映画館がやってきた!

構築日記・不定期便
- What's NEWを兼ねた日記のような読み物 -
2009年2月
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[2月のBS/WOWOW★注目番組 ]

2009.2.28
  • ビクター サブウーファー SX-DW75 の過渡特性観察
     8波のバースト正弦波を入力して、マイクで拾い、USBオーディオキャプチャUA-25でDA変換、パソコンでその波形を観測する。
     定格は16Hz〜となっていので、20Hzでも凄い音圧レベルだ。
     40Hzと80Hzで多少の制動力不足が認められるが、なかなかちゃんとした波形。YST-SW150の波形と比較すると、 同じ信号を再生しているとは見えないくらい違うのが、興味深い。
     ただし、2000年当時の実験ではノートPCの内蔵DACで録ったので、40Hz以下の低音が全然 取れてないのは、サブウーファーの実験としては残念(^^;
  • FM本放送開始40周年(NHK-FM)
     土日の二日間で特別番組。音楽番組を録音しようかなっと、久しぶりにMDレコーダーの電源を 入れたら「うわ〜壊れてる。トレイが開かない〜」
     確かに数年間も使わず放置していた気がするけれど、こりゃびっくりした。モーターは回る音がするので、 ゴムベルトかなんかが切れているっぽい。
     仕方がないので、メモリ記録型PCMレコーダ(PCM-D50)に外部入力してみた。
     実はコンパクト・カセットも壊れているし、DATレコーダーも壊れているし、 録音機器はPCM-D50しか生き残っていないのだ…
  • ペースメーカー安全性にドラマで誤解招く表現…NHK陳謝(読売)
     推理ドラマ「Q.E.D. 証明終了」で「人形の瞳に静電気の蓄電器を仕込み、放電させてペースメーカーを破壊し、 死に至らせる」という描写があった。しかし、ペースメーカーの静電気放電に対する安全性や耐久性は、極めて高いものであるという関係者の指摘を受け、ペースメーカー使用者や家族らに対し、「無用のご心配をかけた」として、同番組のチーフプロデューサーが謝罪している。
     …とか。ペースメーカー使用者の協会が「使用者は誤動作に関して敏感だから、無用な不安を与えないでほしい」 とコメントを出したそうだが、「無用な不安」といったら、そろそろ 「携帯電話でペースメーカーが…」という車内アナウンスもナシ にしてはどうか。しかも通話状態より、満員電車でポケットに入れた携帯がぎゅっと押し付けられる方が 距離は近いしね。
    この件に関するNHKのページ
     …しかし、ネットをちょこちょこ検索すると、ペースメーカーを静電気や電磁波から守る製品というのが、 多数販売されている。これって、消費者保護のために止めさせるべきだよな。
     総務省は、無線LANやRFIDなど電波を出すものとペースメーカーについて、度々調査しているらしい。 電波を出すものの多い時代は「目に見えない」だけに安心を確保するのは大変だ。
2009.2.27
  • 『スカイクロラ』鑑賞(Blu-ray) ★★
     商品としては値段の割りに特典映像が予告編くらいしかないなど、疑問点はあるが、 個人的には公開当時の「関連番組」を録りまくったので、まあOK
     作品の話。
     『天使の卵』で失敗して以来、作品の客観性を担保するために、チームで作品を作るのだ、と言っていたが、 今回は、森博嗣の原作小説を「世界の中心で、愛をさけぶ」の脚本家・伊藤ちひろに、脚本化してもらったことが、 公開当時の関連番組で、監督が「若い人にぜひ見てもらいたい」としきりに言っていた。ことに繋がっているらしい。
     まあ「せかちゅう」を見ていないので、「伊藤ちひろ」が何ぼのものなのか、イマイチわかっていないのだが(笑)

     ともあれ、一回さらっと見た感想は、途中までは「漠然と良くわからないまままったり時が過ぎていく映画だ」 と思えてしまうが、この漠然とふわふわと良くわからない感覚が「ストーリーの核心」である。という ことになっているので、何とも困ったことだ。
     うっかりしていると、ただのぼわ〜んとした雰囲気の映画と見られてしまいそうで、イマドキの日本映画の 標準的なレベルまで分かり易くはないが、しかし、「押井作品」としてはサービス満点。
     ただし、その説明は「セリフ」にはなっていなくて、登場人物の仕草などの芝居やシチュエーション で表現されていて、従来「膨大な量のセリフ」で埋め尽くされていた押井作品が、「絵による芝居の力」 にぐっと重心を移したところが新しい。
     今までも「絵」は素晴らしかったが、それは「世界観」を作るために重要だった感じなのに対して、 本作では「芝居」への熱意が凄い。
     意味ありげな芝居は、ちゃんと意味があったことが、最後にはきちんとわかる。
     なんだか引っかかる芝居が、ストーリー上で解きほぐされていくのには、映画的カタルシスがある。

     声優陣は、 「ユーイチ」=加瀬亮「クサナギ」=菊地凛子「トキノ」=谷原章介、他
     『ハンサムスーツ』では三枚目に熱中しすぎてイマイチ本来の魅力が薄れていた「谷原章介」 だが、「トキノ」役ではクールな雰囲気がなかなか良かった。
     「加瀬亮」も他の出演作の事は良くわからないのだが、「ユーイチ」のどこか記憶があいまいな キャラクターに合っていた。
     「菊地凛子」はCMの時からちょっと違和感があったのだけれど、3回聞いたら慣れるかもしれん(^^;;
     その「余裕がない悲壮感」のある緊張した声は、キャラクターには合致しているのだけれど、 明らかにアニメ的な声ではない。本業声優はたいてい「表現の幅」がとても広いのだけれど、 菊池の声はまるで「テストトーン」のように真っ直ぐで狭い。

     ここからは、ストーリーに触れるが、
     この世界は「世界のどこかで戦争のために死んでいく人がいる」という現実が、 戦争から一歩離れて生きる人々に平和の幸福を感じさせる…という理由で、 戦争請負企業が、非常にコントロールされた状況下で永遠に終わらない戦争をやっている。
     戦うのは「キルドレ」と呼ばれる子供たち。
     彼らは思春期の姿のまま永遠に年をとらず死ぬことも無いが、ただ、撃墜される ことによって死ぬ。
     ここまでは「予告編」でも明らかにされている「前提」だが、作品の中では「この戦争の意味」とか、 「キルドレ」の秘密がじんわりゆっくり明らかにされていく。
     この世界の秘密について誰も言葉で説明してくれないのは、登場人物にとっても、 それが謎であるからだ。より正確に言えば、登場人物のほとんどは「世界に謎があること」 それ自体に気付いていない。
     主人公の函南優一(カンナミ・ユーイチ)が、前線基地「兎離洲(ウリス)」に着任するところから 物語は始まるが、彼には過去の記憶が無い。なんとなく「ぼ〜」っとした青年だがパイロットとしての 腕前は抜群で、早々に同僚から認められる。
     だが、中盤に差し掛かると、記憶が曖昧なのは彼一人ではないことがわかってくる。
     基地司令官の女性、草薙水素(クサナギ・スイト)は、元はキルドレとして優秀なパイロットだったが、 どうやら子供を生んで最前線から引退したらしい。
     キルドレで記憶が曖昧でないのは、どうやら彼女だけのようだ。パイロットたちはどうも、 一晩寝ると昨日の記憶は滲んで行くみたいに見える。
     …と言うわけで最終的にはどうやら、「キルドレ」とは、パイロットとして優秀な形質を持った 人間をクローンしたものということを匂わせる。
     司令官のスイトは子供を生んだことで、ループする日常から脱出して真実に気付いたのだろう。
     普通のパイロットたちは、撃墜されても何日か立つと「スペア」が量産されて基地に帰ってくる。
     もしかすると「キルドレ」が年をとらないというのは、「死んでもスペアが補充される」という 意味なのかもしれない。
     …そういうことが、セリフで無しに、シチュエーションで語られる。

     いずれにしても、「過去の記憶が無い空白感、虚無、不安」がこれほど画面から 伝わってくるのは凄い。
     うっかりするとこれは「何もおきない退屈」と紙一重になりそうだが、全てがコントロール されていることに気がつくと、とたんに画面がスリリングに輝きだす。監督の奥の深さが 感じられる。

     音声仕様は「ドルビーTrue HD 6.1ch」と「DTS-HD Master Audio 6.1ch」
     空戦の機関砲の音は乾いてリアリティーがある。方向感も抜群だ。
     LFEは至近距離で飛行機が交錯する「風圧」などに生かされている。

