけ半額セール」をやっていたのは、 たぶん、今日から販売、ということに違いない。
     ということは、「冷やし中華の生麺」の販売が停止しているのは、 12,1,2月の三ヶ月だけということになる。暦上の「冬」だけ。
     勢いで「ゴマ」と「醤油」の二袋(6食)買ってしまったゾ(笑)
2010.3.17
  • 実物大ガンダムが再公開
     7月24日〜11年1月10日、JR東静岡駅北側の東静岡広場に設置される。
    今回は右手にビームサーベルを持ち、夜になるとサーベルが光り輝く。
     …夏休みに見に行きますか?
  • NHKの「ハイビジョン ウィークエンドシアター」が4月から 「プレミアム シアター」という番組に衣替えするそうだ。
     当初は「ハイビジョン=プレミアム」だったのが、 地上波がハイビジョン化して「ハイビジョン=当たり前」になったからだな。
     この番組はコンスタントに「オペラ」を放送してくれるのが、他局に無い 素晴らしいところ。今後も番組内容があまり変わらず維持されることを期待したい。
2010.3.16
  • 三谷幸喜/東京サンシャイン・ボーイズ『ショウ・マスト・ゴーオン』(BS2)
     NHKで古い芝居の録画の放送。
     シェイクスピア繋がりで「マクベス」を上演する劇団の裏側を描いた作品。
     マクベスは「佐藤B作」だけれど、彼が「舞台に上がっている」間の舞台裏の話なので、 ほとんど登場シーンが無い(^^;
     脚本は「英文学者が半分趣味で再構成した「マクベス」」の設定だが、稽古の進行につれて、 座長の手でどんどん書き換えられ、作者が「これはもう私の作品じゃない!」と怒り出すのは、 『ラヂオの時間』にも通じる設定だ。
     それにしても、老人で今にも死にそうな座長(超巨匠)によるマクベスは、 如何にもありそうと言うか、特定の誰かを想定している、というか。
     さらに、その演出が座長のわがままで、ひとり何役もの早変わりになっちゃって、 その上舞台では「私は○○だ!ここは××だ」とか、わざわざ近代演劇理論的には 典型的「やっちゃいけない脚本・演出」 を見せてくれるところが、演劇好きの「ちょっとマニアックな笑いのツボ」 を突く。
     劇中劇のマクベスは「芝居がかった芝居」で、本筋の舞台裏のストーリーは「リアリズム」 という、コントラストなんですね。
     若手俳優が「女装してマクベス夫人をやらされる」ということで、最初は 反発していたのが、だんだん「俺には女装が向いているかも…」と言い出し、 「女装○○シリーズ」をあれこれやりたい!と言い出すエピソードも、 シェイクスピアの時代は女性役は男(少年)がやっていたという、歴史を踏まえた ギャグと思うが、最近では蜷川さんが美男を多数集めて「男だけのシェイクスピアシリーズ」 をやってますね。でも、『ショウ・マスト・ゴーオン』が書かれた時代には、 まだギャグだった。
     脚本としては、舞台上演中に次々に持ち上がる問題を解決して「なんとしても幕は下ろさない」 というはっきりした目的があり、次々と降りかかる難題、ちょっとしたトラブルから大ピンチまで 旨く配置されている。
     冒頭に振ったネタがラストで生きてくる伏線もいくつもあるし、 最初から最後までずっと続いているネタもあって、ダブルプロット風にも見える。
     演出は登場人物の多いこともあり、ちょっと舞台上がゴチャゴチャした感じだが、 「舞台袖」というもともとゴチャゴチャした場所での話だから、そんなもの なのかも知れない。
2010.3.15
  • 金〜土曜に作った「ドミグラスソースの残り」を冷凍
     200gちょいずつ分けて3個。先日のシチューに使ったのが500g弱なので、 1200gくらいあったのか。
     約6時間かけて、よくぞ煮詰まったものだと思うが、これ以上絞れないくらいの弱火で 調理しているので、それほど燃料(ガス)は使っていないような気もする。
  • 「ドミグラスソースの絞りかす」をベースにカレーを作る。
     絞りかすには、ひき肉状にバラバラになった「牛すじ肉の繊維」と、 トマト、ニンジン、タマネギの細かな繊維がいっぱい。
     ベースの絞りかすに、ニンジン、タマネギ、ジャガイモと普通のカレーの具に なる野菜を足し、コクを出す為、自家製パンチェッタ(濃い塩豚)の細切れも投入。
     土曜の昼に試しに少量作ったものはスジっぽさがあったので、 少し水分多めにして、今回は時間の許す限り煮てみる。
     すじ肉のコラーゲンが大量に入っているのでトロミがあり、パンチェッタの 塩味が出て、市販のカレールーを入れなくてもすでに「煮込み料理」として 成立しているっぽい感じ。
     そこにルーを入れると、ほとんどスジっぽい口当たりも無くなって とても濃厚なカレーになった。これは正解だ。
     付け合せに「クレソンのサラダ、アンチョビー・ドレッシングがけ」
     先月塩漬けにした「自家製アンチョビー」がそろそろ使わないと怖くなるので 試しに。レシピには「オリーブオイル、ゴマ、にんにく、タカノツメ、アンチョビー」 を加熱して色が変わったらOKという感じだったが、加熱時間が長めのほうがいいかも。
     「自家製アンチョビー」自体は、「発酵臭」は薄くて、ひたすらイワシの油&塩漬け という感じに近い。
     塩が多すぎるのか、これはなんだか1年くらい変化が起きないような気がする が、まあまあ「アンチョビ」と言っても差し支えない気はする。原価は一山200円だし。
2010.3.14
  • 芝居 彩の国シェイクスピア・シリーズ第22弾『ヘンリー六世』
    [公式サイト]
    2010年3月11日(木)〜4月3日(土) 全15公演 の三日目
    午後1時〜9時半(本編7時間、休憩込みで8時間半)という長い作品なので、土日公演を中心として 平日は一日置き公演。鑑賞する側も気力体力が必要。
     ちなみに、事前情報では「上演時間6時間」となっていたので、一時間くらい伸びた?。
     パンフレットによれば、演出の蜷川氏は「シェイクスピアの歴史劇はつまらない」 と避けていたのだが、翻訳の松岡和子に加えて、構成を河合祥一郎(シェイクスピア学者)が 担当してくれるということで、腰を上げたのだとか。
     河合氏は、通常「三部作で合計9時間」かかる本作を、「二部、7時間」に再構成した。
     そもそものきっかけは、 「新国立劇場の「ヘンリー六世」2009/11」にあわせて、一緒に盛り上がってしまおう、 という思いつきだったらしいが(^^;
    (もっとも、新国立劇場の9時間バージョンにしても、多少のカットは存在した)

     今回の7時間バージョンは、稽古に入るまでは「6時間」と、各種媒体で言及されており、 脚本(台詞orページ数)の分量は2/3程度になっていると思われる。
     一応関係各位はこの再構成に満足しているようではあるけれど、私としては、
    「そこをカットしたら話が繋がらないな…」と 思う場所が無くもなかった。いくら長くてごちゃごちゃして見えても、細い脇道まで、 ごちゃごちゃ書いているのがシェイクスピアの戯曲の面白味の秘密なのかもしれない。 「歴史としては大切で無い部分」をカットしてしまったら、残りは「歴史」で、 「シェイクスピア濃度」が目減りしてしまうのでは?と、 そんなことを考えさせられた二つの「ヘンリー六世」なのだった。

     さて、感想。
     舞台は上手、下手に大きな門を作り、対立する陣営が行ったり来たりする動きを基本にして、 その横に細長い舞台を、観客でサンドイッチするという仕組み。
     つまり、舞台上に4列分くらいの客席がある。
     そして、さらに舞台の奥に大階段があって、奥行き方向の出入りもある。
     もちろん、本来の客席の側からの入退場もある。
