映画館がやってきた!

構築日記・不定期便
- What's NEWを兼ねた日記のような読み物 -
2007年08月
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2007.8.29
  • 「やさしい統計入門 - 視聴率調査から多変量解析まで」(田栗正章 他/ブルーバックス)
     「統計の様々な手法が日常のどのような問題に適用されるのか」 という切り口で、高校程度の数学で理解できるように書かれている。
     2007年出版の新しい本らしく、各種の例題のネタも新鮮で興味を引かれる ページが多いが、後半の「推定・検定」の話題あたりからガツンと難しくなって 「多変量解析」で冷や汗(笑)
     というわけで、この本のポジションは「読み物以上教科書未満」 といったところか。
  • YouTubeに大量にアップロードされている「ハレ晴れユカイ」の 動画を見ると、基本的にはDVDの転載なのだが、各自が独自に抜いたものばかりでなく 多数のクローンが存在するようだ。
     というのは、同じ秒数で音声の同期のずれたデータが大量にあることに 気付いたから。ズレたデータの余白をカットしただけで再登録している データもある。
     半拍以上音が遅れている系列と、もっとわずかに遅れているように見える 系列と、正しいデータの少なくとも三系統はあるっぽい。
     一番たくさんあるのが「半拍遅れ」なので、  なんとなく気分転換にそのたびにキーワードを入れて見るデータが、 一番たくさん存在する「半拍遅れデータ」なので、今までは 「ものすごく人間には踊りにくい振り付けだ」と思っていた(^^;
     秒数の違うデータを端から比較して、きちんとリズムの合っている データを見たらものすごくスッキリ。ステップのタメまで 書き込まれているのに感動した。
     ズレたデータの単純再掲を繰り返している人はちょっと愛が足りない のではないか?
  • ケロロ軍曹 in らき☆すた
     『らき☆すた』の中で『ケロロ軍曹』のキャラクターが 携帯ストラップやクレーン・ゲームの景品として扱われていたと思ったら、 『らき☆すた(13話)』でとうとう 「アニメイトの店員」役で声優一同が登場、しまいには予告編で 100%ケロロ軍曹のやりとり。
     『ケロロ軍曹』はストーリーの中に「オタク」であるケロロ軍曹の 趣味を生かしたアニメ、特撮ネタがみっちり取り込まれており、 『らき☆すた』はやはり「オタク」な主人公を取り巻く日常の話だ。
     ケロロ内のネタが「親世代狙い」、らき☆すた内のネタが「高校生世代」 で親子くらいの世代差があるけれど、どちらも、オタクの内輪ネタが 土台の話だ。
     だから、どちらも物凄く楽しいのだけれど、その「自己消費」的な 方法論は「後が無い」とも言える。
     つまり、二匹目のドジョウのいない世界だと思う。
  • ケロロ軍曹は徐々に「ドラえもん」化しつつ永遠に続きそうな気がするが、 最初から古今東西の作品の良いところを取り揃えているため、破綻が無い。
     ゆえに強固な基礎のために物語が動かない。
     最初の頃は「ケロロ」達の仲間が1人ずつ登場し増えていく話とか、 桃華と冬樹の距離が変わっていくこととか、物語は前進していたが、 今シーズンに入ってからは「新キャラ」を登場させても、あくまで「サブキャラ」 の位置にまでしか到達しない傾向がはっきりしてきた。
     元々「ケロロが地球を侵略してはいけない話」なので、無限ループは 宿命的ではあるが。
     年中行事も4回を数えると、主人公の学年が進級していないことは あきらかであり、SF的には終わらない1年をループしていると考える こともできる。
     最終回を迎えるためには、登場人物の誰かが、奥東京市の時空が 歪んでいることに気が付く…というきっかけでも良いし、原因が、 ちっとも侵略が進まないケロロたちが毎年新シーズンに入る再に リセットをかけているという設定なら大いにありそうだ。
2007.8.28
  • 「暗号解読」(サイモン・シン/新潮文庫)
     アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』で長門が読んでいた本の文庫版だ。
     上下巻で600ページを超える厚モノだが、これは面白い。一気に読めてしまう。
     この本の凄いところは、暗号にまつわる物語を「スコットランド女王」の 物語から始めて「暗号解読」を「人間ドラマ」として読ませてしまうところ。
     フランスの鉄仮面、エニグマ暗号を巡るドラマ、ゴールドラッシュ時代に隠された宝探し、 第二次世界大戦の ナヴァホ族の言葉を使った暗号などなど、古代文字の解読から現代のコンピュータ通信網まで、 暗号を使う人のドラマや暗号を解読する人のドラマ、暗号の現れる舞台には 必ず人のドラマが存在する。
     一方で、この本は本格的に「暗号の解説本」でもあり、解読テクニックの詳細を 徹底的に書き込んでいて、ただの歴史解説本ではない。ほとんど数学書のような ページもあって、コンピュータを使用しないレベルの暗号については、実際に 読者が解読に取り掛かれるだけの情報を盛り込んでいる。巻末には懸賞金をかけた 「挑戦問題」まである。
     「暗号解読」をこんなにスリリングな読み物にしてしまう「サイモン・シン」という ライターは凄い。他の本も読みたくなってしまった。
2007.8.27
  • YouTubeで『らき☆すた』の未見回を探索
     原作マンガ4巻を見終わったので、アニメの未見の回をYouTubeで探して鑑賞した。
     著作権ありありの映像なので、さすがに国内でupされた画像は無いようだが、 英語字幕つきのデータがあって、この字幕を見るのがある意味放送より興味深い。
     解像度が低いので、小さな字幕は読めないのだが、時々「日本人にしかわからないマニアネタ」 を解説する注釈字幕が表示されるのがまた面白い。
     字幕や注釈はいったい、誰が書いているのだろう…?
     初期の話に、UFOキャッチャーで『ケロロ軍曹』のマスコットを取る話があって、 くたっとした質感がケロロ軍曹ファンには絶品だった(笑)
  • 『仮面ライダー電王』
     …を久しぶりに見たら、主人公に憑依する4体の「イマジン」が、最初は 順繰りに乗り移っていたのが、「全員同時」に憑依できるようになっていて びっくりした。
     つまり、最初の頃は「素の状態では史上最弱」の主人公が精神生命体の憑依で豹変する 「多重人格演技」が見ものだったんだけれど、最新の回では、 頭と胴体、右手と左手に別々の人格が乗り移っていて、左手だけが突然勝手な動きをする などなど、全身バラバラのパントマイム。
     こりゃも〜演劇的に凄い興味深いことになってるよ。
  • 東映特撮ヒーロー THE MOVIE BOX【初回生産限定】
     12月発売。27番組、32作品で3万円とは大盤振る舞い?
2007.8.26
  • 毎日「みんなのGOLF 5」
     とうとう試合のランクがゴールドに到達した。戸田さん(マチルダさん)が 声を当てている上級キャラをゲットしたので、しばらくこれを使い込むつもり(笑)
     しかし、他にやるべき事がいろいろあるはずだが、「みんごる」 にはまって使っている時間が…(^^;;
  • PS3のFolding@HomeがVersion UP
     夏になってから熱いので一時休止していた(^^;が、今度のVer.は 消費電力を少し削減したらしい(笑)
     涼しくなったらまた暖房器具代わりにがんがん計算させてもらうぞ。
  • 中華航空機炎上事故
     脱落したボルトが燃料タンクを突き破ったのが原因。
     整備不良が無かったかが問われているが、翼の可動部に「ほんの数センチ」 のボルトが挟まっただけで燃料タンクを突き破るようなレイアウトがそもそも 間違いだろう。
     恐らく「燃料をギリギリいっぱい搭載するため」に、翼の内部いっぱいに 燃料タンクを作っているのだが、可動部の周りに数センチ余裕を持たせれば、 それが破損してもこんな事故は起きないのだから。
     これって、極限まで密度を上げたので事故が頻発している 「リチウムイオン二次電池」と同じ理由の事故だよ。
  • 30年前の扇風機で発火頻発
     モーターより「電源回路(のコンデンサー)」が先に壊れたのが発火の原因。
     確かに昔の家電は丈夫だが…
     10年しか使えないタイマーでも組み込むべきか(苦)
2007.8.25
  • youtubeで、"Lucky Star Karaoke ED Ep"を検索
     英語圏でupされたデータで、カラオケエンディングを1-5話,6-10話などと まとめたものが落ちていた。これはgood
     「こなた」がカラオケでアニメ・特撮のテーマ曲を歌うのだが、 「オリジナルを忠実にトレースするのが醍醐味」という趣旨で、様々な声色で 歌うから、続けて聞くと声優の声の幅がわかって面白い。
     ハルヒとこなたの声は全然違うけれど、これを聞くと同一人物なんだな〜って 納得が行った。
  • 小池防衛相続投拒否事件
     「防衛省の情報漏えい問題について、今まで誰も責任を取ってこなかったので私が辞めます」 という支離滅裂なコメントを発表して辞任の意向。
     これから臨時国会で「テロ特措法」を議論するというときに、野党とやりあう気が無いのが ミエミエで見苦しいことこの上なし。
     就任前の事件をネタに辞任とは、敵前逃亡と言われるのが当然だろう。防衛相が 敵前逃亡ってあなた…。
     就任早々の米国外遊でライス長官と会談して「日本はどこまでもついて行きます」って 安請け合いしてきたのはなんだったのだろう。っていうか、さっさと 辞めるつもりなのだったら、外遊にかかった費用は税金の無駄遣い なんじゃないか。
  • TVのUFO特番
     ものすごく久しぶりなので思わず録画してみてしまった。
     しかし、明らかに「CG」「火星の見間違い」「ヘリコプター」「被り物」なので 脱力してしまった。進歩ね〜(^^;;
     しかも、「飛行機が背景の火星とすれ違い」の映像は、撮影者が「あ〜もうピントが合わない」 と日本語で言っている声が聞こえているのに外国人の専門化が 「ここでUFOが急速に消えています」とか解説して笑えるよ(^^;
     「翼の無い飛行物体が高速で飛び去る」ってのは、ピントの甘い 2ローターのヘリコプターの画像だった。っていうか、誰が見ても あれはヘリだよな。
     携帯電話の動画で撮影された宇宙人も凄まじかった。あまりにも画質が悪くて 何が映っているのか誰にもわからない(笑)
     イマドキわざわざUFO特番を作るなら、もうちょっと頭の良い番組をお願いしたいぞ。
     それにしても、素人でも自由にCG合成映像が作れる世の中になったわけで、 「映像だけ」のUFO番組は意味を失ったね。
2007.8.24
  • キタよ〜 『GHOST IN THE SHELL』 & 『PATLABOR 2 THE MOVIE』 Blu-ray Disc
     無駄に二枚組み。
     背表紙は豪華だが、やっぱ分厚いよ(^^;

