映画館がやってきた!

構築日記・不定期便
- What's NEWを兼ねた日記のような読み物 -
2007年05月
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2007.5.31
  • BD『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』鑑賞 ★★☆
     現在三部作の三作目が公開中の海賊映画。
     見終わった瞬間これほど「続きを見たい!」と思った作品は珍しい。
     一作目を撮った時には、「ディズニーのアトラクションの映画化なんてヒットするはずが無い」 と、誰もが思って続編のことなど考えても無かったそうだが、二作目は 明らかに三部作にすることを前提としている。これはワナだ(笑)
     それにしても、アクションも笑いどころも前作に対してすべてが パワーアップしていて、ジョニー・デップも、オーランド・ブルームも とっても楽しそうだ。
     頭からスリルと爆笑で、あっというまにラストまで走らされた感じ。
     ラストはもちろん驚愕の…
     特典映像も物凄い量。
     本物の船での撮影も多いけれど、嵐のシーンは1/4scaleの模型で撮影しているらしい。
     模型とはいっても本物と同じつくりで、最後に爆破してしまうシーンの撮影には ちょっと感動してしまった。作った人も複雑な気分だろうなぁ。
     BD-Javaを使ったサイコロ・ゲームもある。
     これが色々とトラブルを起こしているようだが、PS3(v1.8)では、問題なく 動いてくれた。
     ゲームは、本編の中で海賊がやっているもの。
     こんな特典が付けられるなら、『007』のBDには、ポーカーゲーム をつけてほしかったかも(笑)
  • PS3のアプコン
     なつかしタイトルを色々アプコン
     『タイタニック』は最初に出たLB版は問題外として、最後に出たSQ版でも なかなか斜め線が綺麗に出ないソフト。そのくせ斜め線が多い。
     アプコンかけても「完璧」とは行かないが従来の嫌な感じが綺麗に収まっている。
     『ターミネーター2』は、これも初期ソフトは問題外で最後の版で見ると、 金網のゆっくりパンのシーンでけっこう破綻していた記憶があるのだが、 全然平気になっている。
     いくつかのソフトを見ると、アプコン「切」のモードにしても プロジェクターが480P対応なら480iでは無く480Pで出力されているし、 バージョンアップ前のDVD再生画質は大幅にマイルドでもわっとした 画質だったのが、同じ480P出力でも解像感が高まっている。
  • 『マトリックス』DVDをアプコン
     『マトリックス』はHD DVDで発売のようだが、DVDをアプコンしたらどうなの… と思って見ると、さすが最初期のキラーソフトだけあって、最初期らしい 画質(^^;だ。
     当時のWHVのソフトに共通した問題だが、小型のブラウン管でクッキリ 見えるように輪郭強調が激しく、しかも輪郭にモスキートのイズがチリチリ まとわりついて酷い。
     今のDVDレコーダーで4.0Mbpsで録画するより低画質で癖のある絵。
     当時は「低輝度の絵」は液晶プロジェクターでは再現しにくかったので うやむやになっていた「粗」も、今のプロジェクターで見ると悪さが 克明に見える。
     アプコンをかけると、悪さもクッキリ(笑)
     そこで、「フレーム/ブロック・ノイズリダクション」をDVD-Rと 同じ「2」ぐらいの強さでかけると、「輪郭強調」はどうにもなら無いが、 荒さに関してはまあまあ見られる画質になった。
     もとのDVDの画質がかなり悪いので、これはハイビジョンソフトに 買い換える価値がありそうだが、1は見飽きたし、2,3は繰り返し見るほどの 内容で無いので、BOX発売じゃちょっと…
     …という感じだな。
     音は、今聴いてもサラウンドを旨く使っていて良い感じ。
2007.5.30
  • 書評『ゆらぎの森のシエラ』(菅浩江/創元SF文庫)
     1989年作品。この時代にしてはまだ珍しい「バイオ・ファンタジー/SF」 というべきジャンルの作品。
     舞台は中世風の世界。塩で枯れた森、霧に閉ざされた村。
     異形の生物に襲撃される村人と、これまた異形の守護神。
     そこに異形の騎士と狂った少女シエラ。
     なにもかもドロドロした世界だ。
     どのへんが「バイオ」かというと、異形の者たちは敵を食べることで 遺伝子を取り込んで、その能力を我が物とする事が出来るということ。
     主人公「金目」の甲冑は皮膚そのもので、どうやら巻貝の殻の ようなものが出所らしい。
     本文の中に挿絵は一切無いけれど、ビジュアルイメージ的には 『デビルマン』的なオゾマシイ感じが匂う。
     少女シエラは最初は「狂った少女」として登場するが、これも 色々なものを食べる内に世界の原理を思い出しつつ美しい紫の瞳を持つ 女神に成長する。
     ラストシーンは、映画にしたらなかなか美しそうなロマンと バイオレンス。
     ちょっと読みにくさを感じたが、常にビジュアル的なイメージを 喚起される(東映特撮っぽい)作品だった。
2007.5.29
  • 現在Amazonで購入可能な次世代ディスク(タイトル数)を眺めてみた
                ブルーレイ HD DVD 
    外国映画          101   71
    日本映画            -    7
    アニメ             24    5
    ミュージック       15    9
    お笑い・バラエティ  7    9
    キッズ・ファミリー  7    -
    その他             19    8 
    --------------------------
    合計              173  109
    
     1.6倍の差がある。でも、BDでしか発売しない映画会社が複数あるのに、外国映画が30タイトルしか 違わないのは意外かも。
     逆にHD DVDのアニメが5本しかないのは少なすぎ。でもBDにゲーム機(PS3)ユーザー が圧倒的に多いことを考えれば自然な成り行きかな。
     BDはまだ「日本映画」が無い。
     昨年度は日本映画の興行成績が洋画を上回ったわけで、私も気になる作品は 色々ある。まあ今のところHD DVDで発売されている邦画作品には 興味ないんだけれど、例えば『フラガール』のハピネット・ピクチャーズは現在は HD DVDでリリースしている。お願い、BDで出して!
  • 久しぶりにRD-X3に障害 "ERR-0C"
     "ERR-0C"…取り説に無いコードだ。ネットで検索してもメーカーFAQにも無い…。
     もうどうでもいいや…東芝なんか…
     RDシリーズの問い合わせ窓口(0 5 7 0 - 0 0 - 0 2 3 3)は何故か有料。
     100%動かないなら直接修理に出すし、ただの質問で有料なら絶対電話しない。
     しかも、HP上で一文字空けにしているのは、検索に引っかからないためのワナか?
     東芝家電修理窓口(0120-1048-41)でも受け付けてはくれるらしいが、こっちは 話が通じないとか。
  • ネットを検索していたらRD-STALL というページがあった。いいタイトルだ。皆さん苦労している(^^;
  • PS3のDVDアプコン
     フレーム/ブロックノイズリダクションは「切/1/2/3」が選択できるが、 デフォルトは、DVD-ROMで「切」DVD-Rなら「2」と自動的に切り替わるらしい。ちょっと賢いな。
     色々なDVDを再生して他の機器(RD-X6の1080i出力)と比較してみると、解像感よりも ビデオ的なチラチラが無く、落ち着いたバタつきの無い絵になるのが強みと見える。
     DVDのアプコン機能をONにすると、PS3のファンの回転速度が上がる。
     Cellの計算能力全開という感じか。
2007.5.28
  • 書評「太陽の簒奪者(さんだつしゃ)」(野尻抱介/ハヤカワ文庫JA)
     アニメ『ロケットガール』で出会い、小説「沈黙のフライバイ」で 新たな才能との出会いだと確信した野尻氏。「沈黙のフライバイ」では、 その読みやすさから「ライト・ハードSF」と呼ぶべきだという感想を抱いたのだが この「太陽の簒奪者」は、異星人とのファースト・コンタクト というテーマに徹底的にハードに取り組んだSFだ。
     私の学生時代(1980年代)には「第五世代コンピュータ」プロジェクトを代表として 人工知能研究が 注目を浴びていて、大学の研究室では、LISPだPrologだと人工知能言語を捻り、 個人的には、芸術的な感動が数値的に評価、合成できないものか…などと本気で 考えていた。
     人工知能研究華やかな時代に情報工学を学んだ世代として、「知性とは何か」を問う SFは今でも私にとってもっともエキサイティングなジャンル。
     スペースオペラは別にして、現代SFでは「異種知性体」というのは、まず意思の疎通が出来なくて当たりまえ、として描かれることが多く、逆に会話が通じるとすれば何か余程のわけがあるというものだ。
     現実の科学的トピックスとしては系外惑星の発見が相次ぎ「地球外生命が存在する可能性は高まっているが、電波望遠鏡を使った地球外文明探索(SETI)は、なんの成果も無いまますっかり下火になる一方。異星の隣人は無口らしい」 という認識はすっかり定着しているのではないか。
     野尻氏のSFは「沈黙のフライバイ」も本作も、無口な異星人(文明)といきなりフィジカルなコンタクトしてしまうのは、そんな現代の科学的状況が土壌になっていると思う。つまり、現代科学界のムードそのものだ。
     ネタバレしては詰まらないので結論には一切触れないけれど、タイトルの「太陽の簒奪者」というのは、ある日「水星」に出現したマスドライバーから発射された物質が、見る見るうちに太陽の黄道面を取り巻く帯状の構造に成長し、やがて幅を広げて成長したそれが地球にとって永遠の夜をもたらすことが判明する。…というオープニングの状況を指している。  物語はそのリングの正体を研究するところからスタートするのだが、この描写の緻密さが素晴らしい。
     リングといえばL.ニーヴンのリングワールドを筆頭として既知のアイディアではあるし、その素材が「ナノマシン」であるというのも、珍しくは無い。
     だが野尻氏の緻密な書き込みは、SFというより、科学雑誌で最新トピックスを読むような実体感がある。
     ナノマシンなど、たいていのSFでは単なる「魔法の粉」の代用品として使われて、どちらかと言うとファンタジー属性だと思うのだが、この作品の中では「植物の細胞」のようなものが「遺伝的プログラム」で制御されて「マクロな構造」を組織しているという設定で、今の科学の延長で実現できる見込みは薄いにしても、高度に発達した科学の世界で想像できる仕組みが緻密に描写されている。
     一方「リング」そのものも既に有名なアイテムだけれど、これが「薄膜が光の圧力で位置を保っている」仕組みはなんだか先端的で面白い。
     リングが太陽に対して公転していないことが、後でちゃんと意味を持ってくるのも「腑に落ちるSF」を構成する要素だ。
     リングの正体があきらかになった後は、人類と全く異なる知性がいきなり太陽系に向かってやってくる話。
     こいつが、「現在接近中」という傍証はありながら、どんな呼びかけにも応えずただ黙々と宇宙を飛んでくる不気味さが良い。
     高度に発達した恒星間文明は、果たして敵か味方か。定番のテーマにがっつり取り組む科学者の試行錯誤を見守るのは、推理小説的な感興がある。
     結局のところ異星人の正体も、存在形態も、奇想天外というよりは、最新の科学トピックスやSF的にオーソドックスな手法の組み合わせで理解できるように書いてあるが、「一つのオリジナル」に命を吹き込むためには、これだけの「リアリティの地層」が必要なのだ、ということが理解できる。

