映画館がやってきた!

構築日記・不定期便
- What's NEWを兼ねた日記のような読み物 -
2009年5月
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[5月のBS/WOWOW★注目番組 ]

2009.5.31
  • 「ルーブル美術館展」に行けなかった
     「美術館は午後3時くらいから空いてくるので、今度はそこを狙う」
     …という趣旨で行ってみると「入場規制中で1時間半待ち」という掲示が(^^;;;

    [後日(6/11)改めて美術展に行った話]
2009.5.30
  • 『新世紀エヴァンゲリオン RENEWAL VERSION』1〜6(WOWOW)
     WOWOWで放送されたTV版のエヴァンゲリオン「RENEWAL VERSION」というのを見直してみた。
     新しい映画と比べると、面白いほどシンプルな絵だ。
     映画版と大きく異なるのは、シンジがいきなり殴られること、家出のエピソードが簡略化していること。
     絵的には全面的に詳細に美しくなっているのだけれど、ヤシマ作戦の電線や変電施設がTV版は 止めの背景画をパンしているだけなのに対して、映画は執拗に書き込んで増量しているのが良いね。
  • 酒場放浪記#42 焼津「赤兵衛」
     焼津には「繁華街」というものが無いそうだ。ふらっと行っても店が見つからないで困るかもね。 というわけで、覚えておこう。
2009.5.29
  • 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 (EVANGELION:1.11)』 [Blu-ray] 鑑賞 ★★★
     旧作のリメイクと侮って劇場には行かなかったのだが、いや、すさまじい深化を遂げている。
     内容は「TVシリーズ第壱話〜第六話」ヤシマ作戦まで。TVアニメの尺にすれば150分のものを101分にしているので 説明が省略されたシーンは多々ある一方、追加されたシーンもある。全体的な印象からすれば、より「シリアス」に なったと言ってもいいか。
     作画的には「3D技術」を大々的に導入して、元々の「特撮風美術」をとことん追求している。メカだ!電線だ!!
     発進シーンもいっそう豪華に念入りになっている。
     もともと風景としての電線が多い所に加えて「ヤシマ作戦」の電線、変圧器etc.の物量が半端でない。
     「音声仕様」も豪華。
    • DTS-HD Master Audio 6.1ch
    • ドルビーTrueHD 6.1ch
    • ドルビーデジタル/2.0サラウンド

     HD音声系は、PS3で再生すると自動的にDTS(フルレート1.5M)に変換され、従来型機器でもDVD以上の高音質で聴ける。
     戦闘中の司令室では各オペレータの音声が色々な席から飛んでくるのが臨場感豊かだし、格納庫いっぱいに響く アナウンスなど、まさに迫真。錯綜するセリフも聞き取りやすいのは、方向感がきっちりしているからだろう。
     5.1ch初期の日本映画では、台詞がセンターch以外から出ると音質が変化して聞き取りにくいことが多かったけれど、 さすが最新作品は、360度ほとんど均質で、変な音がしたらそれはたぶんシステムが悪いと言えるかな。
     ブルーレイ版だから「映像クオリティ」はもっとも問題にされるところだと思うが、 今回採用されたSBM/V(Super Bit Mapping for Video)の威力は 一目瞭然だ。
     従来のCGアニメではグラデーション(特にグラデーションの絵柄のフェードin/out)に等高線上の 縞模様が発生することがあったけれど、 この作品では徹底的になめらかで、今までの常識を破っている。
     光がにじむような効果を多用しているが、従来ならそういうエフェクトはデジタルっぽくなりそうな ところが実に安定している。
     モノトーンの暗いシーン…非常灯だけの司令室やコックピット内etc.が、暗いのにとても明瞭で透明感のある クリスタルな雰囲気の画質なのも驚き。

    参考:発売迫るBlu-ray版「ヱヴァ」に採用された高画質技術とは? −SBMVやBD-Jなど、ソニーPCLの最新技術を投入(AVWatch)