  • 『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』BD鑑賞 ★★★
     DVDではとにかくモヤモヤした画面で良くなかったけれど、BD版は、 モヤモヤのカットとクリーンなカットの落差が大きくなって、 「意図的に画質を落としている場面」と「緻密な書き込みで情報量の多い場面」 が見えてきた。
     さらに、フィルムが持っているザラツキもかなりあるらしい。
     冒頭の夜の作戦シーンは低画質感が酷い。室内のシーンは多くがざらついていて、 フィルム映画で室内シーンが高感度フィルムで撮影されたような雰囲気だ。
     ここがいきなりザラザラしているので見ている側としては不安になってしまうが、 直後、タイトルの『マトリックス』が引用したグリーンのコンピュータ画面を模した 文字にかかる網点の細さは明らかにハイビジョン画質で、素子の擬体製造シーン の透明感に至っては、息を止めて見てしまうくらい説得力の有る精細感の高い 描き込みである。
     コンピュータで処理した画面は、DVDだとただぼやけた感じに見えがちなのが、 「走査線」で構成されている感じがわかって悪くない。
     香港あたりの市街地の雑踏を思わせる屋外シーンは、背景の書き込みの凄さが 鮮明に見える。背景美術の見ごたえは凄いものだ。
     遠景のビルを囲む「竹の足場」の細線が、描き込みの執念を放射している。
     久しぶりに真剣に見たが、「素子と人形遣いが似ている」という意味や、 「融合の瞬間」の心の動きが今まで以上に見えたような気がする。
  • 『機動警察パトレイバー2 the Movie』BD鑑賞 ★★★
     正直言って、『パトレイバー2』はわかりにくい。
     「柘植」がこの戦争で何を訴えたかったのかは、ほとんど「男のロマン」 であって、政治的意味なんかほとんど無かったんじゃないかと思える。
     「後藤さん」も、警察という組織の中でほとんどはみ出した男が 個人的なヒロイズムで行動しているだけで、あるいは女の為にやっているだけで、 職業人らしさは無いよね。
     そもそも「パトレイバー」なのに、主役メカが全然活躍しないもの。 もちろん敵は攻撃ヘリで勝負にならないし。
     …という「はたしてこれはパトレイバーなのか?」という疑問満載の 作品だが、冒頭のPKOのレイバー戦とか、新型パトレイバーの開発シーン ではBlu-rayの高画質の威力が素直に発揮されている。ベイブリッジ爆破事件、 スクランブル事件も高画質は、リアリティーを高める助けになっている。
     コンピュータ画面を「手書きに網点」で表現している部分も、 これならはっきりわかるのでストレスが無い。
     雪の舞うシーンがたくさん出てくるが、これなんかTVシリーズとは 比較にならないくらい丁寧に作画されているのに改めて感心したな。
  • HiVi(9月号)のPS3特集
     PS3と専用プレイヤーの絵、音を比較してしまう企画をやっていた。
     PS3はAV機器としては安すぎるくらいだが、複数のテスターの評価で 買ったり負けたり、平均すれば「安価なのに互角〜以上?」って感じの結果。
     値段を考えるとPS3絶賛大会ということになるのかな。
     プロの評論家にとっては、高級機器の存在意義を考えた時に、なかなか 褒めにくい存在だと思うが、良くこんな特集を組んだものだ。
     もちろん以前からAVアンプの製品評価で「DSPの演算能力やbit長」については 記事になっていたので、計算能力を極限まで突き詰めるとやっぱり凄いんだ という流れは、ありだ。
     それはそれとして、パイオニアのBDプレイヤーの評価がイマイチなのは 気になる。BD業界的にPS3の1人勝ちというのは盛り上がらないんじゃないか と思うので。
  • ヨーロッパでは、PS3専用デジタルチューナーで録画
     日本ほど「DVDレコーダー」が普及していないということなのか、そんな商品が発表。
     デジタル放送をPS3のHDDに録画したらあっという間に容量がいっぱいになりそうな気がするが、 外付けHDDに対応しているのか、それともCellで再圧縮をかけるということか?
  • ニコンも新機種
     D3(フルサイズ)とD300(8コマ/秒・多点測距離)だそうだ。撮像素子はどちらも12M
     キャノンだと、EOS 5D と 1Dmk3 相当ということか。
     最近向上して嬉しいのは「AF性能」と「ラチチュードの拡大」と 「撮像素子のゴミ対策」「静音性」「高感度ノイズ対策」「重量」 などかな。

  • 『ヴェニスの商人』DVD鑑賞 ★★
    出演: アル・パチーノ, ジェレミー・アイアンズ, ジョセフ・ファインズ, リン・コリンズ, ズレイカ・ロビンソン
    監督: マイケル・ラドフォード

     市村さんの芝居『ヴェニスの商人』のインタビュー記事で、役者たちが「最近見たのは 「アル・パチーノ」の映画版」と言っていた、そのDVD。というか、ヴェニスの商人の DVDはこれ一種類しか出ていないのだが。で、もう一年近く前に買ったのを始めて鑑賞。
     舞台では水や船はなかなか表現できない。舞台装置の大掛かりなことは 映画の楽しみの大きなポイントだ。
     この映画ではヴェニスの「水の都」感がたっぷり出ていることと、 ポーシャの屋敷と庭の巨大な事が良く表現されて面白い。
     音楽も楽しい。いわゆる映画音楽ではなくて、ポーシャの求婚者たちが それぞれ楽隊を引き連れていて、常に主人の後で演奏をしている。カッコいい 登場シーンは彼らによって演出され、一言セリフを発すればすかさず 効果音で盛り上げるみたいな(笑)
     そういう大所帯をぶら下げつつ、空気のように無視して生活している お金持ちの生活を見ると、感心したり呆れたり、ともあれ無収入の バッサーニオに膨大な借金が出来るのも当然かな…とは納得できる。
     脚本は「エピソード」のカットは避けつつ、セリフを大幅に間引いて 2時間に納めるというやり方で、結構「間」を持たせた芝居をしているので セリフの量は原作の半分も無いだろう。
     「アル・パチーノ」がシャイロックを演じているだけあって、この映画も 『ヴェニスの商人』をシャイロックの悲劇としてとらえているようだ。
     バッサーニオにはダメ男を演じさせたら天下逸品の「ジョセフ・ファインズ」(笑)
     古典的なシェイクスピア研究ではこの作品ははっきりと「喜劇」に分類されているし、 おそらく子供の頃に読んだ「子供のための文学全集」なんかに収録されたこの作品は、 「強欲なユダヤの金貸しが、借金が返せない男の肉を切り取ろうとしたところを、 裁判官のトンチでやり込められる」という骨組みで、何故ユダヤの金貸しが、 キリスト教徒に憎しみをつのらせたか…ということには、一切触れていない。
     以前観劇した「子供のためのシェイクスピア・カンパニー」の公演では、 市村&アル・パチーノ版よりは、裁判シーンの軽妙な掛け合いや、 箱選びなど、喜劇的要素を大きく取り上げて、宗教対立については 軽く流していた印象。
     市村(RSC)版では、キリスト教徒の側の差別意識が強調されていたのに対して、 アル・パチーノ版では「シャイロックの内面」により重点が来て、 映画ならではの「視点の強制」が有効に使われていた感じがする。
  • 福田恒存の解説に寄れば、「当時の英国の状況」を考えれば、 シャイロックは単純・純粋な悪役として考えれば良い。
     とある。
     現代に置き換えて考えれば、「宇宙人」くらいに悪人てことかな。
2007.8.23
  • やりこみPS3 「みんなのGOLF 5」
     上級キャラクターに勝てるようになり、段位も上がってきた。
     コースは6種類すべてが使えるようになった。
     今回のコースは実在コースは含まれておらず、「関東の高原」「沖縄」 「ヨーロッパ」「アフリカ」「北欧」「本場英国(?)」とそれぞれのイメージを 盛り込んで作られている。
     ハイビジョン対応(720P)になっているのもさることながら、沖縄のコースには 「ヤンバルクイナ」が歩いているとか、アフリカのコースには突然「ラリーカー」 が疾走して行くとか、細かな演出がたくさんある。
     さらにPS2では1コースごとに別々のデータになっていたゴルフ場が、 18ホールまとめて再現されているので、上空から見渡すと、景色が どこまでも続いている。
     全試合制覇、全ギアコンプリートetc.まではまだまだ時間がかかりそう だが、まだまだ飽きないね。難しいコースでも、何度も挑戦していると、 風向きの運や相手の調子で良いスコアが出ることも有るので、やりがいがある。
     思わずリセットしたくなるほどひどい目にあう事もあるわけだが(^^; たまに、なにもかもが吸い込まれるようにピタピタッと決まることもある。 うっかりバンカーに落としてもそこからガチャンとチップインバーディー になったりすると、もう。
  • パラマウントがHD DVDのみでリリースしていくとのニュース(2)
     BDでWOWOW録画するからいいや(^^;…と思っていたら、
     「パラマウントは東芝から170億円の販促金を受け取って、独占期間は18ヶ月」 というニュースが入ってきた。
     パラマウントはこの期間BDを扱わないことによる損失を東芝から 補填された上で、たぶんBD解禁になったら、HD DVDで発売されていた タイトルに「特典映像」を付けたバージョンアップ商品を出して 一作品で二度美味しい状況を狙っているのだろうな。
     しかも、BDのディスク量産体制が進んで、18ヵ月後にはコストも 下がってウハウハ?
     く〜、大人のやることは汚いぜ(^^;
  • そうは言うものの、新作映画タイトルの販売には「勢い」というものも 必要じゃないか。既に名作の評判が固まっている旧作は良いとして、 「今年の話題作」を18ヵ月後にBDを出して、6ヵ月後に出した場合の ように売れるかどうか?
     そりゃそうと、その18ヶ月でパラマウントは何タイトルを出荷するのかな?
  • 「ヴェニスの商人」の人物相関図(2)
     パソコンで綺麗に清書してみた(笑)

