映画館がやってきた!

構築日記・不定期便
- What's NEWを兼ねた日記のような読み物 -
2008年11月
[先月|目次|翌月]

2008.11.30
  • 「NHK杯フィギュア」3日目観戦(代々木)
    ISUの詳細な採点表のページ
     三日目は「生」で観戦。もちろんBShは録画中。演目は「男子シングル・フリー」と「エキシビション」
     会場の代々木体育館は初めて行くのだけれど、入り口をくぐるといきなりリンクが広がっていて 広々して客席も広い。公式発表ではこの日は8,500人以上入っていたようだ。
     客席はリンクサイドの「アリーナ席」と、一階席、二階席に分かれるが、 二階席の一番上なんか、下から見上げると雲の向こうって感じ(笑)
     この日の結果は、
    • 順位 選手名 国 SP Free Total コメント
    • 1位 織田信成 JPN 81.63 154.55 236.18
    • 2位 ジョニー・ウィアー USA 78.15 146.27 224.42
    • 3位 ヤニック・ポンセロ FRA 74.39 142.85 217.24
    • 4位 ケビン・レイノルズ CAN 67.51 132.23 199.74
    • 5位 無良崇人 JPN 69.70 128.37 198.07
    • 6位 スティーブン・キャリエール USA 68.99 123.31 192.30
    • 7位 エイドリアン・シュルタイス SWE 66.31 111.44 177.75
    • 8位 南里康晴 JPN 63.87 103.86 167.73
    • 9位 アンドレイ・ルータイ RUS 56.34 110.02 166.36
    • 10位 ペーター・リーベルス GER 58.27 107.63 165.90
    • 11位 アントン・コバレフスキー UKR 58.84 99.10 157.94
    • 12位 ジャマル・オスマン SUI 55.94 101.96 157.90

     最初に登場した日本人は、南里康晴
     欠場した高橋に代わって試合スケジュールを変えて急遽出場ということもあり、 先日のショートのTVインタビューでは「疲れがたまっていて辛かった」と答えていた南里は、 フリーでも後半かなり辛そう。
     だが「生観戦」の良い所は、会場が一丸となって大声援で選手を応援したこと。
     フリー後半の演技は調子が良くてもたぶん辛い。ほんの少しの気力の差が ジャンプの成否を分けるということも有るだろう。だから観客が一丸となって 応援した。
     残念ながら得点は伸びなかったけれど、これは充実した観戦だった。
     無良崇人は順調にカレント1位を取って良い表情。彼に限らず、今年は 全体に「去年の高橋の振り付け」の要素を含んだ動きが目に付いたような気がする。
     直接ヒップホップ系の音楽を当ててくる選手はいなかったけれど、やっぱり 研究はしているんだろうなぁ。
     1,2,3位はさすがにレベルが高い印象。
     ポンセロは演技もいいが、ルックスもどこか「フランスのトム・クルーズ」という 感じで、芸術点ちょっとプラスな感じ(^^;
     ウィアーの演技は女性的な柔らかさが他の誰とも違う。そこが良い。
     そして注目の織田信成
     4回転を含む冒頭二つのジャンプが満足な出来とはいえなかったけれど、 その後は美しい流れのある演技で見事優勝。しかも泣かなかった(笑)
     不祥事からの復帰戦、ということで特別な意味を持っていた試合だったと思うが、 優勝したのは本当に大きい。一年間コツコツやってきたことが報われた感じだ。
  • 後半は「エキシビション」
     上位入賞に自信たっぷりな人は、「エキシビション」にも仕込が念入りで面白い。
     一方今回見ていて思ったことは、「ペアの選手はジャンプが苦手なんだな」ってこと。
     ショーだから得意技ばかりやっていればいいのだが、それにしてもペアの選手は リフト中心にスロージャンプ一回みたいな構成ばかり。ジャンプが好きなら シングルの選手をやっていたかもしれない人たちだから…、なのかなぁ。
     アイスダンスの選手のショーは、競技の印象とあまり変わらない。競技自体が もっともショー的だからね。
     全選手のうち、もっとも熱狂的な拍手とスタンディングオベーションで 讃えられたのが、なんと鈴木明子のタンゴ。
     フリーの「黒い瞳(ロシア民謡)」も素晴らしかったけれど、 エキシビションの「タンゴ」はさらに技のキレとスピードが素晴らしく、情熱的な振り付けは 生の会場の客席から見てもTVのアップを見ているような大きく強い印象で見えた。
     これは凄い。競技で予想外の二位表彰台というインパクトとご祝儀気分もあるのだろうけれど、 それにしても、曲が終わった瞬間にどっと会場中の人が立ち上がり熱狂的な拍手を送った。
     ここだけの話し、真央ちゃんや織田君の演技より立っていた人の数は数倍多かったのだから びっくりだ。
     真央ちゃんのエキシビも確かに素晴らしかったが「沸き上がるタンゴの情熱」を表現した ちょっと大人の魅力、見たいなのにやられちゃったんだなぁ。みんな。
  • 今回の鈴木明子のエキシビションが見られたのは感動的だった。
     織田君完全復活も、会場の観客の応援する気持ちが良かった。
     世界選手権の「浅田vs安藤」対決を見たのに次ぐ、記憶に残る演技だ。 本当にスポーツには「ドラマ」って有るもんだなぁ。
2008.11.29
  • TVで「NHK杯フィギュア」2日目
     なんと、女子シングルは表彰台日本人独占の快挙。これは予想できなかった。たぶん誰も。
    • 順位 選手名 国 SP Free Total
    • 1位 浅田真央 JPN 64.64 126.49 191.13
    • 2位 鈴木明子 JPN 55.56 112.08 167.64
    • 3位 中野友加里 JPN 54.82 112.05 166.87
    • 4位 アシュリー・ワグナー USA 61.52 99.58 161.10
    • 5位 ラウラ・レピスト FIN 59.14 99.71 158.85
    • 6位 カトリーナ・ハッカー USA 53.80 85.66 139.46
    • 7位 シンシア・ファヌフ CAN 53.48 85.42 138.90
    • 8位 長洲未来 USA 50.14 74.08 124.22
    • 9位 キム・ナヨン KOR 47.92 71.85 119.77
    • 10位 アネッテ・ディルト GER 37.62 77.95 115.57
    • 11位 アナスターシャ・ギマゼディノワ UZB 42.84 72.26 115.10
    • 12位 カタリーナ・ゲルボルト RUS 42.42 71.53 113.95
     ISUの公式サイトで、詳細な得点表を入手 したら、2位の鈴木選手の技の基礎点は浅田真央より1.2点高かった。
    もちろん「完成度」に対する加点で浅田が上回ったのだが、驚くほど攻めのプログラムで演技してたんだなぁ。
     ジャンプ(4つ)を後半に持ってくる構成は浅田と同じだし、スパイラルとスピンで3個のレベル4評価を得ているのも 浅田と同等。
     プログラム・コンポーネンツでの点差は、女王のオーラの差とでも言うようなものだろう。
     一方の浅田真央は、ついにロングエッジを取られずにジャンプを成功させた。 3A+2Tがダウングレードされたのは残念だったけれど、短期間での修正はたいしたものだ。
    (妻の解説:「3Aを2回飛んだので負担を減らすため3Lzを回避した」だってさ。なるほど〜)
     ちなみに長州は2回の転倒もさることながら、4つ飛んだ3回転系が全てダウングレード。 それで-20点くらいかな。これは辛い。
     <3位のB>中野友加里と鈴木明子はなんとFS 0.03点差。(合計0.77差)
     たいへんな僅差だが、「安藤美姫」を含めて、オリンピックに向けての「3人枠」の 争いが難しくなってきた。
     中野も安藤も「調子が良ければもっと高得点が狙える」…とはいえ、調整に 苦しんでいる姿を見ることが多くて、鈴木選手が安定して点数を出してきたら うかうか出来ない。
     演技力も高いので、プログラム・コンポーネンツも審査員に名前が売れてくると 0.25くらいは「すっ」と高くなる可能性がある。

