映画館がやってきた!

構築日記・不定期便
- What's NEWを兼ねた日記のような読み物 -
2005年 3月
[先月|目次|翌月]

2005.3.31
  • 桜の開花宣言
     平年から三日遅れ、昨年比13日遅れだそうだ。
2005.3.30
  • BSアニメ夜話
     今回は 「エヴァンゲリオン」 「クレヨンしんちゃん(大人帝国)」 「新造人間キャシャーン」 の三本立て
     「キャシャーン」の回は「タツノコプロ」という会社がいかに独特で優れた文化を 持っていたのかという話で炸裂。
     最近作られたCG版に対する批判もちょっぴり。もっとガンガン批判してもいいと 思うがNHKは大人だ(^^;
     常々、マンガ夜話、アニメ夜話は夜中の0時過ぎにスタートして、朝まで 話が尽きるまで語り明かしても良いんじゃないかと思っているのだけれどなぁ。
  • 妻が「不機嫌なジーン」の感想が書かれた掲示板をずっと読んでいる。
     釈然としない不満を分かち合っているらしい。
     もつろん、ネット上は批判の嵐。妻も世間も私と同意見で安心したが、 救われないなぁ…
     自分がジーン開始時に書いた感想を見ると、 「前のシーズンの「ラストクリスマス」のように中途半端に社会派ぶった作品にならないことを願う」 とか書いているが、予想する限りどんぴしゃに最悪な結果になってしまっただよ…
     フジTVのこれは「視聴者に対する嫌がらせ」なのか…
2005.3.29
  • またスマトラ沖で地震
     今回はM8.5〜8.7(昨年の超巨大地震はM9.0)
     津波は最大25cmとか。
  • 旅行記と写真を組み合わせる。
     懸案だった「モレタニア号の模型」を使って撮影した映画『タイタニック』の再現ドラマ にセリフを入れてみる。
     おお、これは…(笑)
2005.3.28
  • QE2旅行の写真を入れるための額購入
     「黒」を3枚買ってみたが、白い縁の方が似合う写真もあるので、残りは白を追加購入か...
  • ドラマ『不機嫌なジーン』最終回
     意外。意外な結末である。
     最初の三回くらいは「はちゃめちゃコメディー」の体裁で、深刻ぶって底の浅いドラマ ばかりの昨今、珍しく吹っ切れたラブコメだと思ってみていたのだが、そのうち「諫早湾」 問題が中途半端に絡んでくるし、ありは結局本筋には関係なかったなぁ。
     色々なエピソードを詰め込むのが、売れ筋の役者をたくさん動員して視聴率を上げたい… そういう目的にしか感じられない中途半端さだ。
     まあ今時「仕事(研究)と恋愛が両立できない」という結末も、古臭い価値観だ。
     私的には「小林聡美」や「もたいまさこ」が目当てで見始めたのだが、 彼女らもストーリーに必ずしも必要ではなかったような気がする。
     そんなに悪いドラマでもなかったが、「記憶に残る…」て事も無い。 だから今回は最後まで見たけれど、再放送があっても見ないな、きっと。
     ところで、最終回では、回想シーンを含めて10年くらいの時間経過を見たわけだが、 教授(内野聖陽)の年齢設定が、髪型やメイクではっきり表現されているのがわかって、 「なんかプロの技は凄いな」と思った。
     これは小さな収穫。
  • 『ホワイトアウト』鑑賞(TV)
     映画館で見て小さな後悔した映画だが、自宅で見るとまた違うかと思ってTVで再見。
     [初見時の感想-2000年]
     劇場の初見では、日本映画のスケールを超越した大作…という宣伝文句に反する スケール感の無さが不満の中心だったのだが、改めて見ると主人公「冨樫」(織田くん) のヒーローぶりの無理を感じる部分が大きかった。
     「ダム施設内でのマシンガンによる銃撃戦」で主人公には一発も弾が当らず、犯人は ド素人にやられてしまう。
     プロパンガスを誤射して犯人は爆発炎上するが、主人公は無傷。
     ダムの放水管を3kmも流されて生きていたのは奇蹟だが、泳ぎきったのならともかく、 しっかり気絶しているし、気が付くと川原の安全なところに倒れているし、水に流されて きたはずなのに雪が積もっているし、紙の束を燃やして暖を取っているし、率直に言って 有り得ない。
     後半の銃撃戦でも主人公に弾が当らないのはともかく、低空飛行のヘリコプターを 墜落させバラバラにさせるほどの雪崩に巻き込まれてぴんぴんしているのもリアリティー に欠けるかと思う。
     基本的に織田君をヒーローに描くための作品になってしまっていると思うのだが、 「誰よりもダムを知っている」という根拠のある活躍と「弾が飛んできても当らない」 という根拠の無いゲリラ戦の活躍とのバランスをとる上で、肉体的アクションが 目立ちすぎたのが「うそ臭い」原因。
     主人公が「もともとゲリラ戦に長けた敏腕エージェント」なんて設定なら一撃必殺 でも構わないだろうが、あんなに腰が引けてヘナヘナな態度でもテロリストに勝てる というのは、夢物語すぎる。

