映画館がやってきた!

構築日記・不定期便
- What's NEWを兼ねた日記のような読み物 -
2006年10月
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2006.10.30
  • 『ふたつのスピカ』 ★☆
     NHKでの全20話一挙放送を見終わった。
     これ、全然宇宙に行かない段階で終わっている。ので、 「宇宙時代の学園ドラマ」 というのが一番的確な説明になるのかな。
     宇宙に出ないのは物足りないんだけれど、さわやかな内容で良かったと思う。
2006.10.29
  • 『茄子アンダルシアの夏』鑑賞 ★★
     ほとんど話題にならなかったというか、話題ほどにヒットしなかった作品だけれど、 見てみるといい作品だった。
     アンダルシアを走る自転車レースが舞台になっているのだが、とにかく 自転車の走る描写がリアルというか、リアル以上に爽快感があるんじゃないかなあ。
     市街地のゴールになだれ込む迫力に感心していたら、いきなり絵柄が劇画調に 変わるのはすごいインパクトだったが、これって手書きアニメで無ければ絶対 出来ないことだし。まだまだ行けるぞ、日本の手書きアニメ。
     ネットで感想文を見ていたら、この作品を見たのをきっかけに自転車を始めた というひとがずいぶんあちこちに居る。
     その気持ち、わかるな。気持ちよさそうなんだもの。
  • 『ほしのこえ』鑑賞 ★★☆
     宇宙ロボットSFの体裁をとっているわけだが、 詩のような俳句のような、余韻の有る作品。
     逆に言うとSFは詩情だとも言えるんだよね。

  • 『銀河英雄伝説・本伝4』最終話鑑賞
     ついに110話見終えて、DVD-Rも焼いた。
     祝宴を催した(笑)
  • フィギュアスケート・グランプリシリーズ1(アメリカ大会)鑑賞
     男子シングル金(織田)、女子シングル金(安藤美姫)・銅(浅田真央)の三つを取る快調な滑り出し。
     安藤はトリノ・オリンピックの金メダルの演技より高いポイントでの優勝で、SPはとにかく完璧。 FPはSPと比較すれば体力をセーブしているように見えたこと以外は、やはり完璧に近い演技だった。
     ここまで日本人が活躍すると、つぎのオリンピックまでにまたルールが変えられそうで 怖いような気もするのである。
     ともあれ、トリノでは新採点方式と外野のノイズに潰された感のある安藤が 復活してきたのは本当に良かった。
     SP一位でスタートした浅田はFPでジャンプ失敗。去年は少女っぽくひょいひょい 飛んでいたが今は背が4cm伸びて安藤と同じ身長になったのだとか。
     まだまだ体作りの途中ということですか。
2006.10.28
  • 「ベルギー王立美術館展」(東京都立美術館/上野)
     ベルギーに旅行に行ったときに、「ベルギー王立美術館」は私的にメインの 観光地で半日じっくり楽しんだ美術館。
     今回来日するということで、妻と一緒に出かけた。
     目玉は「ブリューゲル」と「ルーベンス」1600年前後の風景、肖像画で、どうやら 本国の常設展示で見た記憶のある絵は本の数点しかなかったので、 ある意味「ダブらなくてお徳」と言えたり、「懐かしさも中くらいかな…」 と思ったりしないでもない。
     明らかに本国の展示より「照明」が明るく、全体の印象は「鮮やか」 なものだった。
     記憶の中ではもっとくすんだ渋いイメージがあるのだが、 この色使いとコントラストの鮮やかさは、ある意味「刺激的」ですらある。
  • 御徒町で洋食
     ハヤシライスで有名な某店。美味しかった。
     しかし、Aセット(サラダ、コーヒーつき)を頼んだら、サラダもコーヒーも、 自分で要求しないとすっかり忘れ去られて出てこなかった。もう少し客のテーブルを 見ていないと客商売としてどうかと思う。
  • PS3試遊イベントin秋葉原
     すっかり出遅れて、発売日にPS3を入手するのは絶望的なようだ。
     メーカーのオンライン販売さえ「当面無い」というのは痛すぎる。
     ともあれ、秋葉原のイベントで初めて実物のゲーム画面を見た。
     購入予定なのは「リッジレーサー」「グランツーリスモHD」「みんなのゴルフ5」 あたりだが、画面の美しさは驚異的だ。
     「みんなのゴルフ5」などは、あらゆるオブジェクトが風にそよいで光り輝いている。
     ラフの雑草だって、めちゃくちゃリアル。
     レーシングものもただ美しいだけではなく、ドリフトすると路面にタイヤの跡が残ったりして、 処理が細やかになっている。
     ギャラリーが一人一人動いているのもCPUパワーあればこそか。
     3Dの対戦、シューティング物は、砂塵で画面が曇ったりする描写は、PS2まででは なかなか出来なかったリアルな表現だ。
     とはいえ、PS2と3の差は「オーソドックスな正常進化」の域に留まっているように見える。
     たとえば「大画面でフライトシュミレータをやったら気持ちがいいだろう」とか、 高解像度と高速演算が絶対に必要なアプリケーションもあるけれど、 「対戦格闘」など、リアルでかっこ良い演出が実現しても、基本は矢印と○×△□の ボタンの組合せで技を出すというインターフェイスが代わるわけではなく、 ゲームの本質の部分は「ポリゴン」カクカクの画像でも同じだ。
     だから「発売当日」に本体が入手できなかったとしても、何が何でも最新ハードで遊びたい ということに、あんまりならないような。PS3でなければ絶対出来ない新しい何かを 感じされるアプリケーションの登場を期待したい。
     画像の美しさ以外の部分で行くと、やっぱりそれは「ネットワークの活用」あたりに 回答があるんだろうな。
     …などと言っていると「冬のボーナス」の行方は「BDレコーダ」に行ってしまいそう な気がするんですが?
     もう、これ以上D-VHSビデオを新たに買いたくない気がしているし。
  • 『劇場版ケロロ軍曹2』前売り券で「クルルカレー」げっと
     秋葉原のキャラクターイベント会場で、『劇場版ケロロ軍曹2』前売り券を購入。
     前売り券のオマケに「クルルカレー」レトルトカレーが付いている。 「ククレカレー」のパロディーなんだろうなぁ。
2006.10.27
  • 「ケルト神話と中世騎士物語(他界への旅と冒険)」(田中仁彦/中公新書)
     西洋人の思考の源流を辿る本の旅シリーズ(とでも言っておこう)、8年ほど前に買った 本を再読する。
     キリスト教以前の西洋人の世界観はケルト神話に残されている。
     ただし、ケルト人はその文化や思想を文字に残すことの無かった民族なので、 現代に残っている伝説は、ケルト人を駆逐したギリシア、ローマ世界のキリスト教徒が 書き残した記録や、東方教会の僧侶が布教の過程で、キリスト教とケルト神話を 融合させて書き残した神話だったりする。
     ケルトの大地母神「アナ」が、キリスト教の聖母マリアの母「アンナ」として、 収まっている話など面白い。つまりここでは「聖母子像」が、「キリスト、マリア、アンナ」 の三代で描かれていたりするのだ。
     ともあれ、ケルト人の原始宗教は、大地や動物の神がいたり、神々同志が争ったり、 日本の神話にもなじむ生き生きとした神々である。そして、人と動物の転生、変身譚が多い。
     映画『タイタニック』で母が子供たちに聞かせるおとぎ話に登場する 常若の国「ティルナノーグ」は、ケルトの異界「あの世」であるが、 ケルトのあの世は、土の中、湖の底、海の底、あるいは西の彼方にある。
     『タイタニック』での用いられ方だと、沈没船の行き着く先「海の底」には、 不死の国があるという流れ。アイルランドの貧しい移民が子供に語るのは、 とてもぴったりする。
     土の中に異界があるとする考えは、ストーンヘンジを初めとする巨石文明の影響が有るらしい。
     「巨石文明」を年代測定すると、もっとも古いものは紀元前5,000年にも遡る事が出来るそうだ。
     もちろん、これは「ケルト人」がやってくる前の先住民族の遺跡である。
     オカルト的にはストーンヘンジただ一つがやたらに有名だが、周囲には 丸く石を積んだ遺跡がやたらたくさんあって、人骨が出てくることなどから、 お墓か神殿など宗教的なものであることは間違いないらしい。
     しかも、作られた当初は、盛り土や砕石で覆われた日本の古墳のようなものだったらしい。
     これが、ケルトの神話の中で地下のあの世への入り口になって行ったと考えられている。
     という具合に、宗教(キリスト教)以前の神話の源泉として、欧米の創作物、ファンタジー の中ではケルトの神々は様々に生きているので、この本はあちこちでメモを取りたくなる くらい情報が詰まっている。
     ただし、後半「アーサー王伝説」の解説に入ると、とたんに退屈だ。
     登場人物の分析に「ユング」の深層心理学などが用いられ、アーサー王伝説の 一つ一つのエピソードを深層心理学で言うところの「象徴」として、一々読み解こう とするので、神話の解説としては死んでしまう。
     もっとも、「アーサー王伝説」が文学として成立したのは12世紀のことで、 ケルト的な伝承に根っこがあるとしても、話はすっかりキリスト教的になってしまい、 当時の王侯貴族のご先祖様の武勇伝みたいな脚色もされたり、以外に「作り物度」が 高いものであるらしい。
     「騎士道精神」とか、貴婦人に対する騎士の愛とか、中世の人間ってのは、 結構ヘンテコで面白みがなかったのかな、と思ってしまう。
     とはいえ、これも「基礎知識」として知っておけばトクする(かも知れない) のである。
2006.10.26
  • 【送料無料】SONY/ソニー NAS-M90HD NET JUKE/ネットジューク SONY ネットジューク NAS-M90HD
     ほしい!
     今はもちろんパソコンに音楽を溜めているのだが、ノートパソコンのHDDに我が家の全CDは全然入らない。
     ところがこいつは250GB HDD内蔵。最大40,000曲。CDの枚数に換算すると最低2,500枚は入るだろう。
       しかもFM/AMチューナーが付いていて10個「予約録音」可能。 自動的に音楽とトークを分離して曲名は自動入力。
     そうして録音した曲は自動的に音楽の種類を判定して25種類のチャンネルに分類し、 有線放送を聴くみたいに気分に合わせたBGMを再生できる。これも画期的だ。
     もっとも、クラシックを上手に整理する方法が無いんだけれど。だから、ポップス専用 だな。クラシックはパソコン上で管理というのでもいい。どうせ直接CDやSACDで聴くし。
  • 「セーラー服と機関銃」脱落…?