  • アップスケール対応のPS3「1.8」ファームを検証する−DVD画質は大幅向上。強力なマルチプレーヤーに (AVWatch)
  • 専用プレーヤーを超える「PS3」アプコンの秘密「“Air”BD版と同レベルを目指した」(AVWatch)
2007.5.27
  • 上映会二日目
     実は半徹夜である(笑) 一夜明けて最新BD映画ということで、 『パイレーツ・オブ・カリビアン1,2』を見た。
  • BD『パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち』鑑賞 ★★☆(買って満足+)
     一作目はWOWOWで見たことがあって放送でも驚くほど綺麗だったけれど、放送はコントラスト 重視で、Blu-rayはさらに繊細さが加わった印象だ。
     「映画として自然」な感じであることが、なかなかたいしたものなのだと思う。
     WOWOWで始めて見たときにはジョニーデップの顔が、スマスマでパロディーをやっていたキムタクに 見えておかしくて仕方なかった(^^;のだが、BDで改めて見るとやっぱり別人だな(笑)
     二度目ということも有るけれど、これは目の周りの印象がはっきりしていることが大きいのかも。
2007.5.26
  • VPL-VW100のランプが…
     現在1500時間を越えたところだが、再点灯時に、パチパチ言ってうまく点灯しない ことが増えてきた。
     買ったときからイマイチランプが不安定なことがあったのだが、規定の点灯時間を前に 点灯ミスが増えてくるとはどうもハズレを引いたような。
     まあ、色見の変化は感じないので、スタートすれば後は問題ないのだが。
  • 初HV版 WOWOW『スターウォーズ・エピソード4,5,6』上映会開催
     ランプの調子が不安な中ではあるが、歴史的な放送を一人で見たらもったいないと思い、 SW好きの友人を招き、上映会を開催した。
     『スターウォーズ』は、「帰宅すると毎日『スターウォーズ』か『ターミネーター2』」 と妻が回想するくらい、ホームシアターに取り組むそもそものきっかけになった作品で、 TVサイズのLDに始まり、LB版ワイドLD,5.1ch特別編LD-BOX、特別編DVD-BOX、 オリジナル版付き単品DVDと、何世代も買い換え続けてきた作品でもある。
     プロップ展示会で撮影に使われた本物のミニチュアを見て
     「いつかこの緻密な模型をハイビジョンで」と、何年も願っていた。特に スター・デストロイヤーとか、ミレニアムファルコン号とか。
     さて、その『エピソード4』が素晴らしかった。
     すでに『エピソード3』のハイビジョン放送で、超高画質の宇宙船は見ているわけだが、 やっぱりあの純白の戦艦の登場シーンは感動的だ。
     妻は冒頭の遠近感スクロールが始まったところで「ねえ、星多い?」とか言って ツボを突いている(笑)
     R2D2とC3POのヨゴレ具合も、ハイビジョンならではのリアリティーだなぁ。
     見慣れたシーンの全てが新鮮でドキドキする。
     作品別に言うと、もっとも高画質なのが『4』で、『5』『6』と進むにつれて、 フォーカスの甘いカットが多く感じたが、恐らくそれは特撮の多重合成のために オリジナルネガの段階で解像度が劣化しているのだろう。
     逆に言うと『4』は、特撮的にはシンプルなのが、 画質に対しては有利に働いたのだろう。
     特別編の追加カットに「甘さ」を感じるのも多々あったので、もしかすると Blu-rayで発売される時にはもう一度手を入れたものが作られる可能性も 有るかも。
     フィルム撮影のオリジナルなシーンとCGで合成しているシーンの質感の違いも、 DVDではそれほど大きくなかったギャップをハイビジョン放送では感じる。
     もちろん、CGとデジタル撮影の『エピソード3』も素晴らしいのだが、 『クラシック三部作』の質感はタトゥーインの砂漠のざらっとした質感込みで 記憶にインプットされている感じだ。もちろん今LDの画質で見たら言葉に詰まると思うが…(^^;
     いずれにしても、30年前の作品がこんなに美しく蘇えったのは感動的だ。
2007.5.25
  • 「かないまる」氏のページ 「PS3ファームウェアver.1.8解説のページ」が公開された
     SACDの音質を劇的に向上させる改善が組み込まれているそうだ。
     DVDのHD化出力に関する記事もある。これは必見。
     昨日(24日)の日記に『スターウォーズ(4)』でアプコン機能を試して
    「スターデストロイヤーの面に見える曖昧さ(たぶんブロックノイズ)も、 綺麗な面になっているになっているし、細かな溝もくっきりする」と書いたが、 実はちゃんと画面の情報は残しつつブロックノイズを消す処理が作りこまれているのだそうだ。
     さらに「斜め線を検出して最適化する処理」もあるそうで、これが スターデストロイヤーの表面の細かなラインがくっきりした理由になっている らしい。
     単純に拡大処理をやっただけでは有り得ない画質向上が認められるので、 処理の内容が気になっていたのだが、オリジナルデータを要素ごとに最適処理を かけて合成出力をするという凝った処理をしているとは、凄いぞPS3。
  • 記事の中に「アニメも自信あり」とあった。
     『1stガンダム』ではそれほど差を感じなかったので、DVD-Rに録画した 『エヴァンゲリオン』でRD-X6による1080i出力と比較して見ると、これは良い。
     元の画質に難があるほどセルのツルッとした質感などに違いが出るようだ。
     オープニングで見える壮絶なブロックノイズも、実にうまく処理してくれる。
     ブロックノイズのカコカコしたエッジは消すのに、元々 「解像度が低いコンピュータ画面を表現した絵」のカコカコした絵はくっきり四角く 見えるのだから良くできている。
  • フレームノイズリダクションという機能もある。
     原理は、前後フレームの差異(差分)を調べてノイズ成分を検出し、除去する
    というもの。
     背景の「ざわざわノイズ」に効果があるそうだ。

  • 書評「データはウソをつく」(谷岡一郎/ちくまプリマー新書)
     最近「新書を売るのは刺激的で面白いタイトルだ」って感じだが、この本は中身も濃い。  タイトルは「データはウソをつく」だが、内容は「正しい社会調査の方法」で、 社会学系の学生の心得を一般向けに噛み砕いて説明した内容。
     その上で「誤った方法」「悪質な方法」としてデータでウソをつく例が 紹介されている。
     マスコミはTVであれ大新聞であれ、結局のところ送り手に「客観的事実」は無く、 全てのデータは「報道姿勢」のフィルタで歪められている。社会科学のデータで 客観的に正しいといえるのは至難だと思ったほうが良いくらいだということだ。
     しかし、受け手である我々が正しいデータの取りかたや、歪曲の方法を知っていれば、 真実に近づく手がかりになる。
     この本では、意図した結論を引き出す設問の立て方のテクニックから、 金銭・人間関係が真実を隠蔽してしまうケースまでマスコミの問題を幅広く 扱っている。
     私たちが受け取るあらゆる情報が、この本が指摘する歪曲と無縁でないのは 確かだと思うが、ちょっと勉強すれば、その情報が「真実」からどのくらいの距離にあるか、 どちらの方向にバイアスがかかっているかを推定できる。
     送り手の意図とは別に、受け手が歪んでいる場合も多い。
     人間は自分にプラスになる情報ばかり集め、都合の悪い真実には目をつぶることが多い。
     例えば何か新製品が買いたいとき、webで絶賛しているページばかり検索してしまうとか。
  • 書評「計画力」を強くする あなたの計画はなぜ挫折するか(ブルーバックス)
     日本にPERTを紹介した筆者が、「人生設計」くらい大きなテーマに適用できるくらい、 「計画が挫折する理由」を具体的にわかり易く解説している。
     計画を技法としてではなく、人間としての弱点が判断ミスを生んでいるという 理解で説明しているのがいい。
     「そんなことはわかっているのだが…」という話は多いが、 逆に痛いところ突かれている感がある。
2007.5.24
  • 書評「人が集まる!行列が出来る!講座、イベントの作り方」(牟田静香/講談社+α新書)
     最近はイベント主催者になることもご無沙汰だが、なんとなく読んでみた。
     著者は「男女共同参画」の教養講座の類を企画して、チラシの作り方や、参加者の 集まりやすさに配慮することで、いつも定員割れでサクラを動員していた講座を、 数倍の倍率をだすまでに持っていった人。
     だからとても実践的に、人が興味を持つポイントをつくコツを教えてくれている。
     直接イベント主催者にならなくても何かに役立ちそうな気がする本だった。
  • 書評「宮崎アニメの暗号」(青井汎/新潮新書)
     宮崎アニメの各作品について、背景となっている思想、下敷きになった映像作品、 文学作品を列挙して類似性を書き連ねた本。
     大きくは、宮沢賢治、スペイン(映画)、中国思想、ケルトの伝説など(反キリスト教的な) 様々な思想に影響されているとする。
     作品ごとに「○○のこのシーンは××のこのシーンだ」とかなり具体的に 指摘している。
     私は宮崎作品はDVDで何度も見ているし、青井氏が持ち出す各種思想、先行作品の類は 「○○新書」などの 一般教養書のレベルではほとんど読んでいるので言わんとすることはわかる。 ファンタジー好きならスペイン紀行文学のネタ以外はほぼ、一般教養のレベル だと思うし、私はスペイン好きなので、堀田善衛の著書にもなじんでいる。
     そういう前提で、この本の内容は「○○は××だ」という指摘は結果の類似性 としては認められるが、では「監督の意図は青井氏の指摘の通りなのか」という検証が 不十分だと思う。ようするに、筆者の論とそのへんのネット書き込みとの 違いが見えない。
     「○○の暗号」というタイトルも、凡百の「トンデモ本」を連想させてよろしくない。
     結果的に、個々の類似を指摘する章はノリノリなのに、まとめの章に入ると 何が言いたいのか空回りして不鮮明になる。
     読み応えはあるが、微妙な読後感。