     テロリストの組織が「赤い月」というのは、今思えば『踊る大捜査線2』の織田君の 名乗った組織名「お台場の月」とリンクしていたようだ。リアルタイムでは「萩の月」 などお菓子の名前のほうを思い浮かべてしまったのだけれど。

     本作で一番印象に残った役者は「吹越満」
     『ガメラ2』のNTT職員役など、細面で飄々とした役が多いと思うが、『ホワイトアウト』 では、もとプログラマー上がりのインテリ系テロリスト。薄っすらと髭を生やした 戦闘服姿がワイルドで光っている。
     もともと組織に身内を殺された一般人が、組織を根絶やしにする目的で仲間に加わった という陰のある設定をリアルに演じていた。
     織田君の設定も、これくらい「リアル」であればもっと共感できたのだろう。
  • メモステDUO-512MB購入
     旅行記と写真のテンポラリの置き場所として。こんなに小さいのに512MBも有るなんて…。
2005.3.27
  • QE2のテーマ別旅行記、部分発表。
     とりあえず、クルーズ船の歴史とQE2の 機関室からの解説の翻訳をupした。
     続いて「ブリッジの解説」の原文を読んでみたら、やはり日本語版を作成してから かなり変更があったらしく、日本語版は「双曲線航法システム」の解説だが、英語版は 「GPS航法」に変わっている。つまり、日本語は全然現状と違う。
     これも翻訳しなくちゃ。きついな〜(^^;
  • 松下のDVDレコDIGAってのはどうもスペイン語らしい。
    スペイン語講座 〜電話を受けるときの「もしもし?」というのがdigaなのね。
2005.3.26
  • DVD-Rのラベル/背表紙印刷
     まとめて10枚以上処理した。DVD-Rを焼くのは容易いが、きちんと整理するのは骨だ。
  • BekkoameのHP容量が30MBから100MB/3,000ファイルに
     久しぶりにこのHPを置いているプロバイダのページを覗いたら勝手に増強していた。 今や無料で容量無制限のHPが有るくらいだから当然かな。 ま、このHP作って約10年で24MBなので、あと30年は使えるな(笑)

  • 蜷川の「ロミオとジュリエット」鑑賞(wowow)
     主演は藤原、鈴木杏
     ほとばしるような熱いロミオとジュリエットであった。
     ひたすらに若くて熱い。こんな二人なら運命の悪戯に死を選んでも不思議は無い。
     珍しいくらいに「シンプルでストレートな演出」だと思うのだが、これも 主演の二人の持ち味があってのことと思う。
     通常ジュリエットの乳母は大げさにコメディーパートを演じるものだと思うのだが、 それさえも押さえて、二人のジェットコースターな純愛だけを浮き彫りにしている。
     衣装もシンプル。舞台装置もシンプル。
     これは逆の意味で「冒険的演出」なのかも知れない。