2009.5.28
  • 雑誌「Newton」5月号の「暗号」記事
     特集というほど大きな記事ではなかったが、暗号の歴史と未来について書かれた記事があった。
     基本的な内容は(涼宮ハルヒの)長門も読んでいる「暗号解読」で紹介されていた内容と 重なるが、アメリカで「金塊を隠した在り処を記した暗号」の話と、量子コンピュータの登場で 公開鍵暗号の基礎となっている「大きな素数」が簡単に調べられてしまうというような話が興味深い。
     「メアリー・スチュアート」だったかな?が暗号を使って、エリザベス暗殺計画をやりとりしていた、 という話も書かれていた。映画『エリザベス(2?)』では、ただ荷物に隠してやり取りしていたように見えたけれど。
  • 金塊を隠した在り処を記した暗号
     「アメリカ独立宣言」の文書を使ったらしい。
     と言うと映画『ダヴィンチコード』みたいだが、何もオリジナルの文書に秘密の暗号が 書き込まれているわけではなく、「平文」のアルファベット一文字を、特定の文書の何番目の 単語の頭文字に使われているか、で、2〜3桁の数字で表現する暗号だそうだ。
     映画に良くある「博物館に所蔵されているような秘宝」に秘密が隠されている設定の 暗号の場合、暗号を書き込んだ人はどうやって書き込んだんだろうなぁ。秘宝そのものを 作った場合は、暗号そのものより「博物館に収蔵されるような秘宝を作り出す才能」の 方が凄いよ…(^^;
  • 量子コンピュータの登場
     量子コンピュータは一つの回路で同時に100の計算を実行する。…状態の重ね合わせ(?)という やつで…、と言われているが、記事によると「原理的なアイディアは存在するけれど、実現方法は 未発見で、いつごろ実現するかも全くわからない」のだそうだ。
     それって、ワープとかタイムトラベルと同じレベルなのかなぁ…
  • 量子コンピュータが今のところ全くの夢の存在だという話を読んだら、それよりは 「人工知能が実現する」ほうが先ではないかと思った。
     単純に記憶容量とか、脳細胞に対するハードウェア量ならなんとかなるんじゃないか。
     もちろん、一つの脳細胞はトランジスタ一個より高機能で脳全体では超並列的に機能しているわけだが、 1チップに8bitプロセッサを1024個詰め込むみたいな技術は出来ないことは無さそう。
     逆に、脳の中は完全にブラックボックスだと考えて、ひたすら「外部から見た反応を学習する」 というプロセスで、「人間的」反応を蓄積するアプローチもあるだろう。
     究極的には、生まれたばかりの赤ん坊の全感覚(入力)と反応(出力)を模倣し続けたら、 同じ人格が出来上がってしまう…みたいなSF的世界。
     そうとうな未来になっても「人格をネットワークにアップロードする」みたいな技術は 出来ない気がするが、生まれたときから一緒に成長して「双子のコンピュータ人格」 なんて技術は可能性が有ると思うのだ。
     これがなんの役に立つかと言うと、まあメールの代返くらいは出来るね。
     文筆家なら「一人ブレインストーミング」とか。
     欠点は「だめな人間の双子はやっぱり駄目」ってことになるが、反対に 超優秀な人間の双子は、これは需要がある。何しろ死なないし、コピーが出来る。
     有能な政治家の双子は、本人が引退した後も次の世代の政治家の「ご意見番」として 生き続けるだろうし、「だったら直接指導者として活躍してもらおう」なんて話が持ち上がるようになると、 「人工知能に市民権を」みたいな流れも起きてくる。
     まあ「政治家」は(本来)頭を使う仕事だが、法律家や役所の職員など「前例」に沿った処理が基本の 職業などは、人間がやるより、人工知能のほうが仕事が速いということもあるだろう。
     問題は、極限まで人間のコピーとして育てると、人工知能といえども、 「休みたい」とか「アニメを見せろ」とか、人間くさい要求を言うだろうことだな。
     もし自分と全く同じ人格なのだけれど「でも私は人工知能、バックアップ、裏の存在」と 意識していたら、ストレスで壊れるかもしれない(^^;
     こういう人格崩壊を防ぐ為には、成人したらある程度の自由意志を持たせるという設定。
     しかし双子の人工知能に「独立した動作」を許すようになると、重要な会議を人工知能任せに 放り出して熱海に遊びに行ってしまう政治家なんかが出てくるかも知れず、その場合、 政治家本人は糾弾されるが、双子の人工知能のほうはまじめに良くやっているから 続投…なんてことになってしまったり…?
2009.5.27
2009.5.26
  • 栗本薫氏死去
     膵臓がんで、56歳。
     彼女の代表作グインサーガは1979年にシリーズをスタートし、最新刊・126巻まで30年間。
     ほぼリアルタイムに読み継いできた物にとっては一つの時代が終わったと感じる。
     内容的にはまだまだ100巻でも続きそうだったから、彼女が余命を限られた病気にかかった時には 完結しない覚悟はしたが、亡くなってみるとやはり、まだまだ書き継いで欲しかったという 思いが残る。
  • SFマガジンによると、グイン127「」は6月発売。 原稿は129まであるというのが、ネットの噂。
  • 人生は残り三年
     栗本薫は「一人が書いた世界最長の小説」を残した。
     この事実が「ギネスブック」に載っていないのは、ギネスが「現存する「長い小説」のカテゴリーは、 一冊になっていること」を要件としているからだそうだ。出版社側は
    「100冊以上の分量が物理的に一冊になるわけない」と反論したが、ギネスは却下したそうだ。
     そんなウラがあるからかどうかわからないが、早川書房は、グインサーガ全巻を上下二分冊で 出版することを決めていて、すでに予約をとっている。
     ともあれ、読者にとって物語が未完になったことは残念だが、作者は「あとがき」を読む限り 100巻以降は生きている限り無限に書き続けることを決めていたように思える。
     読者としては、完結を見たい気持ちも、終わって欲しくない気持ちもある。 ただ、作者が亡くなってしまうと「結末はどうするつもりだったのだろう」ということは すべてのファンが考えることではないか。
     というわけで、長い長い仕事を続けるすべての人にとって、「終わりの見極め」は 重大なテーマだ。そして「人生そのもの」が長い仕事であることを考えると、これは すべての人にとっての関心事だ。
     世の中には不慮の事故で突然死んでしまう人も多い。そんなケースではどうしようもない。 後悔する間もないわけだけれど、すい臓がんだった栗本薫の例を挙げると、2007年に手術をして2009年の没。 2〜3年の時間はあった。
     がんといってもさまざまなので、私の母のように「半年です」と言われてほとんど正確に 半年生きたケースでは、入院したらあまり出て来る間が無かった。ほとんど事故に近い。
     しかしなんとなく感覚的に、中年に差し掛かったらもう「人生の残りは3年くらい」と 考えて色々計画していけば、突然重病にかかっても、そのとき計画していたことをやり残すことなく 終われる可能性が高くなるような気がする。
     とても平凡な一市民の場合なら、「夏休みの旅行の候補」のベスト3を考えて、常に 一番行きたいとこから行っておくという程度のことでも良い。
     習い事でも、今すぐ始めれば何でも三年もあればそれなりになるような気がする。
     まあ「やりたいことは後回しにしない」というシンプルな話だけれど。結局大多数の人は ただなんとなく日々を過ごし、大したことはしない。毎年「残り三年」と思って仕切りなおしつつ 人生を生きて運良く30年もたったら、えらく濃い人生が送れるというものさ。
     物凄く気力を必要とするだろうけれど。
  • 「オタク論2!」(唐沢俊一×岡田斗司夫)
     2007-2008年の月刊「創」の連載なんだそうである。
     今回の討論はオタク論からはみ出て社会・国家を語ったりしているのだが、まあ、せっかくだから 討論しているだけでなく政治家になってくれたら一票入れてもいいような気はしているのだが…。
     まさか自民党から立候補するわけもないし、民主もどうかと思うが、せっかくだから「オタク新党」 でも良い。著作権の有り方とか、そろそろカビの生えた国宝級の文化人に伺いを立ててもだめだろう。 問題意識はみんな持っているのだから、投票するよ。
     「プロデュース」に関する議論もある。芸能関係ばかりでなく、政治の世界でも本人に 立候補する気が無いなら、信用できる人間をプロデュースしてもいいわけだ。
     信用できる人間ならいくらでも居るんじゃないかなあ、漫画好きだけれど漢字が読めない 政治家よりも。
2009.5.25
  • 麦酒倶楽部ポパイ(両国)
     両国で習い事帰りの妻と合流して飲みに出かける。
     「麦酒倶楽部ポパイ」は、以前から「さまざまな種類のある店」として知っていたが、 訪れてみると他にも見られる「ベルギービール」や「ドイツビール」ばかりでなく、 国産の小規模な醸造所で作られた珍しいビールが多種。
     あまりにマニアックで他店で見られる種類がほとんどないし、強い中〜濃色ビールが 主流なので「普通のビール好き」には些か手ごわいかも。
  • 夜の両国に行くのは久しぶりだったけれど、けっこう若手の相撲取りが多い。
     「モンゴル料理店」の前に大勢の力士が居たけれど、あれはみんなモンゴル力士なのか?
     現地人が行くなら旨いのかなぁ…、まあ、モンゴル料理は素材が勝負だから、まじめにやっているなら 外れは無いと思うが。
2009.5.24
  • 『マクロスF(フロンティア) 9<最終巻>』Blu-ray ★★★
     やっとTV版マクロス・フロンティアのBlu-ray最終巻となる(9)が届いた。
     内容は最終話前3話と、特典として最終話の解説(主役声優3名+監督)
     久しぶりの『マクロスF』だが、感動でなみだぽろぽろ出てしまった。
     最終話のコメンタリを聴くと、後半の間合いを少しずつ ゆっくりにして、余韻が感じられるようにしたらしい。曲が長い分は、スタッフのクレジットが 映画のように黒バックに流れるようになっている。
     これはTV版の録画と比較してみたら、確かにTVのほうが後半とても忙しい。Blu-rayの「全長版」 は最終回らしい重厚な雰囲気が増している。買ってよかった!
     もちろん画質もTV放送とは全く違う。激しい動きにキレがある。細いラインや細かい粒子も 至る所に出てくるのが、すべてクッキリ鮮明だ。まあTV放送のほうが「意図的に画質をセーブしているのでは無いか」 という疑惑を抱くほどハイビジョンの癖にもっさりした感じなのはあった。
     Blu-rayで見ると、アニメの絵を作るのに、たくさんのレイヤーを重ねているのだが、 ワンカットの中に、高解像度な素材とそれほどでもない解像度の素材が混在していることが ひと目でわかる。
  • 『涼宮ハルヒの千葉県民の憂鬱』
     「千葉県民涙」というか、MXで土曜に放送された『涼宮ハルヒの憂鬱』の再放送に、突然新作パート が挿入された。チバテレビは翌週水曜の放送なんで…。
     なんだか妻が「mixiが大騒ぎよ!」とかメールしてきて判ったのだが、デジタル放送だと MXは「超額縁放送」なので千葉でも見られないことは無いのだがパスしているのである。
     というわけで、今回の再放送は、実は、最初の放送でやらなかった原作のエピソードを 原作の時系列順にアニメ化して挿入していくらしい。
     ということは、2クール(半分は新作)ということか。
     元々の第一期の放送が「時系列シャッフル」という方法で変則的なやり方だったが、 今回の(実質)第二期は、「第一期+第二期のシャッフル放送」という作戦で来たというわけか。
     どうりで「次回予告」が無いはずだ。今回まで内緒だったわけだな。油断していた 人も多かろう。
  • 時間を止めると何が起きるか
     ハルヒの新作は、原作第3巻・第二話「笹の葉ラプソディ」だったようだ。
     シリーズ上、「キョンと中学生のハルヒが出会う」という、時空改変テーマの出発点となる 重要なストーリーである。
     ネットを眺めていたら「時間を止めた空間を外から見たらどう見えるか」という質問があった。
     「時間の止まった空間」というのは「特異点」で物理法則的に「解が無い」とも思われるが、 相対性理論となるべく矛盾しないように考えてみよう。
     近似的に99.99...%どんどん時間を遅くしていくことは、相対性理論の枠の中で考えると、 光の速度に近づいていくか、重力が大きくて時空が曲がっているか、という状態に近い。 どちらもマンションの一室では実現できないことなので、そこはSF的に何とかしている …重力を遮断するシールドで和室の内部だけがブラックホールになっている…とか。そんな感じ。
     こういう状況を考えると、時間の止まっている空間を外から見ると、事象の地平に向かって 近づいていく「光子」は、外から見るとどんどん速度が遅くなって「停止」というより、無限に 遅くなったという状態になるだろう。
     だから、これを「見る」と真っ黒ということになるだろう。運がよければほとんど無限に赤方偏移した 残光が観測されるかもしれないけれど。
     もしも重力シールドにわずかでもホツレがあったりすると、そこに吸い込まれる物質 から強烈なX線が出てきわめて危険でもある。
     ちなみに、一度作られたブラックホールが消えないように、本当に100%時間を止めてしまうと 再度時間の動く世界に戻ってくることは不可能だと思われる。
     この「近似的に99.99...%時間を止めた空間」をもとの空間に戻すと、それまでこの空間に向かって いた光子(エネルギーの類)は、普通に反射して戻ってくると思われるが、3年間照明を当てていた 空間の時間を1秒で元の空間に戻した場合、その1秒間に3年間分の反射光(=エネルギー)がまとめて 外部に放射されるだろう。原子爆弾みたいなものだ。
     これはやはり、厳重にシールドしておかないと危険なシロモノと言えるだろう。
  • 新型インフルエンザの記録
     asahi.comを読んでいると、
     「大型連休明けに地元の医師が予兆に接していた」という記事。
     国内初感染が確認されたのは16日、地元医師が「おかしい」と思ったというのが連休明けというから およそ一週間前。
     インフルエンザの症状は出て、A型陽性の反応も出ていたけれど、「渡航歴無し」という国が示していた 判断基準に該当しなかったから一旦スルーしたという。その時「今の時期におかしい」とおもったとか。
     別の医師は「秋にインフルエンザの予防接種をしているのにおかしい」と思ったという。
     いずれにしても、インターネットに公開されている厚生省の「インフルエンザの流行マップ」では、 関西のインフルエンザは3月にはすっかり収束していたのだから、突然インフルエンザの患者が パラパラ発生したら新型だと思うのが普通の感覚だと思うが、「医者というのは国の通達に関して保守的だな」 と思う。
     初動が一週間遅れたために、「関西大倉高校」では17日だけで40人の感染確認が出た。という。
  • さて、この話を踏まえて、「24日で338人。感染者数は減少」というニュース。
     感染者数が減少しているという根拠は、
    17,18,20日は全国で70人台、
    21,22,23日は20人台になったから。…半減?
     …という訳なんだけれど、一週間放置して患者数を溜め込んだ後の三日間と、直近の 三日間の比較は比較にならないと思うのだけれどなぁ…
     まあ、夏に向かって暖かくなっているから自然と減少傾向になるのは間違いないと思うが、
2009.5.23
  • GPC第35回演奏会(@恵比寿)
     2009年がアニバーサリー的な作曲家の作品特集ということで、メインはヘンデル。
     前半は客席の中央付近で聞いていたのだが、たまたま隣に座った中年男性が、 ただ演奏者が入場したというだけで、耳に突き刺さるような拍手を初めて、 これから宗教曲を聴くなんて雰囲気でもなくすっかり鼓膜が痛くなり大迷惑。
     耳元で渾身の拍手を炸裂される迷惑を、本人は全然考えても見ないのだろう。
     この人は、ずっとゴソゴソ落ち着かないし、飴をなめるのに音を立てるのも、 演奏中に咳をするのも勘弁して欲しかった。
     風邪を引いているなら人ごみに出てくるな。せめてタオルくらい持参して音を殺せ。
     というわけで、神経質な私はとても耐えられなくて、後半は会場の一番後ろに引っ越した。
     ここの会場(恵比寿・麦酒記念館)の後ろの席は、座席でもなんでもなくただの階段なのだが、 そうなると、さらにリラックスした客が居るのが微妙といえば微妙だ。ただ、遠くて音量が小さい分、 静かに聴こうという気持ちは感じる。
     ただし、二曲演奏されたアンコールの最中に「レジャーシート」をたたんでいる 老人が居たのが意味不明だった。何故、今ここで虹色のレジャーシートを畳み直すのか…。
     まったく意味がわからない…。
     この会場の最後方に座ったのは初めてだったが、「音色」という点では意外にも前列より 全然良い。やたらと残響が長い会場なので「後ろに行くともやもやして聴き取り難い」かと 思っていたのだが、全体が綺麗に交じり合ってバランスが良い。
     演奏者は会場の真ん中にある柱とか照明スタッフの影になって1/3は見えないけれど、 音には関係ないようで、直接音が足りないという感じもしない。
     てことで、今後はずっと会場の一番後ろでいいか、と思っている。