     監督的に「客席との垣根が無い感じ」を出したかったようだが、主に「上手下手の門」 から登場して両陣営がにらみ合う、という構図が多いため、なんだかずっと 役者の横顔ばかり見ている感じがした。
     横に細長い舞台で奥行き方向の表現がほとんど無いというのは、「説明的」 な感じになって、なかなか臨場感が湧かない。
     場所が二階席でなく、一階の舞台至近の席ならまた違った感じがするとは思うが。
     舞台には最初何箇所にも「血のり」がぶちまけてある。
     これを「埼玉ゴールドシアター」の役者のおばさんが「掃除婦」になってふき取る シーンから始まる。
     ここが「貴族の戦争の後末をするのは庶民だ」という解釈。
     バックには「現代の街のざわめきや機関銃、ヘリコプターの音」が流れている。
     「おやおや」と思ったが、話が始まると完全に中世イギリスになるが、 時たま民衆の一揆に参加する男が「サングラス」を掛けていたり、所々に引っ掛かりが。
     舞台装置は真っ白な舞台に照明を使って「扉」を描いたりする他には、「玉座」と 「ジャンヌダルクの火刑台」「バラ園の木」「草むら」が出てきたくらい。
     後は、フランスの場面では空から「ゆりの花」、英国では「白バラ」「紅バラ」が 降ってきて、大きな戦場で戦死者が出ることを、巨大な「赤黒い肉片」(のようなもの) が、ドサッ、ボトッと落ちてくることで表現。
     「肉片」はたぶん座布団よりは重そうで、恐らく客席最前列の人は、物理的に 危険な感じがしただろう。空気抵抗のために、必ずしも垂直に落ちるというわけでは ないようだし。
     そして、ほとんど絶え間なく降り注ぐ赤白のバラの花は、最初はともかく、 ず〜っと降っているとなんだか鬱陶しい。場面転換のたびに、「お掃除おばさん」が 片付けるのだが、一分たらずの時間とはいえ、掃除の間芝居は止まるわけで、 何十回と無く繰り返す掃除で、10分、20分と使ってしまう。6時間に収まらなかった 原因の一つだろう。

     時間が長い原因のもう一つは「充実の殺陣」
     それ自体はまったく「良いこと」なのだが、ト書きで「戦いながら○○登場」 と書くのは一行でも、実際に演技を付けたら1ページの台詞をしゃべるくらいの 時間は使ってしまう。
     蜷川氏は「外国の歴史やチャンバラなんか面白いと思えなくて…」と言って 歴史物を避けてきたそうだが、戯曲の短縮・再構成を図る中で、かえって 戦闘シーンの時間的比重が大きくなってしまったようにさえ感じる。
     まあ、鎧兜はなかなか見栄えがしたし、刀も軽量なものでは有っても 本当の金属製らしく、刃は付いてなくとも、切っ先がかすれば怪我をしそうな 精巧なもの。
     それで、真剣に切り合いをするんだから役者も真剣にならざるを得ない。
     むしろ、最前列の客はヒヤヒヤものじゃないか?うっかり手が滑って 剣が飛んできたりしたら、相当危険。役者も客も、最後まで事故の無いことを 祈りたい気持ちだ。

     初日から日が浅い為か、ちいさなトラブルは幾つかあって、まあ、これは 生の舞台を見る楽しみの一つのようなもの。
     第一部のジャンヌダルクの火刑のシーンで、ジャンヌ(大竹しのぶ)を 火刑台に縛り付けたロープがポロンと外れてしまい、ジャンヌ本人としては 「ちゃ〜んす」とばかりに逃げ出したものか、ここは「見えないロープで縛られてる」 気分で押し通すべきか、悩む大竹しのぶの姿にこぶしを握ってしまった(^^;
     結局袖に下がった兵士役が気がついて縛り直しに来たのだが、 アドリブでジャンヌを縛った杭をバンと叩いた拍子に、杭に掲げた「罪状の札」が ぽ〜んと外れて飛んでいった(^^;;;
     これには一瞬会場がシンとなったが、ヨーク(か誰か)が、「おい、何か外れたぞ」 とか言いながら拾ったりと、芝居を追加していた。
     なかなか、ハラハラさせられた。
     ほかにも、(たぶん)ヨークが、玉座をグワシッと鷲づかみに掴んだら、 背もたれの装飾がメキメキッともげてしまったり、屋外のシーンでうっかり シャンデリアが出たり、小さなミスは色々。
     グロスターの死に様の描写で「目をカッと見開いたまま…云々…」のくだりで、 しっかり目を瞑って死んでいたのも、気になったといえば、なったかな…。
     しかし、役者のせりふが出てこないことはほとんど無くて、子役がカミカミで 可愛かったくらい。ほんとうに役者は大したものだ。

     役者はみな、なかなか良かった。
     吉田鋼太郎(ヨーク)は、新国の「渡辺徹」が、 鷹揚でマイホームパパっぽい空気を持っていたのに対して、最初から 「ヘンリーから王座を奪取するぞ」という表には出せない情熱でジリジリ とした感じがにじみ出ていて、いい感じ。
     大竹しのぶの「ジャンヌ・ダルク/マーガレット」は、キャスト的には目玉。
     「取り付かれた系」の芝居は先の「マクベス夫人」でも感動というか、薄寒いほどの 迫力があったけれど、今回も中々。特に「マーガレット」は後半に行くほど、 役との一体感が増して凄い迫力があった。
     上川隆也(ヘンリー六世)は、冒頭の少年時代は子役が演じており、 子役がとても「良い子感」があって良かった。
     やっぱり「若手俳優」が無理して小学生くらいの演技をすると「アホの子」 にしか見えず、なんだか主旨と違ってしまう気がする。
     青年から晩年は上川隆也。
     ヘンリー六世は、時々聡明、時々おばか。妻の尻にしかれたり、何もかもお見通しだったり、 統一した人物像が見えにくい人物なのだが、今回の芝居でも「良くわからない人」だった。
     しかし、仮にも(?)一国の王であるのだから、個人的にはもっとスジを通して、 「貴族の権力闘争の世界ではまったく役立たずなのだけれど、それは神と平和を 愛しているからだ」 という裏設定(?)を押し通せばもっと「主役感」が増すような気がする。
     高岡蒼甫(リチャード)は、非常に「イイ男」
     (後の)「リチャード三世」といえば、せむしでびっこで顔も悪い設定だが、 やはり舞台の上ではイイ男のほうがイイに決まってる(笑)
     演出の蜷川さんが、彼の妻の「宮崎あおい」に会いたいのでコネ作りに呼んだという 憶測もアリ(^^;だが、実生活で学生時代には家庭崩壊を経験したり、いわゆる「ワル」 をやっていたこともあるという経歴や、映画の方で「不良学生役」をたくさん やっている経験がアピールしたのかも。
     いずれにしても、なかなか魅力的な悪党っぷりで、将来は「リチャード三世」も 演じてもらいたい、と思った。
     蜷川さんならきっと魅力的な「リチャード三世」を作るだろう。
     池内博之(サフォーク伯爵/クラレンス公ジョージ)も役にぴったり。
     前半のサフォーク伯爵役では、そのくりっとした 目力(メヂカラ) で、マーガレットに惚れて彼女と王座を同時に手に入れたい「マチガッタった野心家」 の感じを良く出していた。
     「新国の村井国夫」では、やはり「ちょっと年配に過ぎる」と感じて、恋人というより 保護者っぽく感じたが、池内博之なら納得だ。
     後半の「クラレンス公ジョージ」も、白バラ赤バラ両陣営をフラフラと寝返る 「自分が一番大事」な人で、信用できない感じが、キャラに合っていた。
     ほめている。…念のため。  「シャルル」の長谷川博己は普通の出来だと思うが、 「新国のシャルル(木下浩之)」より印象が薄い。これは脚本のせいか?
     草刈民代(トールボットをはめる貴婦人/グレイ婦人エリザベス) は、キャスティング的には人を呼べる目玉的なポジションだと思うのだけれど、 そんなにセリフのある役柄じゃないので、なんとも。
     美しい設定の役柄を美しい女性が演ずるのは良いことだが、 「新国のエリザベス・グレー夫人(那須佐代子)」の方が 印象が強かった気がするのは、これも脚本のためか?