     …あぁ、誉めるのって難しいな(^^;
     演劇の素晴らしさを完全に言葉で表現するなんて、シェイクスピア本人 にも不可能に違いない。
2005.3.25
  • 珍しく職場の飲み会で某居酒屋チェーン(素材屋)に行く
     チェーン店には滅多に行かないのだが、まあまあか。
     反省点といえば、今回は珍しく他人の金で飲める機会だったので もっと高い店に行けばよかったかもしれないというくらいである(笑)
2005.3.24
  • 職場の友人を招いて「110インチ・ハイビジョン・デモ」の会
     DTS-ES6.1ch音声のデモ、ハイビジョン映画のデモ(SWエピソード2)など の後で、お客さんが持ち込んだ「ホームビデオ」も上映。
     「ミュージック・クリップ」のノリを目指して編集している というその作品は、DVカメラで撮影してPCで編集、DVDに落としたものだが、 なかなかの画質で110インチでもアラが無く良い雰囲気。
     作者本人が「これを自分の家族に見せたい」というほど、 大画面鑑賞が効果的ですばらしかった。
2005.3.23
  • HV版『戦場にかける橋』鑑賞 ★
     ハイビジョン映画としてはまあまあの解像感があるが、マスターのフィルムの汚れなどを 処理していないらしく、「空」が映るとパラパラとゴミがたくさん見える。こういうのは、 おそらく「セル・ソフト」になるときには消すのだろうなぁ。
2005.3.22
  • 突然焼肉の気分になって「牛角」へ
     単価が安いけれど、一皿の量が少ないので思ったより高かったなぁ…(^^;
2005.3.21
  • 旅行の写真をA4に印刷してみる
     1,500枚も撮影したのでさすがに「鑑賞に耐える」作品も少しは有る。
     「香港のビクトリア・ピークから見下ろした高層ビルの向こうに見えるQE2」の 写真は、この日ここに居た人なら誰にでも取れるストレートな写真だが、 今回の旅を象徴する一枚であることに間違いない。
     「珍しいくらい天気が良い」ということが ラッキーな記念写真だし、とてつもなく遠距離だがなんとかQE2の細部まで見て取れる 高解像度なところにも意味がある。
2005.3.20
  • 福岡沖地震
     本当に日本は何処でも震度6が発生することを再認識。
     震源付近の漁村の被害も大変だが、繁華街でビルの窓ガラスが割れて落下する のが撮影されており、かなり恐ろしい光景だったな。
     今回も特別予知したという人は無し。また後から自称予知の話は出てくるのだろうが。