     第二話の予告で残り五話…と表示されたので、このドラマは全7話なのか。
     原作の長さを考慮し、映画が二時間足らずで成り立っていることを考えると 無理に「10〜12話」にしなかったのは賢明だと思った。
     ただ、それでも第二話のテンポは良いとは言いがたく、なんだかくどくどしている。
     やっぱり、「セーラー服と機関銃」は話の密度が二時間のフォーマットが似合うのかも。
  • ドラマ「結婚できない男」のDVDを焼いた
     珍しく12話もあって、初回とラストが拡大版だったために、どうしてもDVD4枚で収める 事が出来なかった。
     普通は"MM4.0"の画質で録画して、CMカットすると一話46分、DVD一枚に3話。
     拡大なしのドラマなら、3x4=12話入り、 初回のみ拡大なら2+3+3+3=11話、 初回と最終回が拡大なら1,11話を一枚に詰め込んで、残りは順に詰めてDVD4枚に収める。
     でも、12話あって拡大付きは容量的にぜったい無理。5枚組になってしまう。 「CD1枚の厚みに4枚収めるプラケース」に収まらないのは残念。(この際一枚だけ DVD-R DLを使う策も無くは無いが…)
     だが、今回はぺらぺらの「不織布ケース」を使って 4枚入りケースの隙間にさらに 一枚ねじ込む事が出来ることに気が付いた(笑)
     6枚まではCD一枚のスペースに入って、蓋出来そう。手にするとずっしり重い。
     すごく得した気分である(^^;;
2006.10.25
  • SEIKO アルピニスト メカニカル発表
     SARB013(薄黄),015(黒),017(濃緑)の3機種
     キャリバー 6R15、20気圧防水、方位表示リング付き
     大きさ ケース径約38mm 厚み12mm
     現在クォーツ時計で「アルピニスト」シリーズは発売されているが、機能的にはそれから GMT針を除いてメカニカルにした感じ。GMT針があれば即日買いだったのだけれど、 なんとかなりませんかね。セイコーさん。
     デザインはやはりクォーツの機種に似ている。
     クリーム色の文字盤も良いけれど、濃い緑で革バンドと言うのはレトロで印象的だ。
     大きさは私が今使っているダイバーズウォッチ(7S25)と比較して、直径-4mm,厚み-2mmなので、 一回り小さい感じで「タフに使える冬時計」としては良い感じである。
  • [20%OFF!!] [送料無料!!] 【0610w_大特価】 セイコー SEIKO 腕時計 スピリット SCVS005 #7475 『容疑者・室井慎司』
     先日TVで放映されたのを見ていたら、室井さんが出所するシーンで、 腕時計をつけるシーンが有った。
     SEIKOならSCVS005の文字盤デザインに「デイデイト」表示をつけた感じ。  シンプルでスーツに合う。
     でも、機械式だと48時間も拘留されていたらゼンマイほぐれちゃうなあ(^^;
     SCVS005は安いので「っぽい時計」として一つ持ってもいいかも。
  • 日本の核保有論
     政治家があまりにも情けないので言っておく。
     「核は玩具じゃない」
     打ち込む相手がはっきりしていなければならない。今回の議論の場合、それは北朝鮮だ。
     その場合日本が核を持つことに意味はあるか。
     無い。悪影響を増すばかりだ。
     今世界の小国に核保有意欲が増しているのは「アメリカ」が、 気に入らない国には先制攻撃をすると公言し、実際中東情勢を混迷に陥れたからだ。
     アメリカはでっち上げでも何でもして国をぶち壊す。小国は確実な「抑止力」が無ければ 何をされるか分からない。世界最悪のならずもの国家はアメリカだからだ。
     そういう状況下、日本が核を保有することは日本の安全を保証するか。
     まず「北朝鮮が核を保有する口実を増やす」ことは確実だ。アメリカ同様、 自ら核武装している国家が「お前、核開発するな」といって説得力が有ろうはずも無い。
     「北朝鮮が核攻撃を実行した場合」その時、日本が核保有していることに意味はあるか。
     無い。
     現在配備中のミサイル迎撃ミサイル「パトリオット」の防御率が100%ならば、 そもそも「脅威」は無く、核武装する必要が無いわけだが、実際パトリオット は全然あてにならない。
     関東に一発、関西に一発、二発核が着弾すれば日本は人的にも経済的にも 壊滅的なダメージを受ける。その時、北朝鮮に核ミサイルで報復攻撃して「意味」 が有るだろうか?
     軍事目標を攻撃しても意味は無い。先制攻撃した時点で報復されることは分かっているから、 ミサイルは全弾撃ち尽くしている道理だし、航空機も艦船も全機発進しているだろう。抜け殻を 叩いても仕方ない。
     北の首都を壊滅させても、もちろん軍事、政治的主導者は逃げているに決まっているので 意味が無い。そもそも、互いに首都を壊滅させたとして、日本と北朝鮮では被害額が違いすぎる。 圧倒的に日本が損をする。命の値段だって桁違いだろう。
     たとえ北朝鮮全土が融けるくらいに焼き尽くしたとしても、核戦争になった時 日本が受ける被害に変わりが無いとしたら、日本が核武装する意味は無い。 それどころか、アジアの緊張を高め、各国の軍備増強の確固たる口実を作り、 北朝鮮の核開発のペースを押し上げることは間違いない。
     「核」は相手の国土にぶち込むことに意味があるが、本気で戦争を始めるなら、 開戦と同時に日本国内の北朝鮮人が破壊活動を行う事も考慮すべきだ。 「原発テロ」など大きな標的は防いでも、送電線を切ったり、簡単に実行できて 破滅的なテロはいくらでも考えられる。
     そもそも国内の北朝鮮関係者は公安関係者がそれなりに把握しているとしても、 一斉に押さえられるほど少数でも無い。
     始めてしまったら圧倒的な不利を覚悟せねばならない。
     つまり「核武装」なんて、いかれた政治家の下半身的「男のロマン」に過ぎない。 しかも戦争することを「ボタンを押すこと」くらいにしか思っていないだろう。 バカな妄想にふけって日本を破滅させる愚に導くなど、とんでもないチ××野郎だ。
     机の前で妄想膨らませている暇があったら、北朝鮮に足を運んで談判して来いってこと。 それが政治だ。
     いずれにしても、北が核なら日本も核なんて発想は小学生の喧嘩だとしても 褒められない低レベル。話にならないのである。
  • 北朝鮮が核開発する理由
     …というのは、日本や米国と戦争するためとは限らない。むしろ、 偽タバコや贋札同様、お金を稼ぐ為の手段と考えた方が実際的だ。
     戦争を始めたら国が滅びることくらいアホでも分かる。
     他国に売ることが主目的な場合、ちゃんと爆発する必要さえ無い。買った相手も そうそう使うはずも無く、「核だよ」「持っているよ」という記号が有れば十分なのだ。
     だからこそ、実験成功を大々的に電波に載せて発信したと思われる。
  • 米国の最新発言
     「明日にでも200万の兵隊を送り込むことが出来る」
     「精密誘導兵器を中東につぎ込んでしまったので、北朝鮮を空爆するときには大きな犠牲が出る」
     という公式発言。「牽制」というより「煽り」になっている気がするが…
     1994年の「核開発に伴う制裁議論」のときは、政治的解決に成功したが、裏では 開戦と日本海側の原発施設に対するテロまで視野に入れた緊張があったそうだ。
     そのときと違うのは、大統領が「ブッシュ」だということ。
     やっぱり、ハイリスクな状態だよなぁ。
     アメリカは戦争になっても絶対に自国に北朝鮮軍が攻撃を仕掛けてくる心配は 無いわけだ。ほとんど外野。この件に関してはアジアの国々で解決する必要がある。
2006.10.24
  • やわらか戦車のページに 最新作が発表されていた。
  • 番号ポータビリティ、スタート
     変更の予約状況はau+20万、NTT+10万、SB未発表とか。
     最近は国民の過半数というか、中高生以上は全員携帯を持っているくらいの普及率なので、 30数万人(1%未満?)の移動は番号ポータビリティの為の投資が赤字になるくらいじゃあるまいか?