     最初はNoを言っていた彼女が、エドワードの求婚に翻意して、やがて 権力を志向する移り変わりをくっきりと描いて欲しかった予ね。
     そのエドワード、長谷川博己(シャルル)は、 「新国のエドワード(今井朋彦)」の方が断然良かった。
     戦国武将としての有能さと、人物としての総合的な評価がまったく食い違う人… ってキャラが、今井朋彦の芝居ではムンムン匂い立っていた、ですよ。
     「惣領の甚六」って言葉がありますが、まさにアレですよね。
     真ん中は、上と下を見ているんで上手く立ち回るようになる、っていうけれど、 この話でもそう。
     ちなみに、リチャードは三男だけれど末っ子ではなく、母親から疎まれて 育ったかわいそうな子なので悪くなったのは仕方ない。でしょう。
     瑳川哲朗(グロスター伯爵)は、役には良くはまっていた。 ベテランの安心感。
     …こうして振り返ってみると、「新国版」では「あの役/役者が良かったなぁ」 と思い出すポジションに「彩の国/蜷川版」で印象の薄い役がいくつもあることに気がつくが、 特にどれかの役者が悪かった印象は無いので、その役の美味しいシーンが 脚本で削られていた、ということだろうか。
     もちろん、ただ上手くて自然に役にはまっているだけでは、こういう長い芝居では印象に残らず、 「何かひっかかり」のある芝居のほうが印象に残るものだとは思う。

  • 衣装は大変に豪華だったし、枚数も多かった。
     枚数が多いのは「時間経過」を表現する為に、時代が飛ぶ場面で必ず衣装換えしたと思われる。 甲冑を着けている人なんかはずっとそのままだからいいが、王様や女性陣の 衣装室はもの凄いことになっているのだろう。
     ヘンリーの赤バラ派閥の人物は、赤を取り入れた…所ではない、何もかも真っ赤 な衣装を身につけている。これは思い切り良くてわかりやすかった。
  • 「真っ白な舞台」は、照明効果や血糊、撒き散らされる赤いバラなどを よく見せるためなのかも知れないが、なんだか「清潔で実験的な空間」という感じ。
     時間的にも長く、宮廷から荒野の戦場まで、あらゆる舞台で 展開する芝居なので、「抽象的で何も無い空間の方がむしろ良い」という 考え方は有りだ。というか、他にどうしたらよいのか、ちょっと考えにくい。
     シェイクスピアの時代には、照明効果や「暗転」なども多分無かったわけだし、 セリは有っても、吊りモノは無かった。天井が無いからね。
     相当の部分を観客のイマジネーションに頼らざるを得ない。
     むしろ、「何も無いこと」が前提だからこそ、これほど「舞台転換」の 多い戯曲を書くことが出来たと言えるだろう。
     でも、「真っ白」で、「舞台の向こうにも客席がある」という 作りが、なんだかシックリこない感じ。この形式を選んだ時点で、 「背景幕」なんかも使えないし、制約は大きい。

     「新国」黒をベースに、奥行き方向を最大限に使った舞台で、 「彩の国」とは間逆の発想。もちろん、「新国」が先発なので、意識的に 「彩の国」が白くて横長の舞台にしてみたということも有るかもしれない。
     私が考えても、なかなか「こうしたほうが良い」なんてアイディアは 出てこないのだが、「黒」の方が大河ドラマ的な重さがあるのは確か。
     蜷川さんが「白」を基調に選んだということは「そういう重さは止めよう」 と考えたということなのだろう。
     でも、考えてみたら舞台は「荒野(戦場)」「城門」「城の中」のほぼ3パターン で行けてしまう。とも言える。  「子供のためのシェイクスピアカンパニー」のように、何でも「机と椅子」 の組み合わせで表現してしまうような舞台にはぴったりかも。

  • というわけで、総合的には「彩の国」はフレッシュな役者を起用したことによる 華やかさや、殺陣の鮮やかさが印象的な一方で、シェイクスピア劇全般で感じる 「セリフのスピード感・充実感」が薄かった。
     それに関しては、普通に戯曲を読んだほうが引き込まれる感じがするほど。
     演出による物語の起伏を感じなかった。
     花びらの降下&掃除の「執拗な繰り返し」が、 王侯貴族の物語と世界を繋ぐ、いわゆる「通奏低音」的効果を狙ってやっているのだとしても、 芝居の流れをさえぎっていると感じたことは、明らかなマイナスではなかったろうか。
     「新国立劇場」の方は、実力派の役者を揃え、語って聞かせる正統派。
     「彩の国」のキラキラした役者萌え的舞台も捨てがたいが、セリフを効かせてナンボ のものであるという点で、「新国立劇場」の厚みは見事。
     蜷川氏は「よその国の歴史モノなんか興味無い」とかいうけれど、 人気の高い『リチャード三世』なんて、『ヘンリー六世・三部作』の直系の 続きの話だし、歴史劇といっても、シェイクスピアはかなり自由に歴史を 改変・再構成して「人間ドラマ」に作っている。
     やっぱり歴史ドラマでも芝居の面白みは「歴史」ではなく「人の葛藤」にあると、 この二つを見て、戯曲も読んで思った。つまり、人を描くためには、 シェイクスピアの原作のあの分量は(ほぼ)必要だったのだと思うのだ。
2010.3.13
  • 映画『超劇場版ケロロ軍曹・誕生!究極ケロロ 奇跡の時空島であります!』 (TH錦糸町) ★★
    [公式サイト]
     「イースター島の精霊たち」が主人公といえる話。
     本編中にイースター島とモアイに関する説明が多々アナウンスされるのだけれど、 40代以上の「オカルト・ブーム体験世代」のおじさんにとっては、まったく無用の説明で、 ちとうっとうしくも感じたが、今の子供にはモアイとか、基礎知識は無いのが 当たり前なのかな?
     そのイースター島の海底で人類の調査隊が発掘した「封印」から、古代のいたずら好きの 精霊「アクアク」が復活。
     こいつは「敵の能力を搾り取って自分のものにする」という技を持っている。
     クルルの頭脳、ギロロの戦闘力、ドロロのスピード、タママの技などを吸い取って 巨大な存在になるアクアク。
     吸い取られた小隊メンバーがへろへろで使い物にならなくなっていく一方で、 「ケロロの能力を吸引したら、やる気が無くなってジ・エンド」…かと思ったら、 「吸い取るべき長所が何も無い」ということで仲間はずれにされた(^^;;
     そんなわけで、ケロロと冬樹と「島の良い精霊たち(マナ)」が力を集めて 戦うことになる。

     というわけで、結果的には地球滅亡寸前までいくのだけれど、面白さ的には 前作と同じくらい。ケロロ映画としては中くらい。
     舞台が「絶海の孤島」なので、逃げも隠れも出来ないさっぱりした感じがした。 もちろん、イースター島は観光地なので人の暮らしもあるのだけれど、 作品の中では冒頭で冬樹が迷子になるシーンでちょっと出てきただけ。
  • しかし考えてみると、劇場版のケロロ達は地球をまもってばかりだ。
     たまには「まじめに地球侵略」をしてみたほうが、案外軽くて楽しめる作品に なるのかも。
     ケロン軍の古代兵器(キルル)を封印するシリーズはけっこう面白かったけれど。
  • 『うみねこのなく頃に』
     のだめの監督「今千秋」の仕事っぷりを観察する目的で、ちょいと録画。
     メイドさんの声(=釘宮理恵)が『銀魂』の神楽(かぐら)に聞こえてしょうがない(笑)
     それはともかく、セリフが「四角いフキダシ」の中に書いてあるように見えてしょうがない。
     原作が「ノベル形式のアドベンチャーゲーム」…プレイヤーの入力によって 順次テキストが表示される…なので、説明口調は仕方ないことなのかもしれないが、 もう少し「脚本」をドラマ向けに再構成しないと「止め絵の連続」 …(紙芝居?)的な表現にとどまるというか、アニメにする面白みが引き出せていない と思うね。声優さんが読み上げてくれるのがゲームより楽、ってくらい。
  • Staub(ストウブ)話・ビーフシチューを作る
     昨晩完成した「ドミグラスソース」を使って、今日は「ビーフシチュー」を作る。
     「牛すじ肉」を香味野菜と赤ワインで漬け込む、という仕込みは、 ソースの制作と同時進行で昨夜から仕込み中。
     シチューの材料は、ほぼソースの材料と同じ で、肉が「すじ」から「すね」に変わっただけ。
     肉と野菜を焼いてから煮込み、そこに、ドミグラスソースを注いで煮込み開始。
     午前中、『超劇場版ケロロ軍曹』を見に行く前に3時間ほど作業して「煮込み第一部」
     約5時間後帰宅して、「煮込み第二部」
     合計煮込み5時間ほど。
     このレシピだと、最初からもったりしたドミグラスソースで煮ることになるので、 煮込み料理が得意なStaubの鍋とは言っても、まったく手放しというわけにはいかず、 底のほうの濃度が高くなっていくので、時折かき混ぜる必要がある。
     しかし、今まで普通の鍋で調理したときのような、はっきりしたコゲは 結局出来ず、期待通りの扱いやすさだった。
     煮込み後半戦で、徐々に塩コショウetc.を投入して味の調整。
     肉が柔らかくなっているかどうか心配だったけれど、さすがに 5時間も煮ると、スプーンで細かく出来るくらいふわっとなった。
  • 付け合せに、「レタスとグリンピースの煮物」を作ってみた。
2010.3.12
  • ドミグラスソースを作ってみた
     昨日「市販ドミグラスソースを使わない簡易シチュー」を検討したばかりだが、 時間があったので、TVを見ながら片手間でドミグラソースを作ってみた。
     これをシチューに使うのは明日以降になるが。
     テキストのレシピは「仕上がり量3リットル」で、使う鍋は10リットル。
     いくらなんでもそれは多すぎるので、ざっくり半分で検討。
     材料は、牛すじ肉、ひき肉(すじ肉の分量が足りなかったので補い用に)計1kg
     野菜は、タマネギ、ニンジン、セロリ、トマト水煮
     赤ワイン1本、ハーブ類少々
     小麦粉、サラダ油。…塩コショウなどの調味料は無し
     材料費は2,500円くらい。すじ肉の値段次第という感じ。ワインは箱入りの お徳用ワインのうち、我が家的に合格しているいつものやつを使用。
     肉もワインも、良いものを使えば簡単に2,3倍の予算になるけど…
     作り方は、それぞれの材料を焦げ色が付くくらい丁寧に焼いてから、 煮込むだけ。
     こういう用途にはストウブより「圧力鍋」
     最初に30分ほど圧力をかけて煮込むことで、すじ肉を柔らかくして 総煮込み時間を短縮しようと言う作戦。
     圧力を抜いた後は、弱火で3〜4時間煮込む。
     肉がヘラで押しつぶせるくらいになったら、漉して汁気を絞りつくす。
     (絞りかすがもったいないので、別途再利用を考えてタッパーに入れて冷凍)
     漉した汁をさらに煮詰める。
     レシピではここで小麦粉を「電子レンジで色が付くくらいに加熱」 とあるが、最初からフライパンで炒りながらブラウンルーを作ったほうが良い ような気がする。
     ともあれ、ルーを作って投入し、さらに煮込む。
     どこまでやったら終わりにしていいのか、イマイチわからないが、適当に切り上げ(^^;;
     ルーを投入した後は、いくら弱火にしても焦げるリスクが上昇するのであまり長時間 いじりたくないのが本音。
  • というわけで、なんとなく形にはなったが、塩気も無いのでまさに「西洋ダシ」 という感じの味。
     結局は最初に投入する素材の味が半分以上。
     あとは最初に肉と野菜を炒めるとき、真っ黒ではなく、旨くブラウン色に 焦がして「アミノカルボニル反応」を起こさせるかということのようだ。
     プロの洋食店のあおり文句で「2週間煮込んだドミグラスソース」などと、 時間を自慢することが多いけれど、「煮込む時間」より「寝かす時間」の方が 重要と思われる。
     つまり「いったん沸かして放置」の繰り返し。
     あとは、ハーブ使いとか、洋酒とか、色々レシピはあるのだが、 とりあえず「シンプルなドミグラスソースの作り方」が納得出来て良かった。
  • 問題は、ソースを絞った後のすじ肉の始末ですよ。
     もともとの重量は(すじ肉+ひき肉で)1kg以上あったけれど、 絞ったあとで量ってみると、まあ600g程度。
     エキスぶんはかなり出ていると思うけれど、味そのものはドミグラスソースそのもの ですよ。
     というわけで、保存性も考慮して、1%の塩を加えた上で軽くフライパンで炒って余分な水分を飛ばして 「洋風牛肉そぼろ」…?