     演奏に関しては、アカペラの「ヴィラ=ロボス」が良かった。
     室内オケの伴奏が付いている二曲もまあ良かったと思うが、しっくり綺麗に響くという点では アカペラ曲の方が全然綺麗。
     オケはN響メンバーを含む現役オーケストラ奏者によるちゃんとしたアンサンブルのはずだが、 第一曲の冒頭では、椅子から落ちそうな変な音を出したりして、イマイチ調子が乗っていなかった ような気もする。まあベース奏者は良かったと思うけれど。
     ソリストの女性陣は若手ばかりだったが、ちょっと頑張りすぎなのかハチキレて暴奏気味。
     宗教曲なんだし、そんなに頑張らなくても99%の部分は「八分程度の力」で良くコントロールして 歌ったほうが良いのではないか。最後の1%はブチブチっと切れてもいいけどね。
     同じ八分でも、楽に歌っているような八分と、精密な感じのする八分は有ると思うのだ。

2009.5.22
  • 新型インフルエンザの記録
     京都・大阪に旅行した埼玉の社会人が感染を確認
     毎日新しい感染者のニュースはあるのだが、今週後半は感染者そのものよりも「マスクが売り切れ」の ニュースのほうが多かったかも。実際電車に乗っても「関東で感染者確認」のニュース以降に マスクをしている人が増えたということは全然無くて、とうとう来たか…と思ったときには マスクは無い。という状態であった。
     もっとも、「マスクに予防効果は無い」*というのが国際標準の考え方で、 日本人は異常なマスク好きとも言えるし、今マスクをしているのは「花粉症シーズン」に マスクをするのが習慣になっている人たちだという考え方もできるんじゃないか?
    *マスクには咳による飛沫が直接飛ぶことを抑える効果はあるが、 ウィルスはマスクの隙間からでも進入するので普通に呼吸ができる程度のマスクでは 止められない(これ科学的知見)。
    ※個人的には、どうせなら「ガーゼ」のマスクで呼気の湿度を高めるほうが咽に良くて予防効果がありそうに思う。
2009.5.20
  • 新型インフル、東京で初の感染確認 渡航歴ある女子高生(asahi.com)
     今月11〜18までニューヨークに滞在していたという。…現在は八王子市内の感染症指定医療機関に入院している。
    「女子生徒は米国から帰国する飛行機の中で発熱などの症状がみられたため、帰国後の20日、八王子市内の感染症指定医療機関を受診。簡易検査でインフルエンザA型の陽性反応が確認されたため、東京都健康安全研究センターがウイルスの遺伝子を調べていた。 」
     ということは、「成田の水際チェック」はやめたということだね?
     それにしたって、すでに飛行機の中で症状があったのなら、止めないのは手抜きだなぁ。
  • 今日見つけた一番詳しい記事〜感染女子高生2人の接触範囲が焦点…東京・川崎
     文章は新聞記者が書いたとは思えないほどぐちゃっとしているので簡単に書き直すと、
     「世界各国の高校たちによる討論会に参加して、もらって来た。
     この討論会には、世界各国から約2600人が参加した。
     参加したのは7人。帰国時に数人が熱があったが、簡易検査で陰性だったので帰宅した。その後発症した。
     都庁は「検査をすれば感染拡大は防げる」と強調している。

     まあ、そんなに世界各国から学生を集めたら、感染経路なんか分からない。
     2600人の、世界各国どこにでも発症のリスクが飛び散ったということですね。不用心なことだ。主催者は 糾弾されそうだな…。
    ※送り出した学校の校長先生は「感染は非常に残念だが、参加したことにはとても意義が有ったと思う」と コメントしたそうだ。

  • ところで、「季節性と同じでない」=成人に重症例、死者も−感染拡大続く・押谷東北大教授 5月20日20時3分配信 時事通信という記事。
     「WHOの新型インフルエンザ対策に携わる押谷仁東北大教授」のお言葉。
     この記事で「被害は季節性とは全く違う形で出てくる」と警告しているのだが、彼の基準で「全く違う」というのは、 「100人、200人規模では分からないが、10万、20万になれば見えてくる」のだとか。
     一般人が「全く違う」というときには、10人、20人で気がつくくらいの違いなんじゃないかなぁ。
     つまり「一般人と学者の感覚は1万倍ずれている」という記事だよ、これは。
     そもそも、現在の世界の患者数が約1万人なのだから、本人の基準でいっても「まだ見えてこない」 ことについて警告しているんじゃないの?おかしくない?10万人レベルで見えてくる違いなんて 学術論文以上の意味があるのかね〜
2009.5.18
  • 「獣の奏者」(4)(講談社・青い鳥文庫)
     先日妻に(1)〜(3)を貸してあげたら、一気に読んだ挙句に発売直前の文庫版(4)が待てずに、 既刊の上下二冊本を読んでコンプリートした挙句、ネットを調べて続編情報まで仕入れてきた(^^;
     ちっ、まさか追い越されることになるとは(笑)
     というわけで、文庫版最終巻も、ますますストーリーは加速して、読み始めたら止まらない 深いストーリー。静かに泣いた。
     アニメ版は子供向けのアレンジが鼻について、原作の「透明な悲しみ」と、 「孤独に運命と向き合う主人公が与えてくれる勇気」を大きくスポイルしていると 残念に思っていたのだが、この最終巻、ラストシーンを読んだ時、 心の中でアニメの主題歌がぴったりはまって感動的な気分が盛り上がってしまった。
  • 新型インフルエンザの記録
     昨夜寝る前に患者数93人とかいう数字を見たが、本日午前中の発表では130人に増えていた。
     今回の騒ぎ以前の段階で、「外国に行っていないので多分大丈夫」という見込みで検体を捨てていた、 なんて事実も発覚したので、実数はさらに上回るのだろうが、要するに、見込みでスルーした人たちの中に 本物が居て、バンバン感染源になったということだよね。
     先週、成田の一件で大臣が「水際で食い止めた」宣言をしたばかりだというのに、実際には 「水際の封じ込め作戦は、時間稼ぎにしかならない」あるいは、「封じ込めたと錯覚している間に蔓延してしまう」 という逆効果さえありそうな今回の広がりっぷり。
     大阪知事は「このままでは大阪の機能が麻痺してしまうので、普通のインフルエンザとして扱おう」 などと言い出したわけだが、個人的には、行政担当者は「痛い思いをする、良い機会」だと思って 真剣に対応してみたほうがいい。
     これが「強毒性インフルエンザ」だったら、既に数人の死者が出ているレベルの広がりが見られるまで、 「外国に行っていないから新型じゃないだろう」という見込みで大量の見落としをしてきたのだから、 今回の流行は行政にとっては「(ほとんど)死人を出さずに、感染症に対する備えを実証する予行演習」 として貴重な機会だ。
     すでに初期段階にして、病院のベッドが足りないとか、忙しくて医者が死にそうだとか、 気がついたら学生だけでなく、銀行の窓口やコンビニのレジ係まで感染して、広げていたことがわかってきて、 しかも「どこから入ってきたのか」は、現場が忙しくなってしまい解明する暇が無い。
     たぶんこの体制のまま「鳥インフルエンザ」が入ってきたら大勢死ぬんだろうなぁということは、 想像力のある人なら感じていることと思う。
     次の話題は「関東での広がり」だと思うが、まあ、こういう世の中だから現実には1,2日遅れであっというまに 入ってきているのだろうと思う。
     職場の出入り口に、アルコール消毒のボトルが置かれたが、気休めだろうな。
     そもそも入退室管理に、指紋認証とか10キーとか使っているのが時代遅れ。 本当に一日も止めてはいけない業務を危機管理するなら「非接触カードキーと自動ドア」 が前提だろう。
     いくら消毒薬を置いても、何十人もが触る十数ものドアを一日に何十回も触るのだから、 誰から誰に感染しても全然不思議じゃないよ。
     まあ、正月に風邪を引いたときに付いた免疫力が有効なことを祈る。
  • そういえば、「国立感染研究所」の「インフルエンザ流行レベルマップ」を見ると、 関西の流行は3月でほぼ収束している。
     そういう状況で、いくら季節性インフルエンザと新型の症状の差が少ないとはいえ、 5月以降の患者数の急増(実は新型)を怪しいと思わずに1,2週間見過ごしてきたのは、 不自然だねえ。
     関東ではがんがん検査して毎日「新型じゃなくて良かった」というニュースが飛び交っていたのに、 関西では調べてみたらいきなり130人発見だもの。見ない振りをしていたとしか思えない。
2009.5.17
  • 新型インフルエンザ来日
     …というわけで、録画を見たり、日記を書いたりしながら、ニュースをちらちら見ている私は あまり危機感は無い。まあ月曜から仕事に行くけど。
     そうかんがえると、ひきこもりの若者だけが病気にかからない…(^^?
     とりあえず、確認された患者は79人。ニュースを見ると数時間ごとに数字が増えている。
     国立感染症研は「現段階で感染者は数百人規模かもしれない」と言っている。もっと多いかも。 ということは、もう「封じ込め」なんて段階ではない。
     いずれにしても、GWに海外に行った人が持って帰ったんだろう。空港で封じ込めることができる という幻想をばらまいた政府にも、ちょっとは責任がある。今慌てるくらいなら、ざっくり、 渡航制限すればよかったのだ。
     今回の騒動は「予行演習」と理解しているが、本物の「強毒性な鳥インフルエンザ」が入ってきても たぶん止められないね。
     北九州の教育委員会が、神戸に修学旅行にいった生徒を「一時登校停止」にしたとかで、 兵庫県知事が「過剰反応だ」と怒っている らしい。
     そのくらい良いんじゃないかなあ。生徒も喜ぶと思う。
     大阪知事も、急遽 「これでは大阪がマヒする。通常のインフルエンザの対応に切り替える必要があるのではないか」と述べた というのだが、練習だと思って限界まで頑張ってみてはどうか。
     だいたい、自分のところに来るまではみんな傍観して勝手なことを言っていたと思うのだが。
2009.5.16
  • 大阪の学生が新型インフルエンザに感染
    …なんてニュースで朝から賑やかだが、街(渋谷、原宿)に出て見るとかつて無いくらい混雑している。 代々木公園では毎年やっている「タイ・フェア」が過去最大の規模で実施されていて、NHKホールにたどりつく 道がない。くそ〜、コンサートに遅刻しちまうよ…!!
     というわけで、「バスケの選手もびっくり」というくらいのフットワークで駆け抜けて NHKホールに急いだわけ。
  • NHK交響楽団定期公演5月Cプログラム2日目
    指揮:尾高忠明
    曲目:
    • エルガー/チェロ協奏曲(チェロ:ロバート・コーエン)
    • エルガー/交響曲第2番