  • 妻の実家に借りたスーツケースを返しに行く
     パソコン持参でQE2旅行の写真のスライドショーをする。長い(^^;
     夕食にステーキが出る。QE2のオーストラリア牛の赤身も良いが、和牛の霜降りも 良いな(笑)  ちなみに、旅のベテラン義父らの次回の旅行はなんと 「シルクロード」だそうだ。羨ましい。
     借りたスーツケースの鍵は「イエローナイフの温度計付きキーホルダー」 がくっ付いており、「く〜オーロラ見物か、お洒落だな」…なのである。
    (イエローナイフは去年の月9「ラストクリスマス」の最終回の舞台)
     海外旅行に関しては、絶対に越えられない壁、なんだよなぁ…(笑)
2005.3.19
  • 演劇「BROKEN マクベス」鑑賞(紀伊国屋ホール/新宿)
     シェイクスピア劇を集中的にフォローしている我が家にとって、 ご贔屓の「伊沢磨紀」(子供のためのシェイクスピア・カンパニー等)が出演するので 関心を持った舞台。
     BROKEN/暴君という副題は「マクベス」を徹底的に壊した 脚本に由来するらしい。
     舞台は飛鳥時代、「日本書紀」の世界に置き換えて、マクベスの国盗りが 天皇家のお家騒動に置き換えられ、マクベスと日本書紀の食い違いは 「歴史を書き換えるんだ!」という行動で説明されている。
     さらに、「荒地の魔女」のほかに日本人の死人(天皇の傍系/豪族)が 変化(へんげ)した「魔男・三人組」が登場し、取り付いたり取り付かれたり。
     最終的に正史(日本書紀)とマクベス世界はパラレルワールド的解釈に 収束していくらしい。
     そんな骨組みの芝居だが、率直に言って「いや〜困った」と思ってしまった(^^;
     根本には、いくらBrokenとは言っても設定に無理がありすぎてマクベス に題材をとった意味があったのだろうか…という疑問がふつふつと沸く。
     表面的には、莫大な駄洒落の一つ一つが面白くない。
     単純に言って面白くない導入部を乗り越えて中盤、マクベス的陰謀が 動き出すと(設定に無理を感じるとは言え)少しほっとするのだが、 致命的な掛け違いに気付くことにもなる。
     なぜならば、「マクベス」の肝は、 魔女による「予言」の成就にあるからだ。
     「夢、幻のような魔女の予言」を己の手で現実にしたマクベスと婦人の欲望が、 同じ予言のもたらす運命に押しつぶされ、死と狂気に終わる。
     こういう、マクベスを中心とした「運命と狂気」のモチーフが、 本作では骨抜きになっている。
     恐らく魔女と間男の掛け合いなどオリジナルで詰め込んだストーリーが 本筋を希釈し、結局は「日本書紀」に収束するんだ という結末のバレ感が、原作の「意志の力」が「運命の力」に挫折する 微妙なバランス設定を破壊しているのであり、マクベスの深い絶望はここには無い。

     …というわけで、シェイクスピア劇特有の「マシンガン・トーク」や 言葉遊び、 王を接待するマクベス邸の宴会のバカ騒ぎ、 意外な伊沢磨紀のセクシー演技など、 笑える壷があちこちに埋め込まれて入るのだけれど、 「シェイクスピアのマクベス」を下敷きにする必然性は感じられず、 あえて言うなら「漫画同人誌的な意味無し」の地割れに飲み込まれてしまった ような芝居であった。
     殺陣やダンスの熱演も奈落の底。
     それを「Broken」と呼ぶなら、仕方の無いことではあるが、 「やおい同人誌」もピンキリなのであって、やるなら頂点を目指して 脚本を練り上げるべきと思うのである。

     ラストの主演女優の一人語りで舞台が完結してから拍手が来るまでの なが〜い間は、客席の全員が感動に胸が詰まって拍手できなかったから ではないと思う。期待したカタルシスが無いから皆戸惑ったのではないか?