  • SonyStyleでVAIO type F(VGN-FW91S) を買う
    (ちなみに、お届けは12月上旬とか)
     二代続けて使っているPCは、1500x1050dotの液晶ノート。
     半年前、type F がなかなか良いなぁと思っていたけれど、標準仕様は液晶が1600x900dot
     総画素数は大差ないけれど、縦が減ってしまうのは詰まらない。と思っていたら、 秋モデルの VAIO OWNER MAID仕様に、フルHD液晶(1920x1080dot)が登場したので、一気に 買う気が増した。しかも、(ボ)仕様の割引期間が始まっている。
     ベース仕様に対して、CPU、メモリ、BDドライブ、地デジチューナーがキャンペーン価格で、 通常より合計45,000円割安で、たまっていたSonyポイントも使ったので、定価の55,000円引き。
     そして、色々付いてくるソフトは最小限に。だいたい、主目的は写真と音楽の処理で、 標準仕様で付属してくるソフトを使ったためしがないから。
     というわけで、夏頃に秋葉の店頭で見た価格は「まだまだBD搭載パソコンは高いな」と 思っていたが、比べるとフルHD液晶を足してもかなり安くなったのは間違いない。
  • BDとフルHD液晶のほか、CPU(Core 2 Duo T9600(2.80 GHz))、メモリ(4GB)、 HDD(500GB)を、ほぼ最高の性能の選択肢にした。
     これで何年使えるかな。
     デジカメのRAW画像の現像が早くて、録音したPCMファイルの加工編集が出来て、BD再生できることが、 今やりたいことの全てなので問題ないはずなのだが、今のノートPCを買ったときにも 「とうぶん買い換えずに使える」と思ったのだが…。
     …というか、この5年ほどのデジカメの画素数増加やウォークマン用の音楽ファイルの増加が、 この先も続いたら大変だ(^^;;
2008.11.28
  • 妻が突然「NHK杯フィギュア」(in 代々木体育館)を見に行ってしまう
     私はTV観戦だ。「テレ朝」が放送権を持っている海外のグランプリシリーズ5大会は、 「日本人女子選手」が出ている…極端に言えば「浅田真央以外は映らない」…その他 はおまけで放送しているといっても良いくらいの状況で、基本的に男女シングルしか放送されず、 場合によっては男子シングルの放送が無い場合もある。
     ペアやアイスダンスに日本人、日系人が出ていても放送されない。
     女子シングルでも下位選手は放送されない。
     テレ朝では、そんなアイドル報道的いい加減な態度の番組作りだが、NHKでは大会主催者でもあるわけで、 抜かりなくほとんど全てがBSハイビジョンで生放送だ。さすがNHK。
     もっとも、三日連続で5〜6時間の放送があるということは、この週末は他に何も出来ない ということではあるのだが(^^;
  • ちなみに、一回の大会の全てを放送するためには、 4種目x2回(SP,FP)x約2時間+エキシビション(2時間)=18時間、くらい必要か。
     テレ朝の一大会の放送時間は、男女シングル上位のみで4時間程度。しかも無駄に 過去の大会のリプレイとか、出番を待つ真央ちゃんのストーカーカメラとか、30%は無駄につぶしている。
     せめて、これだけは放送して欲しい希望は、ペア、ダンスの入賞者3組(約90分)、男女シングルの6位までと日本人 (180分)、民放だからCMは仕方ないとしても、毎度毎度流される過去演技やタレントのくだらない応援を 省けば6時間(土日月の三日間x2時間)もあれば充実した放送が出来るはず。
        TVに報道機関としての自覚があるなら、これくらいのことをしてほしい。 でなきゃ、放映権をNHKに譲り渡すべきなのである。
2008.11.25
  • なぜYMOのことを思い出したかと言うと、PerfumeのCDほしいな〜という流れで。
     ネットで断片を聞いた限りでは、過去の作品の方がより「テクノ」っぽいように聞こえる。
     アイドルグループとしてならば、音楽もルックスも最近のほうがの完成度は高いような 気がするものの、テクノポップらしさはローカルアイドル時代の方が尖っていたんじゃないかと 思われる。
2008.11.24
  • YMOの活動は、1978年〜81年が本来のテクノ期、以降(-83年)がテクノ歌謡の時代か。 活動時期は短い。
     CDは版権を所有している会社の意向で色々な再編集版が発売されている。
     再発売商法に対して、メンバーと会社が揉めて CDが店頭から消えた時期もあったけれど、2005年くらいに和解しているようだ。 ということで、現在私が持っているCD(もめる前に購入した)は
    「イエロー・マジック・オーケストラ」「ソリッド・ステート・サバイバー」「増殖」 の三枚。これ以外のオリジナル音源も聴きたいなぁと思って調べたところ、
    「BGM」「テクノデリック」「浮気なぼくら&インストゥルメンタル」の 三枚を揃えれば、OK…主要な作品は揃う…という結論になった。
    これは買うよ。
  • あとは、ネタ的に「テクノ 歌謡」なんかも良い。
    このCDは、YMOメンバーが関係した歌謡曲のコンピで、懐かしさ爆発だ。
    もう一枚はYMOの関わっていないコンピだが、「ミスターシンセサイザー / 水木一郎 」なんか試聴すると笑える。 もうほんと、死にます。勘弁してください。

2008.11.23
  • Blu-rayソフトが大豊作
     とりあえず興味のあるソフトを列挙してみた。
    『ゴッドファーザー』はDVD-BOXを持っているのだが、実は第一作しか見ずに埋もらせてしまった。 (『BTTF』もBOXを買って一枚しか見ていない)…ここらで心を入れ替えてきっちり鑑賞して見るのも良いかな… と思うのだが、さて?
    『マトリックス』は、本当にもう一度見たいのは"1"だけで、"2","3"と進むにつれて駄作の坂を転げ落ちて 行った作品。単品発売まで待つか、三部作で1万円なら妥当と見るか?
     古い「CG多用作品」の画質がBDでどこまで綺麗になるのか、興味は有る。
    『ハリポタ』は、リアルタイムでDVDを買っていたら、新作のたびに廉価版が出るので悲しい思いをした(^^;
    劇場版最新作、「ハリー・ポッターと謎のプリンス」の日本公開は全米公開と同日の2009年7月17日(金)に決定 …ということなので、来年の年末にはまた新しいBOXが出るか…。
    そして完結編『ハリー・ポッターと死の秘宝』まで後一本。完全版BOXまでWOWOWでもたすか…??