     今回のソリスト「コーエン」のことは、プログラムのノートには 「もっともっと日本でも高く評価されねばならない芸術家である」とあって、 実際、素晴らしい演奏家だと思った。エルガーの協奏曲の冒頭の数小節を聴いただけで、 そのチェロのソロは一つの弦楽合奏団に匹敵する豊かで輝かしい音色で、瞬時に魅了されてしまった。
     19歳で録音したこの曲は「シルバーディスク賞」を贈られたともあり、帰宅して Amazonで検索してみたら、いや〜廃盤だらけで商品がない。これでは 解説者が「もっともっと日本でも高く評価されねばならない芸術家である」とプッシュしたところで、 広まりようがないではないか〜。
     派手な活動はしていないのかもしれないけれど、言い音を聴かせてくれる演奏家。 レコード会社の営業さん、プレスしない商品はどうにもならないです!

     「エルガー/交響曲第2番」の解説を読んだら、人生の絶頂を迎えると、あとは下るしかない。 そういう屈折した感情を持ちながら作った大作で、初演の反応は芳しくなく、 押し黙る客席を見た作曲者は
    「豚のぬいぐるみか何かが座っているみたいだ」と言ったそうだ。と。
     失礼な作曲者だ(^^;
     まあ、どんな酷い曲かと身構えて聞いたからか、そんな「ぬいぐるみ化」するほど 凄くもなかったけれど、お隣は熟睡していた(笑)
     曲は、特に冒頭などで低音の「もこもこ」した響きが気になって、 オーケストレーションが悪いとは思う。書き込みすぎて、凝り過ぎて滑ったという感じかな。
     時々音量的に盛り上がってにぎやかな部分で目が覚めることもあるけれど、 色彩的な緩急とか、明快なメロディーとか欠如していて、盛り上がっているのに単調。
    これは、「愛の挨拶」とか「威風堂々」の作曲家の作品だと思って聴いたら、やっぱり「ブタのぬいぐるみ化」するかも。
     まあ、CDで聴いて耳慣れてくると良さも見えてくるかもしれないですね。

  • 友人と飲み会。
     実は30年来の『グインサーガ』同好会でもあって、アニメ開始後初めて集まったので、 思う存分文句を言いあった(笑)
     監督の「若林厚史」は、調べてみると絵コンテは有名作品を沢山こなしているけれど、 メインの監督をやるのはほとんど初めてらしい。
     『NARUTO -ナルト』をやっている人と知った時には、第1話のモンゴール兵の忍者っぽい 動きの謎が解けたような気がしたが、あんな鉄の鎧を着て忍者走りができるわけないのである。
     というか「引出が少ない」と思われてもしょうがないぞ。これ。
     インタビューなど を読むと、10人のうち3人がわかってくれればいい、なんて甘い発言していて、 とうぜん反発を買うわけだが、全体的に色々な記事を読んだとき、 「昔から読者だった」というスタッフがほとんど居ないのも気になる。
     ちなみに、脚本家は「仮面ライダー」「ポケモン」「アンパンマン」などを書いた人。
     それぞれ著名なシリーズだが、グインとの接点がないなぁ。

     さて、文句はいろいろあるが友人と一番一致した意見は「クリスタルの建物のデザインが有り得ない」 ということだな。
     異世界のファンタジーだけれど、基本は「ひょっとしたらパラレルワールドの地球?」と思わせるほど (中世の)地球的な風物であふれているのがグインの世界だと思うのだが。だって、基本「三国志」なんだし、 敵は「モンゴール」だし。

     それはそうと、「私は「中原(ちゅうげん)」を「なかはら」だと思っていた、神奈川県民だから」 …には笑った。なんでそこに横浜市が出てくる?
     原作のあとがきにも時々漢字の読み方ネタはあったと思うが、30年もずっと誤解していたとは(^^;;
     解説しておくと、「中原(ちゅうげん)」の文字通りの意味は「広い野原の中央」、
    地域限定的には「中国文化発祥の地たるの黄河中流域」のこと、
    含意的には「天下の中央」…そこで天下の覇権が争われる場所
     「なかはら」じゃ、作者のイメージ伝わってなかったよね、きっと。

     …まあ、そういう色々があって「クリスタル(パロの都)」は、中国大陸のど真ん中に、 中世ヨーロッパをはめ込んだような違和感を持つデザインであるべきで、 今回のアニメのデザインはちょっと「宇宙的」過ぎる。
     宇宙的過ぎて困る理由は「グインの故郷」と「古代機械」の為に、宇宙的異質感を 持ったデザインは取っておかなければならないからだ。
     古代機械は宇宙の彼方の文明の落し物で、パロの人々は、後世これを中心に発展したが、 何もかもが断絶してしまっている。それを表現するためには、パロの文明は 現代人が違和感を感じない範囲にしておかなければならない。
     こういう読者なら誰でもわかる基本が取りこぼされているのは、原作を今回のアニメ化部分 しか読んでいない人が殆どだからで、 「若いスタッフで新鮮に作ろう」という、作戦が裏目にでた。というか、この先、 パート2以降に手を出したときに不整合になって絶対困ることになる。
     まあ、「プロデューサーが4人もいる」という段階で、開始前から心配していたことが 現実化したということ。
     こんなの、アニメ業界にも「グインをやるなら残業代いらない」というくらいの 古参マニアはいくらでもいるだろうし、彼らに「マニアの良心」を発揮して作ってもらえば いくらでも細部の仕上げは良くなるはずなのだ。

  • グイン7話はすこしまとも?
     というか、話数ごとにグインの強さ、ザコ兵の強さがバラバラだ。
     演出的に、その回、1話ごとの中でしか、強さのバランスを考えていないのだなぁ。
     しかし「イドの怪物」に飲み込まれるモンゴール兵は、ただ溺れているのと大差ない描写だった。
     残酷描写に規制があるのか。
     まあ、話が進んでいくとエロエロシーンもだくだく出てくるし、TVアニメでは出来ないことも たくさんあるなぁ。
2009.5.14
  • 新型インフルエンザの死亡率は0.4%(メキシコ当局の研究結果)
     実際の患者数を推計したところ、実際に診断された数の約十倍、二万人くらいと見積もられたそうだ。
     今回発表の死亡率は、私が12日の日記で推測した0.5%とほとんど一致している。私は米国の発表実数から、 仕事でプログラムの残存バグ数の推移を推測するのと同じ感覚で出した数字なんだが、えらく一致したものだ。
     ちなみに、メキシコの季節性インフルエンザの死亡率は0.1%とのこと。日本の厚生省の数値(0.05%)より悪いのは、 医療水準の違いなのか?
  • 日本の修学旅行生の患者はすっかり回復したそうだ。
     診察した医者によると「普通のインフルエンザ流行期に罹患したら気づかないだろう程度の症状」 だったそうだ。
     国立感染症研究所・感染情報センターのページを見ると、現在は関東地方ではほとんど 季節性インフルエンザは収束している(東北〜北海道はまだまだ)ので、これから新型が入って くるようなことになると、まあ季節外れということで、それほどの広がりは無いのではないかと思う。
     「インフルエンザ流行レベルマップ」に見る季節変動は、12月頃に大都市圏から広がって、 桜前線とともに収束していく感じだ。
     あと日本は、欧米諸国のようにキス・ハグ・握手の習慣が無いので、伝染病には強いよね。 空気感染は人口密度に比例しそうだけれど。首都圏の満員電車はやっぱりアウト?
2009.5.13
  • 「鴻池官房副長官が女性問題で辞任」とか…
     JRの議員パスで熱海に不倫旅行…、熱海というところがなかなかレトロで政治家の 女性問題らしさを演出してgoodであるが、鴻池さん、 1月には「議員宿舎に女性出入り」という問題でさんざん怒られていたはず。
     こうなると、倫理の問題というより、叱られて半年もたたないうちに忘れてしまうのが 「ボケ問題」なんじゃないかなぁ。選挙公約なども、当選した途端に忘れるのだろうな。
     一月ははなにかと言い訳して辞任しなかったが、今回は「公務のために支給されたパス」を 私用に使ったことが問題視されて辞任。
     ところで、鴻池氏は事件発覚翌日から入院。
     「不祥事で入院(=雲隠れ)」、これもまた熱海で不倫に劣らずレトロな政治家像。
     まあ、ちょっと前の総理大臣も入院していたような記憶はあるのだが…珍しくは無いか。
     つ〜か、そんな入院に診断書を書く医者は、障害者手帳の不正取得に加担した医師に 劣らず「倫理」を問われるべきなんじゃないか。国民に対して。医師会は申し送りしないのか?
  • 閣僚の不祥事というと総理の「任命責任」が取り沙汰されるわけだが、麻生総理は あくまで「入院したから辞任した」のであって、不祥事は無かったという立場らしい。
     マスコミにはまた「お友達内閣のボロがでた」などと書きたてられる。
     まず、有権者の前でそんな「面白解釈」でしらばっくれることが通ると思っていることが、 えらく馬鹿にした話。
     漢字も読めないくせに国民を馬鹿だと思っている本人が一番の馬鹿なんじゃないか。 二世議員なんて生まれてこの方、側近にヨイショされ続けて「常識センスがスポイルされている」 としか思えない。
     「先生、漢字の読みが間違っています」と指摘してくれるような側近が一人でも居たならば、 麻生少年もこんな大人には成らなかっただろうなぁ…。