  • 沖縄居酒屋「海森」
    [LiveDoorグルメの記録]
     恒例、芝居帰りに居酒屋に寄る。
     「紀伊国屋ホール」で芝居を見るのは初めてなので、店も新開拓となる。
     たまたまBS-iの居酒屋番組で見かけた「要通り」の沖縄居酒屋「海森」を尋ねる。
     「要通り」というのは新宿通りをずんずんと東に進んで、いわゆる「新宿東口」の 喧騒が嘘のように静まったような外れにある。駅で言ったらひとつお隣の「新宿三丁目」
     だけど、このほんのり寂れた雰囲気の中に、ぎっしりと居酒屋etc.が集合していて なんとも「昭和枯れススキ」な空気が漂っている。
     で、「海森」だが、これは至極普通で真っ当な沖縄居酒屋だ。
     今日は店長は不在(すぐ側により広い2号店があるため、そちらに居るのだろう)だが、 店内を飾るお洒落なステンドグラス、ランプシェード、ガラスのぐい飲みは、元 ガラス工芸作家の店長の手製らしい。そんなインテリアとほどよい狭さ、 寂れた立地のおかげで「お洒落な隠れ家」という雰囲気ではある。
     BGMは有線放送の沖縄民謡。静かに。
     沖縄居酒屋のスペシャリストではないので断言できないけれど、料理関係は たぶん中クラスだろう。今回は静かだったけれどネイティブの常連さんが 集まれば賑やかな宴会もあるらしい。
     ともあれ「一発でハマル」という店では無くて、周囲には色々な店があるので 今後も要通り界隈をざっと流してみたいというのが、本日の感想。
2005.3.18
  • 朝、卵料理のオーダー方法についてうなされる…(夢)
     QE2の祟りか…(笑)
     和英辞書で卵料理について引いても、殆ど記載がなく(これは現実)、 イギリスで卵料理を注文するのは特殊な知識が必要だ。
2005.3.17
  • 名刺ケースサイズの電子辞書に久しぶりに電池を入れて起動してみたら、液晶表示に 縞模様(ライン抜け)が入っていた。しくしく…。
  • 分厚いオージービーフを探して
     15日の続き。ちょっと時間があったので近所の肉屋を覗いてみた。
     オージービーフのモモとカルビ、どちらもステーキ用を売っているけれど、 1cm未満で薄い。
     「この肉、2cmくらいに切ってもらえませんか?」
     店員に聞いてみると、このオーダーが通って(だいぶ待たされたけれど)見事に 迫力の有る肉が手に入った。
     それでも二人分で1,000円しないのはオーストラリア産のおかげ。 国産のサシの入った美しい肉ではびっくりするような金額になりそうだが、 「たんぱく質の旨さ」を探求する気持ちの我が家では、牧草100%で育った 赤身が美しく見える。
     ちなみに、オーダーで切ってもらったので肉の色がこげ茶。店頭でパッケージされている 同じ肉とは似ても似つかない色だが、帰宅して見ると「見事なバラ色」に変っていた。 酵素の働きなのか?
     妻が先日より注意深く「レア」を狙って焼く。
     先日は「ミディアム」より焼けてしまったが、今回は「レアレア」か。
     ナイフで切ると、切った瞬間は黒っぽく、1分くらいでバラ色に変色してくるので、 酵素も生きている感じ。あと一息熱を入れたい。
     同じ厚さの肉でこれから何回か練習すれば、我が家でもQE2のステーキに 負けない肉が焼けると期待したい。
     ちなみにこの肉、100%赤身のせいか目方の割りにあっさり軽く食べられた。
     これなら健康に良さそう。
2005.3.16
  • なんだか、円が上がって100円に近づいている。QE2で使ったVISAカードの決済が 来るまで頑張って欲しいものだ。(結果が一割くらい変動しそう)
2005.3.15
  • 妻がオージービーフの赤身肉を買ってくる。
     フレンチの赤身牛肉文化に挑戦。頑張ったようだが、厚さ1cmくらいじゃなかなかレアに コントロールするのは難しくほんのりピンクの部分が残るくらいの仕上がり。
     とはいえ、肉の旨み自体は悪くない。
     次は厚さ2〜3cmある赤身の牛肉を売っている店探しが課題ということだ。
     売っている店の側にも「肉を上手に焼くにはどうすれば良いのか」という意識が 欠如しているために、ステーキ用と称して薄っぺらいカットの肉しか出していない のだろう。
     ちなみに今日飲んだワインはボデガ・ノートンの「マルベック」というブドウを使った赤。
     ほのかに果実の甘みを残していてやや重。ちょっと不思議な味だ。
2005.3.13
  • HV版『トゥー・ウィーク・ノーティス』鑑賞 ★
    2002年/米,主演:サンドラ・ブロック,ヒュー・グラント
    Story...
     法律家の両親の間に生まれ、自らもハーバード出身の才媛にして、環境保護・文化財保護 の活動家であるサンドラ・ブロックが、彼女の地元の再開発事業に入札した不動産会社の 御曹司、ヒュー・グラントと出会う。
     彼女は「公民館の取り壊し回避」を交換条件に彼専属の法律家として入社するが、 彼は徐々に法律だけでなく身の回りのあらゆることで彼女に頼るようになっていく。