     素材が「すじ肉」なんで、コラーゲンが多くてパラッとして感じじゃないのが ナンだけれど、肉味噌っぽくして使っても良いし、なんとか使い切りたいな。
  • ちなみに、6時間ほどかかっているのだが、HDDに溜まった昔のアニメなどをBGVに 流しながらの作業なので、むしろ「時間の有効利用」という感じ。一石二鳥。
  • 今日からおいしくなる洋食のシンプルルール (著:水島 弘史)
     とても面白い料理本を発見。
     これは単なるレシピ本ではなく、料理の「原則」「法則」を説く本。
     「ためしてガッテン」でやっているような話に近い。
     加熱の原則、塩加減の原則、切り方の原則。
     この本では中火と弱火の間の火加減を定義し、基本はこの「中弱火」とする。
     プロの料理人は強火を使うこともあるけれど、「F1レーサーの運転と同じで ブレーキが難しい」と説明されると、なるほどなと思う。
     肉なら「中弱火」で、水分が飛ぶことによって焼く前の重量の80%まで減少した ところがベスト。慣れるまではデジタルスケールで実際に計量しながら焼くと良い。 と言う。徹底的に「再現性」のある指示で、理科の実験みたい。
     肉も野菜も、シュワシュワっと微かな音がする程度の火で様子を見ながら 焼けば、失敗が無い。と。
     卵料理は火が通り過ぎやすいので、フライパンが冷たい状態からゆっくり加熱。
     確かに、それなら火が通り過ぎることは避けられそう。
     塩加減については、何でも「重量の0.8%(+/-0.1%)がベスト」とある。
     この理由は「細胞の浸透圧」に基づいているのだとか。
     ともあれ、この考え方に基づく掲載レシピも、シンプルで作りやすいものばかりなので、 実験感覚で取り組んでみると面白そう。
     ちなみに「肉の焼き方」で、ウェルダン・ミディアム・レアと三通り書いてあるのだが、 「最初に強火で焼き固めるのは間違い」と断言しているのは、一般に通用している 考えと逆転していて興味深い。
     特に「レア」は、フライパンの上にケーキの余熱を冷ますのに使う金網を置いて 間接的に加熱(オーブン状態)して、最後に表面を焼く、という順序で火を通す方法が、 なかなか巧妙で面白いと思う。
     一読をおすすめしたい。
2010.3.11
  • 「ドミグラスソース」とか「フォンドボー」とか
     洋風の煮込み料理のレシピを見ると決まって登場するこれらの「フレンチの基本のだし」 と呼ばれるもの。
     レシピでは大概前置き無しに「缶詰」を使うことになっている。
     お店の人にレシピを教えてもらう場合、これらはそれぞれの料理とは別に「あって当然」 のものだが、家庭料理で「缶詰フォンドボー」なんか使うと、味のほとんどは缶詰のそれ になってしまうわけで、なんとなく手抜きをしているような気がしないわけでもない。
    「NHK食彩浪漫2009.2」に「本格派ドミグラスソースの作り方」が載っていた。
    材料は
    肉: 牛スジ肉…2kg,
    香味野菜:たまねぎ…大1個,にんじん…中1本,セロリ…1本,
    トマト: トマトペースト…100g,トマト水煮…650g,
    ワイン: 赤ワイン…2本,
    香辛料: ローリエ…2枚,
    他: ジュニパーベリー…25粒,小麦粉…200g,サラダ油
     このレシピだと、鍋のサイズは10リットルが必要で、仕上がりは「3リットル」 くらいになるとか(^^;;
     つくり方は、焼いて焦げ目を付けてから4時間にて、漉して、煮詰める。それだけ。
     子牛の骨を使って、トロミを付けるのを省いたら「フォンドボー」という感じか。
     さて、ビーフシチューを作るに当たって、 「缶詰のドミグラスソースを使わず、自家製本格も作らず、それらしい味に仕上げる」 という「旨い話」を考えよう。
     まずベースに「固形スープの素(コンソメ)」を一つ。
     この段階で猛烈に手抜き(笑)だが、肉と野菜の旨みがバランスよく入っているので、 味がボケないために使う。
     牛すじ肉は、ビーフシチューにメインの食材として入っている肉の旨みとコンソメの 味で足りるから不要。
     香味野菜はそれぞれに入れればよいが、絶対に必要なのは「セロリ」だろう。
     トマトに関してはトマトの水煮にわざわざ「トマトペースト」を足しているが、 手抜き版ではペーストは省略。
     ワインとローリエ、小麦粉は使う。
     という材料で、煮込み鍋一つ分(2〜2.5リットル)のシチューの材料を考えてみた。
    肉: 牛スネ肉…1kg(赤ワインに一晩漬けておく),
    香味野菜:たまねぎ…中1個,にんじん…中1本,セロリ…1/2本,
    トマト: トマト水煮…1缶(400g),
    ワイン: 赤ワイン…1/2本,
    香辛料: ローリエ…1枚,
    他: 固形スープの素…1個,バルサミコ酢…少々,小麦粉…50g,サラダ油、塩、胡椒
     作り方は、まず肉と野菜を焼いてそれぞれ良く焦げ目を付けてから煮込み鍋に移し、 フライパンの焦げを水でこそげて鍋に移し煮込む。
     肉が柔らかくなったら、トマト缶と赤ワイン、香辛料類を入れて煮詰める。
     肉をいったん除けて、バーミックスで粉砕し漉す。
     さらにしばらく煮詰めて、塩コショウで味を調えてから小麦粉で濃度をつける。
     肉を戻して温める。
     …こんな感じで、肉を煮込みつつ、なんちゃって本格ドミグラも出来て、 材料はだいたい台所に常備されているものだけでOK。
     製作時間は5,6時間と言うところか。
     スネ肉の煮込み部分を圧力鍋でやれば前半が大幅に短縮できて、3,4時間で 完成かな。
  • 「日本人の食事摂取基準」という資料の「ヨウ素」の「耐容上限量」が引き下げられる
    とか。
     ヨウ素は人間に必須の微量元素なのだが、日本人は昆布をたべるために、 摂取量が多くなりすぎる傾向があるのだとか。
     推奨量は、成人1日当たり「130マイクログラム」
     耐容上限量は、成人1日当たり「2200マイクログラム」
     そして、トロロ昆布ひとつまみ(1グラム)中のヨウ素は「1千〜3千マイクログラム」
     なんと、一つまみで「耐容上限量」を超えてしまう。
     大豆にはヨウ素中毒を防ぐ働きがあり、日本の伝統的な食生活は中毒を防ぐ 仕組みが出来ているとは言うが、昆布だし100ml中に950マイクログラムの ヨウ素が含まれていると聞くと、
    「ヨウ素中毒対策の決めては"味の素"か?」
    と言ってみたくなる。
  • WOWOW 007シリーズ全22作品一挙放送・録画予約星取表
     いよいよ3/18から放送開始。
     WOWOWの予告ページの情報 を整理してみると、「毎週土日に4本放送したものを、続く月〜木で一作品ずつ再放送」 というパターンの繰り返し。
     一部の例外を除けば「ゴールデンタイムを避けたスケジュール」なので十分 全作品録画可能かと。
  • 2008年度空港利用実績と建設計画当時の需要予測。予測を超えたのは8空港のみ
     日本最後の空港、「茨城空港」が開港したわけだが、 全国に98有る空港の9割の利用が需要予測を下回っていて、それも、半分以下とか 三分の一とか、定期便が全て撤退して利用実績なし、なんて空港がザラだという話。
     1970年に作られた「空港特別会計」によって、全国にぽこぽと空港が作られたわけだけれど、 40年間真剣に「本当に必要か」という検討がなされてこなかったのは、自民党の 長期政権の失策…というより、利権にまみれた悪政だったと言えるな。
     需要予測に責任を持つのは「国土交通省」らしいが、「原因は経済成長が 予測に満たなかったことと、航空会社の路線撤退による」と言っているとか。
     しかし考えてみたまえよ。有る地域の「経済成長」を検討するのは自分の 責任ではないと言わんばかりの責任逃れ。そして、航空会社が撤退したのは 「その利用率で飛行機を飛ばしたら赤字になるから」という結果であって、 撤退したから需要が減ったわけじゃないだろう。そんなこと、小学生でも間違え ない理屈だ。
     しかも、航空会社が赤字になる原因の一つが、空港を建てる資金とした 「空港特別会計」のために、空港利用料が高くつくからで、そもそもの始まりから、 いずれ航空行政の首が絞まる(国や地方自治体に赤字の箱物を残す)仕組みで 40年間コンクリートにお金を注いできたんだ。
     民間企業なら社長が責任を取るところを、官僚は責任を取る仕組みは 無いんだな。なんとも間違った話だ。
2010.3.10
  • Staub(ストウブ)話
     今日は「ワイン漬けの鶏とマッシュルーム煮込み」
     妻の言うには、一晩ワインに漬けた鶏肉を取り出して、しっかり焼いた後、 漬け汁と、調味料として自家製パンチェッタとかトマト半分とか、ちょっとした 香味野菜とマッシュルームを投入して煮たとか。
     材料を投入した時点ではたいした汁気は無かったし、水分が出そうな 食材はそれほど入っていないのに、煮あがる頃にはヒタヒタの汁気が出ていたとか。
     だとすると、水分の出所は漬け汁を吸い込んだ鶏だろうか。
     いずれにしても、ストウブの「食材の水分を逃さない能力」は想像以上に高い。
     月並みだが「旨みを逃さない」ってことでもあるからね。
     味の方は、鶏肉はフォークでほろほろっとほどける感じで柔らかく、 トマトとパンチェッタとマッシュルームからのダシが凝縮してコクの有る旨さ。 妻が作ったにしては塩気が強くてワインが進む…のはパンチェッタの塩気が 計算外だったのかな…(^^;?