    『スイングガールズ』BDの価格はDVDスペシャルBOX(\6,000)より安いけれど特典なし、らしい。 これでは置き換えにならないのが残念。とりあえずリリースしただけか。
     逆にDVD-BOXを持っている人は、本編ディスクをDVDとBDと差し替えて保存しておけば良いのか…。
    『ザ・マジック・アワー』は「予約済み」。
     特典はDVDスペシャルエディションと同じものが付いてくるそうだ。そういう仕様なら納得。
     新作は迷わず買える(笑)

    『T2』(左下)は、「特別編」と「劇場公開版」と特典映像を追加したプレミアム・エディション仕様
     仕様的には過去のDVDのオマケを網羅しているようなので最初から完璧。あとは"1"の発売を期待するだけ。 "3"は別にいらない、よね? …というわけで発注。
    『バットマン・ビギンズ』&『ダークナイト』…ビギンズは映画館で見て結構よかった。DVDも買っちゃった。
     しかし「ビギンズ」はいかにも続編あります…という雰囲気の作品だったからここはやっぱり『ダークナイト』を 購入して見ておきたい。(というわけで、まとめ買い)

    『ふもっふ』は現在TV放送中だけれど、SDもやもや画質。これがBDでどのくらい良くなるのか ということと、TVでは放送されていないエピソード、オマケCDなどが含まれているらしい。
     面白さはもう「完璧」なので、買うか買わないかこれは画質次第なんだが、アニメBDとしては、1クール+α(=17話)で 2万円を切った低価格(実売15k)。これは…ううっ…ぽちっ
    『AKIRA』は去年発売リストに載ってから一度消えていた作品。究極の仕様になってついに登場。という感じ。
     今回の仕様はほぼ本編ディスクのみ、ただし究極の高画質高音質、ということらしい。
     特典に関してはDVD時代にストーリーボードの分厚い冊子つきの究極版を買ったので、BDが本編のみというのは オールドファンにはスッキリしていて良いかも。当然予約したけれど、値段は高い。LDもDVDも買ったんだし、 いい加減減価償却の限りを尽くしていると思うけどなぁ…。
    『エウレカセブン』は、BOX1&2両方買うと¥54,390
     本放送で最初の方を見ていないので、これはすごく見たいけれどTVで再放送してくれればそれで構わない 気もするんだよね〜、しませんか、最放送。
     ただ、1話千円という価格は、Blu-rayなのに意外に高くない。むしろ低価格戦略?という気はするんだよな〜

2008.11.22
  • NHK交響楽団11月定期演奏会(Cプロ2日目)鑑賞(渋谷NHKホール)
    指揮:イルジー・コウト、ヴァイオリン:ヴェロニカ・エーベルレ
    • ドヴォルザーク/交響詩「真昼の魔女」作品108
    • ドヴォルザーク/ヴァイオリン協奏曲イ短調 作品53
    • ショスタコーヴィチ/交響曲 第9番
     まだまだ知らない曲と言うものは無数にあるもので、ドヴォルザーク/交響詩「真昼の魔女」は、 スメタナの「わが祖国」の影響を受けてチェコの民族的な作品が作りたいと民話詩集を題材に4つの民話に 作曲したうちの一つ。
     ストーリーは「昼食の支度をする妻とその一人っ子。一人遊びに飽きた子供がむずかると妻は「そんなに泣き喚くと 真昼の魔女を呼ぶ」と脅すといったん泣き止むが、また泣き出す。妻が厳しくしかると「真昼の魔女」が登場する。 妻は魔女に許しを請うが許してくれない。正午の鐘が鳴ると魔女は消えるが、夫が帰宅すると子供は冷たくなっていた」」
    てな話。
     まったく普通の曲(?)だが、ストーリーを読みながら聞くと「あ〜なるほど」。ストーリーに ぴったり沿って作られている。

     Vn協奏曲に登場のヴェロニカ・エーベルレは、19歳の金髪美女。薄いグリーンのドレスが白い膚に似合う。
     10歳でソリスト・デビューしてすでにドイツでは「コンサート優勝で箔をつける必要は無い」なんて言われている らしい。「ムター以来」とも言われるとか。
     第一印象は非常に厚みのある「美音」の持ち主ということで、N響もしっとりと厚みのある音でサポートしていた。
     ただ非常にオーソドックスな演奏で「新たな驚き」は無い。クラシック音楽がクラシカルで有ることに重きを置く 向きには絶賛されそうだが、生演奏を聞くことに新鮮さを期待する層には響かないって感じか。
     先日聞いた「神尾真由子」が、曲を仕上げるのにCDとか「聴いたことが無い」と言っていたことと比較したら、 「エーベルレ」の演奏はどっかりと過去の名演の歴史の上にある。
     これが西洋音楽、なのかどうなのかは分からないが、10歳から大人に褒められる演奏を続けていたら 「まるで○○の再来のような」みたいな、聴いたような名演になるのは仕方ないのかも。

     シュスタコーヴィチ/交響曲 第9番は、軽快な演奏で面白かった。

2008.11.20
  • ボージョレヌーボー解禁日
     今年は景気が悪かったり、政治が悪かったり、暗い事件も多いせいか、例年並みには、 マスコミによるお祭り騒ぎを感じない。だが、祭りは祭りとして楽しむべきだと思ったりする。
     聞くところによると、この時期に輸出されるボージョレの約半分が日本に入ってきて、 世界ナンバーワンの消費国だとか。
     ワイン好きから見ると「こんなのワインじゃない」という意見もあるし、確かに 通常のブルゴーニュあたりから産出されるワインとはまったく異なる味だが、 近年はヌーボーのカテゴリーの中でも、「甘くないぶどうジュース」的な果実らしい味わいを 引き出したタイプから、「一般的な軽い赤ワイン」の味に極力近づけたものまで、ヌーボーでも 味で勝負したいという生産者の気合を感じるものが増えているように思う。
     今年妻が通販で買ったワインは、なかなか旨かった。
     高級なワインは若いうちは渋みエグ味で飲めたものではないけれど、これは高品位なワインの 奥行きを持ちながら、嫌な雑味を丁寧に取り除いて果物の香りを際立たせたような、 そういう軽やかさが印象的なワインだった。
  • 日比谷で「山梨の新酒祭り」のイベントが毎年ある
     山梨ヌーボーもまた通常のワインとはまったく造りを変えているのだが、圧倒的に 「醗酵が浅くて糖分がたくさん残っている」という味の商品が主流だ。
     山梨では日本酒の代わりにワインを飲むような文化もあるらしいので、 甘いワインを好む人がそれなりに多いのだろう。
     でも、もう少し甘みを抑えて香りを楽しむような、そういう味を試しても良いん じゃないかと思う。日本酒だって一昔前の甘くてべったりした味から「淡麗から口」ブームを 経て色々と発展したわけで。
     もっとも、ここまで個性的な味わいだから、山梨ヌーボーは、しょうゆ味の 煮物なんかと相性が良かったりする のかもしれないな、試したことは無いけれど…。
2008.11.19
  • 「作(ざく)」純米酒
     近所の酒屋で先日吟醸を買ったのに続いて純米も買ってみた。
2008.11.18
  • 映画『ハンサム・スーツ』(錦糸町TC#3) ★★
    出演:谷原章介、塚地武雅、北川景子、佐田真由美、大島美幸、温水洋一、池内博之、本上まなみ、 ブラザートム、中条きよし、伊武雅刀