     だが、彼女は彼のあまりの公私混同ぶりに「退職宣言」する。
     退職まで二週間。彼女の後任として入社した「美人法律家」を間に挟んだドタバタの中で、 二人の間にあったものが愛であったことを発見する。
     『デンジャラス・ビューティー』に続いてまたまた、サンドラ・ブロックが 「職業婦人としてはバリバリのエリートだが女の魅力はゼロ」 という、女優としてどうなんだ…と思う役柄を演じている。
     わずかな「パーティーに出席するためのドレスアップ」シーンと普段の「落差」 が勝負であり落差が大きいほど面白いのは確かだけれど、9割方の登場シーンが、 化粧ゼロ、ストレスでやけ食い、おなかを壊してトイレ騒動etc.のドタバタ なのできわどい。
     法律家としては超エリートなので、フガフガとブタ笑いを炸裂させていた 『デンジャラス・ビューティー』より最低でも知的ではあるが、ドレスアップ に関しては本作の方が控えめか。
     ラブコメとしては前半にとんとん拍子に彼女が彼と会社にとって重要な存在になっていく 描写は軽快で良く出来ているが、そのぶん全体の中の早い時点で 「二人はとっくに恋人関係で、何故認めないのか」と感じて、停滞感がある。
     とにかく、ヒュー・グラント演ずる彼が、軽薄で女好きで信用できない男を 好演(^^;していて、確かにうかつに恋愛感情を持つとバカを見る感じはする。
     一方彼の彼女に対する異存ぶりは恋人と言うよりは「母親」に甘えているようだ。 (劇中に彼の母親は出てこない)。
     「どこから見ても恋人関係だが、大人の信頼関係は無い」 という場所からラストに結ばれる「心境の変化」がメロドラマとしての 見せ場だと思うが、そこが綺麗に作られてはいるが、意外性や感動に薄い。
     ストーリーの流れが予想を裏切らない安心感はあるけれど、それも行き過ぎると 平板な印象になってしまう。本作が佳作ではあるが傑作に成れなかった分かれ 目ではなかったかと思う。
     水準の面白さはあるけれど、サクセス物としての『エリン・ブロコビッチ』や、 ラブコメとして「メグ・ライアン」諸作品を超えるために、脚本の練り込みと、 何か飛びぬけた個性が欲しい。
2005.3.11
  • 旅行記執筆開始。まず時系列の出来事をザックリ書き起こし、妻は普通に時系列の 旅行記を、夫は項目ごと(食事のこと、船のことなど)にまとめた記事を書くことにした。
     本格的な旅行記に挑戦するのは、スペイン旅行以来なのかなぁ…
  • アップル社が「BDA」に加盟。
     やっぱり一番大切なのは「ソフト」じゃないかと思うので、これはBD派にとっては 朗報。
     HD DVD-ROMは確かに安価に生産できそうなのだが、書き込み可能タイプは、東芝から 「3年後くらいにはエンコーダ・チップが開発できる」と言っているので、かなり先の ことになる。
     その間にBD-REは現在の2層50GBから4層100GBくらいに容量アップして、HD DVDの 書換タイプの市場が無くなっている様な気がするのだ。
     繰り返しになるが、結局マルチ・ドライブが登場し、BD-RE/BD-ROM/HD DVD-ROM の3規格の生き残りになるのではないかなぁ…。
2005.3.10
  • 撮影した写真と撮影時刻データを元に、旅行メモを補完。
     毎日たくさんの写真を撮ったはずだが、こうして見直すと「メモ」としては、 「あれもこれも取っておけばよかった」と思うものがまだまだあるなぁ…
2005.3. 9
  • 旅行中に書いたメモをhtmlに書き起こす。
     しばらくこの日記も「旅行記モード」で、通常記事は減る予定。
2005.3.8
  • QE2の写真整理
    合計撮影データ量=1,524枚 / 4.51GB
    (36枚撮りフィルム換算=43本)
    • 1日… 175枚…大阪港(出港)…太平洋
    • 2日… 124枚…東シナ海(終日航海)
    • 3日… 124枚…東シナ海(終日航海)
    • 4日… 149枚…台湾海峡(終日航海)
    • 5日… 446枚…タレントショー183・香港(入港)263
    • 6日… 332枚…マカオ一日観光222・九龍地区夜景観光148+68
    • 7日… 174枚…香港市内観光・香港空港〜成田
  • 整理前のデータを確認。その場で消した写真を除き、PCのHDDにコピーした写真が 上記の枚数。
     フィルムカメラで旅行したときには、一週間の旅行で36枚撮りフィルムを 一日で2〜3本撮影したのが最高。
     今回はデジタル一眼レフで初めての海外旅行で、2〜3倍の撮影量になっている 感じか。ただし、終日航海日と観光日では倍ほど観光日の写真の方が多いので、 観光日に限れば5〜10倍撮っていることになる。
     今回は室内と夜が多かったので、シャッター速度が遅いための撮り直しが 多いのも特徴か。ポータブルHDD持参のため、フィルムの時代のように用意する フィルムの枚数で悩む必要はなくなったけれど整理は大変。
     こんなに撮って、何枚鑑賞に耐えるかなぁ…