     ともあれ、auとNTTで+30万ということはSBは-30万ということだな。
     SBはSB同士の通話とメール無料(定額)というプランを作ったが、相手はauかドコモの ケースが圧倒的に多いし、音楽ダウンロードのパケ代は別途などと考えると、普通に 最低料金しか使わないはずも無く、あまりトクにもならない気がするな。
     逆に現在「電話代で破産しそう」なんて人が集中的に加入してきたら、回線が爆発するかも。
2006.10.23
  • 「ハッピー・バースディ」(新井素子/角川文庫)
    2002年(2005年文庫化)
     Amazonでぐりぐりんと検索して買った。新井素子みたいな寡作でどこの出版社から発売されるか 決まっていない作者の本を買うのって、しかも必ず平積みになるベストセラー作家でも無いとなれば、 これをフォローしていくのってとっても大変なことなのだ。
     毎日会社帰りに本屋さんをスイープするのも大変だし。…というわけで、ネットで 買い物が出来るようになって本当に良い世の中だと思う。
     さて、
     このお話はジャンルとしては「ホラー」だ。
     新井素子お得意の「幸せな日常の崩壊と同時に精神が壊れてしまうヒロイン」の物語。
     私はホラーとか人の不幸を鑑賞するような物語ははあまり趣味ではないので、 一ページごとにひたすら不幸に、そして壊れていく主人公の物語を追い続けるのは なかなか辛いものがあったのだが、エンディングの展開がポジティブな物語になっていくので とっても救われた。
     「ハッピーエンド」というわけでもなく、取り返しのつかない不幸もあるのだけれど、 主人公の壊れ方がポジティブになる。その「ポジティブに壊れている」というのがまた 不気味な読後感を残さないでもないのだけれど、嫌な味なりに深く共感できる、んだな。
     ポイントは新米作家の主人公が「文字を書くのが大好き」、大好きと言うより過剰に書くことに のめりこんでいる人物だということ。
     ラストに至る主人公の心理の変化は、おそらく書く事が好きな人間にはびびっと 伝わるはずで、「創作」という営みの中で、現実の壁が薄くなっていく感覚を体験 していれば、共感と恐怖がどろどろと混じりあった嫌な感じがたっぷり味わえるに 違いない。
     同時期に読んだ「素子の読書あらかると」に、新井素子の死生観に関する 意見や、読むこと、書くこと、それにたいする過剰な愛情の数々が書かれていて、 「ハッピー・バースディ」の物語の雰囲気とシンクロしているのがまた興味深かった。

  • 「素子の読書あらかると」(新井素子/中公文庫)
    2000年(2005年文庫化)
     「私が面白いと思った同じものを他人が面白いと思うかどうかは分からない」と 本書の中で公言している著者が、それでも「面白い」と断言してしまう本についての エッセイ。
     あくまで「書評」ではなく「エッセイ」であると言っているのもポイント。
     新井素子は毎月50〜60冊の本を読んでいるらしい。つまり「毎日2冊」
     私も普通よりは本を読むほうだと思うけれど、せいぜい毎月10冊、行くかどうか。
     新井素子本人は「作家新井素子は、普通の作家に過ぎないが、読者新井素子は ちょっと凄い」と言っている。しかしこの本を読むくらい新井素子が好きな読者は、 「読む本の100分の1」で良いから新井素子に本を書いて欲しいと思うだろうな。
     ともあれ「この本」は、本の紹介本としてではなく、「この本だけ読んで面白い」 ように出来ているから、新井素子の遅筆に乾いている読者には悪くないと思う。

  • 10月期ドラマスタート評
    • 月21】のだめカンタービレ … ○原作の雰囲気をうまく引き出している。ミルヒー以外は。 音楽マンガ原作だから、今後音楽を上手に使ってくれるかどうかがポイントだ。
    • 火21】役者魂! …  ○ロケ地の「彩の国」でシェイクスピア劇を見た事のあるような 芝居好きには、一話の内容はなかなかのヒットだと思う。問題はTVドラマの視聴者層とそれが 噛みあうかと言うことなんだけれど、まっすぐ「役者魂」で行って欲しいものだ。
       そして「予告編」が凄い。本当に次週一時間でこれだけ色々な要素が詰め込めるのか? そんな予告編で、これが出来たらマジカルだ。
    • 火22】僕の歩く道 … パス(草gくんの僕シリーズは全パスだ)
    • 水21】相棒 … パス
    • 水22】14才の母・愛するために生まれてきた … パス(こういうネタは生理的に受け付けない)
    • 木20】おみやさん  … パス
    • 木21】だめんず・うぉ〜か〜 … ×画面から「ダメ感」が噴出している。…という のは、狙い的には成功しているのかもしれないが、こういうダメはTVで見たい類のものではない。
    • 木22】嫌われ松子の一生  … ×救いようが無い。TVで救いようが無い話を見たく ないのでパスだ。映画ならあれよあれよの2時間で終わるが、この先3ヶ月みっちりねとねと ずっと悪くなる一方なんて気持ち悪くなってくる。
    • 木22】Dr. コトー診療所2006  … パス。前作はちらっと見たんだけれど「医療系」 ドラマを見たくない。人の生き死にをTVで見て楽しむ気持ちが分からない。
    • 金21】家族  … パス
    • 金22】セーラー服と機関銃 … △第一話として目高組の紹介や泉が組長を受ける流れが うまく配分されていて、監督、脚本はうまいと思った。一応見るつもり。ただし、映画版でも 「機関銃乱射して快感」はただの受け狙いにしか見えなかったので、気に入っていないのだが。
    • 金23】アンナさんのおまめ  … ×こういうコテコテのネタは「紙媒体」で面白くても、 実写にすると暑苦しくて辛すぎた(^^;ベッキーは可愛いと思うけど…
       同ワクでは『時効警察』みたいなユルユルギャグが好みの私には到底合わない(^^;
    • 土21】たったひとつの恋  … パス
    • 金21】魂萌え!  … パス
    • 日21】鉄板少女アカネ !! … ×一話見ただけなんだけれど、先の展開に期待感を感じなかった。
     これらと平行して昼ドラの「未婚六姉妹」を見ている。
     30分x20回。恋のトラブルでドタバタだが、最後はたぶん全員結婚する…?ハッピーエンド決定ドラマ。
     で、「はしのえみ」がいいんだ(笑)
  • 今週からフィギュアスケート・シーズン(グランプリ・シリーズ)に突入
     ますますTVを見る時間がきつい。
     うまく取捨選択しないと。
  • ところで、
     『役者魂!』初回ラスト付近で、倒れてくる「ギリシャ風円柱」の下敷きになる森山未来 をみて「帝国戦艦のブリッジみたいだ」と思ったのは無理も無い?
2006.10.22
  • 記憶改変SF
     WOWOWで放送中の『銀河英雄伝説』を、ついに正伝第四期ラストまで見た。
     気が付けば夜の底が白くなりつつあり、意識朦朧。
     その夜…というか朝、夢の中で『銀河英雄伝説』全110話を鑑賞した記憶が走馬灯 のようにプレイバックされた。
     ところが、これまでストーリーや描写に嫌悪、違和感を感じたり、矛盾を発見した 部分が眠りの中で再生されたかと思うと「きるきるきる…」っと記憶が巻き戻され ストーリーが書き換わっていくではないか!
     確かにむやみとグロテスクな流血描写や、あまりにもマヌケな偶然の多くは、 修正されるべきだと思うが、眠りの中で修正された記憶は完全にオーバーライト され、作り出された記憶と真の記憶の境界は消え、もはやどこまでがオリジナルな 『銀河英雄伝説』だったのか分からない。
     この「記憶改変」に恐怖を感じた私は思わず目が覚めるが、 ベッドの中で本物の記憶を取り戻す為に過去に遡ろうと念ずるうちに、 ふと夢に引き戻され、再び「記憶改変」が進行して行く。
     「眠ったら本物の記憶を失ってしまう」でも、完全に起き上がる事が出来ない。
     気力を振り絞ってシャワーを浴びると、ようやく悪夢は消えて行った。
     しかしである。
     今回はそれが『銀河英雄伝説』という「作られた物語の記憶」であることを 最後まで意識していたし、修正された記憶が本物の記憶を塗り替えていく事が 意識できたけれど、もしも「あたりまえの日常の記憶」がさりげなく 書き換えられていたら、私は夢で書き換えられた記憶と現実のズレに気付く だろうか?
  • 『ポセイドン・史上最悪の大転覆(米TV版)』鑑賞 ☆
     これから述べるのは「TV放映版=吹き替え&180分→100分のカットあり」の感想であり、 本来の映画は素晴らしいかもしれない可能性を0.1%くらいは残している。
     …と断って書き出すのは、この感想が「なんかあんまりジャン!」という基調 で書かれるからである。
     本作は1972年のヒット作『ポセイドン・アドベンチャー』のリメイク。
     オリジナルは「巨大津波」を横からくらって転覆するのだが、リメイクは、 テロリストが横っ腹に爆弾を仕掛けたせいで浸水、沈没する。あとは、豪華客船が 時代なりに巨大化している事が大きな違い。
     乗客は2,000人くらい乗っているので、人員の規模としては『タイタニック』と 似たようなものだが、本作ではなんと9人しか生き残らない。それ以前に、 転覆した船から脱出しようと行動するのが15人くらいしかいないんだ。
     その他大勢は上下逆さまになったダイニングルームでじっとしている内に 浸水してお陀仏。
     『タイタニック』では乗客も船員もほとんど全員が生き残る為に何かしよう とする。そこが見所になるわけで、行動する人間が15人では盛り上がる術が無い。
     絶対に「予算」が小さくてこんなことになったんだと思う。
     「低予算」ぶりはいたるところで目に付く。
     「ポセイドン号」の全景はもちろんCGだが、恥ずかしくなるほど合成っぽい。
     ブリッジはスタジオ・セットと思うが、ありえないほど狭いし物が少ない。
     本物の客船のブリッジを全然参考にしていないんじゃないか?沈む話だから どこの会社も資料提供してくれなかったことは考えられる。が、それにしても、 客船のブリッジというものは「船の全幅+α」の広さがあるべきものだから、 ウソも上手につく智恵が欲しいもの。
     食堂でダンスを踊っていたり、サーカス・パフォーマンスを披露しているのも ありえないが、これは食堂のセットしか作る予算が無かったのだろう。
     甲板にジムのマシンが置いてあるのも考えにくい。濡れたら壊れるよ。たぶん、 安い船の甲板を借りて、色々並べてみたのだろうけれど。
     あとは厨房や細い通路が映るだけなので、船の豪華さを感じる部分があまり無い。
     セットのことを置いても、逃げる人数が少ないのは、予算をけちる最大の 方法だったのだろう。
     脚本もしょぼい。
     そもそも出動した救助隊が「ヘリ一機」てのはなめてる。
     2000人助ける気がハナから無いだろ。
     テロリストが何を狙ったのかまるで分からないうちに死んぢゃうのは、 まさかカットのせいだけではないと思う。
     転覆しているのに、メールが打てるのも船を知らないだけだな、アンテナ は水没しているのにどうやって通信する気なのか。