2009.2.26
  • スペックの比較表を作ってみた。
     最大出力は「ゆとり」の目安。YST-SW150の120Wは意外に小さかった。
       
SX-DW75YST-SW150(参考)
形式速度帰還型MFB(Motional Feed Back)アクティブ・サーボ・テクノロジー方式
スピーカーユニット30cmコーン*1(5層特殊ボイスコイル)20cmウーファー*2
アンプ出力600W(2Ω,100Hz)120W(5Ω)
カットオフ周波数40Hz〜120Hz(可変)-24dB/oct40Hz〜140Hz(可変)-24dB/oct
再生周波数帯域16Hz〜250Hz20Hz〜140Hz(-10dB)
消費電力90W75W
重量25Kg18kg
2009.2.25
  • LFEレベルを厳密にあわせてみる
     いろいろなテスト信号があるのだけれど、アンプの内蔵信号は「帯域を制限したノイズ」
     これは、メインSPとSWの信号は周波数帯がまったく違うので、実は比較しにくい。
     正弦波のテスト信号(1KHz,30Hz)では、なおさら合わない。
     そこで、メインSPをSMALLにして、「20Hz〜20KHzのスイープ信号」でメインSPと SWの繋がりでレベル合わせをするとわかりやすい。
     「PHASE」の「正逆」もスイープ信号だとカットオフ周波数付近で音がへなへなっと なるので分かりやすい。(現状のセッティングでは逆相が正解だった)
  • LFEレベル検証
     低音の迫力に定評のあるソフトをLFE出力に接続したレベルメーターで確認してみた。
     条件は、 SWのボリューム:20Hz〜20KHzのスイープ信号でメインSPとレベル合わせ
    スピーカー・サイズ:全てLARGE
    SUB WOOFERレベルは-10db
    LFEのレベル測定はソフト間の相対値(db)
アクション映画のLFE相対レベル検証
タイトルLFE
(db)
コメント(CH:代表チャプター)
ジュラシックパーク+0恐竜の足音の最大レベル
ゴジラ(USA) +1ゴジラの足音の最大レベル(CH9)
タイタニック +6氷山衝突と、沈没シーン(CH21)
スカイクロラ(BD) +6銃撃音はLFEなし。風圧、撃墜の爆発などで(CH3)
イノセンス(BD) +8冒頭のショットガンが最大(CH1)その後も至る所で爆音
AKIRA本編(BD) -1音楽の低音は常に大きいがLFEは使っていないのでLFE出現頻度が小さい
AKIRAドルビーTrueHDロゴ(BD)+1-
バットマン・ビギンズ(BD)+0
バットマン・ダークナイト(BD)+5冒頭のアンカー銃がガラス窓を破るシーンから全開。頻繁に+5dbのLFEが登場。
 ソフト間のLFEの最大レベルはずいぶん違う。
 これでは、ソフトごとの最適な調整がしたくなる。
2009.2.24
  • ポルトガル料理・マヌエル(有楽町)[公式HP]
     前菜の四種盛り(生ハム/バカリャウ(タラの塩漬けの干物)のコロッケ/豚耳の細切を使ったサラダ/小あじの南蛮漬け)、 いわしの焼いたもの、子羊のシチュー、アンコウのポルトガル雑炊
     ワインは微発砲の白ワイン。
     前菜はメニューに一品として載っている料理から選択して「ハーフサイズ」で 盛り合わせてくれるという仕組みで、少人数でいろいろ楽しみたいときに 便利な仕組みだと思う。
     ポルトガル料理店で「南蛮漬け」…なんだか御先祖さまっぽいところが いいと思うのだが、味はとても普通に日本の南蛮漬けと同じだった。違うのは 何故か「パクチー」の香りがするところ。
     東南アジア系のエスニックには良く登場するパクチーがポルトガル料理に 入っているのが意外な気がしたけれど、もしかすると「植民地から輸入」 されたものなのかもしれない。推測だけれど。
     いわしを焼いたものは、表面に極細のパン粉らしきものがカリカリして 西洋っぽいけれど、醤油をかけたら日本の味と(当然だが)変わりない。
     「ポルトガル料理は日本人の口に合う」とはいうけれど、本当に近距離。
     羊の煮込みとアンコウのリゾットはしかし、西洋を感じたこの二品はどちらも かなり塩味が強い。リゾットは煮込まれているのに米粒がほんのりアルデンテ。
     近いけれど西洋の香りがある。
     ちなみに、料理はこれで二人で10,000円、ワインはボトルが4,000前後から という感じ。
     料理が出てくるのは遅いけれど、注文をとるときに「時間がかかるので まとめてオーダーしてもらったほうがいい」とちゃんと説明されたので 問題ない。まあ、本当に遅かったので前菜段階でワインを飲みつくしそう だったけれどな(笑)
  • 『エリザベス:ゴールデン・エイジ』鑑賞(WOWOW) ★★☆
     映画館でも見た作品。もちろん見どころは「アカデミー賞」をとった「衣装」だが サブウーファーを新しくしたばかりということで、どうしても低音が気になる。 この作品には「スペインとイギリスの艦隊の海戦」シーンが含まれていて、思い切り どかどか低音が鳴り響く。
     「木造船」への砲撃シーンは壊れっぷりに迫力があって最高だ。
2009.2.23
  • LFE作動インジケーターの作成
     作成といっても、アリモノの活用。
     今度のサブウーファーには「2台使いの為の増設端子」があって、入力信号をスルー出力できる。
     これを最近使っていない「DATレコーダのアナログ入力端子」に直結して、録音ボタンを押すと、 「アンプのLFE端子」の出力レベルがモニターできる。
  • 「おばあちゃんが魔法使い」な本
     オーストラリアの「ジャスティーン・ラーバレスティア」が作者のファンタジー三部作。
    あたしと魔女の扉、
    あたしをとらえた光、
    あたしのなかの魔法
     2007に出たとても新しい作品。
     女性作者が女子高生を主人公にして書いているので、ハリポタなどと比較したらずっと 大人っぽい雰囲気。
     この世界の「魔法」は遺伝性の形質なのだが、使えば命を縮め、使わなければ精神病になる という厄介なもの。
2009.2.22
  • SX-DW75で「ジェフ・ベック 〜 2007.11 in ロンドン」の5.1chライブを聴く
     [SUB WOOFER]の設定のON/OFFでベースやドラムのバランスが不自然に変化しない程度に ボリュームを調整。
     ちょっと聞いただけではそれほど差がない音量でも、耳に聞こえないくらい低音まで出ているから、 厚さが出てくる。
     低音の方向感はまるで無い。
     以前のSW(YAMAHA YST-SW150)は、同じシチュエーションでも、恐らく高調波歪による 高音*1とポートの風切り音*2が漏れているので SWの位置を感じやすかったけれど、SX-DW75は余計な音がなくて非常に静かな印象だ。
     演奏中にスピーカー(キャビネット)に触れてみると、メイン・スピーカーは 楽器のようにキャビネットの振動を生かす、という設計なので振動を感じるのだが、 サブウーファーは通常の音量では大振幅でコーンが振動しているときでも、 キャビネットにはまったく振動を感じない。
    *1高調波歪による高音…入力信号の周波数より2倍、3倍高い周波数の音。 耳に聞こえにくい25Hzくらいの信号でも50Hzや75Hzの「ぶ〜ん」という音がわずかに混じる。
    *2ポートの風切り音…「紙筒」の中を大量の空気が往復するので、 「しゅぼぼぼ」という感じのノイズが発生する。
2009.2.21
  • ビクター パワード・サブウーハー 「SX-DW75」
    [メーカーHP]
     到着。発送確認をして購入したのが「鹿児島」の店だということに気がついた。う〜ん、鹿児島から千葉まで 中一日で届くもんなんだなぁ…偉い。
     重量は25kgだというが、梱包を解くのに非常に神経を要する。
     カタログに「付属フット」とあるのは、ただの発泡ウレタンのシールだったので、普通にこれまでのSWで使用していた 黒檀のブロックと低反発性のゴム(ソルボセイン)を組み合わせたインシュレータを移設。
     設置位置の微調整も重たいので大変だ。
     とりあえず、アンプのテスト・トーンと「THXオプティマイザー」で音量の調整をして、 『AKIRA』Blu-rayを見てみた。