  • PS3のファームウェア ver1.8 アップデート
     来た!!
     目玉はDVD/PS2ソフトの1080i/Pアップコンバート出力
     さっそく『スターウォーズ』でアップコンバートの効果を確認して見ると、 1080出力の方が明らかに「輪郭」が細くすっきりした映像。
     スターデストロイヤーの面に見える曖昧さ(たぶんブロックノイズ)も、 綺麗な面になっているし、細かな溝もくっきりする。
     これは意味のある改善だ。
     アニメ『機動戦士ガンダム』では通常画質との差は小さい。
     もともとの解像度(輪郭)が、カリカリしていないせいかな?
2007.5.23
  • 発注していたスポットライト(松下電工 NL02667B)3灯が届いた
     さっそくプロジェクターの背後の壁にある『スパイダーマン』と『スターウォーズ』の ポスターを照明するようにセットしてみた。
     イメージ通り、素晴らしい!
     あとは明るく美しくなったインテリアにあわせて部屋を片付けるだけだな〜(^^;;

  • Blu-rayディスク届く
    • BD『パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち』
    • BD『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』
    • BD『007 カジノロワイヤル』
     長いこと見たいBDが無い状態が続いていたけれど、今月から毎月続々だ。
  • BD『007 カジノロワイヤル』鑑賞 ★★ (買う価値あり)
     ストーリーは007最初のミッションを描いたもので、同名の旧作がパロディー作品だったの と異なり、極力原作に忠実に脚本を書いたという。
     そのミッションはテロリストの捜査として始まるのだが、爆破事件の実行犯を追う内に、 爆弾テロと連動して株を動かし、テロリストの資金を運用して儲ける人物に行き当たる。
     ボンドが新型旅客機に対する爆弾テロを阻止したことで資金の運用に失敗し、テロリストに 返金する事が出来なくなった犯人は「カジノロワイヤル」で一発当てて返済する計画に出た。
     これを察知したMI6は、国家予算をボンドに託して大勝負に出る。
     …という話でタイトルの『カジノロワイヤル』だ。
     ボンド最初のミッションということで、キャストは若返りをはかり、ボスの"M"以外は 全面的に入れ替わっている。
     その若いボンドが良い。
     毎度お馴染み「冒頭の捕り物」は、爆弾犯をボンドが追いかけるのだが、南国リゾート地の 大使館、茂み、建設中のホテルなどを舞台にひたすら走りまくる。それも、まるで重力など 無いかのように壁をよじ登り、屋根を走り、クレーンによじ登り、ダイブして…と、 徹底的に肉体派のアクションが展開する。銃撃や、ラストには重機を使った突入もある けれど、基本的には冒頭の20分間、全力で走りまくり。
     今まで007の冒頭ではカーチェイスを基本として海や山や、様々な追いかけっこがあったが、 「走る」というのは、予想外に燃える。若いテロリストのダンスや器械体操のような 軽い身のこなしと、パワーで迫る007の対比はほとんど「アートだ」と思った。
     本題であるカジノでの勝負(ポーカー)は、これとは対照的に「静」の緊迫感。
     作品中のポーカーは、かなりギャンブル性の高いルールのようだが、それでも ボンドは「ポーカーは偶然のゲームではない」と言い切る。
     相手の表情や癖を読み解き、掛けを吊り上げてくるのがブラフか否かを見抜くことは もちろん、リアルタイムにカードの揃う確率計算をこなして、勝負の結果には 絶大な自信を持っている。
     何時間もかかる勝負の間には、休憩時間に殺し屋に遭遇したり、 飲み物に毒を盛られたりと、アクションシーンにも事欠かないが、 ポーカーの心理的駆け引きで画面を持たせてしまう空気作りは、役者も監督も たいしたものだ。
     勝負が決まってやっつけて、捕まって助けられてetcでラストっぽくなっても 「まだ30分も残っているな…」と思ったら、きっちりどんでん返しはある。
     2時間24分、まさに隙の無い作品になっていた。
     ボンドは新米ということもあり、やりすぎで無茶苦茶だ、と管理職"M"が 顔をしかめるほど積極的に動き回る。与えられた仕事に求められた以上の成果を 出す、ヒーロータイプの熱血野郎で私は大いに気に入った。
  • HV作品としての『007 カジノロワイヤル』
     映像はAVCフォーマット、音声はリニアPCM
     我が家ではまだリニアPCMのマルチチャンネルに対応していないので DD5.1chで聴いたけれど、さすがに効果音は緻密で丁寧だ。
     映像は冒頭のボンドが"00"ナンバーに格上げされる為の暗殺シーンが粒子の粗い モノクロで表現されているのだが、銀のザラっとした質感がきちんとデジタルっ ぽくなく再現されている。
       暗部も黒く潰すことなく情報量多く仕上げられているのが好印象で、 最近の一部のデジタルアニメほど極端に鮮明感を強調していないところが 逆に自然な遠景の細やかさなどに繋がっているように見える。
  • ドラマ「セクシーボイスアンドロボ」第7話が放送中止
     立てこもり事件を題材にしている為、先日起きた事件に配慮して中止だと。
     「被害者感情に配慮して」などという理由があるのだと思うが、ドラマが 人間の世の中を扱っている以上、犯罪に限らず、現実の事件を想起させるシーンなど 無数にある。
     犯罪の他に虐め、難病、虐待、学級崩壊、事故、借金、離婚結婚出産不妊何でもあり。
     あるドラマの特定のエピソードが、同じような経験を持つ人に不快感をあたえ、 トラウマを刺激するなど、いつでもどこでもある。
     私だって不快で不謹慎でトラウマティックで「こういうドラマは見ない」という 作品はたくさん有る。
     しかし、ドラマ制作側に信念があるならば、あとは見る側の問題だ。
     放送自粛してしまうのは「このドラマには意義なんか無い」と降参している ようなものなのではないか。
     事件関係者はそもそもドラマなんか見ている場合じゃないわけだし、イヤなら見ない。 第三者が放送局や新聞に投書したりなどは、そういう人こそ「やじうま根性の暇人」 だと思う。非難するためにわざわざドラマ見るなんて、神経を疑う。