     おかしいといえば、そもそもたった一箇所の浸水で簡単に横転するのも おかしい。防水隔壁があるだろう。
     テロリストがブリッジの要員を皆殺しにするが、運行要員は三交代勤務だから 船が傾いたら休みのオフィサーが飛んでこないと変だし。
     最後の沈没は、波も泡も無し。
     もう何から何までめちゃくちゃだ。
     そういうわけで、本当にこの映画には騙された。
     テレ朝「日曜洋画劇場」は何を考えてこんな作品を放送するのか、ぷんぷん。
  • 映画のTV映画版リメイクって『タイタニック』でもあったけれど、 タイタニックのTVはまったくチープでもなく楽しめた。
     ポセイドンは砂をかけて埋めてしまえ。
2006.10.21
  • 「東京ディズニーランド」に行った
     朝から17:00まで入場制限がかかる混雑。まっすぐ歩けないほどの人で、 180分待ちのアトラクション(ぷーさん、ホーンテッド・マンション)まであった。泣ける(^^;
     なんだか、「ミッキーの家」まで行列が出来ているのには驚いた。乗り物でもなんでもない ただの飾りつけなのに…、ハロウィン恐るべし。
     写真スポットも行列なのはともかく、やたらとあるポップコーンのワゴンの全てに 行列が出来ているのは解せない。
     で、人気アトラクションを避け、それなりに楽しく過ごす。まあ「混雑」も 思い出ということで。
     最近空いているのはなんと言っても「カリブの海賊」これは25分だった。
     映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』が公開されて、一時より混むようになったのかなぁ… という推測は全く外れ。
     めちゃめちゃ暗いので怖すぎて「幼児」は乗れないし、「大人」にとってはもはや乗り飽きた というところで「穴場」化しているのかな。
     「スターツアーズ」も空いていたが、これは「大画面マニア」「スターウォーズマニア」に とっては何度乗っても嬉しいアトラクションなので、空いているのは歓迎だ。
     我が家の椅子も「ぐりんぐりん」に動いたら楽しいのに(笑)
2006.10.20
  • 「聖書神話の解読」(西山清/中公新書)
     20年位前に買った本の再読。全然記憶に無い…というか、内容が難しすぎるのだなぁ…
     聖書の物語が何を象徴しているかという内容で、先日読んだ ジョン・ポーキングホーン著「科学者は神を信じられるか」が、奇蹟を無理やり科学的に 置き換えているのとは「逆」のアプローチの内容だ。
     ある単語に似た単語を並べて関連性を議論したり、数の象徴を書いたり、 蛇とか水とか月とか、そういうのが何を象徴しているとか、他の神話体系との類似とか、 そんな話。
     しかし、似た単語並べはパズルみたいだし、「数」の象徴なんて、3が神聖、4が神聖、 5角形、6角形が神聖、3+4で7が神聖、10戒、12使途…と、素材の数字に足したり引いたり 組み合わせて並べていくと、何もかもが象徴的 意味のある数字になってしまい「その根拠は?」というと納得できないんだな。
     全部後から理由を考えたものばかりだからなあ、どこまで本当かどこから こじつけなんだか…?。
     著者はクリスチャンではないそうだ。
     なので、古今東西の宗教との比較、共通点などは幅広くて「キリスト教」が取り込んだ 原始宗教の要素が推測されるのは興味深い。
     「ルターの宗教改革と魔女狩り」と「ナチスの民族浄化」を並べて、 ドイツのプロテスタントの激しい異端排除の精神と、劣等民族の浄化と言う考え方は 同根だという考え方(というと簡略にまとめ過ぎか?)が披露されていて、ちょっと新鮮。
     こんな過激な見方は、身内の宗教学者だったら書けないだろう。  思想史的な妥当性はともあれ、この本にはキリスト教の「象徴」が山ほど書かれているので、 西洋絵画を鑑賞する際の参考書にはなりそうだ。
  • NV プロセッコ・ブリュット / ボッテガ イタリア ヴェネト / 750ml / 発泡・白 NV プロセッコ・ブリュット / ボッテガ
     記念日用として、先日「エノテカ」の通販で買った1ダース・セットの中から イタリアのスパークリングを空けた。
     泡モノは普段はスペインのCAVAばかり買っているけれど、今回のこの一本は、すっきりドライで スムースで旨かった。確実に値段以上の力はある。買い置きしたい。
     ラベルのデザインが変わっていて綺麗なので、飲み会に持参すると目も楽しませてくれそう。
     ちなみに、商品名の解読は、NV(ビンテージ表示なし) プロセッコ(品種) ブリュット(辛口) ボッテガ(社名)
     プロセッコはイタリアのブドウ品種でスプマンテには多用されているそうだ。
2006.10.19
  • 夢の収納
     部屋が本とDVDとD-VHSで一杯だ。で、夢の中に巨大なスチールの棚(引き出し式)が 出てきた。ただし夢のメインテーマは蔵書整理と言うわけではない。
     なにせ「夢」のスチール棚なので、現実の本棚なら補強が有るはずの場所が 手抜きな作りだったりする。
     「これはダメだな」と思って触ると、曲がった。
     あくまで「夢」なのである。構造がおかしいと分かっているなら、夢のように頑丈な 本棚が登場して良さそうなものなのに、一度「夢世界」に実体化すると、後から勝手に 構造を変更したりできないようなのである。
     夢がいつでも現実的かと言うと、とてつもなく体が重くなったり、逆に重力数分の一に なったりする事もあるので、要するに「初期設定の一貫性」が強固なのだろうか?
  • 今月のHiVi(2006.11)
     フルHDプロジェクター方式別の三種画質比較がちょっと面白かった。
     三菱LVP-HC5000(透過型液晶)は、ややドットっぽさが出るとコメントされていたが、 これは「開口率」が49%と小さいからだろう。つまり、画素の隙間が大きい。SD入力の輪郭強調が 他より強いのは気になる。まあ、もはやSD入力の品質に対する比重も小さくなってはいるが。
     SONY VPL-VW50(SXRD)はまったりコク。不気味なほどVW100に近い。100オーナーは ドキドキだなぁ(^^;;
     OPTOMA HD81(DLP)はシャープだ。ただしチャートの写真が一回り大きくないか?大きく 掲載すると細部が良く見えてしまうぞ(^^;
     写真では本当の色は判断できないけれど、とりあえず紙面の「人肌」の色合いは SONYが好み。とても健康的だ。
     花束の黄色が濃厚で美しいのも見事だ。水銀系ランプで美しい黄色を出すのって 難しいと思うけれど、良くやっている。
     今月のHiViにはブルーレイの記事もあるが、第一世代機を買うかどうかは、 微妙だなぁ…、まあ、PS3は絶対買うから良いか(^^;
2006.10.18
  • 新橋のジャズバー
     よくコンサートを聴きに行く古楽バンドのメンバーが、いつのまにか友人リンクになっており、 実はジャズバンドもやっている…ということで、わらわらと聴きに行った。
    (自分ではプロの演奏家とお友達にならない主義なのは、そうなると「厳しい批評」 が書きにくいからね(笑)でも、お友達を作るのがうまいお友達がいると面白いこともある)
     新橋駅前から5分とかからない飲み屋街の地下、キャパ25人くらいの狭い店内の 狭いステージに、サックス、ギター、ピアノ、ドラムという編成(後半は+歌-ギター)
     お客の3/4は演奏者の知り合いらしい。
     曲は「店のリクエスト」でスタンダードジャズ。
     バーの形態としては「沖縄バー」で、沖縄料理と泡盛の店。
     スタンダードは聞き手としては安心してのれる。
     歌手はフォークなら「イルカ」を若くして現代っ子にしたような感じかね?顔も喋り方も。
     ジャズ畑なら「綾戸」のオバチャン分を抜いたような…?(^^;
     いずれにしても、細いのにパワフルで華もある。さすがプロだ。
     バンドマスターのサックスは、古楽バンドでは本職であるリコーダーとの持ち替え(笑)
     ジャズの楽器なら「フルート」に一番近いけれど、たぶん、もっと「やらしく」ジャズ っぽく演奏する事も可能ではないかいなぁ? さわやかなのは本人のキャラクターですか?
  • 楽しい夜だったが、「泡盛」のグラスを二杯あけたら酔ってしまった(笑)
     度数表示は35度、一杯の量が気前よかったのかな(^^;
  • アニメ『ふたつのスピカ』
     今週からNHKで一日2話ずつ2週間で全20話一挙放送。
     本放送の時は、登場人物が小学1年生だったりするのでパスしていたけれど、良く見ると すぐに高校受験まで時間が進んでいた(笑)
     ストーリーは「宇宙開拓物」で、名作『プラネテス』が民間企業が宇宙進出している くらい未来の話なのに対して、『ふたつのスピカ』は、来る宇宙開発時代に向けて、 宇宙飛行士養成学校(高校扱い)の第一期生が募集される話。で、その一期生の話。
     主人公がものすごい「ちび女」でSSサイズの宇宙服なんて無いぞ!ってエピソードが 出てくるのはちょっとキャラクター優先しすぎな気もするが、「宇宙時代の学園ドラマ」 という設定はSF者の心を揺さぶるなっと。
     20話しかないのに動機〜入試までに時間がかかり前半でやっと入学したところってのは 後半ペース配分が大丈夫なのかと言う気もするが、入試の「閉鎖環境」への適応テスト の描写がなかなか良く出来ていたのがポイント高いのだ。
2006.10.17
  • 秋ドラマ「のだめカンタービレ」1
     のだめ、千秋とも原作の雰囲気を良い感じで再現して、第一話は合格だと思う。
     もっとも、ミルヒ(竹中直人)は、ドイツ人に見えるはずも無く、「もろ竹中」なので、 そこはお芝居だと承知で見る必要はあるね(^^;
    (まあ、演劇では日本人が世界中だれにでも化けるわけだから…)
     音楽は原作者にアドバイスをしている人々を含めてオケのプロの人々が監修。
     劇中の音楽だけでなくBGMの部分も既存のクラシックだが、なかなかセンスが良い。
     『銀河英雄伝説』の微妙なBGM使いより完全にクラシックを使いこなしている(笑)
     漫画原作ドラマでは「動物のお医者さん」がなかなか良かったけれど、あちらは 色々「ここはもうちょっと」って場所があった。そして、絶対「冬編」「犬ぞりレース」 をやって欲しかった。だって北海道でハスキーなんだよ?
     「のだめ」頑張って欲しいね。
  • 「冷やし中華」と「SF」…森羅万象SF
     検索サイトで「冷やし中華 SF」のand検索をすると、そこにSFの世界がある。
     検索サイトを使用するとき、あらゆる検索語に「SF」をandすることで、 世界の背後に闇のようにSFが広がっていることを発見するであろう。
     じゃ…
  • 冷やし中華検証
     どうも私の記憶に残っている冷やし中華の記憶は
    「冷やし中華できた?」
    「もう少しだよ」
    「あぁ、冷やし中か…」
    …というショートコントの回数らしい。
2006.10.16
  • 秋の雲を見る。
     ところで俺は、この夏冷やし中華を食っただろうか…2度くらいか…?