     眺めていると、この物語に登場する人物が召使以外ほとんど 資産家orヒモ生活者でマトモに働いている人間がいないことに気が 付いた。なんじゃ、こりゃ(^^;;
     もひとつ、登場人物は20人近くいるのだが、悪役は「シャイロック」 だけで完全な孤立無縁状態。召使はキリスト教徒の下に転職するわ、実の娘は金目のものを ごっそり持ってキリスト教徒の恋人と駆け落ちして放蕩三昧。
     恋人がヴェニス組みから三組のカップルが成立するが、全員ポーシャの資産に ぶら下がりで生計を立てるつもりらしい。
     ユダヤは職業が「金貸し」てだけでヴェニス中のキリスト教徒にツバを吐き掛けられる。 なのに困った時は「金貸してくれ」と擦り寄ってくるキリスト教徒。
     性格歪むぞ(^^;
  • 命名規則が足韻を踏んでいる。
    ・ヴェニスの女たち…○○a
    ・ヴェニスの男たち…○○o
    ・ユダヤの男たち…○○u
     イタリア語の男性名詞、女性名詞の基本なのか。
  • 三人の求婚者を「バッサーニオ」一人が演じている演出は、 演技の面白さだけでなく「バッサーニオ自身が 変装して箱選びを三度挑戦している?」という解釈が出来る。
     つまり3,000ダカットの借金は「モロッコ王御一行」と「アラゴン王御一行」 に変装する資金に費やされた。
     …というような解釈を、戯曲の再読をして思いついたのだが、妻がネットで 見かけた記事では、演出家の意図はつまりそういうことらしい。
     とことんずるい奴だな、バッサーニオ。
  • 「アントーニオ」は何故命を棄ててもいいほど「バッサーニオ」Love?
     冒頭から一人ブルーな気分のアントーニオ。戯曲を読んでもかれの憂鬱の原因は 明確になっていない。彼は独身なので「片思いボーイズラブ疑惑」があるみたいね。
  • シェイクスピアの戯曲には、時間の流れの逆転が無い?
     シャイロックの悲劇に焦点を当てると、ラストの指輪のドタバタが蛇足に見えるが、 シェイクスピアの戯曲には時間の流れに逆らわないのでどうしても指輪が締めになる。
     演出によっては逆転するものも多いけれど。
  • 3,000ダカットって幾ら?…ということで調べたら劇団四季のHP
    「"ダカット"は、14世紀からヴェネツィアを中心に広く流通した24金の通貨。この『ヴェニスの商人』が書かれた16世紀末に近い1570年、ヴェネツィア共和国の収入は総額200万ダカット超…」 (後略)とあった。
     なんだか分からないが、1ダカットが金貨一枚らしいのは間違いない。
     ダカットは1276年にヴェネツィアで鋳造され、広く貿易に用いられた金貨だそうだ。
     他には、ジェシカが持ち逃げしたダイヤが2,000ダカット、一晩に浪費した金額が80ダカットなど。
     1ダカット= 1〜10万円くらいか?
     ジェシカの持ち逃げ金額って、ダイヤ一つでこの金額なので、ひょっとすると、 1万ダカットを超えているのかもしれないね。
2007.8.22
  • キタッ! EOS 40D !!
    [製品紹介ページ]
     ヨドバシカメラでカタログあり。本体実売価格は14万?千円。
     Kissで搭載されたダストリダクションはもちろん有り。
     1010万画素で6.5コマ/秒、75枚連続撮影可能…という連写性能は、EOS 1D markIII の領域に食い込む勢いだ。
     AF性能もUPしていて、測距離点数は従来の9点だが、全点クロスセンサ、 しかも光源によって微妙な誤差が発生するのを補正する色温度センサを装備。
     ミラーアップとライブビュー機能も新しい。これは静音撮影機能としても働く。
     画質も機動性も、今回は大進化だ。しかもNikon(D200あたり)より安い。
     20D→30Dの時はマイナーチェンジという感じだったけれど、40Dはライバル機を 徹底的に研究して穴をふさぎ、「他社の同格機に有って、40Dに無い」という 機能が無い上に、それぞれの機能が上を行っている。
     これは大ヒットになりそうな予感がするな。
  • 同時に出たEF-Sの安いレンズキット(18-55,55-200mmだったか)の 軽さには驚いた。
     全身プラスチック製でピントリングも申し訳程度だが、風が吹いたら 転がっていくくらいに軽い。にもかかわらず、今回のポイントはISユニット搭載 したこと。要するに「ボディー内手ブレ補正方式」のメーカーに対する キャノンの対策なんだろう。
     キットレンズ込みのスペックで、同じ価格で負けないという。
  • 「フェイスキャッチ・テクノロジー」の類だけは、コンパクトカメラに 負けているのか?
     一秒に6.5コマも撮影できるのだから、「予備撮影」のデータを解析して すかさずもうひとコマ撮影するくらいの芸は可能になりそうだなぁ…
  • 猛暑!ついに東京電力の供給能力が上限オーバーで契約事業場に 節電依頼発動
     官公庁の庁舎が電灯を半分にしたりというニュースがあったが、 エアコンゼロは辛いが、電灯なんかいつでも半分で充分だな。
    「柏崎刈羽原子力発電所」が止まっているのが最大要因だが、 それ一箇所で東京電力の供給能力の11%を担っていた。
     根本は、発電所一箇所で一社の電力供給の11%も担っている という巨大さに有る。それが危機管理のボトルネックになった。
     「原発再開反対」の声明を発表した学者グループがいるが、 現状を見れば甘い夢だ。私も本質的には廃棄物処理に問題のある 原子力発電は「つなぎの技術」だと考える。けれど、環境問題を もっと広い視野で捕らえれば、石炭火力に回帰するなんてとんでもない。 今は原子力発電が必要な時代といえる。
     しかし、今回の地震が「自然エネルギーを利用した小規模分散発電」 へのシフトを推進する切っ掛けに繋げて行けるのなら、それは意味がある。
  • 自然エネルギーによる発電は、風力発電・マイクロ水力発電・太陽電池・ 地熱発電、など様々あるが、「真夏のピーク電力対策」としては、 太陽電池が有効なはずだ。
     太陽電池は昼間しか使えないことと、蓄電装置のコストが問題にされるが、 「家一軒丸ごと太陽電池で賄い、余ったら売電」まで考えず、最初から 「猛暑の昼間のピークカット」を目的にすれば、そんなに大きなバッテリーは いらないし、余った電気はお湯を沸かして溜めても良い。
     風力発電は、大きな風車でなければ効率が上がらないので、 自治体単位で設置する方向だろう。
     「野鳥に対する影響」を理由に風力発電に反対する人が居るが、 影響をゼロを目標に反対するより、種の保存に差し支え無い範囲の 安全を確保した上で推進…という考えになるべきだ。
     つまり「ワシ」を保護して「白クマ」が絶滅するより、両方生きられる バランスを取りましょう。って話。
     いずれにしても、電力はかなりの部分「政治の問題」なんだよね。
     利権まみれの政治家を止めさせ、理系センスの有る政治家を 登用しないと環境は良くならないですよ。
2007.8.21
  • SONYからVPL-VW60発売。なんと44万円
     激安。vw100が130万(2005年12月)、vw50(2006年10月)が73万、そしてvw60が44万円。 もちろん、実売価格は35万円程度になるだろう。泣かせるぜ。
     同じSXRD素子を使いながら、コントラストはvw50の倍以上、 最大35,000:1(アドバンストアイリスオートモード1)、光学ユニットも 高性能化しているという。
     映像エンジンとして各種映像処理技術を最適化した「ブラビアエンジン」を新搭載 (VW50はvw100と比較しても色々回路が省かれていた)
     VW100と比較すると「ランプ」が違うのでまだ心の慰めようもあるが、 VW50と比較すると多数の改良を加えた上で大幅プライスダウンなので、 一年で30万円分使ったのかどうか、心が痛みそうだ。
     VW100と比較すると、1080/24P対応、消費電力半分(300W)というのが魅力的。
     VW100はなんといっても「キセノンランプ」が売りなのだが、色温度「低」 の使いどころが非常に難しい。というのは、市販のソースが色温度の高い TVを全体に作られているからで、普通は色温度「中」で使うことになる。
     キセノンの色の美しさは赤だけでなく、青の透明感も緑の濃厚さも素晴らしい が、2007年現在では案外高圧水銀系と僅差かもしれないと思う。
     コントラストの向上は、もはや「そんなに上げなくても」というレベルに 達していると思うのだが、他者との競争上必要なのか。
     フィルムのコントラスト比が1,000:1と言われているので、映画上映を考えると、 10,000:1もいらないくらいのはず。少なくとも今度のVW60ではアイリスの動的制御 までする必要は無いだろう。
    SONYのニュースリリース
  • ライバル機Victor DLA-HD1と比較して、vw50はコントラストで負けていたが、 vw60は輝度、騒音あらゆるスペックで超えてきてしかも半額、みたいなポジション。
     「透過型液晶の1080機種」の価格とも並ぶ安さ。
     まさに勝負機だな。
  • 24P対応を考えると、かなり魅力的製品だけれど、 きっと2008年は「120Hz駆動」の機種が出るでしょう。
     その仮称「VPL-VW120」が出るまで我が家的には静観と行きたい。
     今は機材買うよりまずソフトだよね。
     というか、2〜3年以内に「地デジ対応TV」を検討しないと…。
  • PS3のCellを使う音響測定ソフト
     …というのが発売されるそうだ。
     PCとPS3を1000BASE-TのEthernetで接続してリアルタイム演算を担当させる。
     ということで考えたのだが、こういう仕掛けが可能ならば、 「ハイビジョン対応の動画編集ソフト」とか、現在は超ハイスペックな PCが必要なアプリケーションをノートPCでもサクサク 動かせるような使い方が色々有りそうだな。
     あと、BDレコでTS記録した録画を、繋いだPS3でH.264圧縮する とかね。同じSONY社内だ、是非やっとくれ。
  • パラマウントがHD DVDのみでリリースしていくとのニュース
     BDでWOWOW録画するからいいや(^^;
  • このところの暑さでマンションの芝生と桜が枯れた
2007.8.20
  • 「ヴェニスの商人」の人物相関図を作成
     いつものように、戯曲を読みながら書き出してみた。
     そもそも三つの説話をネタ元にしているだけあって、ものすごく登場人物が多い。 そのうえ、どうみても本筋に絡まない役が一シーンだけ出てきたり、切り貼り の残骸みたいな役まである。
     恋人たちも多すぎる。メインの(1)ポーシャ&バサーニオの他に、 (2)シャイロックの娘&バサーニオの友人 (3)ポーシャの召使&バサーニオの友人
     シャイロックの娘の駆け落ちは必要としても、召使の恋愛話は蛇足っぽい。
     今回の舞台は、総勢20人以上が登場して、その上一人二役以上の人も多かったが、 三時間の脚本を二時間に刈り込んで10人くらいの登場人物で十分上演できそう。

     Webで今回のキャストのインタビューを読んだら、皆「最近見た『ヴェニスの商人』は アルパチーノの映画版」と言っていた。
     私はこれのDVDを買ったまま未開封だった(^^;;が、これがだいたい二時間なので、 とのように編集されているのかさっそく見てみたい。
     ちなみに、Amazonで『ヴェニスの商人』のDVDを検索すると、これしか引っかからない。 案外マイナー扱い?
     今回私が使った訳は、岩波文庫(中野 好夫 - 1973/1)だが、一番新しい訳文は シェイクスピア全集 (10) ヴェニスの商人 松岡 和子 (筑摩書房 - 2002/4)のようだ。
     新潮文庫(福田 恒存 - 1967/10)も持っているけれど、やっぱ新しい訳本も欲しいっすね?  