    (今回のパンチェッタは普段よりちょっと塩が強かった自覚は有る(by製作者))
  • いまさらだが、ルクルーゼのココット・ロンドと、ストウブのココットの仕様を比較してみたら、 同じ直径表示でもルクルーゼが一回り大きく、同じ容量だとストウブの方が重い事がわかった。
     つまり、我が家で買った2.6Lで比較すると、
    ストウブは22cm(2.6L,4.0kg)因みにフタが1.6kg
    ルクルーゼ20cm(2.6L,2.8kg)
     容量が違うのはデザインの違いから来ているのと、本体の肉厚だが、 カッコいいとは思うけれど、フタが1.6kgもあるのはやり過ぎなんじゃないかなぁ(笑)
  • …と思ったけれど、この「フタの重さ」が「水分を逃さない能力」に 繋がっているようなのだな。
     といってもよくあるルクルーゼ本にあるように「ピタリと閉まって閉じ込める」 という意味ではなくて、「冷たいフタに蒸気が結露して回収される」という働き。
     重たいフタ、分厚い鉄の塊が温まるのには時間がかかる。弱火で煮込みをスタートしてから 10〜15分は素手で触れる程度の温度が維持されている。だから、鍋から湯気が出てくるのは 20分くらいたったあとからになる。
     この間は、食材から出た水分(湯気)は、どんどんフタで結露して鍋の中に戻る。
     おそらく「香味成分」も回収されるので、香りの良い煮込みになる。
     旨く火加減すれば、コトコト湧いているけれども、湯気は鍋の外に出ない という状態を保つことも出来るから、1,2時間の煮込みでもほとんど水分を 蒸発させないで調理できる。
  • ストウブの公式HPを探してきたんで。
     レシピ集もあるよ。
  • 漫画・アニメの「非実在青少年」も対象に 東京都の青少年育成条例改正案
     いやいや、「非実在青少年」ってなんだよ、というと 漫画やアニメなどの登場人物のうち、服装や所持品、学年、背景、音声などから「18歳未満として表現されていると認識されるもの」を「非実在青少年」という新語で定義する。
     ですって。
     これが通ると今後は「同人誌」の類の多くは端から規制対象になっていくらしい。
     「青少年の健全な育成」が目的らしいんだけれど、青少年の目に触れないだけでなく、 表現・存在そのものを抹消しようという。各方面から「憲法違反でない部分を探すことが難しいくらい」 と指摘されているようだが、どっちに向かうんでしょうねえ。
     なんか、現実の表現や流通状況を見もせずに、ほぼ議員(か陳情団体)の妄想で できている法案だと思うけど。
2010.3.9
  • SONYが3D液晶TV発表
     価格の方は最上位の40型で 29万程度とか。最初に出たLEDバックライトの機種はもっととてつもない 価格だったような気がするが…
     夏には3D対応のレコーダーも発売とのこと。
     …ということは、既存のレコーダーのファームアップによる対応は無い、 ということなのかな?と思うとまたまた出費ではあるが、毎度毎度 「初物」を購入しては初期不良(爆)に引っかかっている「からから亭」としては、 そろそろ心を強くして、落ち着いて「二代目の半年後」を購入と行きたいものだ。
     3Dがモノになるのかどうか、ということさえ、まだまだ不透明だけれど、 『AVATAR』のBru-rayが発売されたら、やっぱり3Dで見たい気はするんだよな。
     でも「3D対応プロジェクター」が発売されるなら、TVは2Dでも構わない気もする。
  • Staub話が脇にそれて「タジン鍋」話
     「鍋の中が蒸し焼き状態になる」というのが、ストウブ(鋳物ホーロー鍋)と タジン鍋は同じだな。ということで、最近たくさん見かける「タジン鍋で作るレシピ本」 を手にとって見た。
     調理器具としての正確は「蒸し焼き」で共通するところが多いけれど、 鍋本体が皿型であることを利用した「調理した鍋のままテーブルに供する」という スタイルの料理が多いのが特徴みたいだ。
     あとは「深さが無いので少量の調理しか出来ない」ということもあるみたい。
     26cmというフライパン的なサイズの鍋もあるようで、フライパン的土鍋 という発想か。
     先日ストウブで妻が作ったのとそっくりな「鶏の蒸し焼きと付け合せの野菜」 というメニューが載っている本も有った。
     とはいえ、せっかくのタジン鍋なのだから、そもそもの発祥の地で どの様な料理に使われているかと言う紹介がたくさんある本が面白いと思うな。
    (写真を拝借した料理本→は、一応エスニック感もあって面白い本でした)
  • アニメ『.hack//SIGN』再放送終了
     オンラインゲーム「THE WORLD」からログアウト出来なくなったプレイヤーの 謎を追い、彼がログアウトする方法を探して協力する仲間たちの物語。
     …というのが、ざっくりした説明だが、ほとんど謎は謎のまま終わってしまい、 最終回では本当にびっくりした。
     色々と設定は存在するのだろうが、登場人物たちにとって、 ゲーム内の出来事こそが「リアルワールド」で、 現実世界のことはほとんど描かれないと言う手法を採っているため、 視聴者も「何がなにやら判らない」というステータスのまま。どこまでも。
     むしろ、ゲーム内のルール…敵にやられたらどんなダメージがあるのかとか、 ゲームの外では何をやっているのかとか、世界の仕組みについては、登場人物は 知っているけれども、視聴者は知らないということも多い。
     やはり「謎の核心」以外のことについては、視聴者のほうが登場人物の少し先を 知っていてハラハラさせる、くらいのバランスで状況の説明が必要じゃなかったかと 思う。
     ラストでログアウトに成功した主人公とゲーム内で行動を共にした友人が 現実世界で出会う、というイメージカットが無言のままに挿入されていて、 これを見ると、「事故か難病で意識不明のまま病院に入っていて、その状態で オンラインゲームに接続していた」ということらしい。
     「意識を回復させる治療のためにゲーム世界を使った」と解釈できそうだが、 ラスボスを倒してログアウト、という流れに必然性を感じさせる説得力は無かった。
     こういう背景の物語だと『電脳コイル』が同様のテーマ(ある事故による心の傷を治す為の電脳空間) だが、そちらはラストに向けてビシバシと謎と伏線を回収しまくって、 その上で叙情的な余韻もたなびかせると言う名作になっていたからたいしたものだった。
     『.hack//SIGN』は、ゲーム無い視点(限定)にこだわったから、こういう 描写になったのだと思うが、作者の意図した効果が十分に引き出せないまま 進行してしまった感がある。
2010.3.8
  • Staub(ストウブ)話
     帰宅するとガス台の上に「スペアリブと大豆のトマト煮込み」が載っていた。
     妻が帰宅して再加熱。
     従来の薄手のステンレスの鍋だと、こういうトロミのある煮物を温めなおすと 弱火にしてもなべ底が焦げ付きがちだったが、Staubではうまくじわっと温まって なかなか目論見どおりだ。
     味についてはもっと濃厚な方が良いと思うのだが、これは「蒸気が逃げにくい」 という特徴が、「煮汁が煮詰まりにくい」ということになったね?
     「煮詰まったほうが旨い」という料理はフタを外して過熱するのが良いな。
     普通の鍋だと無意識に煮詰まっていたものを、煮詰める・煮詰めないを意識して 使い分けないといけない。
     トマト味の料理で「味が締まらないな…」と思ったときに私が良く使う手は、 「酸味を足す」こと。目指すところでワインビネガーとかレモン果汁とか。 肉が柔らかくなる効果も期待できる。
     塩気を足すのも有りだが、煮詰まってきたときに行き過ぎることがあるので、 最後の仕上げの手段かな。
     強火で焦げ目を付けた方が美味しくなる素材は、別にフライパンでこってりと 焦げ目をつけてから鍋に投入するひと手間も有効だろう。
     以前作った「鶏のトマト煮込み」も、味の重要な部分が、鶏の皮目をどのくらい焦がすか で決まってしまう。あと、タマネギの焦がし方。暇が必要だけれど。
  • 鋼の錬金術師[再]
     津波で狭くて点滅してさんざんだった先週の放送が、今週の放送の朝に再放送されていた。 よほど放送局に抗議した視聴者が多かったのだろう。
     この放送予定は全然知らなかったけれど、 SONYのブルーレイが賢く自動録画してくれて助かった。頭良いネ。
2010.3.7
  • バンクーバー・フィギュアスケート・エキシビション(再放送)
     ライブでは全局に「津波警報」が上書きされて、日本地図が点滅したり 「L字」になったりと全滅状態だったエキシビションが再放送され、やっと オリンピック(放送)が終了した。
     警報自体は仕方ないとして、デジタル放送なのだから、そろそろ津波情報は データ放送に乗せて録画には残さないとかならないかとは思うが、再放送が 早くて助かった。
     『鋼の錬金術師FA』なんか、L字になった上にさらに日本地図が上書きされていて、 これ以上無いくらいに画面が侵食されていたし。
    NHK-G再ver.準拠
    1.OP
    2.カナダ国歌
    (地元アイスダンスJr.)