  • 25金2340★スターウォーズ4,5,6(初HV放送)
     WOWOW 予約投入!
     ↑忘れている人のために書いておこう。

2007.5.22
  • 書評「常識の世界地図」(21世紀研究会編/文春新書)
     世界のマナー・タブー・常識などについて広範に紹介した書。初めて知る事も多くて なかなか楽しめる。巻末に大量の参考文献が掲げられていることから、編者が 直接外国で経験した事が書いて有るわけではないようだが、代わりに広範な知識が ぎっしり詰め込まれているので、飽きない。詳しく知りたい項目があれば参考文献を直接 読むのがいい。
     私が面白いと思ったのは例えば、着るものの「色」について、 「ラテンアメリカでは女児のおしゃれ着といえば白のワンピース」とか。
     映画『ウェスト・サイド・ストーリー』でマリアが初めてのダンスパーティーに行くのに 白いドレスを嫌がるシーンがある。そこに「私は子供じゃないのよ!」という主張が 込められているとわかると、ちょっと楽しくなる。
     アメリカでのダンスパーティーには成人としての通過儀礼の意味がある事も(この本の 情報から)考えてみると、マリアの気持ちはなおさらはっきりする。
     堅苦しくなる必要は無いと思うが、外国に旅行した時に 無用な不快感を与えたり、「田舎物」と軽く見られないためには、そこそこ勉強した ほうがいいのは確か。場合によっては思わぬ行動でいきなり逮捕されることもあるわけだし(^^;
     最近TVには日本人より日本に詳しい外人タレントが幾人もいる。
     昔のバラエティでは外国人がトンチンカンなことを言うのを笑っていたようなものが 多かったけれど、お箸が上手に使えたり、「日本人でも出来ない人が大勢居るのに」 なんて美しい振る舞いをしたりすると、やっぱり一目置きたくなる。
     世界の常識を知っていると、コミニュケーションに役立つ…なんていえばなんだか 偉そうだが、「外国映画を見で理解できるシーンが増える」というだけでも 楽しいことだ。
  • 日本に暮らしていて、冠婚葬祭以外特別なマナーを気にする機会は無いけれど、 喫煙マナーのなっていないのは目に余る。
     今日もふと通りかかった千代田区(路上喫煙禁止)の公園のジャングルジムの 周りに大量の吸殻が落ちているのを見て呆れてしまった。
     子供の遊び場に吸殻を捨てる行為は、たとえ禁煙地区でなくても非常識だろう。
     新宿区(規制なし)と千代田区(路上禁煙)を跨ぐ橋でタバコを投げ捨てる人も大勢居る。 彼らがどういう気持ちなのか本当に不思議だ。シンガポールなら逮捕される。 彼の国ではチューインガムなど持っているだけでNGだそうだ。
  • 「焼肉ランド まるたけ」(御茶ノ水)で食事会
     何度か行っている店だが、今回は全面的にお勧めの黒板に勧められてみた。
     久しぶりに贅沢な気持ちになった(^^) 一品がそれなりに高いのだが結局 一人5,000円程度に収まったし、三人で行って「高くて枚数の少ない肉」は ちゃんと人数の倍数(3 or 6枚)で出てきたのがえらいと思った。
2007.5.21
  • 「フレデリックコンスタント」ってどうよ?
     手ごろな金色時計の候補として。このメーカーは文字盤側からテンプ周りの見える 「ハートビートマニュファクチュール」という機種が雑誌などでは大々的に プッシュされているが、日本で言ったらSEIKO SPIRITメカニカルくらいの価格帯の 機種も出している。
     渋い文字盤デザインの機種が多いが、もともとは「ブレゲ」の文字盤制作を専業にしていた 会社ということで納得だ。
  • アド街で紹介された浅草の居酒屋 …特に山之宿(やまのしゅく)はよさそうだ。
     店主が昼は現役の鳶の頭ってのが不思議な店だ。
2007.5.20
  • LDの生産が全世界で終了。最終プレスは川中美幸(オリコン)
     LDカラオケ用はまだ生産していたのですな。まあカラオケも通信カラオケに移行してるし。
     この記事に歴代LDランキングが載っている。
    1位:T2(シネスコ版)、2位:タイタニック、3位:もののけ姫、4位:ファンタジア、 5位:ジュラシックパーク…ここまで持っている。
     6位,10位はなんと「エヴァンゲリオン」
     7,8,9位は「インディペンスデイ」「スピード」「トゥルーライズ」
     9位は持っている。
     ちなみに1位17.5万枚〜10位7.8万枚
     ランキングは1990年から2000年まで。フォーマット自体は1982年頃からあったと思うが。
     そして、ここに上がったソフトの半分はやっぱりBlu-rayでも買うかな。
  • 「禿禿祭」鑑賞(WOWOW)
2007.5.19
  • HV版『ライトスタッフ』鑑賞(BS-hi) ★☆ (一度は見とけ+)
     米国の宇宙開発のドキュメント映画で、アポロ以前の話。
     空軍のテストパイロットが主人公なので、ロケットには乗らず「世界一速い飛行機」に こだわった男も描かれているのが面白いね。
     内容の面白さは折り紙付きだが、繰り返し見たのでそろそろ満足。十年は見直さなくても 良い気分では有る。
     「何度見ても面白いな〜」とまで行かないのは、登場人物が案外「仲間内の友愛」で 小さくまとまっているからかも知れない。ある意味「プロジェクトX」の方が、 感動的に盛り上げているような所があって、『ライトスタッフ』は広がりが限られて いるように思う。
  • スポットライトを発注
     結局「松下電工 NL02667B」3本。
     そのほかに、ピアノの譜面を照明するためのランプを自作することに。
     要するに、壁面から少しはなれた位置に、ランプをアームで迫り出すような構造を作ろうという計画。
     ワイヤーとピアノ線のテンションだけで華奢に作るイメージ。
2007.5.18
  • 書評「日本沈没」〜映画2006版と対比して
     1973年3月に出版されたこの作品は、瞬く間に流行語、社会現象になって、 同年12月に正月映画として公開。さらにTV版、ラジオドラマ版が作られるという 大ヒット作になった。
     私は当時わずか10歳だったけれど、父が買った新書版を読んで、今回文庫版を改めて 読んでみて30年以上経過していまだに記憶に残っている文章の多いことに驚いた。
     1964年の「東京オリンピック」で、世界に戦後からの復興を印象付けてからわずか10年余、 何もかもが右肩上がりだった時代で、景気が良ければ逆に漠然とした不安も意識の 底に薄く淀むような、そんな時代だったかもしれない。
     本書の中で活躍する男たちは、戦災を経験して焼け野原から今の日本を再建してきた という記憶を持った人物が大勢登場する。前半の京都、東京の大地震を経験するあたり は特に、このくらいの震災はなんとかはねのけて頑張るぞ、という前向きな強い意志が そこかしこに溢れている。
     今では彼方に霞んでしまった「日本人の生命力」がこんなにも輝いていることに 改めて感銘を受けた。
     「2006年版の映画」と比較すると色々面白い。
     一番大きな違いは、小説は学会のアウトサイダー「田所」が日本近海の底に異変を見つけて秘密裏に それが日本にとって何を意味するのか調べるところから始まるのに対して、映画は 「日本は沈没します」と、米国の権威ある学会が発表して公知の事実とされるところから始まるところ。
     小説では事実が国民に明かされるのはページ数にしては75%くらいまで進んでほとんど 終盤になってから。つまり、映画は「小説の最後の25%」に前説をつけたものとも言える。
     日本沈没はハードSFだ。「地球物理」をテーマとしたSFはそれまでほとんど無かった のではないか。火山の噴火を扱った「災害小説」や最近では地球温暖化を扱った「環境問題小説」 は存在するが、大規模な地殻変動を直接テーマにしたSFはほかに例を見ない。
     1973年当時はすでに忘れられていた「大陸移動説」がようやく再浮上して科学的に 根拠が見つかり始めた時代で、現代のバイオテクノロジーやナノテクノロジーが盛んに SFのテーマになっているよりもまったくマイナーな科学分野を発掘して、まだまだ 未開拓の部分をSF的にアレンジしたものだ。
     だから、どういう仕組みで日本を沈めるのかということが、科学者の調査の描写や 図解を交えて詳細に描かれていく。ここは映画ではほとんどさらっと流されている。
     映画版で日本沈没のメカニズムとして使われた「メガリスの崩壊」は、 最新の地球物理学で実在が確実視されている最新理論という点では、本家の アプローチに近いものがあるが、図上で事実として説明されるだけに終わっているのは 残念だ。
     実際にはメガリスの崩壊は過去地球規模の大噴火、気候変動の引き金となり生物種の 大量絶滅の原因となったと思われていて、科学としては相当面白いネタではある。
     着眼点は素晴らしいから、映画もじっくり膨らませて面白くなる可能性は有ったと 思われる。
     科学者の活動の裏では、秘密裏に政治経済の分野で日本人の避難計画が進んでいく。
     これも、前半科学者の活躍以上に詳細に書き込まれている。だが映画では政治の問題も 極めて簡略化されている。
     小説のリアリティーを支えているのは、災害の描写の克明さだ。
     小説では京都や東京など、大都市圏がかなり早い段階で大震災に見舞われて壊滅していき、 首都機能の麻痺が問題にもなるのだが、映画では北海道と九州の大噴火から始まって、 東京には地震が頻発するけれど、まったく壊滅には程遠い。
     小説の記述は、戦災による焼け野原を経験した作者だから書き込めたリアリティーや 人間心理の細やかなところが素晴らしく、迫ってくるところがあるけれど、映画は 山が爆発したり大地が裂けたりという描写をコンピュータで描くのは簡単だけれど、 流石のCGも、日本全国津々浦々の都市が崩壊していく様を書き込むのは大変すぎて 「逃げた」と言われても仕方ないのではないか。
     日本が沈む…というのに、下町の小さな居酒屋が最後まで健在で主人公たちが まったり生活しているのでは、まったく危機感が浮かび上がってこない。
     映画が「日本沈没」を阻止してしまったのにも驚いた。
     映画の政治家が「どうせ半分くらい死ぬんだから、難民受け入れの定員はこの程度 確保できていれば問題ないんだ」などと開き直っているのに対して、小説に登場する 人々は最後の1人まで助け出そうと必死の救助活動を展開して、救助隊の犠牲もまた 増えていく。
     日本と一緒に沈んでも良いと思っている老人たちも印象的だし、若者たちは やっぱり考え無しに立ち入り禁止区域に潜り込んで迷惑をかけるのも居る。
     そんな人間ドラマが延々と展開していく。
     そこに、同胞のために命を懸けて働く人たちの尊さを感じる。
     映画も「同胞のために命を懸けて働く人」が描かれるのだが、 地道な救出活動ではなくて、日本人の半分が沈むならば、沈没そのものを食い 止めて見せようという大技だった。
     小説のエピローグは日本と共に沈んでゆく人たちの心情と、海外に散っていった 日本人の行く末を案じて、第二部の展開を思わせる余韻のある話になっているが、 映画は「命を懸けて日本の沈没を防いだ英雄の賛美」で終わっている。 ズバリいってアメリカ的だ。
     緻密に構築した舞台の上で、人がどう行動するかをシミュレーションしていく のがハードSFであり、日本沈没は徹底して真面目に書かれている。
     人間の行動がリアルだから、これが社会現象になるほど読まれたのだろう。
     そこには戦後に復興をやり遂げた日本人の自然な愛国心が溢れている。 失われていく国土と人間、有形無形のあらゆるものに対する優しさがある。
     SFだからこそ、日本人を描くことに成功した傑作なのじゃないかと思う。
2007.5.17
2007.5.16
  • 『シムソンズ』鑑賞 ★☆ (一回見とけ+)
     カーリング映画。ラストは涙が出るほど爽やかだった(^^;;
     ずいぶん前のことになるが、北見〜常呂町に旅行したことがある。そのときは カニを食べるのがメインイベントで、カーリングのことなんか何も知らなかったんだけど、 夏の終わりでバスの窓を開けるとタマネギの刺激的なにおいがするのね。
     見渡す限りタマネギ畑でな〜んにも無い。この映画をみて「あ〜同じだ」って ちょっと懐かしくなってしまった。
     ストーリーは友情も恋愛もべたついたところが無く、カーリングに打ち込む姿が 爽やか。ラストは感動で思わず涙が出た。
  • 映画を見て気になったので『日本沈没』の原作を読み始めた。 30年前に読んだ本なのに一つ一つのフレーズを結構覚えている。
     こんなことはめったに無い。やっぱり、衝撃的だったんだなぁ。