     いろいろな意味でいつもと違う夏であった。
  • ツァラトストラかく語りき
     買ってはみたが、昭和28年の訳でついていけるかどうか(^^;
     他にも各社から出版されているようだが、見ないで買っちゃった。
  • 久しぶりにジャズのCDを買った。
    「ジャズを読む事典」(富沢 えいち)の「ジャズ・ジャイアンツ列伝」という項に出ていた CDのうち近所の店に置いてあったのを。…これがなかなか品揃えが狭くて…(^^;
     ちなみに、この本で紹介されているジャズジャイアンツってこんな感じ(※印は著者の言葉)↓
  • ジャズジャイアンツ列伝
    • □ tp ルイ・アームストロング/この素晴らしき世界 ※▼
    • □ ベニー・グッドマン/ベスト・オブ・ベニーグッドマン ※いまも現役の名曲たち▼
    • □ デューク・エリントン/A列車で行こう ※代表作を集めたベスト盤▼
    • □ vo ビリー・ホリデー/奇妙な果実 ※▼
    • □ as チャーリー・パーカー/ナウズ・ザ・タイム ※ビバップのアイディアを体系化した▼
    • □ p バド・パウエル/ザ・シーン・チェンジズ ※モダンジャズの代表作▼
    • □ tp マイルス・デイヴィス/ラウンド・アバウト・ミッドナイト ※これがマイルスの黄金期▼
    • □ ts ジョン・コルトレーン/ジャイアント・ステップス ※タイトル曲は後のsax奏者が克服しなければならない超難関課題曲に▼
    • □ g ウェス・モンゴメリー/ア・ディ・イン・ザ・ライフ ※男っぽいギター▼
    • ● p オスカー・ピーターソン/オスカー・ピーターソンの世界 ※圧倒と言う言葉の ほかなにも浮かばない ▼1961年の演奏。心地よくスイングしていたかと思うとテンションが漲ったり、ジャズの王道 を行く感じがする。「スタイリッシュ」という言葉が一番ぴったり来るが、この乱れない 端正な雰囲気が多くのミュージシャンの尊敬を集めるのだろう。
    • □ ds アート・ブレイキー/モーニン ※ジャズのパワーが凝縮されている▼
    • □ ts ソニー・ロリンズ/ラヴ・アット・ファースト・サイト ※ジャズを逸脱している▼
    • □ p ビル・エヴァンス/アフィニティ ※耽美的▼
    • □ p ビル・エヴァンス/ポートレイト・イン・ジャズ ※ピアノジャズの美学を追求▼
    • □ セロニアス・モンク/マイルス・デイビス・アンド・ザ・モダン・ジャズ・ジャイアンツ ※クリスマスの喧嘩セッション▼
    • □ オーネット・コールマン/ソングX ※ジャズの革新者▼
    • □ fl ハービー・マン/メンフィス・アンダーグラウンド ※ジャズ・ロックの潮流を作ったルーツ▼
    • クインシー・ジョーンズ/愛のコリーダ※ ▼タイトル曲「愛のコリーダ」は懐かしい!「ジャズ・ポップ」というジャンル名になるらしいが、 でも楽しいのはタイトル曲だけかな。
    • □ b チャールズ・ミンガス/直立猿人 ※音楽で怒りを表現した▼
    • □ b ジャコ・パトリアス/ジャコ・パトリアスの肖像 ※ベースギターの歴史を塗り替えた技法と表現力▼
    • □ p ミシェル・ペトルチアーニ/ライヴ・アット・ブルーノート東京 ※情感溢れるサウンド、彼はピアノの化身だ▼
  • 他にもジャズ解説書は読んだが、推薦盤って案外重なっていない。
     名盤の評価に定番が無いのか、独自色なのか?

2006.10.15
  • 「オタク学入門」(岡田斗司夫/新潮OH!文庫)
     10年前1996年に出た本の文庫化。
     冒頭で展開されるオタクの定義を読んで、「やっぱり俺はオタクなのかも知れん」 などと今更納得したりするのであった(笑)
     文中「ちゃんとしたオタクになる」という言葉があって、心を引き締められる 思いがした。
     今の私は情報の多さに踊らされて、オタクとしての質を磨いていないような気がするのだ。
     この本、本当に隅から隅まで面白いが、後書きに、オタクが「反社会的存在」として 認識されなくなったのは良いことだけれど、「オタクってもっと屈折しているもんじゃないのか?」 という問いかけがある。
     そうですよ。
     まさに、「僕ら大人になってこんなものに夢中になっている」という屈折した 意識こそが、子供には真似のできない深読み、制作者が織り込んだ意図の発掘、 背景知識の探求etc.の「鑑賞することを芸とする」ようなディープな姿勢を 必要としているですよ。
     この本に取り上げられた過半数の作品は見たことが在るので、読んでワクワクした。
     逆にまだ知らない作品は見たくなる。
     ともあれ「オタクの理論武装」を助ける書として推薦だ!
2006.10.14
  • 「銀河の荒鷲シーフォート」シリーズのこと
     妻にSFを勧めるシリーズ。
     第一弾「巨人三部作」(J.P.ホーガン)…人類の起源をミステリータッチで描くハードSFは好評。
     第二弾「戦闘妖精・雪風」(神林長平)…異星人と戦う人工知能をもつ戦闘機と心に傷を持つ男たちも好評。
     第三弾「敵は海賊シリーズ」(神林長平)は、キャプテンハーロックを純化したような 海賊と戦う刑事の物語で、これもOK。
     どの作品も、ミリタリー&メカメカ用語満載で、これを楽しめる妻は女性には めずらしい適応力の高さだ。
     このままハードSF路線まっしぐらでも面白いが、最近『銀河英雄伝説』を 楽しんでいる流れで、「銀河の荒鷲シーフォート」シリーズを勧めてみたい。 (現在7話14巻発売)
     主人公シーフォートは(小説だけど)外見は「ラインハルト」系の美青年。
     新米の士官として宇宙艦隊に所属して、知略の数々で侵略者を倒し銀河の平和を守る。
     戦艦の中での船乗りらしく男っぽい暮らしもいい。艦隊司令との命令の行き違いなどの 人間ドラマも良い。謎の侵略者と戦う知略も良い。
     まあ押したり引いたり大味な戦闘描写が多く、どう見ても騎馬戦を拡大して 宇宙でやっている『銀河英雄伝説』と比較して、シーフォートのひらめきは エレガントだし、海軍らしい雰囲気は段違いだ。
     政治の駆け引きは『銀河英雄伝説』の方が書き込まれているけれど、どうも、 『銀河英雄伝説』の政治家は「いかにも」の言動が多いよね。
     そういうわけで、宇宙の海の冒険譚として「銀河の荒鷲シーフォート」シリーズ は、極め付きのお薦め。
     あとは「宇宙の戦士」なんか、ガンダムの原点として読んでおくのは 必須だと思うがどうかな?
  • あとうかい吼える
     夕張の破綻問題を扱った討論番組で、タレントが「政治家の責任逃れだ!」 と絶叫していた。
     だけどゲスト・コメンテーター(政治家)の言う事は間違っていない。
     破綻した自治体を「誰かが救ってくれる」という期待はしちゃいけない。私たちにできる 唯一のことは、自分の手で破綻させない政治家に「投票」することだけだ。
     「50%にも満たない投票率で、それが民主主義といえるか!」ってセリフは政治家が 言うならともかく、有権者が言うのは完全にあべこべだ。この件に関しては「無関心」 こそが罪というもの。
     破綻自治体への公的資金の投入は不可能だ。
     国が破綻しそうなのに、地方の破綻を国が補償していたら歯止めが無い。 「潰したもの勝ち」になってしまう。
     潰れる前に、ダメな政治家を首にするしかない。選挙で。
     とにかくTVを見ている限り芸能人は、現地の人に同情するのはいいけど 「誰かが助けてくれる」って発想が消えていない。
     田中元長野県知事が、「私が補助金に頼らない健全な地方自治を目指しても、 無駄な公共事業をする候補者が当選しちゃうんだからどうしようもない」と 言っていたのが正論だな。
     長野県は補助金(他人の財布)で無駄遣いすることを、有権者が求めているのだ。
     民主主義で「政治が悪い」ってのは「有権者の責任」だと自覚するところから 全てが始まるよ。
  • 「住民が全部逃げ出す」ような事態になったらどうなるのか
     借金を返す人が居なくなると…まさか国が肩代わりしないよね?
     いっそのこと「自治体破綻は借金棒引き」にしてはどうか?