    鴻池官房副長官:女性問題報道で辞任 後任は浅野勝人氏(毎日)
    「健康問題まで任命責任なのか」(読売)

2009.5.12
  • JALのジャンボ機のエンジンに、空コンテナが吸い込まれる(@LA) [asahi.com]
     滑走路に出る途中のジャンボ機の至近を通りかかった貨物コンテナ車が、コロリと落とした空コンテナが エンジンに向かってすぽ〜んと吸い込まれてエンジンを大破した。
     いや〜、ニュース写真を見ても現実のこととは思えない事件だ。『ミスター・ビーン』とか コメディ映画の一幕みたい。
     しかし、かぽっと直球ど真ん中でエンジンにはまりこんだから良かったものの、コンテナが主翼を壊したりしていたら、 満タンの燃料が大爆発で凄いことになっていたな。
  • 新型インフルエンザの患者/死者=5000/60に
     これで死亡率約1% (ちなみに、先週からの増分だけで計算すると0.6%くらい)
     先日の2%から半減したけれど、季節性インフルエンザの0.05%まではまだまだ。 しかし、死者のほとんどはメキシコ(すでに過去)だから、これから順調に死亡率は低下していくのであろう。
     0.5%前後で落ち着くのだとすると、季節性の10倍くらいの危険率ということか。
  • ちなみに厚生労働省の「新型インフルエンザ対策行動計画」(2008/10改定)では、 「伝染性と毒性の強い「新型インフルエンザ」が日本で発生した場合、 3200万人が感染、64万人が死亡する」という推計を出している。
     だいたい全国民の200人に一人が死ぬってことだなぁ。
     しかも老人と子供が中心だろうから、人口構成比に影響するかもしれないくらいだ。
     考えてみると、日本では「一人も死なないこと」…環境ホルモンとかダイオキシンとか狂牛病対策とかに 億単位の予算をどばどば投入しきたのだから、インフルエンザ対策なら100万倍の…国家予算全投入しても いいくらいの仕事なのかもね。
     つか、一人でも国内で死者が出たら厚生省的には失態かもね。(海外でもらってきた人は除くが)
     感染が疑われる外国人観光客を足止めできないってのは、他の疾病対策に比較すると弱腰だな (もちろん皮肉デス)。
  • 温室ガス削減、経団連の意見に環境相「世界の笑い物」[asahi.com]
     日本経団連は12日、温室効果ガスの2020年までの中期削減目標について、政府が示した6案のうち90年比4%増(05年比4%減)の第1案が合理的だとする意見を発表し、政府に提出した。
     米国が「14%削減するぞ」とやる気になっているときに、日本は4%
     そりゃ、米国は過去最高ばんばん二酸化炭素を排出していたので、数字も大きくなるだろうが、 「悪い友達」のまねばかりしていても困るので、ヨーロッパにはもっと劇的に自然エネルギーに乗り換えた国もある。
     技術開発でビジネスチャンスをモノにする気持ちが見えてこないのは、たとえば、10の会社があって、 削減トップ〜三位くらいまでの会社は儲かるし、褒められるけれど、残りの4〜10の会社は競争に負けるので 多数決で足を引っ張っているのではないかなあ。
     車なら、トヨタ、ホンダはハイブリッドカーでビジネスチャンスを広げているけれど、日産なんか ピンチなわけで、だからといって皆で足を引っ張り合っても…
     しかし、産業界が低い目標を立てても、政府が「省エネトップランナーの商品(&企業)への補助金政策」 などを実行すれば、否応なく消費行動を誘導して企業の態度を改めさせることになると思うのだ。
     結局単なる「排出規制」より「排出しないと儲かる」という優遇政策が効果を発揮すると思う。
  • ちなみに「政府の世論調査で、6割の回答者が、温暖化対策のため許容できる負担額は1家庭で年1万2千円未満としていることも理由に挙げた」
    …と言っているのだが、「省エネ家電への買い替え」で減る電気代、「エコカーへの買い替えで削減するガソリン代」 などのプラス面をきちんと評価しているかどうかは問題だ。
     だいたい、企業側でも「二酸化炭素を削減する」ということは、消費エネルギーを減らすことなのだから、 本当はプラス効果があるはず。
     そのための一時的な設備投資は必要なことも有るだろうが。
  • 「温暖化対策しない場合のコスト」をきちんと見積もった方がいい
     製造業は、ひたすら「安いエネルギー」を使って、効率より低価格を重視した製品を作った方が楽だろう。
     しかし、農業は気候が変われば仕事も変わってしまう。漁業にも影響するし、輸入食料の価格も変動してくる。
     観光業界もなかなか大変だ。桜の開花時期がずれただけでも困る人は多いだろうし、 衣料品小売りも困る。
     ものすごくコストがかかるのは治水。
     海水面の上昇がどのくらいになるかは想像もつかないが、都市部の集中豪雨による被害はすでに 現実のものになりつつある。
     第一次産業、第三次産業も含めた産業界全体と、社会インフラ整備のコストなど、 もろもろ計算して、政府が税金と補助金で再分配するべきなのだ。
     そうすれば、林業全般は山火事や治水などの防災コストを低減させる仕事なので補助金を付けて 大いにやるべきだし、その財源は二酸化炭素をたくさん出す業界が負担すべきということになる。
     鉄道のエネルギー効率の良さに着目すれば、「自動車関係の税金」は、鉄道建設の補助金に回す ということになる。鉄道貨物の比率を上げることは大切だ。
2009.5.11
  • 牛乳と二酸化炭素排出
     スーパーの売り場で、牛乳の産地について考えてみた。
     牛乳というと「北海道」というイメージがあるけれど、関東に住んでいるのだから、関東の牛乳が 輸送距離は短いし、それは環境にやさしいのと、一日くらいは鮮度も違うのではないかと思う。
     大きなメーカーはいくつもの工場を持っているが、パッケージには工場名が書いてあるので、 地元製品を選ぶことができる。
     というわけで、とりあえず「メグミルク野田工場」の製品を買ってみたですよ。
     少なくとも酪農の盛んな千葉県で、県外の牛乳を購入する積極的な理由は無い。北海道牛乳は たくさん売られているけれど。値段だけで遠い牛乳を選ぶのはどうか、と思うわけですよ。
  • 明治乳業のHPによると、 「北海道の旭川工場で作られる主力製品の「明治おいしい牛乳」を中部・関西圏へ運ぶ輸送手段を 船舶に切りかえました。その結果、輸送の効率化が進み年間で約5,000トンのCO2を減らすことができました。」
     とある。
     こういうことは「心ある企業」と言えるだろう。まあ関東はトラック便みたいだけれど。
     よつ葉乳業もHPで 物流の流れを解説している。苫小牧、室蘭の港から、本州の物流センターへフェリーで 輸送する。
     もっとも、よつ葉のHPの視点は「早く安く確実に」ということで、環境の話は出てこない。 「交通路の確保が困難なら、飛行機でも送る」というわけだが、牛乳を飛行機で送ったら、 これは大変な環境負荷だ。
     小売業者にとっては商品が確実に届くことは好ましいだろうが、 まあ、北海道に大雪が降って一日牛乳が届くのが遅れる、そんな時には「待つ」という選択も、 消費者(と小売)の見識ではないか。
2009.5.10
  • 「もんじゃ DE フラメンコ」5/10@ぼたん その五 -おめでとう!! 1周年記念-
     ちなみに、門前仲町「ぼたん」というのが、今回のお店。
     なんで「もんじゃ」なのかはさっぱり判らないが、お店をやっている人が踊り手のようだ。 参加者の女性たち全員が奥で料理したりビールを運んでいる。

     伴奏も含めてほんの2m四方の舞台…というか、もんじゃのテーブルを脇に詰めただけの スペースで、ソロから4人くらいまでの踊り手が入れ替わり立ち代わり、がんがん踊る。 場所は「もんじゃ」だけれど、こういう雰囲気が本来の面白さだなぁと思う。
     踊りはどの踊り手も、とてものびのびと楽しそうで、見栄えがした。
     カンテもなかなかいい声。この場合のいい声というのは、なんというかフラメンコ っぽい、という意味。味がある。