    3.M3-高橋
    4.P2-ほうせいとうけん
    5.W5-安藤美姫
    6.D5-ファイエラ/スカリ
    7.M5-P.チャン
    8.P3-サフチェンコ/ソルコビー
    9.W3-ロシェット
    10.D4-ベルアゴ
    11.P4-川口/スミノフ
    12.W2-浅田真央
    13.M2-プルシェンコ
    -----
    14.ライサチェック挨拶
     &地元男子Jr.の3T+3T
    15.D3-ドムシャバ
    16.W4-長洲未来
    17.P5-ちょうたんちょうこう
    18.M4-ランビエール
    19.D2-デービス/ホワイト
    20.W1-キムヨナ
    21.P1-しんせつちょうこうはく
    22.M1-ライサチェック
    23.D1-バーチュ/モイヤー
    24.フィナーレ
    
     さて、今回のエキシビションはすでに「史上最低」との呼び声が高い。
     キムヨナの演技が手抜きっぽかったというのもネットでは批判されているが、 まあ「エキシビはおまけ」だから、そんなに練習していないだろうし、 今シーズンの普段の彼女のプログラムと変えてきたのは「オリンピックの金メダリストは、 しっとりした曲で」というパターンをやってみたかったのだろう。
     確かにイマイチだったが、掲示板で盛り上がりすぎているのを見るのは、 キムヨナ憎しで興奮しすぎのような気がする。
     全般的には、滑走順が順位と異なってシャッフルされているとか、 アンコールが無いとか、そういう「全体構成」のために盛り上がらなかった部分も 大きいと思う。
     滑走順をシャッフルした結果、二時間のプログラムの前半に、 日本人(高橋・安藤・川口・浅田)が固まっている …けれど米国代表の長洲は後半なのは、やっぱり、北米偏重の構成 なのだろうなぁ。
     トリの金メダルの半分が東洋人なので、バランスをとったのかという雰囲気もある。
     さらにペアは5位までの3組が中国なので、「東洋人」を数えてみたら、 12(〜13)人も居た。
     そういうわけで、「北米視聴率」的にはああいう演出が必要だったのかもしれないけれど、 やはり「順に上位の選手が登場する」という「大会振り返り」的な滑走順が落ち着くのは 確かだ。
     「浅田&プルシェンコ」のジャンパーコンビが前半トリを固めているのは、 工夫したなという気はするけれど。
     その他、ほぼ全員普通にきれいな曲を滑る人ばかり多くて、オリンピックのために 特別な仕込みをしてきた人が居なかったのは確か。エキシビ用プログラムが しっとり系ならば、競技用プログラムのステップの印象的な激しい部分をアンコール するとかの配慮はやはり必要だった。まったりまったり…
  • しかし、従来「金メダル選手のエキシビションはしっとりした曲が多い」という 事実と「今回のエキシビションはしっとり曲ばかりだった」という事実を並べると、 「今回のエキシビションに出演した選手は全員、金メダルを取る気だった」 と考えられないことも無いな。
  • ところで、某掲示板が韓国からの攻撃を受けて「双方自重」という感じだが、 審判が不正だなどと激昂している人たちは、自分では詳細な採点をしているのだろうか?
     確かにロシェットとキムヨナの点数は出しすぎだと思うが、キムヨナに関しては いくら厳しく採ってもあの点差は逆転できないと思うんだよなぁ。
     浅田のフリーがパーフェクトだったとしても、逆転は不可能だったろう。
     例えば、3AのGOEでは男子の高橋がほぼ最高点をマークしているが、 大輔くんの3Aと真央ちゃんの3Aを比べたら、GOEの差が存在するのは、 日本人なら誰でも納得するだろう。
     ヨナと真央は得意なジャンプが違うので直接比較がやりにくいのは確かだが、 話を男子にまで広げて高橋・織田・小塚らのジャンプのきれいな選手たちの GOEと比較してみれば、個々の技に対するGOEがそれほど不当でないことは 理解できると思う。
     GOEで稼ぐというのは、そもそも「トリノの荒川」が金を取れた理屈と同じで、 フリーのジャンプで失敗して金を逃したコーエン、スルツカヤは気の毒だが、 やっぱりパーフェクトでGOEを積んだ選手が勝つのが今のフィギュア。
     これを否定しちゃ競技が成り立たない。
     現代フィギュア的には「ヨナの技が高得点の基準」になってしまっているわけだが、 GOEを計算する為の基準は明確な細部に分かれており、打倒ヨナを実現するためには、 一つ一つの基準を丹念に押さえて美しいジャンプをするためのトレーニングが 必須だろう。
     今シーズン五輪直前の浅田は「3Aの成功」のために全てをつぎ込んでしまい、 その他の個別の技のレベルアップを的確に指導してくれるコーチも居なかった。
     今年はトリノと違ってGOEを出しやすい採点基準に微調整されているが、 新しい基準にピタリと合わせる為の組み立てを研究をするのもコーチの仕事。
     そもそも浅田だってシーズン冒頭には「ジャンプ中に片手を挙げる」とか 「ステップからのジャンプ」とか、「踏み切り」「着氷姿勢」などなど、 たくさんのGOE対策を入れていたのに、 ジャンプの成功率を上げるために徐々に色々なことを省いて現在のプログラム 構成にしてきたわけで、シーズン冒頭での予定GOEから削れていることは、 本人も承知していることだろう。
     有能な指導者不在と、そのことによる調整の遅れが、このGOEの違いに現れたのであって、 浅田が劣っているわけではなくコーチ力が劣っていたのだと考えるのが正解だと思う。
     まあ、だから次のシーズンは浅田も点を伸ばせると思うよ。浅田の周りの大人も そうそうバカばっかりじゃないと思うし。
     まあドキュメンタリー番組で、パソコンで緻密に得点の積み上げを計算している ヨナのコーチと、「顔に力を入れろ!」とか叫んでいる浅田のコーチを見比べたら、 「気合じゃ勝てないよ…」と思うのは妥当。
  • ロシェットの方は思わず「うるっ」と来て物語性にやられてしまった審判が 半分は居た感じだけれど。まあ、「芸術点」に「感動をありがとう」が含まれた という感じかな。
     安藤美姫は、32を33にしていたら順位が上がったかなとか、鈴木も ジャンプの回転不足が無ければ安藤の上になっていたかもとか、色々 「たられば」は多いけれど、二人とも点は出ていたけれど、シーズン中の 最高の出来とは行かなかったのは、やっぱりオリンピックの魔力?
     それを考えるとロシェット的には「オリンピックより大切なことが有る精神状態」 が却って彼女を強くしたという感じかもしれない。
     いや、それでも点は出すぎだと思うけれど…
2010.3.6
  • STAUB(ストーブ)のココット鍋で「豚と白菜の蒸し煮」を作る
     小腹がすいたのでアリモノでちょこっと。
     白菜と豚を適当に切ったものを入れて、酒と醤油を少々振り掛けて弱火にかける。
    (あぁ、フレンチの煮込みを志向していたのに完全に和食だ…(^^;)
     加熱すること約20分。
     少ない水分で作ったので、味が濃縮して悪くない出来だ。
     なんだか先日批判的に書いた「二つの食材で短時間で作る」レシピみたいだが、 別に良いんだ。というか「そんなの本にしなくても」というだけだから。
     だって、そんなレシピは本にしなくても、A4一枚で40種類くらい 説明できるだろ?