     ドルビーTrueHD(192kHz/24bit)が売りなのだけれど、我が家ではまだ対応していない。 (TA-DA7000ESの後継機待ちだ)
     まあ、これは主に高音の話。低音はイメージどおりが〜んと来ていい感じだ。
     しかし、この作品でもっとも重要なリズムを刻んでいる「音楽の低音」は、まったくLFE(0.1ch)を使用していない。
     超能力がテーマなので、あまり「爆発」とか「ヘリコプター」とかが登場しないので、 アクション系にしてはSWの出番の少ない作品なのだった。

  • 今まで使っていたサブウーファについて書いた記事
    [YANAHA YST-SW150の低音は遅いの?]
2009.2.20
  • ディスコ・ミュージックのCD買ってみた
  • 「ABBA Gold」
    1. ダンシング・クイーン (3:51)
    2. ノウイング・ミー、ノウイング・ユー (4:01)
    3. テイク・ア・チャンス (4:04)
    4. ママ・ミア (3:32)
    5. レイ・オール・ユア・ラブ・オン・ミー (4:34)
    6. スーパー・トゥルーパー (4:12)
    7. アイ・ハブ・ア・ドリーム (4:42)
    8. ザ・ウィナー (4:54)
    9. マネー、マネー、マネー (3:06)
    10. エス・オー・エス (3:20)
    11. チキチータ (5:24)
    12. 悲しきフェルナンド (4:13)
    13. ヴーレ・ヴー (5:09)
    14. ギミー!ギミー!ギミー! (4:50)
    15. ダズ・ユア・マザー・ノウ (3:13)
    16. ワン・オブ・アス (3:55)
    17. きらめきの序曲 (4:51)
    18. サンキュー・フォー・ザ・ミュージック (3:49)
    19. 恋のウォータールー (2:48)
  • 「ディスコ・チャンピオン」
    1. 宇宙のファンタジー / アース・ウインド&ファイア
    2. ザッツ・ザ・ウエイ / KC&ザ・サンシャイン・バンド
    3. プレイ・ザット・ファンキー・ミュージック / ワイルド・チェリー
    4. ピック・アップ・ザ・ピーセズ / アヴェレイジ・ホワイト・バンド
    5. クラップ・ユア・ハンド / ファンキー・ビューロー
    6. 愛がすべて / スタイリスティックス
    7. ザ・ハッスル / ヴァン・マッコイ&ソウル・シティ・シンフォニー
    8. ハロー・ミスター・モンキー / アラベスク
    9. ジンギスカン / ジンギスカン
    10. ソウル・ドラキュラ / ホット・ブラッド
    11. チャイニーズ・カンフー / バンザイ
    12. 誘惑のブギー / バカラ
    13. セクシー・バス・ストップ SEXY BUS STOP / ドクター・ドラゴン&オリエンタル・エクスプレス
    14. ビバ・アメリカ / バンザイ
    15. 君の瞳に恋してる / ボーイズ・タウン・ギャング
    16. Y.M.C.A. / ヴィレッジ・ピープル
    17. ラヴィング・ユー・ベイビー / キッス
    18. 愛のコリーダ / クインシー・ジョーンズ
    19. 悲しき願い / サンタ・エスメラルダ
    20. ミッキー / トニー・バジル
  • 高校物理の指導要領
     物理のお勉強本を読んでいたら、現在の高校物理の指導要領によると、 「物理I」では「電気 → 波 → 運動とエネルギー」の順で勉強するんだそうな。
     常識的に考えて、物理の勉強はまったく逆順、すなわち「運動とエネルギー → 波 → 電気」 の順で勉強すべきだろう。
     昔はそうやって習ったような気がするが、「電気」が一番?電気の時代だから?
     学問は何でも、それが発展してきた順番に学ぶのが理想だ。「電気」なんか最後で当然。 運動の前に波があるのはおかしい。役人は「物理は公式を覚えるもの」としか思って いないのだろう。
     電気は電子の運動と波動だし、波は物体の運動だし、運動が最後とは、100%アベコベ じゃないかな。
  • スピーカーが鳴ると、何故床が振動するかについて考えてみた
     メインスピーカーは「御影石」の重たい板の上に乗せて使っていて、床への 直接的な振動はシャットアウト…というつもりなんだけれど、結構触ってみると振動を感じる。
     スピーカーは「水平に振動」しているのに、どうしてこんなに「床に垂直な振動」があるのだろう。
     ということを考えてみた。
     ひとつには空気の振動を床が受け止めていることはあると思うが、それにしちゃ振幅が大きい。
     力学的に考えてみると、スピーカーの水平方向の往復運動が、直接縦振動に変換されているのではないか。
     つまり、車のアクセルとブレーキで重心が後輪に行ったり前輪に行ったりするのと同じような 重心移動が、スピーカーユニットの音楽の周波数で発生し、スピーカースタンドの 前足と後ろ足に交互に力を加えているのではないかな。
  • この振動は、思い切りふわふわのインシュレータで吸収するのも手だが、 あまりぐらぐらせず見栄え良くする方法を考えてみたいものだ。
     手っ取り早くは「薄い紙を積層して振動を損失させる素材」雑誌ともいうが…に載せると大抵の振動は 吸収してしまうわけだが…(^^;
     まあ、スピーカー自体「パルプ繊維」の軽くて余分な振動を吸収する性質を 大いに利用しているわけで、紙というのは優秀には違いない。あとは見栄えの問題で、 木目調の外枠でも作ってやれば良いのかな(笑)
     この振動は「首振り=回転運動」に近いとも考えられるので、振動の支点(重心付近)で 力を受け止め、前後を柔らかいインシュレータで受け止める考え方もある。
     前後方向の加速を妨げなければ良い、と考えると、垂直には力を受け止めるが、 水平にはふらふらのインシュレータを用いるという考えもできる。
     現実性はぐっと下がるが、錘を共振させて特定の周波数だけカットするなんてことも 論理的には可能かな…。そこまでしないか(笑)
  • どの方法でも「床に直接振動を伝えない」ということは、スピーカー本体はフリーに ふらふらさせておく、ということになる。
     直感的には音が悪くなりそうな気もするが、キャビネットの重量と振動板の重量の比率は 1,000倍程度はあると思うので、無視しても良いような気もする。「振動板の重量+空気の重さ」 は「団扇が重い」のと同じでそれなりに重いかもしれないが、キャビネットの踏ん張りを 減らすことによる音質変化は「わずかに音量が低下する」ということくらいだろう。
     あとは、床が振動することによる付帯音の発生とどちらが悪影響があるかということだ。
     床の振動はわずかでも面積が広いので、鈍い低音がまとわりついて聞こえる可能性がある。 ただし、カーペットなどで振動を吸収することは可能だ。カーペットを敷いておけば、 直接振動は止められなくても、余韻を急激に減衰させる効果はあるから、キレは向上する。
2009.2.19
  • 『ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記』鑑賞(WOWOW) ★
    2007アメリカ125分
    出演:ニコラス・ケイジ、ジョウ・ヴォイト、ハーヴェイ・カイテル
     暗号を解くと次の暗号の隠し場所が…の繰り返しなのは前作と同様。
     コンピュータがない時代ののどか(?)な暗号も良いが、これが「謎解き」になると、 相当に「偶然行き当たった」みたいな状況になるのがどうもね。
  • ビクター パワード・サブウーハー 「SX-DW75」
    [メーカーHP]
     ぽちった。
     何年か前から評判の高かった「SX-DW7」という機種が木目調の「77」とつや消しブラックの「75」に 分化した、その「SX-DW75」
     昨日「安いのでいい」とか言っていた割にちょっと想定より高価だが、約4割引きってところで、心が(笑)
     (想定していた某安いSWがどうもメーカー在庫切れみたいだったのだ。ということもある。)
    主な仕様は、
    アンプ部: 実用最大出力(JEITA) 600W(2Ω、100Hz)
    スピーカー部: 密閉型
    スピーカーユニット: 30cmコーン×1(5層特殊ボイスコイル)
    再生周波数帯域: 16Hz〜250Hz
    ハイカットフィルター: 連続可変 40Hz〜120Hz
    消費電力: 90W
    外形寸法: (W)390mm×(H)390mm×(D)445mm
    質量: 25.0kg
     …でっかいな。なんとなく30cm角のイメージで買ってしまったが…。 でも高さは今のSWより低い。今使っている長方形のSWを上下に切って 正方形に並べ直したような形だな…。
     とはいえ、YAMAHAの同クラスよりは小さい。色も黒いので見た目のボリューム感は さほどでもないと思われる。