2007.8.19
  • やりこみPS3 「みんなのGOLF 5」
     やっと初級キャラを制覇して、中級キャラが使えるようになってきたところ。
     BGMを流していると喧しいので、妻に気兼ねして「BGM off」にしたところ、 環境音のサラウンドが明瞭になって、実に良い。
     音の演出で、風の向きや気温、小川のせせらぎ、昆虫や小動物の気配など、 色々な情報が伝わってくる。
     正直大スクリーンでプレイするのはランニングコスト的にどうよ…と 思わないでもないが、ゆっくり時間をかけてプレイしたい気持ちよさがある。
     ちなみに、ゲームの進行にあわせてコースも難しくなっていくのだが、 「セミプロ級」大会になったら格段に難易度が上がった気がする。あまり難しいと 楽しくないのだが…(^^;;
  • 映画まるみえ
     深夜歩いていて、チラチラする光が目に入ったので見上げると、映画が。
     どうやら、マンションの一室で無地のロールカーテンをスクリーン代わりにプロジェクター を使っているらしい。
     「裏焼き」ではあるが、物凄く明瞭に普通にTVを見るくらいにミエミエなので びっくりだ。きっとあの部屋の主はミエミエ状態に気付いていないのだろう。 近所からシロい目で見られるような作品を上映しないことを祈る(^^;;
  • 防衛省事務次官人事決着?
     現職守屋氏と、小池氏推挙の警察庁出身西川氏、両方退任で、増田という人物が着任。
     段取りの話は良くわからないが、「防衛庁内に不祥事が多いから警察庁出身者を」とか、 「守屋氏に夜電話をかけても返事が朝だから、危機管理が出来ない」とか、 小池氏には「思っていてもマスコミの前で発言したらダメだろう」 という発言が目立った。
     防衛施設庁解体とか、確かに大変革を必要とする時期では有るが、 挑発的サプライズ人事じゃ軍人さんは付いてこないだろうとは思わな かったのかな。
  • 「白い恋人」賞味期限問題のこと
     ニュースで初めて知ったのは、年間2億枚も作っていたこと。 北海道限定のお土産菓子が、全国民に行き渡るほど売れていたなんて 仰天だ。
     真相は「通常4ヶ月の賞味期限をつけているところを、繁忙期は6ヶ月まで延長していた」 ということだが、元々「賞味期限」はメーカーが味を補償できる目安で、 生鮮食料品の「消費期限」とはレベルが違う。
     社長公認で11年も実行していたということは、結局6ヶ月の賞味期限でも 品質保証可能だというテスト実績があってのことだろうし、現実に 今まで事故品があったというニュースも聴いた事が無い。
     いっそ最初から年間通して6ヶ月の賞味期限を付けるか、繁忙期の賞味期限について 明文化していれば問題にならなかったのだろう。
     これで食中毒事件…とかなら問題にもなろうが、ちょっとマスコミは 騒ぎすぎだと思う。
  • 事件は「内部告発」によるものだというが、それも不思議だ。
     別に被害も緊急性も無い事案で、何故上司や社長への直訴をすっ飛ばして マスコミに内部告発なのだろう?
     マトモな社会人なら自分で改善することだ。賞味期限のテストを行い 「6ヶ月」の根拠の資料を整備すれば、偽造だ、改竄だと非難されることはない。
     もちろん「このご時世」に、こんなことになるのは、経営者が甘い という指摘は免れまい。現場の声を拾い上げる風通しのよさが 大切なのだろう。
  • それにしても、昔は事故品があればお店で交換してもらうというのが 手順だったのにいつのまにマスコミに公表して謝罪なんてことになったのか。
     それだけ事故が珍しくなったということなのかな。
  • 農林水産省はミートホープの牛肉偽装問題以来、全国で 牛ひき肉加工品の抜き打ちDNA検査を実施そうだ
     これもなんだか「費用対効果」に疑問がある。なんたって 税金だからね。
     10日には兵庫県のスーパーで「和牛コロッケにホルスタイン種の肉が使われていた」 のを発見したらしい。もちろん表示の偽装は問題だが、 正直コロッケに点のように散らばっている肉の カケラが和牛だろうが国産牛だろうが誰にもわからないだろう。
     ていうか、牛の品種まで特定できるなんてずいぶん凄い検査だ(^^;
     検査も結構だが、あまり金をかけないで頼む。
     理想は「農林水産省」なんかが検査するのじゃなくて、小売が自分の商売の 信用をかけてキッチリすることだと思う。
     ようするに、信頼の置けるのが高級店でコストもかかっている。激安店の 信頼度は値段なり…てことでいいんジャマイカ?まあ激安でも騙されれば悔しいけどさ。
     役所は命にかかわるくらい重い部分だけ担当すればいいよ。
2007.8.18
  • 観劇「ヴェニスの商人」(グレゴリー・ドーラン演出/天王洲銀河劇場)
    出演:シャイロック=市村正親,アントーニオ=西岡徳馬, バサーニオ=藤原達也,ポーシャ=寺島しのぶ…他
     演出のグレゴリー・ドーランはロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC) のアソシエイト・ディレクターで日本でも既にRSC来日公演の『マクベス』『オセロー』 『夏の夜の夢』でお目見えしているのだとか。
    (英語のシェイクスピアには歯が立たないので見に行ってない(笑))
     舞台美術は、ガラス板の足場の下に照明を仕込んで、ヴェニスの水上都市の 雰囲気を再現するもので、なかなか雰囲気がある。背景はホリゾントの足元に シワの付いた黒いビニールシートを置いたもので、このビニールが光を反射すると 夜の海の輝きみたいで、この簡単な仕掛けによる効果は「やられたな〜」って感じ。
     脚本はごくオーソドックスに、原作の土地、時代、衣装などをそのままに 扱っていて、とてもストレート。セリフのカットはほとんど無く(あとで戯曲で確認したところ) 95%以上そのままか。
     ただ、結果ほぼ3時間に達する上演時間は、特に前半、いかにも長く感じられた。
     たとえば、冒頭のバッサーニオの友人たちの無駄話は 「長々と無駄口をきいて意味は一粒」などと劇中で言われているくらいだが、ほんと無駄だ。
     この戯曲の冒頭7ページくらい延々続く無駄話も、物凄く達者な役者が立て板に水と 喋ればシェイクスピアの英語に込められた韻律の輝きでも有るものかも知れないけれど、 日本語でそこそこの役者じゃ、これといって傑出したもの無し。
     これは、演出家が英国人で、日本語がわかってないからセリフ回しについて 甘くなっているんでないかと勘ぐる事もできる部分。主役級の役者は自力で 聴き応えのあるセリフ演技をしていたと思うけれど。
     「雑談」系のセリフを時事ネタのアドリブに置き換えて笑いを取る、なんて 仕掛けもなかった。
     演出でよかったのはやはり、ヴェニスの雰囲気を引き出した舞台そのもの。
     この舞台には室内のシーンで「椅子」が置かれるくらいで、ほとんど舞台の 転換が無いのはシェイクスピア時代の演出法に近いものだろう。
     ポーシャの求婚者…モロッコ・アラゴン・バッサーニオを藤原達也が「一人三役」 でこなすのは、藤原ファンには大サービスの演出。面白い。藤原君はやっぱり達者だ。
     そもそも「バッサーニオ」という役は金を借りるのと 箱を選ぶのと、主な出番はそれだけで「見せ場」というほどのものが無いので、 ここで「一人三役」をやらせるのはうまい演出だと思う。
     だいたい、放蕩三昧の借金で首が回らなくなった挙句、資産家の娘の財産に 目をつけて、婚約の工作のためにまたまた借金をして、その返済は女の資産 を当てにしているあたり、いや〜考えれば考えるほど男のクズだ、 バッサーニオ(苦笑)
     他にインパクトがあるのは法廷シーンで「三千ダカットこの場で返すぞ!」と 現金(金貨)を箱からずざ〜んと床にぶちまけるシーン。
     いくらなんでも下品で挑発的な行い。
     ほかにも、登場人物の多くが「シャイロック」とか「ユダヤ」という 単語を発した後「ブッ」と唾を吐く仕草が強調され、終始キリスト教徒の 徹底的な「金貸しユダヤ人差別」が描写されていた。
     結局シャイロックは「金貸し」で「ユダヤ人」であることだけで軽蔑され、 キリスト教徒に娘と財産を奪われる悲劇の人であることを、シャイロック本人 の悲劇性を通してではなく、キリスト教徒の非道な仕打ちを強調することで 描こうとしているのではないかと見えた。
     シャイロックの悲惨な立場を見るにつけ、現代的視点からはそうでも、 シェイクスピアの時代にはどう受容されたのか気になって仕方ない。
     文献によれば、シェイクスピア時代、イギリス国内からはユダヤ人は 追放され、庶民からは憎悪の対象として見られていたことは事実であるらしく、 「ヴェニスの商人」の徹底的な差別表現は、当時の観客の喝采を受けるような ものだったらしい。
     一方現代においては、シャイロックの悲劇とキリスト教徒の偏狭な傲慢の 物語ととらえる方が一般的な見方とさえ言え、時代の変化が作品を作者の 手から引き離したと言える。
     今回の演出は中立で原作に対してストレートな表現のように思えるので、 「時代の変化による作品の受け止められ方の変遷」を考えさせるような 意図まであったのかも知れない。
     ちなみに、金利についても、当時はようやくキリスト教社会でも 金利が認められ始めた時代で、中には金利十割の悪徳業者も有って、 庶民の間ではまだまだ憎悪の対象だったそうだ。
  • 演技について。
     シャイロック(市村正親)は、なかなか重厚な人物像で観客としては 満足したが、シャイロックが面白く見られるのは、敵役のアントーニオ(西岡徳馬)や ポーシャ=博士(寺島しのぶ)が達者でなければならない。
     対決は敵が大物であってこそ盛り上がる。
     その点、ポーシャはちょっと弱かった。
     原作のポーシャという人物は、シーンごとにバラバラな性格描写を されていて、恋に夢見る乙女風だったり、才気煥発、用意周到な 女傑風であったり、年齢設定も良くわからないくらい一貫性が無い。
     これはシェイクスピアがアリモノの説話(箱選び、人肉裁判、指輪騒動)を ごちゃっとまぜて作った戯曲だから仕方が無いことなのだが、演じ手には そのへんの矛盾をねじ伏せる説得力・一貫性が期待される。
     「ヴェニスの商人」は何度も見た舞台だが、こんなに 「これが寄せ集めの物語であること」を意識させられた舞台は初めてで、 ノーカットに近い脚本・演出であることもさることながら、演じ手が 「作品全体の一貫性」までに思い至らず「場面ごと」の演技に留まっていた のが原因なのではないかと思う。
     もちろん、演出家が日本語がわからないのも原因だと推測する。
     アントーニオ(西岡徳馬)は、シャイロック、ポーシャと比較すると 意外なほど「薄い役」だと思った。
     ノーカット版ゆえ、他の部分が膨大すぎるのかもしれないが、 金を借りた後は法廷に引き出されるシーンで、あまりセリフが多くない。
     それでも西岡徳馬のアントーニオの印象は、ちょっと重く、渋すぎる ような気がした。すごく「本人」っぽいというか。
  • というわけで、見るべき物はたくさんあって面白いが、 まだまだ突っ込みどころもアレコレ有る。そんな舞台であった。
     蛇足を言えば、客席の95%くらいが女で、男子トイレが劇場の はるか遠くの一箇所しかなかったのが不満だな。劇場側はトイレ対策 極端だよ。
     200段くらい階段の上り下りを させられてむかついた。(もぎり→座席→トイレ→座席、同一フロアのトイレが 使えれば50段の移動で済んだのに…)