2005.3.7
  • クイーンエリザベス2世号 ワールド・クルーズ2005(大阪-台北-香港)
  • 香港市内観光・香港空港〜成田

  • 機内映画『プリティー・プリンセス2』鑑賞 ★☆
     現在日本公開中の映画が、機内で見られてラッキー。
     今回は「プリンセス・ミア」が王位を継ぐ筈だったが、独身の女性は王位を継げない という古い法律を持ち出して妨害され、条件クリアのために婿探しをするという話。
     しかも、以前のパーティーで会って好意を抱いた青年が、実は妨害工作を企む 貴族の手先として使われる。というカラクリあり。
     可愛く豪華な画面と、二転三転するストーリー。良質なラブコメだ。
     前半は「それで良いのか、ミア」と思うようなとんとん拍子の婿選びに ハラハラし、後半は「だからとっいって、こんな結末あり?」と思う意外さ。
     なんと言っても、主人公が明るく可愛いだけでなく、(夢物語とはいえ) 女王候補に相応しいと共感できる聡明な女性であるのが良い。
     タナボタの王位だが、彼女が王位について欲しいなと思えるエピソードが たくさんちりばめられている。
     しかし、このラスト。"3"がありそうな(笑)

     ジュリー・アンドリュース(女王)が、喉の手術後初めて歌ったのも トピックス。結構違和感無く回復してきていると思え、喜ばしい。
2005.3.6
  • クイーンエリザベス2世号 ワールド・クルーズ2005(大阪-台北-香港)
  • マカオ一日観光・九龍地区夜景観光
2005.3.5
  • クイーンエリザベス2世号 ワールド・クルーズ2005(大阪-台北-香港)
  • 台湾海峡…香港(入港)
2005.3.4
  • クイーンエリザベス2世号 ワールド・クルーズ2005(大阪-台北-香港)
  • 台湾「基隆」(抜港)…台湾海峡(終日航海)
2005.3.3
  • クイーンエリザベス2世号 ワールド・クルーズ2005(大阪-台北-香港)
  • 東シナ海(終日航海)