     ハイカットフィルターが40-120Hzで周波数帯域が、16〜250Hzてのは、-6db/octで、 250Hzまで-6〜10db以上出るって意味か…。(カタログ上、フィルターは-24db/octらしい)

     現在使っている(壊れている)YAMAHAのSWとはまた性格の違う製品。
     YAMAHAは16cmユニットを大ストロークで駆動してバスレフポートの中の空気を振動板として使う、 という発想なのに対して、ビクターのは「30cmユニットの密閉型」、振動板の面積で 稼ぐタイプ。
     バスレフポートを使用すると、ポートのチューニング周波数以下はすっぱり切れることと、 以前再生波形を測定して判明したように、共振周波数付近の再生波形がフラフラで切れが悪いのが 気になった。
     映画の地響きなどを再生する分にはぼわぼわでもフラフラでもあまり問題は無いが、 こんどの機種は「効果音より音楽向け」の構成と言える。
     速度帰還型MFB(Motional Feed Back)
     YAMAHAは「ダンピングファクタを無限大にする回路」で、ボイスコイルに制動を かける仕組み…昔の技術資料では「アンプを仮想的に超伝導状態に見せかける」ということ… だが、他社は大抵MFBだな。
     ボイスコイルの写真を見ると、ワイヤが二組出ている。
     たぶん、動き検出用のコイルから取った信号でNFBかけているんだろうなぁ。結果は そんなに変わらないと思うが。より積極的に制御できる?
     PWM Class-D電力増幅回路を構築し、最大出力600Wのハイパワーを実現。 さらにローノイズで高効率な新開発のスイッチング電源とMFB速度帰還の働きにより、 強制的に振動板をドライブする
     この形式だと、出力が馬鹿でかい割には、消費電力の小さなアンプができるので、 SWではわりと一般的な回路形式か。
     まあ、消費電力90Wで最大出力600Wとか、一見不思議な仕様ではあるが、これも よくあることだな。
     実用最大出力 600W(2Ω、100Hz)
     …"2Ω"ってなんか凄いな。通常のスピーカーは4〜6Ωだから。まあ6Ωに換算すると 200WだからD級アンプとしては驚くほどの数字じゃないのかな…。
     600Wっていったらボイスコイルでモチが焼けそうだが、そんなことにはならないしなぁ…(^^;

  • ところで、カタログには「パイプオルガンの最低音である16Hz、その響きまでも感じとれる 再生能力をめざして…」などとあるが、現実のパイプオルガン(NHKホールとか)の低音を 間近で聞いても、「ぷしゅ〜ぼぼぼぼ」っていう風切り音ばかり聞こえて、 そんなに良いもんじゃないよなぁ。 (最近聞いたのは「ツァラトゥストラ」)
     なにしろ、コンプレッサーで空気を吹き付けている音だからなぁ。管はばかでっかいくせに たいした音量じゃないし。
     オルガンに関しては、ホールの後ろの席で聞いたほうがたぶんいい音なんだろう。
     ハイスピードな低音っていえば、やっぱりベースの指弾きだろうね。
     音程感は無いけれど、オケの太鼓も低音か。ボスっと一発。
     結局楽音はメインスピーカーからでるからあまり関係ないような気もするけれど…。
2009.2.18
  • マンガ幾何入門(岡部恒治/ブルーバックス)
     幾何学の進歩の歴史を軸に、色々なエピソードが短いマンガになっている。
     幾何は「絵」なのでマンガとのなじみは良くてさらさら読めるが、そのサラサラ感 をマンガの中の駄洒落が阻害しているような気がしないでもない(^^;
     ともあれ、「中世の数学の暗黒時代」の話などは、普通の幾何の本には 出てこなさそうな話題なのでなかなか興味深く読んだ。

  • 軌道エレベータが崩壊します
     まだやっている(笑)
     高度100km未満から落下する軌道エレベータの外壁がどのように落下するか、かなり まじめに計算してみたが、空気抵抗を考慮しないと、たったの143秒で落下してしまう。 もちろんこれだと超音速で、実際にはかなり遅い終端速度になるだろうが、水平方向の移動は無いも同然。
     風の影響が無い場合には、落下していく物体が真下からずれる距離は、計算上1kmも無い。
     現実には大気が濃くなってくると空気抵抗で落下速度が遅くなり、それとともに 風の影響を受けるので、落下地点はほとんど風まかせということになりそうだ。
     そういうわけで、『ガンダム00』での描写は意外なことに(?)ほとんど正しそうである。
     まあ「なんであんな構造なのか」という部分には突っ込みどころ満載なのだが。
     でもまだまだ続く。軌道エレベータの任意の高さから落下する物体の方程式、 空気抵抗さえなければまとまりそう。

  • 「月間 HiVi 3月号」
     今月はBDに関するあれこれの特集。
     我が家的には「BSデジタル」によってずいぶん前からハイビジョン対応しているけれど、 逆に言うと色々な機材が古いのが気になる。
     一番新しいのはBDレコーダーだけれど、これは急激な進化の真っ最中だけにマメに 追いかけても仕方が無いものと諦めている。
     アンプはとにかく「HDMI接続」の機能がずいぶん進化しているので、変える必要がある。
     プロジェクターも進化の速い機器だが、コントラスト性能はそれほど気にならないものの、 最新の機種は「120Hz倍速駆動」で動画の動きボケが解消されているのはうらやましいところ。
     動画ボケのテストディスクをプロジェクターとブラウン管TVで当時再生すると結構 違いに驚く。
     メイン・スピーカーは20年くらい使っているので更新も考慮しているけれど、 それよりサブウーファーの調子が悪いので、さくっと安物(笑)を買い換えたい。
     現在はサラウンド側まですべてラージ設定で使っていて問題ないので、 LFEは鳴っていればそれでいいと思うのだ。そんな大音量にしないしね。
2009.2.17
  • 『交響詩篇エウレカセブン Blu-ray BOX 1』 (初回限定生産)
    出演: 三瓶由布子, 名塚佳織 監督: 京田知己
     なんと、エウレカのBlu-rayが3/27に発売とか。
     本編放送時には、後半3/4を過ぎた頃から見始めて、実は良くわからなかったのだけれど、 「頼れるアニキのいる話っていいな」と思った。そして、今のアニメに足りないのは「これか!」と思った。 そんなアニメだ。絶対の大推薦。妻にも見せよう。
  • 『ウォーリー』 Blu-ray 4/22に発売
     遠くから見ると、「アザラシの赤ちゃんの頭部」の絵のようにも見えるジャケットデザインであった…
     ぽちっとな(笑)

2009.2.16
  • 読書「クラッシャージョウ(1)連帯惑星ピザンの危機」(高千穂遙/ハヤカワ文庫JA)
     初出は1977年、イラストは安彦良和だ。この作品も30周年。すでに懐かしい領域に突入しているけれど、 ちゃんと読むのは初めてなんじゃないかな。
     設定関係は、なんとなく「ガンダム時代」の直前のアニメの匂いがする。その環境の中で、 もうちょっとがんばってSFしてみたいという気持ちで書いているね。
  • 2chに「資本主義の崩壊はSF」というスレッドがあったのよ
     「資本主義」のいい所は「他人より良い仕事をすると儲かる」というところ。
     悪いところは「儲けのために個人を犠牲にすることをいとわない」ところ。
     そう考えると、資本主義社会の国家の仕事は、「資本主義の犠牲になる個人の救済」に尽きる。
     たとえば今回の不景気。
     電機メーカーが全社赤字になったのは、海外での売り上げが伸びなかった、というのは 一国家にはどうしようもないけれど、国内消費の冷え込みに関しては、大手電機メーカーでさえ 大量解雇する。という現実を前に、国民が「不要不急の買い物はしない」という心理になった ことが大きい。つまり自業自得。
     従業員は消費者だ。