  • エアボリューム
     ふと、計算してみた。カウンターキッチンのLDKをシアターとして使っているのだが、 全部足すと、4.4x5.5x2.5=60m^3
     前のシアターは同じくLDKで5.5x3.0x2.5(一部下がり天井)=約40m^3
     1.5倍か。音圧は明らかに低くなってボリュームは高くなった。
2007.8.17
  • 今週ずっと35〜40度。近所の公園にいた雀がだらんと口を開けて ゼイゼイしているのを発見した。
     雀でも暑いものは暑いんだな…。
  • ブログ炎上〜吉野紗香
     『攻殻』見て「私も草薙素子を演じられるような女優になりたい」なんて書いたら 批判記事で炎上してしまった話。
     少なくともこの罵倒書き込みの中に本当の押井ファンは いないと信じたい。もちろん、立派な作品のファンが立派な人物ばかり とは幻想だが、こんなことがニュースになるとまたまた 「ヲタクの非社会性」を嘲笑する似非文化人を喜ばせる。それが情けない。
     彼らには「批判の自由」と「乱暴狼藉」の区別がないんだな。ただ自分が愉快になるためだけに ブログを燃やしている。
2007.8.16
  • 最近ペットポトルにドライアイスを入れて破裂させる悪戯が流行っている事が 報道されている。報道されるとますます流行るという悪循環も懸念されるが、 関連して、化学実験における事故例 というHPを読んだ。
     記事には「昭和30年代からドライアイスの事故は報告されている」とあるが、 身近では大学の知り合いにも「子供の頃ラムネの瓶にドライアイスを 入れて多摩川の川原で爆発させる遊びが流行った」という話を聞いた事がある。
     ガラス瓶を破裂させる遊びは非常に危険で、上記のHPにも失明の例がいくつか 載っているが、最近の事故例では「ペットボトルを砂場に埋めた」とか、 故意に他人に怪我をさせようという意図が見えて、子供のやることとはいえ 悪質度が高い。
     化学実験における事故例 のHPには、ドライアイスによる事故の他に、小中学生の理科の実験に伴う事故がたくさん 取り上げられて、水素(爆発)、アルコール(火災)、火薬・ロケット実験(爆発)、硫酸(火傷) そのほか有毒ガスの発生など、その内容には深刻なものが多い。
     事故は教師自身がやってしまったものもあるが、実験の注意を子供が聞いていない、 思いもかけないことをする、理科室から薬品を持ち出して自宅で無茶をするなど。
     火薬・ロケット実験での事故には深刻なものが多く、一番悲惨なのは、小遣いで 大量の薬品を買い込み自宅で火薬を製造し、500gの火薬に点火したため大爆発を 起こして家は粉々体バラバラで死亡という、花火工場の事故でも滅多に無いくらい 壮絶な事故がある。
     そこまで大規模でなくても、心臓にガラス片が刺さって死亡とか、手の指が 無くなったり失明したりはいくらでもあるらしい。
     だからといって理科の実験をしないというのでなく、危険を教え、安全を 教える教育こそ必要だと思う。火薬の危険性なんかは、子供の頃に「爆竹遊び」 でもやっていればイヤでも痛い目にあって学習するはずのもので、そうやって覚えた 痛みは体が忘れない。
  • ちなみに、私が経験した実験事故は、中学校理科で「濃硫酸に水を入れて爆発する」 という事件
     当然のことながら授業では「まぜる順序は水に濃硫酸、逆にすると急激な発熱で危険」 と教えられたが、実験グループの男子にいつも悪いことばっかりやっている奴がいて 故意に濃硫酸に水を入れた。
     「ボムッ」という鈍い爆発音と共にビーカーの中身が飛び出して教室パニック。 私も飛沫をかぶって急いで水をかぶって洗い流したが、そのとき使っていたメガネ のフレームには濃硫酸による腐食の後がいつまでも残った。
     あれも、量が多かったら警察を呼ぶ羽目になっていたかもしれないな。
  • それにしても、自宅で火薬を作って事故、という記事がずいぶん多い。
     結果が派手だからその他の事故より表ざたになり易いのは確かだが、 注目すべきは子供が小遣いで買えるような薬品で、死亡事故が起きる ほどの火薬が簡単に作れるということ。
     つまり、「爆弾テロ」なんてのはその気があれば誰にでも出来てしまう ということだ。
  • 戦没者の母101歳、ついに1人
     「今でも息子のことは毎日思い出す。同じ話の繰り返しになって周りの人も 迷惑だろうから口にはしないけれど」という老母の言葉にしんみりした気分になる。
     終戦から62年で、20歳で戦争に行った人の親が20歳で子供を生んだとしても+40年。
     確かに親の世代は100歳を超える。当事者の世代で、80歳。その子供の世代で60歳。
     あと20年で直接の戦争の記憶を持った人は居なくなってしまうわけで、憎しみが 自然消滅していくのを期待したい気持ちも有るが、戦争の悲劇を語る人もまたいなく なってしまう。
     平和のための努力を惜しみたくないものだ。
2007.8.15
  • 終戦の日
     靖国神社の近所に勤めているので昼間はとんでもなく賑やかかった。
     市ヶ谷駅前では右翼の皆さんが整然とプログラムを組んで論文発表をしていた。 日頃のイメージと違うね。この夏一番の暑さを記録する中ご苦労様。ほんと暑くて倒れるかと思った。
    (ちなみに、演説の内容は良く聞き取れなかった…)
  • 今日の暑さを表現するなら「シュラスコ料理の焼き串に刺さってこんがり焼かれている気分」 とでも?
     電車のレールが曲がったりしたらしい。
  • 書評「グインサーガ(115) 水神の祭り」(栗本薫/ハヤカワ文庫)
     とうとう「水神祭り」で、タイス編も終了かと思ったらまだまだ続く。
     全編にわたって祭りの情景描写が細かく、読めば一日かかるものだけれど、 映像にすれば一発で表現できるのではないか…と考えると、作者がこのシリーズの 映像化にあまり興味が無いように見えるのが不思議。
     映画にするにはあまりにも予算がかかりすぎるだろうし、作者のメガネに かなうほどの美形が現実にはいないことも有るかも。ならばアニメでもとは 思うが、作者本人が監修したいだろうから、「時間が無い」というのが、 一番の問題かも。
  • 有楽町の某カメラ店で、ビクターとSONYのAVCHD記録ハイビジョンカメラのデモを見た
     ビクターは初のフルHD(1920x1080)解像度カメラということだが、説明書きを見ると 57万画素x3(RGB)の構成で、3CCDで画素ずらしで解像度を稼いでいるのかもしれないけれど、 現実にはとても200万画素には届かず100万画素相当くらいが限度ではないか。
     デモ画像を見ると、SDカメラとの差はあるけれど、輪郭強調処理がきつくて 絵作りの方向性がSDカメラと変わらない。だから草むらとか犬の毛並みとか 細かなテクスチャがべっとり潰れて、1920x1080の実力はとても無い。
     水面のブロックノイズも強烈だ。
     ビクターは720P対応モデルも先頭を切って製品化したが、そのとき感じた「無理」 と同じ種類の苦しさがある。
     SONYのデモは室内で赤ん坊の成長記録を撮るというシチュエーションで、 カメラには明るさ不足で厳しいのではないかと思うが、ハイビジョンの「先鋭感」 よりも作意の無い自然な絵を作っていて、解像度ではフルHDに届かないけれど、 悪くない。
     ただ、どちらにしてもAVCHD規格のカメラはちょっとした動きですぐに ブロックノイズが見えてしまい、まだまだ「動画に弱い」という感じ。
  • キョンが長門のギタープレイを評して例に挙げた二人のギタリスト 「マーク・ノップラー 」「ブライアン・メイ」 のアルバムを買ってみる
    ベスト・オブ・ダイアー・ストレイツ&マーク・ノップラー
     ダイアー・ストレイツの存在は知っているけれど、ずいぶんとマニアックですね。

    グレイテスト・ヒッツ/クイーン/ブライアン・メイ
    名曲満載。↑ところが、絶版中らしい。なにを!