     ひとはいいけれどブサイクで人生損をしている定食屋の若主人「琢朗」が、着るだけで 全身ハンサムな別人に変身することが出来るスーツに出会いハンサムライフを体験する物語。
     全編笑いに溢れたコメディーで、愛も人情もシリアスな人生論も有る盛りだくさんな脚本。
     時間を忘れて楽しむことが出来た良作。
     しかし批評的に見るとまだまだ改善の余地は有る。
     最大の「残念」は、ハンサムスーツを演じる「谷原章介の魅力」を描けていないこと。
     劇中で「ハンサムになったとたん、モデルとしてスカウトされて恋も仕事も大成功」を 収める彼は、谷原本人は元々がモデル出身だから劇中のモデル役は当たり前。 だから出演バラエティ番組での発言を見ても「ブサイクを演じるのが楽しかった」と 言っている。
     谷原氏は突然ハンサムに変身したブサイクの戸惑いを表現することには、 成功していると思うけれど、観客が見たいのは「全開のハンサム・パワー」では無いか?
     コメディータッチで、ハンサムに遭遇した女子どもがメロメロになる描写はたっぷり入っているが、 その時の谷原氏はあくまで「ハンサムスーツの中のブサイク」の戸惑い&有頂天の演技で、 最後の最後まで本物の「パーフェクトなハンサム」の演技は無い。
     ブサイクとハンサムの落差がこの映画の見所の一つと考えると、ハンサムの極め方は不満足だ。
     落差が重要といっても、ブサイクのレベルを落として不快なほどのブサイクを見せられても 不快なので、そこは谷原氏ががんばるべきだった。
     その一方で、ハンサムになった彼の相手を務める美人モデルを演じる「佐田真由美」の美しさは、 この世のものとは思えないほどのゴージャスさ。
     彼女がモデル歩きで照明の中を近づいて来ると、思わず仰け反る。信じがたい美貌だ。
     だからこそ、初めて出会ったシーンではへっぴり腰の主人公が、本物のハンサムに 成長するシーンを見せて欲しかった。そのままでは釣り合いが悪すぎる。
     ラスト前に「ブサイク故に世間からひどい目に会わされる」というシーンがあるが、 これもストーリー上の振幅を広げるためにブサイクを痛めつけるのは心無い仕打ちで、 ハンサムが大成功することによって落差を見せる方法で話を組み立てる方が間違いなく 優れているはずで、弱いもの虐めは不快でしかない。

     音楽「マイ・レボリューション」がストーリー上重要な意味を持って、最初から最後まで 鳴りまくる。でも、出すぎ。
     この曲が意味を持って出てくるのは、冒頭、結婚招待状のカード、リストバンドのプレゼント、 ラスト前の4回くらいだが、いくら主人公のお気に入りでも全体に鳴り過ぎているので、 意味を持たせたシーンでの重さが軽くなっている気がする。
     曲自体は「誰でも知っている有名曲」なので、一瞬聞かせるだけで効果は十分なはず。
     後は、エンディングの曲とクレジットを流しながら合間にいくつかの映像が見られるのだが、 一番最後の数秒はとんでも無い蛇足で正直、本編の結末でほんのり暖かい気持ちになった 気分を一気にぶち壊す「精神的ブラクラ」カットだった。
     バラエティ出身製作者たちの悪ふざけが著しくマイナスに作用して、映画の後味の 大半が、その気持ち悪い映像で上書きされてしまった。まさに台無し。
     TVやDVDでは絶対にカットすべきだ。
     上で述べた「ブサイク虐め」も、今のTVバラエティー業界が抱えている感覚異常 の表れだと思う。虐め描写によって幸福感を強調できるという感覚は壊れている。

     最後にいい話で締めくくり。
     塚地武雅&大島美幸のカップルは最高に相性が良い。
     「人は中身で勝負するべきだといっても、ブサイクでは中身を知ってもらう以前に出会いが無い」 というブサイクの主張はほぼ正しい。けれど、この映画の中で描かれる大島美幸を 見ていると、美しく見える瞬間が確かに有って、実は脚本家の本当の狙いは、 妻(大島美幸)を賛美することに有るのではないかと疑うくらいだ(笑)
     一方の「北川景子」は美人であるが故に、男たちに告白されることが多いけれど、 「男たちは中身を見てくれない」というコンプレックスで固まっている。
     ブサイクな主人公が彼女に最初の告白をするときに「君が好きな理由は美人だから」 と言ってしまうのは、日ごろ「人間は中身こそが大切だ」と自分を慰めているブサイク の心情とマッチしないような気もするけれど。
     だから、「ブサイク」で悩む男と「美人コンプレックス」に悩む女が出会うという 基本のためには必要な仕掛けだと思うのだけれど、もっとシンプルに、 美人には鼻で笑われてそれっきり、という話でも良かったと思う。
     それが、「美人には美人の悩みが…」という要素を入れて、美人のお客さんも ブサイクのお客さんも不愉快にしない脚本を作ったのは、これもTV業界発の 故だろうか。