  • スポットライトの検討中
    やっぱり一番シンプルなこれか(松下電工 NL02667B)→
    あるいは、ランプ部をカバーした NL02653B か。
  • つっぱり棚を再組み立てした
     ガチガチに詰めたのに、やっぱり本を入れると緩んでくる。やっぱりフローリングが やわやわなのか?
2007.5.15
  • SEIKOの新製品を二つ見てきた。
     一つは表からテンプが見えるデザイン(実売14万)中身は8L
     SARL001(青),3(黒),4(茶金)の三機種だが、茶金がネットの写真より大幅にカッコいい。 これは一目ぼれになるぞ。ただし、前面に窓を開けるためか「日付」表示が無いのが、 実用時計としては惜しまれるところだ。
     でも最近「3時位置の日付が無い時計」を探していた所なので悪くない。
  • 二つ目は7針ノードをスポーツモデル化したような機種(実売18万)
     SARN001(黒),3(青)の二つ。
     ノードは4S76、メカニカルは4S36、違いは恐らくムーブの装飾くらいだろう。
     GMT針の赤いSARN003(青)がカッコいい。黒モデルは折角多針なのに以外に地味だ。
     GMT針のための24時間表示はGSメカニカルGMT(SBGM001(472,500円))と同じデザインで、 ベゼル(最外周部)にあり、それがスポーティーな感じを強調している。
     インダイヤルは左右対称にレイアウトされた曜日(レトログラード)とパワーリザーブ。 6時位置に、日付。
     「多針メカニカル」シリーズの以前の機種(6針モデル)は、全然購入候補に成らなかったが、 7針モデルは成功だと思う。
     4S36のムーブ搭載モデルの情報が出てから、どんなデザインになるかずっと気になっていたけれど、 4S76のノードが「天球儀」っぽい気品のあるデザインなのに対して、機械の部分は まったく同じレイアウトなのに、全然違うアクティブな雰囲気になったのは驚きだ。
     多針ノードの廉価版という雰囲気が無いのは見事だが、ノードが高いな〜と思っていた 人にとっては代用品にはならないな(笑)
     並べてみるノードの方が好み。
     高いとは思うが、スイス時計で「7針」もある複雑時計になると車が買える 価格なので、SEIKOのCP高いのは確かだなぁ。
  • 以上の機種は、どちらも公称精度+15〜-10秒
     従来機種が+25〜-15秒だったので明らかに価格なりに「上位機種」という位置づけらしい。
     GSの+5〜-3秒には及ばないが、実用的には公称精度の半分程度に収まる事が多いようなので、 一週間に一分以内の誤差で収まるのは間違いない。
     [SEIKOメカニカルのHP]
  • HV版『復活の日』鑑賞(WOWOW) ★☆(一度は見とけ+)
     関東一円で「はしか」が流行って大学が休講しまくっている状況下、この作品を見るのも オツなモノでございます。
     主人公は、南極観測隊の「草刈正雄」
     米国が秘密に開発していた超強力な細菌兵器(ウィルス)が盗み出され、その奪還作戦が 失敗した。
     破壊された容器からウィルスが漏れ出し人類は滅亡するが、ウィルスは低温で活動を 停止するため、南極観測隊の800人あまりが残された人類となる。
     一方、頭がおかしくなった米軍の司令官が、核自動報復システムを起動して死ぬ。
     このシステムは、地震の振動を核攻撃と誤認して作動する可能性があり、草刈正雄は 地震研究の専門家として、近日中に地震が起きることを予測する。
     草刈正雄は米国の軍人と潜水艦に乗り、決死の覚悟でこれを止めに行くが タッチの差で地震が発生し、全米の核ミサイルが発射され、ソビエトとイギリスの核も これに呼応して全地球規模の核戦争が発生。人類は二度滅びる。
     たった一人地下の基地で核攻撃を逃れた草刈正雄は、南極基地を脱出して 核攻撃を逃れた仲間に再会するため、北米から南米、アルゼンチンの最南端を 目指して歩き続ける。
     …という話。
     途中かなりSF的には無理やりだったり、特撮がボロボロだったり、核爆発の 映像がアリモノ(水爆実験の記録映像)だったりと、笑うくらいズサンな ところが多いのだが、ラストに向かって草刈正雄が延々と歩き続ける映像に 感動してしまった。
     マチュピチュの古代遺跡を映画ロケに使ったなんて、他に聴いた事が無い。
     南極のシーンは、実はカナダ、アラスカあたりで撮影しているらしいが、 それでも本物の雪の中での撮影は迫力がある。
     ペンギンもたくさん出演しているので、そこは南半球で資料を撮影したのだろう。 潜水艦もたぶん本物だ。南極観測船は流氷観光船かもしれないが。
     とにかく、特撮はヘボだがロケのスケールは大きくて、ラストまで見たら 「超大作感」がひしひしと押し寄せてきた。凄い。
  • ちなみにSF的には、ウィルスは生きた細胞に取り付いて 初めて増殖するものなので、「マイナス○○度から爆発的に増殖する」なんて 設定には無理がある。
     それにいくら強力なウィルスでも地球人類全て(+すべての哺乳類)の中には 耐性が有って治ってしまうやつが居るはずだ。
     逆に全員が一日以内に死んでしまうほど強力なウィルスだと、 感染した人が移動できないので、アメリカの砂漠の中に点々と住んでいる ような人は感染する機会が無いかもしれない。
     アジア高地の民族やジャングルの奥地に文明と隔絶して生きている 少数民族も居て、これは残りそう。
     そのために核ミサイルの駄目押しが有るのかもしれないけれど、 これも本当にすべてを焼き尽くすかというと、岩山のヒダのような隙間に 澄んでいる少数民族なんかは残りそう。
     だから、草刈正雄が何年もかけて南北アメリカを縦断するうちには、全然 人に会わないという事もなさそうな気がする。
  • HV版『日本沈没(2006)』鑑賞(WOWOW) ★(一度は見とけ)
     監督は日本特撮界の(すでに)大御所、樋口真嗣。
     キャストは ・小野寺俊夫:草g剛
    ・阿部玲子(ハイパーレスキュー隊員):柴咲コウ
    ・田所雄介博士:豊川悦司
    ・山本尚之総理大臣:石坂浩二
     …かわったところでは、京都の高僧:富野由悠季(^^; など
     小松左京の原作は1973年刊行。
     原作は小学生だったけれど、リアルタイムで読んで驚いた世代。 恐らく「大人向けのSF」としては初めて読んだ作品なのではなかったかな…
     同年末には映画が公開されヒットした。これは後にTVで見た記憶がある。
     今回はTBSが20億円の巨費を投じて制作したリメイク。
     なんだか、柴咲コウと草gのラブ&ヒーロー物みたいになっている(苦笑)
     原作が書かれた時代にはなんと大陸移動説、プレートテクトニクスが無かった
     現代ではマントルがゆっくりと対流してその上に乗った地殻がマントルが沈み込む 場所でぶつかり合うことで地殻がゆがみ地震が発生する、ということが事実として 認知されているが、原作の時代は小説に書かれている通り、 「地面の下のことはわかっていない」のだ。
     映画は最新の地球物理を取り入れて、「メガリスの崩落に日本が引きずり込まれる」 という説明になっている。
     マントルと共に沈み込む地殻が溜まった「メガリス」が崩落して大規模な地殻変動が起きる、 という研究は最新科学で、それで日本が沈没するというのはSFだ。何しろマントルが対流する とはいっても実質的には「固体の石」だし、崩落といっても、冷えた石と熱い石のわずかな 体積(=重さ=浮力)の違いで沈む理屈なので、短いタイムスケールでは何も起きない。
     とはいえ、SFとして最新科学の成果を援用して新たな仕掛けを用意したのは 意欲的である。マントルの中で生きている細菌が居るというのも真偽はともかく面白い。
     だが、ラストは原作と異なり「日本が沈没するのを食い止める」という展開になる。
     原作では日本のほとんどは沈んでしまい日本民族の行く末は…という含みを持たせているが、 映画は半分くらいは土地が残って「いつか帰ってこれる」みたいな流れ。
     沈没を止めるために、メガリスとくっついて引きずり込まれる地殻に爆弾でミシン目を 入れてぶち切る…という作戦が実行される。
     「地殻がぶち割れるほどの爆破」をしたら、たぶん映画のように日本が救われる どころか大災害が起きて止めを刺すだろう。
     例えていえば、それは日本列島とメガリスが全力で綱引きをしている、その綱をぶち切ることだ。
     日本列島は思いっきり尻餅をつく。山中にわずかに生き残った日本人は大地震で 全滅するだろう。当然のことながら日本列島全体がリバウンドするほどの地震が起きると、 想像を絶する規模の津波が世界を襲うだろう。太平洋沿岸の都市は尽く壊滅し、 それが日本救出作戦による人災だと知った世界中で暴動が起き、既に海外に避難した 日本人は尽く追われることになるだろう。

     現実のメガリスの落下による地殻変動で何が起きるかは、推測の域を出ないが、 日本は映画とは逆に隆起する可能性もある。
     地殻はなにしろ「石」で出来ているから引っ張り強度はそんなに高く無い。 メガリスが沈む時に、対岸の近くはボロボロ崩れて引きずり込まれることは無いだろう。
     一方、マントルの挙動は水に石を沈めるよりも、つきたての熱くて柔らかい餅に 固まった餅を押し込むのに近い。
     つまり周囲では、沈むメガリスに押しのけられた分だけムニムニっと盛り上がる 可能性が高い。当然流動性の高い溶岩は噴出しまくりだ。

     まあ、現実とSFの違いはともかくとして、このストーリーだと『日本(半分くらい)沈没』 になってしまい、日本的な無常観ただよう物語からアメリカンなヒーロー物語に 大きくシフトしているのは否めない。

  • 特撮は素晴らしい。
     冒頭の爆発の中にヘリが下りてきて少女を救うシーンなど、現実には絶対有りえなくて ツッコミポイントだとは思うが迫力は凄い。
     阿蘇山大噴火も、爆薬を仕込んだわけじゃないんだからあんなドカドカ爆発しないと 思うが超迫力(笑)
     そして、宇宙空間視点から見た沈み行く日本は「大画面で良かった!」と思う 美しさ。ズタズタ、ボロボロで原型が良くわからないほどなのに、これを宇宙から見ると 美しい。その矛盾がツボ。
    本物船舶も素晴らしい
     最新の海洋掘削船がこんなに見られるなんて幸せ(^^) 潜水艇はもぐっちゃうとCGになるけれど。
  • 日本隆起
     なんてことも面白い。
     太平洋プレートがガンガン押し捲ってくると、日本がもっと隆起する可能性もあるわけ。
     そうすると北海道とロシア、九州と韓国、沖縄と台湾、小笠原諸島とフィリピンあたりが くっ付きまくって国境紛争が起きたりする。結構大変。
2007.5.14
  • 書評「沈黙のフライバイ」野尻抱介/ハヤカワ文庫JA
     アニメ「ロケットガール」の原作者であり、こういうライトノベルを書いている人なのだと思って 別の作品を読んでみたらすごい「宇宙ハードSF」なのでびっくりした。
     ただしハード…と言ってもとても読み易い、「ライト・ハードSF」というべき特異な存在。
     つまり、思い切り科学的なんだけれど、一つ一つのネタがシンプルでわかり易い。
     これは面白い才能だ。
  • 書評「狐と踊れ」神林長平/ハヤカワ文庫JA
     たいそう初期の短編集。
     各作品のスタイルがそれぞれに違って、今の作風から見たら実験しているなぁと思う。
     長編シリーズ物の「敵は海賊」の最初の一編が載っているのも、この短編集のポイントが 高いところだ。
2007.5.13
  • はちみつの業界団体、品質検査の結果を届け出ず。サンプル数の10%はまぜ物入りを「純蜂蜜」と不当表示
     はつみつの品質検査をしている業界団体というのは、省庁OBが天下っている 団体なのだそうだ。
     あらゆる場所に役所のOBが入り込んでいることは驚くべきことで、さぞかし 国民の利益を吸い上げているのだろうと改めて感心するが、こういう業界団体は 業者が相互に認証しあうことで「不良業者を排し、消費者の信用を得る」ための ものだと思うが、不当表示な業者と仲良くなっているとは恐れ入る。
     正直な業者の利益を損ねる行為でありながら、検査団体が結果を秘密にして いたのは、「口止め料」でも動いているような印象を受ける。
     「水あめ」で上げ底した「純はつみつ」が多数流通している。
     こうなると「小売店」の仕入れ担当者に厳しい目を期待したいものだ。
  • つっぱり戸棚つっぱらず
     妻が通販で買ったつっぱり戸棚を組み立てたら、なんとも突っ張らない戸棚だった。
     原因は二つ。
     まず床が平らじゃない。フローリングは壁際が固着して、それ以外は防振ゴム でたわむ構造なので、何もしないと内側に倒れてくるように傾く。
     そして「つっぱり棒」が棚の奥行きの真ん中だけに有る。
     これでは、「突っ張り棒と天井の摩擦」しか無い。
     完成品に本を入れたら、自重で隙間が出来て簡単に抜けてしまった。
     正しいつっぱり棚の設置は、棚の下部手前と上部奥で突っ張ること。
     これじゃ使えないので、傾き補正の追加工作するぜ。
     それにしても、「可動棚」が6cmピッチで「固定棚」が最寄の棚から約8cmという 設計は何を考えているのだろう。
     背の低い順に、CD(12cm)、文庫(15cm)、新書/VHS/DVD(17〜19cm)などは、 そもそも3cmピッチになっている。棚が3cmピッチなら入れるものの高さ+1段で 何を入れてもちょうど良い、という世の中の仕組みだが、6cm/8cm混在のへんな 仕様では、何を入れても微妙だ。しかも、一定の高さに出来ない。
     一旦バラして、ドリルで棚穴を増やそう。
     つっぱり金具も、奥側に穴を開けて移動してしまえ!(強度に関する検討必要)
     つっぱり金具の長いボルトが棚の内側に出っ張って、収納の支障になるのも 何とかしよう。
     天井に出来る隙間も穴を増やせばギリギリまで詰められるな。
     既製品を部品に使ったDIYだと思えば簡単だ。
2007.5.12
  • 演奏会 「N響定期公演 第1594回 Cプロ(2日目)」(NHKホール in 渋谷)
     指揮:ローレンス・フォスター
    ブラームス/ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 (Pf:ルドルフ・ブフビンダー)
    ドヴォルザーク/スラヴ舞曲 第1集
     NHKホールに至る通路で「タイ」の観光祭りを開催していて凄い人。全然ホールに 近づけない。で今日は開演が5分以上遅らされていたけれど、それでも間に合わな かった(^^;;
     というわけで、ブラームスは三階席で拝聴。
     「ドヴォルザーク/スラヴ舞曲 第1集」は名曲だが、あらためて聞くとなんだか薄味だ。
     曲の配列もあっさりしていて、最後の曲を聞くと「第二集もよろしくね」と いわれているような気がする。完結感が弱く、続き感がある。
     良い曲なのに後味がモヤモヤするなぁ。
  • そういうわけであまりやる気ないんでチェーン店でいいすか?と センター街の某「東方見聞録」に
     「いや〜どうすればこんなにまずい焼鳥が焼けるのかな〜」と 文句を言いつつ、今考えればあれは昨日焼いた残りを冷凍して電子レンジでチンした だけだな〜、秒速で出てきたもんな。
     塩焼きなのに、塩味無いし…。別途タレ味のツクネを頼んだら、これも秒速で出て きた。明らかに電子レンジだな。
     「お客様ハガキ」をもてあそぶ連れとダラダラしつつ、次は煙にまみれるような 焼き鳥屋に行こうと決意した。いや…、クラシックのコンサート帰りとはマッチしない けれど(笑)
  • 何故こうなるかというと、居酒屋で長時間話をしているとうるさくて声が 疲れるので、なるべく静かで安い店を希望しているからなのだ。
     まあ、高級で(高くて)静かな店ならいくらでもあるだろうが、それじゃあ 当たり前すぎる。
     でも、静かで安い店は「不味くて人気が無い店」率が高いね。あるいは、 味なんか問わないお忍び系か。
     渋谷以外なら「安くて旨くて大人の店」は無くも無いのだが。
2007.5.11
  • 演奏会 「薔薇の中の薔薇〜スペインの700年」 波多野睦美 歌曲の変容シリーズ 第3回(王子ホール in 銀座)
    波多野睦美[メゾ・ソプラノ]
    つのだたかし[ウード、ビウエラ、バロック・ギター、19世紀ギター]
    曲目:
    ○M.コダス(12~13c):ビーゴの海に立つ波よ(カンティガス・デ・アミーゴより)
    ●アルフォンソ賢王編(13c):薔薇の中の薔薇(聖母マリア頌歌集より)
    ●E.ダサ(16c):山の娘よ ゆうべはどこで
    ●E.de バルデラーバノ(16c):アルヒミーナ;スペイン女王の歌
    ●J.バスケス/M.de フェンリャーナ編(?~1579):ポプラの林へ行ってきたよ
    ●E.ダサ:小麦色の娘が泣いていた
    ○G.Sanz(17c):Espan~oletas/Canarios(ギター曲)
    ●G.バタイユ(c.1575~1630):その小船は岸辺にあって
    ○E.ムリニエ(16c):教会の鐘は鳴り響く
    ●J.マリン(17c):もう思わないで メンギーリャ
    ● :蔑みの瞳
    ● :マリーカ もし僕をものにしたいなら
    -*-
    ◎F.ソル(18~19c):「歌とギターのためのセギディーリャより」 うかつな目/恋の牢獄/おてんば娘と羞恥心/女とギター
    ◎カタロニア民謡:鳥の歌(ギター曲)
    ◎F.モンポウ(20c):きみの上にはただ花ばかり
    ○J.ロドリーゴ(20c):ドゥランダルテのロマンセ
    ◎アンダルシア民謡/G.ロルカ(20c):トランプの王様/ソロンゴ/かわいい巡礼たち:/アンダ・ハレオ
    -*-
    アンコール〜
    ◎アンダルシア民謡/G.ロルカ(20c):18世紀のセビリャーナス
    ●A.ラミレス:アルフォンシーナと海