     そうすれば、危ない自治体にはお金を貸す人が居なくなる。自治体は事業の 採算性に確かな根拠を必要とすることになるし、貸す側も真剣にチェックするだろう。
     あるいは不動産で返して「自治体が銀行のものになる」というのはSFだ
     市長が銀行員になっちゃう。
     破綻自治体がどんどん私企業の所有になって、なしくずしに国家が民営化しちゃうのね。
     案外うまく経営されたりして…
2006.10.13 2006.10.12
  • SEIKO メカニカル SARB007  セイコーの10月の新製品が並び始めた。
     SEIKO メカニカル SARB007(緑ダイヤル)は、私の高校生時代の腕時計をほうふつとさせる デザインで心引かれるデザインの一つ。他に、赤、青のモデルもあるが、60〜70年代には こんなカラフルな時計がたくさん有った。
     んで某量販店で実物確認。実売価格は3.3万円-ポイント。
     この価格にしてはケースの仕上げは実にしっかりしている。バックルもソリッドの三つ折れだ。
     ダイヤルの質感は青が一番印象的でもちろん緑も綺麗。赤も渋い赤。良いね。
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    [30%OFF!!] [送料無料!!] 【0610p_大特価】【0610c_大特価】 10月11日頃出荷予定![国内正規...  こちらは綺麗だけれど大人しい雰囲気。角型に期待かな。

  • 久しぶりに「・・・絶句」(新井素子)を再読。
     異星人の起こした次元事故によって、新井素子(作者と同名の作中人物、小説家志望) の物語世界が現実空間に流出、彼女の小説のキャラクターが実体化してしまう。 …というSFな設定に始まり、人間と動物、超文明を発達させた異星人との闘争を通して 哲学的命題…人間の生物としての恪、文明論に収束する という、壮大なストーリー。
     少しでも思索的な青春時代をすごした文学少年・少女なら一度はぶつかるであろう、 「人間って何だ?」という問いを、地球の生き物の中で頂点に立つ人間とその他の動物 という図式に、SF的な高度星間文明の存在を導入することで、「生命の格というのは 上にも下にも限りない」と仮定する。
     作中新井素子は、下位の生命に対する義務に悩んだり、上位の生命に対する 理不尽と闘争したりするが、最終的には在るがままを受け入れて前進していく。
     ある意味非常に東洋的な宇宙観を展開する、奥深い作品だ。
     もっとも、ストーリーの大半は小説から抜け出してきた「超人」たちの活躍や、 彼らにバックアップされた「動物革命」の顛末、現実と脳内世界が混ざり合った ことによって、不死身の超能力者状態になった新井素子と、事体を収拾しようとする 異星人との戦いなど、派手な要素満載で面白い。
     人間と動物たち、小説のキャラクターに加えて三種の異星人が登場し繰り広げる ドタバタ騒動だが、底に流れる生命に関する哲学的思索が、この作品を 何度読んでも青春時代の柔らかく不安定な気持ちを思い出させる佳作に していると思う。
     なにより、ほんのりほろ苦く、それでいて淡い希望の漂う読後感が、 「いつかまた読もう」と思わせる決め手だ。
  • マンハッタンで小型機がマンションに激突
     ヤンキースの投手の自家用機とか。
     9.11の現場に程近い場所で、これを思い出させるような滅多に起きない事故が起きた。
     もちろん規模が全然違うけれど、現場の人間のショックは大変なものだろうな。
     米国は裏庭に「自家用飛行場」を持つ人がいるくらいの飛行機大国だから、 テロの再来が怖いからといって簡単に飛行規制ができないのだ。
2006.10.11
  • 夢見るクラシック 交響曲入門(吉松隆/ちくまプリマー新書)
     吉松隆は、一部で人気の作曲家だ。
     本書は作者が高校生二人に交響曲とは何かを名曲紹介を交えて講釈する体裁で 書かれている「交響曲入門」だ。
     取り上げられている交響曲は、ベートーヴェン、マーラー、ブルックナー、etc.の ごくベーシックな曲で、ストレートに分かりやすい流れだ。
     入門書として大変良くできていると思うが、吉松隆の「アク」は少なめで、 彼のファンにとっては少し物足りないかなと言うきもする一冊であった(笑)
     ちなみに紹介される曲は
    • ヴェートーヴェン第5番「運命」(6,7,9番も)
    • シューベルト「未完成」
    • ベルリオーズ「幻想交響曲」
    • マーラー第2番「巨人」
    • チャイコフスキー第6番「悲愴」
    • ブラームス第1番
    • ブルックナー第7番
    • ドボルザーク第9番「新世界」
    • シベリウス第2番
    • ショスタコーヴィチ第5番
     …全部N響の演奏会で聴いたことがあるかな?
     確かに中・高校生にお勧めの名曲ぞろいだ。
  • グインサーガ110「快楽の都」
     「豹頭王一座」が、快楽の都「タイス」で興行するまでの話。タイスの風物と 観光の物語で、物語的には「一休み」の回である。
     ただ、109話は大成功の物語だが、今回は「気に入らない芸人はワニに食わせてしまう」 などというサイコな領主の下での公演で、「生きて帰れるのか?」という危ない 気配の中でのお話。
     恐らく次の111話で領主の元から逃げ出し、112話で本題に戻って急展開という流れか。
     待ち遠しいのぅ…(笑)
  • SONYのBlu-rayレコーダはほんとに二層記録できない
     機能的には可能なドライブを搭載するが、「各種のディスクで各種の状況での互換性を 検証していくと一部厳しい状況がある、この検証作業が発売までに間に合わない から」とか。
     パナの二層対応機は相性問題をクリアしているのか、ちょっと気になる。
     もっとも、二層ディスクなど滅多に買わないとは思うが。
     いずれにしても、BD初代としてはPS3でゲームと市販ディスクを楽しみ、 レコーダは来年以降というスケジュールになりそう。
     一方、TDKは「六層ディスク」を発表したとか。
     映像用としては12時間以上?
     転送速度が4倍まで上がれば、次次世代のスーパーハイビジョンでも録画できそうだ。
  • SOFTBANKの電話
     秋葉の某量販店のau売り場が丸々SOFTBANK売り場に模様替えしていた。
     一面オレンジから一面真っ黒。暗い、店が暗すぎるです…
  • タイタニックの続編の予告(youtube)
     よく出来ている。しかも、本当にありそう。笑った(^^;
2006.10.10
  • 世にも奇妙な夢12話
     明け方から一話10分の夢を12話連続で見る。
     不思議なことに、夢の区切りで目が覚めるごとに時計の針がきっちり10分進んでいる。
     一話一話は全て別の物語。それほど良い内容でもないので「やれやれ」と思って再び うとうとすると、また別のあまり楽しくも無い、かといってそれほど悪くも無い、 良く言えば現実的な厄介な夢。
     しかし、一夜で12話もの別々の物語が浮かぶとは、書き留めておけば オムニバス・ドラマが1クール書けるな。脚本家ならお金に換わるのに…(^^;
2006.10.9(体育の日)
  • 体も鍛えず自宅で体を育てる。横に…
  • 半島の「核実験」と「儒教文化」なのか…
     北朝鮮が核実験を成功させたというニュースに、週末のTVは占領されていた。
     今回は初の実験成功ということで、ミサイルに積んで日本まで飛ばせるほどの小型化 に成功するまではまだ間があるかもしれないが、物騒なことだ。
     もっとも、日本や韓国に対して北が核先制攻撃などしたら、あっというまに 米国の核ミサイルが首都を襲ってアウトという危険もあり、むしろ 米国が「大量破壊兵器を所有している」という名目で自国に乗り込んでくる危険を 回避する為のカードとしてのみ使える武器と言う気はする。
     政治家や一部市民団体はすぐ「制裁」を主張するけれど、根本は北朝鮮が考えている ことを理解することが最重要だろう。
     それに米国の世界戦略こそが世界の武装化を刺激していることは間違いない。 米国が好きな相手に先制攻撃をする事が可能だと考えているなら、 十分な抑止力としての軍備をもつことは当たり前の結論だろう。
     「持っていない」と査察を入れても空爆されるなら、「持っている」と主張して 韓国あたりを人質に取った方が安全保障としては確実だ。
     沖縄では「迎撃ミサイル持込反対」のデモがあったが、沿岸にミサイルサイト なんか作ったら、戦争になったときに真っ先に攻撃対象になるのは間違いなく、 国会議事堂に立てこもる方々は安全だろうが、基地の地元の住人にとって 冗談ごとでないのも自明だ。
     北が何を考えているのかは分からない。が、経済制裁と食糧難で 苦しいのは確かだろう。そして、朝鮮半島を38度で分断したのは ほとんど米国の責任。北は寒冷で農耕に不適当な土地ばかりで、南北に分断したら 北が苦しいのは当たり前の話だ。
     「核廃絶」問題のリーダーシップを取るべきなのは日本だ。
     日本こそ、非核保有国をまとめて、核廃絶運動を推進しなければいけない。 もちろん、米ソ両国も例外なく核武装を放棄すべきである。アメリカに 「核開発するな」と言われても、自分が最大の軍事大国じゃ説得力が無い。
  •  先日読んだ世界がわかる宗教社会学入門(橋爪大三郎/ちくま文庫)
    には、 「儒教」の項目も有。
     儒教は基本的に「神」が無くて先祖崇拝と政治哲学だ。
     朝鮮人との交渉が中国に任されているのは、儒教的に「中国は韓国の先輩で日本は韓国の後輩」 というご先祖様の序列の意識があるからだ。
     大陸や半島の人間が日本人を憎むのも、儒教的価値観からすれば「目下」の癖に生意気だ という意識があるのだろう。
     ただし、ここ数十年で韓国では「キリスト教」が大いに躍進し、現在では国民の 半数近くがキリスト教徒らしい。
     ちょっとびっくりですね。
     逆に日本でキリスト教が流行らないのは、もともと宗教心と言うものが無いのかな…
  • 日本にも江戸時代の武士が「儒学」を採用した為に、どうも今の「法律」の中に 儒教思想がじわりと浸透しているように思う。民法なんか明治にできて以来あまり 再検討が進んでいるとは言いがたいので、目いっぱい儒教くさい文言が散見される ように見受ける。
     というか、今も政治家は先祖が武家階級だったりする影響か、儒教の解説を読むと 彼らの価値観にじんわり儒教のそれが浸み込んでいるのに思い当たるところ多し。
2006.10.8
  • HV版『チャーリーとチョコレート工場』鑑賞(WOWOW) ★★
     ディム・バートンとジョニーデップのコンビで贈る作品。
     原作は有名な童話らしいが今まで見たことが無かった。だから、「チョコレート工場」の話、 といっても予告編の極彩色の「イッツアスモールワールド」的工場の描写を見て 単純なファンタジーと思っていたが、意外や教訓話。みっちりと。
     夢のチョコレート工場に招待されるゴールデンチケットを手に入れた子供たち。 だが、本当の目的は工場の後を継ぐ「良い子」を探すための試練が待ち構えている。
     中心となるテーマは「家庭と子供の仕付け」…つまり、単に「悪い子」が居るのではなく、 間違った教育をしていませんか?という、むしろ親に向かっている教訓話になっている。
     さまざまな種類の悪い子が、手を換え品を換え酷い目にあうのは、 さすがティム・バートン監督の手腕か、怖く面白く描かれている。
     それにしても、チケットの当たる子供がみんな悪い子でハラハラする。
     主人公(?)のチャーリーは、一年に一度誕生日にしかチョコレートを買えないウルトラ貧乏 な生活をしているが、1番に当たるドイツの「オーガスタス」は肉屋の息子で毎日チョコをたべてぶくぶくの汚いデブ。
     2番のイギリスの「ベルーカ・ソルト」は何十万個ものチョコレートを買占め、父の工場の従業員を使って大捜索。 とにかく娘のわがままはいくら金を積んでも実現する大富豪の娘だ。
     3番目はアトランタの「バイオレット・ボーレガード」とてつもない野心家でどんな勝負にも勝たずに居られない。
     4番目はコロラド州の「マイク・ティービー」、ハイテク天才のゲームオタク、常に攻撃的。
     これはキリスト教の「七つの大罪」に対応しているのかな?