2008.11.17
  • カナダ産の「ウニ」
     近所のスーパーで、カナダ産のウニ1280円というのがあった。
     一粒が良く見かけるウニのサイズの4〜5粒ぶんほどもあり、形状としては、平たいタラコみたい。 それがてんこ盛りになっている。
     価格はたぶん国産の半額以下だろう。
     ためしに食べてみたら、キメは荒いかもしれないが、味は悪くない。カナダから生で入ってきたにしては 鮮度落ちも気にならず、外人のくせに侮れないやつだった。
     しかし、この量、大人二人でも飽きてしまいそうなほどだ(^^;
     カナダの豊かな北の海、巨大な海藻の森、そこでウニウニと生きている巨大なウニが目に浮かんだな。
2008.11.16
  • 図書「大槻教授の最終抗議」
     オカルト・バスターとして有名な大槻教授の本。
     内容は教授の少年時代の普通に不思議現象を信じていた時代から、信じなくなった過程の話と、 いまだに根強い血液型性格判断に対する抗議etc.で、まあアンチ・オカルト人種の我々には 当然のことばかりなのでさておく。
     ただ、後書きに「科学者としてオカルトを放置してはならない」と実感したオウム事件のこと。
     その時、教授の早稲田大学のおとなりの研究室に犯人が居て、事情聴取を受けて思ったこと。
     その後、学内で「科学的なものの考え方」そのものに関する講座を開いて啓蒙に勤めたこと。
     そして、同様な運動の呼びかけを行ってきたのだが、「東大」「京大」といった 最高学府からは無視されてきたことなどが書かれてあったことは興味深かった。
     正直なところ、オウムの学歴が非常に高く、理系の最高峰の大学で学んでいたにもかかわらず オカルトにのめり込んでテロ活動に手を染めていたことは、教授の言うとおり、学校の勉強が 「公式を詰め込むこと」に偏って科学的な思考を育ててこなかった責任はあると思う。
     一方で「心の時代」などといって、目に見えないことを信じる態度、心のままに生きる態度を、 教師が率先して無批判に助長してきたこともあるのではないだろうか。
     「心の教育が大切だ→心は目に見えない→目に見えないことが大切だ」
     という、三段論法の飛躍が存在する。
     「科学で証明できることしか信じないなんて心が貧しい」なんて論法もある。
     そこには「科学者は科学は万能であると思い上がっている悪者だ」というイメージの普及がある。
     「化学物質はすべて悪で、天然自然のものが正義だ」という態度とも共通している。
     そういう風潮を改めるための努力を科学者はするべきだと思う。
     国立大学の教授は、それも仕事だと思う。
2008.11.15
2008.11.14
  • 確定拠出年金(2)
     朝のニュースで「確定拠出年金」の預け替えが急増している。と言っていた。
     あ〜、昨日私が預け替えしたから?
     というか、株が半額になっているのは周知のことだが、ニュースで 「確定拠出年金」の預け替えなどを話題にすると、ますます「株式型投信」が、 売られて株価が下がるんじゃないかねぇ。そのぶん、他の商品が変われて値段が上がれば、 早く切り替えた人は勝ちなのだろうが…。
2008.11.13
  • 確定拠出年金
     久しぶりに「確定拠出年金」の運用状況の確認サイトを見てみたら、「株式型投信」が、 ざっくり半額になってた。なんとなく気づいてはいたけど凄すぎる。
     年金総額のうち大半は元本保証型に回しているので、株は一種のギャンブルとして設定しているのだが、 半額ではあんまりなので「外国株」の分を「日本債権」にあずけかえた。
     国内の株はたぶん、長期的には復活していくんじゃないかと思うのでそのまま。…というか、 いつまでも日本株が低迷してちゃ困るしな。
     ともあれ「確定拠出年金」なんて、企業の側がリスクを分散する手段に過ぎないというのが 良くわかる。この制度が検討されていた時代は、米国で年金を株で何倍にもした老人の話とか 宣伝されていたが、今じゃ「株安で年金が半減」ってニュースばかり。年寄りが死んぢゃうよな。
  • 『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊2.0 Blu-ray BOX』
    ぽちっと予約した。
     『攻殻機動隊』はずっと画質が悪かった。
     LDはもちろん低画質だったし、DVDになっても、Blu-rayになっても、悪いものは悪い。 しょうがないぢゃん元のフィルムが悪いんだもん。という画質。
     根本的には、当時のコンピューターによるエフェクトやワイヤフレームの解像度だと あの程度が精一杯だったのだろうし、普通に予算がもっとあれば…ってことだと思う。
     だから、あえて「2.0」として徹底的に直したのは、ファンが感じていた「不満足」を 監督も感じていたのだろう。
     というわけで、新作パートに対する賛否はさまざま有るようだが、買って見ますよ。ええ。
  • 合唱曲「チコタン-ぼくのおよめさん」
     のアニメが存在するということを「週間アスキー」のコラムで知った。
     作詞・蓬莱泰三 作曲・南安雄
     関西弁の歌なので関西では広く歌われていたそうだが、私は中学か高校の地域の合唱祭かなんかで 他校が歌っているのを聞いたことがあって、衝撃の結末にトラウマになった。
     正直未だにタイトルを目にしただけで気持ちが悪くなって涙が出てくる(;_;
     これから聞いてみようという人の衝撃を和らげるためにあえてネタバレすると、 この曲、小学生の恋が実るまでの過程を楽しく歌うのだけれど、ラストで唐突にヒロインが死にます。 ダンプに轢かれて。
     しかし、調べて見ると、このコンビの作品で
     「日曜日〜ひとりぼっちの祈り〜」という曲があって、こちらは一家で車に乗って 飲酒運転で正面衝突、両親死亡でひとりぼっちになった子供が、さらに事故の相手も 死んでいるので「人殺しの子供」と罵られるという内容ですじゃ。
     つまりこの二曲で、交通事故の被害者と加害者家族の悲惨を両方体験することが出来ます。
     「チコタン」は1969年に芸術祭優秀賞をとって、71年にアニメ化されたそうで。
     ということは、私が初めて聴いたときにはアニメ化されていたんだなぁ。
     色々ネットに上がっているけれど、どうもアニメよりも合唱曲本来の演奏の方が、 音がシンプルな分より怖い。
     今もなお歌い継がれているようだけれど、いずれにしても、子供にとって前半は 恥ずかしくて歌えないし、後半は怖くて歌えない曲だと思う。ほんと。
     あえてリンク張りません(^^;;;
  • ふしゅ〜何故か変換できない(踏襲)
     まあ、麻生さんの漢字の読み間違いは多いらしいのだが、これについては何度も同じ読み間違いをして居るそうなので たまたま噛んだだけではなくて、覚え間違いか。
     しかし与党政治家にとって「踏襲」なんざ政治姿勢の基本中の基本だわね。
     問題はこの年まで誰一人漢字の読み間違いを指摘してくれる「側近」を持たなかったこと。
     これでは裸の王様ぢゃないか。
     たぶん「友人」も居ないんだな。まあ、味方が多ければこんな時期に火消しの三番手の総理なんかにならないよね。 あの一年でやめた総理より、さらに一年で辞めた総理より、党内で人気は無かったんだから。
  • コミック「もやしもん」(1)〜(6)再読
     12月に最新刊(7)発売ということで復習してみた。再読しても面白い。
     今まで、主に日本酒、ちょっと焼酎の話題、そして(6)は一巻丸々ワインの話という 感じだったけれど、(6)は大学生活の話からはなれて丸々フランス編だったので、 テーマに対する集中度が高くて面白かった。
     アニメ版もまた見たいものだが、再放送しないかね〜。
     ワイン編には、菌たちの語る「ワイン入門講座」がある。
     物語の舞台になっている「ブルゴーニュ」についての解説が充実しているが、 要するにワインの世界は複雑怪奇。ブルゴーニュではワインの階級を「畑」で設定しているが、 数少ない「特級畑」を擁する村が、村内の別の畑で取れたぶどうで作るワインに、 特級畑の名前を冠することが許されていたり、特級畑が多数の企業に分割所有 されていたり。そして当然のことながら、作り手の技術によって上の階級より出来の良いワインも 当たり前に存在するなど。
     確かに安価なワインのPOPに「ブルゴーニュの特級畑○○で有名な××社が△△で作るお値打ちワイン」 みたいな書き方は良く見る。
     要するに、AOCで言えば村名ワインあたりなのだけれど、生産者は特級畑を所有しているから クラスを超えたクオリティを期待させるとか、さらにいえば、フランス国外で生産したワインだけれど、 その生産者はフランスの畑を所有しているから…とか、そこまで行くとどういう根拠なんだか わけ分からないけれど、それが宣伝になるなら大企業が特級畑をほんの少しでも所有したい ってことはあるのだろう。
     だから、素人がラベルをみて味の想像なんか出来るはずが無い。
     菌たちの結論が「美味しいワインが飲みたければ、お店の人に聞け」というのがきわめて正論で 良い。簡単で間違いが無いわけで。
     ワインのことは、知れば知るほど「素人の手には負えない」ということが分かってくる感じで、 世界は「知ったかぶり」するのが虚しいほど広大。
     だからウンチク抜きで「飲むことが好きな人」は美味しいワインを知っている店に頼ればいいのだ。