     となると、オリジナルアルバムの中から一枚、
    「オペラ座の夜」<最新リマスター・エディション>
    …かな?
     この中の「ボヘミアン・ラプソディ」、超有名ですね。

2007.8.14
  • 東芝(HD DVD)の「負けたら土下座する」宣言は、逆「β-maxは無くなるの?」か
     SONYの社史には、βとVHSの規格争いのとき、有名な「β-maxは無くなるの?」 という新聞広告を発表したのをきっかけに敗北が決定的になった、とあり、このことが 公式に認められているらしい。
     以来、広告業界は「多数工作が必要な規格争いでは、どんなに技術力が優れていても 多数工作で敗北している印象を与えることは致命的である」という認識が常識になって いるとか。
     つまり、現在のHD DVD陣営も現実の数字は両フォーマット同時発売ソフトの 売り上げが「BD 2対HD DVD 1」という発表があったとしても、 「負けていない。別の見方をすれば圧勝だ」というコメントを繰り返しているのだろう。
     プレイヤーの売上目標では現実の数倍の数値(北米で180万台とか)を発表して、達成 できない事が明らかになると、「BD陣営から低価格機が発売されて市場が 活性化すると予想していたのに、BD陣営の動きが弱かったために HD DVDを含む次世代ディスク市場全体が盛り上がらなかった」と、 敵の失策にすりかえる荒業
     現実には、BD市場はPS3が牽引していて、東芝はPS3は数えないことに しているだけなのだが。
     「HD DVD搭載HDDレコーダ(RD-A600/300)で70%を取る」という国内 戦略も、発売2週ぐらいまでは売れたようだが、現在は既にBDレコーダー を含めたランキングの最下位驀進中。10%にも届かない (HDDレコーダ全体で0.1%)ようだ。
     この不振は「負け規格に係りたくない」という消費者警戒もあるが、 「録画はHDDに行い、残したいものは安価なHD DVD-Rメディアにどうぞ」 などという、本来のRDユーザーのニーズに逆行する戦略と、そもそも 「HD DVDはBDより安価に作る事が出来る」と宣伝しながら、現実的には メディアが割高だとか、まだメディアが高価なのにRWに対応していないとか、 色々無理がある。
     ソフト売り上げ(装着率)では普段はPS3をカウントしないのに、ワーナーが
    「映画『300』のBDがHD DVD版の2倍以上売れた」と発表すると、東芝は
    「映画『300』はゲームっぽい映画なので、PS3ユーザーが買っただけで HD DVDの優位性とは関係が無い」とコメント。
     こんな韜晦が有効なわけもなく、世界は失笑しまくりだと思うが、 それでも東芝は負けを認めるわけにはいかない。つまり広告戦略としての 「β-maxは無くなるの?」の轍を踏まないためである。
  • 『スパイダーマン3』のDVDと同時に予約開始されたBD-BOXは、 初日のAmazonの売り上げランキングでは
    1位、3単品DVD
    2位、1〜3 BD-BOX
    というワンツーフィニッシュを飾っていた。
     最近では、『パイレーツオブカリビアン』『007』などの新作もBest10に入っている。
     次世代ディスクの売り上げがなかなか伸びないとは言われているが、どうやら 「大ヒット作品の新作リリース」に限れば、DVDと肩を並べるほど売れるらしいと わかってしまった。
     恐らく今まで次世代DVDが売れない…と言っていたのは、BDを買いそうな人は 「旧作はすでにDVDを持っているから慎重に…」という層が多いのではないか。
     ヘタをすると最初のDVDを買った後に「コレクターズ」「ニューマスター」etc.で 既に同じ映画を何種類も買っている可能性は高い。LDもたぶん買った(^^;;
     しかも、DVDはいつの間にか旧作1,980円とか、自分が買った時の半額以下で 売られていたり、これじゃ、ホイホイ新規格に飛びつくお金持ちも少ないだろう。
     結局まっさらな「新作」が普及の牽引役になるだろう。
     (当たり前だよね)
2007.8.13
  • 「涼宮ハルヒの分裂」再読中
     長門の読んでいる本として「永久帰還装置」を発見したので、
    【読んで】長門のおすすめ【すぐ】
    を更新。
  • モーション・キャプチャ・アニメは実写映画だ by ベクシル監督、曽利文彦
     TVのインタビューから。曽利文彦氏は『ピンポン』(監督)、『APPLESEED』(プロデュース) などやっているそうだが、こんなことを言うからには、『APPLESEED』では 反省したと見える。
     そちらについては、「技術と予算の関係で出来なかったことがあって…」 と発言しているようだ。
     たまたま7/30に『APPLESEED』をTVで再見して感じたこと は、監督も身に染みていたようだな。
2007.8.12
  • HV版『ダヴィンチコード』鑑賞(WOWOW) ★
     劇場公開時、世界のあちこちでキリスト教会の反発を食らって上映禁止に なったりしていた作品だが、それで「じゃあ見てみようか…」なんて思う人間が 続出するのもまた当たり前のことで、我が家もそんな多数の一角。
     事件の根本にあるのは「キリストとマグダラのマリアの間には子供が居て、 現代に至るまでその子孫が生きている」という説。
     「キリストに子供が居たのではないか」という説自体は映画の オリジナルではなく、昔から存在する風説らしい。
     キリストに子供が居るというのはキリストの神性を損ねるだけでなく、 現在の教会が独占している「権威」がキリストの子孫に奪われるという 事態も危惧される。…とは映画に登場する秘密結社の言い分。
     こうして昔から存在する説だからこそ、キリスト教会が猛反発して 上映禁止運動が起こったのだろうが、映画の内容はそもそも 「この説を封印しキリストの子孫を抹殺しようとする秘密結社」の 活動。
     つまり、教会が映画を封印しようとすればするほど、現実の教会が 映画の秘密結社の行動とリンクして見えると言う巧妙さ。映画は 真実味を帯びて盛り上がるという構図だ。
     WOWOWの最後には「この作品はフィクションであり、実在の団体、個人とは 一切関係ありません」という、蛇足的テロップを貼り付けていたが、 実在の教会の対応を見ると「教会の権威」というのは案外脆弱なものなのか と感じてしまうことになった。
     映画の内容は以前見た『ナショナル・トレジャー』同様、 いくつもの段階に分かれた謎解きと、敵対する組織との追いかけっこ、 (スピード競争)というスタイルで、お宝物のバリエーションの範囲内。
     謎解きが「暗号」というより「ナゾナゾ」なのも同様。
     異なるのは、大勢の登場人物の誰が敵なのかが二転三転してわかりにくい こと。ただし結局、有名俳優が演ずる主要登場人物は、悪役俳優が演じて いるのは最終的に悪役であり、ヒーロー級の俳優はどんなに悪そうでも 結局味方というのは想像通りであり、同様に「ヒロインの秘密」も 30分もたたない内にミエミエだった。
     結局、ルーブル美術館に行った事があり、ダヴィンチとニュートンと キリスト教と オカルト(聖杯伝説etc.)に詳しい人ならきっと楽しめるであろう。
  • ハイビジョン放送としての画質は、鮮明だが、やたらに暗い絵柄が 多くて「画を楽しむ」という要素は少ない映画だった。
     好きな人は高画質より、DVDを買って特典とか見たほうが楽しいかも。
2007.8.11
  • GooglEarthでアラスカの氷河観察
     夏休みにアラスカに行くので、オプショナルツアーの検討をしながら、 GooglEarthでイメージ。
     アラスカに旅行した人のBlogの写真を見て、地形データをonにして、 同じ場所を水平に近いアングルで見ると、氷河の山脈とか、ほとんど 写真と変わらない光景が再現され、「凄いぜGooglEarth」という感じ。
     建物は平面だが、高低差のある地形は、物凄くそれらしく再現される。
     山岳写真が趣味の人には、バーチャルロケハンに有効だろうなぁ。
2007.8.10
  • 「スパイダーマン3」発売−BD版はシリーズ3作のBOXのみ(10月17日)
     BDは4枚組みで12,800円、割引を考慮すると1作品あたり3,200円か。 DVD BOXと比較すると倍額だが、それでも安いな。
     まあ、DVDの1,2は持っているのだが、それは「特典ディスク」として持っていていい。
     DVDの2は、2.1という拡張されたバージョンらしいのも興味のあるところ。
     早速ポチッと予約済み(^^)v ブツのリンクはこっちだ↓
     スパイダーマンTM トリロジーBOX(4枚組)(Blu-ray Disc) (期間限定出荷)