  • Staubはとてもゆっくり温まってくるので、火加減は「取っ手に触れる程度 までは中火」、「取っ手が熱くなったら弱火」そして、「湯気が出てきたら超弱火」 で、ギリギリ沸騰して湯気が外に漏れない程度に絞るのがいい感じだ。
     こうすると、内部は素早く100度近くになって、一定の温度に保たれる。
     鍋とフタの接点を見ると薄い水の膜が出来て、いわゆる無水鍋のような状態に近く見える。
     Staubの鍋には「蒸気抜きの穴」は無い。
     一般的なステンレスの鍋のフタなら軽いので、コトコトっと音を立てて動くところだが、 Staubのフタは「鉄の塊」なので、火加減が強ければ、フタの微妙な隙間からシューっと 蒸気が出てくる。
     蒸気抜きの穴が無いのはつまり「超弱火」での使用が前提になっているという ことなんだろう。弱火でトロトロと水分を逃がさない加熱。
  • 最近大流行の「タジン鍋」というのも、結局はあの三角のフタが蒸気を水滴に戻して 「食材から出た水分を逃がさない」というのがポイントなので、このStaubの 鍋の中で起きているのと同じだ。
     つまり、「タジン鍋」のレシピ本に載っている料理は、全部Staubでも 同じように作れそう。
  • 通販サイトの注意書きでは、「Staubは一点一点手作りなので、完全な密閉性はありません」 と書いてあるのだが、すくなくとも「うちの子に限って」は、完全にぴたっと収まって、 がたつきは皆無だし、「鋳物の表面のザラザラ」以上の大きな隙間は無いようだ。
     むしろ、鏡のように厳密な接点で、圧力の逃げ場が完全に無いようでは、 限界を超えたときに爆発的にフタが動いて危険だと思われ(^^;;
  • アニメ『のだめカンタービレ3』
     オリンピックで忙しくて暫く見ていなかった4〜8話あたりをまとめて見た。
     ピアノを弾く指先とか、「1」あたりでは頭を抱えたくなるくらい動いていなかったけれど、 「3」はCG技術の進化で本当によく動いているので感心してしまう。
     とはいえ、手元が映るのは一瞬で、ほとんどは心理描写であり顔のアップだったりするので、 総作画枚数はかなり少なそうだな、この作品。
     また、「手元」の作画はもの凄く進化したけれど、全身の動きが映ると、 ちょっと無理を感じる。何を参考にして書いているのだろう。いっそのこと モーションキャプチャで良いような気がするぞ、下手に書くより。
     「曲が聴ける」というだけで、アニメ化した意味は有ると思うけれど、場面転換で コンセルバトワール内の話になると必ず同じ「玄関」の一枚画を挿入して繋ぐとか、 数話続いて見ると演出が単調で気になって仕方ない。
     どうして場面転換のたびに、建物の玄関とか、コンサート会場の俯瞰とか、 説明カットを入れないと気がすまないのかね。やってる本人たちは飽きないの?
     レイアウトとか演出とか、原画のリテイクとか大事なものが存在しないようだ。
     これらを見ていると、動画枚数を節約しているだけでなく、背景画の発注枚数もギリギリまで絞って 使いまわしているのだなぁと、意識させられてしまう。次回予告が一枚画に台詞だけなのも、 予算削減なんだろう。
     最近は次回予告が独立したミニシリーズになっているとか、毎回色々な画書きに エンドカードを書いてもらうとか、工夫を凝らした作品も多いのに。
     ちなみに、今回の監督さんは「今千秋」とか。巴里編に引き続き。
     過去の監督・演出作品を調べると、私が「良いなあ」と思った作品が一つも無いので、 まあこの監督の仕事に納得がいかないのも納得だ。
2010.3.4
  • STAUB(ストーブ)のココット鍋・使い初め
     妻の手によってストーブ使い初め。メニューは「鶏胸肉の蒸し焼き」
     最初に鳥の皮目をしっかりと焼いてからいったん取り出し、 付け合せのジャガイモ、玉ねぎなどを鍋底に敷いてからその上に鶏肉を乗せて ひたすら弱火で加熱。25分位。
     野菜の水分と鶏から出た肉汁が蒸気となって鍋の中で循環して、全然水を入れて いないのにいつのまにか1cm以上の水分が溜まっていた。
     鶏肉は具合良く蒸し焼きになって柔らかくいい具合。
     立派な鍋に行儀良く収まる鶏肉は、なんだか絵になるなぁ。 いい道具でさらに料理が楽しくなって幸せだ。
  • ところで、付け合せのジャガイモが、ほっくりしたのと、シャキッとした歯ごたえの 二種類に分かれてしまった。
     ジャガイモの固さは主にペクチンの分解で決まるらしい。
     普通は「根菜は水から茹でる」ことになっていて、ジャガイモの場合は 熱湯でゆでると、中が柔らかくなるまでに外が柔らかくなりすぎて 煮崩れてしまうから、というのが理由。
     今回のジャガイモが固い理由は、60度でジャガイモの中に存在する 「ペクチンを固く分解しにくい構造に変化させる酵素」が働き、 その後いくら加熱しても柔らかくならない、という仕組みが働いたと思われる。
     調理の過程を考えると、たぶんジャガイモを投入したとき、最初から 弱火だったので鍋の中の温度(蒸気)が60℃前後を通過するのに時間が かかたのだろう。
     「鍋の中の温度は均一のはずなのに、何故固いジャガイモと柔らかいジャガイモがあるのだろう」 という疑問は、「上に載せた鶏肉に接する面積」が大きかったジャガイモの方が、 蒸気に触れる面積が少なくて温度が上がるのが遅れた、のではないだろうか?
     大きいイモのほうが、火が通りにくく、しかも乗せた鶏と接触面積が大きいから 相乗効果があったと推測。
     対策としては「蒸気が上がり始めるまでは中火で、蒸気が上がってきたら弱火」と、 タイミングを見極めることで柔らかく煮えそうだ。
     また、野菜の水分だけにこだわらず、最初は野菜と1/2カップほどの水分で煮立たせると うまくいくと思う。そして、しばらく野菜を温めた後に鶏を戻す。
     もっとも、鶏肉は70度を超えると固くなるし、野菜(ペクチン)は70度を超えないと 柔らかくならない。両方を同時に仕上げる為にはどうしても「時間差」が必要と 思う。
  • ジャガイモはほかにも、こんな性質が
    「カルシウムがあるとペクチンが硬化する」…牛乳を入れると煮崩れにくくなる。
    「煮汁が酸性だとペクチンが硬化する」…酢を入れるときには、煮あがってから でないと固くなってしまう。
2010.3.3
  • 料理本の主流は「早い&簡単」
     重たい煮込み鍋を買ったので「重厚な煮込み料理」をたくさん扱った料理本 が無いかと色々探しているのだけれど、世の料理本の99%は、早くて簡単に作れることを テーマにしているようだ。
     中には「たった二つの食材で作る」とか、「○○分で作る」とか、大々的に 簡単さを謳っているものも。
     あの「スローフード」ブームはどこに行ったのだろう。
     今、料理をするということは「外食回避〜お金の節約」にフォーカスしてしまっているのかな。
     恐らく「出版社」の企画が、そればっかり、なんだろう。
     でも、焼いたり炒めたり揚げたり、という料理法は、調理したらすぐ食べないと 美味しくないのに対して、「煮込み料理」というのは、暇な時間に作っておいて、 食べる直前に温めなおせば、味が染み込んで一層おいしくなると言う、 素晴らしさもある。
     煮込みは、帰宅時間がマチマチの家族でも、ベストの状態の料理が食べられる 素晴らしい調理法だと思うんだ。
     さらに複数の料理を同時に出す場合も、「煮込み」とか「オーブン料理」は、 加熱中に手が離れるので、並行して炒め物や焼き物が作れる。
     もっとも、ゆっくりじっくり料理を楽しみたいと言っても、あまりにも 特殊な材料や高度な技法が出てくるのも困る(^^;
     一般的なスーパーマーケットで入手できる材料で、切って煮るだけ で済んで、味の調整は最後に塩コショウで調えてという、 「時間は掛かるけれど、手間は程々」というメニューが良いなぁ。
  • もうひとつ料理本に欲しいのは「季節感」だ。
     今の時期なら、そろそろ「春キャベツ」とか「レタス」とか、葉っぱの 野菜が安くなり始めた。トマトもじきに安くなるだろう。
     魚にも季節感が有る。今頃のシーズンにわざわざサンマとか買わないし、 早く初夏になってカツオが出回るのが待ち遠しい。
     肉…牛、豚、鶏はあまり季節が無いし、トマトの水煮みたいな缶詰とか、 グリーンピースのように冷凍品のほうが安くて品質が安定しているものもある。
     そういうことを考慮して、一年12ヶ月、時々の季節の素材をメインに据えた メニューを並べてくれる料理本があると、とても使いやすいと思う。
     なにしろ、「旬の食材」というのは同時に「安い食材」でもあるし、 季節外れに石油をガンガン燃やして作ったり、遠く海外から輸入されたり というもったいないことをしなくて済むから、地球とサイフにエコである。
     消費者に「季節感」があって、季節のものこそ買いたいという行動があれば、 お店の方だって、生産者に季節外れの農産物を要求することは減って いくのではないか。
  • まあ、新しい本もいいのだが、今まで作って美味しかった煮込み料理を もういちど整理してみることも大切な気がしてきた。
     繰り返し作ることで「家庭料理」になるね。
     今回の鍋を買うことになった最初のいきさつは、1/121/23に作った 「プーリア風・鶏のトマト煮込み」(dancyuの特集が「シチューと煮込み料理」) なので、この号に乗っている煮込み料理は作ってみたいものだ。
2010.3.2
  • 焼肉丼専門店『たどん』秋葉原店
     妻が雑誌の記事になっていたのを記憶していて、秋葉で用事のついでに。
     肉は炭火で焼いている。
     900円のミックス丼(カルビ・豚・ハラミ?)はこうばしい香りと濃いタレでなかなか 旨かった。満足感・満腹感は高い。
     しかし無料の付け合せである白菜キムチは、これは「キムチの素で和えただけ」 と思われ、ほとんど生白菜だった(^^;
     ネットの評判を見ると「キムチが旨い」という書き込みだらけなので、 ランチタイムの後で翌日分の白菜を漬け込んで、その日の晩にはまだ生… ということなのかなぁ?と推測。
2010.3.1
  • STAUB(ストーブ)のココット鍋(22cm)購入
     先月から検討していた「煮込み料理鍋」をネットで購入。
     kakinikizakaというショップは「調理器具専門店」ではなくて輸入雑貨の店 のようだが、ここが最安だったのは専門店の相場観が無いからかもしれない。
     Staubの鍋はよりメジャーには「ルクルーゼ」の鍋と同様の「鋳鉄ホーロー加工」 した鍋で、定価もほぼ同等。22cmでは一般の店では27,000円程度が、今回は 15,000円(送料無料)で手に入ったので、約45%offでしたね。
     従来煮込み料理に使っていた鍋は「圧力鍋」または「ステンレス鍋(直径18cm)」で、 圧力鍋は煮込みには非常に優秀だけれど、家にあるのは「寸胴鍋」のサイズの巨大なもので、 ちょっと「大が小をかねない」くらいのものだった。
     「ステンレス鍋(直径18cm)」は日常使いに手軽なのはいいが、熱伝導が悪くて カレールーを使ったり、トマト味の濃厚な煮込みを作ると、弱火でも必ず コンロの火のあたる部分が焦げてしまうのが悩み。そして、容積がギリギリ足りない感じ。
     今回の22cmの鍋は18cmと比較すると「容積比=1.5倍」(2.6リットル)で、 4人分のレシピで煮込み料理を作ると、だいたいちょうどいいサイズ。
     18cmだといつもちょっと煮立つと吹きこぼれるくらいギリギリの勝負で料理していた(^^;;
     材質が分厚い鋳鉄なので、これからは「最弱火なのに火のあたる部分だけが焦げる」 という難しさも避けられるだろう。
  • 何故メジャーなルクルーゼではなくストウブか?