     波多野睦美&つのだたかしのコンサートはもう何年も聴いているけれど、 波多野さんの歌は年々エンターテイメントの度を増して完成度が高まっている様子。 独自の世界がオーラを放っている。
     すべての曲が「物語」として生き生きと語られている。
     選曲も素晴らしい。
     コンサートから帰ってもう一度聴きたくて、手持ちのCDをひっくり返して ウォークマンに入れてみた。 上の曲目リストの●=波多野さんのCD持ってる,◎=他の歌手のCD有,○=音源なし
     スペイン古楽と見れば内容を問わずにCDを買っていた時期があるので どの曲も聴いたことはあるのだが、本当に良い曲を上手く並べていると感心する。
     今回の曲目は時代は幅広いが民謡をベースに編曲されたものが多い。
    波多野さんのパフォーマンスは、スペイン人のクラシック歌手やフラメンコ畑の歌手 と比較すると、「民謡らしい土っぽさ」というものは明らかに少ない。美しすぎる くらいに美しい声が土臭さの対極にあるからだろう。
     しかし「劇的な表現」という部分ではスペイン人が歌うものより「濃厚」で 鷲づかみにされるようなところがある。
     私は自分でもこの演奏会の中の何曲かは演奏した事があるくらいのマニアで 「スペインらしさ」にはこだわりが有る。しかし、オーソドックスなクラシックの世界から のスペイン音楽へのアプローチとしては、波多野さんの演奏は究極に近いんじゃないか、 と私は思う。
     特にモウポウやラミレスは手持ちの音源をすべてひっくり返してもベスト なのは間違いない。これらは近代のものだが、コンサートのタイトルの 「薔薇の中の薔薇」(聖母マリア頌歌)の美しさも極まっている。
     J.マリンの恋歌系も美しい。昔から知っているのに波多野さんの演奏で初めて 聴いたかのようにガツンときた。

  • EL CERDO(エル セルド)
     銀座のコンサート(王子ホール)帰りに使える安くて旨いスペイン料理の店として、 ちょっと調べておいた店に行ってみる。
     夜9時過ぎで、駅から遠いにもかかわらず、金曜の晩だからか店は満員で 立ち飲みコーナーが空いたので入れてもらう。
     この店は「イベリコ豚料理を提供したい」というオーナーが開いたということで、 生ハムを目の前で切ってくれるパフォーマンスあり。カウンターはそれも楽しい んだよね。
     よっぱらいが「お兄さん、厚く切ってくれ」とか言っている。
     ちっち、ハモン・イベリコは透けるくらい薄く切るのが 美味しく食べるための秘訣で職人の腕の見せ所、というのは 豆知識だから覚えとけよ〜
     店員は軽くスルーしていたが。
     カウンターでは「バル」っぽい軽いつまみが注文できるが、全品 400〜500円。グラスワインも400円。二人で5000円ちょっとで満足できた。
     次は席でちゃんとした料理を注文しても良いな。
  • ちなみに、この店の店長がWebのインタビューで「幻のイベリコ豚は何故食べる事が出来るのか」 に答えていた。
     生ハム好きには常識だとは思うが、「イベリコ豚」が幻なのはあくまでも 生ハム「ハモン・イベリコ」としてだ。つまりモモ肉、それも後ろ足。
     スペインの豚コレラ発生で生肉の輸入が禁止されていたのも「幻」の原因。 豚コレラの終息が確認された後も生ハムは2年の熟成期間が必要なので、 なかなか日本に入ってこなかった。つまり、この期間は正真正銘「幻」の 存在だった。
     モモ肉以外の部位は従来は現地で普通の豚肉としてブランドでもなんでもなく 消費されていた。
     「でも、他の部位も食べてみると結構美味しいんですよ」と、ここの店長は あっさりタネ明かししながら、普通に旨い豚として提供しているらしいところが 結構好感がもてるのである。
  • 映画、スポーツ、ゲーム等の色鮮やかな映像を手軽に大画面で楽しめる「ブラビアエンジン」搭載のビデオプロジェクターを発売 VPL-AW15
     720/24P対応液晶PJの新製品。VW100/50シリーズでSXRDのフルHDプロジェクターを展開している SONYだが、720/24P対応液晶PJもまだまだ大きな市場があるということで投入ということらしい。
     VWシリーズの機能は大幅に盛り込み、参考価格17万というのは激安。
     小さくてレンズシフトもあり設置性も良い。重量はVW100の1/3の6kg。消費電力も小さい。
     PS3ゲーム専用に欲しくなるな。
  • 音楽を高音質のままハードディスクに貯めて、ジュークボックスのように聴く“ハードディスクオーディオレコーダー”発売 NAC-HD1
     ネットジュークの「コンポーネント型」
     ミニコンポタイプのネットジュークに、ラジオをタイマー録音する機能があるのを 見たときに、コンポの「FMチューナーの置き換え」に使えるのではないかと思っていたけれど、 このNAC-HD1は一般的なコンポの形態をしているので、そっくり置き換えが出来そう。
     CD+FMチューナーを越えるBGM装置として最適ではないか。
     個人的には、これにMDが付いていれば最高かつ即決だったな。
2007.5.10
  • 書評 新装版「陰謀」大全(宝島社文庫)
     2007年の本だけれど、オリジナルは1999年。
     大全、とあるが、プロローグの陰謀論総まとめだけ読めば良いかもしれない。
     本文に関しては、定番の各種陰謀論のほかに「オウム」を扱った項目が多いのは 1999年の本だなぁと感じさせるところ。今でも時々アーレフなんかがニュースに 出てくるものの、世の中の感心は失われたといっていいのではないかなぁ。
     陰謀論の媒体として「パソコン通信」が採り上げられているのも時代を感じさせる。
  • ひさしぶりに某ヨドバシでVPL-VW50を見てきた。
     最近のプロジェクターは皆綺麗で遠めには、サンヨーの液晶プロジェクター などしゃっきりはっきり、素晴らしい絵だ。
     ただ、100インチ超えを3m前後で見るくらいの画角になると、720P液晶プロジェクターは びっくりするほどドットのアラが見えて、字幕部分なんかは猛烈に粒々。
     SXRD素子のVPL-VW50は、よほど近づかないとドットが見えなくて、フルHDの 解像度という以前に面の密度が高いのが良い。
     排気が前に抜けるのも設置性が高いし、排気音も意外なほど低い。
     なんというか、やっぱり新製品は良いな(苦笑)
  • DVD-Rが安い…
     白ワイドレーベルの50枚スピンドルを買ったら2,100円だった。
     一枚なんと40円。
     そう思ったら、RD-X6が時々焼きミスるのに腹を立てるのが馬鹿らしくなった。 もう一枚焼直せば良いよな〜。おおらかなココロ(笑)
     ちなみに、BD-R(25G)は最近1,000円切ったらしい。
     意外に速いペースで安くなっているんじゃ?
  • RD-X6の不安定回避
     最近録画失敗が目に余る頻度になっていたので、「省電力」関係の設定を全てOFFにした。
     たぶん、HDDが省電力で休んでいる状態からスピンアップしてくる時間を待つあいだに メモリのバッファが溢れているのだと思う。
     恐らく録画用のバッファと編集機能で使うメモリ領域は共用されていて、編集機能を 起動していると、裏画面で録画しようとするとき、バッファが足りなくなっている ように見える。まあ、そんな設計ミスだろう。
     というわけで、設定変更以来、録画失敗が無くなった…ような気がする。
  • ガンダムWの再放送が始まった
     延々ガンダムの再放送をやっている「アニメの神様」という枠でガンダムWが来た。
     昔友人にBOXを借りて見た事があるんだけれど、あまりにも話が複雑で挫折した経験がある。
     今度は週一でゆっくり見たら付いていけるだろうか…(^^;
     もう一度見たいアニメというのはたくさんあるけれど、徹底的に録画したら いつの日にか「もう録画したいアニメが無い」という日が来るのかな〜。
     そしたら楽だな(苦笑)
     最近の新作は明らかに粗製濫造の作品が多くて、数の割りにヒットが少ない。 録画したいのは主に1980年〜2000年の20年間の作品だが、いったいどのくらいの 数があるのか…
  • SONYのBD50G対応レコ…まだかね〜
     50Gがそんなに難しいなら、二層46GBでもいいんだけど。無理しなくて。
     2:30くらいの映画はたくさんあるけど、5時間録画できなくてもいいだろ。
     ひょっとすると、46BGだとロード・オブ・ザ・リング「王の帰還」完全版は 録画できないかもしれないけれど、それは市販ディスクを買うから構わないぜ。
     ワーグナーのオペラだって5時間は無い。あったとしても幕ごとに別の ディスクにすれば良いし。
     先日録画したヘンデルの歌劇「ジュリアスシーザー」は3:55だったなぁ。
  • ドイツで「ユニバーサルがHD DVD独占を終了して中立に」との噂。
     パイオニアが言ったんだと。なんで…
2007.5.9
  • 書評(はだえ)の下」(上/下巻)