  • 劇場中継『国盗人』鑑賞(BShi)
     シェイクスピアの「リチャード三世」をもとに野村萬斎が舞台を日本の戦乱の世に置き換えて 狂言の手法で演出。
     リチャード=悪三郎=萬斎、白石加代子が王女一式まとめて一人4役で。
     セリフの大幅な改編はなくて、狂言の手法がなかなか興味深かった。
2007.8.9
  • 先日から『ハルヒ』の時間・世界の行ったり来たりをExcelで表にまとめているのだが、 一年生の話をほぼまとめ終わったと思ったら、ファイルが壊れた。
     異世界人の妨害か…(^^;;
    修復済みファイル→h-time-line.xls
  • amazonで長門の読んでいた本のリストを作ってみた。
2007.8.8
  • 『涼宮ハルヒの陰謀』(7)再読
     シリーズ最長の430ページだが、15%程は『消失』の後始末と、この世界の時空の 考察である。
     『消失』(4)と『陰謀』(7)で描かれた改変時空は、
    • 1.オリジナル世界
    • 2.長門改変世界
    • 3.改変世界の修正グループ(消失)
    • 4.修正グループのキョン救出グループ(陰謀)
    • 5.長門再改変世界
     …と多重化しており、2,3,4のグループは完全に同時に出現する。
     世界は「オリジナル世界」→「長門改変世界」→「長門再改変世界」
    と三つ存在して、「キョン視点」からは「元の世界に戻った」という ことになっているが、「オリジナル世界」と「再改変世界」には、 「同一では有るが連続性は無い」ようだ。
     一番問題なのは、「過去の自分が殺されるのを未来から来た自分が防ぐ」 というタイム・パラドックスが生じていること。
     これは、『ターミネーター2』に出てきた、「父親が未来の自分」という タイム・パラドックスの変形といっても良さそうだ。
  • ハードSFなら一つのタイムパラドックスを巡って一冊の小説が書ける程度に 盛りだくさんな問題を含むのが時間小説と言うものだが、 『涼宮ハルヒシリーズ』においてはシリーズ中でなるべくたくさんの タイムパラドックスを発生させて、バリエーションを網羅することを 目的としているようにも見える。
  • 基礎理論
     涼宮宇宙では、時間は量子的に細分された平面の積み重ねのようなものである とされている。
     朝比奈の使用する時間移動はタイム・プレーン・デストロイ・デバイス(TPDD) と呼ばれ、セル画のように積み上げられた時間に穴を開けるイメージで時間平面 を移動する。
     この説明は無数の平行宇宙があるのと同等と思われるが、移動した過去の時間で 行った行為が移動元の未来を変化させる可能性があることから、完全に分離した 平行宇宙ではないと考えられる。
     作品中では触れられていないが、「時間移動に付随する時間平面の破壊」 こそが通常互いに独立している平行宇宙間での因果の伝播の原因である、 と考えるのが合理的説明への突破口ではないだろうか。
  • 涼宮ハルヒのパラドックス  作品中の時間異動に伴うパラドックスは次のようなものがある
    • 1.過去の世界で宇宙人へのサインを書かされる(笹の葉ラプソディ)
      …過去に戻って何かをすると未来変化するというのが、時間移動の因果律だが、 この場合は「宇宙人へのサインを書いた」という結果が「書きに行く」という原因 より前にあるため、典型的な因果の逆転を形成している。
    • 2.時空間を凍結することで未来に時間移動する(笹の葉ラプソディ)
      …この方法は「コールド・スリープ」による未来への移動と等価だが、移動するのが 未来人だということが異なる。
       とはいえ、この方法で移動した未来は未来人にとっての元の時間平面ではない。
    • 3.夏休み最後の二週間を15498回ループする(エンドレスエイト)
      …「時空間そのもの」が巻き戻されているにも係らず、長門は完全な記憶を保持しており、 少なくとも親玉は時空を外側から観測できる存在であると言える。
       「空間3+時間1+α」の次元に有る存在ということか。
       「時空間そのものが巻き戻される現象」が「宇宙全体に瞬間に起きる」とは 考えにくい。無限のエネルギーを必要とするだろうからである。
       ハードSF的には「涼宮ハルヒを中心とした水面の波紋のように時間平面が振動している」 と考えるのがスマートだろう。隣接した時間平面も共振して「球面波」的に 振動しているかもしれない。
       時間平面を振動させるエネルギーは、停止させるエネルギーと等しい と考えれば、時間・量子論的エネルギーの前借(時間逆行的トンネル効果?)を 仮定することで、限りなくゼロに出来そうだ。
       …時間ループはハードSFとして成立するかも。
    • 4.長門が365日前まで遡って世界を改変する(消失)
      …世界の改変は、平行世界の分岐か、本来の一本道の時空の改変かという問題がある。
       作品中の描写を総合的に見ると、二つの概念が混在しているように読め、前半は平行世界的、 後半は一本道的である。
    • 5.世界の改変が及んでいない過去に移動することで改変時空を脱出(消失)
      …世界の書き換え開始点(365日前)を分岐点とするY字路を時間的に戻ったイメージか。
       ただし、長門はみくるのような時間移動方法を取らないという「笹の葉ラプソディ」 の記述と整合しない。
    • 6.長門が世界を改変する直前の時間に移動(消失)
      …朝比奈(大)の力で移動。5.のイメージに従うと、時間を順方向に移動すると 改変の分岐点を通りそうだが、 ストーリー的には一本道で改変前世界の時空に到達している。
       本当に世界が書き換えられているのなら、前に進むと改変世界に 入るのが妥当では無いだろうか。
    • 7.世界改変に対する防御フィールド(消失)
      …防御フィールドは改変に要する能力と同等の原理が働いているのだろう。
    • 8.過去の自分が殺されるのを未来から来た自分が防ぐ(陰謀)
      …これは「親殺しのパラドックス」のバリエーション
    • 9.再改変世界で意識を取り戻すと3日後(改変世界を脱出した翌日)になっている(消失)
      …改変前世界で経過した時間と連続する位置に、再改変世界の時間が接続している のだとすると、ここは「元の世界と一本道で繋がっている」とは言いにくくなる。
       実は「元の世界→改変世界→再改変世界」と一本道なのではないかとも 考えられる。
    • 10.時間移動理論の発明家の命を守る(陰謀)
      …ここは非常にオーソドックスなタイム・パトロール・ネタ。
       守りきった場合にはパラドックスは起きないように見えるが、 本質は「守れなかった場合何が起きるのか」と変わらない問題が存在する。
       発明家を殺した瞬間にタイムトラベラーが消滅するというのは、 因果律が時間軸上を瞬時に伝播するということになる。
       もしも光速度不変の法則のように「因果律の伝播する速度が実時間と同じ」という 設定を導入するならば、発明家の死んだ時間軸上でタイムマシンが 発明されることは無いが、その因果がタイムトラベラー本人に 追いつくことは無いので既に存在するタイムマシンが消滅することは無い という状態を導く事が出来る。こういう解釈もハードSF的だろう。
2007.8.7
  • PS3とRD-X6をDLNAで接続
     RD-X6の「DLNAサーバ機能」を有効化してみた。
     PS3のメニューを開くと「RD-X6」のアイコンが表示され、ちゃんとRD-X6で 作ったフォルダ構造のままに階層表示されるし、番組名も表示される。
     残念なのは「アナログ放送」のデータしか取れないこと。 (RD側が、DTCP-IP対応で無いから)
     PS3で「再生」をすると、アプコン再生され、(もとの放送画質が たいしたこと無いのだが)RDの自己録再より美しいような。
     トリック再生はPS3の機能に準ずるようで、RDでは出来ない 「音声付スロー再生」ができるのが面白い。
     試しに『らき☆すた』のOPのダンスを「音声付スロー再生」で見てみたが、 無音のスローより断然わかり易いね。
     というような特殊な用途にも良い。
     今はRDとPS3が同じ部屋に置いてあるけれど、リビングにRD、寝室にPS3として LANで繋いだら便利だろうな。
  • SONY マルチチャンネルインテグレートアンプ『TA-DA5300ES』10月発売(231,000円)

    主な特徴は、
    • HDMIバージョン1.3a対応
    • 対応コーデック…DDプラス、ドルビーTrueHD、DTS-HD、DTS-HD MA、L-PCM 8ch
    • HDMI入力6個…6番入力は高音質仕様で「for Audio」DSDストリームにも対応
    • HDMI入出力はx.v.ColorやDeepColorサポート。
    • 1080pアップスケーリング対応(GENESIS LSI採用)
    • 広帯域アナログパワーアンプII搭載…実用最大出力150W×7ch(8Ω) 帯域特性を150kHzまで拡大
    • 自動音場補正機能「D.C.A.C(Digital Cinema Auto Calibration)」搭載
     従来のアンプがHDMIx2だったのが、ビデオ系5、オーディオ用1と、全入力がデジタル対応したのが 新しい。逆に言えば、次はそうならざるを得ないということか。
     i.LinkとD端子は無くなっているようだ。(コンポーネントは有り)
     やっと過渡期を乗り切ったのか?
     恐らく、デジタルアンプ搭載の7000番台(7300?)がこの後発表になるのだろう。
2007.8.6
  • 『涼宮ハルヒの溜息』(2)再読
     ハルヒ(原作者)の映画論としてP34に、(前略) 「最後のほうで誰かが死んで終りになるやつが大嫌い。 あたしならそんな映画を撮らないわ!」というセリフがある。
     この意見は、私も常々思っていることなので強く同意する。
     気が合うな、ハルヒ。
     途中で出てきた書籍/SFからの引用チェック。
    • P64ウェイトレスに変装した朝比奈さんは「カエアン製の衣装」かと思ったほど異様に似合っていた
      SF小説「カエアンの聖衣」
       これは世界唯一の「服飾SF」として高名ですね。