     客はそもそもの出演者の関係者、もんじゃの常連、フラメンコの別の教室で習っている人、 その連れの一般人が混ざった感じ。
     お客さんが参加するコーナもあって、男性フラメンコダンサー(生徒さん)が二人くらい 居たのは珍しいと思う。何しろ、踊り関係全般で男性は少ない。フラメンコなんか特に少ないが、 本当は上手な男性の踊りは迫力があって面白いものなのだが。
     ちなみにもんじゃで相席になった男性は「フラメンコ歴半年」だそうで、スキンヘッドの 堂々とした風貌ににあわず可愛い踊りで良かった。楽しそう。
     妻と友人も観客の踊りに参加していたが、ちょっと人見知りっぽい緊張が見えたかも。 相変わらず小心者だ(笑) でも初対面の人の輪に入っていけるのは良い。
     歌い手とカホン担当も一曲ずつ踊っていたが、男が髪の毛を後ろで束ねていると、 やっぱり「見るからに関係者っぽい」って感じだ(笑)
     そうしてみると、私なんかはただの見物人ではあるが、あまりにも関係ないっぽい。
     まあ、幅広くあれこれに首を突っ込んで、すべて関係者っぽくあるのは無理だけどね。 サラリーマンのコスプレが無難だ(^^;
  • ちなみに、もんじゃ、お好み焼き、焼きソバ、たこ焼き、はどれも旨かった。
     旨かったが、食べ放題メニューだからって焼きすぎだろう…と思う。 7人のテーブルでどんぶり一杯のもんじゃetc.が、約三時間ず〜っと焼かれ続けていたが、 一人頭に換算しようとしてもなんだか数え切れない。とにかく焼きは上達したかも(笑)
     しかし、ライブをみる方にもっと集中したほうが良かったんじゃないかと思うなぁ(^^;
2009.5.8
  • 「地球温暖化/人類滅亡のシナリオは回避できるか」田中優(扶桑社新書)
     著者は市民活動家。
     地球温暖化の関連本はたくさん出版されているが、「市民活動」の視点から書かれた本を読むのは 初めて。ちなみに、温暖化防止系の著者は学者が多くて、無視系の著者は企業の御用学者が多い。
     この本は、「本を書いてくれ」と依頼された著者が、急な話でまともに書くのは難しいから、 講演会を開いて書き起こしてもらいましょう。…という体裁で作られているから、市民活動家の 講演会のノリを観覧する気分もある。
     「人類滅亡のシナリオ」などという言葉をタイトルに使っているくらいで、温暖化による被害予測に関しては、 2007年の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が報告したシナリオのうち最悪なものまで 紹介して、これを元にイギリスの「インディペンデント」誌が書いた温暖化の暴走(ポジティブ・フィードバック) による地球滅亡のシナリオを引用している。
     曰く「最悪の場合シベリアの永久凍土からのメタンや、 海底のメタンハイドレートの沸騰で温暖化が加速して海が蒸発して生物の大絶滅が起きる」というSF領域の予測。
     「インディペンデント」紙がなんぼのものか読んだことはないが、調べてみると ポジション的には「高級紙の中では左派中の左派」ということらしい。
     科学的にそういったシナリオがありうることは事実だろうが、このレベルの話をここまでスペースを割いて 紹介している本はあまりない。というのも「いかにも刺激的で話が安っぽく見える」ことを避けたいからだろう、 普通の著者は。
     こういうノリで「地球温暖化で何が起きるか」について、前半三分の一を使って解説している。
     講演会では「つかみ」も大切だが、話が大きすぎてここで脱落する読者も出るだろう。
     次に一章を割いて、「国際紛争のほとんどは実は資源争奪のために発生している」という話を書いているのが、 類書に見られない「市民活動家」の本らしいところ。
     あまり温暖かには関係ないと思われるが、石油の価格に戦争のコストを上乗せすれば、 実は20倍くらいにはなる。という話は有りうることだ。
     後半の約二分の一は、電気会社と電力行政への批判と、 「節約して実は経済的に得になる温暖化対策の事例紹介」で占められている。
     2009年3月17日の朝刊各紙に、経団連他業界団体による「考えてみませんか?私たちみんなの負担額」 という意見広告が掲載され、その中で「エネルギー起源CO2排出量を2020年までに1990年比で3%削減する場合、各世帯への負担が105万円」 と表示されていた。(実は数字のトリック)
     つまり「温暖化対策はとっても不経済だから止めましょう」的な、あるいは「産業界は 温暖化対策コストを負担したくないので、各家庭でかぶってください」という責任回避的な意見広告を掲載して、 政府筋からWWFに至る各所から批判を受けたけれど、この本の主張は、温暖化対策とは、結局は「電気を使わない生活のこと」 だから、みんなで取り組めばお金が浮くよと、外国の成功例や節約術の具体例をどんどん挙げている。
     電気行政をしきりに攻撃しているのはやはり市民活動家的なのだが、確かにヨーロッパ諸国では 自然エネルギーの導入が個人の得になる法律を作って、草の根的にどんどん、風車が建っている 事例と比較すると、日本の行政は電力会社&大口需要家(大企業)に手厚くなっている。
     経団連が温暖化対策コストを家庭が支払うと…という試算をしているというのに、実は二酸化炭素排出 に家庭が占める割合は1/8しかないというグラフも興味深い。排出量の半分はたった「167の工場」が 出しているのだそうだ。
     このなかの1/4が「51基の火力発電所」で、もちろん結果としての電気は家庭も含めて幅広く 使われるわけだが、一番効率の良い発電所に、他の発電所が効率を並べる努力をすると、発電所から排出される 二酸化炭素は半減し、一般家庭の排出量をゼロにすることに匹敵する計算になるという。
     エコキュート批判もある。まあ「熱・電気・熱」というオール家電の発想は確かに効率が悪い。
     ここは、せっかく電力会社の批判をしたのだから「ガス・コジェネ」を誉めても良いところだと思うが、 やっぱり市民活動家としては、東京ガスのような大企業を誉めちゃいけないんだろう。
     ※「オール電化&エコキュート」が熱を使って発電した電気をわざわざまた熱にする非効率なシステムなのに対して、 「ガス・コジェネ」は、ガスで自家発電機を回す廃熱でお湯を沸かすので、お湯の利用量と電気の バランスが見合う家庭なら、明らかに効率は良い。
     事業系の電力体系が、使えば使うほど単価が安くなる設定であるために、昼間の電力需要が 高いピークを作り、これをまかなうためにたくさんの発電所を建設して電力会社が潤う、という カラクリも紹介している。
     実際には「二酸化炭素」とは無縁の原子力発電と揚水発電も槍玉に挙げているのは、市民活動家の文章の 欠点だと思うが、学者の書いた本より取り上げている視点の多さは魅力的だ。
     家庭で出来る二酸化炭素の削減として、「食べ物を国産にする」というのもある。
     これは一般的には「フード・マイレージ」と呼ばれる考え方だが、ここでは、 「アメリカから輸入した200gのブルーベリーを長野県産にすると2700gの二酸化炭素が減る。」 という凄い例が挙がっている。むむっ、ブルーベリー本体より二酸化炭素のほうが14倍も重い!
     国境を越える輸送にかかる燃料代は非課税になる、というカラクリも知らなかった。
     ともあれ、読めば「ツメに火をともすような地味な節約のほかにも、 出来ることはたくさんありそうだな」という前向きな気分になれる面白い本だ。
     急ごしらえの講演会に原因していると思われる煽り、暴走など、バランスの悪さを感じることもあるが、 それを踏まえた上でお勧めの一冊。
2009.5.7
  • 新型インフルエンザの患者が24カ国2100人になる。死者は44人。
     最近は「ブタ・インフルエンザ」と言ってはいけない申し合わせだそうで。
     さてこの数字、毎年の「季節性インフルエンザ」の患者数・死者数と比べてみれば、 「冷静に考えれば」問題にならないほどの少なさ、なのではないかなぁ。
     症状としても、通常のインフルエンザ(A香港型とかソ連風邪とか)と比較して 重症ではないようだし、「人から人への感染例」もほとんど無い…ということは、 むしろ普通のインフルエンザより流行しにくいと言っても良いくらいなのではないか。
     問題は「新型なので普通の人は免疫を持っていない」ことくらいか。
     それにしても、普通のインフルエンザも毎年あの手この手で免疫機能をかいくぐっている わけだし。
     …と考えると、これほど毎日毎日ニュースになって国を挙げて大騒ぎをしているのは、 去年から「今度は鳥インフルエンザが世界的に流行してバタバタ死人が出る」と 大騒ぎして莫大な予算をかけて薬を備蓄したりしてきた官僚の方々が、 「(鳥は外れたけれども)ブタインフルエンザでも、予算を消化しておこう。備蓄タミフルも使っておこう」 (在庫がダブついたら来年の予算が付かないし…)と、盛り上げているように思えるのだが…
     もっとも、GWの人出も海外旅行も、政府・マスコミが騒動を演じているほどには 自粛ムードも無く、国民は静かにすごしているような気がする。むしろ、 マスクをしている人など、花粉症シーズンよりだいぶ減ってきたような気がするし。
  • ちなみに通常の「季節性インフルエンザ」の死亡率は0.05%だそうな。
     患者2万人に一人くらいの割合か。
     Webで確認すると今年の流行は1〜2月がピークだったようだが、多い年は100万単位で 患者が出るようなので、50人くらいは普通のインフルエンザで死んでいるということかな。
     これと比較するとメキシコ国内の死亡者数は2%くらいで(今の段階では)多いと思うのだが、 統計の精度は謎。現地ではもう収束に向かっているというので、実はそうとう広く感染しきった、 あるいは今回の騒ぎで詳細な検査が始まる前に治ってしまった人も相当いると思われる。
    (とりあえず、新しい統計が発表されるたびに、死亡率の計算は下がっている。最終的には それなりの数字に落ち着くのだろう)
     何しろ、観光客が感染しているということは、「ブタから直接」というわけでなく、 人から人に、街中に普通に新型インフルエンザが蔓延していたということだろうから、 患者の総数がたったの2000人台なんてことは考えられない。
     本当は、100万人くらい罹患者はいるのかもしれないけれど、全員に病原体の遺伝子検査 やりきれない…というだけだろうね。
     とすれば、死亡率も通常のインフルエンザと同じになってくる。
  • 今回のインフルエンザは「18歳未満」の患者が多いことも特徴。
     アメリカの若者の間でメキシコ旅行が人気、ということもあるらしい。
     学生だから学校で広がる、ということもあるだろうが、どうも 「大人は免疫が出来上がっている」という面もあるようだ。
     ということは、今回の流行もあまり爆発的にならないで、毎年少しずつ 繰り返し流行しながら人類に免疫が定着して、まったく普通のインフルエンザの 一種に落ち着いていくのだろうな。