     今月のdancyuのワイン特集の「お店リスト」を見ると、東京圏では12店が紹介されていて、 アイテム数は店によって250〜2,000
     掲載されているお店は全て一流だろうけれど、我々にとってはアイテム数2,000の店で 一本を見つけ出すより、全部店員がテイスティングして納得のいく品だけを置いています、 というアイテム数250の店の方が使い勝手がいい。というのが私の主張だ。
     まあ、最近はなんだか決まったワインしか飲んでいない気もするが、 うまいからいいやね(笑)

     ただ、dancyuのワイン特集は全然参考にならない。
     「たこ焼き、コロッケに合う」とか言う人とは飲めない。
     ワインが好きで仕方が無い。ワイン以外飲みたく無い…という人が 惣菜に合うワインを探すのは構わない。しかし「旨いもの」を前にして あわせる酒を考えるとき、何が何でもワイン縛りを掛けられたら泣いちゃうよ、俺(笑)
     逆に、ワインにどっぷりはまった人間の味覚には、やっぱりワインに合う料理 がしっくりくるんじゃないか?わざわざ和食をあわせたくなくかなるかな?
     何が何でもワインを売りたい業界の人が、和食しか口にしない老人にワインを売るために 頑張っているのか…。
     例えば記事に「20代の人のアンケートで、焼酎とサワーの人気の方がワインより高いのに驚いた」 というプロが登場するが、そんなの常識で驚くことじゃ無くない?
     このプロは「ワイン以外のことはまったく興味ない」と宣言したようなもの。
     そんな人種が和食とワインを語ったとしたら、信用できないよねぇ。

2008.11.12
  • ネット論壇の『ガンダム00』
     ネットを流していたら、「ソレスタルビーイングは何様だ。脚本家はダメだ。クソアニメだ」…etc. と盛り上がっていた。
     あ〜、まんまと載せられているなぁ。
     現実の社会情勢とダブルのがケシカランという意見もあるようだが、 00は「武力で平和な世界を実現する」 なんてことが矛盾して不可能な考え方だということがテーマであるから、 この作品の脚本に限ってはボロクソに言われることが成功なんだろう。
     単純に「ガンダムかっこいい」と喜んでいる純真な子供に対しても、 感情移入すればするだけ悲惨な結末が待っているのだから、まあ「娯楽作」としては ひどい作品ではあるが、たぶん製作側はガンダムの影響力があるだけに「娯楽だけではない作品」 が作りたいんだろうなぁ。
     00の前半は現代の世界情勢とよく似ていて、超大国が軍事的優越をもって割拠し、石油による富を 無くしたイスラム諸国を弾圧しているという世界だったが、後半は分断していた超大国が 大同団結し圧倒的な力で、世界の統一に不同意な小国を軍事、経済的に蹂躙している世界。
     まあ「小国」の側が体制に組み込まれまいとしている理由は定かではないが、この際は 大国側の軍事作戦の非人道的な側面さえ描けていれば、ドラマの進行に差し支えは無いと 見るべきか。
     現実世界でも、もはや米国の軍事活動なんか「殲滅」だけが目的になってしまって いるように見える。殺そうとするものがいたら殺されまいとするのは生き物の本能で、 テロ組織だって対話の無いこういう構図の中で「止めます」とは言わないだろう。
     民族同士の争いなんて、事が収まっても100年単位で遺恨を残すようなもので、 親米政権なんか作っても、経済的メリットがあるから親米なのであって、今のような 米国内での経済破綻が続いて影響力を行使できなくなったら、政権が転覆するところが あちこち出てくるのじゃないかなぁ。
     …というわけで、アニメの主人公が物事をスッパリ解決できたとしたら、 それはそれで「絵空事」として非難されそうなのが今の世の中だなあ。
  • 渋谷爆発
     イベント関係の会社社長?が、火薬の調合をして誤って爆発させたのだとか。
     自然発火するような材料を間違えて混ぜたのだろうか?それ以前に、そんな大量の 火薬を住宅街の自宅に持っていることが違法なんじゃないかなぁ。
2008.11.11
  • もつ焼き「みつぼ」(江戸川橋)
     ラーメンスープみたいな出汁のモツ煮込みと、「さしみ」=新鮮な豚の内蔵の生肉が売りの店を 友人(徒歩圏内に住んでいる)に紹介する宴会。
     とても混んで活気があり、今日も旨くて、激しく感動され、激しく感謝された。
     日本酒を飲むと翌日のパンチが避けられないのよ…と言いながら、ますみ4合+焼酎1+中生1を 飲んでいたが、果たして大丈夫だろうか…昔は一升飲んでも平気だったらしいが、 人間歳はとる。酒で体のキレが悪くなっても「日本酒」のせいじゃないと思うが(^^;
2008.11.10
  • dancyu[2008.12]のワイン特集
     一頃は「ワインといえば赤」というかポリフェノール?みたいな状況だったが、今月の特集は 「白」大プッシュだ。
     個人的なワインとの付き合いは、昔はほとんど日本酒感覚で白を使っていて、 その後スペインに旅行で 「安い赤」に出会い、赤を色々試しつつ重いタイプに手を広げてきた(でも基本=安ワイン)ので、 白ワインの記事を読むと「一周して帰ってきた」みたいな感じがする。
     ただ、酒(ワイン)は基本的には食事があってのことなので、「日本酒」という 選択肢のある我々としては、白ワインの出番と日本酒は重なることが多い。
     ある意味、日本人の口に合う食事の全てに対して日本酒の合わない道理がない、 と言って良いくらいで、他にどうしても無視できないのは「真夏のビール」 くらいなものだろう。ビールは「明るいうちに飲んでもいい酒」としてのポジションも あることだし。

     というわけで、結局のところ安価な赤ワインを飲んでいることが多いのだが、 それは我が家の料理のレパートリーが洋風に偏っている、しかも肉料理が多いからという 事情に尽きる。
     雑誌のワイン特集だと、このdancyuでは 「リースリング」「シャルドネ」「ソーヴィニヨン・ブラン」という品種別、 さらに「ドイツ&オーストリア」「日本の甲州」という産地別の5カテゴリーに 分類していて、まあ合理的で分かりやすいと思った。
     ただし、特集全体に「軽やか白」という縛りがあって、リースリングは 「すっきり」という形容詞がかかり、ドイツワインも「かつての印象とは違うドライな味わい」 とか言っている。
     こうして「スッキリ&ドライ」路線の特集を組むということは、 「焼酎ブーム」に偏ったここ数年の日本人の嗜好(というか流行)に対する 距離感=雑誌としての間合いを感じる。
     要するに焼酎はドライの極北だからね。ワインへの誘導もドライ路線からが持っていきやすいと 判断しているのではないだろうか。