  • 船内劇場『アイ,ロボット』鑑賞 ★☆
     英国船であるのでもちろん英語上映。字幕無し。
     船専用フィルムなのか、画面は4:3で、時々「SEA」「FOX」というテロップが交互に出る。
     ヒアリングは殆ど壊滅状態(苦笑)だが、それなりに、誰がどういう人物で 何を考えてということはわかるのだが、英語の客が笑うシーンでどこが「ツボ」 なのが分からないシーンが多々あり、ちょっと悔しい(^^;
    (もっとも、一人しか笑ってないシーンも何度もあって、かなり個人的なものも あるのかと…)
     物語は「あるロボット工学博士の死」が自殺か、それとも他殺か、他殺だとしたら それはロボットの仕業ではないのか、と疑う刑事の捜査から始まる。
     もちろん、「ロボット三原則」があるため、そんなことは不可能だ というのが刑事の相手をする科学者の公式な見解。
     ただロボット嫌いの刑事のロボットを嫌う理由が「ロジカルな所」だというから 矛盾している。
     かつて刑事が家族と事故にあったとき、ロボットが「家族を救って欲しい」という 彼の願いを無視して、もっとも助かる可能性の高い彼自身を助け、家族は死んだのだ。
     ロボットのロジカルさを体験している彼なら、三原則を破ってロボットが殺人を犯す という可能性を追求するはずが無い。
     そこがこの映画のロジックの破綻ではあるが、映画は「悪人に乗っ取られた新型ロボットの大群」 を旧型ロボットの論理を超えた活躍で倒すストーリーが続く。
     まあ、不正なプログラムが起動したロボットが悪くなってしまうのは良くあることだが、 正義のロボットもまた厳密には三原則を逸脱したところに見せ場があるというのが、 SF的にアシモフ・ファンには見逃せない逸脱なのでは有るまいか。
     アシモフのロボットSFも、三原則からの逸脱がテーマの作品は数多くあるが、 これがSFとして成立しているのは何故逸脱が発生したのか、逸脱の結果どういう 異常事態が発生し、どうやって克服したのか、それを描く事が作品の目的になっ ているからである。
     三原則を逸脱した活躍について「ロボットと人間の間に信頼関係が芽生えたから」 という理由ではSFが成立しない。ただの熱血、アクション映画だ。
     「何故信頼関係が芽生えたのか」を柱にすえて初めてSFになる。それで無ければ 主人公を真似たロボットの「俺を信じろ」というセリフは、空しい電気的な「再生」 に過ぎない。

     翻ってみれば、『ターミネーター2』にはハナからロボット三原則が存在しないとは云え、 同様に人間を学習し、最後には「俺を信じろ」と発言するマシンの話だ。
     そこに迫真の説得力があるのは、 「『ジョンを守る』という命令を完璧に遂行する」というロボットとしての誠実な 信念があることと、ターミネーターが 獲得した人間らしい仕草が「ジョンのコピー」であるということだろう。
     つまりターミネーターにはロボットの正直さとジョンの人間的魅力を純粋に統合した人格が 宿っている。生まれは殺人マシンだが、与えられた命令を100%遂行するマシンの純粋さが、彼を 信頼できる仲間にしている。
     『アイ、ロボット』には、最初から「ロボットは三原則の拘束さえなければ、 人間の裏をかこうとしているのではないか」というような不信感がある。
     つまりは「中身はモンスター」なのである。
     そこから「人間とロボットの信頼関係の成立」という結論に話を進めるためには、 相当説得力の有るエピソード、理由が必要だ。しかし、この作品にはロボットの口から発せられる 「俺を信じろ」という「言葉」はあっても、裏づけが無い。
     刑事(ウィル・スミス)がロボット嫌いである背景については積極的に描写しているだけに、 ロボットが人間を信用する背景の描写に欠けているのは残念なことだ。
     「トラスト・ミー(俺を信じろ)」はハリウッド映画が大好きな決め台詞だが、 これほど説得力の無いトラスト・ミーを他に知らない。

2005.3.2
  • クイーンエリザベス2世号 ワールド・クルーズ2005(大阪-台北-香港)
  • 東シナ海(終日航海)
2005.3.1
  • クイーンエリザベス2世号 ワールド・クルーズ2005(大阪-台北-香港)
  • 大阪港(出港)…太平洋


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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!