     子供なので「邪淫(lust)」は無いが、 貪食(gluttony)、 怠惰(sloth)、 高慢(pride)、 憤怒(anger)、の4つはチャーリー以外の4人のパターンに当てはまる。
     羨望(envy)、 吝嗇りんしょく・強欲(greed)、 は、超貧乏のチャーリーがそうなってもおかしくない境遇だが、彼は無欲の塊だ。
     名前と罰(結末)が結びついているというのは妻の説。
     バイオレットは体が紫色になる。ティービーはTVに入ってしまう。
     
2006.10.6
  • 「キリスト教の人生論」(桑田秀延/講談社現代新書)
     プロテスタントの牧師/学者先生の書いた本。1968年初版でめちゃ古い。てか、 買ったのは昭和だが、引っ張り出して再読してみた。
     この本も分かるような分からないような…。
     根本的に「絶対的に神の存在を信じる」ことが、種々の問題の 解釈の基礎になっているが、神の存在があまりに自明のこととして 扱われているため、なぜ神様を登場させる必然性があるのか、その説明は無い。
     だから信者に感銘を与えることは出来ても、新たな信者を獲得する 説得力は薄いお話の数々である。
     たとえば、「人間のエゴイズムは神との対話によってのみ取り払われる」 と言われると、裏を返せば「異教徒とは絶対に分かり合えない」と言って いることになる。
     先日見た「エリザベスI」のドラマには「カトリックから見てエリザベスは異教徒 だから暗殺しても罪にはならない」なんて話が出てきた。ましてイスラムなど、 ということだろう。
     「苦難は何を意味するか」という節も難しい。
     つまり、生まれつき目が見えないとか、幼児のうちに死んでいくものの どこに罪があるのかと言う問題。この本では「罪と罰は必ずしも比例しない」 というばかりで、今ひとつ説明に成功していない。
     神様を信じていても居なくても等しく苦難はある、という現実に対して、 「神様が居ないから」という以上に説得力のある説明が出来ないと、 学者としては物足りない。どんな宗教にも共通の難題だと思うけれど。
2006.10.5
  • 世界がわかる宗教社会学入門(橋爪大三郎/ちくま文庫)
     この本は著者の大学の講義ノートをもとにして作られたもの。
     大学の授業が元ならバランス感覚が良いのかなと思って買ったのだが、 著者はキリスト教徒なので、ベースの感覚がキリスト教徒のそれ。 なんだか突っ込みどころ満載だ。
     もし私がこの授業に出席していたなら、直接質問してみたい事が山ほどある。
     「日本人にはわからないかもしれないが、一神教は凄いんだぜ」みたいなノリが ふつふつ湧き上がっている。
     「イエスの奇蹟と超常現象は別もの」とか書いている。う〜む。
     著者がカトリックなのかプロテスタントなのかは、この本だけでは見えにくい。
     しかし、各宗教の違いを明確にするように書いているため、牧師の書いた 入門書より分かりやすいのは確かだ。歴史も分かる。
     他方、話が仏教になると途端に分かりにくくなる。
     一神教で唯一の聖典を持つキリスト教はやっぱり分かりやすいということなのか、 それとも著者と仏教の距離が遠いのでうまく整理できていないのか。
  • 今回宗教書を読んでいるのは「テロとの戦い」の心理を考えるため。
     ルターの宗教改革は、社会科の授業で知ったくらいの知識では、なんとなく 権力に立ち向かった良い人なイメージ。カトリック教会が「免罪符」で金儲けをしていた のを否定した人。
     しかしニーチェの言い分だと、キリスト教徒の中でもルターはよほど タチの悪い部類だ、ドイツの恥だ、という論調だ。
     プロテスタントの立場は、宗教改革が「資本主義」を生み西洋の近代化の 原動力になったとまで言っている。
     ルターの「天職」の考え方は、単に「世俗の職業も坊主に劣らず尊い」 と言っただけに止まらず、職業は神が与えたものだから、がんがん金儲け することも神の心にかなっている…という論理で「資本主義」の論理的な 支えになり、「軍人」も神の与えた職上だから、敵を殺すのは神の御心に かなっていると、太鼓判を押した。(愛は身内だけなのだ)
     神の「全能」を肯定する過程から、この世の全ての出来事は神がやらせている …と、キリスト教徒のすることは全て現状追認みたいになってる。
     「汝、殺すなかれ」という戒めは、個人対個人には適用されるが、 戦争は「隣人を助ける為の殺人」だから神の意思にかなうという 考え方は、宗教というものが解釈で180度ひっくり返ることも 有るという端的な例だな。
     第一次世界大戦のあと、キリスト教者の世界大会で、教会は平和の為に 全力を尽くすべきだという趣旨の決議がなされたという。
     これが「テロとの戦い」にどう反映されているか考えてみると、 平和をもたらす手段が全世界への「宣教」とすると、むしろ、 「異教徒殲滅」は平和の為に必要な犠牲というロジック。
     「宗教改革 イコール 資本主義」と思っているということもやばい。
     もちろん、軍人が異教徒を殺しまくるのは神の御心に沿っているのだろう。
     いずれにしても、イスラム教徒と戦争するのは、プロテスタント的には むしろ推奨みたいな精神的基盤があるのではないか。
  • キリスト教(プロテスタント)が近代資本主義と民主主義社会を作った。という主張。
     しかし、宗教改革の原動力の一端を担った「グーテンベルク」の活版印刷機 は、「科学技術」なんだよね。ここでは、科学のおかげで宗教活動が進歩している。
2006.10. 4
  • アニメ「銀河英雄伝説」第3期完了
     導眠済を飲んで朦朧としているところをテロリストに撃たれて死亡とは、 なんともサマにならない最後だ。警備も手薄すぎ。
     最終的に宇宙の勢力図は「イゼルローン要塞」に立てこもって共和国を自称する 一党とそれ以外全て…というのだから、惨状である。
     ていうか、イゼルローン一個で完全に自給自足の生活が出来るというのも 凄いのだが、今いったい何人住んでいるのかなぁ…
     分派して出て行った人数だけでも、政令指定都市級だから、 残っている人数は「千葉県の総人口」に匹敵するくらい?
     まあ大きな戦争になると、数百万単位で戦死者を出しているわけで、 それくらいの人口がいるのは道理だが、ヤン一党はなんどかお引越し をしているわけで、ものすごくご苦労さんだ。
     放送のほうは既に正伝(第四部)は全て完了。頑張って追いつこう。
  • 「キリスト教は邪教です!(現代語訳『アンチクリスト』)」F.W.ニーチェ/適菜収・訳
     「神は死んだ」で有名なニーチェの代表作『アンチクリスト』を、 現代語で話しかけるような文体で訳した本。
     原書は1895年刊行、訳は2005年。
     哲学には詳しくないけれど、ニーチェが「神は死んだ」と書いたことくらいは知っている。
     そんな私。
     この本はとても読み易い文章になっている。それでも内容はちょっと難しいけれど、 要するに「キリスト教が2000年かけて西洋文明の成果を破壊した」と告発する内容だ。
     現代の日本でこれが読まれることと、100年前の西洋で読まれるのとは、 事の重大さがずいぶん違うとは思う。命が危なくなりそうだ。200年前なら 死刑だろう、確実に。
     キリスト教的精神基盤から発生した、先輩哲学者もめった切り。
     哲学者のほとんどは科学でもなんでもなく「僧侶」だ、と言っている。
     キリスト教の教義の中にある毒について書いているが、それがキリストの 教えではなく、教団組織を作り上げたペテロやパウロの陰謀によると言っている。
     ようするに組織を維持、発展させる為のテクニックを磨いていった過程が 新約聖書にまとめられていると。
     まあ、ニーチェが何を主張したかについては、本文を読むのが一番であるが、 読んでいると、確かに「キリスト教の悪い部分」が、現代日本も蝕んでいる という気はする。
     たとえば、「かけっこで手をつないでゴールイン」なんてのは、 キリスト教的価値観の悪影響で、努力して勝ち取ることを否定しちゃっている とか。
     ニーチェは、キリスト教の問題点は「ありもしないことをでっち上げた」ことと「自然科学をゆがめた」 ことだと言っている。
     私が最も問題が有る考えだと思うのは「罪」だと思う。
     それはキリスト教の根本なのだが、現実生活の中の苦しみや不条理(罰)の原因を 「罪」のせいにして「神を信じることで許される」と言うわけだ。
     他の宗教でも、前世の因縁とか、悪霊とか、何かのせいにして「お払い」したり 「壷」を買わされたりするわけだが、生まれる前から「罪」があるというのは 「個人のせいではない」という逃げ道を作っているのと同時に、幸せに 暮らしている人にも「罪」は必ず有るわけになる。
     世界には人の理解の及ばないことと、人の意思では自由にならない事が 溢れている。これらを全て「神」のせいにする。
     人の世界に対する理解が深まり「これは神様を持ち出さなくても説明できるぞ」 となると、教会のそれまでの解釈とズレが出来る。
     神様の支配のおよぶフィールド(領土)を確保する為に科学に圧力をかける。 そんな時代も長かった。今も無くなっているわけではなさそうだ。特にアメリカの 田舎では。
  • NHKの9.11関連番組
     録画してあったのを見終わった。
     アメリカの放送局が作ったThe Dark Sideという番組は面白かった。
     イラク戦争に踏み切った根拠となった「証拠」の数々が捏造であったことは 次々と明らかになっているわけだが、政治の中枢がCIAに徹底的な圧力をかけて、 思うがままの報告書を書かせた詳細な経緯がレポートされている。
     演説された内容について捏造を指摘された大統領が 「わしはCIAの報告書を読んだだけだ」と開き直る姿もカメラに収められている。
     日本人としてはなんでアメリカが戦争に踏み込んだのか理解に苦しむ 思いがしたものだが、この番組を見ると、毎日毎日TVを通じて政府が 国民にイラクの危機を訴えていた様子がわかる。
     核兵器を作っている、生物兵器を作っている、明日にもテロ組織の手に 大量破壊兵器が渡るかも知れない。…これを毎日繰り返されたらたまらないわな。
     しかし「ウソ」でも、徹底的に国民に情報を流し続けた米国と違って、 日本は情報が無さ過ぎたのではないか。
     日本の政府は「国民は何も知らずにバカなままの方が良い」と絶対に思っているね。
     ブッシュは「米国は勝った」「世界は安全になった」と繰り返しているけれど、 明らかに世界を「キリスト教」と「イスラム教」の宗教抗争に巻き込んでしまった。
  • 一票の格差訴訟の判決が出た
     一票の重さが「5倍以上」あっても、とりあえず選挙は無効ではないんだと。
     1/5の重みの都市部から吸い上げた税金を地方にばら撒いて、票を確保する、 となると、なるほど与党には効率の良いシステムであって、格差の是正が 進まないはずだ。
     普通に考えて格差は2倍以内に抑えるべきだろう。
     いっそ、議員の給料を半分にして、浮いた予算で都市部の議員の定員を 増やしてみてはどうか?