     しかし白ワインってそんなに「軽やか」なものだろうか。
     もちろん「軽やかな白」は当然あるわけだが、肉料理も行ける「濃厚な白」まで、 幅は広い。「軽やかな白」のカバーする世界は「ビールと日本酒」がカバーする世界と モロにかぶっていて、まあ、だからこそ雑誌記事として「ここから白ワインに入りなさい」 という誘導記事が成立するのかもしれないなぁ。
     しかし本当のところ、記事の「ドライな味わいのドイツワイン」を試した人が、 他のドイツワインに手を出したとき「わっぜんぜん違う」と思う確率は高そう。
     ドイツ人自身がドライな白が合うような食事には実はビールを飲んでいる んじゃないだろうかという想像も出来るわけで、ドイツワインを 紹介するならば、「それって、ドイツ人的にはどうなのよ」ってことに興味が行く。
     味なんか雑誌に書かれたことを読むより実際に飲んだ方が早いんで(笑)、 記事には背景の解説とか期待したいね。

2008.11.9
  • マクロスF ボーカルコレクションアルバム「娘たま♀」
     既発売のアルバムとだぶる曲、ちょっとしたバージョン違いが多いのだけれど、 ここは「勢い」で買うべきだなっと思ってポチッと予約しちゃいましたよ。
     完全な未発売曲は「宇宙兄弟船」ですかね。
    DISC 1
    1.トライアングラー/坂本 真綾
    2.What 'bout my star? @Formo/ランカ&シェリル
    3.アイモ/ランカ・リー=中島 愛
    4.ダイアモンド クレバス〜展望公園にて/ランカ&シェリル
    5.Welcome To My FanClub's Night!/シェリル・ノーム starring May'n
    6.射手座☆午後九時Don't be late/シェリル・ノーム starring May'n
    7.What 'bout my star?/シェリル・ノーム starring May'n
    8.インフィニティ #7/シェリル&ランカ
    9.「超時空飯店 娘々」 CMソング(Ranka Version)/ランカ
    10.星間飛行/ランカ・リー=中島 愛
    11.私の彼はパイロット/ランカ・リー=中島 愛
    12.ねこ日記/ランカ・リー=中島 愛
    13.ニンジーン Loves you yeah !/ランカ・リー=中島 愛
    14.宇宙兄弟船/徳川 喜一郎
    15.SMS小隊の歌〜あの娘はエイリアン/SMSのみなさん
    16.アイモ O.C./ランカ・リー=中島 愛
    17.アイモ〜鳥のひと/ランカ・リー=中島 愛
    18.愛・おぼえていますか/ランカ・リー=中島 愛
    19.ダイアモンド クレバス/シェリル・ノーム starring May'n
    20.アイモ〜こいのうた〜/坂本 真綾(蘭雪)

    DISC 2
    1.ライオン/シェリル・ノーム starring May'n、ランカ・リー=中島 愛
    2.ダイアモンド クレバス50/50 /ランカ・リー=中島 愛、シェリル
    3.シェリルのアイモ/シェリル・ノーム starring May'n
    4.妖精/シェリル・ノーム starring May'n
    5.ノーザンクロス/シェリル・ノーム starring May'n
    6.ブレラと子ランカのアイモ/ランカ・リー=中島 愛
    7.アナタノオト/ランカ・リー=中島 愛
    8.蒼のエーテル/ランカ・リー=中島 愛
    9.愛・おぼえていますか〜bless the little queen/ランカ・リー=中島 愛
    10.娘々スペシャルサービスメドレー(特盛り)/ランカ・リー=中島 愛、シェリル
    11.トライアングラー(fight on stage)/ランカ・リー=中島 愛、シェリル
    12.母と子ランカのアイモ/坂本 真綾(蘭雪)、ランカ・リー=中島 愛
  • SEIKOのレトロデザイン新モデル
     曜日・日付・パワーリザーブ多針表示『SARC011』『SARC010』(6R20)と、 ボックス型ハードレックス採用3針モデル『SARB039』『SARB041』(6R15)
     6R20を採用したモデルは、今までデザイン的にもうひとつピンと来なかったけれど、今回のレトロ・デザインは かなり良い。金側モデルが特に良い。
     6R15は、白文字盤モデルがレトロな良さが際立っている。
2008.11.8
  • 妻の両親の金婚式
     ということでホテルの中華レストランで食事会。
2008.11.6
  • 読書「凡人として生きるということ」押井守(冬幻舎新書)
     目次〜オヤジ論、自由論、勝敗論、セックスと文明論、コミニュケーション論、オタク論、格差論

     DVDの特典映像などでしゃべっている押井守は小声でもそもそしゃべっているので、 なんだかよく分からないことも多々あるのだが、本にはそういう不明瞭さは無くて らくちんである。とはいえ、それらのささやくような静かな雰囲気は文章の中からも 感じられる。
     「"天才"押井守が"凡人"を語る」というところが、最近流行のタイトルに掴みを持ってくる 新書のスタイルなのだが、内容は特に凡人論ではない。あえて言えば、押井本人は自分を 天才などとは思っていないということだが、そのあたりは「映画製作の手法」として、 才能ある他人と仕事をすることで客観性を担保して独りよがりの作品にならないこと=勝負に負けない …ようにしているとか、若さの価値や無限の可能性などというものはよりズルイ大人が 商売の種として若者に見せている幻想であることなどを論じる部分に込められているか。
     だから、この本は映画『スカイ・クロラ』を作った時期に監督が考えていた 若者へのメッセージをあれこれ綴ったものと受け止めた方がいい。
     序文にも、現代社会について感じていることを、文字で表せることはこの本に、映像でしか 語れないことは映画で…と、両方を見てもらいたいのだということが書いてある。

     押井監督は1951年生まれなので、2008年現在は57歳。私にとっては親世代ほど遠くもなく、 昭和の一番旨みの詰まった時期を生きてきた憧れの先輩世代という感じ。
     大衆娯楽が映画からTVにシフトした時代。学生運動の隆盛と挫折を知っている世代。 アポロが月に行き、原子力の平和利用が実用化されてお祭りだったりデモがあったり。
     そしてもちろん、アニメの最初のブームに作り手としてかかわってきた世代。 むしろ特撮世代、かな?
     そんな「隣の世代」の言うことなので、冒頭の「オヤジ論」から、うなずける事が多い。 いきなり「若さに価値などない」と切り出すのもオヤジに足を突っ込んでいる 私は驚かない。それでオヤジの方が偉いと威張っているわけではなく、若さに振り回され、 若者はこうあるべきだと規定している社会に呪縛されるな、ということ。
     「ちょい悪オヤジ」雑誌のフォロワーをやりたがるオヤジなんか、その価値の無い 若さを追いかけるダメな例として指摘されているが、それを仕掛ける人間は極悪だが、 幻想を作り出して経済活動をしているのが「おとな」なんだな、という客観的な スタンスを取る。
     色々な切り口で語られているが、ベクトルはすべて「肯定的な生き方」の勧め ということだろう。色々と身動きがとれず不自由な思いに縛られている若い世代に 対して、自分の生きてきた経験から何かを与えたいという気持ちがあふれている。
     映画監督としての美学からは、同じことを作品に込めても、ベタに語ることを 良しとしない部分はもちろんある。たぶん『スカイ・クロラ』にも、ここで語られた 若者に対する思いは込められているのだと思う。本人も昔は映画監督が映画以外で 語ることの必要性を感じなかったと書いている。それでも今語りたくなったのは、 若者に対する親心が募ってきたのかと思う。
     そういう気持ちも分かる年頃の私ではある。