  • 「特選街」と「日経トレンディ」
     今日は「特選街」でデジカメの記事を、「日経トレンディ」でBDレコーダの記事を読んだ。
     デジカメの方は実際に撮影してがんばって記事を作っているし、結論は先日カメラを買ったときに 実際に店頭でいじってみた感じと良く一致しているが、「日経トレンディ」のBDレコーダの記事は、 なんだか、スペック表を見てでっち上げたようないい加減なちょうちん記事だと感じた。
     「日経トレンディ」の体質もあるのだろうが、カメラ評論家とAV機器評論家の 歴史の違いも有りそうだ。
     カメラ雑誌は昔から年に数機種しか発売されない一眼レフのテスト記事を詳細に作ることを やってきて方法論も確立しているのに対して、AV機器の方は製品数も多いし、デジタル時代になって 音質の違いも僅差になった為に「口からでまかせの印象記事」がまかり通る世界。
     先月のAV Review誌の「HDMIケーブル 50本 スクランブルテスト 画質編」なんて、 「このケーブルは赤みが強い」とか「全体的にコントラストが弱い」とか、暗号化された デジタルデータの何をどうすればケーブルでそんな変化が生まれるのか、目薬差して もう一度出直してこいといいたくなる始末。
     そんなライターたちが書いているAV機器の記事は、他の製品でもやっぱり 読むに耐えないのであった。
     というか、やっぱりトレンディーの記事は何を読んでも表面をなでたような記事が多くは無いか?
     私が何年も前に同誌の取材を受けたときにも、記者に取材が発注される段階では、 「編集会議で記事の結論が決まっている」という様子だったから、 こういう「機器評価記事」も、担当編集者の好みに合う結論ありきで、下請けライターが 書いているんだろう。信用できる内容になるはずが無い。
  • 「函館昭和郵便局」から間違い電話
     年に何度か間違い電話はあるのだが、たまに留守電に平謝りのメッセージが残っていたりして、 このあとどうなるんだろうと心配になったりする。
     今回は電話番号が残っていたので、ネットで検索して正体を突き止めたわけだが、 なんて親切なんだ私は…。つか、電話代が…(^^;
2009.5.6 [振替休日]
  • GW定例身内BBQの会
     あいにくの雨だが、レースマニアの義兄のでっかいガレージでBBQ
     食べるものは豊富にあってなかなか旨かったが、ひたすら焼いて食べることに忙しく、 親戚付き合いとしてのコミニュケーションはほとんど無いかも。
     個人的には「京アニ」オタの甥のハルヒ&らき☆すたトークに付いていくのが精一杯。 甥は家庭内ではアニメの話のできる相手が居ないので、叔母夫婦(初代ガンオタ世代)が来ると 水を得た魚のようになる。突然口走るトークの「出典」を把握するのが大変。しかし、アニメはともかく、 自作PCの話までは付いていけないのだ。グラフィックボードの型番をずらずら並べられても おじさん降参デスヨ(笑)
     とりあえず、彼の今年の新兵器はi-Phoneだった。
     腕には「ハルヒISM」のワッペン。
     父親は「こいつの話には付いていけない」と言っているが、そういう本人の服装も、 イタリア車のロゴが入ったりして、オタク家族には違いないのである。
2009.5.5 [こどもの日]
  • この辺で月日の感覚を失う。
2009.5.4 [みどりの日]
  • 今日も写真の現像。録画もさくさく。
     連休中、突然ナマゴミ処理機のメンテナンスをしたり、窓ガラスの水ぶきをしたりと普段しないことを 試みたりもするのだが、なかなか家の仕事は溜まるものであることよ(詠嘆)
     妻は踊りのレッスン。やつはスペイン人だな。
2009.5.3 [憲法記念日]
  • 「川口グリーンセンター・スプリング・フェスティバル2009」
     妻のフラメンコ教室の出し物を撮影しに行く。
     なんというか、最近妻のクラスの出し物も「立ち姿」がサマになってきたような気がするね。
     いつものことだが、屋外ステージで「背後に明るい空なんかが見えている木陰」なので、 AFが後ろに抜けてさっぱり合わない。さらに妻のクラスの衣装はほとんど黒。明るい背景との 輝度差が激しくて黒い主要被写体にAFは合わないのであるよ…よよっ。
    (まあ、妻がセンターの写真だけ撮るなら中央一点AFで難しいことは無いのだが、一応 教室の全員を満遍なく取ろうとすると、どこが中心と言えないのである)
     中央1点、9点自動選択、MFを自在に切り替えてそれなりの歩留まりを確保するのであった。
     思い切り絞り込む手もあるが、撮像素子のゴミが写り込むリスクを考えるとF8以上は躊躇する。
     シャッタースピードはオートだが、1/125前後になるように設定。被写体ブレで動きが表現できる程度。
     レンズはEF70-200mmF4L
     このレンズを使うようになってから、非常にコントラストが高くてヌケのいい写真が取れるようになって 結構なことであるが、今回の用途にAPS-Cではちょっと長いな。カメラのほうをフルサイズにするという 選択肢もあるが…。
  • フラメンコの後は、植物園の花を撮る。
     空いているので誰にも気兼ねせずに撮り放題だ(笑)
  • というわけで、帰宅すると札幌の写真の現像も終わっていないのに、フラメンコの写真の現像も。 撮るだけなら毎秒5枚撮れてしまうわけだが…(^^;;
2009.5.2
  • 今日からが暦のGW
     妻はフラメンコの自主練習とか。私はデジカメ画像の現像&セレクト。
     もちろん一晩では終わらない。ハードである(^^;
     ブロワではどうにも飛ばない撮像素子の汚れが増えているのは欝である。まあ、そのために 最近はあまり絞り込まない(F8未満?)癖が付いているのだが…
2009.5.1
  • 札幌「円山動物園」の双子のホッキョクグマ撮影旅行(2/2)  前の晩まで、「明日は動物園の開園と同時に行って、朝の小熊ちゃんを撮影するぞ!」 と宣言していたが、前日死ぬほど歩いて食べた為に思い切りダウン。
     立派で美しい京王プラザホテルのレストランで朝バイキングをとりながら、 あぁ、小熊も昨日の疲れで朝イチから走り回ったりしていないに違いない、だったら良いな〜などと、 だらだら考える(笑)
     現実に動物園に到着してみると昼ちかくて、なんだか初日、羽田から到着した時間と大差ない(^^;
  • 今日の双子はプール遊びがメインで、昨日はついにプールに入ろうとしなかった一匹も 水に入って観客の喝采を受ける。
     母親のほうがプールで遊ぶ時間は長くて、母親の泳ぎを見て「入ろうか」「どうしようか」と、 陸で相談しているような双子のしぐさがまた可愛い。ていうか、何しても可愛い(笑)
     もしも私が札幌のサラリーマンなら、夜勤明けの平日には欠かさず通って、寝不足で死ぬに違いない(^^;
     この日も妻は15分くらいの動画を撮影していたが、一般のドキュメンタリー番組で、一時間の枠があっても 「ホッキョクグマの一年」を追いかけると、こんなに可愛い盛りの双子の動きが見られるのは、 ほんの数分で、あっというまに分別くさい青年になってしまう(苦笑)
     今なら何時間でもあの体の割りにでっかい手や、コロコロところげまわる愛くるしい動きが見放題。
     どんどん育つので毎週見ても飽きることは無いだろう。平日に休暇をとって札幌まで行く価値は 大いにある。

  • 大倉山ジャンプ台
     札幌オリンピックのシンボル的な「大倉山ジャンプ台」は、地図の上で「円山動物園」の隣にある。
     観光バスの時間を見ているうちに、地図を見ていた妻が「となりのバス停だから歩こう。」と言う。
     しかし実際に歩いてみると、道は立派だが完全な登山で、凄い標高差を曲がりくねって進み、 45分はかかった。運動だ(^^;
     ジャンプ台はさすがに標高が高い為か、日陰には雪が残って、厚いくらい天気が良い下界に比べたら 涼しいこと! 電光掲示板には「9.9℃」と表示されていた。
     リフトでジャンプ台のスタート地点まで上ると、ちょうど札幌の「大通り」を真っ直ぐに 見る角度で見晴らしが良い。
     やや霞が多いけれど、彼方に札幌ドームも見える。もちろん出発地の動物園もずいぶん遠くに見える(^^;
     ジャンプ台は、着地点まで入れると全長400mくらいはあるが、滑らかな斜面を見ていると なんだか感覚が麻痺するのかそんなに怖くない(笑) むしろ「これは気持ちいいのかもしれないなぁ」 なんて気さえする。

  • 某生キャラメル・げっと
     さて、ジャンプ台からの帰りはちゃんとバスに乗って、この観光バスは定額で駅前まで運んでくれる 良いバスだ。
     朝、駅のコインロッカーに荷物を預けたとき、地下街に「花畑牧場」の直営店を見つけて 目を付けて置いたのを買いに行く。午前中は行列が出来ていたけれど、なんとかすんなり入店できて 限定新製品系商品以外は在庫もあって入手成功した。
     要冷蔵なのであまりお土産に適していないような気はするが、ひと箱は、GW最終日の 親戚のイベントで自慢する為の品(笑)
  • 回転寿司で海鮮〜回転寿司 根室花まる 札幌ステラプレイス
     妻の「札幌で食べる4つの食」の三番目は「北海道の海鮮」で、「回る寿司でいいよ、でも良い回転寿司」 …ということだが、いきなり探すのも難しい。とりあえずi-modeで検索して一番上に出た店から のぞいてみようか、と駅ビルの店に行ってみると、なにやら「行列の出来る人気店」らしい。
     おとなしく並んでみる。
     店の外の行列はそれほどでもないと思ったが、行列は店内にもあって、結局一時間近く 並ぶことになった。(余裕を持った行動でよかった。昔の教訓が生きている。)
     店内は店員のテンションが異常に高くて、店員全員で復唱する注文を通す声が、まるで高校野球の キャッチボールの練習風景みたいだ。元気良すぎてソワソワする(^^;
     しかし旨かった。
     ネタは130〜450円くらいだが、130円の価格帯が充実していて、しかも「サーモン」「イカ」という いかにも北海道のネタが、東京の130円ではありえないくらい旨い。
     旅行すると大抵は「あぁ、やっぱり東京には世界中の旨いものが集まっていて、旅先で旨いもの… って至難の業だ」と思うことがほとんどだけれど、北海道は良い。
     行列を待った甲斐が有ると思う。
     たぶん、住んでいる人も地方なりに「大都会」の洗練があるのだろうし、観光地としての 練り上げも有るんだろう。函館旅行も食べるものは美味しかったし、北海道はいいところだ。
  • 空港でラーメン・成らず(^^;
     最後は「空港でラーメン」だと、当初計画はそうなっていたのだが、 寿司が旨くて食べすぎ(^^;なんとなく、売店を見物して歩くだけに。
     例の「生キャラメル」は、「本物」はどの店もすべて売り切れで、類似のものばかり大量に 在庫している。…たぶん味はそんなに変わらないと思うのだが、やっぱり「土産」としては、 本物が求められるよね(^^;
     というわけで、一足早く購入しておくことを決断した夫は、妻に決断力をアピール。 ちいさな自慢だぜ(笑)  …というわけで、無事今回の小旅行は終了。
     今年は、春に長崎、GWに札幌と、早くも日本縦断。夏休みは関東日帰りかなぁ。