     神林長平の大作。火星三部作の完結編でもある。
     物語の舞台は、機械人と人間の戦いの結果月が破壊された地球。戦いの余波で 地球の環境は激変。海は大部分干上がり、大気の組成も人間が生きるにはギリギリの 状態になっている。
     国連は大規模な地球に対するテラフォームを実行するために、既にテラフォーミングされ 人間社会が確立された火星に全地球人類を移民、250年の冷凍睡眠を実行した後、 環境改善された地球に帰ってくる計画を立てた。
     国連はテラフォーミングを機械人と、それを監督する人造人間「アートルーパー」に 任せてすべての人間を移民させる計画だが、地上では残留を希望するゲリラとの戦闘が 散発的に発生している。
     地球人類が帰還したとき、先住権利を主張するようないかなる勢力も残留していては 帰還計画の妨げになる可能性がある為、残留人の保護(戦闘)は避けられない状況だった。
     アートルーパーは人間の遺伝子を元に作られた超人だが、弾をも跳ね返し全員が 同一の意識を共有する機械人たちと比べれば、あまりにも人間に近い存在だった。
     残留人の掃討作戦に使用される化学兵器「スネアシン」に対する耐性があるとか、 怪我の直りが早いとか、その程度。だが、彼らは大人の姿で生まれ、わずか5年ほどの 教育期間で実践に投入されることになった。本来の任務である機械人の監視のためでなく、 残留人との戦いのために。
     残留人のリーダーは、独自の復興計画を企てた「教授」で、それはナノマシンによって すべてを元素に還元した後にまるで樹木が生えるようにして街並みが立ち上がっていく という技術。
     だが、その作用フィールドに入った生体にとっては瞬く間に分解されてしまう危険 なものであり、制御の暴走の心配もあった。
     アートルーパー達は戦争の道具として使われる内に、人間のコピーとしてではなく 独自の存在としてのアイデンティティーの模索を始める。
     戦闘の最中、彼らは人間には真似の出来ない高度な論理性を発揮して、遺伝子工学を 用いた大胆な「無人の地球復興計画」を提案する。

     アートルーパーの地球復興計画は、まるで魔法のような驚くべき手法だが、 本書の主題は「自分らしく生きる」ことにつきる。
     人間は理由も無くただ生まれ、生まれたからには生きていくという、そういう 存在だが、人造人間たるアートルーパーは姿形も能力もほとんど人間と同じで ありながら、人間としては扱われない。
     しかも「機械人の監督」という理由で生み出されたのに、「残留人の掃討」 という本来の役割とかけ離れた生き方を強いられる。
     人間に生み出されたアートルーパーは何を生み出すのか、という命題を ひたすら追求する思索的なSFだ。SFという舞台装置によって、青臭い理想論を 一から真剣に考えることを正当化したともいえる。
     そして彼は残留人の考えた「地獄」ともいえる復興計画に対して、まるで 「天国」的な復興計画を考える。そして、復興していく地球の「神」としての 重荷を背負う決意をする。