     海外が不況でも「日本国民は最低限の生活に困ることは無い」という安心感があれば、 ここまで家電の冷え込みが起きることは無い。
     これは、メーカーの自業自得と、日本政府の「雇用・保険・年金政策」がまったく 信用されていないことの表れ。
     結局「資本主義国家における政府」というのは、「雇用対策」と「儲からない仕事」を 肩代わりすることに尽きる。
     「企業が柔軟に雇用調整できる制度」を作ったら、「調整された人員に職を与える制度」を 同時に作らないと、結局のところ「税収減+生活保護費用」が出費になって、国家的にはすごい損失だ。
     つまり、企業の裁量を大きくするならば、同時に企業の不始末に対する安全策を 用意する必要があって、「政府」はある規模以下にはなりようが無い。
     今の日本の問題は、結局のところ「富裕層である政治家が企業の視点からしかものを見ていない」 ことにありそうだ。資本主義の欠点を押さえるのが政府の仕事なのに、総理大臣が資本家代表じゃあ バランスが取れるはずが無い。

  • 「タンス預金は資本主義の敵」説
     なぜタンス預金するかというと、やっぱり銀行・株・年金が信用できないからだよな。
     実はタンス預金は原因ではなく国家システムの不備の結果なのだ。
  • インフレ・デフレ
     給料は上がるが、物の値段は上がる。銀行に預けたお金は最近はあまり増えないけれど、 投資して増えることもある。最近は減っているけれど。
     平均してみると「マネーゲーム」でお金が増えているように見えるのは幻の価値(ほとんど詐欺) なので、売り買いで利益を出す商売は禁止したほうがいい。株の「配当」には実態があるけれどね。
     物の値段が上がっていく中で「100円ショップ」とか、今までより安く買える物も 時々あるのだが、実は中国人を搾取しているだけだったりする。
     本当にSF的な未来なら、科学の力でどんどん自動化して生産効率が向上する分、限りなく 物の値段が安くなって、限りなく遊んで暮らせる。
     実は昔と比べると人は「いろいろなものを持って豊かになった」ので、それは「嘘ではない」 のだが、「安く物を作るために効率の悪い不要になった人が捨てられる未来」というのが、 今だよな。
  • 「かんぽの宿」
     とうとう売却話が流れて、鳩山総務相は得意満面。
     色々資料が出てきて、
    「計79施設の土地代・建設費2402億円に対し評価額は計134億7400万円」
    なのだそうだ。
     大臣は、こんなに高いものをこんなに安く売るのか、というが、どうせ国の仕事なので、 最初から民間が建設する何倍も高い金で建設したにきまっている。だから新品の段階で恐らく 資産価値は数分の一だろう。
     問題は「この騒動で誰が得をするか」ということ。
     少しでも高く売れた方がいいのは当たり前で、入札に疑惑があるなら調べるのは必要。
     しかし、民間譲渡を阻止して一番得をするのは、実は元郵政相関係官僚と議員たちだ。
     時期を同じくして、郵政民営見直し問題をおおっぴらにしたのは、欲を出しすぎて馬脚を現した というべきだろう。
     結局、民営化見直しが成功したときに資産の散逸を防ぎ「官僚の天下り先」を残しておく ためにやっているんだ、今のごたごたは。
  • ちなみに私は「郵政民営化反対」だけれど、ホテル事業なんかとっとと売り払うべきだと思っている。
     国が責任を持つのはあくまで「郵便配達網の整備」だけ。
2009.2.14
  • 演奏会「NHK交響楽団定期演奏会 2月Cプログラム」(NHKホール/渋谷)
    曲目:
    ・ドヴォルザーク/チェロ協奏曲
    ・ドヴォルザーク/交響曲第9番「新世界より」
     「新世界より」の金管がとってもノビノビして良かった。

  • 映画『ドレッサー』鑑賞(BS2) ★☆
     大戦中のイギリス。ドイツの爆撃の中を巡業するシェイクスピア劇団の「超実力派・超わがまま座長」の お付きのドレッサーの物語。
     原作戯曲があり日本で舞台上演もされている。これもBS2でやってた。
     主人公はドレッサー(化粧係兼付き人)だが、存在感を引っ張るのはやはり座長の「サー」
     冒頭で、汽車の時間なんか気にもしないわがままな「サー」が乗る汽車を、ドレッサーが 機関士に必死で頼み込んで待ってもらおうと努力するが、「規則は規則」とすげなく ホームを離れる…のだが、遅れて登場した「サー」がホームの端から「止まれ〜!」と一喝すると 思わず汽車が止まってしまう。
     これには爆笑するが、ここまでのシーンに「サー」の実力と主要人物の力関係などが 見事に描かれていて、その鮮やかさに舌を巻いた。
     劇団は劇中劇で「リア王」を演じる。
     これがとても面白い。
     舞台に上がるのを嫌がって逃亡・放心する「サー」をなだめすかして舞台に上げるのが ドレッサーの見どころだが、 ラストで抱きかかえる「娘」役が重い、と文句を言いながら、本番ではピタリと決めているのが また素晴らしい。
     つまり、「サー」は人間関係では本当にダメ人間なのだが、板の上だけでは、 一部の隙もない完璧な舞台人、なんだな。そこに痺れます。
2009.2.13
  • VictorSX-LT55 BK
     SX-LT55のオリジナルは生産終了になったようだが、もとの価格は92,400円
     SX-LT55MK2はまだ作っていて、99,750円
     で、新製品は147,000円
     ピアノフィニッシュはとてもかっこいいしシアター向けだと思うけれど、新製品ごとに 高くなるね。
     ちなみに、メーカーのデータを見ると電気的特性は完全に同一。 値段の違いは仕上げの手間賃だねえ。でもちょっと欲しいかも。
  • SonicStage V 提供開始
     VAIO MusicBOXにも搭載されている12音解析機能搭載になったのが最大の変更だけれど、それ以外に SonicStage CP 4.4から削除された機能もあって、曲管理情報も別なんだと。
     逆にいえば、上書きせずに二つ同時にインストールできるってことなのか?
2009.2.12
  • シェイクスピア「ヘンリー六世・第一部」(小田島雄志=訳/白水uブックス)
     ネットをぽろぽろ調べていたら、 今年の秋、新国立劇場で「ヘンリー六世」(第1〜3部)を上演する らしい。
     なかなか上演機会の少ない作品なので、これはぜひ見たい。
     という流れで、戯曲を読み始めた。
     第一部は「ヘンリー六世の即位から、フランスとの戦争に勝つまで」で、平行して 「ランカスター対ヨークの対立」が描かれる。
     有名なキャラとして、ほぼ全編に「ジャンヌ・ダルク」が登場する。
     ということで、いつものようにA4一枚に登場人物相関図を書いてみた。
     [wars-of-the-roses.xls]
     あらすじは、
    第1部 百年戦争
     ヘンリー五世の葬儀が行われる中、フランスにおける領土喪失、イギリス軍の苦戦など不穏な知らせが次々ともたらされる。
     国内では、グロスター公とウィンチェスター司教の反目から始まる貴族たちの勢力争いが表面化していたが、幼くして即位したヘンリー六世は事態を収拾できない。
     フランスでは、天啓を受けたと称する乙女ジャンヌ・ダルクが皇太子シャルルのもとに現われて軍を起こし、神秘的な力によって一時はイギリス軍を圧倒し、戦線は一進一退を繰り返す。
     武将トールボットだけが孤軍奮闘、フランス軍と果敢に戦っていたが、ランカスター家とヨーク家の対立で激化する貴族間の抗争のために十分な援軍を得られず、息子ジョンとともに壮絶な死を遂げるが、やがてジャンヌも捕らえられ火刑に処せられ、両国間に和議が講じられる。
     サフォーク伯は自ら捕らえたアンジュー公の娘マーガレットの美しさに魅せられ、彼女とヘンリー六世との結婚をとりもつ。
     英国のお家騒動(しかも過去の因縁解説付き)と、英仏戦争が平行して展開するために、 今までで最高に真っ黒に密度の濃い図になってしまった。
     ともあれ、やっと「なぜリチャード・プランタジネットが王位継承権を主張しているのか」が きちんと理解できた。
     興味深いのは「ジャンヌ・ダルク」の扱い。
     英国にとっては、ジャンヌ・ダルクは「敵」なので、基本が悪く言い放題なのだけれど、 基本はお馬鹿。ジャンヌ率いるフランス軍は史実でもそうなのだろうが、イギリスが占領した土地に 勢いで突っ込んで一旦は勝つものの、じきに戻ってきた英国軍に逆襲されて撤退を延々と繰り返す。
     要するに「神懸り」の勢いがすべてで戦略がないんだろうな。…と思わせる書き方だ。
     なんか電波っぽいセリフ多いし。
     因みに、新国立劇場の公演では、ジャンヌ・ダルクを「ソニン」が演じる予定。
     そうそう、なんとなく「エキセントリックで幸薄い感じが似合うよね〜」、と思ってしまうわけだが。
     もうひとつ面白いのは、「猛女」で有名なヘンリー六世の妻「マーガレット」が、この話の中では、 英国軍の捕虜になって、無理やり政略結婚させられるのだが、大層「無力で可憐な少女」として 描かれていることだ。
       ものすごく違和感があるのだが、ここからの巻き返しが見所なのかもしれないなぁ。
     その他に、本題ともいえる薔薇戦争の水面下の部分や、年若いヘンリーの政権下で 勢力を伸ばそうとする年寄りの陰謀や、色々あるのだけれど、図を描いてみてもやっぱり 細かいところは複雑で難しい。
     まあ、細かいところはさらりと流して、第一部は「ジャンヌ・ダルク周辺」に注目してみれば 十分楽しめそうではあります。
2009.2.11
  • 演奏会「Lamento d'Arianna~アリアンナの嘆き」(ハクジュホール)
    出演:Roberta Mamel & 波多野睦美 & つのだたかし
     今回は「CD発売記念コンサート」なんだそうだ。
     録音は8月だそうで、団長はだいぶ忘れているっぽかった(笑)

  • ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー「リア王」(BS-hi)
    演出=トレバー・ナン
    リア王=イアン・マッケラン

  • リチャード二世の「登場人物相関図」作成
    [wars-of-the-roses.xls]
     「リチャード三世」は人物の関係が複雑で、家系図を描くのが精一杯だったけれど、 今回はストーリーの流れまでA4一枚に入れてみた。
     「二世」の物語はふつうに登場人物が二つの陣営に分かれているので分かり易いし、図も描きやすいな。
     史実の時間経過も2年くらいしかない。
2009.2.10
  • 読書「グインサーガ(125)ヤーンの選択」
     前半はヨナとスカールの話で、後半はイシュトヴァーンとカメロンの話
     タイトルの「ヤーンの選択」とは「カメロンの選択」のことのようだ。
     ヨナとスカールはずっと旅をしてミロクの都市に潜入目前。
     「スカールがノスフェラスで見たものとは何か」という話が久しぶりに蒸し返されて、 お〜そういう話もあったなぁと(笑)
     もうひとつは、実力本位のこの世界で「絶対に戦わないミロクの都市」が略奪者の脅威にさらされず 繁栄しているのは、なにかきな臭い理由があるのでは、という流れ。確かにこれは何か有りそうだな。
     イシュトは「王様になって国を造ったら飽きてしまって、もっと冒険がしたい」とか言っている(^^;;
     でもしかし、話としてはそっちが面白いのは確か。
     イシュトヴァーンは、グインもスカールも敵に回してなんとも未来にいい事ない感じだけれど、 やっぱり彼には幸せになってもらいたいもんだ。
     最初のころのあの快活な青年の姿がもう一度みたいよね。
     グインサーガの登場人物って比較的「陰険」な人物が多いもんね。
  • 軌道エレベータの完全倒壊は免れました(ガンダム00)
     作品世界は「アフリカタワーのテロ」から4ヶ月ほど時間を飛ばし。
     結局「軌道エレベータ攻撃」は「やらせ」で、「派手な被害を出したものの倒壊は防いだ」 という演出だったらしい。
     外壁をばら撒いて、ものすごい被害があったように見せかけただけ。本体は無事。
     考えてみれば、あの外壁は軌道エレベータにとって何の必要もない気がするな。
     中に人が住んでいるビルならば、雨風防ぐ必要があるけれど、新幹線の線路に屋根を かけてあるようなものだからなぁ。しかも、どうせ真空だし。
     自重の軽量化が必須課題の軌道エレベータにとって、あの外壁は 無駄以外の何物でもないだろう。
     それはそれとして、絶対に標的になるのがわかっている「メメントモリ二号機」の 守りがなってないね。もちろん、絶対に逃げる場所のないリング上の構造物なんて、 戦略的にありえないと思うんだけれど。建造中にばれるし。
     普通に「宇宙戦艦」の砲台にして、発射するときだけ軌道エレベータに接続して 電源を取ればいいんじゃ?
2009.2.9
  • 読書「リチャード三世」〜シェイクスピア/訳:松岡和子(ちくま文庫)
     蜷川シェイクスピア・シリーズで採用されている最新の訳である。
     ちなみに今まで劇場見た「リチャード三世」は
    • 2008年12月…古田新太/赤坂ACTホール(三神)
    • 2006年 7月…子供のためのシェイクスピア(小田島雄志)
    • 2003年12月…市村正親/蜷川・日生劇場(松岡)

     松岡訳は「原語のひびき」を生かそうとしているのが特徴で、 手持ちの役でリチャード三世最後の有名なセリフを比較してみると、

    • 原語:A hose! A hose! My kingdom for a hose!
    • 三神:馬を貸せ馬を!馬は無いか、褒美にこの国をやるぞ!
    • 小田島:馬をくれ、馬を!馬のかわりにわが王国をくれてやる!
    • 木下:馬を!馬を!王国などくれてやる、馬を!
    • 松岡:馬を引け、馬を!代わりに俺の王国をくれてやる、馬!

     というわけで、松岡訳は木下訳にも近いけれど、絶妙に練りこんであるのがわかる。 口にしたときの響きが一番迫力があると思う。これに「市村正親」の凄みのある 声の記憶を重ねてみたらやっぱり良い。
     「馬」の配列だけでなく「俺の王国」という言い回しがまた良い。日本語に訳すときに 主語を省略するのは常套手段だけれど、ここは「My=俺の」を生かすのが、 「その手で王国をもぎ取ったリチャード三世らしい」という感じがする。 (小田島訳は「わが王国」となっていて通じるものがある)

     訳の良さの他には、脚注に「史実との関係」が色々補足してあるのがためになる。 特に家系図etc.を書きながら読んでいる私の場合、欠かせない情報だ。
     同じ人物が前作「ヘンリー六世」でどこに登場するかも、あちこちに説明してある。
     元になった戯曲の版の取捨選択についてもこと細かく書いてある。
     総じて、マニアックで情報量が多いのが、とても良い。
     既に他の翻訳を持っている人にも、読む価値がある。
  • 「Yes」のCD購入
     手持ちのYesのCDを買ったのはずいぶん昔のことなのだが、最近ではリマスターだったり、 ボーナストラックがついたり、紙ジャケットだったりと、どれも新しいバージョンで 再発売されている。
     そんなこんなで、新たに
    「危機:Close to the Edge」(1972年)
    「Relayer」(1974年)
    「Going for the One」(1977年)の三枚を購入してみた。
     Yesの新譜は雑誌の紹介記事や店頭で見て、実際の音を聞かずに、 子供心にわくわくしたものだ。何故って、「タイトル」が哲学的で、「ジャケット」の デザインが神秘的だったから。
     「Flagile」を「こわれもの」と訳した日本語タイトルなんかがまた素晴らしいセンス。

     今まで一番よく聞くYesのアルバムはライブアルバムの「Yessongs」(1973年)で、 ある意味このアルバムは「ベスト版」としてベストな選択だと思うのだが、 「危機」では、「Yessongs」に収録されている曲のスタジオ収録版が聞ける。
     ということで、お気に入りの「Siberian Khatru」で比較してみると、ギターの音が ぜんぜん違う。ライブでは倍音を強調してディストーションのかかった重い音で押してくるのに対して、 オリジナルは予想外に軽快なイントロ。キレ重視。
     これほど難しいフレーズを演奏しているのに、ライブ盤がスタジオ版よりさらに凄いことに なっているなんて、Yesってすごいバンドだ。昔からそういう評価はされていたけれど、 改めて感動。
     Yesの作品…というか、プログレ全体に言える事だが、一曲が長く、アルバム全部を聴かなければ 聴いたことにならないので、気軽にちょっと聞くという感じでないのが、人間が忙しくなった 時代には合わない気もするけれど、青春時代に暗記するほど聞いた人にはたまらないだろうと思う。
     ちなみに、「ボーナストラック」は全体的にあくまでオマケな感じ。
     そもそもプログレの場合「アルバム一枚」の形、例えばA面が切れ目なく一曲であるとか、 作りこまれているので、CDでボーナストラックまで連続して聞くのは本来の「一枚聴いた完結感」 を損ねる気がする。
     もちろん、同時期のシングル曲とか、収録曲の別テイクとか、面白いのは確かだけれど、 それは別にして聴きたい。