    • P259「ハムレット」で古泉がギルデンスターン役を仰せ付かった。ただしストッパード版 →戯曲「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」
       amazonのサイトを見たら「この商品を買った人はこんな商品も買っています」のコーナーに 「 涼宮ハルヒの憂鬱 古泉一樹 キャラクターソング ~ 古泉一樹(小野大輔) 」なんて ものが筆頭に並んでいて笑ってしまった(^^;
       この作品については「ゲイリー・オールドマン」の演ずる映画のDVDも存在するが 現在は絶版のようだ。
       私は2000.5.21にレンタルで見た記録があるが、 「ちょっと人には勧めがたいけれど」とか日記にはある(笑)
  • 『らき☆すた』オンエアを見た
     『ハルヒ』を作った「京都アニメーション」制作で現在放映中の作品。
     『らき☆すた』はオープニングがダンス入りなのだが、本当に良く動いて いるので感心してしまう。主要キャラは膝に届くくらい長い髪がわさわさ動くし、 ミニ・スカートのプリーツの動きまで、職人芸の世界だ。
     声優はハルヒの三人組が、似たような性格(?)のキャラで出ている。
     主人公の絵は以前から雑誌やCMで見ていたけれど、どう見ても小学生チックな のが高校三年の受験生だと知ってびっくらこいた(笑)
     ストーリーは有って無きが如しの日常系なので、DVD買ってまで のめり込むものでは無い気がするが「オタクの自虐ネタ」がちりばめられて、 けっこう楽しい。
  • 『らき☆すた』のオープニングも声優陣が歌っていて、なかなかのもの。
     以前から『ケロロ軍曹』の挿入歌などで、モロ昭和歌謡の名曲などあり、 声優の歌唱力は凄いと思っていたが、『ガンダムSEED』みたいにタイアップの歌手 が歌う主題歌より、声優が歌う曲のほうがアニメ主題歌としては全然素晴らしい。
    (もっとも、ケロロ軍曹4thの主題歌は狙いすぎでひっじょうにキビシーような気がする)
     らき☆すたOPの 歌詞が全然聴き取れないので検索したらこんなページに当たった。
  • 一円から領収書を公開…異論噴出
     事務作業が煩雑で不可能とか、慶弔費など領収書が取りにくいものもあるとか、 色々反対されているようですが、TVで発言した某議員は、置き場所が無いとか、 コンピュータを使うと地球環境が…とか、なんか無茶苦茶なことを言ってました。
     「普通の会社の経理」を参考にして議論したらどうですか?企業だって 最近のコンプライアンス強化で苦労してます。
     というか、議員は「社会の仕組み」に無知すぎるのじゃないですか。 皆さん、バカ殿ですか?
    (ま、先祖代々政治家で、そのまた先祖は本物の殿様だって家系の議員も たくさん居るんだろうな。)
2007.8.5
  • 『涼宮ハルヒの憂鬱』アニメDVD全巻一挙上映会(第二部)
     第一部から一夜明けて後半4枚を鑑賞。(合計8時間+α?)
     全体の感想としては、キョンの一人称的に進行する文体と雰囲気を アニメで良く生かした脚本が素晴らしい出来だということ。
     小説のテンポとアニメのテンポにまったく齟齬が無い。
     作画は、手書き原画にデジタル彩色、背景と特殊効果にCG使用という 最近のアニメの標準的な手法で出来ているけれど、特に「原画」の クオリティが高いと感じた。
     動きも良いし、感情表現も込められているのが伝わる。
     凄いな、京都アニメーション。
     全体のレベルが高いわけだが、時々、制服の中身が詰まっている感、 おみ足の質感がやけに高いカットがあって、スタッフの意欲に 微笑まされる。
  • 声優陣の歌唱力の確かさも凄い。大多数の泡沫アイドルより才能は 確実にあるな。
  • 特典映像として、平野綾がCM撮影している映像などが付いていたけれど、 ものすごくだらだらした映像で、これはよほど「平野綾本人にLOVE」な 人しか付いて行けない感じ(^^; …というか、全巻通して平野綾しか 登場しないのが不思議で、ハルヒファンの中には、「みくる萌え」 「長門萌え」の客も多いと思うのだが。違うか?
  • ハルヒの「次回予告の音楽」がなんとなくエヴァの「次回予告の音楽」 に似てないか?
     エヴァといえば、原作を読むとハルヒはなんとなく「アスカ」で、 長門はどうみても「綾波」なキャラ。キョンは全然シンジではないが。
     …というイメージがあるので、長門の声は100%イメージどおりだったが、 ハルヒの声はちょっと違った。同じ「自己中暴走キャラ」だが、私のイメージより アニメハルヒはきゃぴきゃぴ度が高かった。
  • ハルヒDVDを持ち込んでくれた友人が「PS3のアプコン流石だな」と 呟いていた。
     最近のアニメである『涼宮ハルヒの憂鬱』は、製作過程上、輪郭線が くっきりしている。それはもう0:100のコントラスト比で。
     そのおかげか、輪郭線はどこまでも滑らかに綺麗だし、ベタ塗り部分は ノイズ感ゼロで超滑らか。
     全体が非常に綺麗なので、斜線の輪郭線が二重になって間隔が1ドット あるか無いかくらいの時、PS3が輪郭線を検出しきれず、通常の輪郭線とは アプコン・アルゴリズムを変更している部分とか、オープニングで 星が大量に流れる絵柄で圧縮ノイズが盛大に出る部分で、あえて補正せずに 出画している部分など、PS3が絵柄に対して複数のアルゴリズムを使い分けている 様子が見える。
     いずれにしても、元の品質が高くて、PS3のアプコンと相性が良いのを感じる 作品であることは間違いなしだ。
  • 角川はYoutubeによる著作権侵害の最大の被害者だが…
     タイミングよく5日の「日経の記事」で角川の社長の話が掲載されていた のだが、角川は、「日本で8万本売れたアニメが米国で6万本売れたのは、 Youtubeが地ならししていたためだ」と認識しているらしい。
     Youtubeを見ていると、私たちの世代が学生の頃、「アニパロ漫画」を 書いていたのと同じ感覚で、最近の若者は「動画の切り貼りパロディー作品」 を作っているように見える。
     状況的には著作権侵害行為だが、それでファンが勝手に宣伝活動を しているとも言えるわけで、「角川」は企業としてその効用を 認めたことになる。
     「京アニ」もファンが踊る為に、ハルヒのエンディングの絵コンテを 公開しているくらいで、当然それらは実際に踊られ、Youtubeに投稿され、 元の作品のDVDが欲しいという人を増やしていくのだろう。
     何はともあれ、アニメ界の大企業の一つがはっきりと「Youtubeと 上手く付き合っていこう」と発言しているのは頼もしいことだ。
2007.8.4
  • 江戸川・市川納涼花火大会
     今年も友人を招いて鑑賞。
  • 『涼宮ハルヒの憂鬱』アニメDVD全巻一挙上映会(第一部)
     花火のあとは友人のお持込DVDで上映会。
     原作小説から入って、NHKの「平野綾」番組、YouTube、etc.でじわじわと 接近していたが、昨日妻が友人と飲み屋でハルヒの話題を口にしたら「DVD持ってるよ」 という友人が出現して本日の上映会の運び。
     前半4枚を鑑賞。
  • アニメで長門が読んでいた本
    ・ハイペリオン
    ・膚の下(神林長平)
     「膚の下」はSFマガジン連載時にも読んでいたが、わりと最近文庫になったので再読したばかり。  物語は、DNA改造されたほとんど人間そのもの「有機サイボーグ兵士」が、人間として生きるのか、 別種の存在として生きるべきか苦悩するみたいな内容なので、長門が読んでいるのは なかなか含蓄深い絵である。
2007.8.3
  • 「涼宮ハルヒの消失」(4)再読
     この作品は「世界改変」とそれを阻止するための「タイムリープ」が錯綜していて、 時間と因果関係がとっても複雑になっている。
     Excelで表を作ってみたが、本来の世界と、長門が改変した世界、それぞれに対して 別の時間からタイムリープしてきた立場の人間が入り混じっているのを上手く 図示する方法が難しい。
  • ディスカバー・ジャパン
     NHKの「あの時この歌」1971年の回で、この年の流行語「ディスカバー・ジャパン」 を映像とともに紹介。めちゃめちゃ懐かしい。
     さいはてブームが起きて知床に若者がつめかけたり、日本大好きな国民が大増殖した。 こういうことが本当の「美しい国」運動だと思うな。
     観光、農業林業、研究開発、エネルギー開発、文化振興などなど、日本が元気になって 好きになるためにやるべきことはたくさんある。しかも、僕たちの知っている日本は 戦後高度成長の姿で、「明治時代」を懐かしがっている一部政治家のやろうとしている 改革とは正反対なのではないかと思う。
2007.8.2
  • 米国で高速道路の橋が崩落
     中国で起きたらなんとなく納得?な感じだが米国で起きると…やっぱりそれなりに ありそうな話だな…うむ。補修工事が影響していると言う噂もあり。
  • 「涼宮ハルヒの憂鬱」再読
     いや〜なんという爽やかな読後感なんだろう。
     この日記を書き出したのは、ページを閉じてから一分以内なのだが、いやいや、 晴れ晴れした気分だ。一気に読んで晴れ晴れ爽やか。なかなか無いね、こんな気分。
     宇宙人、未来人、超能力者が活躍する物語だが、主人公は完全な普通人。読みながら 普通の高校生の気持ちが懐かしく感じられるし、あれこれのシーンで「自分なら?」 と感情移入しやすい。
     それに「美人で気難しく頭が良く、周りから距離を置いているように見えるのだが、実は 俺だけはあいつの本当の心を知っている」なんてヒロインがいたら、いいよねぇ。
     間違いない。なにしろハルヒはうちの妻みたいな設定だ。何度席替えしても 毎回同じ並びだったのもそっくりで運命的だし(笑)
     なので、なんとなく教室で浮いている難しげな女に声を掛けてしまうキョンの気持ちも わかる。気になるんだよな。社交的で女子の中心になっているような子より、 断然ひっかかる。
     とはいえ、作中人物で言えば断然「長門」派だな。
2007.8.1
  • PS3『みんなのゴルフ5』遊んでみた!
     ゴルフゲームにとって「画質」は本質では無いが、PC-9801の『オーガスタ』以来、 強力な『売り』であることは間違いない。本当に目の保養になるくらい美しいコース になった。
     ゲージが無くキャラの動きでコントロールする「本格ショット」も、 ひょっとすると「試用版」より扱いやすくなって、比較的フルパワー近くで打ちやすく、 直感的に扱えて良い。
     久しぶりにはまりそうだな。
  • 赤木大臣更迭
     精力的に領収書を調べている人が居るらしく、今日も新たに不正経理が見つかったり する最中、遂に辞表を書かされたようだ。明日2日には米国に行くスケジュールが あったはずで、行っていればまたまた「国外逃亡」とか言われていたのだろう。
     それにしても辞めるなら、選挙の2,3週間かもっと前には止めるべきだったろうに、 結局自民退廃の何十%かの責任を追った形での辞任で最悪の流れ。
     今となっては見っともない印象しか残らない。なんとも 間の抜けた事態になったものだ。
     週刊誌を見ると、他の大臣にも事務所費問題はあるらしい。
  • 消えた年金データの突合せが…
     うちの職場に降りかかってきそうな噂が。
     根本的には元の手書きのデータと付き合わせる必要があるはずだが、自民党の言う とりあえずオンライン上のデータを調べようというあの話、誰がやるのかと 思っていたら…。現在は誰かが頭の良い検索プログラムを開発しているはずだが、 それが持ち込まれるとか何とか。確かにうちのコンピュータルームには 空いている床がいっぱいあるけれど、だからといって持ち込まれたら 人手の手当てもうちでやることに…?
     仕事は増えても給料は増えないんだろうな、とほほ。
  • 8月のBS/WOWOW★注目番組
    • 8/5〜11 押井守作品一挙放送(全作品監督解説付き)
    • 5日BS2攻殻
    • 10金BS2パト2
    • 11土BS2ビューティフル・ドリーマー
    • 11土BS2アヴァロン
    • 11土BS2イノセンス

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    文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!