  • 東芝の決算書に
    適切な時期に新商品を市場に投入することに全力を挙げて取り組んでします。 しかしながら、急激な技術の進歩、代替技術・商品の出現、技術標準の変化などにより 新商品を市場に投入することができない可能性、HD DVDプレーヤ等の新商品が 市場から支持される期間が計画期間を下回る可能性があります。
     とあるのだそうだ。この「代替技術・商品の出現、技術標準の変化」って、 「HD DVDがBlu-rayにHD市場を奪われる」ってことだよね。
     しかも「HD DVDプレーヤ等の新商品が市場から支持される期間」という書き方は 最善の場合でも「いずれ消滅する規格」と考えていることを意味しているな。
     経営的にはそろそろ覚悟を決めたんだな。
  • バイオな燃料
     ニュースを見ていたら「米国がトウモロコシ由来のアルコールをガソリンに混ぜる 法律を作ったおかげでトウモロコシ粉で作るトルティーヤの価格が高騰してメキシコ人がデモ行進した」 んだとか。
     軽油の替わりに「てんぷら油」を使う事もできるそうだ。
     廃油のリサイクルという意味ではこちらの方が環境に優しいけれど、徹底的に廃油リサイクル しても、軽油需要の1%程度にしかならないのだと。
     まあ、だから無理…というのではなくて、1%賄う方法が100集まればOK、くらいの 姿勢でコツコツやるのが必要ということ。
     最悪なのは「食べ物を燃料に転用」する技術。
     最前なのは「ゴミをエネルギーに変える」技術、かな。
2007.5.8
  • プロコフィエフ/オペラ「三つのオレンジへの恋」
    プロコフィエフ/バレエ「ロミオとジュリエット」ヌレエフ版
     をポチッと購入。どちらもネットでの評判が良いのを確認して。
     ついでにパリ・オペラ座の「ロミオとジュリエット」も購入。
     DVD初期のオペラ/バレエのDVDはVHSクオリティーの作品が多くて、 買ってガックリ衝撃(^^;ってなことが多かった。
     さすがに今はDVDもハイビジョン基本が収録になってきて、値段も安い。 普通ビジョンの作品もネットで画質の評判を確認してから変えるようになったから 良い時代になったものだ。初期のオペラDVDは字幕さえ「日本語焼きこみ」という 旧世紀の遺物みたいなものがたくさんあった。
     オペラのDVDなら、日本語と原語の字幕が 参照できるのは誰もが期待する当たり前の仕様のはず。当時購入を躊躇したのも 当然だ。つまり、メーカーは手抜きリリースで自らお客の芽を摘んでいたわけ。
  • HV版『首都消失』鑑賞(WOWOW) ☆
    1987年/日本,原作:小松左京,監督:舛田利雄
    出演: 渡瀬恒彦(朝倉達也) 名取裕子(小出まり子) 山下真司(田宮洋介) 大滝秀治(大田原精一郎)
     原作は日本SF大賞受賞のパニック巨篇。映画はスキマ感漂う微妙な仕上がり。
     『首都消失』…もしも日本から東京が無くなったら…、それは誰もが「これは面白そうだ」 とピンとくるテーマだろう。原作が書かれた時代(1985年頃)はちょうど首都機能の 一極集中が問題にされていた時代らしい。
     小松左京は、都心を覆う半径30kmmの雲状の異変によって、首都をこの世から切り離してしまった。
     雲は一切の情報を遮断し、物理的な侵入も不可能。その中の人々の生死も不明。
     政治経済の中枢を失った日本がどう動くのか、ソ連と米国の本心はどう出るか。
     映画は最初の15分で、首都圏を覆う謎の雲の出現が関係者の間にパニックを起こす 様子を上手く描いている。しかし、この映画がテーマに据えたのは雲の中に家族を 持つ人たちの「家族愛」と「救出劇」。SF的なシチュエーションに対する 国家規模のシミュレーションは、どちらかというと脇筋になってしまった。
     原作が「雲」を科学的に定義していて、謎解きみたいになっているなら、 映画の「雲と戦う」というアプローチでも面白くなったかもしれないが、 この「雲」はある日突然現れ、 ある日突然消えてしまうような存在だ。原作には「宇宙人の仕業」みたいな話も有るけれど、 物語の中での意味は「日本から何日か首都を隔離した」という舞台背景としての存在に尽きる。
     アメリカだと大統領を主人公にした映画はいくらでも有るけれど、 本来の『首都消失』は、政治家や経済界の人物を主役に据えるべきだったはずで、 電気屋さんの開発部長が秘密兵器で雲に立ち向かう、なんてことが主題になるのは 明らかにピンボケだと思う。
     民間人と自衛隊が協力してちょめちょめする流れは、ガメラシリーズと なんとなく同じ匂いがする。徳間/大映が得意なのは知っているけれど。
     結果的に、オープニングの迎賓館方面から見た新宿の遠景(1987年)が懐かしい。 なんて感想だけが残る映画になってしまった。
     徳間書店が作る映画は、自社でサウンドトラックレコードを出す…という メディアミックス戦略があるのだが、モーリス・ジャールのテーマ曲のワルツがまた、 ものすごい違和感。大失敗。全然映画を盛り上げない。
     映画の半分は音だ、ということを痛感させられる音楽だ。悪い意味でね。
     ちなみに、キャストも凄い。
     猛烈に濃厚な塩辛い汗の匂いがしそうな面々である。
     渡瀬恒彦、名取裕子、山下真司、大滝秀治、財津一郎、ぼんちおさむ、竜雷太、 夏八木勲、岸部一徳、渡辺文雄、丹波哲郎、石橋蓮司
     ね。
     なんか「食いしん坊万歳」っぽくもあり、ヒジョーにキビシィ!感じもあり(笑)
2007.5.7
  • 2001年宇宙のマクドナルド
     夜遅く職場近所のマクドナルドに行ったら、BGMが「美しく青きドナウ」だった。 何故か延々と繰り返し。
     暗い窓ガラス、ひと気が無く白っぽい内装のMacの片隅でドナウを聞いていると、 なんだか「あの」宇宙ステーションに居るみたいな気分に。
     SFだな〜。
  • フリーソフトでびぶ朗という時計の測定ソフトがあるらしい。http://tokeiyade.michikusa.jp/
2007.5.6
  • 連休最終日
     妻の兄の家で一族が集まって「バーベキュー大会」なのだが、全身が痛い。
     昨日、一昨日と脚立の上の作業とスクワットを繰り返した筋肉痛が全身に 回ってきたみたいだ(^^;;
     仕方が無いので家を出る直前まで寝込んだ上で痛み止めを服用して出撃。
     BBQ大会は大人8人子供4人の大所帯。焼ける側から消えていく肉、それは私のだとか イヤ早い者勝ちだとか賑やかい。
     大雨の一日だったけれど、義兄の家には新築時に「自動車工場が建つ」と噂されたという 広いガレージがあって、万全。
     我が家は「羊肉担当」で、ネット通販で買ったラムを前日から妻が下ごしらえして これは中々旨かった。
     他には牛豚担当、魚介担当、野菜担当。
     昨年のBBQ大会は食べるものが無くなっていたが、今年はなかなか豊富で満足。
  • ラストに「ぬれ煎餅キット」
     倒産寸前の銚子電鉄を救ったあの「ぬれ煎餅」が生地とタレのキットで販売されていて、 これを自分で焼く。というわけ。
     何枚か焼いた結果、コツはとにかく「弱火でじっくり焦げないように素早く裏返し続けること」 のようだ。
     強火だと表面だけ焦げて芯がカチカチになってしまう。バーベキューの終りの方の 弱い炭火で焼くのがちょうど良い。子供にも大好評で、保育のプロの義弟は最後まで 練習を繰り返していた。近く子供たちの前で技を披露する機会が有るとか(^^)
  • DVDの一部を親戚に放出
     子供向けアニメやBlu-rayで予約済みの『パトレイバー』など十数枚のDVDを 持ってきて、お土産として山分けしてもらった。
     買った時には平均4,000円位したけれど、今では半額以下。なんか悔しい。
     でも親戚に喜んでもらって、Blu-rayソフトを置くスペースが増える、と(笑)
2007.5.5 [こどもの日]
  • 日曜大工(5)完結編
     サラウンドバックSPの配線と、今までぐちゃぐちゃしていた配線の結束。
     配線ダクトには約10本のケーブルが通っていて、今までは余ったケーブルが 部屋の角にとぐろを巻いていて妻には不評だったので始末。
     そして、AVアンプのスピーカー設定を再調整。
     今までサラウンドバックSPは2本あるけれどほとんどくっ付くように置いて あったのが、9.1chシステムのサラウンド系6本がほぼ等間隔設置になったことで、 一段と広がり感がまとまったように聞こえる。
  • 『Sadistic Mika Band Live』鑑賞(WOWOW) ★★
     ゲストボーカルに「木村カエラ」を迎えたライブで、カエラ目当てで録画してみたのだが なかなか楽しかった。
     以前「CDTV」のゲストライブかなんかで聴いたカエラの歌はイマイチ不安定だったけれど、 今回のライブの放送を見る限りほとんどパーフェクト。カンと澄んだ声でギター ばっかりで厚いバンドの音の中で良く通る存在感があるし、グループ感というのか、 表現力もキッチリあって、サディスティック・ミカ・バンドのちょっと古めの サウンドの中にピタリとはまっている。
     これはナカナカのものだわ。
     バンドのオジサンたちも、汗一つかかない淡々とクールなスタイルで演奏しているのが 「オトナ」で良い。スタイルはクールだけれど、出てくる音は熱いってのが良いよね。
2007.5.4 [みどりの日]
  • 日曜大工(4)
     ダクトにスピーカーブラケットとSPケーブル、照明レール(ショップライン)を取り付け。
     ダクトそのものの分割位置や、スピーカーブラケットとの干渉があるので 照明レールの取り付けは「止めればよかった」と思うほど複雑になっているのだが、 やっぱり実際に取り付けてみると計画とちょっと違う(^^;
     とは云いながら何とか辻褄を合わせて設置。
     天井に植え込んだボルトと取り付け穴を見えない角度から差し込むのに何分もかかる。 脚立の上で両手を上げた姿勢での作業は本気で辛い(^^;;;
     ボルトの差込は全部で7箇所。
     照明レールは、本体の取り付け後に後付。
     この辺までは妻の全面協力。
     最後にサラウンドバック・スピーカーの取り付け。
     載せるものが全部乗った後は、プロジェクターへの配線をダクトの中に通線。
     やった、素晴らしい。美しい!
  • というわけで、プロジェクターを買った当初に計画していた、 「プロジェクターの背後の壁に木製のダクトを設置して、そこにすべての配線と、 サラウンドバック・スピーカーと、間接照明機能とダウンライトorスポットライトを 取り付けて背後の壁に設置したピクチャーレールにセットした映画のポスターや、 ピアノの上に置いた小物を美しく照明する」という壮大な計画が遂に実現した。
     サラウンドLRとサラウンドバックLRが綺麗に等間隔に並んで、音も良いのではないか と…(音出しは明日だ)
     後は片付けだ!
  • 三谷幸喜作『笑の大学・舞台版』鑑賞(wowow) ★★
     解説の三谷さん曰く「本人たちは自分達(舞台版)が一番面白い」と言っている、だそうで。
     確かにほとんどのセリフは映画と舞台と共通なのだけれど、二人芝居だからこそ、 演じる二人の個性がはっきりと出て面白いものだ。
  • 演奏会「ファリャ/恋は魔術師」1915年版(東京国際フォーラム)
     この作品はそもそも「バレエ音楽」だが、オーケストラ用の組曲や、歌曲として 聞く事が多い。しかし、今回は「セリフがたくさん入った歌物語」のバージョン というレアな演目だ。
     歌と語りは先日のフラメンコのプログラムと同じフラメルンコ歌手、 アントニア・コントレラス。これに芝居の掛け合いで男性歌手も入る。
     とにかく語りが付くことでドラマらしさが強まって、どうせなら バレエも入れて欲しい。完全版で見たいと思う。字幕も欲しい。だって、 スペイン語なんて1%も解からないもんな〜(^^;
2007.5.3 [憲法記念日]
  • 演奏会「」(東京国際フォーラム)
     今度は昼間に北欧の合唱団の演奏会。
     クラシカルな曲が続いた後、最後にミニマルな曲が一つ。
  • 日曜大工(3)
     帰宅後、木工の後半戦〜塗装までクリア。妻がもう一つの演奏会を聴きに出かけていて 一人だったので食事をするのも忘れてコツコツ作業。
     塗料が一瓶ギリギリで危ないところだった(笑)
     形状が複雑な部分は塗装、平面の外観部分は木目の壁紙で処理…という計画だったが、 なんとなく全面塗装処理にしてしまった。
     微妙に刷毛の跡が残るのが、まだまだ職人への道は遠いという感じ。難しい。
     一晩乾燥して明日は電装+設置。
2007.5.2
  • 「アントニア・コントレラス y チャバロ・デ・マラガ フラメンコ・リサイタル」(東京国際フォーラムB7)
     5/2〜6の連休中、東京国際フォーラム全てを使って「熱狂の日」音楽祭という 音楽イベントが開催されている。そのイベントの一つのコンサート。妻がチケットを買った。
     22:45スタートというのはコンサートとしてはめちゃくちゃ遅いが、そこがなんとなく 「フラメンコっぽい」という気もする。
  • Vinpicoeur 〜丸の内〜(ヴァンピックルマルノウチ)
     演奏会のスタートが遅かったので、今日は演奏会の前に食事をした。
     国際フォーラム、Hall Bの道を挟んだ向かいのビルの地下の店で、今日の目的には きわめて便利なのだが、この店に目をつけたのは以前このへんをぶらりと歩いたとき、 店の中に「丸ごとのブタ」がぶら下がっていたから。
     どうやら本物の食材のブタを熟成する為にガラス張りの冷蔵庫に保管しているようだ。
     店のスタイルは「ワインで串焼きを食べる」というカジュアルなものだが、目玉の豚肉のほか、 コースには魚、鶏、フォアグラと、バラエティ豊かな食材が並ぶ。
     コースが2,800円と4,000円の二種類あって、初めてなので単品で頼むのは自信がないから 4,000円コース。ワインは2,800円からあって、まずまずお安い。もっとも、チャージ400円 がある。
     我々は初めてなので無難にコースを頼んでみたけれど、回りでバンバン売れているのは、 「ブタの骨付きアバラ肉」だった。
     豚のディスプレイが凄いけれど、コースには肉、魚、鶏、フォアグラと色々なものが 串焼きになって飽きることが無い。あっというまにワインが足りなくなって、いかに セーブするかに苦労することに(笑)
     一番インパクトが有ったのは、最初の豚(肩ロース?)の串とフォアグラに濃厚な バルサミコソースをからめた串。
     次はアラカルトでもう一度訪れても良い店だと思う。
  • 気が付くと体がバリバリ痛い。
     大工仕事のために脚立に上がって天井付近の採寸をしたり、しゃがんで板にケガキして 穴を開けてボルトを止めて…というひたすら立ったり座ったりの動作の繰り返しが 「スクワット数百回効果」をもたらしたようだ。
     太ももが張っている…普段運動不足なのが良くわかる(^^;
     以前アンプの配線を全てやり直したときにもかなりスクワット効果があったな…
2007.5.1
  • 平日だけど連休
  • 日曜大工(2)
     細長い板をH字型に組んで配線ダクトを制作
     これを天井から吊り、Hの上の空間には間接照明と配線が収まり、Hの下の空間には リアセンタースピーカーx2と照明器具(ショップライン)が入る。
     基本構造はアルミとベニア板だが、乗っかる要素が多いのと、左右分割構造のために、 複雑な構造で部品点数も膨大。
     完成すれば、天井に梁が一本通っている、くらいのシンプルな見掛けになるはず なのだが…
     メートル単位のサイズのベニア板を接着剤で組んでいくのはなかなか難しい。
     9mm厚の板は部品の状態だとかなりヘナヘナなので、仕上がりがきちんと四角く なる為には、矯正しながら組まないとならない。
     とりあえず、もう一日で木工が終り、塗装+天吊り+配線に一日、の残り2日の工程か。

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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!