Yessongsとオリジナルアルバム
YessongsThe Yes AlbumFragileClose to the Edge
1. Opening [Excerpt from "Firebird Suite"]
2. Siberian Khatru3
3. Heart of the Sunrise9
4. Perpetual Change6
5. And You and I2
6. Mood for a Day8
7. Excerpts from "The Six Wives of Henry VIII"
8. Roundabout1
1. Your Move/I've Seen All Good People7,4
2. Long Distance Runaround/The Fish6,7
3. Close to the Edge1
4. Yours Is No Disgrace1
5. Starship Trooper3
- 2. Clap [Live] 5. Venture 6. Perpetual Change 2. Cans and Brahms 3. We Have Heaven 4. South Side of the Sky 5. Five Per Cent of Nothing 4. America (single version) 5. Total Mass Retain (single version)
2009.2.8
  • 「NHK交響楽団定期公演 2月Aプログラム2日目」
    指揮:ラドミル・エリシュカ
    曲目:スメタナ/連作交響詩「わが祖国」全曲
     いままでこの曲は好きなのだけれど、「全曲」のなかで「第一曲」の冒頭のハープの響きとか、 二曲目の「モルダウ」のメロディーの美しさとか、面白いのはそこまでだと思っていた。
     しかし、今回は一階右の壁際(パイプオルガンの真下)で聴いたせいか、ホールの音響的に 低音が倍増している感じでティンパニーなんかもズンと響く。そしてそもそもベースが 距離が近いので、ダイレクトに響く感じ。
     最初から「なんだか雰囲気が違うな」と感じてはいたのだけれど、後半「第5曲」 のサウンドが凄かった。
     指揮者がどう言ったか知らないけれど、「ファンタジー系映画の大合戦シーンのサントラ」 のノリで、ベースは「ズギュギュギュ」っと松脂の粉を散らしながら攻め込んでくるし、 ティンパニーはマレットが食い込む「ムギャ」っというたわみにこらえる音が聴こえるような 反発感が伝わってくるし、もちろん金管はバリバリは割れまくる。
     曲はそもそも「古代の戦士が異民族の侵入と戦っている」というシーンを描いたものなので、 まさに描ききった。と納得なのだが、今までどちらかというと「しなやかで美しい演奏」しか 聴いたことがないような気がするのだ。
     こういう「ダイレクトな演奏効果」を狙ったような演奏は始めて。
     うん。これは良い。
     珍しい指揮者で素晴らしい演奏に出会う喜びだ。
  • ラドミル・エリシュカの「わが祖国」のCD探してます
     無い。ないな〜
     ラドミル・エリシュカ - Radomil Elisukaはプログラムの解説によると 「母国内では高く評価されているが国際的にはあまり知られていない指揮者」 とかで、輸入盤を含めて検索しても、さっぱり。
     国内では「ドヴォルザーク:交響曲第6番」1枚だけ。
     新人だと「これからのリリースが楽しみ」って感じだけれど、エリシュカ氏は70歳代後半。頼むよ〜
2009.2.7
  • 「合唱団SUPURA独唱研究会」見学(?)
     西新宿の「芸能花伝舎」。芸能のプロのための研修施設、みたいな施設。
     普段は「二期会」が使っているフロアだそうで、オペラの出入りの練習に使えそうな 衝立が立っているのが、それらしい。
2009.2.5
  • さらにベイシティローラーズ
     妻とベイシティーローラーズの曲について語っていたら「はなまるマーケットのテーマ曲」 もBCRだな。という話になって、そういえば先日買ったBSET盤には入っていない。
     そしてその曲「二人だけのデート」が入っているオリジナルアルバムが「青春に捧げるメロディー」 (1976年)だ。
     これには、そこはかとなく、ジャッケット写真に見覚えがある。

     しかし、もっともっと見覚えがある写真を見つけた。

     それが、デビューアルバム「エジンバラの騎士」(1974年)だ。
     中身には全く触れずに言うが、ジャケット写真を拡大して見てほしい。 これは…、これはすごい髪型だ。
     Amazonで試聴もできるが、ことごとく懐かしいなぁ。
     「サタデー・ナイト」は先日買ったシングル・ベスト盤と、このアルバム盤との 音の違まで記憶がよみがえる。
     CDはひとつながりだけれど、A面はベイシティーローラーズのテーマ、B面はサタディ・ナイトで始まらないといけないような気もする(^^;;;
     リアルタイムでは馬鹿にしていたのに、こんなに記憶に染み込んでいるとは 恐ろし〜(^^;;

2009.2.4
  • 「クリムゾン・キングの宮殿」ファイナル・ヴァージョン
     ロックまとめ買いシリーズ。
     ジャンルは「プログレ」
     キング・クリムゾンは昔から知ってはいたけれど意識的にちゃんと聞いたことがなかったバンド。 このジャケットは知っていたけれど。
     しかし聞いてみるとジャケットのインパクトとは別に、美しいメロディーとゴリゴリしたロックが 絶妙に混在していてなんとも言えない味がある。それに、今の日本の音楽家の中にも、 「ここから影響を受けているのかな〜」と思い当たる曲があれこれ浮かぶのがほんとうに 凄いことだと思う。
     そういうのが「一世を風靡した」という証なんだな。

  • 「地下鉄・三丁目ゲーム」
     東京の地下鉄に「○○三丁目」という駅がいくつあるか知っている?
     答えはたぶん4駅(7路線)
    参考:地下鉄路線図(pdf)
    • 新宿三丁目(丸ノ内線/新宿線/副都心線)
    • 四谷三丁目(丸ノ内線)
    • 本郷三丁目(丸ノ内線/大江戸線)
    • 志村三丁目(三田線)
     「○丁目」のつく駅では多分一番多い。
     というわけで、これを使ってボードゲームを作る。
     普通のサイコロと「1数・2町・3三丁目・4橋・5谷・6川」の6個に分けたサイコロの二個を用意。 (普通のサイコロの目を読み替えてもいい)
     「三丁目」サイコロを振って出た眼の名前の駅に、普通のサイコロを振って出た眼の数だけ 進んで乗り換えを競う。
     乗り換えはその駅で一回休み。
     普通の駅は10点、三丁目は50点。全部の「三丁目」を取りきったらゲームオーバー。
     だから平均24周で1ゲーム。
     ゲーム盤は、路線図のpdfを拡大印刷して遊んでください。

     
2009.2.3
  • シェイクスピアの薔薇戦争「リチャード二世」
     古田新太の「リチャード三世」観劇から始まった今回のマイブームは、イギリス王室家系図の 作成に続いて、戯曲の再読編に突入ということで、「リチャード二世」の再読。
    薔薇戦争時代の英国王
    エドワード3世(1372-1377)
    リチャード2世(1377-1399)
    ヘンリー4世(1399-1413)
    ヘンリー5世(1413-1422)
    ヘンリー6世(1422-1461
          ,1470-1471)
    エドワード4世(1461-1470
          ,1471-1483)
    エドワード5世(1483)
    リチャード3世(1483-1485)
    ヘンリー7世(1485-1509)
    ヘンリー8世(1509-1547)
     リチャード二世は、一言で言うと「リチャード二世の王冠をヘンリー四世が奪う話」 で、二人は先代「エドワード三世」の孫、つまり従兄同士だ。
     リチャード2世の時代は戦費調達のため国民の重税感が高まっていたが、 内乱疑惑に絡んで6年間の追放処分にした従兄「ヘンリー・ボリングブルック(後のリチャード4世)」 の土地財産を王が没収した。(彼の親が死んだが相続人が追放中なので宙に浮いていた)
     ボリングブルックは「追放処分と遺産の没収は別問題」と怒って許可なく帰国して、 不満貴族を糾合してクーデターを起こす。
     そもそも国民に不人気で軍事的に勝ち目のないリチャード二世は意外にあっさり平和的に 政権交代してしまうのだが、ヘンリー4世の 側近の騎士が独断で「幽閉状態の先王リチャードを暗殺してしまった」 ことで、英国王室の正統性にケチがつくという重大事件に至る。