2008.11.5
  • ドニゼッティ/歌劇「マリア・ストゥアルダ」(ミラノ・スカラ座2008)BSh
     映画『エリザベス〜ゴールデンエイジ』と同じ時代、同じ人たちの話、といえば 話は早いか?
     「マリア・ストゥアルダ」は、スコットランド女王「メアリー・スチュアート」のこと
     しかし、ドイツの文豪シラーの原作によるこの「イタリア・オペラ」は、 エリザベスの愛人がマリアの心酔者(ほとんど恋人)で、 エリザベスに彼女の命乞いをするとという、史実とはかけ離れた筋書きで、 初演は「内容があんまりではばかられる」…ということで、色々改変されての 上演だったらしい。
     結局のところ、このオペラの流れとしては、ドイツ人(シラー)イタリア人(ドニゼッティ) として、「カトリックのマリアを処刑したエリザベスは極悪人。マリアは悲劇のヒロインだ」 …という気分に溢れている。
     そこさえ描ければ史実なんかどうでもいい。むしろ恋愛ドラマをからめるのがイタリア好み …って感じ(^^;
     ラストの処刑シーンは20分以上延々とスコットランド女王のアリア。これは圧倒的。
     歌手にとっては歌い応えのある大作といって良いだろう。面白かった。
  • googl mapを貼り付けてみるテスト
     ActiveXを有効にしなければならないのが難だが、最近は面白いサービスがあるな。
     これはアラスカの氷河の航空写真だが、旅行記が楽しく書けるかも。ただし、jpのgooglのためか、 googlのリンク作成機能がバグっているのか、位置を手動で調整しているのだが(^^;
     また、googl earthより、地図も航空写真も古くて解像度も低いようだ。でも簡便さが違うね。

    大きな地図で見る
    ケチカンの港(maps.googl.com)は都会だからか、ちゃんと表示できた。

    大きな地図で見る
    ちなみに、東京ディズニーランドなんかだと、人間が確認できるくらい拡大できるので、ほとんど googl earth並に面白い。それが、自分のページから見られるのが楽しいねぇ。
  • 小室哲哉が作曲した楽曲売上 TOP20
     これをみると、100万枚以上売れたのは全て1994〜97年の4年間に集中している。
     今でも毎年2億の著作権収入があるらしいのだが、最盛期には一年で100億近く売れていたんだとか。
     まあ、「100億の借金なんかあっというまに返せる」という気分の時代もあったのだろうなぁ。でも、 今は別れた妻の慰謝料を払うと年収一億。年収の100倍もの借金があることになってしまう。う〜ん。
2008.11.4
  • 『レミーのおいしいレストラン』(WOWOW) ★★
     原題は「ラタトゥイユ」(←こりゃカタカナだが)
     「ラタトゥイユ」は、劇中で「ラット(ねずみ)」と「タトゥー(いれずみ)」で料理の名前にしては おかしな言葉だと言われているが、まあフランス語を英語で読んでいるからな…。
     しかしこれが、ラスト付近での家庭料理、お袋の味の象徴として重要な一皿となる。 つまり、ラタトゥイユというタイトルは、映画のストーリーの核心にかかわっている。
     邦題も悪いとまでは思わないが、原題の持つ複雑な味わいを捨て、お子様向けの単純なタイトルに なってしまったと言えなくは無いか?
     「画」は、もうデジタル技術は行き着くところまで来たという感じ。
     昔からCGでは難しいといわれていた水の表現も、動物の毛皮や人間の毛髪の表現も もはや完璧。そもそも、ディズニーのCGアニメは今まで「人間」を正面きって 書いてこなかったけれど、これは人間が主人公だ。
     ついに、CGで(アニメとしての)人間が描けるようになったんだなぁ。
     技術が成熟したから、この作品は普通に「映画」として評価できる。たぶん、 ネズミ以外の全てが実写で作られていたとしても、どちらでも違和感を感じず 成立したんじゃないか。
     宮崎駿が「全部手書き」で最新作を完成させたことと比較して考えると、 もはや「技法は自由だ」ということか。
     ストーリーは料理人にあこがれたネズミが、何のとりえも無い若者を操って 傾きかけたレストランの評価をとり戻すというマンガ的なものだが、クライマックスの演出は 魅力的だった。
     冷徹な評論家がレミーの料理を食べて洗練されたグランメゾンの味わいの中に、 幼少の母の味の記憶を掘り起こされて感動する表現は、確実に『美味しんぼ』の中に 似たようなシーンは幾度もあるはずなのだが、はるかに上手いと言える。
2008.11.03
  • 「芋煮対決オフ」
     友人宅で、東北出身の女性三人が集まり、それぞれの家庭の味を披露するという趣旨の オフ会に招かれて参加した。
     三種類の鍋は、
    • 醤油味で牛肉、セリ入り
    • 味噌味で牛肉、ちょっと甘い味付け
    • 味噌味で豚肉、豆腐の崩したの入り
     というもの。その他に少しずつ副菜もあったが、芋煮の味がまったく違うので、 延々と食べても飽きるということが無く楽しかった。東北出身者にとって、これらの 違いは自明のことなのだろうが、他県の人間にとっては新鮮だったし。
     まあ我が家でもいわゆる「豚汁」とか「肉じゃが」は作るので似たようなものは あるわけだが、どこからが「芋煮」なのだろう。
     ごぼうと里芋が最低限の共通項だろうか…
     共通の感想は、「意外に味が濃くない」ということ。
     なんとなく東北の料理は塩気が強いイメージがあるのだが、私が自分で似たような 料理を作るほうがよほど味が濃いかもしれないと感じたのだが、東京で暮らすうちに 東北出身者も「減塩志向」になるのかなぁ…
  • 私は鍋物は大好きなので、こんな催しの後には、色々なバリエーションを 妄想するのも楽しい。
     里芋を使った鍋で実家の鍋に一番近いのは、味噌味で豚肉かなぁ?鶏肉かもしれないが。
     母の実家の田んぼの脇には「里芋」が植えられていたし、鶏は庭で走り回っていたし。
     自分で料理するようになったから作る鍋物は、西洋風が多い。
     考えてみると、西洋風の鍋はコロンブス以後なら「トマト味」なんかは簡単だけれど、 コロンブス以前だと、野菜や肉を煮詰めて出汁を取るとか、えらく面倒だ。まあ、普通にスープの素 を頼ってしまうわけだが。
     そう考えると、昆布やかつおの出汁、味噌や醤油などの「旨みの素」をたくさん知っている 日本人って素早く旨いものを作れて優秀だな。
  • ちなみに、私は宮城の酒「浦霞の吟醸」を手土産にした。
     結構濃厚で旨かったな〜(^^)

[Home] [先月|目次|翌月]
文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!