     「献金絶対禁止」も必須だね。
     献金がある限り、お金のある団体の為の政治になるのは避けられない。
2006.10. 3
  • ソニー、BDビデオ対応の新世代Blu-rayレコーダーを発表
     12月8日に30万円。
     ブルーレイDIGAも30万円? 11月15日から発売。もう一声安くして頂戴。
     ま、安いのはきっとシャープが出してくると思うけれど。
     ちなみに、SONYは片面、パナは両面ドライブらしいので、フルスペックと言う意味では パナソニックの方が進んでいる。
     あとは、DVD-RAMの読み書きがどうなるかだな。詳細な情報を待つ。
  • ドラマ「喰いタンinホンコン」鑑賞 ★★☆
     料理は想定の範囲内だったのだが、喰いタン(東くん)の鍛え上げた肉体アクション …つ〜か、「ブルースリーのパロディー」シーンの数々に爆笑と感動の嵐だった。
     凄すぎるぜ!
  • セイコーから10月も新製品
    メカニカル SARC001 針式のパワーリザーブ、曜日、日付
     …どうやら新型キャリバー。結構いい
    メカニカル SARA013 角型ケースにホーロー文字盤(数字インデックス)
     …これはレトロでカッコいい!
     角型ケースは「メカニカル」ラインで初めての採用か。
     いずれにしても、毎月のように発売されるラインナップを見ていると、どれも面白くて 買い時に悩むな。1,2万円ならコレクションしても良いけれど、10,20万円じゃそうも行かない(笑)  その他メカニカルシリーズの10月の新リリースは10機種。意欲的である。
    ・参考:ヨドバシ.com
  • 銀河英雄伝説(第3期終盤のこと)
     現在第三期、ヤンとラインハルトの最終決戦あたりを鑑賞中。
     考えてみれば、長らくイゼルローン要塞とフェザーンを挟んで帝国と同盟は 均衡を保っていたのであるし、どうもこの戦いは国力を疲弊させるだけで 双方に益が無い。
     ヤンは、「原則、帝政より民主主義の方が良い」という理由で戦争をしているのだが、 同時に「現状(=最低の民主主義)より、ラインハルトの帝政の方が人民が幸福だ」とも 確信している。
     どうも、話し合いで解決する姿勢に欠けるのが最大の問題なのではないかと言う気がする。
     ラインハルトが徒に好戦的だとは思うが、最終的には「ヤンと勝負したい」という 個人的な動機になっちゃってるし。
     ヤンとラインハルトが少しずつ理想に対して妥協すれば、人も死なないし、 今より全然幸せな生活が出来るよな。
2006.10. 2
  • 「脳と心をあやつる物質」微量物質のはたらきをさぐる(著:生田哲/ブルーバックス)
     1999年の本なのでわりと情報は新しい。
     ネットに「グルタミン酸ナトリウムが脳を破壊する」なんて恐怖情報が流布しているので、 まっとうな科学書を読んで、脳と化学物質について一通りの基礎知識を仕入れておこうと言う 目論見だ。
     「ブルーバックス」は稀に変な本も有るにはあるが、ほとんどの場合、 きちんとウラの取れた情報が書かれていて有益である。
     この本の場合は必要な知識は丁寧に書いてあると思われるが、一般向けの読み物としては ちょっと難しいと思った。まあ、自分の「歳とともに一度に頭に入る難しいことの量」 が減っているような気もするのだが(^^;
     一般向けに面白そうなのは後半の
    第3章 心を変える身近な物質(カフェイン、プロスタグランジン、アスピリン、各種風邪薬の成分、メラトニン)と
    第4章 食べ物で心が変わる(アミノ酸、糖類、亜鉛、カプサイシン)
    など。
     色々な神経伝達物質の名前が登場するが、ドリンク剤に入っている「タウリン」「アスパラギン酸」とか、 最近チョコレートの売り文句になっている「ギャバ(γ-アミノ酪酸)」とか、身近な名前が多い。
     ギャバは体内ではグルタミン酸からワンステップで生産されているということで、 ならば、味の素の大量投与でもたくさん生産されそうな気がする。
     少なくとも、チョコレートの形で口にすると同時に興奮物質である「カフェイン」も 摂取することになり、普通に考えると(経験的にも)チョコレートは覚醒効果の方が 大きい気がするわけで、「チョコレートのギャバで安らぎ」ってどうよ?と思うね。
     アスピリンが何故効くのかは痛みの信号を増幅するプロスタグランジン が作られるのを阻害するからだそうだ。
     個人的に(非ピリン系薬剤だが)バファリンを飲むと、体の痛みと共に 心の痛みも無くなる気がするんだけれど、これはなにが効いているんだか…。
     咳止め薬として開発された「エフェドリン」の代用薬品として、「スピード」「ヒロポン」 という有名な薬物が出来た話は面白い。なるほど、「咳止め」というのは、喉の炎症を 治すなんていう方法でなく、「神経」に働いているのだなと分かる。
     そういえば、昔咳止めシロップの一気飲みでトリップする遊びが問題になったという ニュースを聴いた記憶もある。(1980年代には外国で死亡事故も有ったとか)
     アミノ酸は「神経伝達物質」そのものである。しかし、とり過ぎで異常が 起こるという話は無い。
     脳にとっての必須アミノ酸の不足によって起きる症状の話が載っている。
     アスパラギン酸とか、システインはドリンク剤の常連だが、体内で合成される からたぶん、飲んでも効果は無さそう。(正確には普通に食事していて 必須アミノ酸以外のアミノ酸が「不足」する事体は起こらないから、 余分に摂取してもカロリーになるだけ)
     一番不足しがちな必須アミノ酸は「トリプトファン」
     不足すると「気分が沈む」「不眠症になる」という症状になるというので、 けっこう最悪?牛乳、肉、魚、豆を食べて補給。
     「ブドウ糖」は脳の唯一のエネルギー源なので、朝ごはんを食べて 血糖値を上げる事が大切といわれる。
     逆に「甘いものの食べすぎ」で血糖値を上げすぎるとインシュリンが どばっと出て血糖値が下がり過ぎて元に戻す為にアドレナリンが出る。それで キレやすい子供が増える…というのだが、これは、まだ賛否のある見解らしい。
     何事も程々にと言うことか。
     トウガラシのカプサイシンまで、心に影響する物質だというのは面白い。 仕組みは、「アドレナリン」と「β-エンドルフィン」が出る。
     何しろ「β-エンドルフィン」は脳内麻薬なのだから、トウガラシを大量摂取すると マジでハイになるらしい。
     「カプサイシン」の刺激は熱いものに触った時と同じ反応を起こして、まず 「やばい、危険だ!」ということでアドレナリンを放出し、さらに刺激が続くと これに耐えられるように、脳内麻薬を出すのだと。
  • ともあれ「神経伝達物質」の多くが、健康食品業界で良く聞く名前なのは 驚いた。
     これで大した健康被害が起きていないのは、体に備わった「恒常性」をコントロール する機能が見事に働いていることと、もしくは、CM程には有効成分が含まれていないこと の両方だろうと思う(笑)
     化学物質と聞くと警戒する消費者が「健康に良い」という情報をくっつけると、 良く分からないカタカナの物質が好きになるのも不思議だけれどね。
     「大企業が大量生産に成功した化学物質は攻撃される」という 構造になっているのかも。それじゃ健康食品メーカーが儲からないから。
2006.10. 1
  • HV版『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』鑑賞(wowow) ☆
     エンディングの切り絵風アニメが美しい。
     本編はもひとつだな。
     バタバタしているわりにテンポが良くない。
     悪役オラフ伯爵(ジム・キャリー)の演技はすべっているとしか言いようが無い。
     収穫はヴァイオレット役のエミリー・ブラウニングの美少女っぷり。ちょっと ソフィー・マルソーに似ているかな。
  • 給食費払わぬ親たち(産経)
     「ベンツに乗っても給食費は払わない」とか?
     しばらく前からニュースになっていたけれど、この問題の厄介なところは、 親が給食費を払わないからと言って 「子供に食べさせない」というわけにもいかないというところか。
     「頼んでいないから」と言いぬける親は弁当を持たせればいいんだけれど、 そういう親は絶対弁当なんか作らないだろうな。
     いっそ給食費の財源は「扶養手当」の類から天引きにしては?
     つまり、食材費を税金で賄う替わりに、義務教育期間中の手当てがちょい減額されるような 仕組みで。公平じゃん。
  • ちなみに、ニュースのサイトには「この記事でブログを書く/読む」なんてリンクがあり、 それらのブログを見ると「全文引用+一行コメント」のサイトが無数にある。
     資源の無駄遣いだよなぁ。なんのためのリンク機能だ。
  • オクラ入りもやしナムルの2日目禁止令
     いや、糸を引いているのがオクラ由来だと解っているけれど、なんとなく 不安をカモスから。

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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!