     芝居が作られた「エリザベス1世」の時代からみると、お話の中の関係者は 全員遠いご先祖様なので悪しざまに描くわけにはいかないけれど、女王はどちらかといえば、 「ヘンリー4世」の血筋のほうに近い。(リチャード2世の血統は途絶えている)
     それで、「神に授けられた王の位を民衆の支持で転覆させたヘンリー4世」というのは 微妙な存在だけれど、リチャード2世暗殺は、部下の暴走ということでしょうがないね〜、 彼が死んぢゃったら、王位継承権は確かにヘンリー4世だしね〜という現実をうやむやに 認めるような。
     そういう、両家の顔を立てながら現状追認、みたいな脚本だな。
     殺された方も、国民の人気は無かったけれど、結構高潔な人格を感じさせる エピソードに事欠かない。
     というわけで、ストーリーはそれほど複雑ではないのだが、 登場人物の言い分に関しては複雑な事情の物語だ。と思う。

2009.2.2
  • 狂気 - ピンク・フロイド (SACD Multi 5.1ch/2ch CD Hybrid)
    1. Speak to Me/Breathe
    2. On the Run
    3. Time
    4. Great Gig in the Sky
    5. Money
    6. Us and Them
    7. Any Colour You Like
    8. Brain Damage
    9. Eclipse
     オリジナルの16trから5.1chにリミックスしたバージョンなのだが、これが凄く良くできている。
      元々楽器の音だけでなく、効果音を切り貼りして音の絵巻物みたいな作品なので、 ちょっとしたハリウッドのSF大作映画のサウンドトラックより、よっぽどダイナミックな音作りで、 部屋いっぱいに飛び交う音で埋め尽くされる感覚が凄い。
     ロックの5.1chミックスは他にあまり例が無いようだけれど、少しでも興味があるならば 聞いておかないと損だと断言できる。
2009.2.1
  • ロックのCD5枚到着。
    • 狂気 - ピンク・フロイド (SACD Multi 5.1ch/2ch CD Hybrid)
    • ザ・パーフェクト・コレクション(ロッド・スチュワート)
    • ジェネシス・ベスト 2007
    • クリムゾン・キングの宮殿 (ファイナル・ヴァージョン)
    • ベイシティ・ローラーズ - 青春の記念碑
     PCに取り込んで並べて見ると、意外に総曲数はジャズ系とロック系が半々くらいになっていた。
     年代別に分類すると、1950〜60年代はジャズ、70〜80年代はロックと、くっきりと分かれている。
     さらに、ロックを発売順に並べると、"Bay City Rollers"の"Saturday Night"が登場した1973年には、 プログレ系やハードロック系のビッグネーム (Yes,EL&P,Genesis,King Crimson,Pink Floyd,Queen,Deep Purple etc.) はすでに出そろっていることが分かる。
     生意気な小中学生が「アイドルグループに熱狂するやつら」と同級生を 見下していたのも納得だ(^^;;
     BCRを聴いて懐かしい気分になるなんて丸くなっちゃったぜ(笑)
     というわけで…
  • ベイシティ・ローラーズ - 「青春の記念碑」
    1. 朝まで踊ろう (オリジナル・ヴァージョン)
    2. オールライト
    3. 二人のミュージック
    4. 僕のジェニー
    5. いとしのマナナ
    6. ビコーズ・アイ・ラヴ・ユー
    7. サタデイ・ナイト
    8. バイクで突っ走れ
    9. 想い出に口づけ
    10. バイ・バイ・バーバラ
    11. ベイ・シティ・ローラーズのテーマ
    12. ロックン・ロールにしびれて
    13. 太陽の中の恋
    14. 帰らざる青春
    15. 明日に恋しよう
    16. ローラーズのバンプ
    17. バイ・バイ・ベイビー
    18. 愛は君だけに
    19. 愛しのマリアンヌ
    20. 恋をちょっぴり
    21. 彼女を泣かせないで
    22. 朝まで踊ろう
    23. ディスコ・キッド
    24. エンジェル・ベイビー
    25. ひとりぼっちの十代
    26. ロックン・ロール・ママ・リー
     …というわけで、今回買ったCDはデビューから数年間の一番売れていた時代の シングルA/B面コレクション。
     結局のところ記憶に残っているのは「サタデイ・ナイト」や「ベイ・シティ・ローラーズのテーマ」 など、爆発的に売れた曲ばかりで数は少ない。逆にリアルタイムに彼らが来日した年などには、 毎日毎日飽きることなく「サタデイ・ナイト」が放送されていたのが凄い。まさに「これ一色」の 洗脳状態だったな。
     しかし、改めてその前後の年代の曲と一緒に聞いてみると 戦略的にポップに振った"ビートルズの後釜"狙いみたいなサウンドがあちこちに 埋め込まれている。
     ビートルズは時々イギリス民謡から引用した美しいメロディーの音楽を作っていたけれど、 ベイ・シティ・ローラーズにも同じ流れの曲はあって意外と悪くない。逆に言うと、 イギリスのロックには今に至るまでそれとなく共通の「歌」があるようで、美しいと 感じる瞬間がある。
  • 軌道エレベータが崩壊します(ガンダム00)
     予告編から一週間。どうなるか楽しみにしてましたがついに崩壊。
     作品の流れでは
    1.静止軌道からビーム兵器が発射され、低軌道ステーションの根元に命中。
    2.外壁が自動的に分離してバラバラに落下
    3.重心を保つため自動的に「高軌道側」の重りが切り離し
    4.大気圏外から分離した外壁は大気圏で燃え尽きるので無視
    5.大気圏から下の外壁は、軌道エレベータの根元の市街地(人口密集地)に垂直に落下
    6.モビルスーツ隊が落下物を迎撃・粉砕
    7.粉砕された外壁は粉塵のようになって、西側に拡散
    8.本体(主ケーブル)の倒壊が防げたかどうかは不明
     これを検証してみると、倒壊するときに燃え尽きやすいようになるべく 細かな破片に分解して落とすのは大気圏外の構造に関しては、合理的だと思う。
     しかし、最初から燃え尽きないことが自明な「地上から100km程度までの領域」 に関しては、破片をばら撒くのは逆効果で、まとめて綺麗に倒す方がマシだ。
     そもそも、軌道エレベータを見上げる赤道上のエリアに人口密集地を設けることが間違い。 商業エリアを設けるならば、赤道とは直角(南北)に伸ばすべきだろう
     それはそれとして、作品中ではほとんど綺麗に垂直落下していたけれど、 地上100kmからパネル上の構造物を落下させると、相当に広い範囲に分散して 落ちる可能性もあるのではないだろうか。そうなると、どんなに大部隊が出撃しても 迎撃どころではないだろうな。
     ということで、SF的には概ね面白く見ることができたけれど、 軌道エレベータの直下にずいぶんと人口が集中しているのが前提に無理が あると感じた。
     軌道エレベータからの避難民が居るのに、バンバン自動分解してしまう設計も、 ふつう許されないだろう。
     作品中の描写のように、地上に退避するエレベータが崩壊に巻き込まれて落下するくらいなら、 静止軌道に向かって加速して、宇宙空間に漂いながら回収されるのを待つ方が生存率は相当に高そうだ。
2月のBS/WOWOW★注目番組
  • 2/4水 深0:00-  WOW  ヒトラーの贋札
  • 2/20金 深1:00-  WOW  アイ・アム・レジェンド
  • 2/22日 16:35-  WOW  エディット・ピアフ
  • 2/22日 20:00-  WOW  エリザベス:ゴールデンエイジ
  • 2/22日 22:00-  WOW  スウィニー・トッド
  • 2/25水 10:00-  WOW  インベージョン(SD)
  • 2/25水 21:05-  WOW  スリーピー・ホロウ
  • 2/25水 深0:00-  WOW  レンブラントの夜警
  • BSアニメ夜話  BS2 
    • 2/24(火) 深夜24:00~24:55 第一夜「ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日」(1992-98年 監督・今川泰宏) アメリカザリガニ/岡田斗司夫(作家)/氷川竜介(アニメ評論家)ほか
    • 2/25(水) 深夜24:00~24:55 第二夜「海のトリトン」(1972年 監督・富野喜幸) 塩屋翼(声優・トリトン役)/朴ろ美(女優・声優)/小谷真理(作家)/岡田斗司夫(作家)/藤津亮太(アニメ評論家)ほか
    • 2/26(木)深夜24:00~24:55 第三夜「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」(2002-3年 監督・神山健治)後藤隆幸(作画監督)/田中敦子(声優・草薙素子役)/松嶋初音(タレント)/宮台真司(社会学者)/岡田斗司夫(作家)/氷川竜介(アニメ評論家)
  • 2/27金 10:20-  WOW  アラジン
  • 2/28土 6:50-  WOW  炎のランナー


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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!