     というと、まず外観が渋くて美しいね。「ルクルーゼ」のポップで南仏風の 外観イメージは自分のセンスと違ってるなと思って。
     三ツ星シェフが開発に関わっていて、フレンチシェフの間では定番になって いると言うストーリーも良い。つまりちょっと男っぽい。
     外観もダッチオーブンに似ているし。
     機能的にもほとんど「鋳鉄そのもののダッチオーブンにホーロー塗装して、 酸の強い煮込みにも使えるようになっている」というものだ。
     ルクルーゼとの機能的な違いは、フタのツマミが金属製で、樹脂部品を使っていないので、 まるごとオーブンに入れられること。
     これは、「鍋つかみ無しに触れない」という欠点でもあるけれど。
     次に、フタの内側にくっついた料理の水分が、食材の上に落ちる構造 になっていること。
     これは効果があるかどうかわからないのだが、通常の鍋蓋は湾曲しているから、 水滴は鍋肌を伝わって落ちるものなので。
     最後に、鍋の内側のホーロー塗装が「黒」で、少し「ざらっ」としている。
     説明書には「油なじみが良くて焦げ付きにくい」とあるが、その効果はちょっと 疑わしい(^^;ただし、黒いホーローは変色しにくくてカッコいいと思っている。
     傷か付かないように「植物性のスポンジ」で洗うように説明書にあったが、 何のことかわからない。ヘチマ?亀の子たわし?
     金属タワシとか、磨き粉つきのスポンジで無ければいいのだと解釈したが、 どうも「フランス人が翻訳した日本語」らしくて、いたるところ不自然(^^;
  • 「ルクルーゼを扱った料理本」の多くには 「重い蓋が蒸気を逃がさないので"圧力鍋"的に使える」と書いてあるのだが、 「スジ肉が早く煮える」と言えるほどの圧力がかかるとは思えない。
     実際に圧力鍋を使っていると、鍋にかかる圧力がかなりのものだということは、 容易に実感できる。もしも煮え方が変わるほどの圧力がこもっていたら、 圧力鍋の蒸気開放レバーを操作したときのように、蓋をとった瞬間に激しく 再沸騰して危険なことになる。
     ルクルーゼの鍋から蒸気が出ない…蒸気を閉じ込めているように見える… ということは、逆に「蒸気が出るほどの圧力が存在しない」ということだと思う。
     どういうことかというと、温められて発生した蒸気が蓋の内側で冷やされて 水滴になって循環しているということ。
     手持ちの「ガラスの蓋」付の鍋を火にかけて観察すると、中身が沸騰しても、 外部にはほとんど蒸気が出ない。このとき、 蓋の内側には凄い速度で水滴が成長しては流れ落ちている。
     つまり、膨張した水蒸気圧は水滴になることで元通り。
     鋳物の鍋の蓋は熱伝導率が高いので、ガラスの蓋より一層「蒸気が蓋で冷えて水滴に戻る」 というサイクルが速やかに起きているはず。(見えないけど)
     このことは「ストウブの取扱説明書の図解」そのもののことが起きていると 思われる。
  • 「蒸し料理」を研究したときにわかったことだが、鍋の中の湯が 沸騰していても、内部の空間は100度に達していない。弱火だと 70〜80度の霧が漂っているような状態で、蓋の金属部分はさらに温度が低く、 その状態では、蒸気が外に出てこないのはまったく当たり前のことなのだ。
     鋳物鍋が得意な「弱火でじっくり均質に加熱」と、 圧力鍋の「100度以上の温度で短時間加熱」 とはそもそも真逆の調理法なので、「圧力鍋的に…」という言い回しは あくまで「雰囲気を言っているだけ」と理解したい。
3月のBS/WOWOW★注目番組
  • WOWOW 007シリーズ全22作品一挙放送・録画予約星取表
    318 ■番外編『ネバーセイ・ネバーアゲイン (Never Say Never Again) 』 (1983年/アーヴィン・カーシュナー監督)
        (第4作「サンダーボール作戦」のリメイク) 
    321,425■第22作『007 慰めの報酬 (Quantum of Solace) 』(2008年10月31日公開/マーク・フォースター監督)  
    321,428■第21作『007 カジノ・ロワイヤル (CASINO ROYALE) 』(2006年11月17日公開/マーティン・キャンベル監督) 
    322,323■第1作『007 ドクター・ノオ (Dr. No) 』 (1962年/テレンス・ヤング) ※邦題『007は殺しの番号』 
    322,324■第2作『007 ロシアより愛をこめて (From Russia with Love) 』(1963年/T・ヤング) ※邦題『007 危機一発』 
    327,329 第3作『007 ゴールドフィンガー (Goldfinger) 』 (1964年/ガイ・ハミルトン監督) 
    327,330 第4作『007 サンダーボール作戦 (Thunderball) 』 (1965年/テレンス・ヤング監督) 
    328,331 第5作『007は二度死ぬ (You Only Live Twice) 』 (1967年/ルイス・ギルバート監督) 
    328,401 第6作『女王陛下の007 (On Her Majesty's Secret Service) 』(1969年/ピーター・ハント監督) 
    403,405 第7作『007 ダイヤモンドは永遠に (Diamonds Are Forever) 』 (1971年/ガイ・ハミルトン監督) 
    403,406 第8作『007 死ぬのは奴らだ (Live and Let Die) ]』(1973年/ガイ・ハミルトン監督) 
    404,407 第9作『007 黄金銃を持つ男 (The Man with the Golden Gun) 』(1974年/ガイ・ハミルトン監督) 
    404,408■第10作『007 私を愛したスパイ (The Spy Who Loved Me) 』(1977年/ルイス・ギルバート監督) 
    410,412 第11作『007 ムーンレイカー (Moonraker) 』(1979年/ルイス・ギルバート監督) 
    410,413 第12作『007 ユア・アイズ・オンリー (For Your Eyes Only) 』(1981年/ジョン・グレン監督) 
    411,415 第13作『007 オクトパシー (Octopussy) 』(1983年/ジョン・グレン監督) 
    411,415 第14作『007 美しき獲物たち (A View To A KIll) 』(1985年/ジョン・グレン監督) 
    417,419 第15作『007 リビング・デイライツ (THE LIVING DAYLIGHTS) 』(1987年/ジョン・グレン監督) 
    417,420 第16作『007 消されたライセンス (LICENCE TO KILL) 』(1989年/ジョン・グレン監督) 
    418,421 第17作『007 ゴールデンアイ (GOLDENEYE) 』(1995年/マーティン・キャンベル監督) 
    418,422 第18作『007 トゥモロー・ネバー・ダイ (TOMORROW NEVER DIES) 』(1997年/ロジャー・スポティスウッド監督) 
    424,426 第19作『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ (THE WORLD IS NOT ENOUGH) 』(1999年/マイケル・アプテッド)
    424,427 第20作『007 ダイ・アナザー・デイ (DIE ANOTHER DAY) 』(2002年/リー・タマホリ監督) 
    425,428 第21作『007 カジノ・ロワイヤル (CASINO ROYALE) 』(2006年11月17日公開/マーティン・キャンベル監督) 
    429から三日間は吹替版を集中放送
    
    ??番外『007/カジノ・ロワイヤル (CASINO ROYALE) 』(1967年) 
    

からから亭の気になるモノ
フィギュアスケート日程
■グランプリ・シリーズ (テレ朝)
10/15-エリック・ボンバール杯
10/22-ロステレコム・カップ
10/29-チャイナ・カップ
11/05-NHK杯
11/12-スケート・アメリカ
11/19-スケート・カナダ
12/03-GPファイナル
■全日本選手権(フジTV)
2009/12/24-
■欧州選手権
2010/01/18-
■四大陸選手権
2010/01/25-
■世界フィギュア選手権
2010/03/22-

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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!