↓続き物にて、一日だけ日またぎです

2009.4.30

  • 札幌「円山動物園」のホッキョクグマの双子・撮影旅行(1/2)  今回の旅行はホッキョクグマの双子 を見に行く、というワンポイントな一泊二日の旅。
     GWの谷間ともいえる平日の4/30-5/1の日程のため、直前に企画したけれど飛行機も確保でき、 どこに行っても空いていてラクラクというラッキーな旅だった。
  • 一日目は早朝5:30に起きて空港に向かう。
     今年から国内線のX線検査が厳しくなって、長崎旅行ではいつも筆記用具と一緒に持っている カッターナイフを没収されたが、今回は「腕時計」が金属探知機に引っかかった。面どくさ〜。
     カメラバッグなんか、縦にしたり横にしたり何度もX線探知機を通過していた。朝一番の飛行機だから 暇なんだな…。(ちなみに、帰りの飛行機はこんなにネチネチ検査してなかった)
     フィルムカメラ時代ならX線かぶりを心配するところだが、デジカメの撮像素子はX線で破損したりしないのかなぁ…
  • 午前中に札幌着。
     まずは駅近くで、昨晩色々調べ物をしていた妻のお勧めの 「スープカレー」の店(一灯庵SEIBU)で昼食。
     妻は数年前に合唱団で札幌交響楽団と競演のため札幌に来たときに初めてスープカレーを食べて、 「これは夫に教えて自慢しなければ」と思っていたようだが、確かに美味しかった。
     事前イメージとしては「タイカレー」的な味を想像していたけれど、それよりずっと 自由でオリジナリティーがあって、「ご当地名物」としての名前を確立したのもなるほど納得だ。
     昼食の後は、動物園に行く道の途中でなんとなく観光。
     「時計台」の前を通りかかると、昔はビルの谷間に窮屈に立って「日本三大がっかり」の 一つに数えられていたのに、いつの間にか周辺の区画整理でビルが立ち退き、広々としている。
     これはもう「日本三大がっかり」から外れて大出世と言えよう。
     そのまま大通り公園に出て、テレビ塔を見たりするけれど、15年位前にも来ているはずなのだが、 全然記憶が無いのに驚く。その時の旅行の記憶は、ススキノで分けもわからず雑居ビルの居酒屋に入ったら、 他に全然客がいないし、価格表示が無く、一杯だけ飲んで席を立ったという、そんな怖い思い出しかない(笑)
     あとは、植物園など、普通に観光はしたけれど、締めにはビール園でジンギスカンを食べていたら、 帰りの飛行機に間に合うバスがぎりぎりになって、2Lもビールを飲んでフラフラの状態で、 駅前をダッシュ、さらに空港ロビーでまたダッシュという怖い思い出(笑)
     今は携帯電話で簡単に時刻表が検索できるので、乗り物に乗る為にダッシュすることは減ったな〜と 感慨にふけるのだった。
     さて、この日はとても天気が良く、大通り公園には花も咲いてとてもいい感じ。
     TVカメラが出てきているのを良く見たら、双子の漫才師「ザ・タッチ」が寅さんの扮装をして レポーター仕事のスタンバイをしていた。たぶん生放送の出待ち。
     「ザ・タッチ」と言えば最近は頻繁にTVで見かける人気者だと思うが、案外誰一人注目する人はなくて、 周辺を人払いするスタッフも居ない。これなら秋葉のローカルアイドルの方が全然人だかりが出来て、 盛り上がっているなぁ…と思ったり。
     まあ、自分も「へ〜」っと言いながら通り過ぎて遠くから「芸能人を見た」というための 証拠写真を一枚撮っただけなのだが。まあ、自分の場合「Perfume」なんかが暇そうにしていたら 一緒に写真とって欲しいかもしれない(^^;
     マイナーなところでは、谷山浩子とか荒井素子に会ったらサインくらい欲しいかな。
     そういう意味では、普通に「知られる」ということより、コアなファンを獲得することが 大切、ね。
     さて、地下鉄「大通り駅」から東西線に乗る。
     ここは『ガメラ2-レギオン襲来-』で自衛隊の人たちが突入した駅だなぁ、と思いつつ。
     動物園は、地下鉄駅から徒歩10数分。桜が咲きそうで咲いていない木々の下でバーベキューをする 地元の人々を見ながら散歩するのは悪くは無いが、遠い(^^;
     実はJR駅前から主要な観光スポットを巡回するバスがあって、一日乗車券を買う、というのが正解であると思う。
     そして、地下鉄も、一日乗車券を買うべきだ。
     観光地としての「札幌」は、東京人がイメージする「新宿」とか「渋谷」みたいな「一駅」のイメージ で考えたら間違いで、比較するなら「山の手線内」くらいの広がりは有るような気がする。
     そして、動物園に行くと「年間パス」が一回券二回分の価格で、これもイチイチ切符買うより、 パスを買ってしまったほうが良いような気がする。
  • 円山動物園は、動物園の人気者は一通りそろっている。
     グッズ売り場を見ると、ホッキョクグマの双子が生まれるまでは、 売りモノは「ももんが」と「レッサーパンダ」だったようだ。
     ただし「ゾウ」は居ない。理由はちゃんと園内の掲示板に書いてあった。
     最近は野生動物の移動が禁じられる傾向にあって、研究目的で意義のある展示で無いと、 なかなか新たな動物を入れることは難しいようだ。
     北海道らしい展示としては「えぞしか」とか「オオカミ」なんかは国内では絶滅してしまったけれど、 本当はこういう生態系があったという意味で好ましく感じた。
     「アザラシ」なんかも、今年生まれた赤ちゃんが居て可愛らしかったけれど、北極圏の生き物を 北海道で見ると、ちょっと気分が違う。
     南極の「ペンギン」は、ちょっとしか居なかった。3〜4人?
     本題の「ホッキョクグマ」は、親子の他に別のスペースに大人がもう一頭。4人。
     平日だけれど、飼育コーナーのまわりは大変な人垣で、なかなか最前列には行けない。 とはいえ、背の低い女子供が大半なので、頭の隙間から写真は撮れる、という感じ。 望遠だから「隙間」が有れば何とかなる。
     しばらく見ていると双子は物凄い勢いでレスリングを始めた。
     のど元にバチッと入るラリアット。ロープ最上段からのフライングアタックなどの大技も華麗だ(^^;
     すっかり立ち上がっての取り組みは相撲のようにも見えるが、じょじょに興奮してきて ガジガジと噛み付く頃にはマジの喧嘩にしか見えない。
     人間はハラハラして見守るが、母親はほとんど無関心。ふらふらと歩き回っている。
     後から写真を見ると、首筋からは血が滲んでいるので、本人たちも痛くないわけが無い。
     ところが、母親がドカンとプールに飛び込んだ瞬間、なんだか気分が変わったらしく、喧嘩修了。
     双子の片方は結構プール遊びが好きなようで、水に入ってボール遊びなどするけれど、 もう片方は前足だけ水に漬かってはすぐに上がってしまう繰り返し。レスリングはほとんど 互角に見えたが、好きな遊びはずいぶん違うらしい。
     眠くなったときの好きな場所も各々別。
     動物園の生き物は、大概だらけてあまり動かないものだが、双子ちゃんの大活躍は 期待以上の面白さ。一瞬も目が離せない。
     とはいうものの子供は子供。
     この日の撤収は午後4:30だったのだが、ほかの動物を見て4:00前にもう一度見に行ったら 二人とも爆睡。さすがに全力で遊んだら眠くなるね。観客も双子が動かないとまばら。
     それでも、母親にもたれかかって眠る子供は可愛いことこの上なし。
     この日、妻はコンパクトデジカメの動画撮影機能で15分ほどの動画撮影。
     やっぱり、これだけ動いていると動画が面白い。ぷち嫉妬(笑)
     写真的には「70-200mmレンズ(換算112-320mm)」がちょうど良かった。
  • 動物園を見た後でホテルに戻り、夕食は有名な ジンギスカン屋「だるま」を探して ススキノを散策。
     番地を頼りにして歩くと良くわからない(^^; あとから確認したら、一つの番地は 格子状の街区の二つのブロックにまたがっているから、道路は三本分。真ん中の通りだけ見ても 見つからないのは無理ないことなのだった。
     さて、「だるま」は普通に流行している「ラム肉」ではなくて「マトン」を使う ジンギスカン。
     マトンといえば匂いがきついイメージがあるけれど、実際にはラム肉より風味が有るなぁと 思うくらいの感覚。たぶん鮮度が良いからなのだろう。昔のマトンはオーストラリアから 不完全な冷凍技術で長い時間をかけて船便で送られてきたものだからね。比較にならない。
       肉自体は「熟成」風味などはほとんど無くてアッサリしているが、軽くさわやかなタレの味が 良く合っていくらでも食べられる。ラム肉より少ししっかり焼くのがいい感じ。
     野菜は「タマネギ&長ネギ」のみで、ゆっくり焼けて甘みが出るのがいい。 たいていの店でもやしは付き物だけれど、あれは大部分がすぐに焦げて炭のようになってしまうので 要らないな。
     実はこの夜は「海鮮とジンギスカン」の二軒ハシゴも企画していたのだが、ジンギスカンの 旨さに思い切り飛ばしてしまっため、一軒で打ち止め。満腹満腹。
  • 参考:公式・双子の白クマ赤ちゃん通信(blog)

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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!